JP5332280B2 - ガスバリア性積層フィルム - Google Patents
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このようなガスバリア性積層フィルムのうち、化学気相成長法(CVD)により形成された酸化ケイ素(SiOx)蒸着膜又は炭素含有酸化ケイ素(SiOxCz)蒸着膜を有するものが知られているが(特許文献1〜3)、要求されるガスバリアレベルの高まりに伴い、一層高いガスバリア性を示し得る積層フィルムが求められている。
具体的には、プラスチックフィルムからなる基材の一方の面に、ケイ素化合物蒸着膜を積層したガスバリア性積層フィルムであって、該ケイ素化合物蒸着膜の上にさらにガスバリア性塗布膜を設け、且つ、該ケイ素化合物蒸着膜の組成が、SiOxNyCz{0.4<x<1.0、0.3<y<1.5、1.0<z<2.0、0.1<y/(x+y+z)<0.5}であることを特徴とするガスバリア性積層フィルムは、極めて高いガスバリア性を示し、且つロールトゥロール方式で効率よく製造することができた。
また、上記ガスバリア性積層フィルムを構成するケイ素化合物蒸着膜を、プラズマ化学気相成長法により基材上に積層することにより、緻密な膜質が得られ、極めて高いガスバリア性を示すことができる。
さらに、本発明において、上記製造方法は、ロールトゥロール方式で行うことができる。
本発明のガスバリア性積層フィルムを構成するケイ素化合物蒸着膜は、酸素及び炭素と共に、これらに対して好適な重量比で窒素を含有するため、緻密であり、したがって、優れたガスバリア性を示すことができる。
また、本発明のガスバリア性積層フィルムを構成するガスバリア性塗布膜は、極めて高いガスバリア能を可能にし、さらに、ガスバリア性塗布膜が最外層となることによって、別のフィルムをラミネートした場合に生じ得る密着強度の不足に起因する層間剥離やガスバリア性の劣化を最小限に抑えることができる。
また、本発明において、ケイ素化合物蒸着膜は、シランガスを使用せずに形成されるため、安全性の面で好ましいものである。さらに、ロールトゥロール方式による大型蒸着機の使用が可能であるため、本発明のガスバリア性積層フィルムは、生産性に優れ、コスト面において好ましいものである。
図1は、本発明のガスバリア性積層フィルムの層構成の一例を示す概略的断面図である。
本発明のガスバリア性積層フィルムは、図1に示すように、プラスチックフィルムからなる基材1、並びにその上に順に積層されたケイ素化合物蒸着膜2及びガスバリア性塗布膜3からなる構成を基本構造とするものである。
上記ケイ素化合物蒸着膜は、単層であっても、2層以上からなる多層であってもよい。
<1>プラスチックフィルムからなる基材
本発明において、プラスチックフィルムからなる基材として、化学的ないし物理的強度に優れ、ケイ素化合物蒸着膜を形成する条件等に耐え、かつケイ素化合物蒸着膜の特性を損なうことなく良好に保持することができる任意のプラスチックフィルムを使用することができる。
上記において、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料等を使用することができ、さらには、改質用樹脂等も使用することができる。
また、上記の基材は、必要ならば、その表面に、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理等の表面活性処理を任意に施すことができる。
本発明において、ケイ素化合物蒸着膜は、少なくとも1種の有機ケイ素化合物からなる成膜用モノマーガス、窒素含有ガス、並びに蒸着機のチャンバー内に残留する酸素ガス及び水が、プラズマ雰囲気下で化学反応を起こし、その反応生成物が、プラスチックフィルムからなる基材の一方の面に密接着し、緻密な、柔軟性に富む連続状の薄膜を形成したものである。
本発明において、ケイ素化合物蒸着膜について、例えばX線光電子分光装置(Xray Photoelectron Spectroscopy、XPS)等の表面分析装置を用いて元素分析を行うことにより、上記のような物性を確認することができる。
また、本発明において、ケイ素化合物蒸着膜の膜厚は、例えば5〜1000Å、好ましくは50〜500Åの範囲内で任意に選択することができる。
本発明において、上記ケイ素化合物蒸着膜は、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)、好ましくはプラズマ化学気相成長法により形成される。
本発明においては、具体的には、少なくとも1種の有機ケイ素化合物からなる成膜用モノマーガスを原料とし、該成膜用モノマーガスと反応する窒素含有ガスを使用し、さらにキャリヤーガスとしてアルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを使用して、低温プラズマ発生装置等を利用する低温プラズマ化学気相成長法を用いて、プラスチックフィルムからなる基材の表面に上記ケイ素化合物蒸着膜を形成することができる。
本発明における、低温プラズマ化学気相成長法によるケイ素化合物蒸着膜の形成法について、その一例を挙げて説明する。図2は、上記のプラズマ化学気相成長法において使用されるロールトゥロール方式による低温プラズマ化学気相成長装置の概略的構成図である。
本発明において、ロールトゥロール方式とは、ロール状に巻いた基材に層構造を構築し、再びロールに巻き取る製造方式を指す。バッチ式に比べて、生産効率が極めてよいが、大型装置により行われるため、特定の製造方法にのみ適用可能である。
本発明においては、有機ケイ素化合物を揮発させて得られる成膜用モノマーガスと、窒素含有ガスと、不活性ガスとの混合比を調整することにより、得られるケイ素化合物蒸着膜の組成をSiOxNyCz{0.4<x<1.0、0.3<y<1.5、1.0<z<2.0、0.1<y/(x+y+z)<0.5}とする。該混合比は、成膜用混合ガス組成物中の含有量として、例えば、成膜用モノマーガスが1〜40体積%、窒素含有ガスが10〜70体積%、及び不活性ガスが10〜60体積%程度とすることができるが、用いる有機ケイ素化合物の種類、チャンバー内に残留する酸素ガス及び水、プラズマのエネルギー等種々の条件に応じて変化する。
なお、基材を搬送するライン速度は、10〜300m/分程度、好ましくは50〜150m/分程度とすることができる。
従って、フィルムの変形や屈曲に伴うケイ素化合物蒸着膜の破断を防ぐことができ、長期にわたり高いガスバリア性を示すことができるガスバリア性積層フィルムを得ることができる。
また、成膜用モノマーガスと反応する窒素含有ガスとしては、窒素ガスを単独で用いても、又は他の反応性ガスとの混合物、例えば酸素ガスと窒素ガスとの混合ガスを用いることもできる。
不活性ガスとしては、例えばアルゴンガス、ヘリウムガス等を使用することができる。
本発明において、ガスバリア性塗布膜を積層する前に、ケイ素化合物蒸着膜の表面に対し、予めプラズマ処理を行ってプラズマ処理面を設けることにより、ケイ素化合物蒸着膜とガスバリア性塗布膜との密着性を高めることができる。該プラズマ処理面は、気体のアーク放電により生じるプラズマガスを利用して表面改質を行うプラズマ表面処理法等を用いて形成することができる。
本発明において、プラズマガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガス、又は酸素ガス、又は該不活性ガスと酸素ガスとの混合物を用いることができる。プラズマ処理面は、ケイ素化合物蒸着膜を形成した直後に、インラインでプラズマ処理を行うことにより形成することができる。
本発明のガスバリア性積層フィルムを構成するケイ素化合物蒸着膜の表面にプラズマ処理面を設けることにより、膜の表面張力を高めることができる。
本発明においては、上記ケイ素化合物蒸着膜上に、さらに、アルコキシドと水溶性高分子とをゾルゲル法によって加水分解し、重縮合して得られるガスバリア性組成物を塗布し乾燥させてなるガスバリア性塗布膜を設ける。これにより、ガスバリア性をさらに向上させることができる。
該ガスバリア性組成物において用いることができるアルコキシドとしては、一般式R1 nM(OR2)m(式中、R1、R2は炭素数1〜8の有機基であり、Mは金属原子であり、nは0以上の整数であり、mは1以上の整数であり、n+mはMの原子価である)で表される1種又はそれ以上のアルコキシドを好ましく用いることができる。
また、水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール系樹脂若しくはエチレン・ビニルアルコール共重合体のいずれか又はその両方を好ましく用いることができる。
本発明において、一般式R1 nM(OR2)mで表されるアルコキシドとしては、金属原子Mとして、ケイ素、ジルコニウム、チタン、アルミニウムその他を使用することができる。また、本発明において、単独又は2種以上の異なる金属原子のアルコキシドを同一溶液中に混合して使うことができる。
また、上記の一般式R1 nM(OR2)mで表されるアルコキシドにおいて、R2で表される有機基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基その他を挙げることができる。
尚、本発明において、同一分子中において、これらのアルキル基は同一であっても、異なってもよい。
本発明において、上記の一般式R1 nM(OR2)m で表されるアルコキシドとしては、例えば、MがSiであるアルコキシシランを使用することができ、アルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン Si(OCH3)4 、テトラエトキシシラン Si(OC2H5)4 、テトラプロポキシシラン Si(OC3H7)4 、テトラブトキシシラン Si(OC4H9)4等が挙げられる。
本発明において、ポリビニルアルコール系樹脂として、一般にポリ酢酸ビニルを鹸化して得られるものを使用することができる。ポリビニルアルコール系樹脂の具体例としては、株式会社クラレ製PVA110(ケン化度=98〜99%、重合度=1100)、PVA117(ケン化度=98〜99%、重合度=1700)、PVA124(ケン化度=98〜99%、重合度=2400)、PVA135H(ケン化度=99.7%以上、重合度=3500)、同社製のRSポリマーであるRS−110(ケン化度=99%、重合度=1,000)、同社製のクラレポバールLM−20SO(ケン化度=40%、重合度=2,000)、日本合成化学工業株式会社製のゴーセノールNM−14(ケン化度=99%、重合度=1,400)及びゴーセノールNH−18(ケン化度=98〜99%、重合度=1700)等を使用することができる。
本発明において用いられるガスバリア性組成物は、アルコキシドと水溶性高分子とを、酸、水及び有機溶媒の存在下で、ゾルゲル法によって加水分解及び、重縮合することにより調製することができる。
該ガスバリア性組成物を、ケイ素化合物蒸着膜の上に塗布し、20〜200℃、好ましくは140℃以上、且つ基材を構成するプラスチックフィルムの融点以下の温度で10秒〜10分間加熱処理することにより、ガスバリア性塗布膜を形成することができる。
また、上記のガスバリア性組成物の調製において用いられる酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸、並びに酢酸、酒石酸等の有機酸その他を使用することができる。更に、有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール等を用いることができる。
更に、上記のガスバリア性組成物に関して、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体は、上記のアルコキシドやシランカップリング剤等を含む塗工液中で溶解した状態にあることが好ましく、そのため上記の有機溶媒の種類が適宜選択される。本発明において、溶媒中に可溶化されたエチレン・ビニルアルコール共重合体は、例えば、ソアノール(日本合成化学社製)として市販されているものを使用することができる。
上記のガスバリア性組成物を、ケイ素化合物蒸着膜の上に塗布し、加熱して溶媒及び重縮合反応により生成したアルコールを除去すると、重縮合反応が完結し、透明なガスバリア性塗布膜が形成される。
上述のように形成されることにより、本発明のガスバリア性塗布膜は、結晶性を有する直鎖状ポリマーを含み、非晶質部分の中に多数の微小の結晶が埋包された構造を取る。このような結晶構造は、結晶性有機ポリマー(例えば、塩化ビニリデンやポリビニルアルコール)と同様であり、さらに極性基(OH基)が部分的に分子内に存在し、分子の凝集エネルギーが高いため、良好なガスバリア性を示す。
本発明においては、ケイ素化合物蒸着膜とガスバリア性塗布膜とが、例えば、加水分解・共縮合による化学結合、水素結合、或いは、配位結合等を形成し、これら2層間の密着性が向上し、相乗効果により、より良好なバリア性の効果を発揮し得るものである。
本発明において、上記のガスバリア性組成物を塗布する方法としては、例えば、グラビアロールコーター等のロールコート、スプレーコート、ディッピング、刷毛、バーコート、アプリケータ等の塗布手段により、1回或いは複数回の塗布で、乾燥膜厚が0.01〜30μm、好ましくは0.1〜10μmのガスバリア性塗布膜を形成することができる。
次に本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
基材として、片面がコロナ処理された2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)を用いた。また、成膜用モノマーガスとしてヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を用い、不活性ガスとしてアルゴンガスを用い、窒素含有ガスとして窒素ガス(N2)を用いた。低温プラズマ化学気相成長装置で、下記に示す条件で、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのコロナ処理面に、厚さ200Åのケイ素化合物(SiOxNyCz)蒸着膜を形成した。
導入ガス量 ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO):窒素ガス:アルゴンガス=1.0:1.5:3.0(単位:slm、スタンダードリッターミニット)
真空チャンバー内の真空度 2〜6×10-4Pa
蒸着チャンバー内の真空度 2〜5×10-1Pa
冷却・電極ドラム供給電力 15kW
ライン速度 80m/分
導入ガス量をヘキサメチルジシロキサン(HMDSO):窒素ガス:アルゴンガス=1.0:3.0:3.0(単位:slm)とした以外は、参考例1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
導入ガス量をヘキサメチルジシロキサン(HMDSO):窒素ガス:アルゴンガス=1.0:4.5:3.0(単位:slm)とした以外は、参考例1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
導入ガス量をヘキサメチルジシロキサン(HMDSO):窒素ガス:アルゴンガス=1.0:6.0:3.0(単位:slm)とした以外は、参考例1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
窒素含有ガスとして、窒素ガスの代わりに酸素ガスと窒素ガスとの混合ガスを用い、導入ガス量を、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO):窒素ガス:酸素ガス:アルゴンガス=1.0:1.5:0.3:3.0(単位:slm)とした以外は、参考例1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
成膜用モノマーガスとして、ヘキサメチルジシロキサンの代わりにヘキサメチルジシラザン(HMDS)を用い、導入ガス流量を、ヘキサメチルジシラザン:窒素ガス:アルゴンガス=0.8:4.5:3.0(単位:slm)とした以外は、参考例1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
成膜用モノマーガスとして、ヘキサメチルジシロキサンの代わりにヘキサメチルジシラザン(HMDS)を用い、導入ガス流量を、ヘキサメチルジシラザン:窒素ガス:アルゴンガス=0.8:6.0:3.0(単位:slm)とした以外は、参考例1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
実施例3において、冷却・電極ドラム供給電力を25kWにした以外は同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
導入ガス量を、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO):窒素ガス:アルゴンガス=1.0
:1.0:3.0(単位:slm)とした以外は、参考例1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
窒素含有ガスとして、窒素ガスの代わりに酸素ガスと窒素ガスとの混合ガスを用い、導入ガス量を、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO):窒素ガス:酸素ガス:アルゴンガス=1.0:1.5:0.9:3.0(単位:slm)とした以外は、参考例1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
成膜用モノマーガスと反応する窒素含有ガスとして用いた窒素ガスの代わりに、酸素ガス(O2)を用い、導入ガス量を、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO):酸素ガス:アルゴンガス=1.0:1.5:3.0(単位:slm)とした以外は、参考例1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
ガスバリア性塗布膜の形成工程を省略した以外は参考例2と同様にして、基材とケイ素化合物蒸着膜とからなり、該ケイ素化合物蒸着膜の表面がプラズマ処理されたガスバリア性積層フィルムを得た。
上記参考例1〜3、実施例1〜5及び比較例1〜4で得られたガスバリア性積層フィルムについて、XPS表面解析装置ESCA(英国、VG Scientific社製ESCA LAB220I-XL)を用いて、形成されたケイ素化合物蒸着膜の元素分析を行った。
また、該ガスバリア性積層フィルムの酸素透過度を、米国、MOCON社製OXTRAN2/20を用いて、23℃、湿度90%RHの条件で測定した。
さらに、該ガスバリア性積層フィルムの水蒸気透過度を、米国、MOCON社製PERMATRANを用いて、40℃、湿度90%RHの条件で測定した。
測定結果は下記の表1に示されるとおりであった。
次いで、参考例1〜3、実施例1〜5及び比較例1〜3のガスバリア性積層フィルムについてはガスバリア性塗布膜の表面に、また比較例4のガスバリア性積層フィルムについてはプラズマ処理面に、ポリエチレンフィルム(厚さ50μm)をドライラミネートして、ガスバリア性積層材を得た。各ガスバリア性積層材について、15mm幅のサンプルを切り出し、テンシロンを用いてT字剥離方式(測定速度50mm/分)によりラミ強度を測定した。
結果は下記の表2に示されるとおりであった。
2 ケイ素化合物蒸着膜
3 ガスバリア性塗布膜
21 低温プラズマ化学気相成長装置
22 真空チャンバー
23 巻き出しロール
24、33 補助ロール
25 冷却・電極ドラム
26、27 ガス供給装置
28 原料揮発供給装置
29 原料供給ノズル
30 グロー放電プラズマ
31 電源
32 マグネット
34 巻き取りロール
35 真空ポンプ
36 蒸着チャンバー
Claims (4)
- プラスチックフィルムからなる基材の一方の面に、プラズマ化学気相成長法によりケイ素化合物蒸着膜を積層したガスバリア性積層フィルムであって、該ケイ素化合物蒸着膜の上にさらにガスバリア性塗布膜を設け、且つ、該ケイ素化合物蒸着膜の組成が、SiOxNyCz{0.4<x<1.0、20/29≦y<1.5、1.0<z<2.0、0.1<y/(x+y+z)<0.5}であることを特徴とするガスバリア性積層フィルム。
- ガスバリア性塗布膜が、一般式R1 nM(OR2)m(式中、R1、R2は炭素数1〜8の有機基であり、Mは金属原子であり、nは0以上の整数であり、mは1以上の整数であり、n+mはMの原子価である)で表される1種又はそれ以上のアルコキシドと、ポリビニルアルコール及び/又はエチレン・ビニルアルコールとをゾルゲル法によって加水分解し、重縮合して得られるガスバリア性組成物を塗布し乾燥させてなる膜である、請求項1に記載のガスバリア性積層フィルム。
- プラスチックフィルムからなる基材の一方の面に、プラズマ化学気相成長法によりケイ素化合物蒸着膜を積層する工程、及び該ケイ素化合物蒸着膜上にガスバリア性塗布膜を形成する工程からなる、請求項1または2に記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法であって、
前記ケイ素化合物蒸着膜を積層する工程において、少なくとも1種の有機ケイ素化合物からなる成膜用モノマーガス、該成膜用モノマーガスと反応する窒素含有ガス、及び不活性ガス、を含有する成膜用混合ガス組成物を使用し、
前記ケイ素化合物蒸着膜の組成がSiOxNyCz{0.4<x<1.0、20/29≦y<1.5、1.0<z<2.0、0.1<y/(x+y+z)<0.5}となるように、該成膜用混合ガス組成物の組成比を調整する
ことを特徴とする、上記製造方法。 - ロールトゥロール方式で製造することを特徴とする、請求項3記載の製造方法。
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