JP2009208429A - ディスプレイ用耐湿熱性フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】オリゴマー析出、ヘイズ増加、およびフィルム収縮を抑制することができ、また、ガラスと保護フィルムとからなるガラスパネルの代替品として使用可能な、前面パネルとしてのディスプレイ用フィルムを提供する。
【解決手段】ディスプレイ用フィルムにおいて、透明基材フィルムの両面に、プラズマCVD法によって酸化珪素蒸着膜を積層することを特徴とする。前記酸化珪素蒸着膜の上に、ガスバリア性層をさらに積層することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明はディスプレイ用フィルムに関し、詳しくは高温高湿条件下でもオリゴマーの析出が生せず、白濁しない、耐湿熱性及び耐摩耗性、耐久性に優れたディスプレイ用フィルムに関する。
従来、LCD、PDP等のフラットディスプレイの前面パネルには、ガラスと、そのガラス表面に帯電防止、反射防止、電磁波シールド等の機能層を設けた保護フィルムとを貼り合わせたものが使用されてきた。
保護フィルムのフィルム基材には、透明性、寸法安定性、機械的特性、耐熱性、電気的特性、耐薬品性などに優れた二軸延伸ポリエステルフィルムが広く用いられている。しかし、フィルム基材に通常使用されるポリエステルフィルムは、表面に傷が付き易いため、フィルム基材の表面にハードコート層を設ける必要がある。また、フィルム基材とハードコート層との間には接着のための接着層を、そしてフィルム基材の背面にはブロッキング防止のためや、他のフィルムや積層膜との接着性を付与するための易接着層を設けることが多く、このような多層化によりフィルムの総厚が厚くなり、フィルム全体の光学特性が低下するという問題があった(特許文献1)。
上記前面パネルを有する製品を高温環境下で使用する場合、例えば、カーナビゲーション用に従来の保護フィルムを使用する場合は、夏場の直射日光下で窓を閉め切った車中は、70〜80℃の高温環境下となるため、保護フィルムがオリゴマー析出により白濁する問題があった。
また、ポリエステルフィルムの寸法を安定化させる技術としては、アニール処理による寸法安定性の向上が用いられる。しかし、アニール処理した場合、フィルム表面にオリゴマーが析出し、フィルムの外観が白濁することが問題となる。
ポリエステルフィルム加熱時のオリゴマー析出の抑制を試みた例としては、第一に材料となるポリエステルやその重合方法の改良があるが(特許文献2、3)、例えば、固相重合により原料中に含まれるオリゴマーの低減をはかる方法の場合は、ポリマーの重合度が上がるため、押出し機への負荷が大きくなり、製造コストが上がる、重合時に発生した高粘度のポリエステル粉によりフィルム内部に輝点欠点が生じるなどの問題があった。第二にはコーティング等により、表面にオリゴマーブロック層や積層層などを設けるフィルムの多層化方法があるが、フィルムの多層化は総厚が厚くなり、フィルム全体の光学特性は低下する。また、コーティングの改良によりオリゴマー析出を防止する場合は、オリゴマーの析出を防止することに主眼をおいたコーティング剤の材料選定を行うため、オリゴマーの析出そのものを抑制するには不十分であったり、次工程で接着可能な他の機能性樹脂やフィルムが制限されることが問題であった(特許文献4、5)。また、ハードコート層や易接着層を物理蒸着法によりポリエステルフィルム基材に積層した場合、ポリエステルフィルム基材と積層との密着性が弱いため、オリゴマーの析出を抑制するには不十分であった。
さらに、有機材料を用いて易接着層を形成した場合、有機物が溶出することによるフィルムの白化もヘイズ増加の原因となる。
また、フィルムの白濁が起こる上記のようなフィルム使用条件においては、フィルムの収縮も同時に発生し、このことも同時に問題となった。
さらに近年、上記前面パネルは、軽量化や耐衝撃性などの理由から可撓性を有するプラスチックフィルム化が求められている。
特開2007−253511 特開2007−136987 特開2006−212815 特開2000−289168 特開2000−272070
上述のように、従来のガラスと保護フィルムとからなるガラスパネルには、高温高湿度下での使用による、ヘイズ増加およびフィルム収縮などの問題があった。また、ガラスパネルのプラスチックフィルム化が求められている。
そこで、本発明の目的は、高温高湿度環境でのポリエステルフィルムからのオリゴマー析出、および易接着層中からの有機物溶出によるヘイズ増加、およびフィルム収縮を抑制することができ、また、ガラスと保護フィルムとからなるガラスパネルの代替品として使用可能な、前面パネルとしてのディスプレイ用フィルムを提供することにある。
本発明は、プラズマCVD法を利用して透明基材フィルム両面へ酸化珪素蒸着膜を積層した、耐高温高湿度および耐収縮性に優れたディスプレイ用フィルムに関する発明である。
本発明では上記課題を解決するために、ディスプレイ用フィルムにおいて、ポリエステルフィルム基板の両面に、プラズマCVD法により酸化珪素薄膜を蒸着した。プラズマCVD法により蒸着される酸化珪素薄膜は、ポリエステルフィルム基板との密着性が高く、また、蒸着された薄膜自体からの有機物溶出の心配がない。これにより、アニール処理や夏場の車中などの高温高湿度環境下に曝しても、オリゴマーの析出がなく、白濁しない、優れた耐湿熱性、耐摩耗性、及び耐久性を確保している。
また、プラズマCVD法により形成した酸化珪素層上に、さらにガスバリア性能を有する膜を積層させることにより、ディスプレイの前面に使用されているガラスパネル代替品として使用可能となる。
以下、本発明のディスプレイ用フィルムについて具体的に説明する。
1.本発明のディスプレイ用フィルムの構造
本発明に係るディスプレイ用フィルムは、ポリエステルフィルム基板の両面にプラズマCVD法により酸化珪素薄膜を蒸着した3層を基本構造とするものである。
本発明において、ポリエステルフィルム基板の片面に易接着処理を施すことができる。また、易接着層と接していない2つの酸化珪素蒸着膜のいずれか一方の上に、または易接着層と接している側の酸化珪素蒸着膜の上に、ガスバリア性層をさらに積層することができる。
2.基材フィルム
本発明において、基材フィルムとして、化学的ないし物理的強度に優れ、酸化珪素の蒸着膜を形成する条件等に耐え、それら酸化珪素の蒸着膜等の特性を損なうことなく良好に保持し得ることができる二軸延伸ポリエステルフィルムを使用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)等である。フィルムの厚さは12〜150μmが好ましい。
ポリエステルには、製膜時のフィルムの巻取り性や、粘着剤等を塗設する際のフィルムの搬送性等を良くするため、必要に応じて滑剤としての有機または無機の微粒子で処理し、易接着層としてもよい。かかる微粒子としては、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、カオリン、酸化珪素、酸化亜鉛、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、尿素樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子等が例示される。また、微粒子以外にも着色剤、帯電防止剤、酸化防止剤、潤滑剤、触媒、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ポリマー、オレフィン系アイオノマーのような他の樹脂等も透明性を損なわない範囲で任意に用いることができる。
3.酸化珪素蒸着膜
被膜物質はSiOxy[式中、0<x≦2.2]で表される炭素含有酸化珪素である。
xが1.5〜2.2の範囲内にあって、yが0.15〜0.80の範囲内にあるのが好ましく、そしてxが1.7〜2.1の範囲内にあって、yが0.39〜0.47の範囲内にあるのがさらに好ましい。
4.プラズマCVD法(Plasma Chemical Vapor Deposition法)
本発明においては、具体的には、基材フィルムの両面に、酸化珪素の蒸着用モノマーガスを原料とし、キャリヤーガスとして、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを使用し、更に、酸素供給ガスとして、酸素ガス等を使用し、低温プラズマ発生装置等を利用する低温プラズマ化学気相成長法を用いて、酸化珪素からなる蒸着膜を形成する。
上記において、低温プラズマ発生装置として、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用するが、本発明においては、高活性の安定したプラズマを得るために、高周波プラズマ方式による発生装置を使用することが望ましい。
本発明における、低温プラズマ化学気相成長法による酸化珪素蒸着層の形成法について、その一例を挙げて説明する。図1は、上記の低温プラズマ化学気相成長法において使用される低温プラズマ化学気相成長装置の概略的構成図である。
本発明においては、図1に示すように、低温プラズマ化学気相成長装置21の真空チャンバー22内に配置された巻き出しロール23から、被蒸着フィルム1を繰り出し、更に、該被蒸着フィルム1を、補助ロール24を介して所定の速度で冷却・電極ドラム25周面上に搬送する。ガス供給装置26、27及び、原料揮発供給装置28から酸素ガス、不活性ガス、蒸着用モノマーガス等を供給し、それらからなる蒸着用混合ガス組成物を調整しながら原料供給ノズル29を通して真空チャンバー22内に該蒸着用混合ガス組成物を導入し、そして、上記の冷却・電極ドラム25周面上に搬送された、被蒸着フィルム1の上に、グロー放電プラズマ30によってプラズマを発生させ、これを照射して、酸化珪素蒸着層を形成する。その際に、冷却・電極ドラム25は、真空チャンバー22の外に配置されている電源31から所定の電力が印加されており、また、冷却・電極ドラム25の近傍には、マグネット32を配置してプラズマの発生が促進されている。次いで、被蒸着フィルム1は、表面に酸化珪素蒸着層を形成した後、補助ロール33を介して巻き取りロール34に巻き取られる。なお、図中、35は真空ポンプを表す。
5.ガスバリア性能膜
本発明においては、上記酸化珪素蒸着層上に、さらに、アルコキシドと水溶性高分子とをゾルゲル法によって重縮合して得られるガスバリア性組成物を塗布してなるガスバリア性能膜を設ける。これにより、ガスバリア性をさらに向上させることができる。
該ガスバリア性組成物において用いることができるアルコキシドとしては、一般式R1 nM(OR2m(式中、R1、R2は炭素数1〜8の有機基であり、Mは金属原子であり、nは0以上の整数であり、mは1以上の整数であり、n+mはMの原子価である)で表される1種又はそれ以上のアルコキシドを好ましく用いることができる。
また、水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール系樹脂若しくはエチレン・ビニルアルコール共重合体のいずれか又はその両方を好ましく用いることができる。
本発明において、一般式R1 nM(OR2mで表されるアルコキシドとしては、金属原子Mとして、珪素、ジルコニウム、チタン、アルミニウムその他を使用することができる。また、本発明において、単独又は二種以上の異なる金属原子のアルコキシドを同一溶液中に混合して使うことができる。
また、上記の一般式R1 nM(OR2mで表されるアルコキシドにおいて、R1で表される有機基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基その他のアルキル基を挙げることができる。
また、上記の一般式R1 nM(OR2mで表されるアルコキシドにおいて、R2で表される有機基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基その他を挙げることができる。
尚、本発明において、同一分子中において、これらのアルキル基は同一であっても、異なってもよい。
また、本発明において、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体の含有量は、上記のアルコキシドの合計量100重量部に対して5〜500重量部の範囲であることが好ましい。上記において、500重量部を越えると、バリア性被膜の脆性が大きくなり、その耐侯性等も低下することから好ましくない。
本発明において、ポリビニルアルコール系樹脂として、一般にポリ酢酸ビニルを鹸化して得られるものを使用することができる。具体例としては、株式会社クラレ製のRSポリマーであるRS−110(鹸化度=99%、重合度=1,000)、同社製のクラレポバールLM−20SO(鹸化度=40%、重合度=2,000)、日本合成化学工業株式会社製のゴーセノールNM−14(鹸化度=99%、重合度=1,000)等を使用することができる。
また、本発明において、エチレン・ビニルアルコール共重合体としては、エチレンと、酢酸ビニルの共重合体の鹸化物、即ち、エチレン−酢酸ビニルランダム共重合体を鹸化して得られるものを使用することができる。具体例としては、株式会社クラレ製、エバールEP−F101(エチレン含量;32モル%)、日本合成化学工業株式会社製、ソアノールD2908(エチレン含量;29モル%)等を使用することができる。
本発明において、本発明に係るバリアコートを形成するガスバリア性組成物を調製するには、シランカップリング剤等も添加することができる。
また、ガスバリア性組成物の調製において用いられる、ゾルゲル法触媒としては、実質的に水に不溶であり、且つ有機溶媒に可溶な第三級アミン、例えばN,N−ジメチルベンジルアミンを用いることができ、また、酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸、並びに酢酸、酒石酸等の有機酸その他を使用することができる。更に、有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール等を用いることができる。
更に、ガスバリア性組成物に関して、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体は、上記のアルコキシドやシランカップリング剤等を含む塗工液中で溶解した状態にあることが好ましく、そのため上記の有機溶媒の種類が適宜選択される。本発明において、溶剤中に可溶化されたエチレン・ビニルアルコール共重合体は、例えば、ソアノール(日本合成化学社製)として市販されているものを使用することができる。
6.ガスバリア性能膜の形成方法
上記のガスバリア性組成物を、酸化珪素蒸着層の上に塗布し、加熱して溶媒及び重縮合反応により生成したアルコールを除去すると、重縮合反応が完結し、透明なガスバリア性能膜が形成される。
更に、加水分解によって生じた水酸基や、シランカップリング剤由来のシラノール基が酸化珪素蒸着層の表面の水酸基と結合する為、該酸化珪素蒸着層とガスバリア性能膜との密着性、接着性等が良好なものとなる。
上述のように形成されることにより、本発明のガスバリア性能膜は、結晶性を有する直鎖状ポリマーを含み、非晶質部分の中に多数の微小の結晶が埋包された構造を取る。このような結晶構造は、結晶性有機ポリマー(例えば、塩化ビニリデンやポリビニルアルコール)と同様であり、さらに極性基(OH基)が部分的に分子内に存在し、分子の凝集エネルギーが高いため、良好なガスバリア性を示す。
本発明においては、酸化珪素蒸着層とガスバリア性能膜とが、例えば、加水分解・共縮合による化学結合、水素結合、或いは、配位結合等を形成し、これら2層間の密着性が向上し、相乗効果により、より良好なバリア性の効果を発揮し得るものである。
本発明において、上記のガスバリア性組成物を塗布する方法としては、例えば、グラビアロールコーター等のロールコート、スプレーコート、ディッピング、刷毛、バーコート、アプリケータ等の塗布手段により、1回或いは複数回の塗布で、乾燥膜厚が0.01〜30μm、好ましくは0.1〜10μmのバリアコートを形成することができる。更に、通常の環境下で、50〜300℃の温度下で、0.05〜60分間加熱・乾燥することにより、縮合が行われ、本発明のガスバリア性能膜を形成することができる。
なお、ガスバリア性能膜は、2層以上重層して複合ポリマー層を形成してもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
I.ポリエステルフィルム
基材フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。
II.プラズマCVD法
高周波プラズマCVD法により酸化珪素膜を蒸着した。
III.アニール処理
アニール処理は、40℃から90℃、72時間の条件で行った。
IV.積層膜の総厚み
積層膜の総厚みは透過型電子顕微鏡(TEM)で撮影した断面写真で測定した。
V.ヘイズ
ヘイズの測定は、スガ試験機製ヘイズメーターを使用し、JIS K−7105に従って測定した。
80℃、85%RHの恒温恒湿槽に6時間保管した後のヘイズ値を測定した。
VI.寸法安定性
150℃、30分間加熱処理した後のフィルム長手方向及び幅方向の収縮率を測定した。
VII.透湿度
カップ法を使用し、JIS K6549に従って、各プラスチックフィルムの透湿度を測定した。
[実施例1]
ヘイズが0.8%の片面易接着処理を施した厚さ100μmのポリエステルフィルムの両面にプラズマCVD法を用いて厚さ100nmの酸化珪素膜を形成し、その後、80℃、72時間のアニール処理を施した。
[実施例2]
ヘイズが0.8%の片面易接着処理を施した厚さ100μmのポリエステルフィルムの両面にプラズマCVD法を用いて厚さ100nmの酸化珪素膜を形成させ、さらに易接着処理面に蒸着した酸化珪素膜面上に下記方法にて得られたコーティング剤をグラビアコート法により塗工し、150℃で1分間乾燥して厚さ0.3μmの塗工膜を形成した。
<コーティング剤の組成>
エチルシリケート34.13g、エタノール25g、2N塩酸1.15g及び水4.58gを混合し、常温で1〜2時間攪拌し、次いでエポキシシランSH6040(東レダウコーニング製)3.41g、ソアノール30L(日本合成化学社製)31.56g及びN,N−ジメチルベンジルアミン0.17gを加えて30分攪拌して得られたもの。
[比較例1]
ヘイズが0.8%の片面易接着処理を施した厚さ100μmのポリエステルフィルム
[比較例2]
ヘイズが0.8%の片面易接着処理を施した厚さ100μmのポリエステルフィルムにアニール処理を施した。
[比較例3]
ヘイズが0.8%の片面易接着処理を施した厚さ100μmのポリエステルフィルムの非易接着処理面にプラズマCVD法を用いて厚さ100nmの酸化珪素膜を形成した。
[試験結果]
上記得られた各種フィルムを用いて、以下に示す項目について評価を実施し、その結果を表1にまとめた。
実施例で得られたフィルムは、加熱処理前後でヘイズ増加が見られなかった。また、比較例のフィルムと比べ、収縮および透湿度の上昇も抑制されていた。
Figure 2009208429
プラズマ化学気相成長装置についてその一例の概要を示す概略的構成図である。
符号の説明
1 被蒸着フィルム
21 低温プラズマ化学気相成長装置
22 真空チャンバー
23 巻き出しロール
24、33 補助ロール
25 冷却・電極ドラム
26、27 ガス供給装置
28 原料揮発供給装置
29 原料供給ノズル
30 グロー放電プラズマ
31 電源
32 マグネット
34 巻き取りロール
35 真空ポンプ

Claims (5)

  1. 透明基材フィルムの両面に、プラズマCVD法によって酸化珪素蒸着膜を積層してなることを特徴とするディスプレイ用フィルム。
  2. 透明基材フィルムといずれか一方の酸化珪素蒸着膜との間に、易接着層をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ用フィルム。
  3. 易接着層と接していない2つの酸化珪素蒸着膜のいずれか一方の上に、または易接着層と接している側の酸化珪素蒸着膜の上に、ガスバリア性層をさらに積層してなることを特徴とする請求項1または2に記載のディスプレイ用フィルム。
  4. 透明基材フィルムのヘイズが0.8%以下であり、ディスプレイ用耐湿熱性フィルムを80℃、85%RHで6時間の湿熱処理した後のヘイズが0.8%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のディスプレイ用フィルム。
  5. 150℃で30分間加熱処理した後のフィルムの収縮率が、長手方向が0%以上0.4%以下、幅方向が0%以上0.4%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のディスプレイ用フィルム。
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