JP2005334628A - 毛髪保持具 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻き上げ用糸を引っ張ることにより筒状体が巻き上がるようになされた毛髪保持具において、筒状体が巻き上げられた後に、筒状体から引き出されている巻き上げ用糸がその後の施術操作の邪魔となり難い毛髪保持具を提供する。
【解決手段】一端部21の開口部から他端部22の開口部に向けて毛髪束を挿通可能にシート3,4により構成された筒状体2と筒状体2の巻き上げ用の巻き上げ用糸7とを備え、巻き上げ用糸7は、その一端71が筒状体2の他端部22近傍に止着され、その他端72側を引っ張ることにより筒状体2が巻き上がるようになされており、筒状体2が巻き上げられた後において筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の長さを処理する糸処理機構8を備えており、糸処理機構8により筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の実質的な延出長さが筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の伸長長さよりも短くなるようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、パーマ等により毛髪にカールを付与する場合に、毛髪束を所定の形状に巻き上げるときの補助具として用いられる毛髪保持具に関する。
下記特許文献1及び特許文献2には、本出願人による「一端部に毛髪取り込み口を有し該毛髪取り込み口から毛髪を挿入可能な筒状体と、該筒状体の巻き上げ用の巻き上げ用糸とを備え、前記筒状体の周面に前記巻き上げ用糸を挿通する小孔がスパイラル状に間欠的に設けられており、前記巻き上げ用糸は、その一端が該筒状体の他端部近傍に止着され、前記小孔に順次挿通されて前記筒状体の外周面にスパイラル状に巻き付けられている毛髪保持具」が記載されている。
この毛髪保持具によれば、毛髪が筒状体の内部に挿入された状態で巻き上げ用糸の他端を引っ張ることにより、毛髪を筒状体ごと巻き上げることができ、簡便な操作で毛髪の巻き上げを行うことができる。
特開2003−33216号公報 国際公開第03/007752号パンフレット
しかし、前記毛髪保持具においては、筒状体が巻き上げられた後において、巻き上げ用糸の他端側が筒状体から相当長さ引き出されている。筒状体から引き出されている巻き上げ用糸は、施術中に絡まったり、他の毛髪保持具における毛髪挿入操作の際に毛髪と混同して一緒に毛髪保持具に引き込まれる場合がある等、その後の施術操作の邪魔となり易い。
従って、本発明の目的は、巻き上げ用糸を引っ張ることにより筒状体が巻き上がるようになされた毛髪保持具において、筒状体が巻き上げられた後に、筒状体から引き出されている巻き上げ用糸がその後の施術操作の邪魔となり難い毛髪保持具を提供することにある。
本発明は、一端部の開口部から他端部の開口部に向けて毛髪束を挿通可能にシートにより構成された筒状体と、該筒状体の巻き上げ用の巻き上げ用糸とを備え、前記巻き上げ用糸は、その一端が前記筒状体の前記他端部近傍に止着され、その他端側を引っ張ることにより該筒状体が巻き上がるようになされており、前記筒状体が巻き上げられた後において該筒状体から引き出されている前記巻き上げ用糸の長さを処理する糸処理機構を備えており、該糸処理機構により、該筒状体から引き出されている該巻き上げ用糸の実質的な延出長さが、該筒状体から引き出されている該巻き上げ用糸の伸長長さよりも短くなるようになっている毛髪保持具を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の毛髪保持具によれば、巻き上げ用糸を引っ張ることにより筒状体が巻き上がるようになされた毛髪保持具において、筒状体が巻き上げられた後に、筒状体から引き出されている巻き上げ用糸がその後の施術の邪魔となり難い。
以下、本発明の毛髪保持具を、その好ましい一実施形態である第1実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
第1実施形態の毛髪保持具は、図1に示すように、一端部21の開口部から他端部22の開口部に向けて毛髪束を挿通可能にシート3,4により構成された筒状体2と、筒状体2の巻き上げ用の巻き上げ用糸7とを備え、巻き上げ用糸7は、その一端71が筒状体2の他端部22近傍に止着され、図2及び図3に示すように、その他端72側を引っ張ることにより筒状体2が巻き上がるようになされている。また、筒状体2が巻き上げられた後において筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の長さを処理する糸処理機構8を備えており、図4に示すように、糸処理機構8により、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の実質的な延出長さL1が、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の伸長長さL2よりも短くなるようになっている。
第1実施形態の毛髪保持具1について詳述する。第1実施形態の毛髪保持具1における筒状体2は、図1に示すように、一面を形成するシート(以下「一面シート」ともいう)3及び他面を形成するシート(以下「他面シート」ともいう)4からなる。両シート3,4は、帯状シートであり、その両側端部23,24同士が接着されて、一端部21及び他端部22にそれぞれ開口部を有する扁平の筒状体2を形成している。
筒状体2の大きさは、毛髪の長さやくせ付けしたい場所、挿入する毛髪束の量に応じて適宜選択される。
一面シート3,他面シート4を形成する材料としては、各種可撓性材料が用いられる。その可撓性材料としては、不織布、織物、編み物、多孔性若しくは非多孔性の樹脂フィルム、紙、樹脂ネット又はこれらの複合体等が挙げられ、具体的用途に応じて適切な材料が選択される。例えば、筒状体2内に挿入された状態の毛髪に対して筒状体2の外部から毛髪処理剤を施したいときには、該毛髪処理剤に対して透過性を有する材料を用いればよい。挿入されている毛髪のみに毛髪処理剤を施したいときには、該毛髪処理剤に対して非透過性を有する材料を用いればよい。本実施形態においては、筒状体2の外部から毛髪処理剤を施すこと及び着脱部材(タグ)81(後述)の着脱性を考慮して、毛髪処理剤に対して透過性を有する不織布が用いられている。
シート同士の接合には、ヒートシール、インパルスシール、超音波シール、接着剤、粘着テープ、縫製等が用いられ、本実施形態においては、ヒートシールにより接合されている。
シートの厚みは、特に限定されないが、好ましくは5μm〜500μmである。シートのテーバーこわさ及び厚みは、シート全体で均一の方が好ましい。
一面シート3及び他面シート4における外表面の幅方向中央部には、それぞれ高剛性部5が形成されている。
高剛性部5は、一面シート3及び他面シート4の外表面に、一面シート3及び他面シート4とは別体で、両シート3,4と略同じ長さを有するリブが貼着されて形成されている。高剛性部5を形成する材料としては、各種可撓性材料が用いられる。その可撓性材料としては、樹脂フィルム、紙、金属板又はこれらの複合体等が挙げられる。
本実施形態の毛髪保持具1においては、図1に示すように、筒状体2を構成するシート3,4に、筒状体2の巻き上げ用の巻き上げ用糸7を挿通案内する複数個の挿通孔部6A,6Bが設けられている。巻き上げ用糸7は、その一端71が筒状体2の他端部22近傍に止着され、挿通孔部6A,6Bに順次挿通案内されて筒状体2の外周面にスパイラル状に巻き付けられている。
巻き上げ用糸7は、筒状体2内に挿入された状態の毛髪束H(図2参照)を、筒状体2ごと巻き上げる手段として用いられる。本発明において巻き上げとは、毛髪に所定のくせ付けをすること全般を意味し、本来の巻き上げ(スパイラル状の巻き上げ)に加えて例えば湾曲や屈曲も包含される。
巻き上げ用糸7は、これを引っ張って毛髪の巻き上げ操作を行うときに、引きちぎれない程度の強度及び巻き上げ操作を円滑に行い得る柔軟性を有していることが好ましい。この点から、巻き上げ用糸7は各種樹脂等の合成物、木綿や麻等の天然物、レーヨン等の半天然物、各種金属、又はこれらの複合体等から構成されていることが好ましい。また、巻き上げ用糸7は、糸状のものに限られず、例えば細長い帯状のものでもよい。
巻き上げ用糸7は、図1に示すように、一面シート3及び他面シート4における左右両側部に互い違いに形成された挿通孔部6A,6Bに、ジグザグの軌跡を描くように挿通されることで、筒状体2に取り付けられている。
詳細には、筒状体2は、その左右両側部に第1の挿通孔部6Aからなる第1の挿通孔部列と、第2の挿通孔部6Bからなる第2の挿通孔部列とを有している。第1の挿通孔部列における隣接する挿通孔部6A,6Aの間隔は一定になっている。第2の挿通孔部列においても同様であり、その間隔は第1の挿通孔部列と同じになっている。そして、各挿通孔部列における挿通孔部6A,6Bは、互いに半ピッチずれるように互い違いに配置されている。
巻き上げ用糸7は、図1に示すように、他面シート4から一面シート3に向けて最も下部に位置する第1の挿通孔部6Aに挿通され、その位置から斜め左上方に位置する第2の挿通孔部6Bに向けて、一面シート3の表面に沿って配されている。そして、第2の挿通孔部6Bにおいて、一面シート3から他面シート4に向けて挿通されている。第2の挿通孔部6Bに挿通された巻き上げ用糸7は、その位置から斜め右上方に位置する第1の挿通孔部6Aに向けて、他面シート4の表面に沿って配されている。以後この挿通が繰り返される。その結果、巻き上げ用糸7はジグザグの軌跡を描くことになる。
巻き上げ用糸7の一端71には、結び目が形成されており、前記最も下部に位置する挿通孔部6Aに引っ掛かり、引き抜かれないようになされている。筒状体2における最も上部に位置する挿通孔部6A(以下「最上部挿通孔部6C」ともいう)においては、巻き上げ用糸7は自由状態になっている。これによって、巻き上げ用糸7の他端72を引っ張ると、筒状体2は、スパイラル状に変形することになる。
巻き上げ用糸7の他端72には、本発明の特徴部分である糸処理機構8を構成する着脱部材81が設けられている。糸処理機構8は、筒状体2が巻き上げられた後において筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の長さを処理するもので、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の実質的な延出長さが、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の伸長長さよりも短くなるようにすることができるものである(後述の使用方法の説明において詳述する)。
本実施形態においては、糸処理機構8は、筒状体2に着脱自在な着脱部材81が、巻き上げ用糸7の他端72近傍に設けられていることにより形成されている。着脱部材81は、タグ基材81Aの表面に、マジックテープ(登録商標)等のメカニカルファスナー81Bが貼着されて構成されている。
巻き上げ用糸7における着脱部材81と筒状体2の最上部挿通孔部6Cとの間には、糸留め82が取り付けられている。糸留め82は、巻き上げ用糸7に沿って移動自在になっていると共に、所定位置で固定できるようになっている。そのため、筒状体2を巻き上げた後において、糸留め82を最上部挿通孔部6C近傍に移動し、その位置で固定することにより、筒状体2の巻き上げ状態を容易に維持できるようになっている。
このように構成された第1実施形態の毛髪保持具1の一使用方法について、パーマネント処理を例にとり図2及び図3を参照しながら説明する。ここでは、筒状体2内への毛髪束Hの挿入に、ループ状のフック部11及び線状の把持部12を備えた毛髪挿入具10を用いる。
先ず図2(a)に示すように、筒状体2内に毛髪挿入具10を挿入し、毛髪挿入具10のフック部11を筒状体2の一端部21の開口部から突出させる。そして、筒状体2の他端部22の開口部から、毛髪挿入具10の把持部12の端部を引き出す。この状態下に、毛髪挿入具10のフック部11に所望量の毛髪束Hを通して引っ掛ける。
次に、筒状体2の一端部21の開口部付近の位置を一方の手(図示せず)で軽く押さえる。また筒状体2の他端部22の開口部から引き出されている毛髪挿入具10の把持部12の端部を他方の手(図示せず)で把持し、図2(b)に示すように、毛髪挿入具10を筒状体2の外に引き出す。その操作によって、フック部11に引っ掛けられていた毛髪束Hが首尾良く筒状体2内に挿入、収納される。
次に、筒状体2の一端部21の開口部付近の位置を一方の手(図示せず)で軽く押さえる。この状態下に、図2(c)に示すように、筒状体2の外周面に巻き付けられている巻き上げ用糸7の他端72(自由端)近傍に設けられた着脱部材81又は糸留め82を引っ張る。すると図3(a)に示すように、毛髪束Hは筒状体2と共にスパイラル状に巻き上げられて、小さく纏められる。
この状態を保持するために、図3(b)に示すように、糸留め82を、筒状体2の最上部挿通孔部6C近傍に移動し、巻き上げ用糸7に係止して、筒状体2の巻き上げ状態を維持する。
更に、図3(c)に示すように、着脱部材81を、筒状体2の適当な箇所、好ましくは筒状体2の一端部21近傍に止着し、巻き上げ用糸7のループを形成する。その結果、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の実質的な延出長さL1〔図4(a)参照〕は、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の伸長長さL2〔図4(b)〕よりも短くなり、本実施形態においては略半分となる。
尚、本発明において、「筒状体から引き出されている巻き上げ用糸の実質的な延出長さ」とは、糸処理機構により巻き上げ用糸の長さが処理された状態における、筒状体から巻き上げ用糸の最遠端までの長さをいう。例えば、第1実施形態においては、図4(a)に示すように、筒状体2から巻き上げ用糸7のループの頂部までの長さL1であり、第2実施形態(後述)においては、図6(a)に示すように、筒状体2からスパイラル状の巻き上げ用糸7の他端72までの長さL1である。
また、本発明において、「筒状体から引き出されている巻き上げ用糸の伸長長さ」とは、糸処理機構により巻き上げ用糸の長さが処理されていない状態で、巻き上げ用糸を伸長させた状態における、筒状体から巻き上げ用糸の最遠端までの長さをいう。例えば、第1実施形態においては、図4(b)に示すように、筒状体2から伸長状態の巻き上げ用糸7の他端72までの長さL2であり、第2実施形態(後述)においては、図6(b)に示すように、仮想的に糸外挿体83を除き、巻き上げ用糸7を伸長させた状態における、筒状体2から巻き上げ用糸7の他端72までの長さL2である。
筒状体2が巻き上げられた状態下に、筒状体2に向けて第1のパーマネント処理剤(還元剤)を付与する(図示せず)。筒状体2はパーマネント処理剤に対して透過性の材料から構成されているので、パーマネント処理剤は筒状体2を透過して毛髪束Hに施される。
所定時間放置後、筒状体2に向けて第2のパーマネント処理剤(酸化剤)を付与し、再び所定時間放置する。これによって、筒状体2内に挿入されている毛髪束Hに対して、その巻き上げ形態のパーマネントウエーブが掛けられる。その後、糸留め82を巻き上げ用
糸7の他端72側に移動し、毛髪束Hの巻き上げ状態を解除する。引き続き毛髪束Hを筒状体2から取り出し、すすぎ洗いをし、更にシャンプー及びブローをする。
以上の説明の通り、本実施形態の毛髪保持具1によれば、巻き上げ用糸7の他端72側を引っ張り、筒状体2が巻き上げられた後において、巻き上げ用糸7の他端72側に設けられた着脱部材81を筒状体2に止着すると、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7をループ状にすることができる。その結果、図4に示すように、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の実質的な延出長さL1が、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の伸長長さL2よりも短くなる。
そのため、本実施形態の毛髪保持具1によれば、筒状体2が巻き上げられた後において、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7が、施術中に絡まったり、他の毛髪保持具における毛髪挿入操作の際に毛髪と混同して一緒に毛髪保持具に引き込まれ難く、その後の施術操作の邪魔になり難い。
次に、本発明の毛髪保持具の別の実施形態である第2実施形態〜第7実施形態について説明する。第2実施形態〜第7実施形態については、第1実施形態とは異なる点を中心に説明し、特に説明しない点については第1実施形態についての説明が適宜適用される。第2実施形態〜第7実施形態においても、第1実施形態と同様に使用され、第1実施形態と同様の効果が奏される。
第2実施形態の毛髪保持具1は、図5(a)に示すように、図1に示す第1実施形態の毛髪保持具1に比して、糸処理機構の構成、巻き上げ用糸の挿通形態、リブの有無が異なり、その他の点については略同じである。
具体的には、第2実施形態の毛髪保持具1においては、糸処理機構8は、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7が、伸縮可能な筒状の糸外挿体83に内挿されていることにより形成されている。
筒状体2の一面シート3及び他面シート4における長手方向中央部には、複数個の挿通孔部6が直線状に所定間隔離間して設けられている。
糸外挿体83は、その一端部83Aが、筒状体2の一面シート3における最上部挿通孔部6Cと一端部21との間で開口状態で接合されており、その他端部83Bが、自由端となっている。
また、巻き上げ用糸7が、筒状体2の一面シート3側及び他面シート4側に順次配置するように、該筒状体2の長手方向中央部に直線状に挿通掛合されている。巻き上げ用糸7の一端71には、結び目が形成されており、最も下部に位置する挿通孔部6に引っ掛かり、引き抜かれないようになされている。最上部挿通孔部6Cにおいては、巻き上げ用糸7は自由状態になっている。これによって、巻き上げ用糸7の他端72を引っ張ると、筒状体2は、蛇腹状に変形することになる(後述の使用方法の説明において詳述する)。
巻き上げ用糸7の他端72側は、最上部挿通孔部6Cから筒状体2の一面シート3側に露出し、糸外挿体83の一端部83Aの開口部から糸外挿体83の内部に導入されている。巻き上げ用糸7の他端72と糸外挿体83の他端部83B近傍とは摘み部(タグ)84により固定されている。
ここで、筒状体2が巻き上げられていない状態においては、糸外挿体83は、最も収縮し、その内部を挿通している巻き上げ用糸7と共に、ジグザグ状となっている。
このように構成された第2実施形態の毛髪保持具1は、次のようにして、毛髪束Hが挿通された筒状体2を巻き上げることができる。
先ず毛髪挿入具(図示せず)を用いて、筒状体2の一端部21の開口部から他端部22の開口部に向けて毛髪束(図示せず)を挿入する。筒状体2の一端部21の開口部付近の位置を一方の手(図示せず)で軽く押さえる。この状態下に、他方の手(図示せず)で巻き上げ用糸7の他端72に設けられている摘み部84を筒状体2の一端部21から離間する方向に引っ張ることにより、図5(b)に示すように、筒状体2が蛇腹状に巻き上げられ、筒状体2の内部に配置されている毛髪束が略ジグザグ状に屈曲すると共に、糸外挿体83が伸長し、糸外挿体83の内部の巻き上げ用糸7も伸長し、筒状体2側から更に導入される。
その後、摘み部84に付与している引っ張り力を解除すると、図6(a)に示すように、糸外挿体83は、その収縮力により収縮すると共に、糸外挿体83に内挿されている巻き上げ用糸7は、糸外挿体83の収縮力により、糸外挿体83の内周面に沿ってスパイラル状となる。
このように、第2実施形態の毛髪保持具1においては、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の実質的な延出長さ、即ちスパイラル状の巻き上げ用糸7の筒状体2からの延出長さL1〔図6(a)参照〕は、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の伸長長さL2、即ち仮想的に糸外挿体83を除き、巻き上げ用糸7を伸長させた状態における、筒状体2から巻き上げ用糸7の他端72までの長さL2よりも短くなる。ここで、延出長さL1と伸長長さL2との比率は、糸外挿体83の収縮力等により異なる。
このように構成された第2実施形態の毛髪保持具1によれば、第1実施形態の毛髪保持具と同様の効果が奏される。更に、第1実施形態の毛髪保持具のように筒状体を巻き上げた後に、巻き上げ用糸をループ状に形成する必要がないため、取り扱いが容易である。しかも、巻き上げ用糸7が糸外挿体83に被覆され、露出していないため、巻き上げ用糸7が絡んだり、他の毛髪保持具に引き込まれ難くなっている。
第3実施形態の毛髪保持具1は、図7に示すように、図5に示す第2実施形態の毛髪保持具に比して、糸処理機構の構成が異なり、その他の点については略同じである。
具体的には、第3実施形態の毛髪保持具1においては、図7に示すように、糸処理機構8は、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7が、伸縮可能なシート体85にその長手方向にぐし縫い状に挿通されていることにより形成されている。
シート体85は、長手方向に伸縮性を有しており、自然長(図7に示す長さ)から伸長させると、伸縮力が生じるようになっている。シート体85は、その一端部85Aが、筒状体2の一面シート3における最上部挿通孔部6Cと一端部21との間で接合されており、その他端部85Bが、自由端となっている。
シート体85には、その長手方向に所定間隔離間して複数個の小孔85Cが形成されている。シート体85における最も一端部85Aに近接する小孔85C(85D)と、筒状体2における最上部挿通孔部6Cとは一致している。
巻き上げ用糸7の他端72側は、最上部挿通孔部6Cから筒状体2の一面シート3側に露出し、シート体85Aにおける前記小孔85Dから順次小孔85Cにぐし縫い状に挿通されている。そして、シート体85Aにおける最も他端部85Bに近接する小孔85C(85E)から上方に延出しており、該小孔85Eの表裏面両側には、抜け留めとなる結び目が形成されている。
このように構成された第3実施形態の毛髪保持具1は、次のようにして、毛髪束が挿通された筒状体2を巻き上げることができる。
毛髪挿入具(図示せず)を用いて、筒状体2の一端部21の開口部から他端部22の開口部に向けて毛髪束(図示せず)を挿入する。筒状体2の一端部21の開口部付近の位置を一方の手(図示せず)で軽く押さえる。この状態下に、他方の手(図示せず)で巻き上げ用糸7の他端72を筒状体2の一端部21から離間する方向に引っ張ることにより、図8(a)に示すように、筒状体2が蛇腹状に巻き上げられ、その結果、筒状体2の内部に配置されている毛髪束が略ジグザグ状に屈曲する。
その後、巻き上げ用糸7の他端72に付与している引っ張り力を解除すると、図8(b)に示すように、シート体85はその収縮力により自然長に復元し、小孔85Cにぐし縫い状に挿通している巻き上げ用糸7が、筒状体2を巻き上げる前における波状〔図7(b)参照〕よりも大きな波状になる。その結果、第2実施形態の毛髪保持具と同様に、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の延出長さL1〔図8(b)〕が、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の伸長長さ〔図示せず。図6(b)と同様)よりも短くなる。
このように構成された第3実施形態の毛髪保持具1によれば、第1実施形態の毛髪保持具と同様の効果が奏される。更に、第1実施形態の毛髪保持具のように筒状体を巻き上げた後に、巻き上げ用糸をループ状に形成する必要がないため、取り扱いが容易である。しかも、巻き上げ用糸7がシート体85にぐし縫いされているため、巻き上げ用糸7の延出部分の剛性が高く、巻き上げ用糸7が絡んだり、他の毛髪保持具に引き込まれ難くなっている。
第4実施形態の毛髪保持具1は、図9に示すように、第1実施形態の毛髪保持具1に比して、糸処理機構の構成が異なり、その他の点については略同じである。
具体的には、第4実施形態の毛髪保持具においては、図9に示すように、糸処理機構8は、巻き上げ用糸7の他端72近傍が筒状体2の一端部21近傍に接合され、巻き上げ用糸7に沿って可動なタグ86が巻き上げ用糸7に設けられていることにより形成されている。
第4実施形態の毛髪保持具1においては、筒状体2の一面シート3における最上部挿通孔部6Cから延出する巻き上げ用糸7の他端72が、筒状体2における最上部挿通孔部6C近傍の孔部に結び留めされて接合され、巻き上げ用糸7のループが形成されている。巻き上げ用糸7のループ部分にはタグ86が設けられている。
タグ86は、シート片を二つ折りし、その先端部近傍同士を当接させて、例えば半陸上トラック形状の接合部〔図9(a)における破線ハッチング部分〕で接合して形成されている。該接合部の形状は円形等でもよい。そのため、タグ86は、巻き上げ用糸7に沿って可動となっている。巻き上げ用糸7におけるタグ86と筒状体2における最上部挿通孔部6Cとの間には、第1実施形態の毛髪保持具1と同様の糸留め82が設けられている。
このように構成された第4実施形態の毛髪保持具は、次のようにして、毛髪束が挿通された筒状体2を巻き上げることができる。
毛髪挿入具(図示せず)を用いて、筒状体2の一端部21の開口部から他端部22の開口部に向けて毛髪束(図示せず)を挿入する。筒状体2の一端部21の開口部付近の位置を一方の手(図示せず)で軽く押さえる。この状態下に、他方の手(図示せず)でタグ86を摘み、筒状体2の一端部21から離間する方向に引っ張る。すると、巻き上げ用糸7のループが大きくなるように巻き上げ用糸7が最上部挿通孔部6Cから導出され、図8(b)に示すように、第1実施形態の毛髪保持具と同様に、筒状体2はスパイラル状に巻き上げられて、小さく纏められる。その後、第1実施形態の毛髪保持具と同様に、糸留め82を筒状体2における最上部挿通孔部6C近傍に移動して、筒状体2の巻き上げ形状を維持することができる。
第4実施形態の毛髪保持具1によれば、第1実施形態の毛髪保持具と同様の効果が奏される。更に、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7が常にループ状に形成されているため、巻き上げ用糸7の取り扱いが一層容易となっている。
第5実施形態の毛髪保持具1は、図10に示すように、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7に、それに沿って可動なタグ86が設けられている。このタグ86は、第4実施形態におけるタグ86と同様の構成で、巻き上げ用糸7に沿って可動となっている。タグ86は、タグ基材86Aの表面にメカニカルファスナー86Bが貼着されて構成されており、筒状体2に着脱自在な着脱部材としても機能する。
このメカニカルファスナー86Bは、図11に示すように、ファスナー基材86Cの表面に、フック状の雄材86D及びループ状の雌材86Eがそれぞれ多数設けられて構成されている。雄材86Dの形状は、別の雄材86D又は雌材86Eに掛止可能であれば、その形状に制限はない。このようなメカニカルファスナー86Bとしては、例えば、株式会社クラレ製「フリーマジック」が挙げられる。
メカニカルファスナー86Bにおいて、雄材86D及び雌材86Eの合計個数に対する雄材86Dの個数の比率は、好ましくは40%〜60%である。このように比率が設定されていると、フック状の雄材86Dのみからなるメカニカルファスナーに比して、メカニカルファスナー86Bの着脱面に毛髪や筒状体2が接触したとしても、それらはループ状の雌材86Eには付着しないため、メカニカルファスナー86Bの誤着防止効果がある。
雌材86Eの高さは、雄材86Dの高さよりも高く、具体的には、0.2mm以上高い方が好ましい。このように高さが設定されていると、メカニカルファスナー86Bの着脱面に毛髪や筒状体2が接触したとしても、それらは先ずループ状の雌材86Eに接触し、フック状の雄材86Dには接触し難いため、メカニカルファスナー86Bの誤着防止効果が向上する。
尚、このような、フック状の雄材86D及びループ状の雌材86Eが混在するメカニカルファスナー86Bは、フック状の雄材86D及びループ状の雌材86Eが混在するメカニカルファスナー、ループ状の雌材86Eのみからなるメカニカルファスナー、不織布等には十分な止着力をもって止着できるが、フック状の雄材86Dのみからなるメカニカルファスナーにはあまり強い止着力は生じない。
巻き上げ用糸7の他端72近傍には、図10に示すように、糸調整具87が固定されて設けられている。糸調整具87と巻き上げ用糸7の他端72近傍との固定には、糸調整具87と巻き上げ用糸7の他端72近傍とが完全に固定されている形態のみならず、糸調整具87を巻き上げ用糸7の他端72に向けて引っ張ったときに、糸調整具87が巻き上げ用糸7の他端72近傍に掛止されて巻き上げ用糸7も引っ張られるような形態も含まれる。
糸調整具87は、タグ86と筒状体2との間の巻き上げ用糸7を外挿しており、タグ86と筒状体2との間の巻き上げ用糸7の所定位置に固定されるようになっている。本実施形態における糸調整具87は、熱可塑性樹脂のブロックに、巻き上げ用糸7が挿通し得る2本の孔が平行に形成されて構成されている。
筒状体2の一端部21近傍におけるタグ86側の側端部24の一面シート3側及び他面シート4側それぞれには、タグ86のメカニカルファスナー86Bと止着自在な止着部89が設けられている。この止着部89は、タグ86のメカニカルファスナー86Bと同じメカニカルファスナーから構成されている。
このように構成された第5実施形態の毛髪保持具1は、次のようにして、毛髪束が挿通された筒状体2を巻き上げた後に、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の長さを処理することができる。
まず、図2に示す第1実施形態における巻回手順と同様の手順で、タグ86を摘んで巻き上げ用糸7を引っ張り、毛髪束が挿通された筒状体2を巻き上げる。ここで、巻き上げ用糸7における筒状体2の一端部21近傍に糸留め82が設けられているため、筒状体2から引き出された巻き上げ用糸7は、筒状体2側に戻る(逆流する)ことはなく、引き出された状態が維持される。
図13(a)には、巻き上げ用糸7が他端72側に引っ張られ、筒状体2が巻き上げられた状態が示されている。糸調整具87は、タグ86に近接した位置に配置されている。尚、図13においては、筒状体2に挿通された毛髪束の図示を省略している。また、この状態における巻き上げ用糸7の伸長長さをL1とする。
次に、一方の手(図示せず)で糸調整具87を摘み、他方の手(図示せず)でタグ86を摘み、その状態で、図13(b)に示すように、糸調整具87を筒状体2の一端部21近傍まで引っ張る。すると、巻き上げ用糸7は、その他端72側に引っ張られ、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の大部分は、糸調整具87とタグ86との間で平行した状態となる。その結果、巻き上げ用糸7の伸長長さは、図13(a)に示す状態における伸長長さL1の約半分となる。
更に、図13(c)に示すように、タグ86を筒状体2の一端部21近傍に設けられた止着部89に止着する。その結果、巻き上げ用糸7の実質的な延出長さL2は、図13(b)に示す状態における伸長長さの約半分となる。つまり、図13(a)に示す長さ処理前における巻き上げ用糸7の伸長長さL1に対し、図13(c)に示す長さ処理後における巻き上げ用糸7の実質的な延出長さL2は、約1/4となる。
第5実施形態の毛髪保持具1によれば、第1実施形態の毛髪保持具と同様の効果が奏される。更に、巻き上げ用糸7に、それに沿って可動なタグ86と、タグ86と筒状体2との間の巻き上げ用糸7を外挿し且つ巻き上げ用糸7の他端72近傍に固定された糸調整具87とが設けられているため、巻き上げ用糸7の実質的な延出長さL2を、簡便な操作で、巻き上げ用糸7の伸長長さL1に対し約1/4とすることができる。
図14には、第5実施形態の変形例が示されている。図14に示す変形例における糸調整具87は、シート片で、巻き上げ用糸7における、他端72とタグ86との間及びタグ86と筒状体2との間の部分を挟持することにより形成されている。この糸調整具87においても、図10に示す糸調整具87と同様に、巻き上げ用糸7と糸調整具87との間の摩擦抵抗により、タグ86と筒状体2との間の巻き上げ用糸7の所定位置に固定されるようになっている。
また、糸留め82は、図15に示すように、最上部挿通孔部6Cとタグ86との間の巻き上げ用糸7に配設することもできる。
第6実施形態の毛髪保持具1は、図16に示すように、着脱部材81が、一対の自己融着性材料90,91から構成されている。一方の自己融着性材料90は、巻き上げ用糸7の他端72近傍に、巻き上げ用糸7が挿通されて設けられている。他方の自己融着性材料91は、筒状体2の一端部21近傍に接合されて設けられている。その他の構成は、第5実施形態の毛髪保持具1と同様である。
「自己融着性材料」とは、同じ材料同士とは止着するが、異なる材料とはほとんど止着しない材料をいう。自己融着性材料としては、例えば、止着面に細かい凹凸が多数形成され、止着面同士を押圧すると対向する凹凸同士が嵌合して止着面間に真空力が発生するようになっているテープ(仁礼工業株式会社製「ふしぎテープ」等)、粘着性の基材の表面に薄い皮膜が設けられ、皮膜同士を当接させて加圧すると皮膜が破壊されて基材同士が粘着するようになっているテープ(日東電工株式会社製「ブチルゴムテープ」等)が挙げられる。
尚、巻き上げ用糸7の他端72近傍に設けられた自己融着性材料90は、第5実施形態におけるメカニカルファスナー86Bと同様に、基材に貼着される形態で構成することもできる。
第6実施形態の毛髪保持具1によれば、第1実施形態の毛髪保持具と同様の効果が奏される。更に、着脱部材81が自己融着性材料90,91から構成されているため、毛髪処理時に毛髪や筒状体2が着脱部材81に接触しても毛髪や筒状体2が着脱部材81に全く付着することがなく、取り扱いが容易である。
第7実施形態の毛髪保持具1は、図17に示すように、着脱部材81と筒状体2との間の巻き上げ用糸7に、巻き上げ用糸7を外挿する摩擦部材88を備えている。
巻き上げ用糸7の他端72には、着脱部材81が設けられている。この着脱部材81は、第1実施形態における着脱部材81と同じ構成である。
巻き上げ用糸7は、複数本の繊維を撚り合わせて構成された撚り糸からなり、摩擦部材88から引き出されると、巻き上げ用糸7と摩擦部材88との間の摩擦抵抗により撚られるようになっている。この巻き上げ用糸7が撚られる原理については、後述の第7実施形態の毛髪保持具の一使用方法の説明において併せて説明する。その他の構成は、第5実施形態の毛髪保持具1と同様の構成を有している。
このように構成された第7実施形態の毛髪保持具1は、次のようにして、毛髪束が挿通された筒状体2を巻き上げた後に、筒状体2から引き出されている巻き上げ用糸7の長さを処理することができる。
まず、図2に示す第1実施形態における巻回手順と同様の手順で、一方の手(図示せず)で筒状体2の一端部21近傍を摩擦部材88と共に摘み、他方の手(図示せず)で着脱部材81を摘んで巻き上げ用糸7を引っ張り、図18(a)に示すように、毛髪束(図示せず)が挿通された筒状体2を巻き上げる。ここで、摩擦部材88及び着脱部材81を離したり、自由状態にしないようにする。
巻き上げ用糸7は、撚り糸からなるため、摩擦部材88から引き出されるときに、巻き上げ用糸7と摩擦部材88との間の摩擦抵抗により捻り方向の力が加わる。その結果、着脱部材81と摩擦部材88とをそれぞれ手で摘んだまま接近させると、図18(b)及び(c)に示すように、着脱部材81と摩擦部材88との間の巻き上げ用糸7全体が、撚り合わされる。そのため、巻き上げ用糸7の実質的な延出長さが、巻き上げ用糸7の伸長長さよりも短くなる。この短くなる程度は、巻き上げ用糸7に加わる捻り方向の力の大きさや、巻き上げ用糸7の捻り抵抗等によって決まる。
巻き上げ用糸7が撚り合わされた後、図18(d)に示すように、着脱部材81を筒状体2の一端部21近傍に設けられた止着部89に止着する。
このように構成された第7実施形態の毛髪保持具1によれば、第1実施形態の毛髪保持具と同様の効果が奏される。更に、巻き上げ用糸7を筒状体2から引き出した後、着脱部材81と摩擦部材88とを手で摘んだまま接近させると、巻き上げ用糸7は、撚り合わされて、筒状体2からの実質的な延出長さが短くなるため、その操作が簡便である。
以上、本発明の毛髪保持具の好ましい実施形態について説明したが、本発明の毛髪保持具は、前述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更が可能である。
糸処理機構は、筒状体が巻き上げられた後において筒状体から引き出されている巻き上げ用糸の長さを処理できるものであれば、前述の実施形態における糸処理機構の構成に制限されない。
巻き上げ用糸の挿通形態は、筒状体を巻き上げることができれば、前述の実施形態における挿通形態に制限されない。
筒状体は、扁平状のものに制限されず、例えば、略円筒状、略楕円筒状のものでもよい。
糸処理機構を形成する着脱部材は、メカニカルファスナーに制限されず、筒状体に着脱自在なものであれば、粘着剤、メカニカルフック等を用いることができる。
筒状体を形成する一面シート及び他面シートは、1枚のシートから形成することができる。その場合、該1枚のシートをその幅方向中央部で長手方向に折り返して筒状体を形成すればよい。
本発明の毛髪保持具においては、第1実施形態〜第7実施形態の構成を適宜組み合わせた形態とすることができる。
図1は、本発明の毛髪保持具の第1実施形態を示す正面斜視図である。 図2は、第1実施形態の毛髪保持具の一使用態様を示す図で、(a)、(b)及び(c)は、それぞれ毛髪束の巻回手順を順次示す斜視図である。 図3(a)、(b)及び(c)は、図2に示す毛髪束の巻回手順の続きを順次示す斜視図である。 図4(a)及び(b)は、それぞれ、第1実施形態の毛髪保持具における、巻き上げ用糸の実質的な延出長さ及び巻き上げ用糸の伸長長さを示す模式図である。 図5は、本発明の毛髪保持具の第2実施形態を示す図で、(a)は筒状体が伸長した状態を示す正面斜視図、(b)は巻き上げ用糸を引っ張って筒状体が巻き上げられた状態を示す正面図である。 図6(a)及び(b)は、それぞれ、第2実施形態の毛髪保持具における、巻き上げ用糸の実質的な延出長さ及び巻き上げ用糸の伸長長さを示す正面図である。 図7は、本発明の毛髪保持具の第3実施形態において、筒状体が伸長した状態を示す図で、(a)は正面斜視図、(b)は側面図である。 図8は、本発明の毛髪保持具の第3実施形態を示す図で、(a)は巻き上げ用糸を引っ張って筒状体が伸長した状態を示す側面図、(b)は第3実施形態の毛髪保持具における、巻き上げ用糸の実質的な延出長さを示す側面図である。 図9は、本発明の毛髪保持具の第4実施形態を示す図で、(a)は筒状体が伸長した状態を示す正面斜視図、(b)は筒状体が巻き上げられた状態を示す斜視図である。 図10は、本発明の毛髪保持具の第5実施形態を示す図で、(a)は正面斜視図、(b)は背面斜視図である。 図11は、第5実施形態の毛髪保持具におけるメカニカルファスナーを示す拡大斜視図である。 図12は、第5実施形態の毛髪保持具における摩擦部材の配設位置を示す斜視図である。 図13は、第5実施形態の毛髪保持具の一使用態様を示す図で、(a)、(b)及び(c)は、それぞれ巻き上げ用糸の処理手順を順次示す斜視図である。 図14は、第5実施形態の毛髪保持具の変形例を示す図で、(a)は正面斜視図、(b)は背面斜視図である。 図15は、摩擦部材の配設位置の変形例を示す斜視図(図12対応図)である。 図16は、本発明の毛髪保持具の第6実施形態を示す正面斜視図である。 図17は、本発明の毛髪保持具の第7実施形態を示す正面斜視図である。 図18は、第7実施形態の毛髪保持具の一使用態様を示す図で、(a)、(b)及び(d)はそれぞれ巻き上げ用糸の処理手順を順次示す斜視図、(c)は(b)における巻き上げ用糸の部分拡大図である。
符号の説明
1 毛髪保持具
2 筒状体
21 一端部
22 他端部
3 一面シート
4 他面シート
5 高剛性部
6A、6B 挿通孔部
6C 最上部挿通孔部
7 巻き上げ用糸
71 一端
72 他端
8 糸処理機構
H 毛髪束

Claims (10)

  1. 一端部の開口部から他端部の開口部に向けて毛髪束を挿通可能にシートにより構成された筒状体と、該筒状体の巻き上げ用の巻き上げ用糸とを備え、
    前記巻き上げ用糸は、その一端が前記筒状体の前記他端部近傍に止着され、その他端側を引っ張ることにより該筒状体が巻き上がるようになされており、
    前記筒状体が巻き上げられた後において該筒状体から引き出されている前記巻き上げ用糸の長さを処理する糸処理機構を備えており、該糸処理機構により、該筒状体から引き出されている該巻き上げ用糸の実質的な延出長さが、該筒状体から引き出されている該巻き上げ用糸の伸長長さよりも短くなるようになっている毛髪保持具。
  2. 前記筒状体を構成するシートに、前記巻き上げ用糸を挿通案内する複数個の挿通孔部が設けられており、
    前記巻き上げ用糸は、前記挿通孔部に順次挿通案内されている請求項1記載の毛髪保持具。
  3. 前記糸処理機構は、前記筒状体に着脱自在な着脱部材が、前記巻き上げ用糸の他端近傍に設けられていることにより形成されている請求項1又は2記載の毛髪保持具。
  4. 前記着脱部材は、その着脱面に、フック状の雄材及びループ状の雌材がそれぞれ多数設けられたメカニカルファスナーを備えている請求項3記載の毛髪保持具。
  5. 前記着脱部材は、一対の自己融着性材料から構成されており、一方の該自己融着性材料が前記巻き上げ用糸の他端近傍に設けられ、他方の該自己融着性材料が前記筒状体の一端部近傍に設けられている請求項3記載の毛髪保持具。
  6. 前記巻き上げ用糸に、それに沿って可動なタグと、該タグと前記筒状体との間の該巻き上げ用糸を外挿し且つ該巻き上げ用糸の他端近傍に固定された糸調整具とが設けられており、
    前記糸調整具は、前記巻き上げ用糸と該糸調整具との間の摩擦抵抗により、前記タグと前記筒状体との間の該巻き上げ用糸の所定位置に固定されるようになっている請求項1〜5の何れかに記載の毛髪保持具。
  7. 前記巻き上げ用糸は、複数本の繊維を撚り合わせて構成された撚り糸からなり、
    前記着脱部材と前記筒状体との間の前記巻き上げ用糸に、該巻き上げ用糸を外挿する摩擦部材を備えており、
    前記巻き上げ用糸は、前記摩擦部材から引き出されると、該巻き上げ用糸と該摩擦部材との間の摩擦抵抗により撚られるようになっている請求項3〜6の何れかに記載の毛髪保持具。
  8. 前記糸処理機構は、前記筒状体から引き出されている前記巻き上げ用糸が、伸縮可能な筒状の糸外挿体に内挿されていることにより形成されている請求項1又は2記載の毛髪保持具。
  9. 前記糸処理機構は、前記筒状体から引き出されている前記巻き上げ用糸が、伸縮可能なシート体にその長手方向にぐし縫い状に挿通されていることにより形成されている請求項1又は2記載の毛髪保持具。
  10. 前記糸処理機構は、前記巻き上げ用糸の他端近傍が前記筒状体の前記一端部近傍に止着され、該巻き上げ用糸に沿って可動なタグが該巻き上げ用糸に設けられていることにより形成されている請求項1又は2記載の毛髪保持具。

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