JP2007306971A - 毛髪保持具 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻き上げの際に、筒状体に挿入された毛髪束が筒状体の内部を円滑に移動できるため、毛髪束が屈曲し難く、綺麗な巻き上げ形状の毛髪束が得られ且つ、巻き上げ後に毛髪束から脱落し難い毛髪保持具を提供すること。
【解決手段】一端の開口部21から他端の開口部22に向けて毛髪束を挿入可能な筒状体2から構成された毛髪保持具であって、筒状体2を形成するシート23A,23Bは、少なくとも他端の開口部22側の長手方向半分の領域が、毛髪に対して低摩擦性を有する低摩擦性シートから構成されており且つ、筒状体2の内表面における一端の開口部21側に、毛髪に対して高摩擦性を有する高摩擦性部材3が配設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、毛髪束を所定の形状に巻き上げるときに用いられる毛髪保持具に関する。
下記特許文献1には、一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿入可能な筒状体から構成され、筒状体の外周面に巻き上げ用糸がスパイラル状に巻き付けられた毛髪保持具が記載されている。このような毛髪保持具によれば、筒状体に毛髪束を挿入した状態で巻き上げ用糸を引っ張ると、筒状体は、長手方向にジグザグに稜線が形成されるように折り畳まれて巻き上げられる。その結果、筒状体に挿入された毛髪束は、スパイラル状に巻き上げられる。その際、筒状体に挿入された毛髪束は、筒状体の内部における稜線に沿った位置に配置した状態で巻き上げられると、綺麗なスパイラル状に巻き上げられる。
特開2003−93133号公報
しかし、特許文献1記載の毛髪保持具においては、筒状体に挿入された毛髪束が筒状体の内部における稜線に沿った方向に円滑に移動し難い傾向があり、その場合には、毛髪束は稜線を横断した状態で巻き上げられることになる。このように巻き上げられると、毛髪束は稜線を横断した部位において屈曲し、ひどいときには完全に折れ曲がることもある。この現象は、毛髪束における剛性の低い毛先近傍において特に顕著に発現する。
また、巻き上げ完了後、巻き上げにより得られた毛髪束のウエーブをくせ付けする工程(パーマ工程、スタイリング工程)において、該毛髪束から毛髪保持具がずれて脱落するという問題も発生していた。
従って、本発明の目的は、巻き上げの際に、筒状体に挿入された毛髪束が筒状体の内部を円滑に移動できるため、毛髪束が屈曲し難く、綺麗な巻き上げ形状の毛髪束が得られ且つ、巻き上げ後に毛髪束から脱落し難い毛髪保持具を提供することにある。
本発明は、一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿入可能な筒状体から構成された毛髪保持具であって、前記筒状体を形成するシートは、少なくとも前記他端の開口部側の長手方向半分の領域が、毛髪に対して低摩擦性を有する低摩擦性シートから構成されており且つ、前記筒状体の内表面における前記一端の開口部側に、毛髪に対して高摩擦性を有する高摩擦性部材が配設されている毛髪保持具を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の毛髪保持具によれば、巻き上げの際に、筒状体に挿入された毛髪束が筒状体の内部を円滑に移動できるため、毛髪束が屈曲し難く、綺麗な巻き上げ形状の毛髪束が得られ、更に、毛髪束からの毛髪保持具の脱落をし難くすることができる。
以下、本発明の毛髪保持具を、その好ましい一実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本実施形態の毛髪保持具1は、図1に示すように、一端の開口部21から他端の開口部22に向けて毛髪束H〔図6(c)参照〕を挿入可能な筒状体2からなる。筒状体2を形成するシート23は、少なくとも他端の開口部22側の長手方向半分の領域が、毛髪に対して低摩擦性を有する低摩擦性シートから構成されている。
本実施形態の毛髪保持具1について更に詳述する。筒状体2は、図1に示すように、一方の面を形成する一面シート23A及び他方の面を形成する他面シート23Bからなる。一面シート23A及び他面シート23Bは、帯状シートであり、その両側端部24,24同士が接合されて、一端の開口部21及び他端の開口部22を有する筒状体2が形成されている。一端の開口部21は、毛髪取り込み口となる開口部である。
筒状体2の大きさは、毛髪の長さ、くせ付けしたい場所、挿入する毛髪束の量等に応じて適宜設定されるが、好ましくは長さが50〜350mm、幅が20〜100mmである。
筒状体2を形成するシート23(一面シート23A及び他面シート23Bに共通する説明を行う際には「シート23」の表現を用いる)は、その全長が、毛髪に対して低摩擦性を有する低摩擦性シートから構成されている。低摩擦性シートとは、後述する「摩擦係数測定方法」により測定された摩擦係数μが、0.6以下、好ましくは0.55以下のシートをいう。
〔摩擦係数測定方法〕
摩擦係数測定方法を図2を参照しながら説明する。筒状体2として、その内部の挿入空間(両側端部24の接合部を除く、毛髪束Hが挿入される空間)の長さが300mm、幅が40mmのものを用いる。毛髪束H(直径:約6mm、毛髪本数:約4000本、毛髪直径:約80〜100μm)を、筒状体2の一端の開口部21側から内部に200mm挿入する。
毛髪束Hの挿入された筒状体2における一端の開口部21近傍を、基台M1に載置し、長さ(筒状体2の長手方向に沿う長さ)25mm、幅(筒状体2の幅方向に沿う幅)50mmの底面を有する押し付け部材M2により、押し付け荷重F1=1kgf(9.8N)で上方から押し付ける。この状態で、筒状体2における他端の開口部22側を引っ張り速度40mm/secで引っ張る。このように引っ張った際に毛髪束Hが筒状体2の一端の開口部21から完全に引き抜かれるのに要する力を引き抜き力F2とする。摩擦係数μは、引き抜き力F2及び押し付け荷重F1から下記式のように算出される。
摩擦係数μ=引き抜き力F2/押し付け荷重F1
筒状体2を形成するシート23としては、各種可撓性材料が用いられる。このような可撓性材料としては、メッシュシート、不織布、織布、多孔性若しくは非多孔性の樹脂フィルム、紙又はこれらの複合体等が挙げられる。本実施形態におけるシート23は、径が40〜60μmのポリエステルを平織したメッシュシートからなる。
筒状体2を形成するシート23は、具体的用途に則して材料が選択される。例えば、筒状体2内に挿入された毛髪束に対して筒状体2の外部から毛髪処理剤を施したいときには、該毛髪処理剤に対して透過性を有する材料を用いればよい。筒状体2内に挿入された毛髪束のみに毛髪処理剤を施したいときには、該毛髪処理剤に対して非透過性を有する材料を用いればよい。
筒状体2を形成するシート23の厚みは、特に限定されないが、好ましくは5〜500μmである。筒状体2を形成するシート23の厚み及びテーバーこわさは、シート全体で均一の方が好ましい。尚、前記「テーバーこわさ」は、JIS P8125に規定される「こわさ試験方法」により測定される腰の強さ(剛性)の指標である。
一面シート23Aと他面シート23Bとの接合には、ヒートシール、インパルスシール、超音波シール、接着剤、粘着テープ、縫製等が用いられ、本実施形態においては、ヒートシールが用いられている。
筒状体2の一端の開口部21近傍には、図1に示すように、一面シート23A及び他面シート23Bの外面それぞれに、取り込み口補強シート51,51が接合されている。そのため、筒状体2における一端の開口部21近傍のテーバーこわさ(剛性)が向上し、一端の開口部21への毛髪束の挿入性が向上している。本実施形態における取り込み口補強シート51,51は、一面シート23A及び他面シート23Bと同じ幅の帯状シートから形成されており、それぞれ一面シート23A及び他面シート23Bに全面的に接合されている。
筒状体2の一端の開口部21近傍には、図1及び図3に示すように、一面シート23A及び他面シート23Bの外面それぞれに、指を掛け得る一対の指掛け部4,4が設けられている。本実施形態における一対の指掛け部4,4は、帯状シートが矩形輪状にされて形成されており、それぞれ一面シート23A側の取り込み口補強シート51及び他面シート23B側の取り込み口補強シート51を介して間接的に、一面シート23A及び他面シート23Bの外面に面状に接合されている。
指掛け部4の内周長は、それに指を掛けた際の安定感等の観点から、好ましくは4〜10cmである。指掛け部4の幅は、それに指を掛けた際の安定感や触感等の観点から、好ましくは5〜60mmである。
指掛け部4を形成する材料としては、各種可撓性材料が用いられる。その可撓性材料としては、樹脂フィルム、紙、金属板又はこれらの複合体等が挙げられる。
指掛け部4は、指を掛けた際の安定性や指の挿入性等の観点から、テーバーこわさが0.4〜1.0mN・mの材料から形成されていることが好ましい。
筒状体2を形成する一面シート23A及び他面シート23Bには、図1に示すように、それぞれ、筒状体2の巻き上げ用の巻き上げ用糸7を挿通案内する複数個の挿通孔部6A,6Bが設けられている。巻き上げ用糸7は、その一端71が筒状体2の他端の開口部22近傍に固定されており、挿通孔部6A,6Bに順次挿通案内されて筒状体2の外周面にスパイラル状に巻き付けられている。
巻き上げ用糸7は、筒状体2内に挿入されている毛髪束を、筒状体2ごと巻き上げる手段として用いられる。本発明において巻き上げとは、毛髪束に所定のくせ付けをすること全般を意味し、本来の巻き上げ(スパイラル状の巻き上げ)に加えて例えば湾曲や屈曲も包含される。
巻き上げ用糸7は、これを引っ張って毛髪の巻き上げ操作を行うときに、引きちぎれない程度の強度及び巻き上げ操作を円滑に行い得る柔軟性を有していることが好ましい。この点から、巻き上げ用糸7は各種樹脂等の合成物、木綿や麻等の天然物、レーヨン等の半天然物、各種金属、又はこれらの複合体等から構成されていることが好ましい。また、巻き上げ用糸7は、糸状のものに限られず、例えば細長い帯状のものでもよい。
巻き上げ用糸7は、一面シート23A及び他面シート23Bにおける両側部に互い違いに形成された挿通孔部6A,6Bに、ジグザグの軌跡を描くように挿通されて、筒状体2に取り付けられている。詳細には、筒状体2は、その両側部に第1の挿通孔部6Aからなる第1の挿通孔部列と、第2の挿通孔部6Bからなる第2の挿通孔部列とを有している。第1の挿通孔部列における隣接する挿通孔部6A,6Aの間隔は一定になっている。第2の挿通孔部列においても同様であり、その間隔は第1の挿通孔部列と同じになっている。そして、各挿通孔部列における挿通孔部6A,6Bは、互いに半ピッチずれるように互い違いに配置されている。
筒状体2の側端部24は、直線状にシールが施されており、これにより一面シート23Aと他面シート23Bとが一体的に接合されている。
巻き上げ用糸7は、他端の開口部22に最も近接した第1の挿通孔部6Aに、他面シート23Bから一面シート23Aに向けて挿通され、その位置から斜め左上方に位置する第2の挿通孔部6Bに向けて、一面シート23Aの外面に沿って配されている。そして、第2の挿通孔部6Bにおいて、一面シート23Aから他面シート23Bに向けて挿通されている。第2の挿通孔部6Bに挿通された巻き上げ用糸7は、その位置から斜め右上方に位置する第1の挿通孔部6Aに向けて、他面シート23Bの外面に沿って配されている。以後、この挿通が繰り返され、巻き上げ用糸7はジグザグの軌跡を描くことになる。
巻き上げ用糸7の一端71には、結び目が形成されており、他端の開口部22に最も近接した挿通孔部6Aに引っ掛かり、引き抜かれないように固定されている。一端の開口部21に最も近接した挿通孔部6Bにおいては、巻き上げ用糸7は自由状態になっている。一端の開口部21に最も近接した挿通孔部6Bに隣接して、挿通孔部6Cが設けられており、この挿通孔部6Cに、巻き上げ用糸7の他端72が挿通されている。巻き上げ用糸7の他端72には、結び目が形成されており、挿通孔部6Cに引っ掛かり、引き抜かれないように固定されている。
従って、巻き上げ用糸7の他端72側を引っ張ると、図4に示すように、筒状体2は、スパイラル状に変形する。
このように筒状体2がスパイラル状に変形すると、筒状体2には、図5に示すように、その長手方向にジグザグに稜線Rが形成される。即ち、筒状体2は、毛髪束を挿入した状態で、筒状体2の長手方向にジグザグに稜線Rが形成されるように折り畳まれて巻き上げられるようになっている。尚、図5においては、筒状体2に形成された稜線Rの理解の便宜のため、稜線Rが形成された筒状体2を仮想的に長手方向に沿って引っ張った状態で図示している。
本実施形態における低摩擦性シートを形成するメッシュシートは、稜線Rに沿う方向T2に対して変形可能である。従って、毛髪束が筒状体2の内部における稜線Rに沿った位置に配置した状態で巻き上げられる際に、筒状体2を形成するシート23が十分に伸張するので、毛髪束は綺麗なスパイラル状に巻き上げられる。
筒状体2の内表面における一端の開口部21側には、図1及び図5に示すように、毛髪に対して高摩擦性を有する高摩擦性部材3が配設されている。詳述すると、高摩擦性部材3は、一面シート23A及び他面シート23Bにおける内表面(筒状体2の挿入空間に面した表面)の幅方向中央部にそれぞれ配設されている。
高摩擦性部材は、前述の摩擦係数測定方法により測定される摩擦係数μが0.7以上、好ましくは1.0以上の部材をいう。
高摩擦性部材3は、例えば、一面シート23A及び他面シート23Bそれぞれの内表面に、それらとは別体のシート片を接合することにより形成することができる。該シート片としては、樹脂フィルム、紙、金属板又はこれらの複合体が挙げられる。また、高摩擦性部材3は、一面シート23A及び他面シート23Bそれぞれの内表面に、ホットメルト接着剤を面状に塗工して形成することができる。
高摩擦性部材3は、一端の開口部21から少なくとも2個の稜線Rを横断するように配設されている。
高摩擦性部材3の長さは、好ましくは30〜175mm、更に好ましくは120〜150mmである。高摩擦性部材3の幅は、好ましくは3〜50mm、更に好ましくは5〜20mmである。
なお、下記実施例で示した抜け性判定において評価が○及び◎であれば、高摩擦性部材3は、連続して配設されていても、不連続に配設されていてもよい。
巻き上げ用糸7の他端72側における、一端の開口部21に最も近接した挿通孔部6Bと挿通孔部6Cとの間には、図1に示すように、糸留め8が取り付けられている。糸留め8は、巻き上げ用糸7に沿って移動自在になっていると共に、所定位置で固定できるようになっている。そのため、筒状体2を巻き上げた後において、糸留め8を、一端の開口部21に最も近接した挿通孔部6B近傍に移動し、その位置で固定することにより、筒状体2の巻き上げ状態を容易に維持できるようになっている。
このように構成された本実施形態の毛髪保持具1の一使用方法について、パーマネント処理を例に、図3、図6及び図7を参照しながら説明する。尚、図6においては、筒状体2における巻き上げ用糸7の図示を省略している。図6及び図7においては、毛髪保持具1を簡略化して図示している。
まず、図3に示すように、筒状体2の一端の開口部21近傍に設けられた一対の指掛け部4,4に、それぞれ指F,Fを掛け、指F,Fを離間させる。その結果、一対の指掛け部4,4も離間し、筒状体2の一端の開口部21がスムーズに開口する。
筒状体2における一端の開口部21への毛髪束Hの挿入には、毛髪挿入具Sを用いる。毛髪挿入具Sは、図6(a)に示すように、細長板状で、一端側が先細状に形成された板状部材S1からなる。板状部材S1は、硬質の合成樹脂シート等から形成されている。板状部材S1の他端側には、長手方向に延びる波状スリット形状の係止部S2が設けられており、更に係止部S2と連続する略矩形状の切り抜き部S3が形成されている。
次に、図6(a)に示すように、毛髪束Hを毛髪挿入具Sの係止部S2に挿通して係止させる。毛髪束Hは、毛髪挿入具Sにおける係止部S2の形状に従って、毛髪挿入具Sの長手方向と直交する方向に延びた状態で係止部S2に係止される。
次いで、毛髪挿入具Sをその一端側から、開口させた筒状体2の一端の開口部21に挿入する。図6(b)に示すように、毛髪挿入具Sを筒状体2内に更に挿通させると、毛髪挿入具Sの係止部S2に係止された毛髪束Hが、一対の指掛け部4,4それぞれに掛けられた指F,Fに当接する。毛髪挿入具Sを筒状体2内に更に挿通させると、毛髪束Hは、指F,Fに当接してくの字に屈曲する。このように、毛髪束Hは筒状体2に挿入される直前で指F,Fに当接して屈曲するため、毛髪挿入具Sは筒状体2内にスムーズに挿入される。
そして、図6(c)に示すように、毛髪挿入具Sを筒状体2の他端の開口部22から引き抜く。その結果、毛髪挿入具Sの係止部S2に係止されていた毛髪束Hは、係止部S2から外れ、筒状体2の他端の開口部22からはみ出るまで挿通される。尚、毛髪束Hは、筒状体2の他端の開口部22からはみ出させなくてもよい。
次に、筒状体2における一端の開口部21近傍を指(図示せず)で軽く押さえる。この状態下に、図7(a)に示すように、筒状体2の外周面に巻き付けられている巻き上げ用糸7の他端72近傍又は糸留め8を引っ張る。すると図7(b)及び図7(c)に示すように、毛髪束Hは、筒状体2と共にスパイラル状に巻き上げられて、小さくまとめられる。
この状態を保持するために、図7(c)に示すように、糸留め8を筒状体2における一端の開口部21に最も近接した挿通孔部6B近傍に移動し、巻き上げ用糸7に係止して、筒状体2の巻き上げ状態を維持する。
筒状体2が巻き上げられた状態下に、筒状体2に向けて第1のパーマネント処理剤(還元剤)を付与する(図示せず)。筒状体2はパーマネント処理剤に対して透過性の材料から構成されているので、パーマネント処理剤は筒状体2を透過して毛髪束Hに施される。
所定時間放置後、毛髪保持具1及び毛髪束Hに付着した第1のパーマネント処理剤を水ですすぎ洗いをする。
その後、筒状体2に向けて第2のパーマネント処理剤(酸化剤)を付与し、再び所定時間放置する。これによって、筒状体2内に挿入されている毛髪束Hに対して、その巻き上げ形態のパーマネントウエーブが掛けられる。その後、糸留め8を巻き上げ用糸7の他端72側に移動し、毛髪束Hの巻き上げ状態を解除する。引き続き、毛髪束Hを筒状体2から取り出し、すすぎ洗いをし、更にシャンプー及びブローをする。
次に、本実施形態の毛髪保持具1の効果について説明する。
仮に、筒状体2を形成するシート23が、毛髪に対する摩擦が高いシートから形成されていると、筒状体2に挿通された毛髪束は、筒状体2を形成するシート23との摩擦により、巻き上げの際に稜線Rに沿った方向に円滑に移動し難く、稜線Rを横断する位置U(図8参照)に配置され易い。そのため、毛髪束は稜線Rを横断する位置Uに配置された状態で巻き上げられ、毛髪束は稜線Rを横断した部位において屈曲し易い。
これに対し、本実施形態の毛髪保持具1によれば、筒状体2を形成するシート23は、少なくとも他端の開口部22側の長手方向半分の領域が、毛髪に対して低摩擦性を有する低摩擦性シートから構成されている。そのため、巻き上げの際に、筒状体2に挿入された毛髪束Hは、筒状体2の内部を円滑に移動でき、筒状体2の内部における稜線Rに沿った方向に配置した状態で巻き上げられ、綺麗なスパイラル状に巻き上げられる。その結果、毛髪束Hは屈曲し難く、綺麗な巻き上げ形状の毛髪束Hが得られる。
また、本実施形態の毛髪保持具1においては、筒状体2の内表面における一端の開口部21側に高摩擦性部材3が配設されているため、筒状体2に挿通された毛髪束Hが筒状体2の一端の開口部21から抜け難くなり、例えば、他の毛髪保持具における毛髪束の挿通作業中、巻き上げ作業中、大量の毛髪束を巻き上げるとき、被施術者が頭を動かした場合、毛髪保持具のすすぎ洗い作業中等において、毛髪束Hから筒状体2が抜け落ち難い。
以上、本発明の毛髪保持具の好ましい実施形態について説明したが、本発明の毛髪保持具は、前述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更が可能である。
筒状体2を形成するシート23は、少なくとも他端の開口部22側の長手方向半分の領域が低摩擦性シートから構成されていればよい。従って、例えば、図9に示すように、筒状体2を形成するシート23は、他端の開口部22側の長手方向半分の領域(以下「他端の開口部側領域」という)2Bが低摩擦性シートから構成され、一端の開口部21側の長手方向半分の領域(以下「一端の開口部側領域」という)2Aが低摩擦性シートではないシートから構成されていてもよい。
筒状体2を形成するシート23において、低摩擦性シートから構成される領域の長さは、他端の開口部22側から50%以上の長さであることが好ましく、60%以上の長さであることが更に好ましい。
筒状体2を形成する一面シート23A及び他面シート23Bは、1枚のシートから形成することができる。その場合、該1枚のシートをその幅方向中央部で長手方向に折り返して筒状体2を形成すればよい。
巻き上げ用糸7の挿通形態は、筒状体2を巻き上げることができれば、前述の実施形態における挿通形態に制限されない。巻き上げ用糸7は設けられていなくてもよい。
本発明の効果について、実施例及び比較例を用いて更に詳細に説明する。
〔実施例1〕
筒状体2全体を、低摩擦性シートであるメッシュシート(山中産業株式会社製メッシュシート、型番:ティーロードシャープ4817、繊維種:PET繊維、繊維径:約50μm)から形成した。筒状体2の一面シート23A及び他面シート23Bそれぞれの内表面における一端の開口部21側に、高摩擦性部材3として面ファスナー(住友3M株式会社製メカニカルファスナー、型番:NC−2141、材質:PP製、幅:10mm、長さ:100mm)を配設した。
また、筒状体及び毛髪束の寸法は、前述の摩擦係数測定方法で用いたものと同じものを使用した。
尚、後述する〔表1〕における摩擦係数は、低摩擦性シートに高摩擦部材が配設された状態における測定値を示す。また、測定装置の性能上、摩擦係数μが1以上の場合は、すべて「1以上」と評価した。
〔実施例2〕
高摩擦性部材3は、ホットメルト接着剤(積水フーラー株式会社製ホットメルト、型番:セキスイエスダイン8626M、塗工厚み:約50μm、塗工幅:約10mm、塗工長さ:約100mm)を面状に塗工して形成されている。それ以外は、実施例1と同じである。
〔実施例3〕
筒状体2全体を、低摩擦性シートである、芯がポリエステル/鞘がポリエチレンの芯鞘型スパンボンド不織布(ユニチカ株式会社製エルベス、坪量20g/m2)で形成した。それ以外は、実施例2と同じである。
〔比較例1〕
高摩擦性部材を配設せず、筒状体2全体を、低摩擦性シートである実施例3におけるスパンボンド不織布のみから形成した。それ以外は、実施例1と同じである。尚、〔表1〕における摩擦係数は、使用したスパンボンド不織布の測定値を示す。
〔比較例2〕
高摩擦性部材を配設せず、筒状体2全体を、低摩擦性シートではない、エアスルー不織布(坪量:40g/m2、長さ:50mm、PET/PE芯鞘構造、繊維径:9d、長さ:50mm)から形成した。それ以外は、実施例1と同じである。尚、〔表1〕における摩擦係数は、使用したエアスルー不織布の測定値を示す。
〔引き抜き力〕
ここでいう引き抜き力は、毛髪保持具に前述の摩擦係数測定方法で用いた条件と同じ毛髪束を挿入し、図7(c)に示す毛髪束を巻き上げた状態から、毛髪保持具を抜き取る(引き抜く)のに必要な力を測定したものである。
〔測定方法〕
図7(c)に示すように毛髪を巻き上げた状態で筒状体2の他端の開口部22にプッシュプルゲージ(株式会社 イマダ製)を取付け、毛髪束から引き抜く方向に毛髪保持具を引っ張ったときの最大の値をその測定値とした。
〔抜け性判定〕
前述の引き抜き力の値が600g以上時は◎、300g以上600g未満の時は○、100g以上300g未満の時は△、100g以下の時は×として抜け性を評価した。
〔毛髪束広がり〕
毛髪保持具に前述の摩擦係数測定方法で用いた条件と同じ毛髪束を挿入し、図7(c)に示すように毛髪束を巻き上げた状態での目視による評価を行った。
○:筒状体2の内部における稜線Rに沿った位置まで毛髪束が充分広がった状態
×:筒状体2の内部における稜線Rに沿った位置まで毛髪束が広がらない状態
〔毛先の状態〕
毛髪保持具に前述の摩擦係数測定方法で用いた条件と同じ毛髪束を挿入し、図7(c)に示すように毛髪を巻き上げた状態での目視による評価を行なった。
○:毛髪先端が稜線に沿って、毛髪束が巻き上げられている場合
×:毛髪先端が稜線を横断し、毛髪束が折り曲げられた状態で巻き上げられている場合
前記実施例1〜3及び比較例1〜2についての評価結果について下記〔表1〕に示す。
Figure 2007306971
〔表1〕に示す評価結果から明らかなように、本発明の毛髪保持具によれば、毛髪保持具の他端の開口部側の長手方向半分の領域が、毛髪に対して低摩擦性を有する低摩擦性シートから構成され、且つ前記筒状体の内表面における一端の開口部側に、毛髪に対して高摩擦性を有する高摩擦性部材を配設することで、筒状体に挿入された毛髪束が筒状体の内部を円滑に移動できるため、毛髪束が屈曲し難く、綺麗な巻き上げ形状の毛髪束が得られ且つ、巻き上げ後における毛髪束からの毛髪保持具の脱落を防止できる。
図1は、本発明の毛髪保持具の一実施形態を示す図で、(a)は正面図、(b)は部分右側面図ある。 図2は、摩擦係数測定方法を模式的に示す図である。 図3は、図1に示す毛髪保持具における一端の開口部を開口した状態を示す斜視図である。 図4は、図1に示す毛髪保持具を巻き上げた状態を示す斜視図である。 図5は、図1に示す毛髪保持具を巻き上げたときに形成される稜線を示す仮想的な展開図である。 図6は、図1に示す毛髪保持具の一使用態様を示す図で、(a)、(b)及び(c)は、それぞれ毛髪保持具への毛髪挿入具の挿通手順を順次示す正面図である。 図7は、図1に示す毛髪保持具の一使用態様を示す図で、(a)、(b)及び(c)は、それぞれ毛髪束の巻回手順を順次示す斜視図である。 図8は、毛髪束が筒状体の好ましくない位置に配置された状態を示す模式図である。 図9は、筒状体の変形例を示す正面図である。
符号の説明
1 毛髪保持具
2 筒状体
21 一端の開口部
22 他端の開口部
23 筒状体を形成するシート
23A 一面シート
23B 他面シート
3 高摩擦性部材
4 指掛け部
51 取り込み口補強シート
6A、6B、6C 挿通孔部
7 巻き上げ用糸
71 一端
72 他端
8 糸留め
F 指
H 毛髪束
S 毛髪挿入具

Claims (4)

  1. 一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿入可能な筒状体から構成された毛髪保持具であって、
    前記筒状体を形成するシートは、少なくとも前記他端の開口部側の長手方向半分の領域が、毛髪に対して低摩擦性を有する低摩擦性シートから構成されており且つ、前記筒状体の内表面における前記一端の開口部側に、毛髪に対して高摩擦性を有する高摩擦性部材が配設されている毛髪保持具。
  2. 前記筒状体は、毛髪束を挿入した状態で、該筒状体の長手方向にジグザグに稜線が形成されるように折り畳まれて巻き上げられるようになっている請求項1に記載の毛髪保持具。
  3. 前記高摩擦性部材は、前記一端の開口部から少なくとも2個の前記稜線を横断するように配設されている請求項2記載の毛髪保持具。
  4. 前記低摩擦性シートは、前記稜線に沿う方向に変形可能なメッシュシートからなる請求項2又は3に記載の毛髪保持具。
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