JP2005328928A - 貼付剤収納用包装袋及び貼付剤包装体 - Google Patents

貼付剤収納用包装袋及び貼付剤包装体 Download PDF

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Abstract

【課題】 シール部の密閉性が高く、貼付剤に含まれる薬剤の揮散を効果的に抑制するとともに、包装袋から貼付剤を取り出す際にも、剥離紙が剥がれることなく、速やかに取り出せる貼付剤収納用包装袋、及び、取り扱い性に優れた貼付剤包装体を提供する。
【解決手段】 基材上に薬剤を含有する貼付層と剥離紙とを積層してなる貼付剤を収納するための包装袋10であって、対面する一対のシート12周縁部を接着して構成され、該シート12内面の一部に付着防止層14を備え、該付着防止層14が熱融着領域16まで延設されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、貼付剤収納用包装袋及び貼付剤包装体に関し、詳細には、貼付剤を容易に取り出すことのできる使用性に優れた貼付剤収納用包装袋、及び、該包装体に貼付剤を収納してなる取り扱い性に優れた貼付剤包装体に関する。
薬剤を経皮吸収により生体内へ投与するための薬剤含有貼付剤は、局部に貼付することで経時的に薬剤を生体内に徐放することができるため種々の分野で汎用されている。このような薬剤含有貼付剤はポリエステルやポリエチレンなどのプラスチック製、或いは、薬剤非浸透性処理された織布、不織布などの基材表面に、経皮吸収性の薬剤を含有させた貼付層を形成し、貼付層表面に剥離紙を積層して貼付層表面を保護してなるものである。通常、このような貼付剤は含有する薬剤の揮散や環境からの影響による劣化を防止するために、薬剤不透過性のシートからなる包装袋内に収納されている。
貼付剤を包装袋により個装する場合、薬剤を含む貼付層の成分、例えば、貼付層組成物自体や、貼付剤組成物中に含まれる可塑剤、粘着付与剤などが基材や剥離紙の端面からはみ出して包装袋を構成するシートの内面や基材の背面に粘着し、使用時に貼付剤が包装袋より取り出しにくくなることがある。
これらの問題点を解決する方法として、例えば、剥離紙を貼付層に比較して十分大きくとり、貼付層から浸出した成分を剥離紙上で止めたり、剥離紙の外周縁を縁高にして剥離紙外への成分の浸み出しを防止する方法が考えられるが、いずれの場合にも剥離紙の材料が余分に必要になる点、剥離紙の成形加工という別工程が必要になる点を考慮すれば、コスト、製造工程の観点から問題があった。
一方、包装袋を改良することも検討されており、包装用のシート内面に凹凸を形成し、これにより、内包物との接触面積を低減させて所望されない接着を抑制する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法では、シート自体に凹凸ロール加工によって凹凸を形成する場合には、凹凸が応力により変形して平滑化されることで効果が低減したり、形成時にシートに孔や傷ができる懸念があり、発泡性樹脂で形成されたインキを用いて凹凸を形成する場合には工程が複雑になるという問題がある。また、いずれの場合においても凹凸により、包装袋周縁部の接着性低下による貼付層中の薬剤揮散防止効果の低下が懸念される。
特開平7−80040号公報
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、シール部の密閉性が高く、貼付剤に含まれる薬剤の揮散を効果的に抑制するとともに、包装袋から貼付剤を取り出す際にも、剥離紙が剥がれることなく、速やかに取り出せる貼付剤収納用包装袋、及び、該包装体に貼付剤を収納してなる取り扱い性に優れた貼付剤包装体を提供することにある。
本発明の貼付剤収納用包装袋は、基材上に薬剤を含有する貼付層と剥離紙とを積層してなる貼付剤を収納するための、熱融着性樹脂層を有する一対のシートを熱融着して構成される包装袋であって、該包装袋の熱融着部の少なくとも一部が該シートの熱融着樹脂層同士を直接熱融着して構成されるとともに、該シートの内面の一部に剥離剤からなる付着防止層を備えることを特徴とする。
この貼付剤収納用包装袋においては、前記付着防止層が、前記包装袋の熱融着部まで延設され、付着防止層の外周が熱融着部の内周より外側にあり、両者が一部重なっているていることが、付着防止性と密閉性との観点から好ましい。
さらに、付着防止層が着色されていると、一対のシートを熱融着する際に位置あわせが容易になるという利点を有する。
ここで用いられる包装袋を構成するシートは、積層構造を有するものであって、複数の層のうち少なくとも1層、特に最内層は薬物非吸収性層であることが、薬剤の包装袋への吸着防止の観点から好ましい。薬効成分を吸着することで貼付剤の効果を低下させる懸念のない吸着薬物非吸収性層を形成しうる非吸着性樹脂で、包装袋の最内層に用いられるものとしては、ノルボルネン系樹脂などの環状ポリオレフィン系樹脂を挙げることができる。環状ポリオレフィン系樹脂は熱融着し難い場合もあるが、本発明の如き態様に用いることで、薬物非吸着性と密着性が両立され、本発明の効果を発揮することができる。
本発明の請求項5に係る貼付剤包装体は、前記した本発明の貼付剤収納用包装袋のいずれかに、基材上に薬剤を含有する貼付層と剥離紙とを積層してなる貼付剤を収納してなることを特徴とする。
ここで、前記貼付剤収納用包装袋における付着防止層と貼付層との剥離力は、貼付層と剥離紙との剥離力と同等又はそれ以下であることが効果の観点から好ましい。
また、シート内面に設けられる付着防止層は、シート内面に剥離剤を塗布することにより容易に形成される。付着防止層は片側のシートのみに設けられていてもよいが、効果の観点からは、両側のシート内面に設けられることが好ましい。
本発明の態様によれば、包装袋を構成するシートは平滑で接着性に優れ、優れた気密性が達成されるとともに、シート内面の一部に付着防止層を設ける際に、付着防止層の外周を一対のシートの熱融着部まで延設し、その一部が重なるようにすることで、周縁部の熱融着性を損なうことなく、包装袋内部おいては隅部に至るまで効果的な接着防止性が得られる。
また、好ましい態様においては、内面に設けられた付着防止層の剥離力が、貼付剤の貼付層と剥離紙との関連において最適化されているため、貼付層が剥離紙から剥離することなく、包装袋内面との接着が効果的に抑制され、貼付剤の使用時に包装袋から容易に取り出すことができる。
本発明によれば、シール部の密閉性が高く、貼付剤に含まれる薬剤の揮散を効果的に抑制するとともに、包装袋から貼付剤を取り出す際にも、剥離紙が剥がれることなく、速やかに取り出せる貼付剤収納用包装袋、及び、それを用いた取り扱い性に優れた貼付剤包装体を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の貼付剤収納用包装袋(以下、適宜、包装袋と称する)10を示す斜視図である。包装袋10は、対面して配置された一対のシート12の周縁部を熱融着してなるものである。包装袋を構成するシート12内面の一部に付着防止層14が備えられている。
なお、図1では対面して配置された一対のシートは、2枚のシートにより構成されているが、必ずしも2枚である必要はなく、一枚の長方形のシートを2つに折ることで対向する一対のシートを形成したものでもよく、その場合、気密性が確保できれば、折り目の部分は熱融着しても熱融着しなくてもよい。包装袋を構成するシートは、内包する貼付剤に含まれる薬剤の揮散を抑制するという観点からは、ガス不透過性のシートを用いることが好ましく、このシートは熱融着性樹脂層を有する限り単層であっても、複数の層を積層してなる積層構造を有するものであってもよいが、異なる機能を有する複数の層を積層してなる積層構造を有するものが効果の観点から好ましい。
ガス不透過性のシートとしては、合成樹脂フィルムが代表的なものとして挙げられ、なかでも熱融着可能なものが製造工程の簡易性及び密封の確実性の観点から好ましい。このような合成樹脂としては、具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンなどのオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体などが挙げられる。
合成樹脂フィルムは素材、厚みを選択することで単層でもガスバリア性を発現することができ、この場合には単層のシートを用いることができるが、後に詳述するが、貼付剤に用いられる薬剤は揮発しやすい低分子化合物が多いため、より高いガスバリア性を得るために、金属箔などを積層したり、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、環状ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの合成樹脂シートからなる薬物非吸着性層を積層することが好ましい。
また、印刷性や強度の改良を目的として最外層に紙や二軸延伸フィルムなどを積層してもよく、この場合、これらの素材はガス透過性であってもよい。
包装袋を構成するシートの厚みは目的に応じて選択することができるが、一般的には、単層のシートでは10〜150μm程度、積層シートでは全体の厚みで10〜250μmが好ましい。
本発明の包装袋を成形するには、一対のシートを対面して配置し、上端部に開口部を残して、側端部と下端部とを熱融着し、その後、開口部から貼付剤を投入して開口部を熱融着すればよい。また、先に述べたように、1枚のシートを2つ折にした場合は、折り山にあたる部分は必ずしも熱融着しなくてもよい。2枚のシートを用いる場合、必ずしも同じ、材料、構成を有する必要はない。
一対のシート間は、シートの内面に設けられた熱融着性樹脂層同士を重ねて加熱圧着などの公知の方法で熱融着させることで容易に密閉される。
本発明の包装袋は、シート内面の一部に剥離剤からなる付着防止層を備えることを特徴とする。付着防止層は、シート内面に剥離剤を塗布、乾燥することで形成することが工程の簡易性の観点から好ましい。
付着防止層は、一方のシート内面のみに設けられていてもよい。例えば、貼付剤の剥離紙が貼付剤のサイズより大きい場合などは、基材シート側のみに設けることで本発明の効果を得ることができるが、一般的には両側のシート内面に設けられることが好ましい。
また、剥離剤として着色されたものを用いることで、付着防止層の形成領域が視認しやすくなり、一対のシートを熱融着する場合に位置あわせが容易になるため好ましい。付着防止層の着色に用いられる着色料としては、公知の着色料を適宜選択して用いることができるが、剥離剤との親和性、分散性に優れるものが好ましく、そのような観点からは、例えば、フタロシアニンブルーなどが好ましく挙げられる。
付着防止層を剥離剤により形成する場合、使用しうる剥離剤としては、東レダウコーニング社製、LTC−305B(商品名)、ジーイー東芝シリコーン社製、TPR−6500(商品名)などが挙げられる。これらを適切な溶剤、例えば、酢酸エチル、トルエンなどに溶解し、シート表面の所定の領域に塗布し、熱風又は紫外線により硬化させることで付着防止層を形成できる。塗布量は必要な剥離力や形成されるシートの物性により適宜選択されるが、一般的には、乾燥後の塗布量で0.1〜5g/m2であることが好ましく、0.1〜0.5g/m2であることがより好ましい。
付着防止層は包装袋を構成するシート内面の一部に形成される。付着防止層はシートの周縁部に形成される熱融着領域の熱融着性を損なわない限りにおいて所望の領域に形成することができる。図3乃至図6に付着防止層形成領域の具体的な例をモデル図により示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。なお、図中、斜線部で示す領域は付着防止層形成部14、網点で示す領域は熱融着領域16を表す。
図2(A)はシート12の周縁における熱融着領域16を除く全領域に付着防止層14を形成してなる態様を示す。また、被収納物である貼付剤と包装袋との付着又は接着は、主として貼付剤端部からの貼付層成分のしみ出しに起因して、シートの周縁部近傍で起きるため、図2(B)に示すように、シートの中央部には付着防止層14を設けなくても同様の効果が得られる。
なお、ここで、熱融着領域16と付着防止層14との間に多少の隙間が発生しても、貼付剤の端部がそこに入り込まない限り差し支えない。
図3及び図4は付着防止層14形成領域の好ましい態様を示すモデル図である。図3及び図4では、付着防止層14は、シート周縁の熱融着領域16まで延設されており、付着防止層14領域と熱融着領域16とが一部重なる態様を示す。この態様では、包装袋の端部における接着抑制効果が高く、且つ、気密性に優れた包装袋を得ることができ、好ましい。このとき、シート周縁の熱融着領域の幅をA、熱融着領域と付着防止層とが重なる部分の幅をBとしたとき、B/Aは、1/10〜5/10の範囲であることが好ましく、1/10〜2/10の範囲であることがより好ましい。
包装袋は必ずしも矩形でなくてもよく、図5のモデル図に示すようにだ円形であってもよい。また、シート中央部の熱融着部未形成領域も、図2(B)や図4に示す如き矩形でなくてもよく、図6に示すハート形など任意の形状にすることができる。この形状として意匠性の高いものを選択し、付着防止層を着色材料で構成することで、外観を優れたものとすることができるという利点をも有する。このとき、シートとして透明又は半透明の材料を選択することで意匠性の効果を向上させることもできる。
本発明の貼付剤包装体においては、付着防止層の剥離力は、収納される貼付剤における貼付層との剥離力と、該貼付層と剥離紙との剥離力とのバランスで選択され、前者の剥離力が後者の剥離力と同等又はそれ以下であるように調整されることが好ましい。ここで「それ以下」とは、より小さい力で剥離させることができることを意味する。
付着防止層は、貼付剤の貼付層成分の接着を抑制する目的で設けられているが、剥離力を評価する際には、貼付層と包装袋を構成するシート内面に形成された付着防止層とを密着させ、その後、所定の条件で剥離させてその際の剥離力を測定する。
また、貼付剤の貼付層と剥離紙との剥離力は、貼付剤自体を試料として、貼付層と剥離紙との剥離力を測定すればよい。
通常、本発明において特許請求の範囲で規定している剥離力は、貼付層に対する付着防止層、及び、貼付層に対する剥離紙、それぞれの剥離力を測定し、両者を比較することで評価するものであるが、上記測定において剥離力の基準となる貼付層が共通であることから、以下に示す方法の如く、同じ粘着性のテープを試料として同様の条件で測定した値を相対的に比較することで、それぞれの剥離力の関係が本発明の好ましい範囲に包含されるか否かを確認することができる。
〔剥離力〕
まず、付着防止層表面にポリエステル粘着テープNo.31B(日東電工(株)製)の粘着面を貼り合わせて、20g/cm2の荷重をのせて70℃で20時間熱処理する。これを引っ張り試験機にかけて、付着防止層からポリエステル粘着テープを、角度180°、速度0.3m/minで剥がすときの抵抗値を第1の剥離力とする。次に、剥離紙表面に同様のポリエステル粘着テープNo.31Bを貼り合わせて同様の操作を行い、第2の剥離力を測定する。第1の剥離力が第2の剥離力と同等或いはそれ以下であることが本発明の貼付剤包装体の好ましい態様である。
剥離力の調整方法としては、まず、被収納物である貼付剤における貼付層と剥離紙との剥離力を直接、或いは、先に記載した方法により測定する。次に、貼付層と包装袋内部に設けられた付着防止層との剥離力を測定し、包装袋内部に設けられる付着防止層と貼付層との剥離力が、先に測定した値と同等又はそれ以下となるように付着防止層の物性を調整すればよい。
両者の剥離力は同等でもよいが、効果の観点からは、20%程度下回る〔(第1の剥離力/第2の剥離力)=(8/10)以下である〕ことが好ましく、50%程度下回る〔(第1の剥離力/第2の剥離力)=(5/10)以下である〕ことがより好ましい。
付着防止層の剥離力の調整は、用いる剥離剤の種類や使用量を変更する、或いは、軽剥離化剤を添加する、など公知の方法により容易に行うことができる。
本発明において用いられる好ましい剥離剤の態様としては、(1)オレフィン系樹脂や長鎖アルキル基含有樹脂などの有機系剥離剤、(2)シリコーン系剥離剤、(3)シリコーン系剥離剤と有機系樹脂とのブレンド物、共重合体、(4)フッ素系剥離剤、(5)フッ素系剥離剤と他の剥離剤とのブレンド物、共重合体、などが挙げられる。
このように、包装袋内部に収納される貼付剤との関連で付着防止層の剥離力を調製することで、前記した如き優れた特性を有する包装袋を得ることができる。
次に、本発明の包装袋が収納する貼付剤について説明する。
本発明の包装袋に適用されうる薬剤含有貼付剤は、基材表面に、経皮吸収性の薬剤を含有させた貼付層を形成し、貼付層表面に剥離紙を積層して貼付層表面を保護してなるものであれば、特に制限なく用いることができる。
基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類;ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル類;ポリアクリロニトリル;などのプラスチック製シート、伸縮性を有するエラストマーやゴム製のシート、金属箔、表面に薬剤非浸透処理が施された織布、不織布やこれらの複合シートなどを用いることができる。
貼付層は、経皮により体内へ浸透することができる公知の経皮吸収性薬剤を薬効成分として含有する。薬剤としては、l−メントールやカンファーなどの血行促進剤、インドメタシンなどの鎮痛剤、尿素などの経皮浸透促進剤などが代表的なものとして挙げられるが、これに制限されるものではない。薬剤は、貼付剤の目的に応じて1種のみ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの薬剤は、アクリル系、ゴム系、シリコーン系、ビニルエーテル系などの重合体を主成分とする粘着性を有する有機材料中に含有され、この有機材料をマトリックスとする貼付層が形成される。この貼付層を形成する組成物中には、必要に応じて可塑剤、粘着付与剤などを配合することができる。
基材上に形成された薬剤含有貼付層表面は粘着性を有するため、使用時まで剥離紙を積層することにより保護される。
剥離紙としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの樹脂フィルム、金属箔、紙、又は、それらの積層体などにシリコーンを塗布したものなど、公知の剥離紙を任意に選択して用いることができる。
本発明の包装袋及び貼付剤包装体は、密閉性が高く、被収納物である貼付剤の薬剤の揮散を効果的に防止しうるとともに、貼付剤を取り出しやすいため、医薬品のみならず、例えば、薬剤として香料を含有する貼付剤などにも好適に使用することができ、その応用範囲は広い。
以下に、本発明を具体的な実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
(実施例1)
幅50mm×長さ50mmで、厚さ12μmのPETフィルムと厚さ30μmのポリアクリロニトリル製薬剤非吸収性層との積層体からなる合成樹脂フィルム12を包装袋構成用シートとして用いた。
フィルムの内面(ポリアクリロニトリル層)にシリコーン系剥離剤(東レダウシリコーン社製、LTC−350B)を乾燥後の塗布量で1g/m2となるように、図4に記載の形状に塗布し、乾燥して付着防止層を形成した。その後、下端と両側部を熱融着し、上端の開口部から貼付剤1枚を投入し、上端を熱融着して貼付剤収納用包装袋を得た。
ここで投入された貼付剤は、基材として不織布を用い、その表面に薬剤としてインドメタシンを含むゴム系粘着層からなる貼付層を厚さ50μmとなるように形成し、その表面に剥離紙(PETフィルムに前記付着防止層を形成したのと同様の剥離剤を同様の量で塗布、乾燥したもの)を積層してなるものである。
(剥離力の測定)
以下の剥離力を、市販の粘着テープを基準とした前記測定方法により測定した。
基準となる粘着テープと剥離紙との剥離力は10点測定した結果、幅50mmの試料で10〜12g(10〜12g/50mm)であった。また、粘着テープとシート内面に形成された付着防止層との剥離力は10〜12g/50mmであり、付着防止層と貼付層との剥離力が、貼付層と剥離紙との剥離力と同等であることが確認された。
(取り出し容易性の評価)
この包装袋を10個準備し、温度40℃のオーブン中に30日間放置した後、包装袋を開封して中の貼付剤を取り出したところ、10個全て容易に取り出すことができ、貼付層成分の浸み出しによる被収納物と包装袋シート内面との接着は見られなかった。
(密閉性の評価)
また、同様の条件で保存後も、包装袋周縁の熱融着部の剥離、開封は一例も観察されず、内包された貼付剤の薬効成分、効果に変化がなかったことから、この包装袋は密閉性に優れることが確認された。
本発明の包装袋の一例を示す斜視図である。 包装袋を構成するシート内面に設けられた付着防止層の形状を示すモデル図であり、(A)は接着領域を除き全面に設けられた態様を示し、(B)はシート中央部に付着防止層を設けない態様を示す。 包装袋を構成するシート内面に設けられた付着防止層が周縁部の接着領域と一部重なる態様を示すモデル図である。 包装袋を構成するシート内面に設けられた付着防止層が周縁部の接着領域と一部重なる別の態様を示すモデル図である。 楕円形の包装袋においてシート内面に設けられた付着防止層の形状を示すモデル図である。 シート内面に設けられた付着防止層の未形成領域がハートの形状を示すモデル図である。
符号の説明
10 貼付剤収納用包装袋(包装袋)
12 包装袋を構成するシート
14 付着防止層
16 包装袋を構成するシートの熱融着領域

Claims (6)

  1. 基材上に薬剤を含有する貼付層と剥離紙とを積層してなる貼付剤を収納するための、熱融着性樹脂層を有する一対のシートを熱融着して構成される包装袋であって、
    該包装袋の熱融着部の少なくとも一部が該シートの熱融着樹脂層同士を直接熱融着して構成されるとともに、該シートの内面の一部に剥離剤からなる付着防止層を備えることを特徴とする貼付剤収納用包装袋。
  2. 前記付着防止層が、前記包装袋の熱融着部まで延設されている請求項1に記載の貼付剤収納用包装袋。
  3. 前記付着防止層が着色されている請求項1又は請求項2に記載の貼付剤収納用包装袋。
  4. 前記包装袋を構成するシートが積層構造を有し、そのうち少なくとも1層が薬物非吸収性層である請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の貼付剤収納用包装袋。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の貼付剤収納用包装袋に、基材上に薬剤を含有する貼付層と剥離紙とを積層してなる貼付剤を収納してなる貼付剤包装体。
  6. 前記貼付剤収納用包装袋における付着防止層と貼付層との剥離力が、貼付層と剥離紙との剥離力と同等又はそれ以下である請求項5に記載の貼付剤包装体。
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