JP2005308076A - 作業車両のトランスミッションにおける副変速機構 - Google Patents

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直樹 鎌田
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Abstract

【課題】 副変速の切換操作を行う操作具の抜止め機構が簡単な作業車両のトランスミッションにおける副変速機構を提供することを課題としている。
【解決手段】 走行駆動力を出力する走行駆動軸16とロータリ駆動力を出力するロータリ駆動軸17とを備え、走行駆動力を主変速する走行変速機構と、ロータリ駆動力を変速するロータリ変速機構とを収容したミッションケース1内に、走行駆動力の副変速用のギヤ43,44を軸支する副変速軸36の軸心上において副変速の切換操作を行う操作具62を、副変速軸36の軸心上において、該軸心に沿ってスライドする軸から構成して設け、操作具62の周面側と副変速軸36側との間に設けられる凹部55と該凹部55に係合する係合体56とから、操作具62の抜止め機構を構成した。
【選択図】図8

Description

本発明は、走行駆動力を出力する走行駆動軸とロータリ駆動力を出力するロータリ駆動軸とが突出するミッションケースを有する作業車両のトランスミッションにおける副変速機構に関する。
従来走行駆動力を出力する走行駆動軸とロータリ駆動力を出力するロータリ駆動軸とが突出する耕耘機のミッションケースが公知となっている(例えば特許文献1、特に図7参照)。
特許第2660324号公報
上記ミッションケース内には、走行駆動力を主変速する走行変速機構と、ロータリ駆動力を変速するロータリ変速機構とが収容されている。このため上記ミッションケース内の空きスペースは少なく、ミッションケース内に副変速機構を設けることは容易ではなく、副変速機構を必要とする耕耘機用には、別のミッションケースを用意する必要があるという欠点があった。
上記課題を解決するための本発明の作業車両のトランスミッションにおける副変速機構は、走行駆動力を出力する走行駆動軸16とロータリ駆動力を出力するロータリ駆動軸17とを備えたミッションケース1内に、走行駆動力を主変速する走行変速機構と、ロータリ駆動力を変速するロータリ変速機構とを収容したトランスミッションにおいて、ミッションケース1内に、走行駆動力の副変速用のギヤ43,44を軸支する副変速軸36と、該副変速軸36の軸心上において副変速の切換操作を行う操作具62とを設けて副変速機構をミッションケース1内に一体的に構成し、操作具62を副変速軸36の軸心上において、該軸心に沿ってスライドする軸から構成し、操作具62の周面側と副変速軸36側との間に設けられる凹部55と該凹部55に係合する係合体56とから、操作具62の抜止め機構を構成したことを特徴としている。
以上のように構成される本発明の構造によると、副変速の操作具が副変速軸の軸心上に設けられるため、副変速機構をコンパクトに構成することができる。これにより走行駆動の変速系と、ロータリ駆動の変速系とを有する内部スペースが少ないミッションケース内にも副変速機構を簡単に取り付けることができ、従来副変速機構を有さないトランスミッション用のミッションケースを、副変速機構付きのトランスミッション用のミッションケースとして共用利用することができ、ミッションケースの種類を増加させる必要がないという効果がある。
特に操作具を、副変速軸の軸心上において、該軸心に沿ってスライドする軸から構成し、操作具の周面側と副変速軸側との間に設けられる凹部と該凹部に係合する係合体とから、操作具の抜止め機構を構成することによって、操作具の副変速軸の軸心に沿ったスライドにより、副変速の切換操作を簡単に行うことができるという効果の他、操作具の抜け止めを簡単に構成することができるという効果がある。
図1,図2は、本発明を採用した歩行型耕耘機の側面図及び平面図である。ミッションケース1が機体フレームの一部を構成し、ミッションケース1に取り付けられるブラケット2を介してエンジン3が取り付けられている。ミッションケース1には前方側に走行車輪4が、後方側にロータリ6が軸支されている。
ミッションケース1内には、走行車輪4用の走行駆動力を主変速する走行変速機構と、走行駆動力を副変速する副変速機構と、ロータリ6用のロータリ駆動力を変速するロータリ変速機構とを備えたトランスミッションが構成されている。エンジン3からの駆動力は、メインクラッチによって入り切り自在にトランスミッションに伝動され、走行車輪4が走行変速機構及び副変速機構によって変速駆動され、ロータリ6がロータリ変速機構によって変速駆動される。
ミッションケース1には、ブラケット7を介して後方に向かってハンドル8が取り付けられている。ハンドル8には、上記メインクラッチの入り切りを操作するクラッチ操作レバー9が前後揺動自在に設けられている。クラッチ操作レバー9によって走行車輪4及びロータリ6の駆動をメインで入り切りすることができる。
ミッションケース1からは、後方に向かって走行速度の主変速及びロータリの駆動変速を操作する主操作レバーが突設されている。主操作レバー11は図3に示されるレバーガイド12を介して後方に向かって突出している。主操作レバー11はレバーガイド12に沿って、前後及び左右の揺動操作が可能となっている。
主操作レバー11の左右揺動によって、走行車輪4を前進2段、後進1段で主変速することができる。主操作レバー11の前後揺動によって、ロータリ6を高速と低速の2段で変速することができる。ロータリ6の変速操作はレバーガイド12の規制により前進1速と後進との間のニュートラル及び前進1速でのみ可能である。
ロータリ6は、本歩行型耕耘機の主変速1速での走行時に駆動が可能となっている。なお本歩行型耕耘機のエンジン3は、主操作レバーの前進1速と前進2速との間のニュートラルでのみ始動が可能となっている。
一方上記クラッチ操作レバー9の側方には、副変速機構を操作する副変速レバー13が設けられている。副変速レバー13とクラッチ操作レバー9とは、図4に示される同じレバーガイド14に挿通され、両レバー9,13とも、前後揺動が可能となっている。副変速レバー13の前後揺動によって、走行車輪4を2段で副変速することができる。
以上に示される構造により、作業者がハンドル8を持ち、クラッチ操作レバー9によってメインクラッチを入り作動させ、主操作レバー11を左右に揺動操作することによって主変速1速、2速、後退で本歩行型耕耘機を走行させることができる。この際走行速度は副変速レバー13の前後揺動操作によってさらに2段階に副変速することができる。
そして主操作レバー11をニュートラルから上下に揺動操作してロータリ6を高速又は低速で駆動させ、主変速1速に揺動操作することによって、本歩行型耕耘機を主変速1速で走行させながら、ロータリ6を高速又は低速で駆動し、圃場内において耕耘作業を行うことができる。
ミッションケース1は、図5に示されるように、側面視で下方側が2股に別れている。2股の前方側から車軸16が、後方側からロータリ駆動軸17がそれぞれ左右に突出している。左右の車軸16に走行車輪4が、左右のロータリ駆動軸17にロータリ6が軸支されている。
ミッションケース1からは、走行(車軸16)の変速用の走行シフタ軸18と、ロータリ駆動軸17の変速用のロータリシフタ軸19とが突出している。走行シフタ軸18及びロータリシフタ軸19は主操作レバー11に連結されている。主操作レバー11の左右及び前後揺動操作によって、走行シフタ軸18及びロータリシフタ軸19がスライド操作され、車軸16及びロータリ駆動軸17の駆動速度が変速され、走行の主変速及びロータリ6の変速が行われる。
図6,図7に示されるように、ミッションケース1には、エンジン3からの駆動力が入力される入力シャフト21が軸支されている。入力シャフト21にはミッションケース1の外側に駆動力の入力プーリ20が取り付けられている。該入力プーリ20とエンジン側のプーリとの間に上記メインクラッチとしてベルトテンションクラッチが設けられている。該ベルトテンションクラッチがクラッチ操作レバー9によって操作される。
入力シャフト21には、ミッションケース1内において、小径の低速用ギヤ22と大径の高速用ギヤ23とが一体構成されたロータリ変速用のギヤと、走行主変速用のギヤ24とが一体回転するように軸支されている。
ミッションケース1には、上記入力シャフト21に設けられた各ギヤ22,23,24からの出力を中継する中継シャフト26が軸支されている。中継シャフト26には、ミッションケース1内において、ギヤ24からの駆動力を回転方向を逆転して伝動する逆転伝動ギヤ27が中継シャフト26と一体回転するように軸支されている。逆転伝動ギヤ27には、中継伝動ギヤ28が一体的構成されている。中継シャフト26の端部には、走行中継出力ギヤ29が中継シャフト26と一体回転するように軸支されている。
中継シャフト26には、ミッションケース1内において、上記高速用ギヤ23との噛み合いが可能な高速中継ギヤ31と、上記低速用ギヤ22との噛み合いが可能な低速中継ギヤ32と、ロータリ中継出力ギヤ33とが自由回転自在に軸支されている。高速中継ギヤ31,低速中継ギヤ32,ロータリ中継出力ギヤ33は一体的に形成され、中継シャフト26との間には、ニードルベアリング34が設けられている。
ミッションケース1には、副変速機構を構成する副変速軸36及び副変速出力軸37が軸支されている。副変速軸36は小径の中実軸と大径の中空軸とからなる段付きシャフトである。大径軸35(中空軸)の端部は開口している。ミッションケース1内において、大径軸35と小径軸38(中実軸)との段差部分には、小径軸38に軸支されて入力ギヤ39が一体回転するように設けられている。入力ギヤ39は、走行中継出力ギヤ29と噛合しており、且つ前述のギヤ24との噛み合いが可能となっている。
またミッションケース1内において、大径軸35の小径軸38との段差部分側の端部には、大径の中継入力ギヤ41と小径の中継出力ギヤ42とが一体となったギヤが自由回転自在に軸支されている。中継出力ギヤ42は、前述の中継シャフト26の中継伝動ギヤ28に噛合している。中継入力ギヤ41は、前述のギヤ24との噛み合いが可能となっている。
大径軸35には低速側及び高速側の2つの副変速ギヤ43,44が軸支されている。両副変速ギヤ43,44は、後述する切換機構によって、いずれか一方が選択的に大径軸35と一体回転するように切り換えられる。
副変速出力軸37には、前記各副変速ギヤ43,44と噛み合うギヤ46,47が一体回転するように軸支されている。副変速出力軸37の両ギヤ46,47の間には、副変速出力軸37と一体回転するスプロケット48が軸支されている。該スプロケット48はチェン49を介して駆動力を車軸16に伝動している。
前述のギヤ24は、スライドによって逆転伝動ギヤ27又は入力ギヤ39又は中継入力ギヤ41との噛み合いが可能となっている。このため上記ギヤ27,39,41のいずれかと噛み合うことによって前進2段及び後進1段の主変速が行われる。副変速機構は2つの副変速ギヤ43,44のいずれか一方から駆動力を出力することによって2段の副変速が可能となっている。
上記トランスミッションは以上により前進4段(主変速2段×副変速2段)、後進2段(主変速1段×副変速2段)の変速を行うことができる。前進の1速は、ギヤ24→中継入力ギヤ41→中継出力ギヤ42→中継伝動ギヤ28→走行中継出力ギヤ29→入力ギヤ39→副変速ギヤ43→ギヤ46の順に副変速出力軸37に駆動力を伝動する。
前進の2速は、ギヤ24→中継入力ギヤ41→中継出力ギヤ42→中継伝動ギヤ28→走行中継出力ギヤ29→入力ギヤ39→副変速ギヤ44→ギヤ47の順に副変速出力軸37に駆動力を伝動する。
前進の3速は、ギヤ24→入力ギヤ39→副変速ギヤ43→ギヤ46の順に副変速出力軸37に駆動力を伝動する。前進の4速は、ギヤ24→入力ギヤ39→副変速ギヤ44→ギヤ47の順に副変速出力軸37に駆動力を伝動する。
後進の1速は、ギヤ24→逆転伝動ギヤ27→走行中継出力ギヤ29→入力ギヤ39→副変速ギヤ43→ギヤ46の順に副変速出力軸37に駆動力を伝動する。後進の2速は、ギヤ24→逆転伝動ギヤ27→走行中継出力ギヤ29→入力ギヤ39→副変速ギヤ44→ギヤ47の順に副変速出力軸37に駆動力を伝動する。
一方ミッションケース1内には、ロータリ出力軸40が軸支されている。該ロータリ出力軸40にはギヤ45が一体回転するように軸支されている。ギヤ45は前述のロータリ中継出力ギヤ33と噛合している。ロータリ出力軸40には、一体回転するスプロケット50が軸支されている。該スプロケット50はチェン60を介して駆動力をロータリ駆動軸17に伝動している。
ロータリ6の高速駆動は、高速用ギヤ23→高速中継ギヤ31→ロータリ中継出力ギヤ33→ギヤ45の順に40に駆動力を伝動する。ロータリ6の低速駆動は、低速用ギヤ22→低速中継ギヤ32→ロータリ中継出力ギヤ33→ギヤ45の順に40に駆動力を伝動する。
上記副変速機構における切換機構について説明する。図8に示されるように、切換機構は副変速軸36の大径軸35内に収容される圧縮バネ51と切換軸52と切換ボール53と操作軸54と抜止めボール56とからなる。切換軸52は両端が大径且つ中間部分が小径となった段付きシャフトである。
切換軸52の大径部分と小径部分はテーパ面によって滑らかにつながっている。切換軸52は、小径部分と大径部分とによって凹部が形成され、大径軸35内を副変速軸36の軸心と同心で軸心方向にスライドする。
図9(a)に示されるように、大径軸35には、両副変速ギヤ43,44に相対する部分に切換ボール53の挿入が可能なボール孔57が周方向に複数設けられている。各ボール孔57は中空の内部につながっており、大径軸35の周面において開口している。切換軸52は各ボール孔57に対応する位置に配置される。
切換ボール53は各ボール孔57に挿入されている。切換ボール53は切換軸52の周面に接する。切換ボール57が切換軸52の凹部(小径部分)に接した状態では、切換ボール53は大径軸35の周面から突出することはない。切換ボール53が切換軸52の大径部分に接すると、切換ボール53は大径軸35の周面から突出する。
両副変速ギヤ43,44には、図9(b)に示されるように、大径軸35の周面から突出する切換ボール53が嵌る係合凹部58が各切換ボール57に対して設けられている。各副変速ギヤ43,44は大径軸35の周面から切換ボール53が突出し、切換ボール53が係合凹部58に嵌ると大径軸35(副変速軸36)と一体的に回転する。
切換軸52は、副変速軸36の軸心上においてスライドすることによって、いずれか一方の副変速ギヤ43又は44に対して切換ボール53を大径軸35の周面から突出させ、切換ボール53が突出させられた側の副変速ギヤ43又は44を副変速軸36と一体的に回転させる。
切換機構は、上記のように切換軸52のスライドによって、いずれか一方の副変速ギヤ43又は44を選択的に副変速軸36と一体的に回転させる構造となっている。このため切換軸52と中空部分の端面との間に圧縮バネ51を設けて切換軸52を中空部分の開口側に付勢するとともに、切換軸52の圧縮バネ51の反対側の端面に接するように中空部分に操作軸54を挿入し、操作軸54によって切換軸52の位置決めを行うように構成されている。
そして初期状態では低速側の副変速ギヤ43側の切換ボール53が切換軸52の大径部分と接し、低速側の副変速ギヤ43の係合凹部58に切換ボール57が嵌り、低速側の副変速ギヤ43が副変速軸36と一体的に回転する副変速の低速が設定されている。
上記初期状態から、操作軸54を押し込むことによって、圧縮バネ51の付勢力に抗するように切換軸52が押し込まれ、低速側の副変速ギヤ43側に係合する切換ボール53が切換軸52の凹部に位置して、低速側の副変速ギヤ43と切換ボール53との係合が解除される。
そして高速側の副変速ギヤ44側の切換ボール53が切換軸52の大径部分と接し、高速側の副変速ギヤ44の係合凹部58に切換ボール53が嵌り、高速側の副変速ギヤ44が副変速軸36と一体的に回転し、副変速が高速側に切り換えられる。
切換機構は以上のように構成され、副変速機構は初期状態では低速側に切り換えられており、操作軸54の押し込みにより高速側に切り換えられる。そして操作軸54の押し込みを解除すると圧縮バネ51の付勢力によって初期状態に戻り、低速側に切り換えられる。操作軸54は後述するように操作機構を介して副変速レバー13により操作される。
上記操作軸54は切換軸52と同様に、両端が大径且つ中間部分が小径となった段付きシャフトからなる。操作軸54の大径部分と小径部分はテーパ面によって滑らかにつながっている。操作軸54は大径部分と小径部分とによって凹部55が形成されている。
副変速軸36の大径軸35には、図9(c)に示されるように、操作軸54に対応する位置に抜止めボール56の挿入が可能なボール孔59が設けられている。ボール孔59は中空の内部につながっており、大径軸35の周面において開口している。抜止めボール56は操作軸54の凹部55(小径部分)に接した状態では操作軸54の周面からは突出しない。
抜止めボール56は操作軸54の大径部分に接すると操作軸54の周面から突出する。ただし操作軸54にはボール孔59の開口部を塞ぐようにカラー61が外嵌されている。このためカラー61によって抜止めボール56が操作軸54の周面から突出することが規制され、操作軸54及び切換軸52、切換ボール57、圧縮バネ51の副変速軸36からの抜けが防止される。
つまり抜止めボール56と操作軸54の凹部55とによって、操作軸54及び切換軸52を含む切換機構の抜け止め機構が簡単に構成される。これにより操作軸54は凹部55の長さの範囲内においてスライドが可能となっており、この範囲の操作軸54及び切換軸52の副変速軸36の軸心に沿ったスライドによって副変速機構の切換操作が簡単に行われる。
抜け止め機構が上記のようにボールからなるため、抜止めボール56により操作軸54のスライドは円滑に行われる。なおカラー61は副変速軸36(大径軸35)を軸支するベアリング63により位置固定され、抜け止め機構の組立て性も高い。
副変速機構及び切換機構が以上のように構成され、特に切換機構が副変速軸36内に、副変速軸36の軸心上に構成されるため、副変速機構がコンパクトとなり、副変速機構のミッションケース1内の軸スペースは、副変速軸36と副変速出力軸37で済む。これにより上記のように走行駆動の変速系と、ロータリ駆動の変速系とを有する内部スペースが少ない上記ミッションケース1内にも副変速機構を簡単に設けることができる。
このため従来副変速機構を有さないトランスミッションに簡単に副変速機構を後付することができる他、従来副変速機構を有さないトランスミッション用のミッションケースを、副変速機構付きのトランスミッション用のミッションケースとして共用利用することができ、歩行型耕耘機のミッションケースの種類を増加させる必要がない。
特に副変速軸36と同一軸心である切換軸52と操作軸54とによって、副変速の切換操作を行う操作具62が構成されており、切換機構が副変速軸36の軸心上において副変速の切換操作を行うため、切換機構の構成がコンパクトになり、副変速切換用の軸を別途ミッションケース1内に軸支させる必要がない。
また操作具62は、変速作動を行う切換軸52と、切換軸52を操作する操作軸54とに分割して構成され、切換軸52及び操作軸54は両端の大径部分が大径軸35の中空部分と摺接してスライドするため、両持ち状態でスライドし、スライドが円滑で切換軸52及び操作軸54のガタが少なくなる。このとき軸と孔とは比較的高精度に加工され嵌め合いがなされるため、切換軸52及び操作軸54のスライド作動が正確で安定し、副変速切換が正確に行われる。
副変速切換の操作機構について説明する。図10,図11に示されるように、ミッションケース1の副変速軸36の大径軸35の端部に対応する位置には、入力プーリ20とミッションケース1との間に位置して操作軸54の押し込み操作を行う切換リンク機構71が設けられている。切換リンク機構71は2枚のプレートからなるリンクアーム72がミッションケース1にボルト固定されたプレート73に支点軸74を介して揺動自在に軸支された構造となっている。
リンクアーム72と前述の副変速レバー13とがワイヤ76を介して連結されている。操作軸54には、ピン77が挿入されている。該ピン77はリンクアーム72に設けられた長孔78に挿入されている。リンクアーム72の揺動に伴い操作軸54の押し込みや押し込み解除が行われる。
リンクアーム72の揺動駆動は、副変速レバー13の揺動操作に応じてワイヤ76を介して行われる。ワイヤ76が引かれるとリンクアーム72によって操作軸54が押し込まれ、副変速が高速側に切り換えられ、ワイヤ76を緩めるとリンクアーム72による操作軸54の押し込みが解除され、圧縮バネ51の付勢力によって副変速が低速側に復帰する。
上記ワイヤ76の操作は副変速レバー13によって行われ、以上のように副変速の切換えが行われる。副変速切換の操作機構は上記のように簡単に構成され、操作機構は入力用のプーリ20とミッションケース1との間という小さなスペースに構成することができる。
またピン77とリンクアーム72とが長孔78を介して係合することにより、操作軸54の回り止めが施され、両軸52,54が分割され、一体ではないことにより、切換軸52が副変速ギヤ43又は44と連れ回りするような場合でも、操作軸54の連れ回りは防止され、切換軸52側の動きが操作軸54側に伝動せず、操作軸54を介した副変速レバー13による副変速の切換操作を円滑且つ安定して行うことができる。
一方変速段数やギヤの噛み合い構造が異なる場合、図12に示されるように、上記カラー61の代わりに、カラー61の位置にニードルベアリング65を介してギヤ64を設けることができる。この場合ギヤ64を副変速軸36の他の位置に配置する必要がなく、ギヤ64の配置を小さなスペースで行うことができる他、ギヤ64やニードルベアリング65を操作軸54の抜止め機構に兼用することができる。
なおニードルベアリング65によってギヤ64の連れ回りは防止される。さらにギヤ64の代わりにその他の回転体等を軸支する構造にすることもでき、この場合も上記同様の効果がある。
また図13に示されるように、切換軸52と操作軸54とが一体化した一本の操作切換軸66を大径軸35の中空部分に挿入し、操作切換軸66によって副変速を切り換えるように構成してもよい。この場合操作軸54の凹部55に変えて、周面の一部に溝67を設け、該溝67に抜止めボール56が位置するように構成しても良い。
これにより溝67と抜止めボール56とによって操作切換軸66の抜け止めがなされるとともに、溝67と抜止めボール56とによって操作切換軸66の回転が規制され、操作切換軸66の副変速ギヤ43又は44との連れ回りが防止される。そして部品点数を減少させることができる。
歩行型耕耘機の側面図である。 歩行型耕耘機の平面図である。 主操作レバーのレバーガイドの平面図である。 副変速レバー及びクラッチ操作レバーのレバーガイドの平面図である。 ミッションケースの側面図である。 主に走行系の変速構造を示すミッションケースの展開断面図である。 主にロータリ系の変速構造を示すミッションケースの展開断面図である。 ミッションケースの要部断面図である。 (a)は大径軸の切換ボールのボール孔部分の断面図、(b)は副変速ギヤの断面図、(c)は大径軸の抜止めボールのボール孔部分の断面図である。 副変速切換の操作機構の側面図である。 副変速切換の操作機構の平面図である。 カラーに代えてギヤを軸支した副変速軸の断面図である。 操作切換軸を使用した副変速軸の断面図である。
符号の説明
1 ミッションケース
16 車軸(走行駆動軸)
17 ロータリ駆動軸
36 副変速軸
43 副変速ギヤ(ギヤ)
44 副変速ギヤ(ギヤ)
55 凹部
56 抜止めボール(係合体)
62 操作具

Claims (1)

  1. 走行駆動力を出力する走行駆動軸(16)とロータリ駆動力を出力するロータリ駆動軸(17)とを備えたミッションケース(1)内に、走行駆動力を主変速する走行変速機構と、ロータリ駆動力を変速するロータリ変速機構とを収容したトランスミッションにおいて、ミッションケース(1)内に、走行駆動力の副変速用のギヤ(43),(44)を軸支する副変速軸(36)と、該副変速軸(36)の軸心上において副変速の切換操作を行う操作具(62)とを設けて副変速機構をミッションケース(1)内に一体的に構成し、操作具(62)を副変速軸(36)の軸心上において、該軸心に沿ってスライドする軸から構成し、操作具(62)の周面側と副変速軸(36)側との間に設けられる凹部(55)と該凹部(55)に係合する係合体(56)とから、操作具(62)の抜止め機構を構成した作業車両のトランスミッションにおける副変速機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009153474A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Iseki & Co Ltd 耕耘機
CN112815063A (zh) * 2021-01-29 2021-05-18 重庆鑫源农机股份有限公司 微耕机传动变速结构

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