JPS6339450B2 - - Google Patents

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JPS6339450B2
JPS6339450B2 JP59211906A JP21190684A JPS6339450B2 JP S6339450 B2 JPS6339450 B2 JP S6339450B2 JP 59211906 A JP59211906 A JP 59211906A JP 21190684 A JP21190684 A JP 21190684A JP S6339450 B2 JPS6339450 B2 JP S6339450B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
shaft
case
input
transmission mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP59211906A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6192926A (ja
Inventor
Seiichi Ookubo
Kazumasa Shibuya
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP59211906A priority Critical patent/JPS6192926A/ja
Publication of JPS6192926A publication Critical patent/JPS6192926A/ja
Publication of JPS6339450B2 publication Critical patent/JPS6339450B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H2200/00Transmissions for multiple ratios
    • F16H2200/0026Transmissions for multiple ratios comprising at least one creep low gear, e.g. additional gear for extra low speed or creeping

Landscapes

  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (1) 産業上の利用分野 本発明は車両用パワーユニツト、特にエンジン
のクランクケース一端にクラツチケースを挟んで
ミツシヨンケースを連設し、そのミツシヨンケー
スと前記クラツチケースの端壁との間には、該ク
ラツチケース内のクラツチを介してエンジンのク
ランク軸に連なる入力軸、およびこの入力軸と平
行する出力軸の各両端部をそれぞれ回転自在に支
承し、前記入、出力軸間には、選択的に確立可能
な複数変速段の歯車列を有する主変速機構と、該
主変速機構の最低変速段よりもさらに低速とする
ための極低速歯車列を有する副変速機構とを設け
てなる形式のものに関する。
(2) 従来の技術 車両用パワーユニツトにおいて、変速機は一般
に4〜5段の前進変速段を有しているが、自動車
の走行状態によつては、最低変速段よりもさらに
低速の極低速が要求される。特に全輪駆動車で
は、その特徴を充分に発揮するためには極低速で
の走行が必要とされる。
このような観点から主変速機構にさらに極低速
のための副変速機構を付設した変速機が従来から
実現されているが、従来では、たとえば特開昭58
―85726号公報で開示されるように、主変速機構
の出力軸の延長上に副変速機構が設けられてい
る。
(3) 発明が解決しようとする問題点 副変速機構を付設するにあたつては、主変速機
構のみから成る変速機の構造を基本的には変更し
ないこと、ならびに他の車両構成部品たとえば車
体、エンジンまたは変速機の車体への支持位置お
よびその構造等の変更も極力避けることが、製造
コストの面から重要である。
ところが、前記従来技術のように副変速機構を
主変速機構の延長上に設けると、変速機の全長が
大となり、特に車体前部にエンジンを横置きに配
置したF.F自動車ではサスペンシヨン機構等の適
正なクリアランスが得られず、この面での設計変
更が必要となる。また、前記従来技術では、副変
速機構が主変速機構の出力軸の延長上にあるため
に、主変速機の入、出力軸間の距離、副変速機構
の駆動歯車の歯底径または軸径等の制約により、
大幅な減速比が得られない。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので
あり、既存の変速機および車体構造を基本的には
変更することなく大幅な減速比が得られる副変速
機構を付設するとともに、副変速機構の組付作業
を容易とした車両用パワーユニツトを提供するこ
とを目的とする。
B 発明の構成 (1) 問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明によれば、副
変速機構は、クラツチケースの端壁とミツシヨン
ケースとの間に両端部を回転自在に支承されて主
変速機構の入、出力軸と平行する副軸と、同じく
クラツチケースの端壁とミツシヨンケースとの間
に両端部を嵌合支持されて前記入、出力軸と平行
する中間軸と、前記入力軸と一体に回転する歯車
と常時噛合すべく前記中間軸に回転自在に嵌合さ
れる副入力歯車と、前記出力軸と一体に回転する
歯車と常時噛合すべく前記副軸に固設される副出
力歯車と、前記副入力歯車の一側に一体に形成さ
れる減速入力歯車と、この減速入力歯車に常時噛
合すべく前記副軸に回転自在に嵌合される減速出
力歯車と、この減速出力歯車と副軸間を任意に断
接し得る同期機構とより構成され、前記中間軸の
端部とクラツチケースの端壁との対向面間には、
その間の分離は許容するが相対回転は規制する凹
凸係合部が設けられる。
(2) 作 用 同期機構により極低速歯車列が確立していると
きに、入力軸からの駆動力は極低速歯車列を経て
大きな減速比で出力軸に伝達され、極低速を得る
ことができる。しかも中間軸および副軸は入力軸
および出力軸に平行であり、副変速機構を主変速
機構に並列配置して変速機の全長の増加を抑える
ことができる。しかもまた副変速機構の副軸およ
び中間軸の各一端をクラツチケース端壁に支承さ
せたことによつて、副変速機構を全体としてミツ
シヨンケースのエンジン寄りの部分に片寄らせて
配置できるから、それだけミツシヨンケースの剛
性アツプおよびコンパクト化に寄与し得る。
また副変速機構の極低速歯車列を構成する歯車
相互は常時噛合状態にあつて、極低速段への切換
えは前記同期機構の単なるシフト操作だけで行い
得る。さらに副変速機構の中間軸はクラツチケー
ス端壁およびミツシヨンケースに対し固定される
から、それらケースとの嵌合部に軸受を特別に設
ける必要はない。さらにまた前記副入力歯車およ
び減速入力歯車は、それらとは別体の中間軸に回
転自在に嵌合されることから、組立に際しては、
その両歯車を入力軸、副軸上の対応する歯車に噛
み合せる作業と、中間軸端部をクラツチケース端
壁の支持孔に嵌め合せる作業とを順次独立して的
確に行うことができて、個々の作業をそれぞれ簡
単的確に行うことができ、またその嵌め合せ作業
に際しては、中間軸端部をクラツチケース端壁側
に押込んでその両者の対向面間を単に凹凸係合さ
せるだけで中間軸を容易に回り止めすることがで
きる。
(3) 実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説
明すると、先ず第1図において、エンジンEは自
動車の車体前部に横置き、すなわちそのクランク
軸1が自動車の進行方向と直交するようにして配
置される。このエンジンEの一側には、クラツチ
2、変速機3、前輪駆動用差動装置4およびトラ
ンスフアー5から成る伝動装置が配設され、この
伝動装置とエンジンEとにより本発明のパワーユ
ニツトが構成される。エンジンEの駆動力は、ク
ラツチ2および変速機3を介して前輪駆動用差動
装置4に伝達され、さらに駆動軸6,7、等速ジ
ヨイント8,9、伝動軸10,11および等速ジ
ヨイント12,13を介して左、右前輪14,1
5に伝達される。また、エンジンEの駆動力は変
速機3およびトランスフアー5を介してドライブ
軸16に選択的に伝達される。このドライブ軸1
6の駆動力は、ユニバーサルジヨイント17、プ
ロペラ軸18およびユニバーサルジヨイント19
を介して後輪駆動用差動装置20に伝達され、該
差動装置20から駆動軸21,22、等速ジヨイ
ント23,24、伝動軸25,26および等速ジ
ヨイント27,28を介して左、右後輪29,3
0に伝達される。
伝動装置の詳細を示す第2図において、エンジ
ンEにおけるクランクケース31の一側には、ク
ラツチケース32が一体に固着され、このクラツ
チケース32にはさらにミツシヨンケース33が
一体に固着される。
クラツチケース32内には従来公知のクラツチ
2が収容され、ミツシヨンケース33内には、変
速機3が収容される。変速機3は主変速機構36
と副変速機構37とから成り、主変速機構36
は、クランク軸1と同一軸線の入力軸38と、該
入力軸38と平行な出力軸39との間に、第1速
歯車列G1、第2速歯車列G2、第3速歯車列G
3、第4速歯車列G4、第5速歯車列G5および
後進歯車列Grが設けられて成り、入、出力軸3
8,39は、クラツチケース32の端壁32aと
ミツシヨンケース33との間に両端部をそれぞれ
回転自在に支承される。これらの歯車列G1,G
2,G3,G4,G5,Grのうちの選択された
歯車列を介して入力軸38から出力軸39に伝達
された駆動力は、エンジンE寄りの端部で出力軸
39に設けられた出力歯車40から出力される。
第3図を併せて参照して、副変速機構37は、
全輪駆動時に第1速以下の極低速用として用いら
れるものであり、前記入力軸38および出力軸3
9と平行な中間軸70および副軸71を備え、ミ
ツシヨンケース33内のクラツチ2寄りの部分に
配設される。中間軸70は、クラツチケース32
の端壁32aとミツシヨンケース33とで両端を
固定的に嵌合支持されており、この中間軸70に
は、第1速用歯車列G1を構成すべく前記入力軸
38に一体化された歯車72に常時噛合する副入
力歯車73が回転自在に嵌合支持される。また副
軸71は、クラツチケース32とミツシヨンケー
ス33とで両端部を回転自在に支承されており、
この副軸71には、出力軸39に一体化した減速
歯車41に常時噛合する副出力歯車75が一体化
される。また、副入力歯車73に一体化された減
速入力歯車76と、副軸71に相対回転可能に嵌
合支持された減速出力歯車77とは、減速歯車列
78を構成すべく常時噛合される。前記副入力歯
車73、減速歯車列78および副出力歯車75は
極低速歯車列Gslを構成する。
副入力歯車73および減速入力歯車76は一体
化されており、中間軸70との間に軸受79を介
在する円筒体74の両端に設けられる。すなわ
ち、副入力歯車73はクラツチケース32側の円
筒体74の一端に一体化され、減速入力歯車76
は円筒体74の他端に一体化される。また副入力
歯車73とクラツチケース32の端壁32aとの
間には、副入力歯車73側に支持鍔80を有し中
間軸70を囲繞する円筒状カラー81が配設され
ており、このカラー81の支持鍔80と副入力歯
車73との間にはスラスト軸受82が介装される 一方、前記歯車76と、ミツシヨンケース33
との間には、該歯車76側から順に、スラスト軸
受83、ワツシヤ84、皿ばね85およびワツシ
ヤ86が介装される。
副変速機構37の組付時に、中間軸70は、副
入力歯車73および歯車76を、入力軸39の歯
車72および副軸71の歯車77にそれぞれ噛合
させた状態で、円筒体74およびカラー81に挿
通されるものであり、基本的には一直線状の円柱
状に形成される。しかも、中間軸70のクラツチ
ケース32側の一端面には、回転止め用突起87
が突設される。一方、クラツチケース32には、
中間軸70の一端部を嵌合、支持する横断面円形
の支持穴88が穿設されており、この支持穴88
の底面には前記回転止め用突起87を嵌入するた
めの凹部89が設けられる。
第4図において、前記回転止め用突起87は、
その横断面がほぼ半円形となるように形成されて
おり、凹部89の横断面形状も回転止め用突起8
7に対応して半円形に形成される。
また、ミツシヨンケース33には中間軸70の
他端部を嵌合、支持する横断面円形の支持穴90
が設けられる。
さらに、副軸71は、クラツチケース32とミ
ツシヨンケース33とに回転自在に支承されるも
のであり、クラツチケース32およびミツシヨン
ケース33にそれぞれ設けられた凹部91,92
で軸受93,94を介して支承される。
再び第2図において、前輪駆動用差動装置4の
歯車箱44はクラツチケース32およびミツシヨ
ンケース33に回転自在に支承されており、この
歯車箱44には、変速機3の出力歯車40に噛合
する減速リング歯車42と、該減速リング歯車4
2よりも小径の駆動歯車43とが並列して固着さ
れる。また歯車箱44内には、左、右一対の前輪
駆動軸6,7が対向して突入、配置されるととも
に、両駆動軸6,7間にはそれらと直交する支軸
45が歯車箱44に固定される。また支軸45の
両端には傘歯車46,47が固定されており、前
記駆動軸6,7の内端には前記両傘歯車46,4
7に噛合する傘歯車48,49がスプライン結合
される。
クラツチケース32およびミツシヨンケース3
3は、前輪駆動用差動装置4よりも後方に延設さ
れており、クラツチケース32の後端には、トラ
ンスフアー5を収容するためのチヤンバ52を形
成すべくトランスフアーケース50が一体的に固
着される。トランスフアー5は、前記一対の駆動
軸6,7と平行なトランスフアー軸53を備え、
該トランスフアー軸53は、前記各ケース32,
33,50によつて回転自在に支承される。トラ
ンスフアー軸53のミツシヨンケース33寄りの
端部には、前記歯車箱44と一体的な駆動歯車4
3に常時噛合する被動歯車54が回転自在に支承
されており、トランスフアー軸53と被動歯車5
4との間には、それらの間で動力伝達の接断を行
なう歯車クラツチ機構55が設けられる。
歯車クラツチ機構55は、前記被動歯車54の
一側に一体に設けられる歯車56と、トランスフ
アー軸53にスプライン結合されたカラー57の
一端に設けられる歯車58と、軸方向にスライド
可能にして前記歯車58に常時噛合されるととも
に前記歯車56に係脱可能なスリーブ59と、ス
リーブ59の外周に係合されるヨーク60と、該
ヨーク60を揺動駆動すべくトランスフアー軸5
3に直交してクラツチケース32に枢支される揺
動軸61とから成る。この揺動軸61には、負圧
作動器等のアクチユエータ62が連結され、該ア
クチユエータ62によつて揺動軸61すなわちヨ
ーク60が揺動駆動される。
かかる歯車クラツチ機構55において、アクチ
ユエータ62によつてヨーク60を第2図の右側
に揺動させると、スリーブ59が右側に摺動して
両歯車58,56間に跨つて噛合することによ
り、被動歯車54の駆動力がトランスフアー軸5
3に伝達される。また、ヨーク60を第2図に示
すように左側に揺動させているときには、スリー
ブ59は歯車56との噛合状態を解除しており、
被動歯車54およびトランスフアー軸53間の動
力伝達が遮断される。
トランスフアー軸53のトランスフアーケース
50側端部には駆動傘歯車63が固着されてお
り、この駆動傘歯車63は被動傘歯車64に噛合
される。被動傘歯車64はドライブ軸16の端部
に一体的に設けられており、このドライブ軸16
はトランスフアー軸53に直交して配置されると
ともに、クラツチケース32およびトランスフア
ーケース50に跨つて配設された軸受筒66で回
転自在に支承される。
次に変速機3の主変速機構36における各歯車
列G1,G2,G3,G4,G5,Grおよび副
変速機構37の極低速歯車列Gslを選択するため
の構成について述べると、第1速および第2速歯
車列G1,G2間の出力軸39には、セレクトス
リーブ96の左、右移動により前記両歯車列G
1,G2と出力軸39との連結状態を切換える第
1、2速切換用同期機構97が装着されており、
前記セレクトスリーブ96には第1、2速切換用
シフトフオーク98が係合される。また、第3速
および第4速歯車列G3,G4間の入力軸38に
はセレクトスリーブ99の左、右移動により両歯
車列G3,G4と入力軸38との連結状態を切換
える第3、4速切換用同期機構100が装着され
ており、セレクトスリーブ99には第3、4速切
換用シフトフオーク101が係合される。また入
力軸38のクラツチ2から離隔した側の端部に
は、第5速歯車列G5の入力軸38との連結状態
を切換えるための第5速切換用同期機構102が
装着され、該機構102のセレクトスリーブ10
3には第5速切換用シフトフオーク104が係合
される。
後進用歯車列Grは、入力軸38に一体化され
た駆動歯車105と、第1、2速切換用同期機構
97のセレクトスリーブ99に一体的に設けられ
出力軸39との相対回転を阻止された被動歯車1
06と、それらの駆動歯車105および被動歯車
106に噛合する位置と噛合を解除する位置との
間で移動可能なアイドル歯車107とから成る。
すなわち、アイドル歯車107は、第5図で示す
ように、入力軸38および出力軸39と平行にし
てクラツチケース32およびミツシヨンケース3
3で固定的に支持されたアイドル歯車軸108に
滑動可能に支承されている。このアイドル歯車1
07は、後進用シフトフオーク109で抱持され
ており、該シフトフオーク109の作動によりア
イドル歯車107は、前記両歯車105,106
に噛合して後進歯車列Grを確立する位置と、両
歯車105,106との噛合状態を解除する位置
との間を移動する。
副変速機構37において、副軸71には歯車7
7と副軸71との連結状態を切換える極低速切換
用同期機構110が装着されており、この機構1
10のセレクトスリーブ111には極低速切換用
シフトフオーク112が係合される。
第6図は変速パターンを示すもので、Nが中立
位置、が第1速位置、が第2速位置、が第
3速位置、が第4速位置、が第5速位置、R
が後進位置であり、第1速位置に隣接して極低
速位置SLが設けられる。
このような変速パターンに応じて、前記各シフ
トフオーク98,101,104,109,11
2は、第7図〜第9図で示すように配設される。
すなわち、クラツチケース32にはミツシヨン
ケース33側に臨んでシヤフトホルダ115が固
定され、このシヤフトホルダ115と、ミツシヨ
ンケース33との間にわたつては、入力軸38お
よび出力軸39と平行な第1フオークシヤフト1
16が固定される。シヤフトホルダ115には、
第10図に示すように、クラツチケース32から
前輪駆動用差動装置4側にオーバハングしたオー
バハング部117が設けられ、このオーバハング
部117に第1フオークシヤフト116を嵌入し
て支持するための支持穴118が設けられる。し
かも、オーバハング部117は、減速リング歯車
42の周縁との間に空隙119を形成して該減速
リング歯車42をクラツチケース32との間に挟
むようにして延出される。
クラツチケース32およびミツシヨンケース3
3間には第1フオークシヤフト116と平行な第
2および第3フオークシヤフト120,121が
その軸線方向に沿つて制限された範囲内での往復
移動を可能として支持される。第1フオークシヤ
フト116には、第1、2速切換用シフトフオー
ク98を一体に有する第1、2速切換用フオーク
ヘツド122と、極低速用フオークヘツド123
とが滑動可能に支承される。また第2フオークシ
ヤフト120には、後進用フオークヘツド124
が固定されるとともに、第3、4速切換用シフト
フオーク101を一体に有する第3、4速切換用
フオークヘツド125と第5速用シフトフオーク
104を一体に有する第5速用フオークヘツド1
26とが滑動可能に支承され、さらに第3フオー
クシヤフト121には極低速用シフトフオーク1
12が固定される。
第1フオークシヤフト116の外面には、第
1、2速切換用フオークヘツド122に対応して
軸線方向に間隔をあけた3つの窪み127が設け
られており、第1、2速切換用フオークヘツド1
22には、ばね128のばね力によりそれらの窪
みに嵌合する方向にばね付勢されたボール129
が保持される。これによりデイテント機構が構成
され、第1、2速切換用フオークヘツド122す
なわち第1、2速切換用シフトフオーク98は、
セレクトスリーブ96を第2図の左方に動かして
第1速変速段を確立するための位置(第8図左位
置)と、セレクトスリーブ96を中央に位置させ
て中立状態とする位置(第8図の中央位置)と、
セレクトスリーブ96を第2図の右方に動かして
第2速変速段を確立する位置(第8図の右位置)
との間を節度的に移動することができる。
また第1フオークシヤフト116の外面には、
第2フオークシヤフト120で滑動自在に支承さ
れる第3、4速切換用フオークヘツド125に対
応した位置で軸線方向に間隔をあけて3つの窪み
130が設けられており、これらの窪み130に
嵌合し得るボール131が第3、4速切換用フオ
ークヘツド125の突部132に設けられ、該ボ
ール131は図示しないばねにより各窪み130
に嵌合する方向に付勢される。これにより、デイ
テント機構が構成され、第3、4速切換用フオー
クヘツド125すなわち第3、4速切換用シフト
フオーク101は、セレクトスリーブ99を第2
図の左方に動かして第3速変速段を確立するため
の位置(第8図左位置)と、セレクトスリーブ9
9を中央に位置させて中立状態にする位置(第8
図の中央位置)と、セレクトスリーブ99を第2
図の右方に動かして第4速変速段を確立する位置
(第8図の右位置)との間を節度的に移動するこ
とができる。
しかも、第3、4速切換用フオークヘツド12
5は、第1フオークシヤフト116に滑動可能に
支承された極低速用フオークヘツド123に対応
する位置にあり、極低速用フオークヘツド123
には、第3、4速切換用フオークヘツド125の
突部132を第1フオークシヤフト116に向け
て突入させるための切欠き133が設けられ、該
切欠き133の第1フオークシヤフト116の軸
方向に沿う長さは、極低速用フオークヘツド12
3と、第3、4速切換用フオークヘツド125の
相対移動を許容するように定められる。
第5速用フオークヘツド126には、第1フオ
ークシヤフト116側に延びる腕134が一体的
に設けられており、この腕134の先端には、第
1フオークシヤフト116を貫通させるための円
筒部135が設けられる。腕134には第1およ
び第2フオークシヤフト116,120間にわた
つて延びる孔136が設けられており、この孔1
36内には相互に離反する方向にばね137で付
勢された一対のボール138,139が挿入され
る。第1および第2フオークシヤフト116,1
20の外面には、前記各ボール138,139を
嵌合するための窪み140,141が設けられて
おり、両ボール138,139が窪み140,1
41に嵌合することにより、第5速用フオークヘ
ツド126の位置が節度的に保持される。この状
態は、第5速切換用同期機構102を不作動にす
る状態であり、第5速歯車列G5と入力軸38と
の連結状態は解除されている。
このように第5速切換用同期機構102を不作
動にした状態で、第5速用フオークヘツド126
は、ミツシヨンケース33の側壁により第8図の
右側への移動を阻止されており、第5速切換用同
期機構102を作動状態とすべく第8図の左側に
のみ移動可能である。すなわち第2フオークシヤ
フト120のミツシヨンケース33側の端部には
第5速用フオークヘツド126に当接可能な段部
142が設けられており、第2フオークシヤフト
120を左側に移動させたときに、第5速用フオ
ークヘツド126はボール138が窪み140か
ら脱出して第1フオークシヤフト116の外面に
乗り上げるようにしてばね137を圧縮しながら
第8図の左側に移動する。この移動により第5速
切換用同期機構102が作動して第5速歯車列G
5が確立する。しかも、この第5速切換用同期機
構102の作動時にばね137が圧縮されて大き
なばね力を発揮していることにより、第2フオー
クシヤフト120と第5速用フオークヘツド12
6とは実質的に一体化されており、第2フオーク
シヤフト120が右側に移動するときには第5速
用フオークヘツド126もともに右側に移動し
て、第8図の状態に戻り、第5速切換用同期機構
102を不作動状態とする。
後進用フオークヘツド124には、先端部がU
字状に形成されて第1フオークシヤフト116に
係合する係合腕143が設けられており、この係
合腕143は第2フオークシヤフト120の回転
止め作用を果たす。また後進用フオークヘツド1
24には係合ピン144が一体的に突設されてお
り、この係合ピン144は、第11図で示すよう
に後進用シフトフオーク109に設けられたL字
状の通孔145に係合される。後進用シフトフオ
ーク109は、第2フオークシヤフト120の軸
線と直交する支軸146を一体的に備えており、
この支軸146はシヤフトホルダ115に穿設さ
れた支持孔147に挿通される。しかも支軸14
6の支持孔147から突出した部分には、リング
148が嵌挿され、該リング148および支軸1
46にピン149を直角に挿通することにより、
後進用シフトフオーク109が支軸146の軸線
まわりに回動可能にしてシヤフトホルダ115に
支持される。また通孔145は、後進用シフトフ
オーク109が中立位置にあるときに、第2フオ
ークシヤフト120に平行な平行部分145a
と、第2フオークシヤフト120に直交する直交
部分145bとがL字状に連設されて成り、第2
フオークシヤフト120が第8図で示すように左
右いずれにも移動しない中立位置にあるときに、
係合ピン144は通孔145における屈曲部に位
置している。
また、後進用シフトフオーク109の回動動作
に節度を持たせるために、後進用シフトフオーク
145の側縁には2つの窪み151が隣接して設
けられており、シヤフトホルダ115にはそれら
の窪み151に嵌合し得るボール152が嵌合方
向にばね付勢されるようにして配設される。ばね
153が第11図で示すように一方の窪み151
に嵌合した状態は、係合ピン144が通孔145
の屈曲部に位置した状態であり、第2フオークシ
ヤフト120を第8図の右方向すなわち係合ピン
144を矢符154の方向に移動させると、後進
用シフトフオーク109が第11図の時計方向に
回動しボール152は他方の窪み151に嵌合す
る。この後進用シフトフオーク109の時計方向
への回動動作によりアイドル歯車107が移動し
て後進歯車列Grが確立する。
後進歯車列Grの確立を解除するときには、第
2フオークシヤフト120を左側に動かして第8
図の状態とするが、この際、後進用シフトフオー
ク109は反時計まわりに回動して第11図のよ
うに中立状態となる。また、第5速切換用同期機
構102を作動状態にすべく、第2フオークシヤ
フト120を第8図の状態から左方に移動させた
ときには、係合ピン144は通孔145の平行部
分145aに沿つて移動するのみで後進用シフト
フオーク109は回動しない。
極低速用フオークヘツド123には、係合溝1
56が設けられており、この係合溝156には、
シヤフトホルダ115に基端を固定されて第1フ
オークシヤフト116と平行に延びる回転阻止棒
157が係合され、これにより極低速用フオーク
ヘツド123の第1フオークシヤフト116まわ
りの回転動作が阻止される。
第3フオークシヤフト121には、連結部材1
58が固定されており、この連結部材158と極
低速用フオークヘツド123とはレバー159に
よつて連結される。レバー159は基本的にはL
字状に屈曲されており、このレバー159の一端
に設けられた球状嵌合部160は極低速用フオー
クヘツド123に設けた嵌合穴161に嵌合され
る。また連結部材158には第3フオークシヤフ
ト121と直交する方向に突出する連結ピン16
2が一体的に設けられており、この連結ピン16
2には、レバー159の他端に設けられたU字状
嵌合部163が嵌合される。しかもレバー159
の屈曲部159aは、第1および第3フオークシ
ヤフト116,121と直交する枢支ピン164
によつて枢支される。
第2図に特に注目して、レバー159は主変速
機構36において各歯車列G1,G2,G3,G
4,G5,Gr間の間隔が比較的大きい部分すな
わち第3速歯車列G3および第4速歯車列G4間
に配置されており、枢支ピン164はミツシヨン
ケース33の側壁に固着される。すなわち、枢支
ピン164は、その一端側から順に、大径の頭部
165と、ミツシヨンケース33の側壁に螺合さ
れる雄ねじ部166と、レバー159の屈曲部1
59aに穿設された枢支孔168に挿通される小
径の枢支部167とを設けて成り、ミツシヨンケ
ース33の側壁にその外方から螺合して取付けら
れる。
このようにレバー159をその中間の屈曲部で
枢支ピン164によつて枢支することにより、レ
バー159はシーソー動作をする。すなわち、極
低速用フオークヘツド123を第8図の左方に移
動させると、連結部材158、第3フオークシヤ
フト121および極低速用シフトフオーク109
は右方に移動し、セレクトスリーブ111が第2
図の右方に移動して副変速機構37の減速歯車列
78が確立する。このような状態から極低速用フ
オークヘツド123を右方に動かすと、連結部材
158、第3フオークシヤフト121および極低
速用シフトフオーク109は左方に移動し、セレ
クトスリーブ111が第2図の左方に移動して、
前記減速歯車列78と副軸71との連結状態が解
除される。
このような第3フオークシヤフト121への左
右への移動を節度的に行なうために、第3フオー
クシヤフト121のミツシヨンケース33側の端
部外面には、軸線方向に間隔をあけて一対の窪み
169が設けられており、それらの窪み169に
嵌合するボール170がばね171によつて各窪
み169に嵌合する方向にばね付勢される。
第8図に示すようにボール170が右方の窪み
169に嵌合している状態では、極低速用シフト
フオーク109が極低速切換用同期機構110を
不作動の状態にしている状態であり、その状態か
ら第3フオークシヤフト121を右側に移動させ
て、ボール170が左方の窪み169に嵌合した
状態となると、極低速切換用同期機構110が作
動状態となる。
極低速用フオークヘツド123、第1、2速切
換用フオークヘツド122、第3、4速切換用フ
オークヘツド125および後進用フオークヘツド
124には、U字状にそれぞれ開いた極低速用係
止部172、第1、2速切換用係止部173、第
3、4速切換用係止部174および第5速、後進
切換用係止部175が設けられており、これらは
第1フオークシヤフト116から第2フオークシ
ヤフト120側に向けてこの順に並列される。
第12図および第13図を併せて参照して、ク
ラツチケース32の上部には、ミツシヨンケース
33内に通じる作動室178を画成すべくカバー
179が固着され、この作動室178内に前記各
係止部172,173,174,175の選択、
作動を行なうためのセレクト、シフト機構180
が配設される。
このセレクト、シフト機構180について詳細
に説明すると、カバー179には、前記各フオー
クシヤフト116,120,121と直交する方
向にのびるシフトピース軸181が固定的に配設
される。このシフトピース軸181には、前記各
係止部172,173,174,175に選択的
に係合可能な係合腕182を一体的に備えるシフ
トピース183が摺動および回転自在に支持され
る。このシフトピース183には、シフトピース
軸181と平行に延びる回転用係合溝184と、
シフトピース軸181と直角に延びる摺動用係合
溝185とが設けられる。
回転用係合溝184には、カバー179にシフ
ト軸186を介して回動自在に支持されるシフト
アーム187の球状端部188が摺動自在に嵌合
される。また摺動用係合溝185には、カバー1
79にセレクト軸189を介して回動自在に支持
されるセレクトアーム190のピン状端部191
が摺動自在に係合される。シフト軸186および
セレクト軸189は、シフトピース軸181と直
交する方向に延びてカバー179から突出されて
おり、シフトアーム187およびセレクトアーム
190は、作動室178内においてほぼ直交する
ようにしてシフト軸186およびセレクト軸18
9に固着される。さらにカバー179の外方にお
いて、シフト軸186にはシフトレバー192が
固着され、セレクト軸189にはセレクトレバー
193が固着される。
シフトレバー192にはシフト用ワイヤ194
の終端が連結され、セレクトレバー193にはセ
レクト用ワイヤ195の終端が連結される。これ
らのワイヤ194,195は図示しないチエンジ
レバーの動作に応じてプツシユ・プル作動をする
ものであり、セレクト用ワイヤ195はチエンジ
レバーを中立位置Nで変位させることに応じてプ
ツシユ・プル作動をし、シフト用ワイヤ194は
チエンジレバーを各変速位置SL、、、、
、、Rに動かすことに応じてプツシユ・プル
作動を行なう。
シフトピース軸181には、シフトピース18
3を挟むようにしてコ字状のインタロツク板19
6が摺動可能に配設される。このインタロツク板
196にはシフトピース軸181と平行に延びる
長溝197が設けられており、カバー179に螺
着されたピン部材198が該長溝197に係合す
ることにより、インタロツク板196の回転動作
が阻止される。
シフトアーム187の先端には3つの窪み20
1が設けられており、それらの窪み201に嵌合
し得るボール202がカバー179内に収容配置
されたばね203により、各窪み201に嵌合す
る方向にばね付勢される。これによりシフトアー
ム187は3つの位置間で節度的に回動されるこ
とになる。しかもこれらの3つの位置は、第6図
で示したシフトパターンに応じてシフトピース1
83により各係止部172,173,174,1
75をシフト動作させるための位置に対応する。
セレクトアーム190の先端には、各係止部1
72,173,174,175を選択すべくシフ
トピース183を移動させるのに対応した長さで
シフト軸186を中心とした円弧状に延びる窪み
204が設けられており、該窪み204には、カ
バー179内に収容されたばね205によりボー
ル106が弾発的に摺接する。さらに、セレクト
アーム190には腕部207が一体的に設けられ
ており、セレクト軸189を囲繞するねじりばね
208の両端が該腕部207の両側に延設され
る。ねじりばね208の両端はカバー179に突
設された係止ピン209に係合されており、この
ねじりばね208はセレクト軸189の回動動作
によりセレクトアーム190が変速段を選択すべ
く回動するときに、セレクトアーム190を元に
戻す方向のばね力を発揮し、チエンジレバーを操
作する運転者に操作感覚を与える働きをする。
シフトピース183が極低速用係止部172に
係合する側で、セレクト軸189に隣接した位置
には、極低速用インタロツク板210がセレクト
軸189と平行な回動軸211を介してカバー1
79に回動自在に支持される。この極低速用イン
タロツク板210は、極低速を選択するまでのセ
レクト軸189の移動を阻止する位置と、許容す
る位置との間で回動可能であり、それらの位置間
の回動動作を節度的に行なうために、一対の窪み
212を有する。またカバー179側には、それ
らの窪み212に嵌合し得るボール(図示せず)
が窪み212に嵌合する方向にばね付勢されて、
配置される。
一方、セレクトアーム190には突起213が
設けられており、極低速用インタロツク板210
が極低速の選択を阻止する位置に回動していると
きには、前記突起213が極低速用インタロツク
板210に当接し、それ以上の回動動作を阻止さ
れる。これにより、シフトピース183は極低速
用係止部172に係合することが不能となり、極
低速の選択が阻止される。
回動軸211はカバー179から突出してお
り、この回動軸211と、トランスフアー5にお
ける歯車クラツチ機構55とは連動すべく連結さ
れる。すなわち、第7図に示すように、歯車クラ
ツチ機構55の揺動軸61はクラツチケース32
から突出されており、この揺動軸61の突出端部
61aで半径方向外方に突出して設けられた連結
レバー214と、回動軸211の突出端部で半径
方向外方に突出して設けられた連結レバー215
とは、連結ロツド216を介して相互に連結され
る。しかもその連結態様は、歯車クラツチ機構5
5が遮断状態となるときに前記極低速用インタロ
ツク板210をセレクト軸189の突起213に
当接し得る位置に回動し、極低速の選択を阻止す
るように定められる。
シフトピース軸181において、シフトピース
183の極低速側に向けての移動方向に沿う前端
部には、その前端側に臨む段部217が設けられ
ており、該段部217よりも前端側のシフトピー
ス軸181には前記段部217に当接し得る皿状
の当接鍔218が摺動可能に配設される。当接鍔
218とカバー179との間には、誤作動防止用
ばね219が介装されており、このばね219の
ばね力により、当接鍔218は段部217に向け
て付勢される。
当接鍔218は、シフトピース183と一体的
にシフトピース軸181上を移動するインタロツ
ク板196に当接可能であり、当接鍔218が段
部217に当接している状態では、シフトピース
183が第1速あるいは第2速を選択する位置に
あるときのインタロツク板196が当接鍔218
に当接するように定められる。したがつて、シフ
トピース183を第1速あるいは第2速の選択位
置から極低速を選択する位置まで移動させるとき
には、誤作動防止用ばね219のばね力に抗して
当接鍔218を押圧移動させる必要がある。
シフト軸186には、作動室178および外部
間にわたつてブリーザ孔220が設けられてお
り、このブリーザ孔220の外端に接続された小
径の接続管221には、さらに導管222が接続
される。
次にこの実施例の作用について説明すると、チ
エンジレバーを第6図で示したシフトパターンに
応じて操作することにより、セレクト用ワイヤ1
95およびシフト用ワイヤ194がプツシユ・プ
ル作動を行ない、それに応じてセレク、シフト機
構180が作動して、変速機3における所望の歯
車列が確立する。すなわち、第1速変速段とする
ときには、シフトピース183がシフトピース軸
181上をフライドして第1、2速切換用係止部
173に係合し、次いでシフトピース183が第
13図の時計方向に回動することにより、第1、
2速切換用係止部173すなわち第1、2速切換
フオークヘツド122および第1、2速切換用シ
フトフオーク98が第8図の左側に移動して、第
1速歯車列G1が確立する。また第2速変速段と
するときには、シフトピース183を第13図の
反時計方向に回動すればよく、第1、2速切換用
シフトフオーク98が第8図の右側に移動して、
第2速歯車列G2が確立する。
第3速および第4速変速段の選択にあたつて
は、シフトピース183が第3、4速切換用係止
部174に対応する位置で回動することにより、
第3速歯車列G3および第4速歯車列G4が選択
的に確立する。また第5速および後進変速段の選
択にあたつては、シフトピース183が第5速、
後進切換用係止部175に対応する位置で回動す
ることにより、第5速用歯車列G5および後進歯
車列Grが選択的に確立する。
極低速を選択する際には、シフトピース183
が極低速用係止部172に係合し、第13図の時
計方向に回動することにより、極低速用フオーク
ヘツド123が第8図の左側に摺動し、この極低
速用フオークヘツド123の移動が、レバー15
9および連結部材158を介して、第3フオーク
シヤフト121および極低速用フオークシヤフト
112の右側への移動に変換され、スリーブ11
1が第2図の右側に移動して減速歯車列78が確
立する。これにより、入力軸38の駆動力が副変
速機構37を介して出力軸39に伝達され、出力
軸39の出力が極低速でトランスフアー5に伝達
される。
しかも、歯車クラツチ機構55が遮断状態にあ
るときには、セレクト、シフト機構180におい
ては、第12図の実線で示すように極低速用イン
タロツク板210にセレクトアーム190の突起
213が係合し得る位置にあり、セレクト軸18
9はシフトピース183を極低速用係止部172
に係合させる位置まで回動することを阻止されて
いる。したがつて、極低速を選択し得るのは、歯
車クラツチ機構55を接続状態にした全輪駆動時
のみである。
また副変速機構37は主変速機構36に並列し
てクラツチ2寄りに配設されているので変速機3
の軸方向長さは、副変速機構37の付設によつて
も減速歯車41の分だけ大きくなるだけであり、
殆ど増加しない。したがつて、F.F自動車におい
て、サスペンシヨン機構と変速機3との間のクリ
アランスが小さくなり過ぎることはなく、この部
分での設計変更が不要となり、変速機3および車
体構造の基本的な変更を回避することができる。
さらに、中間軸70および副軸71間に減速歯
車列78を介装しているので、主変速機構36の
入力軸38および出力軸39の軸間距離に無関係
に大幅な減速比を得ることができる。
しかも、副軸71および減速歯車列78間に極
低速切換用同期機構110を介装しているので、
副変速機構37を作動させないときの減速歯車列
78の増速空転による相応の発生を防止すること
ができる。すなわち極低速切換用同期機構110
を不作動にして主変速機構36による変速作動を
行なつているときには、主変速機構36における
出力軸39の減速歯車41から副出力歯車75に
増速した駆動力が伝達されるが、この増速駆動力
は減速歯車列78に伝達されず、減速歯車列78
の増速空転による騒音の発生が防止される。
また副軸71側に極低速切換用同期機構110
を設けることにより、一体化した副入力歯車73
および歯車76の加工が容易となる。
さらに極低速位置SLを、第6図で示すように、
既存のシフトパターンを変更することなく第1速
位置および第2速位置に隣接した位置に配置
するとすれば、副軸71に極低速切換用同期機構
110を設けることにより、極低速用フオークヘ
ツド122を支承した第1フオークシヤフト11
6および極低速切換用シフトフオーク112間の
リンケージを効率良く構成することができる。
副変速機構37の組付けにあたつては、副変速
機構37の副入力歯車73および副出力歯車75
と、主変速機構36の歯車72および減速歯車4
1とを適正に噛合させる必要があり、そのため中
間軸70はその適正な噛合を保持した状態で組込
まれる。すなわち、先ず主変速機構36を組立て
てクラツチケース32に取付けた状態で、副変速
機構37を組付けるが、その際、副出力歯車75
を一体に備える副軸71に極低速切換用同期機構
110および歯車77を装着し、その副出力歯車
75を主変速機構36の減速歯車41に噛合させ
るようにして、軸受93によりクラツチケース3
2に支承する。これと同時に、副入力歯車73を
主変速機構36の歯車72に噛合させるとともに
歯車76を副軸71側の歯車77に噛合させるよ
うにして、クラツチケース32との間にカラー8
1およびスラスト軸受82を介装して円筒体74
を配置し、その円筒体74およびカラー81内に
挿入した状態にある中間軸70を押込んで、回転
止め用突起87をクラツチケース32の凹部89
に嵌入する。このような作業により、主変速機構
36および副変速機構37のクラツチケース32
への組付が完了するが、その後、主変速機構36
および副変速機構37を覆うようにしてミツシヨ
ンケース33をクラツチケース32に取付ける。
上記組付け作業において、中間軸70は押込む
だけの操作でその回転動作を阻止されるようにし
てクラツチケース32に取付けられ、したがつて
組付作業が容易となる。
C 発明の効果 以上のように本発明によれば、エンジンのクラ
ンクケース一端にクラツチケースを挟んでミツシ
ヨンケースを連設し、そのミツシヨンケースと前
記クラツチケースの端壁との間には、該クラツチ
ケース内のクラツチを介してエンジンのクランク
軸に連なる入力軸、およびこの入力軸と平行する
出力軸の各両端部をそれぞれ回転自在に支承し、
前記入、出力軸間には、選択的に確立可能な複数
変速段の歯車列を有する主変速機構と、該主変速
機構の最低変速段よりもさらに低速とするための
極低速歯車列を有する副変速機構とを設けてな
る、車両用パワーユニツトにおいて、前記副変速
機構は、クラツチケースの端壁とミツシヨンケー
スとの間に両端部を回転自在に支承されて前記
入、出力軸と平行する副軸と、同じくクラツチケ
ースの端壁とミツシヨンケースとの間に両端部を
嵌合支持されて前記入、出力軸と平行する中間軸
と、前記入力軸と一体に回転する歯車と常時噛合
すべく前記中間軸に回転自在に嵌合される副入力
歯車と、前記出力軸と一体に回転する歯車と常時
噛合すべく前記副軸に固設される副出力歯車と、
前記副入力歯車の一側に一体に形成される減速入
力歯車と、この減速入力歯車に常時噛合すべく前
記副軸に回転自在に嵌合される減速出力歯車と、
この減速出力歯車と副軸間を任意に断接し得る同
期機構とより構成され、前記中間軸の端部とクラ
ツチケースの端壁との対向面間には、その間の分
離は許容するが相対回転は規制する凹凸係合部が
設けられるので、副変速機構を主変速機構に並列
配置して変速機ひいてはパワーユニツトの軸方向
全長の増大を抑えることができ、基本的な設計変
更を不要にするとともに、入力軸および出力軸間
距離に無関係に大幅な減速比を得ることができ
る。しかも副変速機構の副軸および中間軸の各一
端をクラツチケース端壁に支承させたことによつ
て、副変速機構を全体としてミツシヨンケースの
エンジン寄りの部分に片寄らせて配置できるか
ら、それだけミツシヨンケースの剛性アツプおよ
びコンパクト化に寄与し得る。また副変速機構の
極低速歯車列を構成する歯車相互は常時噛合状態
にあつて、極低速段への切換えは前記同期機構の
単なるシフト操作だけで行い得るから、そのシフ
ト構造が簡単である上、その操作も迅速容易に行
うことができる。さらに副変速機構の中間軸はク
ラツチケース端壁およびミツシヨンケースに対し
固定されるから、それらケースとの嵌合部に軸受
を特別に設ける必要はなく、それだけ構造簡単で
あり、その上、該中間軸を前記入力軸や副軸に近
接させても、クラツチケース端壁において軸受相
互の干渉の問題は起こらず、好都合である。さら
にまた前記副入力歯車および減速入力歯車は、そ
れらとは別体の中間軸に回転自在に嵌合されるこ
とから、組立に際しては、その両歯車を入力軸、
副軸上の対応する歯車に噛み合せる作業と、中間
軸端部をクラツチケース端壁の支持孔に嵌め合せ
る作業とを順次独立して的確に行うことができ、
その上、その嵌め合せ作業に際しては、中間軸端
部をクラツチケース端壁側に押込んでその両者の
対向面間を単に凹凸係合させるだけで中間軸を容
易に回り止めすることができ、以上の結果、全体
として組立作業が頗る簡単であり、極低速歯車列
を構成する歯車相互が常時噛合式であつてもその
組立作業能率が格別低下するようなことはない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図
は本発明変速機を備える車両の全体伝動系の概略
図、第2図は変速機を含む伝動装置の縦断展開
図、第3図は副変速機構の拡大縦断面図、第4図
は第3図の―線断面図、第5図は後進歯車列
を構成するアイドル歯車を示す縦断面図、第6図
はシフトパターン図、第7図は第2図の矢視横
断面図、第8図は各シフトフオークの配置を示す
平面図、第9図は各シフトフオークの作動系を示
す斜視図、第10図はシヤフトホルダのクラツチ
ケースへの取付状態を示す縦断側面図、第11図
はシヤフトホルダへの後進用シフトフオークの取
付状態を示す平面図、第12図はセレクト、シフ
ト機構の切欠き平面図第13図は第12図の
―線断面図である。 1…クランク軸、2…クラツチ、3…変速機、
31…クランクケース、32…クラツチケース、
32a…端壁、33…ミツシヨンケース、36…
主変速機構、37…副変速機構、38…入力軸、
39…出力軸、70…中間軸、71…副軸、72
…歯車、73…副入力歯車、75…副出力歯車、
76…減速入力歯車、77…減速出力歯車、8
7,89…凹凸係合部を構成する回転止め用突
起、凹部、110…極低速切換用同期機構、E…
エンジン、G1〜G5,Gr…歯車列、Gsl…極低
速歯車列。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 エンジンEのクランクケース31一端にクラ
    ツチケース32を挟んでミツシヨンケース33を
    連設し、そのミツシヨンケース33と前記クラツ
    チケース32の端壁32aとの間には、該クラツ
    チケース32内のクラツチ2を介してエンジンE
    のクランク軸1に連なる入力軸38、およびこの
    入力軸38と平行する出力軸39の各両端部をそ
    れぞれ回転自在に支承し、前記入、出力軸38,
    39間には、選択的に確立可能な複数変速段の歯
    車列G1〜G5,Grを有する主変速機構36と、
    該主変速機構36の最低変速段G1よりもさらに
    低速とするための極低速歯車列Gslを有する副変
    速機構37とを設けてなる、車両用パワーユニツ
    トにおいて、前記副変速機構37は、クラツチケ
    ース32の端壁32aとミツシヨンケース33と
    の間に両端部を回転自在に支承されて前記入、出
    力軸38,39と平行する副軸71と、同じくク
    ラツチケース32の端壁32aとミツシヨンケー
    ス33との間に両端部を嵌合支持されて前記入、
    出力軸38,39と平行する中間軸70と、前記
    入力軸38と一体に回転する歯車72と常時噛合
    すべく前記中間軸70に回転自在に嵌合される副
    入力歯車73と、前記出力軸39と一体に回転す
    る歯車41と常時噛合すべく前記副軸71に固設
    される副出力歯車75と、前記副入力歯車73の
    一側に一体に形成される減速入力歯車76と、こ
    の減速入力歯車76に常時噛合すべく前記副軸7
    1に回転自在に嵌合される減速出力歯車77と、
    この減速出力歯車77と副軸71間を任意に断接
    し得る同期機構110とより構成され、前記中間
    軸70の端部とクラツチケース32の端壁32a
    との対向面間には、その間の分離は許容するが相
    対回転は規制する凹凸係合部87,89が設けら
    れることを特徴とする、車両用パワーユニツト。
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