JPH024818B2 - - Google Patents
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- JPH024818B2 JPH024818B2 JP59211907A JP21190784A JPH024818B2 JP H024818 B2 JPH024818 B2 JP H024818B2 JP 59211907 A JP59211907 A JP 59211907A JP 21190784 A JP21190784 A JP 21190784A JP H024818 B2 JPH024818 B2 JP H024818B2
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- Japan
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- gear
- shaft
- transmission
- case
- transmission mechanism
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- 230000009467 reduction Effects 0.000 claims description 43
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- 108090000852 Forkhead Transcription Factors Proteins 0.000 description 33
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- 238000003754 machining Methods 0.000 description 7
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Landscapes
- Structure Of Transmissions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(1) 産業上の利用分野
本発明は、入力軸および出力軸間に選択的に確
立可能な複数変速段の歯車列が設けられて成る主
変速機構と、該主変速機構の最低変速段よりもさ
らに低速とするための極低速歯車列を有する副変
速機構とが、相互に結合されるクラツチケースお
よびミツシヨンケース間に収納される車両用変速
機に関する。
立可能な複数変速段の歯車列が設けられて成る主
変速機構と、該主変速機構の最低変速段よりもさ
らに低速とするための極低速歯車列を有する副変
速機構とが、相互に結合されるクラツチケースお
よびミツシヨンケース間に収納される車両用変速
機に関する。
(2) 従来の技術
従来、車両用変速機、特に手動変速機では、4
〜5段の前進変速段を有しているが、自動車の走
行状態によつては、最低変速段よりもさらに低速
の極低速が要求される。特に全輪駆動車では、そ
の特徴を充分に発揮するためには極低速での走行
が必要とされる。
〜5段の前進変速段を有しているが、自動車の走
行状態によつては、最低変速段よりもさらに低速
の極低速が要求される。特に全輪駆動車では、そ
の特徴を充分に発揮するためには極低速での走行
が必要とされる。
このような観点から主変速機構にさらに極低速
のための副変速機構を付設した変速機が従来から
実現されているが、従来では、たとえば特開昭58
−85726号公報で開示されるように、主変速機構
の出力軸の延長上に副変速機構が設けられてい
る。
のための副変速機構を付設した変速機が従来から
実現されているが、従来では、たとえば特開昭58
−85726号公報で開示されるように、主変速機構
の出力軸の延長上に副変速機構が設けられてい
る。
(3) 発明が解決しようとする問題点
副変速機構を付設するにあたつては、主変速機
構のみから成る変速機の構造を基本的に変更しな
いこと、ならびに他の車両構成部品たとえば車
体、エンジンまたは変速機の車体への支持位置お
よびその構造等の変更も極力避けることが、製造
コストの面から重要である。
構のみから成る変速機の構造を基本的に変更しな
いこと、ならびに他の車両構成部品たとえば車
体、エンジンまたは変速機の車体への支持位置お
よびその構造等の変更も極力避けることが、製造
コストの面から重要である。
ところが、前記従来技術のように副変速機構を
主変速機構の延長上に設けると、変速機の全長が
大となり、特に車体前部にエンジンを横置きに配
置したF.F自動車ではサスペンシヨン機構等の適
正なクリアランスが得られず、この面での設計変
更が必要となる。また、前記従来技術では、副変
速機構が主変速機構の出力軸の延長上にあるため
に、主変速機の入、出力軸間の距離、副変速機構
の駆動歯車の歯底径または軸径等の制約により、
大幅な減速比が得られない。
主変速機構の延長上に設けると、変速機の全長が
大となり、特に車体前部にエンジンを横置きに配
置したF.F自動車ではサスペンシヨン機構等の適
正なクリアランスが得られず、この面での設計変
更が必要となる。また、前記従来技術では、副変
速機構が主変速機構の出力軸の延長上にあるため
に、主変速機の入、出力軸間の距離、副変速機構
の駆動歯車の歯底径または軸径等の制約により、
大幅な減速比が得られない。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので
あり、既存の変速機および車体構造を基本的には
変更することなく大幅な減速比が得られる副変速
機構を付設するとともに、副変速機構における歯
車列の噛合い騒音の発生を抑制した車両用変速機
を提供することを目的とする。
あり、既存の変速機および車体構造を基本的には
変更することなく大幅な減速比が得られる副変速
機構を付設するとともに、副変速機構における歯
車列の噛合い騒音の発生を抑制した車両用変速機
を提供することを目的とする。
B 発明の構成
(1) 問題点を解決するための手段
本発明によれば、副変速機構は、主変速機構の
入力軸および出力軸と平行でクラツチケースおよ
びミツシヨンケース間に固定される中間軸と、該
中間軸に平行クラツチケースおよびミツシヨンケ
ースで回転自在に支承される副軸と、前記入力軸
の歯車に常時噛合する副入力歯車、および副入力
歯車よりも小径の減速入力歯車を一体に有して前
記中間軸上に回転自在に支承される段付歯車体
と、前記出力軸上の出力歯車に常時噛合するとと
もに、前記副軸に一体に回転するよう支持される
副出力歯車と、前記減速入力歯車と協働して減速
歯車列を構成すべく前記副軸上に回転自在に支承
される減速出力歯車と、この減速出力歯車および
副軸間を連結し得る同期機構とより構成され、前
記段付歯車体は、前記中間軸の軸方向に沿う両端
でスラスト軸受により支承され、前記副出力歯車
側の前記スラスト軸受は、その軸受と副出力歯車
との間に支持鍔を介在させた円筒状カラーを介し
てクラツチケースおよびミツシヨンケースの何れ
か一方に、またその反対側の前記スラスト軸受
は、皿ばねを介してクラツチケースおよびミツシ
ヨンケースの何れか他方にそれぞれ支持される。
入力軸および出力軸と平行でクラツチケースおよ
びミツシヨンケース間に固定される中間軸と、該
中間軸に平行クラツチケースおよびミツシヨンケ
ースで回転自在に支承される副軸と、前記入力軸
の歯車に常時噛合する副入力歯車、および副入力
歯車よりも小径の減速入力歯車を一体に有して前
記中間軸上に回転自在に支承される段付歯車体
と、前記出力軸上の出力歯車に常時噛合するとと
もに、前記副軸に一体に回転するよう支持される
副出力歯車と、前記減速入力歯車と協働して減速
歯車列を構成すべく前記副軸上に回転自在に支承
される減速出力歯車と、この減速出力歯車および
副軸間を連結し得る同期機構とより構成され、前
記段付歯車体は、前記中間軸の軸方向に沿う両端
でスラスト軸受により支承され、前記副出力歯車
側の前記スラスト軸受は、その軸受と副出力歯車
との間に支持鍔を介在させた円筒状カラーを介し
てクラツチケースおよびミツシヨンケースの何れ
か一方に、またその反対側の前記スラスト軸受
は、皿ばねを介してクラツチケースおよびミツシ
ヨンケースの何れか他方にそれぞれ支持される。
(2) 作用
同期機構より極低速歯車列が確立しているとき
に、入力軸からの駆動力は、段付歯車体の副入力
歯車、減速入力歯車、副軸上の減速出力歯車、副
出力歯車を順次経て大きな減速比で出力軸に伝達
され、極低速を得ることができる。しかも中間軸
および副軸は入力軸および出力軸に平行であり、
副変速機構を主変速機構に並列、配置して変速機
の全長の増加を抑えることができる。
に、入力軸からの駆動力は、段付歯車体の副入力
歯車、減速入力歯車、副軸上の減速出力歯車、副
出力歯車を順次経て大きな減速比で出力軸に伝達
され、極低速を得ることができる。しかも中間軸
および副軸は入力軸および出力軸に平行であり、
副変速機構を主変速機構に並列、配置して変速機
の全長の増加を抑えることができる。
また中間軸に回転自在に支持される上記段付歯
車体は皿ばねにより弾発されているので、中間軸
の軸方向に沿う組付誤差および加工誤差が多少あ
つたとしても、皿ばねでその誤差が吸収され、歯
車噛合不整による騒音の発生が防止される。その
上、上記円筒状カラーの特設により、段付歯車体
の副出力歯車側の端部にケース内壁に達する長い
ボス部を設けたり或いは中間軸外周に大径段部を
設けたりする必要はないから、それだけ段付歯車
体および中間軸の加工が容易となる。
車体は皿ばねにより弾発されているので、中間軸
の軸方向に沿う組付誤差および加工誤差が多少あ
つたとしても、皿ばねでその誤差が吸収され、歯
車噛合不整による騒音の発生が防止される。その
上、上記円筒状カラーの特設により、段付歯車体
の副出力歯車側の端部にケース内壁に達する長い
ボス部を設けたり或いは中間軸外周に大径段部を
設けたりする必要はないから、それだけ段付歯車
体および中間軸の加工が容易となる。
(3) 実施例
以下、図面により本発明の一実施例について説
明すると、先ず第1図において、エンジンEは自
動車の車体前部に横置き、すなわちそのクランク
軸1が自動車の進行方向と直交するようにして配
置される。このエンジンEの一側には、クラツチ
2、変速機3、前輪駆動用差動装置4およびトラ
ンスフアー5から成る伝動装置が配設される。エ
ンジンEの駆動力は、クラツチ2および変速機3
を介して前輪駆動用差動装置4に伝達され、さら
に駆動軸6,7、等速ジヨイント8,9、伝動軸
10,11および等速ジヨイント12,13を介
して左、右前輪14,15に伝達される。また、
エンジンEの駆動力は変速機3およびトランスフ
アー5を介してドライブ軸16に選択的に伝達さ
れる。このドライブ軸16の駆動力は、ユニバー
サルジヨイント17、プロペラ軸18およびユニ
バーサルジヨイント19を介して後輪駆動用差動
装置20に伝達され、該差動装置20から駆動軸
21,22、等速ジヨイント23,24、伝動軸
25,26および等速ジヨイント27,28を介
して左、右後輪29,30に伝達される。
明すると、先ず第1図において、エンジンEは自
動車の車体前部に横置き、すなわちそのクランク
軸1が自動車の進行方向と直交するようにして配
置される。このエンジンEの一側には、クラツチ
2、変速機3、前輪駆動用差動装置4およびトラ
ンスフアー5から成る伝動装置が配設される。エ
ンジンEの駆動力は、クラツチ2および変速機3
を介して前輪駆動用差動装置4に伝達され、さら
に駆動軸6,7、等速ジヨイント8,9、伝動軸
10,11および等速ジヨイント12,13を介
して左、右前輪14,15に伝達される。また、
エンジンEの駆動力は変速機3およびトランスフ
アー5を介してドライブ軸16に選択的に伝達さ
れる。このドライブ軸16の駆動力は、ユニバー
サルジヨイント17、プロペラ軸18およびユニ
バーサルジヨイント19を介して後輪駆動用差動
装置20に伝達され、該差動装置20から駆動軸
21,22、等速ジヨイント23,24、伝動軸
25,26および等速ジヨイント27,28を介
して左、右後輪29,30に伝達される。
伝動装置の詳細を示す第2図において、エンジ
ンEにおけるクランクケース31の一側には、ク
ラツチケース32が一体に固着され、このクラツ
チケース32にはさらにミツシヨンケース33が
一体に固着される。
ンEにおけるクランクケース31の一側には、ク
ラツチケース32が一体に固着され、このクラツ
チケース32にはさらにミツシヨンケース33が
一体に固着される。
クラツチケース32内には従来公知のクラツチ
2が収容され、ミツシヨンケース33内には、変
速機3が収容される。変速機3は主変速機構36
と副変速機構37とから成り、主変速機構36
は、クランク軸1と同一軸線の入力軸38と、該
入力軸38と平行な出力軸39との間に、第1速
歯車列G1、第2速歯車列G2、第3速歯車列G
3、第4速歯車列G4、第5速歯車列G5および
後進歯車列Grが設けられて成る。これらの歯車
列G1,G2,G3,G4,G5,Grのうちの
選択された歯車列を介して入力軸38から出力軸
39に伝達された駆動力は、エンジンE寄りの端
部で出力軸39に設けられた出力歯車40から出
力される。
2が収容され、ミツシヨンケース33内には、変
速機3が収容される。変速機3は主変速機構36
と副変速機構37とから成り、主変速機構36
は、クランク軸1と同一軸線の入力軸38と、該
入力軸38と平行な出力軸39との間に、第1速
歯車列G1、第2速歯車列G2、第3速歯車列G
3、第4速歯車列G4、第5速歯車列G5および
後進歯車列Grが設けられて成る。これらの歯車
列G1,G2,G3,G4,G5,Grのうちの
選択された歯車列を介して入力軸38から出力軸
39に伝達された駆動力は、エンジンE寄りの端
部で出力軸39に設けられた出力歯車40から出
力される。
第3図を併せて参照して、副変速機構37は、
全輪駆動時に第1速以下の極低速用として用いら
れるものであり、前記入力軸38および出力軸3
9と平行な中間軸70および副軸71を備え、ミ
ツシヨンケース33内のクラツチ2寄りの部分に
配設される。中間軸70は、クラツチケース32
とミツシヨンケース33とで両端を固定的に支持
されており、この中間軸70には、第1速用歯車
列G1を構成すべく前記入力軸38に一体化され
た歯車72に、常時噛合する副入力歯車73が回
転自在に支承される。また副軸71は、クラツチ
ケース32とミツシヨンケース33とで回転自在
に支承されており、この副軸71には、出力軸3
9に一体化した減速歯車41に常時噛合する副出
力歯車75が一体化される。また、副入力歯車7
3に一体化された減速入力歯車76と、副軸71
に相対回転可能にして支承された減速出力歯車7
7とは、減速歯車列78を構成すべく常時噛合さ
れる。而して前記副入力歯車73、減速歯車列7
8および副出力歯車75は極低歯車列Gslを構成
する。
全輪駆動時に第1速以下の極低速用として用いら
れるものであり、前記入力軸38および出力軸3
9と平行な中間軸70および副軸71を備え、ミ
ツシヨンケース33内のクラツチ2寄りの部分に
配設される。中間軸70は、クラツチケース32
とミツシヨンケース33とで両端を固定的に支持
されており、この中間軸70には、第1速用歯車
列G1を構成すべく前記入力軸38に一体化され
た歯車72に、常時噛合する副入力歯車73が回
転自在に支承される。また副軸71は、クラツチ
ケース32とミツシヨンケース33とで回転自在
に支承されており、この副軸71には、出力軸3
9に一体化した減速歯車41に常時噛合する副出
力歯車75が一体化される。また、副入力歯車7
3に一体化された減速入力歯車76と、副軸71
に相対回転可能にして支承された減速出力歯車7
7とは、減速歯車列78を構成すべく常時噛合さ
れる。而して前記副入力歯車73、減速歯車列7
8および副出力歯車75は極低歯車列Gslを構成
する。
副入力歯車73および減速入力歯車76は一体
化されており、中間軸70との間に軸受79を介
在する円筒体74の両端に設けられている。而し
て副入力歯車73、円筒体74および減速入力歯
車76は本発明の段付歯車体gを構成する。また
副入力歯車73とクラツチケース32との間に
は、副入力歯車73側に支持鍔80を有し中間軸
70を囲繞する円筒状カラー81が配設されてお
り、このカラー81の支持鍔80と副入力歯車7
3との間にはスラスト軸受82が介装される。従
つて、このスラスト軸受82と副出力歯車75と
の間に支持鍔80が介在する配置となる。
化されており、中間軸70との間に軸受79を介
在する円筒体74の両端に設けられている。而し
て副入力歯車73、円筒体74および減速入力歯
車76は本発明の段付歯車体gを構成する。また
副入力歯車73とクラツチケース32との間に
は、副入力歯車73側に支持鍔80を有し中間軸
70を囲繞する円筒状カラー81が配設されてお
り、このカラー81の支持鍔80と副入力歯車7
3との間にはスラスト軸受82が介装される。従
つて、このスラスト軸受82と副出力歯車75と
の間に支持鍔80が介在する配置となる。
一方、前記減速入力歯車76と、ミツシヨンケ
ース33との間には、該歯車76側から順に、ス
ラスト軸受83、ワツシヤ84、皿ばね85およ
びワツシヤ86が介装される。
ース33との間には、該歯車76側から順に、ス
ラスト軸受83、ワツシヤ84、皿ばね85およ
びワツシヤ86が介装される。
副変速機構37の組付時に、中間軸70は、副
入力歯車73および減速入力歯車76を、入力軸
39の歯車72および副軸71の減速出力歯車7
7にそれぞれ噛合させた状態で、円筒体74およ
びカラー81に挿通されるものであり、基本的に
は一直状の円柱状に形成される。しかも、中間軸
70のクラツチケース32側の一端面には、回転
止め用突起87が突設される。一方、クラツチケ
ース32には、中間軸70の一端部を嵌合、支持
する横断面円形の支持穴88が穿設されており、
この支持穴88の底面には前記回転止め用突起8
7を嵌入するための凹部89が設けられる。
入力歯車73および減速入力歯車76を、入力軸
39の歯車72および副軸71の減速出力歯車7
7にそれぞれ噛合させた状態で、円筒体74およ
びカラー81に挿通されるものであり、基本的に
は一直状の円柱状に形成される。しかも、中間軸
70のクラツチケース32側の一端面には、回転
止め用突起87が突設される。一方、クラツチケ
ース32には、中間軸70の一端部を嵌合、支持
する横断面円形の支持穴88が穿設されており、
この支持穴88の底面には前記回転止め用突起8
7を嵌入するための凹部89が設けられる。
第4図において、前記回転止め用突起87は、
その横断面がほぼ半円形となるように形成されて
おり、凹部89の横断面形状も回転止め用突起8
7に対応して半円形に形成される。
その横断面がほぼ半円形となるように形成されて
おり、凹部89の横断面形状も回転止め用突起8
7に対応して半円形に形成される。
また、ミツシヨンケース33には中間軸70の
他端部を嵌合、支持する横断面円形の支持穴90
が設けられる。
他端部を嵌合、支持する横断面円形の支持穴90
が設けられる。
さらに、副軸71は、クラツチケース32とミ
ツシヨンケース33とに回転自在に支承されるも
のであり、クラツチケース32およびミツシヨン
ケース33にそれぞれ設けられた凹部91,92
で軸受93,94を介して支承される。
ツシヨンケース33とに回転自在に支承されるも
のであり、クラツチケース32およびミツシヨン
ケース33にそれぞれ設けられた凹部91,92
で軸受93,94を介して支承される。
再び第2図において、前輪駆動用差動装置4の
歯車箱44はクラツチケース32およびミツシヨ
ンケース33に回転自在に支承されており、この
歯車箱44には、変速機3の出力歯車40に噛合
する減速リング歯車42と、該減速リング歯車4
2よりも小径の駆動歯車43とが並列して固着さ
れる。また歯車箱44内には、左、右一対の前輪
駆動軸6,7が対向して突入、配置されるととも
に、両駆動軸6,7間にはそれらと直交する支軸
45が歯車箱44に固定される。また支軸45の
両端には傘歯車46,47が固定されており、前
記駆動軸6,7の内端には前記両傘歯車46,4
7に噛合する傘歯車48,49がスプライン結合
される。
歯車箱44はクラツチケース32およびミツシヨ
ンケース33に回転自在に支承されており、この
歯車箱44には、変速機3の出力歯車40に噛合
する減速リング歯車42と、該減速リング歯車4
2よりも小径の駆動歯車43とが並列して固着さ
れる。また歯車箱44内には、左、右一対の前輪
駆動軸6,7が対向して突入、配置されるととも
に、両駆動軸6,7間にはそれらと直交する支軸
45が歯車箱44に固定される。また支軸45の
両端には傘歯車46,47が固定されており、前
記駆動軸6,7の内端には前記両傘歯車46,4
7に噛合する傘歯車48,49がスプライン結合
される。
クラツチケース32およびミツシヨンケース3
3は、前輪駆動用差動装置4よりも後方に延設さ
れており、クラツチケース32の後端には、トラ
ンスフアー5を収容するためのチヤンバ52を形
成すべくトランスフアーケース50が一体的に固
着される。トランスフアー5は、前記一対の駆動
軸6,7と平行なトランスフアー軸53を備え、
該トランスフアー軸53は、前記各ケース32,
33,50によつて回転自在に支承される。トラ
ンスフアー軸53のミツシヨンケース33寄りの
端部には、前記歯車箱44と一体的な駆動歯車4
3に常時噛合する被動歯車54が回転自在に支承
されており、トランスフアー軸53と被動歯車5
4との間には、それらの間で動力伝達の接断を行
なう歯車クラツチ機構55が設けられる。
3は、前輪駆動用差動装置4よりも後方に延設さ
れており、クラツチケース32の後端には、トラ
ンスフアー5を収容するためのチヤンバ52を形
成すべくトランスフアーケース50が一体的に固
着される。トランスフアー5は、前記一対の駆動
軸6,7と平行なトランスフアー軸53を備え、
該トランスフアー軸53は、前記各ケース32,
33,50によつて回転自在に支承される。トラ
ンスフアー軸53のミツシヨンケース33寄りの
端部には、前記歯車箱44と一体的な駆動歯車4
3に常時噛合する被動歯車54が回転自在に支承
されており、トランスフアー軸53と被動歯車5
4との間には、それらの間で動力伝達の接断を行
なう歯車クラツチ機構55が設けられる。
歯車クラツチ機構55は、前記被動歯車54の
一側に一体に設けられる歯車56と、トランスフ
アー軸53にスプライン結合されたカラー57の
一端に設けられる歯車58と、軸方向にスライド
可能にして前記歯車58に常時噛合されるととも
に前記歯車56に係脱可能なスリーブ59と、ス
リーブ59の外周に係合されるヨーク60と、該
ヨーク60を揺動駆動すべくトランスフアー軸5
3に直交してクラツチケース32に枢支される揺
動軸61とから成る。この揺動軸61には、負圧
作動器等のアクチユエータ62が連結され、該ア
クチユエータ62によつて揺動軸61すなわちヨ
ーク60が揺動駆動される。
一側に一体に設けられる歯車56と、トランスフ
アー軸53にスプライン結合されたカラー57の
一端に設けられる歯車58と、軸方向にスライド
可能にして前記歯車58に常時噛合されるととも
に前記歯車56に係脱可能なスリーブ59と、ス
リーブ59の外周に係合されるヨーク60と、該
ヨーク60を揺動駆動すべくトランスフアー軸5
3に直交してクラツチケース32に枢支される揺
動軸61とから成る。この揺動軸61には、負圧
作動器等のアクチユエータ62が連結され、該ア
クチユエータ62によつて揺動軸61すなわちヨ
ーク60が揺動駆動される。
かかる歯車クラツチ機構55において、アクチ
ユエータ62によつてヨーク60を第2図の右側
に揺動させると、スリーブ59が右側に摺動して
両歯車58,56間に跨つて噛合することによ
り、被動歯車54の駆動力がトランスフアー軸5
3に伝達される。また、ヨーク60を第2図に示
すように左側に揺動させているときには、スリー
ブ59は歯車56との噛合状態を解除しており、
被動歯車54およびトランスフアー軸53間の動
力伝達が遮断される。
ユエータ62によつてヨーク60を第2図の右側
に揺動させると、スリーブ59が右側に摺動して
両歯車58,56間に跨つて噛合することによ
り、被動歯車54の駆動力がトランスフアー軸5
3に伝達される。また、ヨーク60を第2図に示
すように左側に揺動させているときには、スリー
ブ59は歯車56との噛合状態を解除しており、
被動歯車54およびトランスフアー軸53間の動
力伝達が遮断される。
トランスフアー軸53のトランスフアーケース
50側端部には駆動傘歯車63が固着されてお
り、この駆動傘歯車63は被動傘歯車64に噛合
される。被動傘歯車64はドライブ軸16の端部
に一体的に設けられており、このドライブ軸16
はトランスフアー軸53に直交して配置されると
ともに、クラツチケース32およびトランスフア
ーケース50に跨つて配設された軸受筒66で回
転自在に支承される。
50側端部には駆動傘歯車63が固着されてお
り、この駆動傘歯車63は被動傘歯車64に噛合
される。被動傘歯車64はドライブ軸16の端部
に一体的に設けられており、このドライブ軸16
はトランスフアー軸53に直交して配置されると
ともに、クラツチケース32およびトランスフア
ーケース50に跨つて配設された軸受筒66で回
転自在に支承される。
次に変速機構3の主変速機構36における各歯
車列G1,G2,G3,G4,G5,Grおよび
副変速機構37の極低速歯車列Gslを選択するた
めの構成について述べると、第1速および第2速
歯車列G1,G2間の出力軸39には、セレクト
スリーブ96の左、右移動により前記両歯車列G
1,G2と出力軸39との連結状態を切換える第
1,2速切換用同期機構97が装着されており、
前記セレクトスリーブ96には第1,2速切換用
シフトフオーク98が係合される。また、第3お
よび第4速歯車列G3,G4間の入力軸38には
セレクトスリーブ99の左、右移動により両歯車
列G3,G4と入力軸38との連結状態を切換え
る第3,4速切換用同期機構100が装着されて
おり、セレクトスリーブ99には第3,4速切換
用シフトフオーク101が係合される。また入力
軸38のクラツチ2から離隔した側の端部には、
第5速歯車列G5の入力軸38との連結状態を切
換えるための第5速切換用同期機構102が装着
され、該機構102のセレクトスリーブ103に
は第5速切換用シフトフオーク104が係合され
る。
車列G1,G2,G3,G4,G5,Grおよび
副変速機構37の極低速歯車列Gslを選択するた
めの構成について述べると、第1速および第2速
歯車列G1,G2間の出力軸39には、セレクト
スリーブ96の左、右移動により前記両歯車列G
1,G2と出力軸39との連結状態を切換える第
1,2速切換用同期機構97が装着されており、
前記セレクトスリーブ96には第1,2速切換用
シフトフオーク98が係合される。また、第3お
よび第4速歯車列G3,G4間の入力軸38には
セレクトスリーブ99の左、右移動により両歯車
列G3,G4と入力軸38との連結状態を切換え
る第3,4速切換用同期機構100が装着されて
おり、セレクトスリーブ99には第3,4速切換
用シフトフオーク101が係合される。また入力
軸38のクラツチ2から離隔した側の端部には、
第5速歯車列G5の入力軸38との連結状態を切
換えるための第5速切換用同期機構102が装着
され、該機構102のセレクトスリーブ103に
は第5速切換用シフトフオーク104が係合され
る。
後進用歯車列Grは、出力軸38に一体化され
た駆動歯車105と、第1,2速切換用同期機構
97のセレクトスリーブ99に一体的に設けられ
出力軸39との相対回転を阻止された被動歯車1
06と、それらの駆動歯車105および被動歯車
106に噛合する位置と噛合を解除する位置との
間で移動可能なアイドル歯車107とから成る。
すなわちアイドル歯車107は、第5図で示すよ
うに、入力軸38および出力軸39と平行にして
クラツチケース32およびミツシヨンケース33
で固定的に支持されたアイドル歯車軸108に滑
動可能に支承されている。このアイドル歯車10
7は、後進用シフトフオーク109で抱持されて
おり、該シフトフオーク109の作動によりアイ
ドル歯車107は、前記両歯車105,106に
噛合して後進歯車列Grを確立する位置と、両歯
車105,106との噛合状態を解除する位置と
の間を移動する。
た駆動歯車105と、第1,2速切換用同期機構
97のセレクトスリーブ99に一体的に設けられ
出力軸39との相対回転を阻止された被動歯車1
06と、それらの駆動歯車105および被動歯車
106に噛合する位置と噛合を解除する位置との
間で移動可能なアイドル歯車107とから成る。
すなわちアイドル歯車107は、第5図で示すよ
うに、入力軸38および出力軸39と平行にして
クラツチケース32およびミツシヨンケース33
で固定的に支持されたアイドル歯車軸108に滑
動可能に支承されている。このアイドル歯車10
7は、後進用シフトフオーク109で抱持されて
おり、該シフトフオーク109の作動によりアイ
ドル歯車107は、前記両歯車105,106に
噛合して後進歯車列Grを確立する位置と、両歯
車105,106との噛合状態を解除する位置と
の間を移動する。
副変速機構37において、副軸71には歯車7
7と副軸71との連結状態を切換える極低速切換
用同期機構110が装着されており、この機構1
10のセレクトスリーブ111には極低速切換用
シフトフオーク112が係合される。
7と副軸71との連結状態を切換える極低速切換
用同期機構110が装着されており、この機構1
10のセレクトスリーブ111には極低速切換用
シフトフオーク112が係合される。
第6図は変速パターンを示すもので、Nが中立
位置、が第1速位置、が第2速位置、が第
3速位置、が第4速位置、が第5速位置、R
が後進位置であり、第1速位置に隣接して極低
速位置SLが設けられる。
位置、が第1速位置、が第2速位置、が第
3速位置、が第4速位置、が第5速位置、R
が後進位置であり、第1速位置に隣接して極低
速位置SLが設けられる。
このような変速パターンに応じて、前記各シフ
トフオーク98,101,104,109,11
2は、第7図〜第9図で示すように配設される。
トフオーク98,101,104,109,11
2は、第7図〜第9図で示すように配設される。
すなわち、クラツチケース32にはミツシヨン
ケース33側に臨んでシヤフトホルダ115が固
定され、このシヤフトホルダ115と、ミツシヨ
ンケース33との間にわたつては、入力軸38お
よび出力軸39と平行な第1フオークシヤフト1
16が固定される。シヤフトホルダ115には、
第10図に示すように、クラツチケース32から
前輪駆動用差動装置4側にオーバハングしたオー
バハング部117が設けられ、このオーバハング
部117に第1フオークシヤフト116を嵌入し
て支持するための支持穴118が設けられる。し
かも、オーバハング部117は、減速リング歯車
42の周縁との間に空隙119を形成して該減速
リング歯車42をクラツチケース32との間に挟
むようにして延出される。
ケース33側に臨んでシヤフトホルダ115が固
定され、このシヤフトホルダ115と、ミツシヨ
ンケース33との間にわたつては、入力軸38お
よび出力軸39と平行な第1フオークシヤフト1
16が固定される。シヤフトホルダ115には、
第10図に示すように、クラツチケース32から
前輪駆動用差動装置4側にオーバハングしたオー
バハング部117が設けられ、このオーバハング
部117に第1フオークシヤフト116を嵌入し
て支持するための支持穴118が設けられる。し
かも、オーバハング部117は、減速リング歯車
42の周縁との間に空隙119を形成して該減速
リング歯車42をクラツチケース32との間に挟
むようにして延出される。
クラツチケース32およびミツシヨンケース3
3間には第1フオークシヤフト116と平行な第
2および第3フオークシヤフト120,121が
その軸線方向に沿つて制限された範囲内での往復
移動を可能として支持される。第1フオークシヤ
フト116には、第1、2速切換用シフトフオー
ク98を一体に有する第1、2速切換用フオーク
ヘツド122と、極低速用フオークヘツド123
とが滑動可能に支承される。また第2フオークシ
ヤフト120には、後進用フオークヘツド124
が固定されるとともに、第3、4速切換用シフト
フオーク101を一体に有する第3、4速切換用
フオークヘツド125と第5速用シフトフオーク
104を一体に有する第5速用フオークヘツド1
26とが滑動可能に支承され、さらに第3フオー
クシヤフト121には極低速用シフトフオーク1
12が固定される。
3間には第1フオークシヤフト116と平行な第
2および第3フオークシヤフト120,121が
その軸線方向に沿つて制限された範囲内での往復
移動を可能として支持される。第1フオークシヤ
フト116には、第1、2速切換用シフトフオー
ク98を一体に有する第1、2速切換用フオーク
ヘツド122と、極低速用フオークヘツド123
とが滑動可能に支承される。また第2フオークシ
ヤフト120には、後進用フオークヘツド124
が固定されるとともに、第3、4速切換用シフト
フオーク101を一体に有する第3、4速切換用
フオークヘツド125と第5速用シフトフオーク
104を一体に有する第5速用フオークヘツド1
26とが滑動可能に支承され、さらに第3フオー
クシヤフト121には極低速用シフトフオーク1
12が固定される。
第1フオークシヤフト116の外面には、第
1,2速切換用フオークヘツド122に対応して
軸線方向に間隔をあけた3つの窪み127が設け
られており、第1,2速切換用フオークヘツド1
22には、ばね128のばね力によりそれらの窪
みに嵌合する方向にばね付勢されたボール129
が保持される。これによりデイテント機構が構成
され、第1、2速切換用フオークヘツド122す
なわち第1、2速切換用シフトフオーク98は、
セレクトスリーブ96を第2図の左右に動して第
1速変速段を確立するための位置(第8図左位
置)と、セレクトスリーブ96を中央に位置させ
て中立状態とする位置(第8図の中央位置)と、
セレクトスリーブ96を第2図の右方に動かして
第2速変速段を確立する位置(第8図の右位置)
との間を節度的に移動することができる。
1,2速切換用フオークヘツド122に対応して
軸線方向に間隔をあけた3つの窪み127が設け
られており、第1,2速切換用フオークヘツド1
22には、ばね128のばね力によりそれらの窪
みに嵌合する方向にばね付勢されたボール129
が保持される。これによりデイテント機構が構成
され、第1、2速切換用フオークヘツド122す
なわち第1、2速切換用シフトフオーク98は、
セレクトスリーブ96を第2図の左右に動して第
1速変速段を確立するための位置(第8図左位
置)と、セレクトスリーブ96を中央に位置させ
て中立状態とする位置(第8図の中央位置)と、
セレクトスリーブ96を第2図の右方に動かして
第2速変速段を確立する位置(第8図の右位置)
との間を節度的に移動することができる。
また第1フオークシヤフト116の外面には、
第2フオークシヤフト120で滑動自在に支承さ
れる第3,4速切換用フオークヘツド125に対
応した位置で軸線方向に間隔をあけて3つの窪み
130が設けられており、これらの窪み130に
嵌合し得るボール131が第3,4速切換用フオ
ークヘツド125の突部132に設けられ、該ボ
ール131は図示しないばねにより各窪み130
に嵌合する方向に付勢される。これにより、デイ
テント機構が構成され、第3,4速切換用フオー
クヘツド125すなわち第3,4速切換用シフト
フオーク101は、セレクトスリーブ99を第2
図の左方に動かして第3速変速段を確立するため
の位置(第8図左位置)と、セレクトスリーブ9
9を中央に位置させて中立状態にする位置(第8
図の中央位置)と、セレクトスリーブ99を第2
図の右方に動かして第4速変速段を確立する位置
(第8図の右位置)との間を節度的に移動するこ
とができる。
第2フオークシヤフト120で滑動自在に支承さ
れる第3,4速切換用フオークヘツド125に対
応した位置で軸線方向に間隔をあけて3つの窪み
130が設けられており、これらの窪み130に
嵌合し得るボール131が第3,4速切換用フオ
ークヘツド125の突部132に設けられ、該ボ
ール131は図示しないばねにより各窪み130
に嵌合する方向に付勢される。これにより、デイ
テント機構が構成され、第3,4速切換用フオー
クヘツド125すなわち第3,4速切換用シフト
フオーク101は、セレクトスリーブ99を第2
図の左方に動かして第3速変速段を確立するため
の位置(第8図左位置)と、セレクトスリーブ9
9を中央に位置させて中立状態にする位置(第8
図の中央位置)と、セレクトスリーブ99を第2
図の右方に動かして第4速変速段を確立する位置
(第8図の右位置)との間を節度的に移動するこ
とができる。
しかも、第3、4速切換用フオークヘツド12
5は、第1フオークシヤフト116に滑動可能に
支承された極低速用フオークヘツド123に対応
する位置にあり、極低速用フオークヘツド123
には、第3,4速切換用フオークヘツド125の
突部132を第1フオークシヤフト116に向け
て突入させるための切欠き133が設けられ、該
切欠き133の第1フオークシヤフト116の軸
方向に沿う長さは、極低用フオークヘツド123
と、第3,4速切換用フオークヘツド125の相
対移動を許容するように定められる。
5は、第1フオークシヤフト116に滑動可能に
支承された極低速用フオークヘツド123に対応
する位置にあり、極低速用フオークヘツド123
には、第3,4速切換用フオークヘツド125の
突部132を第1フオークシヤフト116に向け
て突入させるための切欠き133が設けられ、該
切欠き133の第1フオークシヤフト116の軸
方向に沿う長さは、極低用フオークヘツド123
と、第3,4速切換用フオークヘツド125の相
対移動を許容するように定められる。
第5速用フオークヘツド126には、第1フオ
ークシヤフト116側に延びる腕134が一体的
に設けられており、この腕134の先端には、第
1フオークシヤフト116を貫通させるための円
筒部135が設けられる。腕134には第1およ
び第2フオークシヤフト116,120間にわた
つて延びる孔136が設けられており、この孔1
36内には相互に離反する方向にばね137で付
勢された一対のボール138,139が挿入され
る。第1および第2フオークシヤフト116,1
20の外面には、前記各ボール138,139を
嵌合するための窪み140,141が設けられて
おり、両ボール138,139が窪み140,1
41に嵌合することにより、第5速用フオークヘ
ツド126の位置が節度的に保持される。この状
態は、第5速切換用同期機構102を不作動にす
る状態であり、第5速歯車列G5と入力軸38と
の連結状態は解除されている。
ークシヤフト116側に延びる腕134が一体的
に設けられており、この腕134の先端には、第
1フオークシヤフト116を貫通させるための円
筒部135が設けられる。腕134には第1およ
び第2フオークシヤフト116,120間にわた
つて延びる孔136が設けられており、この孔1
36内には相互に離反する方向にばね137で付
勢された一対のボール138,139が挿入され
る。第1および第2フオークシヤフト116,1
20の外面には、前記各ボール138,139を
嵌合するための窪み140,141が設けられて
おり、両ボール138,139が窪み140,1
41に嵌合することにより、第5速用フオークヘ
ツド126の位置が節度的に保持される。この状
態は、第5速切換用同期機構102を不作動にす
る状態であり、第5速歯車列G5と入力軸38と
の連結状態は解除されている。
このように第5速切換用同期機構102を不作
動にした状態で、第5速用フオークヘツド126
は、ミツシヨンケース33の側壁により第8図の
右側への移動を阻止されており、第5速切換用同
期機構102を作動状態とすべく第8図の左側に
のみ移動可能である。すなわち第2フオークシヤ
フト120のミツシヨンケース33側の端部には
第5速用フオークヘツド126に当接可能な段部
142が設けられており、第2フオークシヤフト
120を左側に移動させたときに、第5速用フオ
ークヘツド126はボール138が窪み140か
ら脱出して第1フオークシヤフト116の外面に
乗り上げるようにしてばね137を圧縮しながら
第8図の左側に移動する。この移動により第5速
切換用同期機構102が作動して第5速歯車列G
5が確立する。しかも、この第5速切換用同期機
構102の作動時にばね137が圧縮されて大き
なばね力を発揮していることにより、第2フオー
クシヤフト120と第5速用フオークヘツド12
6とは実質的に一体化されており、第2フオーク
シヤフト120が右側に移動するときには第5速
用フオークヘツド126もともに右側に移動し
て、第8図の状態に戻り、第5速切換用同期機構
102を不作動状態とする。
動にした状態で、第5速用フオークヘツド126
は、ミツシヨンケース33の側壁により第8図の
右側への移動を阻止されており、第5速切換用同
期機構102を作動状態とすべく第8図の左側に
のみ移動可能である。すなわち第2フオークシヤ
フト120のミツシヨンケース33側の端部には
第5速用フオークヘツド126に当接可能な段部
142が設けられており、第2フオークシヤフト
120を左側に移動させたときに、第5速用フオ
ークヘツド126はボール138が窪み140か
ら脱出して第1フオークシヤフト116の外面に
乗り上げるようにしてばね137を圧縮しながら
第8図の左側に移動する。この移動により第5速
切換用同期機構102が作動して第5速歯車列G
5が確立する。しかも、この第5速切換用同期機
構102の作動時にばね137が圧縮されて大き
なばね力を発揮していることにより、第2フオー
クシヤフト120と第5速用フオークヘツド12
6とは実質的に一体化されており、第2フオーク
シヤフト120が右側に移動するときには第5速
用フオークヘツド126もともに右側に移動し
て、第8図の状態に戻り、第5速切換用同期機構
102を不作動状態とする。
後進用フオークヘツド124には、先端部がU
字状に形成されて第1フオークシヤフト116に
係合する係合腕143が設けられており、この係
合腕143は第2フオークシヤフト120の回転
止め作用を果たす。また後進用フオークヘツド1
24には係合ピン144が一体的に突設されてお
り、この係合ピン144は、第11図で示すよう
に後進用シフトフオーク109に設けられたL字
状の通孔145に係合される。後進用シフトフオ
ーク109は、第2フオークシヤフト120の軸
線と直交する支軸146を一体的に備えており、
この支軸146はシヤフトホルダ115に穿設さ
れた支持孔147に挿通される。しかも支軸14
6の支持孔147から突出した部分には、リング
148が嵌挿され、該リング148および支軸1
46にピン149を直角に挿通することにより、
後進用シフトフオーク109が支軸146の軸線
まわりに回動可能にしてシヤフトホルダ115に
支持される。また通孔145は、後進用シフトフ
オーク109が中立位置にあるときに、第2フオ
ークシヤフト120に平行な平行部分145a
と、第2フオークシヤフト120に直交する直交
部分145bとがL字状に連設されて成り、第2
フオークシヤフト120が第8図で示すように左
右いずれにも移動しない中立位置にあるとき、係
合ピン144は通孔145における屈曲部に位置
している。
字状に形成されて第1フオークシヤフト116に
係合する係合腕143が設けられており、この係
合腕143は第2フオークシヤフト120の回転
止め作用を果たす。また後進用フオークヘツド1
24には係合ピン144が一体的に突設されてお
り、この係合ピン144は、第11図で示すよう
に後進用シフトフオーク109に設けられたL字
状の通孔145に係合される。後進用シフトフオ
ーク109は、第2フオークシヤフト120の軸
線と直交する支軸146を一体的に備えており、
この支軸146はシヤフトホルダ115に穿設さ
れた支持孔147に挿通される。しかも支軸14
6の支持孔147から突出した部分には、リング
148が嵌挿され、該リング148および支軸1
46にピン149を直角に挿通することにより、
後進用シフトフオーク109が支軸146の軸線
まわりに回動可能にしてシヤフトホルダ115に
支持される。また通孔145は、後進用シフトフ
オーク109が中立位置にあるときに、第2フオ
ークシヤフト120に平行な平行部分145a
と、第2フオークシヤフト120に直交する直交
部分145bとがL字状に連設されて成り、第2
フオークシヤフト120が第8図で示すように左
右いずれにも移動しない中立位置にあるとき、係
合ピン144は通孔145における屈曲部に位置
している。
また、後進用シフトフオーク109の回動動作
に節度を持たせるために、後進用シフトフオーク
145の側縁には2つの窪み151が隣接して設
けられており、シヤフトホルダ115にはそれら
の窪み151に嵌合し得るボール152が嵌合方
向にばね付勢されるようにして配設される。ばね
153が第11図で示すように一方の窪み151
に嵌合した状態は、係合ピン144が通孔145
の屈曲部に位置した状態であり、第2フオークシ
ヤフト120を第8図の右方向すなわち係合ピン
144を矢符154の方向に移動させると、後進
用シフトフオーク109が第11図の時計方向に
回動しボール152は他方の窪み151に嵌合す
る。この後進用シフトフオーク109の時計方向
への回動動作によりアイドル歯車107が移動し
て後進歯車列Grが確立する。
に節度を持たせるために、後進用シフトフオーク
145の側縁には2つの窪み151が隣接して設
けられており、シヤフトホルダ115にはそれら
の窪み151に嵌合し得るボール152が嵌合方
向にばね付勢されるようにして配設される。ばね
153が第11図で示すように一方の窪み151
に嵌合した状態は、係合ピン144が通孔145
の屈曲部に位置した状態であり、第2フオークシ
ヤフト120を第8図の右方向すなわち係合ピン
144を矢符154の方向に移動させると、後進
用シフトフオーク109が第11図の時計方向に
回動しボール152は他方の窪み151に嵌合す
る。この後進用シフトフオーク109の時計方向
への回動動作によりアイドル歯車107が移動し
て後進歯車列Grが確立する。
後進歯車列Grの確立を解除するときには、第
2フオークシヤフト120を左側に動かして第8
図の状態とするが、この際、後進用シフトフオー
ク109は反時計まわりに回動して第11図のよ
うに中立状態となる。また、第5速切換用同期機
構102を作動状態にすべく、第2フオークシヤ
フト120を第8図の状態から左方に移動させた
ときには、係合ピン144は通孔145の平行部
分145aに沿つて移動するのみで後進用シフト
フオーク109は回動しない。
2フオークシヤフト120を左側に動かして第8
図の状態とするが、この際、後進用シフトフオー
ク109は反時計まわりに回動して第11図のよ
うに中立状態となる。また、第5速切換用同期機
構102を作動状態にすべく、第2フオークシヤ
フト120を第8図の状態から左方に移動させた
ときには、係合ピン144は通孔145の平行部
分145aに沿つて移動するのみで後進用シフト
フオーク109は回動しない。
極低速用フオークヘツド123には、係合溝1
56が設けられており、この係合溝156には、
シヤフトホルダ115に基端を固定されて第1フ
オークシヤフト116と平行に延びる回転阻止棒
157が係合され、これにより極低用フオークヘ
ツド123の第1フオークシヤフト116まわり
の回転動作が阻止される。
56が設けられており、この係合溝156には、
シヤフトホルダ115に基端を固定されて第1フ
オークシヤフト116と平行に延びる回転阻止棒
157が係合され、これにより極低用フオークヘ
ツド123の第1フオークシヤフト116まわり
の回転動作が阻止される。
第3フオークシヤフト121には、連結部材1
58が固定されており、この連結部材158と極
低速用フオークヘツド123とはレバー159に
よつて連結される。レバー159は基本的にはL
字状に屈曲されており、このレバー159の一端
に設けられた球状嵌合部160は極低速用フオー
クヘツド123に設けた嵌合穴161に嵌合され
る。また連結部材158には第3フオークシヤフ
ト121と直交する方向に突出する連結ピン16
2が一体的に設けられており、この連結ピン16
2には、レバー159の他端に設けられたU字状
嵌合部163が嵌合される。しかもレバー159
の屈曲部159aは、第1および第3フオークシ
ヤフト116,121と直交する枢支ピン164
によつて枢支される。
58が固定されており、この連結部材158と極
低速用フオークヘツド123とはレバー159に
よつて連結される。レバー159は基本的にはL
字状に屈曲されており、このレバー159の一端
に設けられた球状嵌合部160は極低速用フオー
クヘツド123に設けた嵌合穴161に嵌合され
る。また連結部材158には第3フオークシヤフ
ト121と直交する方向に突出する連結ピン16
2が一体的に設けられており、この連結ピン16
2には、レバー159の他端に設けられたU字状
嵌合部163が嵌合される。しかもレバー159
の屈曲部159aは、第1および第3フオークシ
ヤフト116,121と直交する枢支ピン164
によつて枢支される。
第2図に特に注目して、レバー159は主変速
機構36において各歯車列G1,G2,G3,G
4,G5,Gr間の間隔が比較的大きい部分すな
わち第3速歯車列G3および第4速歯車列G4間
に配置されており、枢支ピン164はミツシヨン
ケース33の側壁に固着される。すなわち、枢支
ピン164は、その一端側から順に、大径の頭部
165と、ミツシヨンケース33の側壁に螺合さ
れる雄ねじ部166と、レバー159の屈曲部1
59aに穿設された枢支孔168に挿通される小
径の枢支部167とを設けて成り、ミツシヨンケ
ース33の側壁にその外方から螺合して取付けら
れる。
機構36において各歯車列G1,G2,G3,G
4,G5,Gr間の間隔が比較的大きい部分すな
わち第3速歯車列G3および第4速歯車列G4間
に配置されており、枢支ピン164はミツシヨン
ケース33の側壁に固着される。すなわち、枢支
ピン164は、その一端側から順に、大径の頭部
165と、ミツシヨンケース33の側壁に螺合さ
れる雄ねじ部166と、レバー159の屈曲部1
59aに穿設された枢支孔168に挿通される小
径の枢支部167とを設けて成り、ミツシヨンケ
ース33の側壁にその外方から螺合して取付けら
れる。
このようにレバー159をその中間の屈曲部で
枢支ピン164によつて枢支することにより、レ
バー159はシーソー動作をする。すなわち、極
低速用フオークヘツド123を第8図の左方に移
動させると、連結部材158、第3フオークシヤ
フト121および極低速用シフトフオーク112
は右方に移動し、セレクトスリーブ111が第2
図の右方に移動して副変速機構37の減速歯車列
78が確立する。このような状態から極低速用フ
オークヘツド123を右方に動かすと、連結部材
158、第3フオークシヤフト121および極低
速用シフトフオーク112は左方に移動し、セレ
クトスリーブ111が第2図の左方に移動して、
前記減速歯車列78と副軸71との連結状態が解
除される。
枢支ピン164によつて枢支することにより、レ
バー159はシーソー動作をする。すなわち、極
低速用フオークヘツド123を第8図の左方に移
動させると、連結部材158、第3フオークシヤ
フト121および極低速用シフトフオーク112
は右方に移動し、セレクトスリーブ111が第2
図の右方に移動して副変速機構37の減速歯車列
78が確立する。このような状態から極低速用フ
オークヘツド123を右方に動かすと、連結部材
158、第3フオークシヤフト121および極低
速用シフトフオーク112は左方に移動し、セレ
クトスリーブ111が第2図の左方に移動して、
前記減速歯車列78と副軸71との連結状態が解
除される。
このような第3フオークシヤフト121への左
右への移動を節度的に行なうために、第3フオー
クシヤフト121のミツシヨンケース33側の端
部外面には、軸線方向に間隔をあけて一対の窪み
169が設けられており、それらの窪み169に
嵌合するボール170がばね171によつて各窪
み169に嵌合する方向にばね付勢される。
右への移動を節度的に行なうために、第3フオー
クシヤフト121のミツシヨンケース33側の端
部外面には、軸線方向に間隔をあけて一対の窪み
169が設けられており、それらの窪み169に
嵌合するボール170がばね171によつて各窪
み169に嵌合する方向にばね付勢される。
第8図に示すようにボール170が右方の窪み
169に嵌合している状態では、極低速用シフト
フオーク112が極低速切換用同期機構110を
不作動の状態にしている状態であり、その状態か
ら第3フオークシヤフト121を右側に移動させ
て、ボール170が左方の窪み169に嵌合した
状態となると、極低速切換用同期機構110が作
動状態となる。
169に嵌合している状態では、極低速用シフト
フオーク112が極低速切換用同期機構110を
不作動の状態にしている状態であり、その状態か
ら第3フオークシヤフト121を右側に移動させ
て、ボール170が左方の窪み169に嵌合した
状態となると、極低速切換用同期機構110が作
動状態となる。
極低速用フオークヘツド123、第1,2速切
換用フオークヘツド122、第3,4速切換用フ
オークヘツド125および後進用フオークヘツド
124には、U字状にそれぞれ開いた極低速用係
止部172、第1,2速切換用係止部173、第
3,4速切換用係止部174および第5速、後進
切換用係止部175が設けられており、これらは
第1フオークシヤフト116から第2フオークシ
ヤフト120側に向けてこの順に並列される。
換用フオークヘツド122、第3,4速切換用フ
オークヘツド125および後進用フオークヘツド
124には、U字状にそれぞれ開いた極低速用係
止部172、第1,2速切換用係止部173、第
3,4速切換用係止部174および第5速、後進
切換用係止部175が設けられており、これらは
第1フオークシヤフト116から第2フオークシ
ヤフト120側に向けてこの順に並列される。
第12図および第13図を併せて参照して、ク
ラツチケース32の上部には、ミツシヨンケース
33内に通じる作動室178を画成すべくカバー
179が固着され、この作動室178内に前記各
係止部172,173,174,175の選択、
作動を行なうためのセレクト、シフト機構180
が配設される。
ラツチケース32の上部には、ミツシヨンケース
33内に通じる作動室178を画成すべくカバー
179が固着され、この作動室178内に前記各
係止部172,173,174,175の選択、
作動を行なうためのセレクト、シフト機構180
が配設される。
このセレクト、シフト機構180について詳細
に説明すると、カバー179には、前記各フオー
クシヤフト116,120,121と直交する方
向にのびるシフトピース軸181が固定的に配設
される。このシフトピース軸181には、前記各
係止部172,173,174,175に選択的
に係合可能な係合腕182を一体的に備えるシフ
トピース183が摺動および回転自在に支持され
る。このシフトピース183には、シフトピース
軸181と平行に延びる回転用係合溝184と、
シフトピース軸181と直角に延びる摺動用係合
溝185とが設けられる。
に説明すると、カバー179には、前記各フオー
クシヤフト116,120,121と直交する方
向にのびるシフトピース軸181が固定的に配設
される。このシフトピース軸181には、前記各
係止部172,173,174,175に選択的
に係合可能な係合腕182を一体的に備えるシフ
トピース183が摺動および回転自在に支持され
る。このシフトピース183には、シフトピース
軸181と平行に延びる回転用係合溝184と、
シフトピース軸181と直角に延びる摺動用係合
溝185とが設けられる。
回転用係合溝184には、カバー179にシフ
ト軸186を介して回動自在に支持されるシフト
アーム187の球状端部188が摺動自在に嵌合
される。また摺動用係合溝185には、カバー1
79にセレクト軸189を介して回動自在に支持
されるセレクトアーム190のピン状端部191
が摺動自在に係合される。シフト軸186および
セレクト軸189は、シフトピース軸181と直
交する方向に延びてカバー179から突出されて
おり、シフトアーム187およびセレクトアーム
190は、作動室178内においてほぼ直交する
ようにしてシフト軸186およびセレクト軸18
9に固着される。さらにカバー179の外方にお
いて、シフト軸186にはシフトレバー192が
固着され、セレクト軸189にはセレクトレバー
193が固着される。
ト軸186を介して回動自在に支持されるシフト
アーム187の球状端部188が摺動自在に嵌合
される。また摺動用係合溝185には、カバー1
79にセレクト軸189を介して回動自在に支持
されるセレクトアーム190のピン状端部191
が摺動自在に係合される。シフト軸186および
セレクト軸189は、シフトピース軸181と直
交する方向に延びてカバー179から突出されて
おり、シフトアーム187およびセレクトアーム
190は、作動室178内においてほぼ直交する
ようにしてシフト軸186およびセレクト軸18
9に固着される。さらにカバー179の外方にお
いて、シフト軸186にはシフトレバー192が
固着され、セレクト軸189にはセレクトレバー
193が固着される。
シフトレバー192にはシフト用ワイヤ194
の終端が連結され、セレクトレバー193にはセ
レクト用ワイヤ195の終端が連結される。これ
らのワイヤ194,195は図示しないチエンジ
レバーの動作に応じてプツシユ・プル作動をする
ものであり、セレクト用ワイヤ195はチエンジ
レバーを中立位置Nで変位させることに応じてプ
ツシユ・プル作動をし、シフト用ワイヤ194は
チエンジレバーを各変速位置SL,,,,
,,Rに動かすことに応じてプツシユ・プル
作動を行なう。
の終端が連結され、セレクトレバー193にはセ
レクト用ワイヤ195の終端が連結される。これ
らのワイヤ194,195は図示しないチエンジ
レバーの動作に応じてプツシユ・プル作動をする
ものであり、セレクト用ワイヤ195はチエンジ
レバーを中立位置Nで変位させることに応じてプ
ツシユ・プル作動をし、シフト用ワイヤ194は
チエンジレバーを各変速位置SL,,,,
,,Rに動かすことに応じてプツシユ・プル
作動を行なう。
シフトピース軸181には、シフトピース18
3を挟むようにしてコ字状のインタロツク板19
6が摺動可能に配設される。このインタロツク板
196にはシフトピース軸181と平行に延びる
長溝197が設けられており、カバー179に螺
着されたピン部材198が該長溝197に係合す
ることにより、インタロツク板196の回転動作
が阻止される。
3を挟むようにしてコ字状のインタロツク板19
6が摺動可能に配設される。このインタロツク板
196にはシフトピース軸181と平行に延びる
長溝197が設けられており、カバー179に螺
着されたピン部材198が該長溝197に係合す
ることにより、インタロツク板196の回転動作
が阻止される。
シフトアーム187の先端には3つの窪み20
1が設けられており、それらの窪み201に嵌合
し得るボール202がカバー179内に収容配置
されたばね203により、各窪み201に嵌合す
る方向にばね付勢される。これによりシフトアー
ム187は3つの位置間で節度的に回動されるこ
とになる。しかもこれらの3つの位置は、第6図
で示したシフトパターンに応じてシフトピース1
83により各係止部172,173,174,1
75をシフト動作させるための位置に対応する。
1が設けられており、それらの窪み201に嵌合
し得るボール202がカバー179内に収容配置
されたばね203により、各窪み201に嵌合す
る方向にばね付勢される。これによりシフトアー
ム187は3つの位置間で節度的に回動されるこ
とになる。しかもこれらの3つの位置は、第6図
で示したシフトパターンに応じてシフトピース1
83により各係止部172,173,174,1
75をシフト動作させるための位置に対応する。
セレクトアーム190の先端には、各係止部1
72,173,174,175を選択すべくシフ
トピース183を移動させるのに対応した長さで
シフト軸186を中心とした円弧状に延びる窪み
204が設けられており、該窪み204には、カ
バー179内に収容されたばね205によりボー
ル106が弾発的に摺接する。さらに、セレクト
アーム190には腕部207が一体的に設けられ
ており、セレクト軸189を囲繞するねじりばね
208の両端が該腕部207の両側に延設され
る。ねじりばね208の両端はカバー179に突
設された係止ピン209に係合されており、この
ねじりばね208はセレクト軸189の回動動作
によりセレクトアーム190が変速段を選択すべ
く回動するときに、セレクトアーム190を元に
戻す方向のばね力を発揮し、チエンジレバーを操
作する運転者に操作感覚を与える働きをする。
72,173,174,175を選択すべくシフ
トピース183を移動させるのに対応した長さで
シフト軸186を中心とした円弧状に延びる窪み
204が設けられており、該窪み204には、カ
バー179内に収容されたばね205によりボー
ル106が弾発的に摺接する。さらに、セレクト
アーム190には腕部207が一体的に設けられ
ており、セレクト軸189を囲繞するねじりばね
208の両端が該腕部207の両側に延設され
る。ねじりばね208の両端はカバー179に突
設された係止ピン209に係合されており、この
ねじりばね208はセレクト軸189の回動動作
によりセレクトアーム190が変速段を選択すべ
く回動するときに、セレクトアーム190を元に
戻す方向のばね力を発揮し、チエンジレバーを操
作する運転者に操作感覚を与える働きをする。
シフトピース183が極低速用係止部172に
係合する側で、セレクト軸189に隣接した位置
には、極低速用インタロツク板210がセレクト
軸189と平行な回動軸211を介してカバー1
79に回動自在に支持される。この極低速用イン
タロツク板210は、極低速を選択するまでのセ
レクト軸189の移動を阻止する位置と、許容す
る位置との間で回動可能であり、それらの位置間
の回動動作を節度的に行なうために、一対の窪み
212を有する。またカバー179側には、それ
らの窪み212に嵌合し得るボール(図示せず)
が窪み212に嵌合する方向にばね付勢されて、
配置される。
係合する側で、セレクト軸189に隣接した位置
には、極低速用インタロツク板210がセレクト
軸189と平行な回動軸211を介してカバー1
79に回動自在に支持される。この極低速用イン
タロツク板210は、極低速を選択するまでのセ
レクト軸189の移動を阻止する位置と、許容す
る位置との間で回動可能であり、それらの位置間
の回動動作を節度的に行なうために、一対の窪み
212を有する。またカバー179側には、それ
らの窪み212に嵌合し得るボール(図示せず)
が窪み212に嵌合する方向にばね付勢されて、
配置される。
一方、セレクトアーム190には突起213が
設けられており、極低速用インタロツク板210
が極低速の選択を阻止する位置に回動していると
きには、前記突起213が極低速用インタロツク
板210に当接し、それ以上の回動動作を阻止さ
れる。これにより、シフトピース183は極低速
用係止部172に係合することが不能となり、極
低速の選択が阻止される。
設けられており、極低速用インタロツク板210
が極低速の選択を阻止する位置に回動していると
きには、前記突起213が極低速用インタロツク
板210に当接し、それ以上の回動動作を阻止さ
れる。これにより、シフトピース183は極低速
用係止部172に係合することが不能となり、極
低速の選択が阻止される。
回動軸211はカバー179から突出してお
り、この回動軸211と、トランスフアー5にお
ける歯車クラツチ機構55とは連動すべく連結さ
れる。すなわち、第7図に示すように、歯車クラ
ツチ機構55の揺動軸61はクラツチケース32
から突出されており、この揺動軸61の突出端部
61aで半径方向外方に突出して設けられた連結
レバー214と、回動軸211の突出端部で半径
方向外方に突出して設けられた連結レバー215
とは、連結ロツド216を介して相互に連結され
る。しかもその連結態様は、歯車クラツチ機構5
5が遮断状態となるときに前記極低速用インタロ
ツク板210をセレクト軸189の突起213に
当接し得る位置に回動し、極低速の選択を阻止す
るように定められる。
り、この回動軸211と、トランスフアー5にお
ける歯車クラツチ機構55とは連動すべく連結さ
れる。すなわち、第7図に示すように、歯車クラ
ツチ機構55の揺動軸61はクラツチケース32
から突出されており、この揺動軸61の突出端部
61aで半径方向外方に突出して設けられた連結
レバー214と、回動軸211の突出端部で半径
方向外方に突出して設けられた連結レバー215
とは、連結ロツド216を介して相互に連結され
る。しかもその連結態様は、歯車クラツチ機構5
5が遮断状態となるときに前記極低速用インタロ
ツク板210をセレクト軸189の突起213に
当接し得る位置に回動し、極低速の選択を阻止す
るように定められる。
シフトピース軸181において、シフトピース
183の極低速側に向けての移動方向に沿う前端
部には、その前端部に臨む段部217が設けられ
ており、該段部217よりも前端側のシフトピー
ス軸181には前記段部217に当接し得る皿状
の当接鍔218が摺動可能に配設される。当接鍔
218とカバー179との間には、誤作動防止用
ばね219が介装されており、このばね219の
ばね力により、当接鍔218は段部217に向け
て付勢される。
183の極低速側に向けての移動方向に沿う前端
部には、その前端部に臨む段部217が設けられ
ており、該段部217よりも前端側のシフトピー
ス軸181には前記段部217に当接し得る皿状
の当接鍔218が摺動可能に配設される。当接鍔
218とカバー179との間には、誤作動防止用
ばね219が介装されており、このばね219の
ばね力により、当接鍔218は段部217に向け
て付勢される。
当接鍔218は、シフトピース183と一体的
にシフトピース軸181上を移動するインタロツ
ク板196に当接可能であり、当接鍔218が段
部217に当接している状態では、シフトピース
183が第1速あるいは第2速を選択する位置に
あるときのインタロツク板196が当接鍔218
に当接するように定められる。したがつて、シフ
トピース183を第1速あるいは第2速の選択位
置から極低速を選択する位置まで移動させるとき
には、誤作動防止用ばね219のばね力に抗して
当接鍔218を押圧移動させる必要がある。
にシフトピース軸181上を移動するインタロツ
ク板196に当接可能であり、当接鍔218が段
部217に当接している状態では、シフトピース
183が第1速あるいは第2速を選択する位置に
あるときのインタロツク板196が当接鍔218
に当接するように定められる。したがつて、シフ
トピース183を第1速あるいは第2速の選択位
置から極低速を選択する位置まで移動させるとき
には、誤作動防止用ばね219のばね力に抗して
当接鍔218を押圧移動させる必要がある。
シフト軸186には、作動室178および外部
間にわたつてプリーザ孔220が設けられてお
り、このプリーザ孔220の外端に接続された小
径の接続管221には、さらに導管222が接続
される。
間にわたつてプリーザ孔220が設けられてお
り、このプリーザ孔220の外端に接続された小
径の接続管221には、さらに導管222が接続
される。
次にこの実施例の作用について説明すると、チ
エンジレバーを第6図で示したシフトパターンに
応じて操作することにより、セレクト用ワイヤ1
95およびシフト用ワイヤ194がプツシユ・プ
ル作動を行ない、それに応じてセレク、シフト機
構180が作動して、変速機3における所望の歯
車列が確立する。すなわち、第1速変速段とする
ときには、シフトピース183がシフトピース軸
181上をフライドして第1,2速切換用係止部
173に係合し、次いでシフトピース183が第
13図の時計方向に回動することにより、第1,
2速切換用係止部173すなわち第1,2速切換
フオークヘツド122および第1,2速切換用シ
フトフオーク98が第8図の左側に移動して、第
1速歯車列G1が確立する。また第2速変速段と
するときには、シフトピース183を第13図の
反時計方向に回動すればよく、第1,2速切換用
シフトフオーク98が第8図の右側に移動して、
第2速歯車列G2が確立する。
エンジレバーを第6図で示したシフトパターンに
応じて操作することにより、セレクト用ワイヤ1
95およびシフト用ワイヤ194がプツシユ・プ
ル作動を行ない、それに応じてセレク、シフト機
構180が作動して、変速機3における所望の歯
車列が確立する。すなわち、第1速変速段とする
ときには、シフトピース183がシフトピース軸
181上をフライドして第1,2速切換用係止部
173に係合し、次いでシフトピース183が第
13図の時計方向に回動することにより、第1,
2速切換用係止部173すなわち第1,2速切換
フオークヘツド122および第1,2速切換用シ
フトフオーク98が第8図の左側に移動して、第
1速歯車列G1が確立する。また第2速変速段と
するときには、シフトピース183を第13図の
反時計方向に回動すればよく、第1,2速切換用
シフトフオーク98が第8図の右側に移動して、
第2速歯車列G2が確立する。
第3速および第4速変速段の選択にあたつて
は、シフトピース183が第3,4速切換用係止
部174に対応する位置で回動することにより、
第3速歯車列G3および第4速歯車列G4が選択
的に確立する。また第5速および後進変速段の選
択にあたつては、シフトピース183が第5速、
後進切換用係止部175に対応する位置で回動す
ることにより、第5速用歯車列G5および後進歯
車列Grが選択的に確立する。
は、シフトピース183が第3,4速切換用係止
部174に対応する位置で回動することにより、
第3速歯車列G3および第4速歯車列G4が選択
的に確立する。また第5速および後進変速段の選
択にあたつては、シフトピース183が第5速、
後進切換用係止部175に対応する位置で回動す
ることにより、第5速用歯車列G5および後進歯
車列Grが選択的に確立する。
極低速を選択する際には、シフトピース183
が極低速用係止部172に係合し、第13図の時
計方向に回動することにより、極低速用フオーク
ヘツド123が第8図の左側に摺動し、この極低
速用フオークヘツド123の移動が、レバー15
9および連結部材158を介して、第3フオーク
シヤフト121および極低速用フオークシヤフト
112の右側への移動に変換され、スリーブ11
1が第2図の右側に移動して減速歯車列78が確
立する。これにより、入力軸38の駆動力が副変
速機構37を介して出力軸39に伝達され、出力
軸39の出力が極低速でトランスフアー5に伝達
される。
が極低速用係止部172に係合し、第13図の時
計方向に回動することにより、極低速用フオーク
ヘツド123が第8図の左側に摺動し、この極低
速用フオークヘツド123の移動が、レバー15
9および連結部材158を介して、第3フオーク
シヤフト121および極低速用フオークシヤフト
112の右側への移動に変換され、スリーブ11
1が第2図の右側に移動して減速歯車列78が確
立する。これにより、入力軸38の駆動力が副変
速機構37を介して出力軸39に伝達され、出力
軸39の出力が極低速でトランスフアー5に伝達
される。
しかも、歯車クラツチ機構55が遮断状態にあ
るときには、セレクト、シフト機構180において
は、第12図の実線で示すように極低速用インタ
ロツク板210にセレクトアーム190の突起2
13が係合し得る位置にあり、セレクト軸189
はシフトピース183を極低速用係止部172に
係合させる位置まで回動することを阻止されてい
る。したがつて、極低速を選択し得るのは、歯車
クラツチ機構55を接続状態にした全輪駆動時の
みである。
るときには、セレクト、シフト機構180において
は、第12図の実線で示すように極低速用インタ
ロツク板210にセレクトアーム190の突起2
13が係合し得る位置にあり、セレクト軸189
はシフトピース183を極低速用係止部172に
係合させる位置まで回動することを阻止されてい
る。したがつて、極低速を選択し得るのは、歯車
クラツチ機構55を接続状態にした全輪駆動時の
みである。
また副変速機構37は主変速機構36に並列し
てクラツチ2寄りに配設されているので変速機3
の軸方向長さは、副変速機構37の付設によつて
も減速歯車41の分だけ大きくなるだけであり、
殆ど増加しない。したがつて、F.F自動車におい
て、サスペンシヨン機構と変速機3との間のクリ
アランスが小さくなり過ぎることはなく、この部
分での設計変更が不要となり、変速機3および車
体構造の基本的な変更を回避することができる。
てクラツチ2寄りに配設されているので変速機3
の軸方向長さは、副変速機構37の付設によつて
も減速歯車41の分だけ大きくなるだけであり、
殆ど増加しない。したがつて、F.F自動車におい
て、サスペンシヨン機構と変速機3との間のクリ
アランスが小さくなり過ぎることはなく、この部
分での設計変更が不要となり、変速機3および車
体構造の基本的な変更を回避することができる。
さらに、中間軸70および副軸71間に減速歯
車列78を介装しているので、主変速機構36の
入力軸38および出力軸39の軸間距離に無関係
に大幅な減速比を得ることができる。
車列78を介装しているので、主変速機構36の
入力軸38および出力軸39の軸間距離に無関係
に大幅な減速比を得ることができる。
しかも、副軸71および減速歯車列78間に極
低速切換用同期機構110を介装しているので、
副変速機構37を作動させないときの減速歯車列
78の増速空転による騒音の発生を防止すること
ができる。すなわち極低速切換用同期機構110
を不作動にして主変速機構36による変速作動を
行なつているときには、主変速機構36における
出力軸39の減速歯車41から副出力歯車75に
増速した駆動力が伝達されるが、この増速駆動力
は減速歯車列78に伝達されず、減速歯車列78
の増速空転による騒音の発生が防止される。
低速切換用同期機構110を介装しているので、
副変速機構37を作動させないときの減速歯車列
78の増速空転による騒音の発生を防止すること
ができる。すなわち極低速切換用同期機構110
を不作動にして主変速機構36による変速作動を
行なつているときには、主変速機構36における
出力軸39の減速歯車41から副出力歯車75に
増速した駆動力が伝達されるが、この増速駆動力
は減速歯車列78に伝達されず、減速歯車列78
の増速空転による騒音の発生が防止される。
また副軸71側に極低速切換用同期機構110
を設けることにより、一体化した副入力歯車73
および減速入力歯車76の加工が容易となる。
を設けることにより、一体化した副入力歯車73
および減速入力歯車76の加工が容易となる。
ここで、副変速機構37における円筒体74、
副入力歯車73および減速入力歯車76に多少の
加工誤差がある場合を想定する。そのような加工
誤差があると、副入力歯車73および歯車72、
ならびに減速入、出力歯車76,77が不正噛合
し、作動時の回転変動による騒音が生じる。しか
るに円筒体74の端部を支承するスラスト軸受8
3とミツシヨンケース33との間には皿ばね85
が介装されているので、前記加工誤差が皿ばね8
5で吸収される。したがつて、副入力歯車73お
よび歯車72、ならびに歯車76,77がそれぞ
れ適正に噛合し、騒音の発生が防止される。これ
は中間軸70および円筒体75の組付誤差が生じ
た場合も同様である。
副入力歯車73および減速入力歯車76に多少の
加工誤差がある場合を想定する。そのような加工
誤差があると、副入力歯車73および歯車72、
ならびに減速入、出力歯車76,77が不正噛合
し、作動時の回転変動による騒音が生じる。しか
るに円筒体74の端部を支承するスラスト軸受8
3とミツシヨンケース33との間には皿ばね85
が介装されているので、前記加工誤差が皿ばね8
5で吸収される。したがつて、副入力歯車73お
よび歯車72、ならびに歯車76,77がそれぞ
れ適正に噛合し、騒音の発生が防止される。これ
は中間軸70および円筒体75の組付誤差が生じ
た場合も同様である。
また、一般的に中間軸70の全長が円筒体74
よりも長い場合には、円筒体74にクラツチケー
ス32にまで達するボス部を設けるが、この実施
例では円筒体74を支承するスラスト軸受82と
クラツチケース32との間に円筒状カラー81を
介装している。このようにすると、前記ボス部を
設けたものでは軸受79を支持するためにボス部
の内面に段部を設ける必要があり、円筒体74の
加工が複雑になるのに対して、そのような複雑な
加工作業が不要となる。
よりも長い場合には、円筒体74にクラツチケー
ス32にまで達するボス部を設けるが、この実施
例では円筒体74を支承するスラスト軸受82と
クラツチケース32との間に円筒状カラー81を
介装している。このようにすると、前記ボス部を
設けたものでは軸受79を支持するためにボス部
の内面に段部を設ける必要があり、円筒体74の
加工が複雑になるのに対して、そのような複雑な
加工作業が不要となる。
C 発明の効果
以上のように本発明によれば、副変速機構の極
低速歯車列は、入力軸および出力軸と平行でクラ
ツチケースおよびミツシヨンケース間に固定され
る中間軸と、該中間軸に平行でクラツチケースお
よびミツシヨンケースで回転自在に支承される副
軸とに、入力軸からの駆動力を出力軸に減速して
伝達すべく設けられ、該極低速歯車列の途中に
は、極低速歯車列の確立および確立解除を切換え
るべく同期機構が介装されるので、主変速機構自
身の基本構造を変更することなくその主変速機構
に、極低速段確立のための副変速機構を並列配置
することができ、従つて該極低速段確立のための
副変速機構を付加するに当つて、変速機の軸方向
全長の増大を招いたり或いは主変速機構自身の基
本的な構造変更を特別に必要としたりすることが
ないから、既存の主変速機構および車体構造を基
本的には設計変更する必要はなくコストダウンに
大いに寄与することができると共に、エンジン横
置き配置したF.F車等にも適用が容易であり、ま
た主変速機構の入、出力軸間距離とは無関係に副
変速機構の上記中間軸および副軸の軸間距離を自
由に選定できるから、該入、出力軸間距離と関係
なく副変速機構の減速比を大きくとることができ
る。
低速歯車列は、入力軸および出力軸と平行でクラ
ツチケースおよびミツシヨンケース間に固定され
る中間軸と、該中間軸に平行でクラツチケースお
よびミツシヨンケースで回転自在に支承される副
軸とに、入力軸からの駆動力を出力軸に減速して
伝達すべく設けられ、該極低速歯車列の途中に
は、極低速歯車列の確立および確立解除を切換え
るべく同期機構が介装されるので、主変速機構自
身の基本構造を変更することなくその主変速機構
に、極低速段確立のための副変速機構を並列配置
することができ、従つて該極低速段確立のための
副変速機構を付加するに当つて、変速機の軸方向
全長の増大を招いたり或いは主変速機構自身の基
本的な構造変更を特別に必要としたりすることが
ないから、既存の主変速機構および車体構造を基
本的には設計変更する必要はなくコストダウンに
大いに寄与することができると共に、エンジン横
置き配置したF.F車等にも適用が容易であり、ま
た主変速機構の入、出力軸間距離とは無関係に副
変速機構の上記中間軸および副軸の軸間距離を自
由に選定できるから、該入、出力軸間距離と関係
なく副変速機構の減速比を大きくとることができ
る。
また特に副変速機構は、入力軸の歯車に常時噛
合する副入力歯車、および副入力歯車よりも小径
の減速入力歯車を一体に有して前記中間軸上に回
転自在に支承される段付歯車体と、前記出力軸上
の出力歯車に常時噛合するとともに、前記副軸に
一体に回転するよう支持される副出力歯車と、前
記減速入力歯車と協働して減速歯車列を構成すべ
く前記副軸上に回転自在に支承される減速出力歯
車と、この減速出力歯車および副軸間を連結し得
る同期機構とを備え、前記段付歯車体は、前記中
間軸の軸方向に沿う両端でスラスト軸受により支
承され、前記副出力歯車側の前記スラスト軸受
は、その軸受と副出力歯車との間に支持鍔を介在
させた円筒状カラーを介してクラツチケースおよ
びミツシヨンケースの何れか一方に、またその反
対側の前記スラスト軸受は、皿ばねを介してクラ
ツチケースおよびミツシヨンケースの何れか他方
にそれぞれ支持されるので、中間軸および段付歯
車体の加工誤差および組付誤差を皿ばねで吸収
し、歯車の不正噛合による騒音の発生を防止する
ことができる。その上、上記円筒状カラーの特設
により、段付歯車体の副出力歯車側の端部にケー
ス内壁に達する長いボス部を設けたり或いは中間
軸外周に大径段部を設けたりする必要はないか
ら、それだけ段付歯車体および中間軸の加工が容
易となり、しかも該円筒状カラーに形成される支
持鍔がスラスト軸受と副出力歯車間に介在するこ
とから、その副出力歯車と円筒状カラーとの干渉
を回避しつつ同カラーの、スラスト軸受に対する
支持剛性を十分に高めることができる。
合する副入力歯車、および副入力歯車よりも小径
の減速入力歯車を一体に有して前記中間軸上に回
転自在に支承される段付歯車体と、前記出力軸上
の出力歯車に常時噛合するとともに、前記副軸に
一体に回転するよう支持される副出力歯車と、前
記減速入力歯車と協働して減速歯車列を構成すべ
く前記副軸上に回転自在に支承される減速出力歯
車と、この減速出力歯車および副軸間を連結し得
る同期機構とを備え、前記段付歯車体は、前記中
間軸の軸方向に沿う両端でスラスト軸受により支
承され、前記副出力歯車側の前記スラスト軸受
は、その軸受と副出力歯車との間に支持鍔を介在
させた円筒状カラーを介してクラツチケースおよ
びミツシヨンケースの何れか一方に、またその反
対側の前記スラスト軸受は、皿ばねを介してクラ
ツチケースおよびミツシヨンケースの何れか他方
にそれぞれ支持されるので、中間軸および段付歯
車体の加工誤差および組付誤差を皿ばねで吸収
し、歯車の不正噛合による騒音の発生を防止する
ことができる。その上、上記円筒状カラーの特設
により、段付歯車体の副出力歯車側の端部にケー
ス内壁に達する長いボス部を設けたり或いは中間
軸外周に大径段部を設けたりする必要はないか
ら、それだけ段付歯車体および中間軸の加工が容
易となり、しかも該円筒状カラーに形成される支
持鍔がスラスト軸受と副出力歯車間に介在するこ
とから、その副出力歯車と円筒状カラーとの干渉
を回避しつつ同カラーの、スラスト軸受に対する
支持剛性を十分に高めることができる。
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図
は本発明変速機を備える車両の全体伝動系の概略
図、第2図は変速機を含む伝動装置の縦断展開
図、第3図は副変速機構の拡大縦断面図、第4図
は第3図の−線断面図、第5図は後進歯車列
を構成するアイドル歯車を示す縦断面図、第6図
はシフトパターン図、第7図は第2図の矢視横
断面図、第8図は各シフトフオークの配置を示す
平面図、第9図は各シフトフオークの作動系を示
す斜視図、第10図はシヤフトホルダのクラツチ
ケースへの取付状態を示す縦断側面図、第11図
はシヤフトホルダへの後進用シフトフオークの取
付状態を示す平面図、第12図はセレクト、シフ
ト機構の切欠き平面図第13図は第12図の
−線断面図である。 3……変速機、32……クラツチケース、33
……ミツシヨンケース、36……主変速機構、3
7……副変速機構、70……中間軸、71……副
軸、73……副入力歯車、75……副出力歯車、
76……減速入力歯車、77……減速出力歯車、
78……減速歯車列、80……支持鍔、81……
カラー、82,83……スラスト軸受、85……
皿ばね、110……極低速切換用同期機構、g…
…段付歯車体、G1〜G5,Gr……歯車列、Gsl
……極低速歯車列。
は本発明変速機を備える車両の全体伝動系の概略
図、第2図は変速機を含む伝動装置の縦断展開
図、第3図は副変速機構の拡大縦断面図、第4図
は第3図の−線断面図、第5図は後進歯車列
を構成するアイドル歯車を示す縦断面図、第6図
はシフトパターン図、第7図は第2図の矢視横
断面図、第8図は各シフトフオークの配置を示す
平面図、第9図は各シフトフオークの作動系を示
す斜視図、第10図はシヤフトホルダのクラツチ
ケースへの取付状態を示す縦断側面図、第11図
はシヤフトホルダへの後進用シフトフオークの取
付状態を示す平面図、第12図はセレクト、シフ
ト機構の切欠き平面図第13図は第12図の
−線断面図である。 3……変速機、32……クラツチケース、33
……ミツシヨンケース、36……主変速機構、3
7……副変速機構、70……中間軸、71……副
軸、73……副入力歯車、75……副出力歯車、
76……減速入力歯車、77……減速出力歯車、
78……減速歯車列、80……支持鍔、81……
カラー、82,83……スラスト軸受、85……
皿ばね、110……極低速切換用同期機構、g…
…段付歯車体、G1〜G5,Gr……歯車列、Gsl
……極低速歯車列。
Claims (1)
- 1 互いに平行な入力軸38および出力軸39間
に選択的に確立可能な複数変速段の歯車列G1〜
R5,GRが設けられて成る主変速機構36と、
該主変速機構36の最低変速段よりもさらに低速
とするための極低速歯車列Cslを有する副変速機
構37とが、相互に結合されるクラツチケース3
2およびミツシヨンケース33間に収納される車
両用変速機において、前記副変速機構37は、前
記入力軸38および出力軸39と平行で前記クラ
ツチケース32およびミツシヨンケース33間に
固定される中間軸70と、該中間軸70に平行で
クラツチケース32およびミツシヨンケース33
に回転自在に支承される副軸71と、前記入力軸
38の歯車72に常時噛合する副入力歯車73、
およびその副入力歯車73よりも小径の減速入力
歯車76を一体に有して前記中間軸70上に回転
自在に支承される段付歯車体gと、前記出力軸3
9上の出力歯車41に常時噛合するとともに、前
記副軸71に一体に回転するよう支持される副出
力歯車75と、前記減速入力歯車76と協働して
減速歯車列78を構成すべく前記副軸71上に回
転自在に支承される減速出力歯車77と、この減
速出力歯車77および副軸71間を連結し得る同
期機構110とより構成され、前記段付歯車体g
は、前記中間軸70の軸方向に沿う両端でスラス
ト軸受82,83により支承され、前記副出力歯
車75側の前記スラスト軸受82は、その軸受8
2と副出力歯車75との間に支持鍔80を介在さ
せた円筒状カラー81を介してクラツチケース3
2およびミツシヨンケース33の何れか一方に、
またその反対側の前記スラスト軸受83は、皿ば
ね85を介してクラツチケース32およびミツシ
ヨンケース33の何れか他方にそれぞれ支持され
ることを特徴とする、車両用変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59211907A JPS6192336A (ja) | 1984-10-09 | 1984-10-09 | 車両用変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59211907A JPS6192336A (ja) | 1984-10-09 | 1984-10-09 | 車両用変速機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6192336A JPS6192336A (ja) | 1986-05-10 |
JPH024818B2 true JPH024818B2 (ja) | 1990-01-30 |
Family
ID=16613625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59211907A Granted JPS6192336A (ja) | 1984-10-09 | 1984-10-09 | 車両用変速機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6192336A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63109060U (ja) * | 1987-01-06 | 1988-07-13 | ||
JP2011256962A (ja) * | 2010-06-10 | 2011-12-22 | Toyota Motor Corp | 変速機 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54158568A (en) * | 1978-06-02 | 1979-12-14 | Mitsubishi Motors Corp | Speed changer for vehicles |
JPS5885726A (ja) * | 1981-11-13 | 1983-05-23 | Fuji Heavy Ind Ltd | 4輪駆動車の操作機構 |
-
1984
- 1984-10-09 JP JP59211907A patent/JPS6192336A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54158568A (en) * | 1978-06-02 | 1979-12-14 | Mitsubishi Motors Corp | Speed changer for vehicles |
JPS5885726A (ja) * | 1981-11-13 | 1983-05-23 | Fuji Heavy Ind Ltd | 4輪駆動車の操作機構 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6192336A (ja) | 1986-05-10 |
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