JP4194066B2 - 作業車の変速装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低速前進状態と高速前進状態と後進状態と中立状態とに一つの変速レバーで切り換え操作されるトラクタなど作業車の変速装置で、詳しくは、主として、走行部への伝動系に主変速装置と直列接続する状態で介装される副変速装置として使用されるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の変速装置としては、特開平11−78574号公報などで見られるように、低速前進伝動する低速前進伝動状態と伝動しない中立状態と後進伝動する後進伝動状態とに切り換え自在な第1ギヤ変速部と、高速前進伝動する高速前進伝動状態と伝動しない中立状態とに切り換え自在な第2ギヤ変速部とを備えていて、それらを主変速装置とともにミッションケース内に組み込んだものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術によるときは、ミッションケース内に主変速装置とともに組み込むから、主変速装置の干渉を受けて、第1ギヤ変速部と第2ギヤ変速部とが軸芯方向で離れて配置され、その結果、第1ギヤ変速部と第2ギヤ変速部とを変速レバーで関連操作するように第1ギヤ変速部及び第2ギヤ変速部を変速レバーに連係させる際、リンク機構の取り回しが難しくなって、リンク機構が構造複雑なものになっていた。
【0004】
本発明の目的は、リンク機構の構造の簡素化を図ることができるようにする点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明による作業車の変速装置の特徴は次の通りである。
【0006】
主変速装置と、その主変速装置に対して直列に接続される副変速装置とを備え、
前記副変速装置には、エンジンの回転動力が伝達される第1軸と、後輪デファレンシャル機構に回転動力を伝達する第2軸との間で、前記第1軸からの回転動力を変速して前記第2軸に伝達する、第1ギヤ変速部と第2ギヤ変速部とを備え、
前記第1ギヤ変速部は、前記第1軸に第1駆動ギヤまたは第2駆動ギヤを選択的に連結させるクラッチユニットと、前記第2軸に連結されているとともに前記第1駆動ギヤと噛み合い可能な第1従動ギヤと、前記第2軸に連結されているとともに前記第2駆動ギヤと逆転用アイドラーギヤを介して噛み合い可能な第2従動ギヤとの組み合わせによって、前記第1軸からの回転動力を低速前進に変速して前記第2軸に伝達する低速前進変速段と、前記第1軸からの回転動力を後進低速に変速して前記第2軸に伝達する後進変速段と、中立変速段との3位置を選択的に切り換えるように構成してあるとともに、前記第1従動ギヤ及び第2従動ギヤを前記第2軸に一体回転自在に配設してあり、
前記第2ギヤ変速部は、前記第1軸に一体回転自在に装着されている第3駆動ギヤと前記第2軸に装着されている第3従動ギヤとを噛合させて、前記第1軸からの回転動力を前記第2軸に伝達する高速前進変速段の選択と、その選択を解除した状態との2位置を択一的に切り換えるように構成してあるとともに、前記第3従動ギヤを第2軸に一体回転自在に配設してあり、
前記第1ギヤ変速部と第2ギヤ変速部とを、前記第1軸及び前記第2軸の軸芯方向に並べて配置し、
これら第1ギヤ変速部と第2ギヤ変速部とを関連操作するための一つの変速レバーを設けてある。
【0007】
請求項2に係る本発明による作業車の変速装置の特徴は次の通りである。
【0008】
【0009】
【0010】
上記請求項1に係る本発明による作業車の変速装置において、前記後輪デフを内装する後輪デフケースに、前記第1ギヤ変速部を操作するための第1シフト操作軸と、第2ギヤ変速部を操作するための第2シフト操作軸と、前記変速レバーの枢支軸とを後輪デフの出力軸周りに沿う状態で取り付けてある点にある。
【0011】
請求項3に係る本発明による作業車の変速装置の特徴は次の通りである。
【0012】
上記請求項2に係る本発明による作業車の変速装置において、前記第1シフト操作軸及び第2シフト操作軸を前記変速レバーの操作に応じて関連操作するリンク機構を後輪デフの出力軸周りに沿う状態で前記後輪デフケースの外側に配置してある点にある。
【0013】
請求項4に係る本発明による作業車の変速装置の特徴は次の通りである。
【0014】
上記請求項3に係る本発明による作業車の変速装置において、前記第1ギヤ変速部がコンスタントメッシュ式又はシンクロメッシュ式のものであり、第2ギヤ変速部がギヤ噛み合い式のものである点にある。
【0015】
【発明の実施の形態】
作業車の一例であるトラクタは、図1に示すように、操向用の左右一対の駆動前輪1と左右一対の駆動後輪2とを備えた車体の前部にエンジン3を搭載し、車体の後部に運転座席4を搭載するとともに保護フレーム5を設けて構成されている。
【0016】
前記エンジン3から前記駆動後輪2に対する後輪デフ6への後輪伝動系は、図4に示すように、エンジン3の出力を断続する主クラッチ7と、この主クラッチ7の出力を変速する4段変速の主変速装置8と、この主変速装置8の出力を変速して後輪デフ6に伝達する副変速装置9を設けて構成されている。
【0017】
また、前記後輪デフ6を内装する後輪デフケース10の後部には、動力取出し軸11が装着されており、前記主クラッチ7からこの動力取出し軸11への取出し伝動系には、動力取出しクラッチ12が介装されている。
【0018】
前記副変速装置9は前記後輪デフケース10を変速ケースとするものである。
【0019】
そして、前記副変速装置9は、図5に詳しく示すように、低速前進状態と高速前進状態と後進状態と変速中立状態との4状態に切り換え自在な変速機構Mを後輪デフ6の近傍に配置したものであって、変速機構Mは、前後向き姿勢の入力軸14から前記後輪デフ6への前後向き姿勢の出力軸18に低速前進伝動する低速前進伝動状態と伝動しない中立状態と後進伝動する後進伝動状態とに切り換え自在なコンスタントメッシュ式の第1ギヤ変速部M1と、前記入力軸14から出力軸18に高速前進伝動する高速前進伝動状態と伝動しない中立状態とに切り換え自在なギヤ噛み合い式の第2ギヤ変速部M2とを軸芯方向に近接配置させて構成されている。
【0020】
前記第1ギヤ変速部M1は、入力軸14に、低速前進伝動ギヤ15と後進伝動ギヤ16とを回転のみ自在な状態で装着し、前記出力軸18に、前記低速前進伝動ギヤ15に常時噛み合い連動する低速前進受動ギヤ部19と前記動力取出し軸11に回転のみ自在に装着したアイドルギヤ21を介して前記後進伝動ギヤ16に常時噛み合い連動する後進受動ギヤ部22とを備えた受動ギヤ体23を一体回転する状態に装着し、前記入力軸14のうち低速前進伝動ギヤ15と後進伝動ギヤ16との間の位置に分配出力ギヤ24を一体回転する状態に装着し、軸芯方向に沿ってシフト移動することにより、前記低速前進伝動ギヤ15に形成の入力ギヤ部25及び分配出力ギヤ24にわたって噛み合い連動して分配出力ギヤ24の動力を低速前進伝動ギヤ15に伝達する低速前進位置と、後進伝動ギヤ16に形成の入力ギヤ部26及び分配出力ギヤ24にわたって噛み合い連動して分配出力ギヤ24の動力を後進伝動ギヤ16に伝達する後進位置と、両入力ギヤ部25,26に対してともに噛み合い連動しなくて分配出力ギヤ24の動力を低速前進伝動ギヤ15及び後進伝動ギヤ16に伝達しない中立位置とに変更自在なスリーブ状の第1シフト部材27を設けて構成されている。
【0021】
前記第2ギヤ変速部M2は、入力軸14のうち低速前進伝動ギヤ15とで後進伝動ギヤ16を挟む位置に高速前進伝動ギヤ17を一体回転する状態に装着し、前記出力軸18に、軸芯方向に沿ってシフト移動することにより前記高速前進伝動ギヤ17に噛み合い連動する高速前進位置と噛み合い連動しない中立位置とに変更自在な高速前進受動ギヤ、つまり、第2シフト部材28を一体回転する状態に装着して構成されている。
【0022】
つまり、第1シフト部材27及び第2シフト部材28をともに中立位置にシフトすることにより、低速前進伝動・高速前進伝動・後進伝動のいずれをも行わない変速中立状態を現出し、第2シフト部材28を中立位置にシフトした状態で第1シフト部材27を低速前進位置にシフトすることにより、入力軸14の動力を出力軸18に低速前進伝達する低速前進状態を現出し、第1シフト部材27を中立位置にシフトした状態で第2シフト部材28を高速前進位置にシフトすることにより、入力軸14の動力を出力軸18に高速前進伝達する高速前進状態を現出し、第2シフト部材28を中立位置にシフトした状態で第2シフト部材27を後進位置にシフトすることにより、入力軸14の動力を出力軸18に後進伝達する後進状態を現出するように構成されている。
【0023】
なお、図4中の13は、前記出力軸18からギヤ列を介して取り出した動力を前記駆動前輪1への伝動軸20に伝達するクラッチである。
【0024】
図6〜図8に示すように、左右向き軸芯周りに揺動することで前記第1シフト部材27を第1シフトタ29を介してシフト移動させる第1シフト操作軸30及び、左右向き軸芯周りに揺動することで前記第2シフト部材28を第2シフタ31を介してシフト移動させる第2シフト操作軸32並びに、前記副変速装置9を操作するために前記運転座席4の左右一側に配置させた副変速レバー33(図2、図3参照)の枢支軸34は、前記後輪デフ6の出力軸周りに沿って配置する状態で後輪デフケース10に装着されている。
【0025】
前記副変速レバー33は、図9にも前記枢支軸34に枢支軸軸芯周りで前後揺動自在に支持させた揺動ブラケット35に左右揺動自在に取り付けられて前後・左右に十字揺動操作自在に構成されている。
【0026】
そして、前記の副変速レバー33を備えた変速操作装置は、前記副変速装置9を操作するように、副変速レバー33の操作位置として、ともに前進位置の一例である低速前進位置Lと高速前進位置H及び、変速中立位置N並びに、後進位置Rとを備えている。
【0027】
図10に示すように、前記低速前進位置Lと高速前進位置Hとは、変速中立位置Nの前方側(一方側)に変速中立位置Nに並列接続する状態で配置され、後進位置Rは、変速中立位置Nの後方側(他方側)に配置されている。つまり、変速中立位置Nの後方には後進位置Rのみが配置されている。
【0028】
詳述すれば、前記各操作位置間で副変速レバー33を移動させる変速操作経路は、前後中間に前記変速中立位置Nを備えた前後向き姿勢の主変速操作経路部分Aと、この主変速操作経路部分Aに対して前記運転座席4側に位置する状態で主変速操作経路部分Aの変速中立位置Nから前方に向かって分岐させた副変速操作経路部分Bとから形成されており、前記主変速操作経路部分Aの前端(一方側端)に前記低速前進位置Lが配置され、主変速操作経路部分Aの後端(他方側端)に後進位置Rが配置され、前記副変速操作経路部分Bの前端(一方側端)に前記高速前進位置Hが配置されている。つまり、高速前進位置Hは低速前進位置Lよりも機体中心側に配置されている。また、変速中立位置Nから高速前進位置Hへの操作ストロークSHは、変速中立位置Nから低速前進位置Lへの操作ストロークSLよりも大に設定されている。
【0029】
前記副変速レバー33を溝に挿通させて前記変速操作経路に沿って移動するように案内する変速案内板36は、鉄板製の基板37とこれの上面に積層させた樹脂製の表面板38とからなり、表面板38が副変速レバー33を摺動案内するように構成されている。そして、図2、図3に示すように、前記駆動後輪2に対する後輪フェンダー39を支持するステー40のうち後輪フェンダー39の取付側面aとは異なる面、つまり、上部折り曲げ片40aの上面bに前記運転座席4側に突出する片持ち状にボルト・ナットで取り付けられている。なお、副変速レバー33は、図9の(イ)に示すように、主変速操作経路部分A側にバネ41で揺動付勢されている。また、図10に示すように、前記主変速操作経路部分Aの変速中立位置Nには、副変速レバー33を左右揺動させて僅かに入り込ませて主変速操作経路部分Aでの変速中立位置Nを感覚的に運転者に分からせる凹部42が形成されている。
【0030】
前記副変速レバー33の操作に連動して前記副変速装置9を切り換えるリンク機構は、図8、図9の(イ)(ロ)に示すように、前記後輪デフケース10に後輪デフ6の出力軸周りに沿う状態で外装されている。具体的には、前記枢支軸34に、その枢支軸軸芯周りで前後に揺動することにより前記第1シフト操作軸30の外端に一体揺動する状態に装着した第1操作アーム43を長さ調整自在な第1ロッド44を介して揺動させる第1レバー45と、枢支軸軸芯周りで前後に揺動することにより前記第2シフト操作軸32の外端に一体揺動する状態に装着した第2操作アーム46を長さ調整自在な第2ロッド47を介して揺動させる第2レバー48とを装着し、前記副変速レバー33に、第1レバー45が変速中立姿勢にあるとき前記変速操作経路の変速中立位置Nのうち主変速操作経路部分Aの変速中立位置Nに副変速レバー33が左右揺動で位置することで第1レバー45と一体揺動する第1アーム45aに前後に一体揺動する状態に係合する一方、第2レバー48が変速中立姿勢にあるとき前記変速操作経路の変速中立位置Nのうち副変速操作経路部分Bの変速中立位置に副変速レバー33が左右揺動で位置することで第2レバー48と一体揺動する第2アーム48aに前後に一体揺動する状態に係合する変速選択具49を固着し、相互牽制手段を設けて構成されている。
【0031】
前記相互牽制手段は、前記第1操作アーム43が変速中立姿勢以外の姿勢、つまり、低速前進姿勢及び後進姿勢に揺動位置する状態では、前記第2操作アーム46の変速中立姿勢から高速前進姿勢への揺動を阻止して第2操作アーム46を変速中立姿勢に維持する一方、前記第2操作アーム46が高速前進姿勢に揺動位置する状態では、前記第1操作アーム43の変速中立姿勢から低速前進姿勢及び後進姿勢への揺動を阻止して第1操作アーム43を変速中立姿勢に維持する手段である。
【0032】
具体的には、前記第2操作アーム46と一体に揺動する操作アーム50に係合ピン51を連設し、前記第1操作アーム43に、前記第1シフト操作軸30周りに沿う姿勢の第1長孔52と第1操作アーム43が変速中立姿勢にある状態で前記第2シフト操作軸32周りに沿う姿勢の第2長孔53とを互いに連通する状態に形成して、係合ピン51が第1長孔52に係合する状態でこの第1長孔52に沿って移動することにより、第2操作アーム46を変速中立姿勢に維持した状態で第1操作アーム43の揺動を許容する一方、係合ピン51が第2長孔53に係合する状態でこの第2長孔53に沿って移動することにより、第1操作アーム43を変速中立姿勢に維持した状態で第2操作アーム46の揺動を許容するように構成されている。
【0033】
〔別実施形態〕
上記実施の形態では、副変速レバー33を運転座席4の左右一側位置に設けたが、副変速レバー33をハンドルポストに設けるコラムシフト形式を採用して実施しても良い。
【0034】
上記実施の形態では、第1ギヤ変速部をコンスタントメッシュ式のものに構成して実施したが、第1ギヤ変速部をシンクロメッシュ式のものに構成して実施しても良い。
【0035】
【発明の効果】
要するに、本発明によるときは、主変速装置などが組み込まれるミッションケースとは別の後輪デフケースに第1ギヤ変速部と第2ギヤ変速部とを組み込むことを着想して、主変速装置などに干渉されずに第1ギヤ変速部と第2ギヤ変速部とを軸芯方向で接近配置させることで、第1ギヤ変速部と第2ギヤ変速部とを変速レバーで関連操作するように第1ギヤ変速部と第2ギヤ変速部とを変速レバーに連係させるリンク機構の取り回しを楽に行えるようにしたことによって、リンク機構を簡素化できるようになった。
【0036】
【0037】
更に、請求項4に係る発明のように、第1ギヤ変速部を、ギヤ噛み合い式よりも変速動作が円滑なコンスタントメッシュ式やシンクロメッシュ式のものとし、他方、第2ギヤ変速部をギヤ噛み合い式のものとする場合には、作業時に頻繁に必要となる低速前進伝動状態と後進伝動状態との切り換えを操作性良く行える一方、その時に誤って高速前進伝動状態に切り換えてしまうおそれを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 側面図
【図2】 要部の平面図
【図3】 要部の切り欠き背面図
【図4】 伝動系統図
【図5】 副変速装置の縦断側面図
【図6】 副変速操作部の縦断側面図
【図7】 副変速操作部の縦断背面図
【図8】 副変速操作系統図
【図9】 副変速操作部要部の縦断背面図と横断平面図
【図10】 変速案内板の平面図
【符号の説明】
14 入力軸
6 後輪デフ
18 出力軸
M1 第1ギヤ変速部
M2 第2ギヤ変速部
33 変速レバー
10 後輪デフケース
30 第1シフト操作軸
32 第2シフト操作軸
34 枢支軸

Claims (4)

  1. 主変速装置と、その主変速装置に対して直列に接続される副変速装置とを備え、
    前記副変速装置には、エンジンの回転動力が伝達される第1軸と、後輪デファレンシャル機構に回転動力を伝達する第2軸との間で、前記第1軸からの回転動力を変速して前記第2軸に伝達する、第1ギヤ変速部と第2ギヤ変速部とを備え、
    前記第1ギヤ変速部は、前記第1軸に第1駆動ギヤまたは第2駆動ギヤを選択的に連結させるクラッチユニットと、前記第2軸に連結されているとともに前記第1駆動ギヤと噛み合い可能な第1従動ギヤと、前記第2軸に連結されているとともに前記第2駆動ギヤと逆転用アイドラーギヤを介して噛み合い可能な第2従動ギヤとの組み合わせによって、前記第1軸からの回転動力を低速前進に変速して前記第2軸に伝達する低速前進変速段と、前記第1軸からの回転動力を後進低速に変速して前記第2軸に伝達する後進変速段と、中立変速段との3位置を選択的に切り換えるように構成してあるとともに、前記第1従動ギヤ及び第2従動ギヤを前記第2軸に一体回転自在に配設してあり、
    前記第2ギヤ変速部は、前記第1軸に一体回転自在に装着されている第3駆動ギヤと前記第2軸に装着されている第3従動ギヤとを噛合させて、前記第1軸からの回転動力を前記第2軸に伝達する高速前進変速段の選択と、その選択を解除した状態との2位置を択一的に切り換えるように構成してあるとともに、前記第3従動ギヤを第2軸に一体回転自在に配設してあり、
    前記第1ギヤ変速部と第2ギヤ変速部とを、前記第1軸及び前記第2軸の軸芯方向に並べて配置し、
    これら第1ギヤ変速部と第2ギヤ変速部とを関連操作するための一つの変速レバーを設けてある作業車の変速装置。
  2. 前記後輪デフを内装する後輪デフケースに、前記第1ギヤ変速部を操作するための第1シフト操作軸と、第2ギヤ変速部を操作するための第2シフト操作軸と、前記変速レバーの枢支軸とを後輪デフの出力軸周りに沿う状態で取り付けてある請求項1記載の作業車の変速装置。
  3. 前記第1シフト操作軸及び第2シフト操作軸を前記変速レバーの操作に応じて関連操作するリンク機構を後輪デフの出力軸周りに沿う状態で前記後輪デフケースの外側に配置してある請求項2記載の作業車の変速装置。
  4. 前記第1ギヤ変速部がコンスタントメッシュ式又はシンクロメッシュ式のものであり、第2ギヤ変速部がギヤ噛み合い式のものである請求項2記載の作業車の変速装置。
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