JP4377487B2 - 管理機のpto操作機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業者が後進しながら作業をすることを可能とした管理機のPTO操作機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、管理機のハンドルを前後に振り替え可能として、ハンドルを後方へ向けた標準状態で、作業者が前向きで前進しながら作業をしたり、ハンドルを前方へ振り替えた反転状態で、作業者が後向きで前進、または、後進しながら作業を行えるようにしていたが、標準状態で作業者が前を向きながら後進して作業を行うと、進行方向が曲がり易く、作業がやり難いばかりでなく、作業機に作業者が当たったり、転倒する可能性があった。そこで、ハンドルを後方に向けた標準状態で後進しながら作業を行うことを牽制する機構が公知となっている。例えば、特開平9−132044号や特開平10−250643号の技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の技術では、後進走行に変速したときには、PTOクラッチを「切」方向に切り換える機構が設けられているが、主変速(前後切替)機構とPTOクラッチが離れて配置されているために、押圧ロッドによって連動する構成としているが、該押圧ロッドが片持ちとなって撓んで正確な切替が難しく、それを防ぐためにロッドや支持部の剛性を大きくして精度も高くする必要がある。また、PTOクラッチとハンドルに設けた操作具はワイヤーで連結しているが、ハンドルを前後振り替えたときに捩れや引っ張りが生じて、正確なクラッチ操作ができないことが生じていた。また、後者の技術では、シーソー状の牽制部材を設けて、ハンドルを前後振り替えたいずれの状態でも、高速後進ができないように構成していたが、構造が複雑であり、PTOクラッチは作業機側に配置されて、ハンドルを前方へ振り替えた反転状態では、PTOクラッチ操作をするためにその都度作業機側まで回り込む必要があり、操作に難点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
請求項1においては、ミッションケース(3)の上部に設けたハンドル台(21)上でハンドル(22)を前後振り替え可能とし、エンジン(2)からの動力をミッションケース(3)に伝え、変速後に車軸(11)に動力を伝え、該ミッションケース(3)内にPTOクラッチ(41)を配置し、PTO軸(15)より動力を取り出して作業機を駆動可能とした管理機のPTO操作機構において、該ミッションケース(3)に貫通して横架したシャフトを左右に分割し、一方を入力軸(7)、他方をPTO軸(15)として同一軸心上に配置し、該PTO軸(15)の端部にボス部(15a)を形成し、該ボス部(15a)に入力軸(7)の端部を挿入嵌合し、互いに回転自在に連結支持し、該分割部分にPTOクラッチ(41)を配置し、該ミッションケース(3)にPTOフォーク軸(101)を横架し、該PTOフォーク軸(101)の摺動により、前記PTOクラッチ(41)を入・切可能とし、該PTOフォーク軸(101)の一端側に牽制部材である牽制ピン(107)を設けると共に、後進を含めた複数段の変速を行う主変速装置と、高低変速を行う副変速装置を、1本のレバーで変速操作する主変速レバー(31)の操作部を、該ミッションケース(3)の一側に配置し、該牽制ピン(107)を、該主変速レバー(31)の回動基部に設けたシフター(68)部分で、後進用フォーク軸(36)に固設した係合体(65)に当接するように配置し、前記PTOフォーク軸(101)の他端側に、前記ハンドル(22)に付設したPTOクラッチレバー(24)に連結するためのPTO操作機構を配置したものである。
【0006】
請求項2においては、請求項1記載の管理機のPTO操作機構において、前記PTO操作機構は、該PTOフォーク軸(101)の他端がミッションケース(3)から突出した部分に、係合ピン(103)を突設し、該係合ピン(103)をカム(104)に斜め方向に開口したガイド孔(104d)に挿入し、該カム(104)に連結リンク(105)の一端を係止し、該連結リンク(105)の他端はアーム(110)に枢結し、該アーム(110)は、ステー(113)を介してハンドル台(21)に固定されたボス(111)に軸支された枢支軸(112)に固設し、該枢支軸(112)はミッションケース(3)の左右中央側へ延設し、該枢支軸(112)の他端にアーム(114)を固設し、該アーム(114)にワイヤー(115)を連結し、該ワイヤー(115)は、ハンドル台(21)上に回転可能に配置した、ハンドルフレーム(22a)の回転中心部を通過させて、ハンドル(22)に設けた前記PTOクラッチレバー(24)と連結したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を添付の図面を用いて説明する。
【0008】
図1は本発明のPTO操作機構を装備した管理機の側面図、図2はミッションケースの後面断面図、図3はシフター軸部の側面断面図、図4は同じく後面断面図、図5は同じく平面図一部断面図、図6はシフトパターンを示す図、図7はPTO変速シフト部の側面図、図8は同じく平面図一部断面図、図9はカムの「入」と「切」状態を示す図である。
【0009】
図1より管理機1の全体構成から説明すると、管理機1は前部にエンジン2、後部に作業機としてロータリ耕耘装置4、中央部にミッションケース3が配置され、前記エンジン2はエンジン台5上に載置固定され、該エンジン台5の後部はミッションケース3に固設されている。該エンジン2の出力軸6、及び、前記ミッションケース3の入力軸7にはそれぞれプーリーが固設されて、ベルトを介して動力が伝達されるようにしてある。該出力軸6と入力軸7の間にはベルトテンション式の主クラッチ10が配置され、後述するハンドル22にメインクラッチレバー25が配置されて操作できるようにしている。該テンションクラッチやベルト、プーリー等は伝動ケース9によって覆われている。
【0010】
前記ミッションケース3下部に車軸11を軸支して、該車軸11に車輪12を固設して走行駆動できるようにしている。また、前記ミッションケース3の後部にヒッチ13を設け、該ヒッチ13にロータリ耕耘装置4の前部を装着している。該ロータリ耕耘装置4は左右中央にチェーンケース14を配置し、該チェーンケース14の上端にPTO入力軸を横架して後述するPTO軸15より動力を伝達して駆動できるようにし、該チェーンケース14下部に耕耘爪軸16を軸支し、該耕耘爪軸16の軸上に複数本の耕耘爪17・17・・・が植設されている。該耕耘爪17・17・・・の先端の回動軌跡上方及び側方は耕耘カバー18により覆われている。
【0011】
前記ミッションケース3の上部にはハンドル台21が設けられ、該ハンドル台21上にハンドル22が前後水平方向で回動して、前後振り替え可能としている。該ハンドル22の基部はハンドルフレーム22a、後部はハンドルバー22bとして、ハンドルフレーム22aの前後中央下部に前後振り替え時のサイドクラッチ左右切替機構23が配置され、ハンドルバー22bの前部にはPTOクラッチレバー24が配置され、ハンドルバー22bの後部にはメインクラッチレバー25やサイドクラッチレバー26・26やアクセルレバー27等が配置されている。また、前記ハンドル台21の左側後部には主変速レバー31が前後振り替え可能に突出されている。
【0012】
次に、図2よりミッションケース3内の構成を説明する。ミッションケース3には入力軸7、PTO軸15、副変速軸33、主変速軸34、ブレーキ軸35、車軸11L・11R、フォーク軸36・37が平行に左右水平方向に横架されている。該入力軸7と副変速軸33と主変速軸34の軸心は側面視において三角形状に配置されている(図3)。前記入力軸7の一端はミッションケース3より左外側方に突出されて、ミッションケース3外で入力プーリー40を固設している。該入力軸7の他端はPTO軸15の一端に形成したボス部15aにベアリングを介して回転自在に同一軸心上に嵌合されている。該入力軸7の他端とPTO軸15の一端の間にはPTOクラッチ41が配置されている。言い換えれば、シャフトを左右に分割し、その分割部分にPTOクラッチ41を配置している。
【0013】
該PTOクラッチ41は入力軸7上に設けたクラッチ歯42と前記ボス部15a上に摺動可能に配置したスライダ43の歯部を噛合させることにより動力伝達可能としている。但し、PTOクラッチ41は多板式のクラッチやドッグ式等で構成することも可能である。こうして同一軸心上に入力軸7とPTO軸15を配置することによって、軸の数を減少できてミッションケースのコンパクト化を図ることができる。また、クラッチの組み付けも容易となる。また、PTOクラッチ41を「切」としておくと、PTO軸15は回転することがなく、作業機を装着しない場合に、ミッションケース3より突出したまま(カバーしない状態のまま)にしておいても回転することがなくなり、安全性を向上できる。
【0014】
そして、前記入力軸7上には1速ギヤ51、2速ギヤ52、伝動ギヤ50(3速ギヤ53が一体的に設けられている)、と後進速ギヤ54が回転自在に支持され、減速ギヤ55が相対回転不能に固設されている。また、副変速軸33上には後進速のカウンターギヤを兼ねる高速ギヤ56と低速ギヤ57が回転自在に外嵌され、該高速ギヤ56は前記後進速ギヤ54と常時噛合し、低速ギヤ57は前記伝動ギヤ50と常時噛合している。更に、前記高速ギヤ56と低速ギヤ57の間の副変速軸33上にスライダ59が摺動自在にスプライン嵌合されている。
【0015】
該スライダ59にはシフトフォーク60が嵌合され、図3に示すように、該シフトフォーク60はフォーク軸70に固設されて副変速機構を構成し、主変速レバー31の回動によってスライダ59を摺動させて、該スライダ59に設けた歯部59aを高速ギヤ56に設けた歯部56aと噛合させることによって高速となり、スライダ59に設けた歯部59bを低速ギヤ57と噛合させることにより低速となり、高低変速が可能となるのである。更に、前記副変速軸33上には減速ギヤ58が固設されて、前記減速ギヤ55と常時噛合させて、エンジン2からの動力を減速して副変速軸33に伝える構成としている。
【0016】
そして、主変速軸34上には摺動ギヤ61・62が摺動可能にスプライン嵌合され、それぞれシフトフォーク63・64が嵌合され、該シフトフォーク63・64はフォーク軸36・37にそれぞれ固設されている。このようにして主変速装置を構成し、主変速の前進1段と前進2段は前記摺動ギヤ61が左方へ摺動されて1速ギヤ51と噛合した状態の時である。同様に、後進1段と後進2段は摺動ギヤ61が右方へ摺動されて高速ギヤ56と噛合したとき、前進3段と前進5段は前記摺動ギヤ62が左方へ摺動されて2速ギヤ52と噛合した時、前進4段と前進6段は摺動ギヤ62が右方へ摺動されて3速ギヤ53と噛合したときである。
【0017】
また、前記フォーク軸36・37の一端はミッションケース3より外側に突出して主変速レバー31と連結するための連結部材が配置されている。つまり、該フォーク軸36・37の一端にはそれぞれ係合体65・66が固設され、該係合体65・66にはシフター軸67の中途部上に固設したシフター68が嵌合可能とされ、該シフター軸67は図4に示すように、ミッションケース3の外側で前記伝動ケース9の内側でフォーク軸36・37に対して直角方向に配置されて、該シフター軸67の前部において、副変速用のフォーク軸70と連結され、後部において主変速レバー31と連結されて、該主変速レバー31の回動によって主変速と副変速が同時に行われるようにしている。言い換えれば、主変速レバー31と主変速用のフォーク軸36・37及び副変速用のフォーク軸70の連結部は、伝動ケース9とミッションケース3の間の空間で、入力軸7、主変速軸34、副変速軸31の略上方位置に配置されて、簡単な構成で連結できるようにしている。
【0018】
そして、前記シフター軸67は、図3、図5に示すように、ハンドル台21の側面に固設された支持フレーム73に前後摺動自在に支持され、該シフター軸67の後端には取付体74が枢支され、該取付体74の後面に前記主変速レバー31の基部が垂直方向を軸心として前後に回動可能に支持されている。該取付体74の上部は支持体75に枢支され、主変速レバー31を前後に回動した時の回動支点としている。そして、該支持体75の下部は前記シフター軸67を枢支し、かつ、ハンドル台21に固定されたボス76に枢支され、主変速レバー31の左右回動支点となっている。
【0019】
そして、主変速と副変速を同時に行う為に、前記シフター軸67の前端には係合ピン71が突設され、該係合ピン71は前記フォーク軸70上に固設したカム72のカム孔72aに挿入係合させて、外側よりメンテナンスや調整ができるようにしている。該カム孔72aは図5に示すように、階段状に構成され、シフター軸67を前(矢印A)方向へ押すことによって、係合ピン71はカム孔72a内を摺動してカム72は右(矢印B)方向へ押されて、同時にフォーク軸70も右方向へ摺動し、シフトフォーク60によってスライダ59を右方向へ摺動させて、歯部59bが低速ギヤ57と噛合して低速側に変速される。逆に、シフター軸67を後方向へ押す(引っ張る)と、フォーク軸70は左方向へ押されて、スライダ59が左方へ摺動して歯部59aが高速ギヤ56の歯部56aと噛合して高速側に変速される。
【0020】
このように構成した変速装置の変速パターンは図6の如くとなり、レバーガイド溝はH字状溝を連ねた構成とされ、主変速と副変速が同時に行われるので、前半分が高速側、後半分が低速側となり、後左が後進1段R1、後右が前進1段F1、その前左が前進3段F3、その右が前進4段F4となり、その前側が高速側となり、左が後進2段R2、その右が前進2段F2、その前(前端)の左が前進5段F5、その右が前進6段F6となり、左右中央がニュートラルNとなる。そして、それぞれの変速段が前記シフター68の上部に固設した指示ピン77の位置によって作業者が容易に分かるようにしている。
【0021】
このような構成において、前進1段F1の場合、入力軸7→減速ギヤ55→減速ギヤ58→副変速軸33→スライダ59→低速ギヤ57→伝動ギヤ50→1速ギヤ51→摺動ギヤ61→主変速軸34に動力を伝える。後進1段R1の場合、入力軸7→減速ギヤ55→減速ギヤ58→副変速軸33→スライダ59→低速ギヤ57→伝動ギヤ50→後進速ギヤ54→高速ギヤ56→摺動ギヤ61→主変速軸34に動力を伝える。このとき高速ギヤ56は逆転ギヤとなっている。前進3段F3の場合、入力軸7→減速ギヤ55→減速ギヤ58→副変速軸33→スライダ59→低速ギヤ57→伝動ギヤ50→2速ギヤ52→摺動ギヤ62→主変速軸34に動力を伝える。前進4段F4の場合、入力軸7→減速ギヤ55→減速ギヤ58→副変速軸33→スライダ59→低速ギヤ57→伝動ギヤ50→3速ギヤ53→摺動ギヤ62→主変速軸34に動力を伝える。
【0022】
前進2段F2の場合、入力軸7→減速ギヤ55→減速ギヤ58→副変速軸33→スライダ59→高速ギヤ56→後進速ギヤ54→1速ギヤ51→摺動ギヤ61→主変速軸34に動力を伝える。後進2段R2の場合、入力軸7→減速ギヤ55→減速ギヤ58→副変速軸33→スライダ59→高速ギヤ56→摺動ギヤ61→主変速軸34に動力を伝える。前進5段F5の場合、入力軸7→減速ギヤ55→減速ギヤ58→副変速軸33→スライダ59→高速ギヤ56→後進速ギヤ54→2速ギヤ52→摺動ギヤ62→主変速軸34に動力を伝える。前進6段F6の場合、入力軸7→減速ギヤ55→減速ギヤ58→副変速軸33→スライダ59→高速ギヤ56→後進速ギヤ54→3速ギヤ53→摺動ギヤ62→主変速軸34に動力を伝える。
【0023】
このように主変速軸34に伝えられた動力は更に、図2に示すように、主変速軸34上に固設した伝動ギヤ81から伝動ギヤ82を介してブレーキ軸35に伝え、該ブレーキ軸35の中途部上に固設したスプロケット83から、チェーン85を介して車軸11L・11Rのサイドクラッチ上に配置したスプロケット84に動力を伝えて、車軸11を駆動可能としている。ブレーキ軸35の他端にはブレーキ装置28が配設されている。
【0024】
また、前記ミッションケース3より外側へ突出したPTO軸15上にはスプロケット91が固設され、他方、ロータリ耕耘装置4のチェーンケース14上部に配置した入力軸92上にはスプロケット93が固設され、該スプロケット93と前記スプロケット91の間にチェーン94が巻回されて、ロータリ耕耘装置4に動力を伝えて耕耘爪軸16を駆動可能としている。
【0025】
次に、PTOクラッチの操作機構について説明する。図4、図7、図8に示すように、ミッションケース3の上部にPTOフォーク軸101が横架され、ミッションケース3内の該PTOフォーク軸101上にフォーク102が固設され、該フォーク102の先端が前記スライダ43に係合されている。また、前記PTOフォーク軸101の一端はミッションケース3より外側に突出されて、この突出部分に牽制部材となる牽制プレート106がボルト109によって着脱可能に固設され、該牽制プレート106の先端に牽制ピン107を側方へ突設し、該牽制ピン107の先端を前記係合体65の側方位置まで延設している。該係合体65は前記摺動ギヤ61に嵌合したシフトフォーク63に連結されており、PTOクラッチ41が「入」のとき、後進側へ変速できないように牽制している。逆に、後進側に変速したときにはPTOクラッチ41が「入」側へ操作できないようにしている。
【0026】
つまり、PTO操作具となるPTOクラッチレバー24を「入」側へ操作すると、PTOフォーク軸101が左方へ摺動されて、ミッションケース3内においてスライダ43が左方へ摺動されて、スライダ43の歯部がクラッチ歯42と噛合してPTOクラッチ41が「入」となりPTO軸15が回転される。このPTOフォーク軸101の摺動と同時に、牽制プレート106と牽制ピン107も摺動されて、牽制ピン107の先端が係合体65の側部に位置し、主変速レバー31を後進速R1またはR2に変速しようとしても係合体65が牽制ピン107に当接して変速できず、後進ができないようにしている。しかし、無理やり変速すれば、PTOフォーク軸101が右方へ摺動されて、PTOクラッチ41は「切」となるのである。逆に、後進速に変速した状態で、PTOクラッチレバー31を「入」側に操作しても、牽制ピン107が係合体65に当接してPTO「入」とはならないのである。このように後進速のみ牽制される。
【0027】
また、前記PTOフォーク軸101の他端はPTO操作系となっており、ミッションケース3より外側に突出されて、操作連結部材を介してハンドル22に設けたPTOクラッチレバー24と連結されている。該操作連結部材は、前記PTOフォーク軸101の突出部分に係合ピン103を突設し、更に先端でカム104のボス部104aを摺動回動自在に挿入軸支している。該カム104は図9に示すように、ボス部104aからステー104bを固設して、該ステー104bにカム板104cを固設し、該カム板104cは側面視へ字状に構成して、図8に示すように中央部にガイド孔104dを斜め方向に開口している。該ガイド孔104dに前記係合ピン103を挿入して摺動可能に係合しているのである。そして、カム板104cの他端にプレート104eを固設し、該プレート104eに係合孔104fと前記PTOフォーク軸101を支持する孔を開口している。
【0028】
そして、前記係合孔104fに連結リンク105の一端を係止し、該連結リンク105の他端はアーム110に枢結され、該アーム110はボス111に軸支さた枢支軸112に固定されている。該ボス111はステー113を介してハンドル台21に固定され、前記枢支軸112をミッションケース3の左右中央側へ延設して、枢支軸112の他端にはアーム114が固設され、該アーム114にワイヤー115が連結されている。
【0029】
そして、該ワイヤー115はハンドル台21上に回転可能に配置したハンドルフレーム22aの回転中心部を通過させて、ハンドルバー22bに設けたPTOクラッチレバー24と連結している。このように、操作連結部材を、左右一側より前後一側へ延設し、更に、左右中央側へ延設して、ワイヤー115をハンドル22の回転中心を通るように配置して、ハンドル22を振り替えた場合にも捩じれたりすることがなく、確実に「入」「切」できるようにしている。そして、ワイヤー115がハンドル22の回転中心を通過させるために、前記アーム110、ボス111、枢支軸112、アーム114によって迂回経路を構成している。また、前記PTOクラッチの操作連結部材を主変速レバー及びその操作系に対して、ハンドル22の振り替えるための回動中心O1に対して反対方向に配置して、操作連結部材が干渉しないように配置している。
【0030】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、以下の効果を奏するものである。
請求項1に記載の如く、ミッションケース(3)の上部に設けたハンドル台(21)上でハンドル(22)を前後振り替え可能とし、エンジン(2)からの動力をミッションケース(3)に伝え、変速後に車軸(11)に動力を伝え、該ミッションケース(3)内にPTOクラッチ(41)を配置し、PTO軸(15)より動力を取り出して作業機を駆動可能とした管理機のPTO操作機構において、該ミッションケース(3)に貫通して横架したシャフトを左右に分割し、一方を入力軸(7)、他方をPTO軸(15)として同一軸心上に配置し、該PTO軸(15)の端部にボス部(15a)を形成し、該ボス部(15a)に入力軸(7)の端部を挿入嵌合し、互いに回転自在に連結支持し、該分割部分にPTOクラッチ(41)を配置し、該ミッションケース(3)にPTOフォーク軸(101)を横架し、該PTOフォーク軸(101)の摺動により、前記PTOクラッチ(41)を入・切可能とし、該PTOフォーク軸(101)の一端側に牽制部材である牽制ピン(107)を設けると共に、後進を含めた複数段の変速を行う主変速装置と、高低変速を行う副変速装置を、1本のレバーで変速操作する主変速レバー(31)の操作部を、該ミッションケース(3)の一側に配置し、該牽制ピン(107)を、該主変速レバー(31)の回動基部に設けたシフター(68)部分で、後進用フォーク軸(36)に固設した係合体(65)に当接するように配置し、前記PTOフォーク軸(101)の他端側に、前記ハンドル(22)に付設したPTOクラッチレバー(24)に連結するためのPTO操作機構を配置したので、簡単な構成で、PTOクラッチを「入」に切り換えた状態では後進に変速することを容易に牽制でき、逆に、後進に変速した状態で、PTOクラッチの「入」側への操作も容易に牽制できる。また、牽制するための距離を短くできるので、連係部材の剛性を大きくする必要がなく、精度も高くする必要がない。
【0031】
また、前記牽制部材を、後進用フォーク軸に固設した係合体を操作する部分に当接するように配置したので、フォーク軸を直接牽制でき、牽制するための部品点数が多くならず、牽制精度を高くすることができる。
【0032】
また、前記PTOフォーク軸の他端側に、PTOクラッチレバーに連結するためのPTO操作連結部材を配置したので、主変速レバーの操作系と反対の位置にPTOクラッチの操作系が位置し、互いに干渉することがなく、操作力のバランスや重量バランスもよい。
【0033】
請求項2においては、請求項1記載の管理機のPTO操作機構において、前記PTO操作機構は、該PTOフォーク軸(101)の他端がミッションケース(3)から突出した部分に、係合ピン(103)を突設し、該係合ピン(103)をカム(104)に斜め方向に開口したガイド孔(104d)に挿入し、該カム(104)に連結リンク(105)の一端を係止し、該連結リンク(105)の他端はアーム(110)に枢結し、該アーム(110)は、ステー(113)を介してハンドル台(21)に固定されたボス(111)に軸支された枢支軸(112)に固設し、該枢支軸(112)はミッションケース(3)の左右中央側へ延設し、該枢支軸(112)の他端にアーム(114)を固設し、該アーム(114)にワイヤー(115)を連結し、該ワイヤー(115)は、ハンドル台(21)上に回転可能に配置した、ハンドルフレーム(22a)の回転中心部を通過させて、ハンドル(22)に設けた前記PTOクラッチレバー(24)と連結したので、ミッションケース外の空いた空間を利用してPTO操作系を配置することができ、しかも、PTOクラッチを操作するための操作連結部材を構成するワイヤーをハンドルの回動中心部を通過させるため、ハンドルの前後振り替え時にワイヤーが絡んだり、捩じれたりすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のPTO操作機構を備した管理機の側面図である。
【図2】 ミッションケースの後面断面図である。
【図3】 シフター軸部の側面断面図である。
【図4】 同じく後面断面図である。
【図5】 同じく平面図一部断面図である。
【図6】 シフトパターンを示す図である。
【図7】 PTO変速シフト部の側面図である。
【図8】 同じく平面図一部断面図である。
【図9】 カムの「入」と「切」状態を示す図である。
【符号の説明】
1 管理機
3 ミッションケース
41 PTOクラッチ
101 PTOフォーク軸
Claims (2)
- ミッションケース(3)の上部に設けたハンドル台(21)上でハンドル(22)を前後振り替え可能とし、エンジン(2)からの動力をミッションケース(3)に伝え、変速後に車軸(11)に動力を伝え、該ミッションケース(3)内にPTOクラッチ(41)を配置し、PTO軸(15)より動力を取り出して作業機を駆動可能とした管理機のPTO操作機構において、該ミッションケース(3)に貫通して横架したシャフトを左右に分割し、一方を入力軸(7)、他方をPTO軸(15)として同一軸心上に配置し、該PTO軸(15)の端部にボス部(15a)を形成し、該ボス部(15a)に入力軸(7)の端部を挿入嵌合し、互いに回転自在に連結支持し、該分割部分にPTOクラッチ(41)を配置し、該ミッションケース(3)にPTOフォーク軸(101)を横架し、該PTOフォーク軸(101)の摺動により、前記PTOクラッチ(41)を入・切可能とし、該PTOフォーク軸(101)の一端側に牽制部材である牽制ピン(107)を設けると共に、後進を含めた複数段の変速を行う主変速装置と、高低変速を行う副変速装置を、1本のレバーで変速操作する主変速レバー(31)の操作部を、該ミッションケース(3)の一側に配置し、該牽制ピン(107)を、該主変速レバー(31)の回動基部に設けたシフター(68)部分で、後進用フォーク軸(36)に固設した係合体(65)に当接するように配置し、前記PTOフォーク軸(101)の他端側に、前記ハンドル(22)に付設したPTOクラッチレバー(24)に連結するためのPTO操作機構を配置したことを特徴とする管理機のPTO操作機構。
- 請求項1記載の管理機のPTO操作機構において、前記PTO操作機構は、該PTOフォーク軸(101)の他端がミッションケース(3)から突出した部分に、係合ピン(103)を突設し、該係合ピン(103)をカム(104)に斜め方向に開口したガイド孔(104d)に挿入し、該カム(104)に連結リンク(105)の一端を係止し、該連結リンク(105)の他端はアーム(110)に枢結し、該アーム(110)は、ステー(113)を介してハンドル台(21)に固定されたボス(111)に軸支された枢支軸(112)に固設し、該枢支軸(112)はミッションケース(3)の左右中央側へ延設し、該枢支軸(112)の他端にアーム(114)を固設し、該アーム(114)にワイヤー(115)を連結し、該ワイヤー(115)は、ハンドル台(21)上に回転可能に配置した、ハンドルフレーム(22a)の回転中心部を通過させて、ハンドル(22)に設けた前記PTOクラッチレバー(24)と連結したことを特徴とすることを特徴とする管理機のPTO操作機構。
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