JP3059422B2 - 耕うん機 - Google Patents
耕うん機Info
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- JP3059422B2 JP3059422B2 JP10275556A JP27555698A JP3059422B2 JP 3059422 B2 JP3059422 B2 JP 3059422B2 JP 10275556 A JP10275556 A JP 10275556A JP 27555698 A JP27555698 A JP 27555698A JP 3059422 B2 JP3059422 B2 JP 3059422B2
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- Japan
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- guide groove
- speed
- shift
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- Control Of Transmission Device (AREA)
- Soil Working Implements (AREA)
- Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は小型の耕うん機に係わ
り、詳しくは、走行変速とロータリの駆動の入り切りを
単一の操作レバーで行う耕うん機に関する。 【０００２】 【従来の技術】一般に、耕うん機は、走行用の主変速レ
バーとロータリの入り切りを行う操作レバーを別々に有
しており、オペレータはこれら両レバーをそれぞれ操作
して走行変速及びロータリの入り切り操作を行ってい
る。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】このため、耕うん機の
操作が面倒になっていると共に、装置が複雑になり、コ
ンパクト化及びコストダウンの障害になっている。特
に、近時、ロータリを一体に組み込んだ小型の耕うん機
が案出されているが、該小型の耕うん機は、通常、家庭
菜園等にて操作に不慣れな素人が用いる場合が多く、操
作の簡便性及び一層の小型・軽量化が希求されている。
そこで、本発明は、単一の変速レバーで走行変速及びロ
ータリの入り切りを行うことが出来ると共に、その操作
が円滑に出来るようにすることにより、上述課題を解消
した耕うん機を提供することを目的とするものである。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、走行車輪およびミッションケ
ースを有する機体前方にエンジンを搭載し、かつ機体後
方にロータリを装備してなる耕うん機において、前記ミ
ッションケースの上部から斜め上・後方に向けてハンド
ルを配設し、また、該ハンドルの上方に同じくミッショ
ンケースの上部からガイド板のガイド溝を貫通して、走
行変速とロータリの駆動の入り切りを行う単一の操作レ
バーを延出させて設けると共に、前記ガイド板をハンド
ルの基部前方から斜め上・前方に向けてエンジンの後部
を覆うように配設し、また、前記ガイド板のガイド溝
は、前進１速，前進２速，中立の各走行変速段に対応す
るように割り当てた横方向のガイド溝部と、該横方向の
ガイド溝部に直交する縦方向の溝部と、その縦方向の溝
部の上端に連続する別の横方向のガイド溝部を備え、前
記単一の操作レバーを走行変速を行う横方向のガイド溝
部から縦方向の溝部を介して別の横方向のガイド溝部に
操作することにより、前進１速状態でロータリを駆動さ
せて作業を行うことが出来るように構成したことを特徴
とするものである。 【０００５】 【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明によ
る実施例について説明する。耕うん機１１は、図８に示
すように、機体フレームを構成するミッションケース１
２、エンジン１３、走行車輪１５、ロータリ１６及びハ
ンドル１７を備えている。 【０００６】ミッションケース１２はプレスにより形成
された合せケースからなる大型の部材からなり、その前
方にエンジン１３載置用のエンジンフレーム１９が固定
され、また斜め後方に向けて延びるようにハンドル１７
が取付けられ、更にその八字状ケース部の先端部分にそ
れぞれ走行車輪１５及びロータリ１６が装着されてい
る。また、エンジン１３の出力プーリからミッションケ
ース１２の入力軸１９（図３、図４参照）に固定された
プーリに亘って主クラッチを構成するテンションプーリ
にて緊張・弛緩自在にベルトが巻掛けられており、かつ
該ベルト及びプーリはケース２０にて覆われている。 【０００７】更に、ミッションケース１２の上部から斜
め上・後方に向けてハンドル１７を配設し、また、該ハ
ンドル１７の上方に、ミッションケースの上部から、ガ
イド板９のガイド溝１０を貫通して側面視において前記
ハンドル１７に略平行して１本の変速レバー１が延びて
おり、かつ該変速レバー１はエンジン１３上部の燃料タ
ンク２１及びミッションケース１２に亘って取付けら
れ、ガイド板９のガイド溝１０に案内されている。した
がって、ガイド板９は、前記ハンドル１７の基部前方か
ら斜め上・前方に向けて配設されエンジン１３後方部に
嵩低状に位置させてハンドル１７と直交する方向に取付
けられている。 【０００８】なお、該ガイド板９のガイド溝１０は、図
５又は図６に示すように、横（左右）方向が前進１速位
置Ｆ１、前進２速位置Ｆ２、中立位置Ｎ、後進位置Ｒ及
び作業中立位置Ｎ’を有する走行変速切換段からなり、
また前記走行変速切換段の上下には正転位置Ｓ、中立位
置ＮＲ及び逆転位置Ｃを有するロータリ回転方向切換用
のガイド溝１０ａおよび１０ｂからなっている。 【０００９】そして、変速レバー１は、図１乃至図３に
示すように、その基端部がコ字状になっており、該コ字
状部１ａがボルトピン３にて上下方向回動自在にかつ左
右方向に一体に連動するようにシフタ連動軸２に連結さ
れており、前記変速レバー１を上下および左右方向に操
作することにより前記ミッションケース１２に配設され
た走行用変速装置およびロータリ用変速装置の変速およ
び前後進の操作をする。 【００１０】更に、該シフタ連動軸２はミッションケー
ス１２に固定されているカラー２１に回転自在に支持さ
れていると共に該ケース１２内にて変速アーム２２が溶
着されている。また、ミッションケース１２にはその左
右側面に亘って変速シフト軸２３が配設され、かつ該シ
フト軸２３の両端はカラー２５，２５により挟持されて
ボルト２６，２６にて固定されており、更に該シフト軸
２３にはシフトフォーク２７が摺動自在に嵌挿してい
る。また、該シフトフォーク２７はシフト軸２３との間
でクリックストップ機構により所定位置に位置決め付勢
されていると共に、前記変速アーム２２に連結され、か
つ入力軸１９に摺動のみ自在にスプライン結合している
走行用シフタ歯車６に係合している。 【００１１】一方、前記変速シフト軸２３を挟持してい
るカラー２５，２５にはコ字状からなる連動アーム５が
回動自在に支持されており、該連動アーム５には横方向
に延びる長孔５ａが形成され、かつ該長孔５ａに前記変
速レバー１が貫通している。これにより、変速アーム１
の上下移動により連動アーム５はカラー２５を中心に回
動するが、レバー１の左右動は長孔５ａにて吸収され連
動アーム５には伝わらない。また、図４に詳示するよう
に、ミッションケース１２に固定されているカラー２６
にロータリ用シフタ連動軸２７が回転自在に支持されて
おり、該連動軸２７はケース外方にてプレート２９が固
定され、更に該プレート２９の先端に固定されたピン２
９ａ及びロッド３０を介して前記連動アーム５に連結し
ており、また連動軸２７のケース内方部にはロータリ用
変速アーム３１が溶着されている。 【００１２】また、前記変速シフト軸２３に連接してミ
ッションケース１２両側面に亘るようにロータリ用シフ
ト軸３２が配設されており、更に、該シフト軸３２には
シフトフォーク３３が摺動自在に嵌挿している。そし
て、該シフトフォーク３３はシフト軸３２との間でクリ
ックストップ機構により所定位置に位置決め付勢されて
いると共に、前記変速アーム３２に連結し、かつ入力軸
１９に摺動自在にスプライン結合しているロータリ用シ
フタ歯車７に係合している。 【００１３】尚、図３において、変速用シフタ歯車６が
歯車３５に係合して前進１速Ｆ１，歯車３６に常時噛合
している歯車３７に係合して前進２速Ｆ２，そして常時
歯車３８に噛合している歯車３９に係合して後進Ｒが得
られ、またロータリ用シフタ歯車７が歯車４０に係合し
て正転Ｓ，歯車４１に常時噛合している歯車４２に係合
して逆転Ｃが得られる。更に、走行伝動系の回転はチェ
ーン及び作動歯車を介して走行車輪１５に伝達され、ま
たロータリ伝動系の回転はチェーンを介してロータリ１
６に伝達される。 【００１４】また、図２及び図４に示すように、ハンド
ル１７の基部はコ字状のブラケット４３によりミッショ
ンケース１２を挟むように取付けられており、かつ該ブ
ラケット４３の取付けによりロータリ用シフト軸３２の
抜止めが図られている。 【００１５】更に、図３及び図７に示すように、ミッシ
ョンケース１２にはベアリングホルダ４５，４５が取付
けられ、かつ該ホルダ４５に装着したシール付ベアリン
グ４５ａにより入力軸１９が回転自在に支持されている
が、上記ベアリングホルダ４５の取付けは、ケース及び
ホルダに形成された直線部ａにて回止めが図られ、かつ
フランジｂにて抜止めが図られている。これにより、ホ
ルダ４５を安価な構成でもって容易かつ確実に固定でき
る。なお、本実施例のミッションはグリス潤滑になって
いるので、該ベアリング４５ａのシールは簡単なもので
足りる。 【００１６】本実施例は以上のような構成よりなるの
で、エンジン１３の回転はケース２０内のベルトを介し
てミッションケース１２部位の入力軸１９に伝達され
る。そして、オペレータが変速レバー１をガイド板９の
ガイド溝１０に沿って横（左右）方向に移動すると、該
変速レバー１の左右動はシフタ連動軸２及び変速アーム
２２を介してシフトフォーク２７に伝えられ、該フォー
ク２７をシフト軸２３に沿って摺動し、ガイド板の表示
に対応した適宜位置にて位置決めされる。例えば、変速
レバー１を中立位置Ｎから前進２速位置Ｆ２に移動する
と、フォーク２７は走行変速用シフタ歯車６を歯車３７
に係合して耕うん機１１を非作業走行に適応すべく高速
走行し、また後進位置Ｒに移動すると、シフタ歯車６は
歯車３９に係合して後進する。なおこの際、変速レバー
１の左右動によっては、該レバー１が長孔５ａ内を摺動
するだけで連動アーム５は何等影響を受けず、ロータリ
停止位置ＮＲに保たれている。 【００１７】また、ガイド板９は、変速レバー１の移動
量が必然的に少なくなる変速レバーの基端側に近い位置
に嵩低状に配設されており、長孔５ａを小さな範囲のも
のにでき、ガイド板９をコンパクトに出来る。 【００１８】そして、変速レバー１をガイド板９の略中
央位置における作業中立位置Ｎ’に位置した状態で、該
レバー１をガイド溝１０ａもしくは１０ｂに沿って縦
（上下）方向に操作すると、連動アーム５がシフト軸２
３を中心に上下方向に回動する。すると、ロッド３０及
びプレート２９を介してロータリ用シフタ連動軸２７が
回動し、更に変速アーム３１を介してシフトフォーク３
３をシフト軸３２に沿って摺動し、かつガイド板の表示
に対応した適宜位置にて位置決めされる。例えば、変速
レバー１を中立位置ＮＲから正転位置Ｓに移動すると、
シフトフォーク３３はシフタ歯車７を歯車４０に係合し
て前進方向と同方向の回転をロータリ１６に伝達し、ま
た逆転位置Ｃに移動すると、シフタ歯車７が歯車４２に
係合して前進方向と逆方向の回転をロータリ１６に伝達
する。 【００１９】なお、この際、変速レバー１の上下動によ
っては、ボルトピン３が回動するだけで走行用シフタ連
動軸２は何等影響を受けず、走行停止にある。そして、
変速レバー１を中央位置から上のガイド溝１０ａ又は下
のガイド溝１０ｂに移動した状態で、該レバー１をガイ
ド溝１０に沿って前進１速位置Ｆ１になるように横方向
に移動する。すると、前述と同様に、シフタ連動軸２、
変速アーム２２及びシフトフォーク２７を介してシフタ
歯車６を歯車３５に係合するようにし、作業に適した低
速回転を車輪１５に伝達する。これにより、ロータリ１
６が正転又は逆転にて回転した状態で耕うん機１１が前
進し、耕うん作業が行われる。 【００２０】また、本実施例では、走行変速のガイド溝
の上下位置にロータリ変速のガイド溝を振り分け配置し
ているが、それ以外に走行変速のガイド溝の上または下
にロータリのガイド溝を配設してもよい。更に、ガイド
板９のガイド溝１０を、横方向に設け走行変速用溝とな
すと共に、その上下位置にロータリの回転方向を変換す
る縦方向のロータリ変速用溝を縦方向に振り分け配置す
ることにより、余裕のある機体幅方向を用いて多数の走
行変速が可能となるものでありながら、高さ方向を低く
してコンパクトで良好なデザインを構成することができ
ると共に、走行しながらのロータリの駆動の入り切り操
作がスムーズでかつ即座に行えるので、操作性の向上を
図ることができる。 【００２１】以上の構成に基づき、ミッションケースの
上部から斜め上・後方に向けてハンドルを配設し、ま
た、該ハンドルの上方に、ミッションケースの上部から
ガイド板のガイド溝を貫通して延出した１本の変速レバ
ーは、上下および左右のいずれかの方向に操作される。
そして、１本の操作レバー１を上下および左右方向のい
ずれか一方に操作することによりミッションケース１２
内に内蔵された走行用変速装置およびロータリ用変速装
置のいずれか一方を操作し、前記操作レバーの他方に操
作することにより前記走行用変速装置およびロータリ用
変速装置の他方を操作する。 【００２２】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ミッションケースの上部から斜め上・後方に向けて配設
したハンドルに略平行して、その上方に単一の操作レバ
ーをミッションケースの上部から延出させて設けたの
で、ハンドルの基部に走行変速レバーとロータリの入切
りを行う操作レバーを並列させて設けるもののように他
方のレバーが一方のレバー操作の邪魔になるといった不
具合がなく、しかも単一の 操作レバーをハンドルから上
方に離して設けているので、ハンドルとの干渉もなく円
滑に操作を行うことができる。 【００２３】また、走行変速とロータリの駆動の入り切
りを選択案内する操作レバーのガイド板は、ハンドルの
基部前方から斜め上・前方に向けてエンジンの後部を覆
うように配設したので、例えば、ハンドルのフレーム枠
中にガイド板を設けるもののようにハンドルに視界が遮
られて、操作レバーの操作位置が見ずらくなるようなこ
とがなく操作レバーの操作位置の認識が容易となり、ま
た、ガイド板はそれ自体がエンジンの後部を覆うカバー
の役割を果たすのでエンジン後部や操作レバー基部周辺
を良好に覆って機体の外観を向上させることができる。 【００２４】 さらに、ガイド板のガイド溝は、前進１
速，前進２速，中立の各走行変速段に対応するように割
り当てた横方向のガイド溝部と、該横方向のガイド溝部
に直交する縦方向の溝部とその縦方向の溝部の上端に連
続する別の横方向のガイド溝部を備え、操作レバーを走
行変速を行う横方向のガイド溝部から縦方向の溝部を介
して別の横方向のガイド溝部に操作することにより、前
進１速状態でロータリを駆動させて作業を行うことが出
来るから、機体の走行と耕耘作業を誤りなく単一の操作
レバーによって選択することができ、特に操作に不慣れ
な人であっても誤操作なく安全、かつ能率的に作業を行
うことができる。
り、詳しくは、走行変速とロータリの駆動の入り切りを
単一の操作レバーで行う耕うん機に関する。 【０００２】 【従来の技術】一般に、耕うん機は、走行用の主変速レ
バーとロータリの入り切りを行う操作レバーを別々に有
しており、オペレータはこれら両レバーをそれぞれ操作
して走行変速及びロータリの入り切り操作を行ってい
る。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】このため、耕うん機の
操作が面倒になっていると共に、装置が複雑になり、コ
ンパクト化及びコストダウンの障害になっている。特
に、近時、ロータリを一体に組み込んだ小型の耕うん機
が案出されているが、該小型の耕うん機は、通常、家庭
菜園等にて操作に不慣れな素人が用いる場合が多く、操
作の簡便性及び一層の小型・軽量化が希求されている。
そこで、本発明は、単一の変速レバーで走行変速及びロ
ータリの入り切りを行うことが出来ると共に、その操作
が円滑に出来るようにすることにより、上述課題を解消
した耕うん機を提供することを目的とするものである。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、走行車輪およびミッションケ
ースを有する機体前方にエンジンを搭載し、かつ機体後
方にロータリを装備してなる耕うん機において、前記ミ
ッションケースの上部から斜め上・後方に向けてハンド
ルを配設し、また、該ハンドルの上方に同じくミッショ
ンケースの上部からガイド板のガイド溝を貫通して、走
行変速とロータリの駆動の入り切りを行う単一の操作レ
バーを延出させて設けると共に、前記ガイド板をハンド
ルの基部前方から斜め上・前方に向けてエンジンの後部
を覆うように配設し、また、前記ガイド板のガイド溝
は、前進１速，前進２速，中立の各走行変速段に対応す
るように割り当てた横方向のガイド溝部と、該横方向の
ガイド溝部に直交する縦方向の溝部と、その縦方向の溝
部の上端に連続する別の横方向のガイド溝部を備え、前
記単一の操作レバーを走行変速を行う横方向のガイド溝
部から縦方向の溝部を介して別の横方向のガイド溝部に
操作することにより、前進１速状態でロータリを駆動さ
せて作業を行うことが出来るように構成したことを特徴
とするものである。 【０００５】 【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明によ
る実施例について説明する。耕うん機１１は、図８に示
すように、機体フレームを構成するミッションケース１
２、エンジン１３、走行車輪１５、ロータリ１６及びハ
ンドル１７を備えている。 【０００６】ミッションケース１２はプレスにより形成
された合せケースからなる大型の部材からなり、その前
方にエンジン１３載置用のエンジンフレーム１９が固定
され、また斜め後方に向けて延びるようにハンドル１７
が取付けられ、更にその八字状ケース部の先端部分にそ
れぞれ走行車輪１５及びロータリ１６が装着されてい
る。また、エンジン１３の出力プーリからミッションケ
ース１２の入力軸１９（図３、図４参照）に固定された
プーリに亘って主クラッチを構成するテンションプーリ
にて緊張・弛緩自在にベルトが巻掛けられており、かつ
該ベルト及びプーリはケース２０にて覆われている。 【０００７】更に、ミッションケース１２の上部から斜
め上・後方に向けてハンドル１７を配設し、また、該ハ
ンドル１７の上方に、ミッションケースの上部から、ガ
イド板９のガイド溝１０を貫通して側面視において前記
ハンドル１７に略平行して１本の変速レバー１が延びて
おり、かつ該変速レバー１はエンジン１３上部の燃料タ
ンク２１及びミッションケース１２に亘って取付けら
れ、ガイド板９のガイド溝１０に案内されている。した
がって、ガイド板９は、前記ハンドル１７の基部前方か
ら斜め上・前方に向けて配設されエンジン１３後方部に
嵩低状に位置させてハンドル１７と直交する方向に取付
けられている。 【０００８】なお、該ガイド板９のガイド溝１０は、図
５又は図６に示すように、横（左右）方向が前進１速位
置Ｆ１、前進２速位置Ｆ２、中立位置Ｎ、後進位置Ｒ及
び作業中立位置Ｎ’を有する走行変速切換段からなり、
また前記走行変速切換段の上下には正転位置Ｓ、中立位
置ＮＲ及び逆転位置Ｃを有するロータリ回転方向切換用
のガイド溝１０ａおよび１０ｂからなっている。 【０００９】そして、変速レバー１は、図１乃至図３に
示すように、その基端部がコ字状になっており、該コ字
状部１ａがボルトピン３にて上下方向回動自在にかつ左
右方向に一体に連動するようにシフタ連動軸２に連結さ
れており、前記変速レバー１を上下および左右方向に操
作することにより前記ミッションケース１２に配設され
た走行用変速装置およびロータリ用変速装置の変速およ
び前後進の操作をする。 【００１０】更に、該シフタ連動軸２はミッションケー
ス１２に固定されているカラー２１に回転自在に支持さ
れていると共に該ケース１２内にて変速アーム２２が溶
着されている。また、ミッションケース１２にはその左
右側面に亘って変速シフト軸２３が配設され、かつ該シ
フト軸２３の両端はカラー２５，２５により挟持されて
ボルト２６，２６にて固定されており、更に該シフト軸
２３にはシフトフォーク２７が摺動自在に嵌挿してい
る。また、該シフトフォーク２７はシフト軸２３との間
でクリックストップ機構により所定位置に位置決め付勢
されていると共に、前記変速アーム２２に連結され、か
つ入力軸１９に摺動のみ自在にスプライン結合している
走行用シフタ歯車６に係合している。 【００１１】一方、前記変速シフト軸２３を挟持してい
るカラー２５，２５にはコ字状からなる連動アーム５が
回動自在に支持されており、該連動アーム５には横方向
に延びる長孔５ａが形成され、かつ該長孔５ａに前記変
速レバー１が貫通している。これにより、変速アーム１
の上下移動により連動アーム５はカラー２５を中心に回
動するが、レバー１の左右動は長孔５ａにて吸収され連
動アーム５には伝わらない。また、図４に詳示するよう
に、ミッションケース１２に固定されているカラー２６
にロータリ用シフタ連動軸２７が回転自在に支持されて
おり、該連動軸２７はケース外方にてプレート２９が固
定され、更に該プレート２９の先端に固定されたピン２
９ａ及びロッド３０を介して前記連動アーム５に連結し
ており、また連動軸２７のケース内方部にはロータリ用
変速アーム３１が溶着されている。 【００１２】また、前記変速シフト軸２３に連接してミ
ッションケース１２両側面に亘るようにロータリ用シフ
ト軸３２が配設されており、更に、該シフト軸３２には
シフトフォーク３３が摺動自在に嵌挿している。そし
て、該シフトフォーク３３はシフト軸３２との間でクリ
ックストップ機構により所定位置に位置決め付勢されて
いると共に、前記変速アーム３２に連結し、かつ入力軸
１９に摺動自在にスプライン結合しているロータリ用シ
フタ歯車７に係合している。 【００１３】尚、図３において、変速用シフタ歯車６が
歯車３５に係合して前進１速Ｆ１，歯車３６に常時噛合
している歯車３７に係合して前進２速Ｆ２，そして常時
歯車３８に噛合している歯車３９に係合して後進Ｒが得
られ、またロータリ用シフタ歯車７が歯車４０に係合し
て正転Ｓ，歯車４１に常時噛合している歯車４２に係合
して逆転Ｃが得られる。更に、走行伝動系の回転はチェ
ーン及び作動歯車を介して走行車輪１５に伝達され、ま
たロータリ伝動系の回転はチェーンを介してロータリ１
６に伝達される。 【００１４】また、図２及び図４に示すように、ハンド
ル１７の基部はコ字状のブラケット４３によりミッショ
ンケース１２を挟むように取付けられており、かつ該ブ
ラケット４３の取付けによりロータリ用シフト軸３２の
抜止めが図られている。 【００１５】更に、図３及び図７に示すように、ミッシ
ョンケース１２にはベアリングホルダ４５，４５が取付
けられ、かつ該ホルダ４５に装着したシール付ベアリン
グ４５ａにより入力軸１９が回転自在に支持されている
が、上記ベアリングホルダ４５の取付けは、ケース及び
ホルダに形成された直線部ａにて回止めが図られ、かつ
フランジｂにて抜止めが図られている。これにより、ホ
ルダ４５を安価な構成でもって容易かつ確実に固定でき
る。なお、本実施例のミッションはグリス潤滑になって
いるので、該ベアリング４５ａのシールは簡単なもので
足りる。 【００１６】本実施例は以上のような構成よりなるの
で、エンジン１３の回転はケース２０内のベルトを介し
てミッションケース１２部位の入力軸１９に伝達され
る。そして、オペレータが変速レバー１をガイド板９の
ガイド溝１０に沿って横（左右）方向に移動すると、該
変速レバー１の左右動はシフタ連動軸２及び変速アーム
２２を介してシフトフォーク２７に伝えられ、該フォー
ク２７をシフト軸２３に沿って摺動し、ガイド板の表示
に対応した適宜位置にて位置決めされる。例えば、変速
レバー１を中立位置Ｎから前進２速位置Ｆ２に移動する
と、フォーク２７は走行変速用シフタ歯車６を歯車３７
に係合して耕うん機１１を非作業走行に適応すべく高速
走行し、また後進位置Ｒに移動すると、シフタ歯車６は
歯車３９に係合して後進する。なおこの際、変速レバー
１の左右動によっては、該レバー１が長孔５ａ内を摺動
するだけで連動アーム５は何等影響を受けず、ロータリ
停止位置ＮＲに保たれている。 【００１７】また、ガイド板９は、変速レバー１の移動
量が必然的に少なくなる変速レバーの基端側に近い位置
に嵩低状に配設されており、長孔５ａを小さな範囲のも
のにでき、ガイド板９をコンパクトに出来る。 【００１８】そして、変速レバー１をガイド板９の略中
央位置における作業中立位置Ｎ’に位置した状態で、該
レバー１をガイド溝１０ａもしくは１０ｂに沿って縦
（上下）方向に操作すると、連動アーム５がシフト軸２
３を中心に上下方向に回動する。すると、ロッド３０及
びプレート２９を介してロータリ用シフタ連動軸２７が
回動し、更に変速アーム３１を介してシフトフォーク３
３をシフト軸３２に沿って摺動し、かつガイド板の表示
に対応した適宜位置にて位置決めされる。例えば、変速
レバー１を中立位置ＮＲから正転位置Ｓに移動すると、
シフトフォーク３３はシフタ歯車７を歯車４０に係合し
て前進方向と同方向の回転をロータリ１６に伝達し、ま
た逆転位置Ｃに移動すると、シフタ歯車７が歯車４２に
係合して前進方向と逆方向の回転をロータリ１６に伝達
する。 【００１９】なお、この際、変速レバー１の上下動によ
っては、ボルトピン３が回動するだけで走行用シフタ連
動軸２は何等影響を受けず、走行停止にある。そして、
変速レバー１を中央位置から上のガイド溝１０ａ又は下
のガイド溝１０ｂに移動した状態で、該レバー１をガイ
ド溝１０に沿って前進１速位置Ｆ１になるように横方向
に移動する。すると、前述と同様に、シフタ連動軸２、
変速アーム２２及びシフトフォーク２７を介してシフタ
歯車６を歯車３５に係合するようにし、作業に適した低
速回転を車輪１５に伝達する。これにより、ロータリ１
６が正転又は逆転にて回転した状態で耕うん機１１が前
進し、耕うん作業が行われる。 【００２０】また、本実施例では、走行変速のガイド溝
の上下位置にロータリ変速のガイド溝を振り分け配置し
ているが、それ以外に走行変速のガイド溝の上または下
にロータリのガイド溝を配設してもよい。更に、ガイド
板９のガイド溝１０を、横方向に設け走行変速用溝とな
すと共に、その上下位置にロータリの回転方向を変換す
る縦方向のロータリ変速用溝を縦方向に振り分け配置す
ることにより、余裕のある機体幅方向を用いて多数の走
行変速が可能となるものでありながら、高さ方向を低く
してコンパクトで良好なデザインを構成することができ
ると共に、走行しながらのロータリの駆動の入り切り操
作がスムーズでかつ即座に行えるので、操作性の向上を
図ることができる。 【００２１】以上の構成に基づき、ミッションケースの
上部から斜め上・後方に向けてハンドルを配設し、ま
た、該ハンドルの上方に、ミッションケースの上部から
ガイド板のガイド溝を貫通して延出した１本の変速レバ
ーは、上下および左右のいずれかの方向に操作される。
そして、１本の操作レバー１を上下および左右方向のい
ずれか一方に操作することによりミッションケース１２
内に内蔵された走行用変速装置およびロータリ用変速装
置のいずれか一方を操作し、前記操作レバーの他方に操
作することにより前記走行用変速装置およびロータリ用
変速装置の他方を操作する。 【００２２】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ミッションケースの上部から斜め上・後方に向けて配設
したハンドルに略平行して、その上方に単一の操作レバ
ーをミッションケースの上部から延出させて設けたの
で、ハンドルの基部に走行変速レバーとロータリの入切
りを行う操作レバーを並列させて設けるもののように他
方のレバーが一方のレバー操作の邪魔になるといった不
具合がなく、しかも単一の 操作レバーをハンドルから上
方に離して設けているので、ハンドルとの干渉もなく円
滑に操作を行うことができる。 【００２３】また、走行変速とロータリの駆動の入り切
りを選択案内する操作レバーのガイド板は、ハンドルの
基部前方から斜め上・前方に向けてエンジンの後部を覆
うように配設したので、例えば、ハンドルのフレーム枠
中にガイド板を設けるもののようにハンドルに視界が遮
られて、操作レバーの操作位置が見ずらくなるようなこ
とがなく操作レバーの操作位置の認識が容易となり、ま
た、ガイド板はそれ自体がエンジンの後部を覆うカバー
の役割を果たすのでエンジン後部や操作レバー基部周辺
を良好に覆って機体の外観を向上させることができる。 【００２４】 さらに、ガイド板のガイド溝は、前進１
速，前進２速，中立の各走行変速段に対応するように割
り当てた横方向のガイド溝部と、該横方向のガイド溝部
に直交する縦方向の溝部とその縦方向の溝部の上端に連
続する別の横方向のガイド溝部を備え、操作レバーを走
行変速を行う横方向のガイド溝部から縦方向の溝部を介
して別の横方向のガイド溝部に操作することにより、前
進１速状態でロータリを駆動させて作業を行うことが出
来るから、機体の走行と耕耘作業を誤りなく単一の操作
レバーによって選択することができ、特に操作に不慣れ
な人であっても誤操作なく安全、かつ能率的に作業を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係わる変速操作装置の要部を示す斜視
図である。 【図２】図１の側面図である。 【図３】図２Ａ−Ａ線による断面図である。 【図４】図２Ｂ−Ｂ線による断面図である。 【図５】ガイド板のガイド溝を示す正面図である。 【図６】その一部変更したガイド溝を示す正面図であ
る。 【図７】ミッションケースに取付けたベアリングホルダ
部分を示す側面図である。 【図８】本発明を適用した耕うん機を示す全体側面図で
ある。 【符号の説明】 １ 変速レバー ９ ガイド板 １０ ガイド溝１０ａ ガイド溝 １０ｂ ガイド溝 １０ｃ ガイド溝 １１ 耕うん機
図である。 【図２】図１の側面図である。 【図３】図２Ａ−Ａ線による断面図である。 【図４】図２Ｂ−Ｂ線による断面図である。 【図５】ガイド板のガイド溝を示す正面図である。 【図６】その一部変更したガイド溝を示す正面図であ
る。 【図７】ミッションケースに取付けたベアリングホルダ
部分を示す側面図である。 【図８】本発明を適用した耕うん機を示す全体側面図で
ある。 【符号の説明】 １ 変速レバー ９ ガイド板 １０ ガイド溝１０ａ ガイド溝 １０ｂ ガイド溝 １０ｃ ガイド溝 １１ 耕うん機
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
B60K 20/00 - 20/08
A01B 33/08
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．走行車輪およびミッションケースを有する機体前方
にエンジンを搭載し、かつ機体後方にロータリを装備し
てなる耕うん機において、前記ミッションケースの上部
から斜め上・後方に向けてハンドルを配設し、また、該
ハンドルの上方に同じくミッションケースの上部からガ
イド板のガイド溝を貫通して、走行変速とロータリの駆
動の入り切りを行う単一の操作レバーを延出させて設け
ると共に、前記ガイド板をハンドルの基部前方から斜め
上・前方に向けてエンジンの後部を覆うように配設し、
また、前記ガイド板のガイド溝は、前進１速，前進２
速，中立の各走行変速段に対応するように割り当てた横
方向のガイド溝部と、該横方向のガイド溝部に直交する
縦方向の溝部と、その縦方向の溝部の上端に連続する別
の横方向のガイド溝部を備え、前記単一の操作レバーを
走行変速を行う横方向のガイド溝部から縦方向の溝部を
介して別の横方向のガイド溝部に操作することにより、
前進１速状態でロータリを駆動させて作業を行うことが
出来るように構成したことを特徴とする耕うん機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10275556A JP3059422B2 (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | 耕うん機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10275556A JP3059422B2 (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | 耕うん機 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7027613A Division JP2933268B2 (ja) | 1995-01-23 | 1995-01-23 | 耕うん機における変速ガイド板構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11157353A JPH11157353A (ja) | 1999-06-15 |
| JP3059422B2 true JP3059422B2 (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=17557103
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10275556A Expired - Lifetime JP3059422B2 (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | 耕うん機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3059422B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101210214B1 (ko) | 2009-12-04 | 2012-12-07 | 기아자동차주식회사 | 차량의 변속기 조작장치 |
-
1998
- 1998-09-29 JP JP10275556A patent/JP3059422B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH11157353A (ja) | 1999-06-15 |
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| EXPY | Cancellation because of completion of term |