JP2005306223A - 自動車用コンソールボックス - Google Patents

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JP2005306223A JP2004126367A JP2004126367A JP2005306223A JP 2005306223 A JP2005306223 A JP 2005306223A JP 2004126367 A JP2004126367 A JP 2004126367A JP 2004126367 A JP2004126367 A JP 2004126367A JP 2005306223 A JP2005306223 A JP 2005306223A
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Teruo Kawasaki
輝夫 川崎
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Abstract

【課題】運転席と助手席との間に設けられる自動車用コンソールボックスであって、運転席と助手席との間の大きなスペースをプロテクタで占有することで、走行中の急停止時における後席乗員の確実な保護を図る。
【解決手段】ボックス本体20の後縁に緩衝作用をもつリッド30を回動可能に取り付け、リッド30を起立させた状態でサポートロッド31により起立状態を保持してプロテクタ機能をもたせる。また、ボックス本体20の後端面20aに別物のプロテクタ40を重合格納し、後縁に起立状態となるように起倒可能に取り付け、プロテクタ40を起立状態でサポートロッド50により保持させる。プロテクタ40を起立させて、リッド30内面に収納したテーブル60を引き出し用開口24から引き出し可能とするか、あるいはボックス本体20の後端面20aに格納したスタンド式のテーブル70を使用可能とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、運転席と助手席との間のスペースに設けられる自動車用コンソールボックスに係り、特に、コンソールボックスに後席乗員に対するプロテクタ機能を付与することで、快適な乗り心地を保証できる自動車用コンソールボックスに関する。
通常、図18に示すように、自動車室内の運転席側シート1と助手席側シート2との間のスペースにコンソールボックス3が設けられており、このコンソールボックス3は、上面を開口したボックス本体4に対してボックス本体4の上面開口を蓋するリッド5がボックス本体4の後端側のヒンジ部4aを基に前後方向に回動可能に取り付けられている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−315863号公報
しかしながら、従来のコンソールボックス3は、その上部に大きなスペースSが形成されるため、例えば、子供が後席側に着座する場合、シートベルトを着用せず、また、一時的にシートベルトを外した時、走行中急停止すれば、後席側の子供が前のめりになる。例えば、運転席側シート1や助手席側シート2の真後ろであれば、これらシートのシートバック1a,2aで身体を支えることは可能であるが、ほぼ中央にいた場合には、コンソールボックス3の上部に大きなスペースSがあるため、子供の身体が前のめりになり、走行中の乗り心地が必ずしも満足のいくものではなかった。
更に、運転席側シート1や助手席側シート2のシートバック1a,2aにスタンド式のテーブル等を設けることで、運転席側シート1や助手席側シート2の後方に着座する乗員がドリンク缶や小物等を上記テーブル上に載置することは可能であるが、後席の中央に着座する乗員にとっては前方は運転席側シート1と助手席側シート2との間の大きなスペースSであるため、テーブルを設置することができず、使い勝手の面においても改良が望まれていた。
この発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的とするところは、運転席側シートと助手席側シートとの間に設けられるコンソールボックスに後席乗員に対するプロテクタ機能を付与することで、例えば、急停止等で後席乗員が前のめりになっても確実に保護することができ、快適走行が保証できる自動車用コンソールボックスを提供することにある。
更に、本発明の更なる目的は、後席のほぼ中央に着座する乗員が便利に使用できるテーブルを付設することで、使い勝手を高めた自動車用コンソールボックスを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明者は、鋭意研究の結果、コンソールボックスのボックス本体の後部上縁にプロテクタを起立させることにより、運転席側シートと助手席側シート間の空間をこのプロテクタで占有することで、走行中の急停止等で後席乗員が前方に倒れ込んでもこのプロテクタで確実に保護できることに着目し、本発明を完成するに至った。
このプロテクタとしての一つの態様としては、既存のコンソールボックスのリッドを使用する構造と、既存のコンソールボックスに別物のプロテクタを付設する構造とがある。
まず、既存のコンソールボックスのリッドを使用するタイプは、運転席と助手席との間のスペースに配設される自動車用コンソールボックスであって、この自動車用コンソールボックスは、上面を開口したボックス本体と、このボックス本体の上面開口を蓋する開閉式のリッドとから構成され、このリッドは、ボックス本体の後端縁にヒンジ部を介して前後方向に回動可能に取り付けられ、かつリッドの起立状態を保持するサポート部材が設けられており、起立状態のリッドを後席乗員に対するプロテクタとして作用させることを特徴とする。
ここで、リッドは、プロテクタ機能を備えるためにリッド芯材の表面にクッション材を介して表皮で被包するか、あるいはクッション性を備えた厚みのある表皮でリッド芯材を被包する構成を採用するのが良い。
そして、リッドを起立状態で保持するサポート部材としては、ボックス本体にリッドを起立させた状態でボックス本体とリッドとの間にロッドの両端を固定するサポートロッドを使用する等、慣用の固定手段を使用することができる。
従って、この構成によれば、表面に緩衝性を有するリッドをボックス本体の後部上縁に起立保持することで、運転席と助手席との間の大きなスペースをこのリッドで占有することができ、走行中の急停止等で後席乗員が前のめりになっても、このリッドで確実に保護することができる。
また、コンソールボックスとは別体のプロテクタを使用する構造は、運転席と助手席との間のスペースに配設される自動車用コンソールボックスであって、この自動車用コンソールボックスは、上面を開口したボックス本体と、この上面開口を蓋する開閉式のリッドと、ボックス本体の後端面に重合状に格納され、ボックス本体後部上縁にヒンジ部を介して上方に起倒可能に取り付けられたプロテクタと、このプロテクタの起立状態を保持するサポート部材とから構成されていることを特徴とする。
ここで、プロテクタとしては、乗員が手をついた際の荷重に耐える必要があるため、好ましくは、PP樹脂等の剛性を有する芯材の表面にポリウレタンフォーム等の発泡樹脂成形体を介装し、それらの外表面を織布等の表皮により被包する構造が好ましい。
同様に、このプロテクタの起立状態を保持するサポート部材としては、起立状態のプロテクタとボックス本体とをロッドの両端で固定するサポートロッド構造を採用するのが好ましい。このサポートロッドは、その一方端側がボックス本体の側壁に軸支され、サポートロッドの他方端側をプロテクタの係止片に係止させることで、起立状態のプロテクタをロック保持することができる。尚、プロテクタ保持構造に慣用のロック手段を使用することができる。
従って、この構成によれば、プロテクタをボックス本体の後端面に格納した状態から上方に回動操作して、プロテクタを起立状態とし、このプロテクタの起立状態をサポート部材により保持することで、運転席と助手席との間の大きなスペースをこのプロテクタで占有することができ、走行中の急停止等で後席乗員が前のめりになってもこのプロテクタで確実に保護することができる。
更に、この発明の好ましい実施の態様は、前記リッドの内面にテーブルが引き出し可能に収納され、かつリッドは、ボックス本体の左右側縁部に設けたヒンジ部を介して左右方向に回動可能に取り付けられており、更に、リッド内面に収納されたテーブルは、ボックス本体の後端面に設けた引き出し用開口を通して後席側に引き出され、この引き出し用開口は、プロテクタの格納時にはプロテクタにより隠されることにより、プロテクタの起立時にのみ、テーブルが引き出し可能となることを特徴とする。
ここで、引き出し式のテーブルを内面に収容するリッドは、ボックス本体に対して左右側縁部をヒンジ部として、左右方向に沿って回動可能に取り付けられる。また、リッドの内面にテーブルを収納した状態でリッドとテーブルが一体的に左右側に回動可能となるように、リッド内面とテーブルとの間には、永久磁石片と金属片との磁性吸引構造か、あるいは爪係合構造等が採用されていることにより、テーブルがリッド内面に保持される。
そして、テーブルを引き出す際は、コンソールボックスにおけるボックス本体に回動可能に取り付けられているプロテクタを上方に回動操作して、ボックス本体の後部上縁に起立させることで、テーブルの引き出し用開口を露出させることができ、リッド内部に収納されているテーブルを後席乗員側に引き出すことができる。
従って、この態様によれば、テーブルを引き出し使用する際には、常にプロテクタは上方に起立した状態にあることが必要であるため、後席乗員がテーブルを使用する時には、常時プロテクタが設置された状態であり、安全が確実に保たれている。
また、本発明の好ましい実施の態様は、前記ボックス本体の後端面にスタンド式のテーブルが起倒可能に取り付けられ、ボックス本体の後端面に格納されたスタンド式のテーブルの表面を覆うようにプロテクタが起倒可能にボックス本体の後端面に格納されることにより、プロテクタの起立時にのみスタンド式のテーブルの使用が可能になることを特徴とする。
ここで、スタンド式のテーブルの保持機構としては、ボックス本体の後端面とテーブルとの間にスタンドが設けられ、このスタンドは、テーブルを起立状態とした時にロックされ、テーブルが保持されるとともに、格納する時は、このロック部を上方へ押し上げればロックが解除されて、テーブルを下方向に回動操作できる構造のものが良い。
従って、この態様によれば、スタンド式のテーブルを使用するには、まずプロテクタを起こして起立状態に保持した状態にする必要があるため、このスタンド式のテーブルを使用する際にも、常にプロテクタが起立状態で維持され、スタンド式のテーブル使用時においても、必ずプロテクタが設置された状態となる。
以上説明した通り、本発明に係る自動車用コンソールボックスは、ボックス本体の上面開口を蓋するリッドの製品表面に緩衝性を付与し、前後方向に回動可能に取り付け、かつ起立状態でサポート部材により保持するという構成を採用すれば、運転席側シートのシートバックと助手席側シートのシートバックとの間の大きなスペースを緩衝性をもつリッドにより塞ぐことができる。
また、本発明に係る自動車用コンソールボックスは、コンソールボックスにおけるボックス本体の後端面に別物のプロテクタを起倒自在に取り付け、ボックス本体の後部上縁にプロテクタを起立させた状態でサポート部材によりプロテクタを保持すれば、運転席側シートのシートバックと助手席側シートのシートバックとの間の大きなスペースをプロテクタにより塞ぐことができる。
従って、走行中の急停止等により、後席乗員が前のめりになってもリッドやプロテクタ等に手をついて身体を支えることができ、後席乗員の乗車姿勢を適正に維持できるとともに、乗員が手をついた際、リッドやプロテクタの緩衝性により衝撃等を有効に緩和することができるという効果を有する。
更に、本発明に係る自動車用コンソールボックスは、コンソールボックスに引き出し式のテーブルやスタンド式のテーブルを付設するという構成を採用すれば、後席のほぼ中央に着座する乗員に対してもテーブルの設置が可能となり、使い勝手を高めるとともに、特に、引き出し式のテーブル、あるいはスタンド式のテーブルを使用するには、プロテクタを起立状態にする必要があるため、テーブル使用時には常にプロテクタが起立状態となっており、安全性を確保した状態でのテーブルの使用が可能になることから、安全性を考慮しつつ使い勝手を高めることができるという効果を有する。
以下、本発明に係る自動車用コンソールボックスの各実施例について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1,図2は本発明の第1実施例を示すもので、既存のコンソールボックスを利用する実施例を示す。図面において、この自動車用コンソールボックス10は、運転席側シート1と助手席側シート2との間に配設され、上面を開口したボックス本体20と、このボックス本体20の上面開口21を蓋するリッド30と、リッド30の起立状態を保持するサポートロッド31とから大略構成されている。
更に詳しくは、リッド30は、製品表面に緩衝性を付与することができるように、ウレタンフォーム等のクッション材が介装され、更に、表面外観を高めるために、布地等の表皮で外表面を被包した構成が好ましく、リッド30は、螺番等のヒンジ部32を介して前後側に回動可能に支持されており、このリッド30の図中左側面に係止片33が設けられている。
また、ボックス本体20の助手席側シート2に対向する面には、サポートロッド31が支点31aを基に回動可能に取り付けられており、このサポートロッド31の自由端側は、係止部31bが形成され、リッド30を後方側に向けて回動操作して、ほぼ鉛直方向に起立させた状態でリッド30の係止片33に上記係止部31bが係止される。
上記コンソールボックス10の使用形態について図2を基に説明する。通常時は、図2(a)に示すように、ボックス本体20は、リッド30により閉鎖されており、運転席側、あるいは助手席側から自由にリッド30を前後方向に開け閉めすることができる。
そして、例えば、後席に子供等が搭乗した場合には、リッド30をヒンジ部32を介して図2(b)に示すように略90°回動した状態、すなわち起立状態でサポートロッド31を支点31aを基に図2(b)中矢印方向に回動させてサポートロッド31の係止部31bをリッド30の係止片33に係止することで、リッド30を起立状態で保持することができる。
従って、リッド30をサポートロッド31により起立状態で保持することで、例えば、走行中の急停止等で後席に着座する乗員が前のめりになっても、リッド30に手をつけば、身体を支えることができ、後席乗員は前席側に前のめりになることがなく、適正な着座姿勢を維持できるとともに、乗員が手をついた際、リッド30の緩衝性により、衝撃等を有効に緩和することができる。尚、サポートロッド31は、ボックス本体20に回動可能に取り付けられているが、リッド30側に回動可能に取り付けても良い。また、サポート手段としてサポートロッド31以外のリッド30の保持機構を採用することもできる。
図3乃至図13は、本発明の第2実施例を示すもので、図3は第2実施例におけるコンソールボックスを示す斜視図、図4は同コンソールボックスの構成を示す分解斜視図、図5は同コンソールボックスの側面図、図6,図7は同コンソールボックスにおけるリッドとテーブルとの関係を示す各断面図、図8は同コンソールボックスにおけるプロテクタの起立状態を示す斜視図、図9は同コンソールボックスにおけるテーブルの引き出し状態を示す斜視図、図10は同コンソールボックスにおけるリッドの開放状態を示す斜視図、図11は同コンソールボックスにおけるリッドの開放状態を示す断面図、図12は同コンソールボックスにおけるプロテクタの起立時並びにテーブルの引き出し時におけるリッドの開放状態を示す斜視図、図13は同断面図である。
この第2実施例における自動車用コンソールボックス100は、図3,図4に示すように、備品を内部に収容できる上面を開口したボックス本体20と、ボックス本体20の上面開口21を蓋するリッド30と、ボックス本体20の後端面20aに格納され、ボックス本体20に対して起倒可能に取り付けられているプロテクタ40と、このプロテクタ40をその起立状態で保持するサポートロッド50と、リッド30内部に収納され、後席側に引き出し可能な引き出し式のテーブル60とから構成されている。
図3は、コンソールボックス100の外観図であり、プロテクタ40の非使用時、また、リッド30の閉鎖時を示しており、このコンソールボックス100の全体構成を図4を基に説明する。まず、ボックス本体20は、PP樹脂、ABS樹脂等、汎用の合成樹脂の射出成形体を有底箱状に形成したもので、上面開口21を備え、特に、ボックス本体20の後部側は、上面開口21の開口面より一段高い位置に段部22が突設され、更に、段部22上面の幅方向の中央部には、上方に向け突出する支持部23が設けられている。
また、ボックス本体20の後端面20aに格納支持されるプロテクタ40は、乗員が手をついた際の荷重に耐え得る強度と、手をついた際の衝撃を緩和する緩衝性とを備えることが望ましいため、好ましくは、PP樹脂等、剛性に富む樹脂芯材の表面にポリウレタンフォーム等、クッション性に優れたパットを介装し、製品表面を織布、不織布、樹脂シート等の表皮で被包して構成するのが良い。
このプロテクタ40は、ボックス本体20の支持部23に回動可能に軸受けできるように、支持部23を収容する切欠き41が一方縁(回転軸側)のほぼ中央に形成され、ヒンジピン42を収容する軸孔41aが設けられている。このヒンジピン42は、支持部23の軸孔23a内に一部が挿入される。従って、ボックス本体20に対してプロテクタ40は、ボックス本体20の後端面20aに重合する状態から上方に向けて略180°回動可能に取り付けられている。
そして、このプロテクタ40を起立状態で保持するために、第1実施例で使用したサポートロッド50の支点51がボックス本体20の側面20bに取り付けられており、このサポートロッド50の自由端には、係止部52が折曲形成されている。
次に、リッド30は、第1実施例のように、プロテクタ機能が要求されないため、樹脂成形体単体、樹脂成形体の表面に布製表皮等を貼付した簡易構成のものが使用でき、この第2実施例では、テーブル60をリッド30内面に引き出し自在に収納する構成を採用しているため、リッド30は、ボックス本体20の左右縁部に左右方向に回動可能に取り付けられ、かつテーブル60を収納状態で保持する機能を備えている。
すなわち、図4,図5に示すように、リッド30の内面に永久磁石片34が左右側に設けられており、リッド30には、この永久磁石片34に対応し、相互に磁性吸引する金属片61がインサートされている。従って、リッド30内へのテーブル60を確実に収納した状態で、上記永久磁石片34と金属片61との磁性吸引力によりリッド30はテーブル60を一体的に保持した状態で左右方向に回動可能である。
また、図7に示すように、永久磁石片34と金属片61による磁性吸引作用に替えて、テーブル60の両側を爪35により係止して、テーブル60をリッド30内面に保持する形態を採用することもできる。
次に、図8以下を基に第2実施例におけるコンソールボックス100の使用形態について説明する。まず、図3のプロテクタ40格納位置からプロテクタ40を上方に持ち上げ、ボックス本体20の段部22を基準として、段部22からプロテクタ40を起立状態になるまで回動操作し、サポートロッド50を支点51を基に回動操作し、サポートロッド50の他端側の係止部52をプロテクタ40の係止片43に係止することで、プロテクタ40の起立状態を保持できる。
そして、図8に示すように、プロテクタ40の起立状態を保持すれば、運転席側シート1と助手席側シート2の各シートバック1a,2aの間の大きなスペースがこのプロテクタ40により塞がれ、走行中の急停止等で後席側の乗員が前のめりになっても、このプロテクタ40により確実に保護することができる。
更に、この第2実施例においては、プロテクタ40により乗り心地を高めることに加えて、テーブル60を後席側に引き出すことが可能に構成されている。すなわち、図8に示すように、プロテクタ40を上方に回動操作し、サポートロッド50によりプロテクタ40を起立状態でロックした時、ボックス本体20の後端面20aにテーブル60の引き出し用開口24が露出することになり、特に、引き出し用開口24は、手を差し入れる差し入れスペース24aが形成され、引き出し用開口24の内奥側にテーブル60の引き出し端が位置しても、テーブル60を容易に引き出すことができ、テーブル60を引き出せば、カップ類や携帯電話等の備品をテーブル60上に載置することができ、使い勝手に優れる。
そして、特に、第2実施例におけるコンソールボックス100においては、テーブル60を引き出し使用するには必ずプロテクタ40を起立状態にする必要があり、常にプロテクタ40が起立状態であるため、安全性を維持しつつ使い勝手を高めることができるという利点がある。
次に、図10以下に基づいて、プロテクタ40の非使用時及び使用時におけるリッド30の開閉操作時の状態について説明する。図10,図11は、プロテクタ40をボックス本体20の後端面20aに格納した状態、すなわちプロテクタ40の非使用状態におけるリッド30の開閉操作を示すもので、後席側に乗員が着座していない場合等、ドライバーや助手席乗員がリッド30を開閉操作するには、リッド30及びボックス本体20のヒンジ部25を基に左右側にリッド30を開放操作でき、この時、テーブル60は、リッド30の内面に保持され、リッド30は内面にテーブル60を保持した状態で開閉操作される。そして、ボックス本体20の上面開口21を開口することで、ドライバーや助手席乗員は、備品の取り出しを簡単に行なうことができる。
次に、図12,図13は、後席に乗員が着座している状態の時、プロテクタ40を起立させ、サポートロッド50により保持した状態でドライバーや助手席乗員がリッド30を開閉操作する時の状態を示す。すなわち、図12に示すように、テーブル60を引き出した状態においては、テーブル60とリッド30との間に磁性吸引力が作用しないため、リッド30をヒンジ部25を基に左右側に回動操作した場合、リッド30のみが回動し、テーブル60は、このリッド30の回動動作に影響されない。
また、リッド30とテーブル60との間に爪35の係合による一体化構造を採用した場合には、テーブル60を引き出しストローク一杯まで引き出した状態で爪35の係合が解除される構成を採用すれば、テーブル60の引き出し時においてもリッド30の開閉操作が可能となる。
図14乃至図17は、本発明に係る自動車用コンソールボックス200の第3実施例を示す。この第3実施例におけるコンソールボックス200は、図14に示すように、第2実施例とほぼ同一構成であり、同一部分には同一符号を付しその説明は省略する。すなわち、第2実施例における引き出し式のテーブル60に替えて、スタンド式のテーブル70を採用したことが第3実施例の構成上の特徴である。
従って、プロテクタ40をボックス本体20の後端面20aに起倒可能に格納される構成及びプロテクタ40を起立状態でサポートロッド50を使用してロックする構成は第2実施例と同一であるが、ボックス本体20の後端面20aにスタンド式のテーブル70を配置する構成並びにリッド30の構成について説明する。
すなわち、この第3実施例では、第2実施例のように、リッド30はテーブルを一体的に保持する構成ではないので、リッド30の構造を簡素化できるとともに、リッド30の開閉方向は、左右側に限定されず、前後側に開閉方向を設定することもできる。
次いで、スタンド式のテーブル70の構成について説明すると、この第3実施例においても、プロテクタ40の非使用時には、プロテクタ40によりボックス本体20の後端面20aが覆われているため、スタンド式のテーブル70もこのプロテクタ40に覆われ、プロテクタ40の起立時でないとスタンド式のテーブル70は使用できない。
逆に、このスタンド式のテーブル70を使用するには、必ずプロテクタ40を起立状態、すなわち、図15に示す状態を維持しなければならないことから、スタンド式のテーブル70が使用できないことから、後席側に搭乗する乗員はプロテクタ40を常に起立状態とする必要があることから、安全性が常に確保された状態となる。
また、このスタンド式のテーブル70は、その上縁に設けたヒンジピン71がボックス本体20の後端面20aの軸受孔(図示せず)に収容保持されることでスタンド式のテーブル70が上下方向に回動可能に取り付けられ、このテーブル70を平行状態で支持するスタンド72は、ロックアーム構造が使用されている。
すなわち、図17に示す断面図から明らかなように、テーブル70を水平状態で保持している時は、上下側アーム73,74はロック部75でそれぞれ突っ張った状態でロックされており、このロック部75を図17中、矢印方向に押圧することで、上下側アーム73,74は、ロック部75を基に折曲可能となり、点線で示すように、スタンド式のテーブル70を折り畳むことができる。
従って、この第3実施例においても、ボックス本体20の後端面20aにスタンド式のテーブル70を設置することができるため、特に、後席側の中央に着座する乗員の使い勝手を高めることができるとともに、特に、スタンド式のテーブル70を使用する時には、プロテクタ40の起立状態が前提条件となるため、走行中の急停止等があっても、このプロテクタ40により乗員を確実に保護することができ、安全性を考慮しつつ使い勝手を高めることができる。
以上説明した実施例1乃至実施例3は、緩衝性を備えたリッド30、あるいはプロテクタ40について、サポートロッド31,50でリッド30やプロテクタ40の起立状態を保持しているが、サポートロッド31,50に替えて、慣用のロックアーム構造でリッド30やプロテクタ40を支持するようにしても良い。
更に、ボックス本体20の後端面20aに取り付けられるスタンド式のテーブル70の保持構造としては、ロックアーム構造以外の慣用のロック機構を採用することもできる。
本発明に係るコンソールボックスの第1実施例を示す外観図である。 図1に示すコンソールボックスの使用形態を示す説明図である。 本発明に係るコンソールボックスの第2実施例を示す斜視図である。 図3に示すコンソールボックスの構成を示す分解斜視図である。 図3に示すコンソールボックスの側面図である。 図5中VI−VI線断面図である。 図3に示すコンソールボックスにおけるリッドとテーブルとの関係の変形例を示す断面図である。 図3に示すコンソールボックスにおけるプロテクタの起立状態を示す斜視図である。 図3に示すコンソールボックスにおけるテーブルの引き出し状態を示す斜視図である。 図3に示すコンソールボックスにおけるリッドの開放状態を示す斜視図である。 図10に示すコンソールボックスにおけるリッドの開放状態を示す断面図である。 図3に示すコンソールボックスのテーブル引き出し時におけるリッド開放状態を示す斜視図である。 図12に示すテーブル引き出し時におけるリッド開放状態時の構成を示す断面図である。 本発明に係るコンソールボックスの第3実施例の構成を示す分解斜視図である。 本発明に係るコンソールボックスの第3実施例におけるプロテクタの起立状態を示す斜視図である。 本発明に係るコンソールボックスの第3実施例におけるテーブル使用時の状態を示す斜視図である。 本発明に係るコンソールボックスの第3実施例におけるテーブル使用時の状態を示す断面図である。 従来のコンソールボックスを示す説明図である。
符号の説明
10,100,200 自動車用コンソールボックス
20 ボックス本体
20a 後端面
20b 側面
21 上面開口
22 段部
23 支持部
24 引き出し用開口
25 ヒンジ部
30 リッド
31 サポートロッド
32 ヒンジ部
33 係止片
34 永久磁石片
35 爪
40 プロテクタ
41 切欠き
42 ヒンジピン
43 係止片
50 サポートロッド
51 支点
52 係止部
60 テーブル(引き出し式)
61 金属片
70 テーブル(スタンド式)
71 ヒンジピン
72 スタンド
73,74 上下側アーム
75 ロック部

Claims (4)

  1. 運転席(1)と助手席(2)との間のスペースに配設される自動車用コンソールボックス(10)であって、この自動車用コンソールボックス(10)は、上面を開口したボックス本体(20)と、このボックス本体(20)の上面開口(21)を蓋する開閉式のリッド(30)とから構成され、このリッド(30)は、ボックス本体(20)の後端縁にヒンジ部(32)を介して前後方向に回動可能に取り付けられ、かつリッド(30)の起立状態を保持するサポート部材(31)が設けられており、起立状態のリッド(30)を後席乗員に対するプロテクタとして作用させることを特徴とする自動車用コンソールボックス。
  2. 運転席(1)と助手席(2)との間のスペースに配設される自動車用コンソールボックス(100)であって、この自動車用コンソールボックス(100)は、上面を開口したボックス本体(20)と、この上面開口(21)を蓋する開閉式のリッド(30)と、ボックス本体(20)の後端面(20a)に重合状に格納され、ボックス本体(20)後部上縁にヒンジ部を介して上方に起倒可能に取り付けられたプロテクタ(40)と、このプロテクタ(40)の起立状態を保持するサポート部材(50)とから構成されていることを特徴とする自動車用コンソールボックス。
  3. 前記リッド(30)の内面にテーブル(60)が引き出し可能に収納され、かつリッド(30)は、ボックス本体(20)の左右側縁部に設けたヒンジ部(25)を介して左右方向に回動可能に取り付けられており、更に、リッド(30)内面に収納されたテーブル(60)は、ボックス本体(20)の後端面(20a)に設けた引き出し用開口(24)を通して後席側に引き出され、この引き出し用開口(24)は、プロテクタ(40)の格納時にはプロテクタ(40)により隠されることにより、プロテクタ(40)の起立時にのみ、テーブル(60)が引き出し可能となることを特徴とする請求項2に記載の自動車用コンソールボックス。
  4. 前記ボックス本体(20)の後端面(20a)にスタンド式のテーブル(70)が起倒可能に取り付けられ、ボックス本体(20)の後端面(20a)に格納されたスタンド式のテーブル(70)の表面を覆うようにプロテクタ(40)が起倒可能にボックス本体(20)の後端面(20a)に格納されることにより、プロテクタ(40)の起立時にのみスタンド式のテーブル(70)の使用が可能になることを特徴とする請求項2に記載の自動車用コンソールボックス。
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