JP3041867U - コンソールボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小物類を選別して収納可能であるとともに、
後部座席からも十分に利用でき、後部座席から利用する
ときに余分なスペースを占拠せず、後部座席の乗員に窮
屈さを感じさせなく、各種機能を付したコンソールボッ
クスを提供する。 【解決手段】 自動車のフロアに固定されたコンソール
本体９に設けた本体リッド３が補助収納ケース２を後部
座席側に有し、該補助収納ケースを本体リッドと逆方向
に開閉するようにした補助リッド４を設けたコンソール
ボックスであって、本体収納ケース１０中でスライド収
納ケース５を前後方向にスライド自在にコンソールボッ
クス本体内に格納したコンソールボックスとする。さら
に補助リッドの凹部２４にカップホルダーとして保持ワ
イヤー１９を回動可能に枢支し、カップを保持した状態
では角度αで下傾状に臨んでカップＷの外周に当接させ
た。さらにスライド収納ケース５の後部座席側に熱可塑
性樹脂製の灰皿を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、コンソールボックスに関し、詳しくは後部座席からも利用ができ、 多機能を有するコンソールボックスに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の一般的なコンソールボックスは、自動車のフロアに収納凹部をもつコン ソール本体が固定され、このコンソール本体に収納凹部の上方開口を閉鎖すべく 揺動可能にリッドが装備されたものである。 このコンソールボックスでは、収納凹部内に種々の小物類を収納することが可 能となる。

【０００３】 しかし、上記一般的なコンソールボックスでは、収納凹部が単一であるため、 小物類を選別して収納することができない。さらに、一般的なコンソールボック スはリッドの後部をヒンジで係止しているため、後部座席からはリッドを開いた 場合、コンソールボックスがリッドで隠れてしまい、利用に不便であった。 この課題を解決するために実開平６−４２４２１では図４、図５のように、コ ンソール本体３０に第２収納凹部３１をもつ中間ケース３２を揺動可能に装備し 、中間ケース３２にはリッド３３を摺動可能に装備している。 このことにより、収納凹部３１と収納凹部３４の二つの収納部が使用でき、小 物類を選別して収納することができるようになった。 さらに、中間ケース３２がリッド３３を摺動可能に装備しているため、リッド ３３が後方に摺動し、中間ケース３２内の小物を後部座席から取り出すことも可 能となった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記実用新案では、リッド３３全体が後方へ摺動するために、後方に は広いスペースが必要となり、特にリッド全体を後方へ摺動させた場合、後部座 席中央に位置している人にリッドが接触することも考えられ窮屈さを感じさせて いた。

【０００５】 本考案は、上記実情に鑑みてなされたものであって、小物類を選別して収納可 能であるとともに、後部座席からも十分にコンソールボックスが利用でき、後部 座席から利用するときにコンソールボックスが余分なスペースを占拠せず、後部 座席の乗員に窮屈さを感じさせないようなコンソールボックスであって、さらに 後部座席の乗員に快適さを与えるための各種機能を付したコンソールボックスを 提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

即ち、上記考案に適合する本考案の特徴はコンソール本体に設けた本体収納ケ ースを開閉可能にした本体リッドを設けたコンソールボックスにおいて、本体リ ッドが補助収納ケースを後部座席側に有するとともに、該収納ケースを開閉する 補助リッドを設けたコンソールボックスにある。 請求項１に係る考案では、補助収納ケースを本体リッドに装備することにより 、小物類を選別して収納可能となる。また補助収納ケースを本体リッドで後部座 席側に装備することにより、後部座席の乗員もコンソールボックスを利用するこ とができる。

【０００７】 また、請求項２記載の考案は、請求項１記載の考案に加えて、上記本体収納ケ ース中で上記本体収納ケースの空間と一体の収納空間を有し、長さが自動車の前 後方向で本体収納ケースの略半分以下であるスライド収納ケースを前後方向にス ライド自在にコンソールボックス本体内に格納し、後部座席側にスライド収納ケ ースを引き出すための開口部を設けたコンソールボックスにある。 請求項２に係る考案では、コンソールボックス内にスライド収納ケースを格納 することにより、小物をより細かく選別して収納することができる。またスライ ド収納ケースの長さが本体収納ケースの略半分以下であることより、スライド収 納ケースをスライドし、後部座席側へ引き出したときでもスペースをとらず、後 部座席の乗員は窮屈さを感じない。

【０００８】 さらに、請求項３記載の考案は、請求項１および請求項２記載の考案に加えて 、上記補助リッドの開閉方向が本体リッドと逆方向になるように設定したコンソ ールボックスにある。 請求項３に係る考案では、補助リッドの開閉方向が本体リッドの開閉方向と逆 になっているため、本体リッドを運転席側から後部座席側に向かって開閉した場 合、補助リッドは後部座席側から運転席側に向かって開閉でき、後部座席の乗員 にとってよりコンソールボックスを利用しやすくなる。

【０００９】 また、請求項４記載の考案は、請求項１から請求項３記載の考案に加えて、上 記補助リッドの補助収納ケース側に凹部を設け、該凹部でカップホルダーとして カップが載置可能となるような形状にした保持ワイヤーを回動可能に枢支し、カ ップを保持する状態では所定の角度で下傾状に臨んでカップの外周に当接する位 置と、起立した状態で前記補助リッドの凹部に沿う保持ワイヤーを付設する構成 とした請求項３記載のコンソールボックスも含む。 請求項４に係る考案では、補助リッドの補助収納ケース側に凹部を設けて、カ ップホルダーとしての保持ワイヤーを回動可能に枢支して、カップを保持する状 態では所定の角度で下傾状に臨んでカップの外周に当接する位置と、起立した状 態で前記補助リッドの凹部に沿う保持ワイヤーを付設する構成としたことから、 自動車の振動等により小径のカップが傾動しようとしても、保持ワイヤーは上方 へ回動することがなく、この保持ワイヤーにより傾動することが阻止されて、飲 料水がこぼれてフロアを汚損することを防止することができる。また、この保持 ワイヤーは起立した状態で前記補助リッドの凹部に納まるので、補助リッドとは 干渉しなく、補助リッドの中に収納することができる。

【００１０】 請求項５記載の考案は、請求項１から４記載の考案に加えて、上記スライド収 納ケースの後部座席側に熱可塑性樹脂製の灰皿を設けたコンソールボックスであ る。 請求項５に係る考案では、スライド収納ケースの後部座席側に灰皿を設けるこ とによって、スライド収納ケースを引き出した状態で灰皿を使用すると、後部座 席の乗員は、特に手を伸ばすことなく座った状態でタバコの灰を灰皿に入れるこ とができ、姿勢が楽になり快適になる。さらに、灰皿が熱可塑製樹脂でできてい る為、リサイクルが可能で従来のような金属製のヒンジピンやコイルばねは不要 で、灰皿の軽量化が達成できる。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、さらに本考案の実施の形態を添付図面にもとづいて説明する。 図１は本考案のコンソールボックスの全体の斜視図、図２は同コンソールボッ クスのコンソールボックスとリッドを分解したときの斜視図である。図３は、本 考案のコンソールボックスの側面図であり、保持ワイヤーにてカップを保持し、 灰皿を引き出した状態を示した図である。このコンソールボックス１は、図１お よび図２に示すように、自動車のフロア（図示せず）に前後に延在して固定され た本体収納ケース１０を持つコンール本体９と、本体収納ケースの上方開口１１ を閉鎖する本体リッド３と、該本体リッドに揺動可能に後部座席側に装備された 補助収納ケース２と、該補助収納ケースの上方開口１２を閉鎖する補助リッド４ と、を備えている。

【００１２】 さらに、本考案のコンソールボックスは、上記本体収納ケース１０中で、上記 本体収納ケース１０の空間と一体の収納空間を有し、本体収納ケースの略半分以 下の長さを有するスライド収納ケース５を前後方向にスライド自在にコンソール ボックス本体内に格納している。また、本体収納ケース１０中でスライド収納ケ ース５が存在する空間との間に仕切り１４を設けても良い。

【００１３】 また、上記補助リッド４の開閉方向は本体リッド３の開閉方向と逆方向になる ように設定している。

【００１４】 さらに、補助リッド４の補助収納ケース側には凹部２４を設けており、該凹部 でカップホルダーとしてカップが載置可能となるように保持ワイヤー１９が湾曲 状に形成されている。該保持ワイヤーの形状は、カップが載置可能であれば特に 制限はない。またこのワイヤーの両端には支持爪２０を有しており、またこの支 持爪は支持部材２１と嵌合している。また図３に示すように、保持ワイヤー１９ は水平状の位置より所定の角度αで下傾状に保持するように設けられている。ま た、この保持ワイヤー１９を起立すると補助収納ケース内の凹部に収納し固定で きるように保持爪２２を設置している。保持ワイヤー１９が所定の角度αで傾斜 されてカップＷの外周に斜状に当接されるため、この状態で車両の振動等により カップＷが傾動しようとした場合、保持ワイヤー１９は支持爪２０および支持部 材２１で枢支され、所定の角度αで下傾状に設けたものであるから、この保持ワ イヤー１９により傾動することが阻止されて、飲料水がこぼれてフロアを汚損す ることを防止することができる。 ここで、上記本体リッド３および補助リッド４は発泡樹脂を表皮で覆ったもの で構成されているが、材質は特に問わない。

【００１５】 コンソール本体９の後端には本体リッド３が揺動可能にヒンジブラケットを固 着する空間１６とネジ穴１７が設けられており、前端上面にはマグネット１８が 固着されている。

【００１６】 補助収納ケース２は、本体リッド３内に装備されており、補助リッド４を開閉 することによって補助収納ケースを使用または閉鎖することができる。 ここで、補助収納ケース２は本体リッド３内で後部座席側に装備されている。

【００１７】 また、補助収納ケース２の一端には揺動可能にヒンジブラケット８が設けられ ており、他端上面にはマグネット６が固着されている。さらに、補助リッド４の 他端下面にもマグネット７が固着されており、補助収納ケース２の閉鎖時にはマ グネット６と磁着し、自動車の振動によってケース内の小物がフロアに溢れない ようにしている。

【００１８】 スライド収納ケース５は、コンソールボックス本体９内の後部座席側に開口し た格納空間１３内に格納され、引き出し側に把持部５ａを突設させている。上記 スライド収納ケース５は、長さが自動車の前後方向で本体収納ケースの略半分以 下となっている。また、コンソール本体９中に仕切り板１４を設け本体収納ケー ス１０とスライド収納ケースとを区切っている。上記スライド収納ケース５は、 後部座席側に引き出しが容易なように、上記格納空間１３内に一対のガイドレー ルの役目を果たす溝１５，１５に対し、スライド収納ケース５の両側に突設した ５ｂを摺動自在に嵌合させている。

【００１９】 灰皿２３は、スライド収納ケース５の後部座席側に設けてあり、熱可塑性樹脂 製のものである。該灰皿の材料としては、熱可塑性樹脂であれば特に制限がない 。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように、請求項１記載の考案によると、補助収納ケースを本体リ ッドに装備することにより、小物類を選別して収納可能となる。また補助収納ケ ースが本体リッド内で後部座席側に装備されていることにより、後部座席の乗員 もコンソールボックスを利用することができる。

【００２１】 また、請求項２の考案によると、請求項１記載の考案の効果に加えて、コンソ ールボックス内にスライド収納ケースを格納することにより、小物をより細かく 選別して収納することができる。またスライド収納ケースの長さが自動車の前後 方向で本体収納ケースの略半分以下としたことにより、スライド収納ケースをス ライドし後部座席側へ引き出したときでもスペースをとらず、後部座席の乗員は 窮屈さを感じないという効果がある。

【００２２】 さらに、請求項３の考案によると、請求項１および請求項２記載の考案の効果 に加えて、補助リッドの開閉方向が本体リッドの開閉方向と逆になっているため 、本体リッドを運転席側から後部座席側に向かって開閉した場合、補助リッドは 後部座席側から運転席側に向かって開閉でき、後部座席の乗員にとってよりコン ソールボックスを利用しやすくなるという効果がある。

【００２３】 請求項４の考案によると、請求項１から請求項３に記載の考案の効果に加えて 、補助リッドの補助収納ケース側に凹部を設けて、カップホルダーとしての保持 ワイヤーを回動可能に枢支して、カップを保持する状態では所定の角度で下傾状 に臨んでカップの外周に当接する位置と、起立した状態で前記補助リッドの凹部 に沿う保持ワイヤーを付設する構成としたことから、自動車の振動等によりカッ プが傾動しようとしても、保持ワイヤーは上方へ回動することがなく、この保持 ワイヤーにより傾動することが阻止されて、飲料水がこぼれてフロアを汚損する ことを防止することができる。また、この保持ワイヤーは起立した状態で前記補 助リッドの凹部に納まるので、補助リッドとは干渉しなく、補助リッドの中に収 納することができる。

【００２４】 請求項５の考案によると、請求項１から請求項４に記載の考案の効果に加えて 、スライド収納ケースの後部座席側に灰皿を設けることによって、スライド収納 ケースを引き出した状態で灰皿を使用すると、後部座席の乗員は、特に手を伸ば すことなく座った状態でタバコの灰を灰皿に入れることができ、姿勢が楽になり 快適になる。さらに、灰皿が熱可塑性樹脂でできている為、リサイクルが可能で 従来のような金属製のヒンジピンやコイルばねは不要で、灰皿の軽量化が達成で きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のコンソールボックスの斜視図である。

【図２】本考案のコンソールボックスで、コンソール本
体と本体リッドを分解したときの斜視図である。

【図３】本考案のコンソールボックスの側面図で、保持
ワイヤーにてカップを保持し、灰皿を引き出した状態を
示した図である。

【図４】従来のコンソールボックスで、リッドが中間ケ
ースに対して閉鎖状態、中間ケースがコンソール本体に
対して開放状態の断面図である。

【図５】従来のコンソールボックスで、リッドが中間ケ
ースに対して開放状態、中間ケースがコンソール本体に
対して閉鎖状態の断面図である。

【符号の説明】

１ コンソールボックス ２ 補助収納ケース ３ 本体リッド ４ 補助リッド ５ スライド収納ケース ６，７，１８ マグネット ８ ヒンジ ９ コンソール本体 １０本体収納ケース １４仕切り １５溝 １９保持ワイヤー ２０支持爪 ２１支持部材 ２２保持爪 ２３灰皿 ２４補助リッドの凹部 Ｗ カップ

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンソール本体に設けた本体収納ケース
   を開閉可能にした本体リッドを設けたコンソールボック
   スにおいて、 本体リッドが補助収納ケースを後部座席側に有するとと
   もに、該収納ケースを開閉する補助リッドを設けたこと
   を特徴とするコンソールボックス。
2. 【請求項２】 上記本体収納ケース中で、上記本体収納
   ケースの空間と一体の収納空間を有し、長さが自動車の
   前後方向で本体収納ケースの略半分以下であるスライド
   収納ケースを前後方向にスライド自在にコンソールボッ
   クス本体内に格納し、後部座席側にスライド収納ケース
   を引き出すための開口部を設けた請求項１記載のコンソ
   ールボックス。
3. 【請求項３】 上記補助リッドの開閉方向が本体リッド
   と逆方向になるように設定した請求項２記載のコンソー
   ルボックス。
4. 【請求項４】 上記補助リッドの補助収納ケース側に凹
   部を設け、該凹部でカップホルダーとしてカップが載置
   可能となるような形状にした保持ワイヤーを回動可能に
   枢支し、カップを保持する状態では所定の角度で下傾状
   に臨んでカップの外周に当接する位置と、起立した状態
   で前記補助リッドの凹部に収納できる保持ワイヤーを付
   設する構成とした請求項３記載のコンソールボックス。
5. 【請求項５】 上記スライド収納ケースの後部座席側に
   熱可塑性樹脂製の灰皿を設けた請求項４記載のコンソー
   ルボックス。