JP2005280955A - 走行式タワークレーンおよびそれを用いた搬送方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 工事対象は平面視長方形状の高層建築物1であって、オフィス部2とホテル部3がそれぞれフロアの半分を占め、ホテル部3の中央は大きな吹抜部3aになっている。高層建築物1の長手方向側の外部は、一方が鉄道線路11に、他方が荷取りエリア12に面している。高層建築物1には、鉄道線路11が作業領域外に位置するように設置されたタワークレーンを3台備えられている。オフィス部2およびホテル部3には高層建築物1の長手方向に走行できる走行式タワークレーン4、5がそれぞれ設置され、高層建築物1の中央部には走行式タワークレーン4、5より作業領域の大きな定置式タワークレーン6が設置されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、鉄道線路に近接する高層建築物の工事でも昼間のクレーン作業が可能で、クレーンの小型化も図れる走行式タワークレーンおよびそれを用いた搬送方法を提供することを目的とする。
ここで、作業領域とは、ジブクレーンの最大作業半径内の領域を指す。
本発明では、作業領域外に鉄道線路が位置するように、構築中の高層建築物の床スラブ上に敷設された一対の走行レール上を走行式タワークレーンが走行することにより、鉄道線路上空をジブクレーンが旋回することがない。その結果、鉄道線路に近接する高層建築物の工事でも昼間のクレーン作業が可能となる。しかも、走行式タワークレーンが水平方向に移動できるため、少ない台数の小型のジブクレーンを使用して、広い作業範囲をカバーすることができる。
高層建築物が大きな吹抜等を有する場合、本発明では、当該吹抜等を利用して走行フレームを昇降させることができるため、床スラブ上に走行レールを敷設する必要がなく、工期および工費を縮減することができる。
走行式タワークレーンとして小型のジブクレーンを使用した場合、作業半径が小さいため、荷取りエリアから荷を取り込むことができない。そこで、走行式タワークレーンよりも大きな作業領域を有する定置式タワークレーンにより荷取りエリアから荷の取り込みを行い(垂直搬送)、走行式タワークレーンにより当該荷の水平搬送を行うものである。
図1は、本発明に係る走行式タワークレーンの配置例を示す平面図である。
工事対象は平面視長方形状の高層建築物1であって、オフィス部2とホテル部3がそれぞれフロアの半分を占め、ホテル部3の中央は大きな吹抜部3aになっている。高層建築物1の長手方向側の外部は、一方が鉄道線路11に、他方が荷取りエリア12に面している。
高層建築物1にはタワークレーンが3台設置されており、オフィス部2およびホテル部3にそれぞれ走行式タワークレーン4、5が設置され、高層建築物1の中央部に走行式タワークレーン4、5より作業領域の大きな定置式タワークレーン6が設置されている。
一対の走行レール7、7の一方の端部周辺の床スラブ2bは、ジブクレーン4aが昇降する際に利用される開口部2aとなっている。
なお、マスト10の本数は、走行フレーム9の支持スパンや剛性との関係で増減する。
なお、荷取りエリア12内の高層建築物1近くに置かれた軽量の荷の場合は、走行式タワークレーン4、5を用いて、直接、荷取りエリア12から荷を取り込み、作業領域R1、R2内の範囲内で水平搬送させることができる。
図2乃至8は、オフィス部2の走行式タワークレーン4をN階からN+1階にクライミングする手順を順に示したものである。
図2に示すように、N階の床スラブ2b上には一対の走行レール7、7が敷設されており、一対の走行レール7、7上をマスト8を支持する台車13が走行できるようになっている。また、マスト8の上部にはジブクレーン4aが装着されている。
先ず、走行式タワークレーン4を使用してN+1階の鉄骨梁20および鉄骨柱21の建方を行いつつ、走行式タワークレーン4を走行レール7、7の端部に移動させる(図2参照)。
次いで、走行式タワークレーン4の周囲(開口部2a)を除いて、N+1階の床スラブ2bを構築した後、N+1階の床スラブ2b上に一対の走行レール7、7を敷設する(図3参照)。
その後、開口部2aを囲むように、柱21、21間にN+2階の鉄骨梁22を架け渡す(図4参照)。また、N+1階の開口部2a上には、走行レール7、7に平行に走行レール7a、7aを仮置きしておく。
次に、マスト8を挟むように、N+2階の鉄骨梁22、22間に構台受け用仮設梁14a、14aを架け渡し、構台受け用仮設梁14a、14a上にクライミング構台14をセットする(図5参照)。そして、クライミング構台14を反力台として、図示しない油圧ジャッキを用いて、マスト8を台車13ごとN+1階にクライミングさせる(図6参照)。
その後、走行レール7a、7aをスライドさせて走行レール7、7と連結し、走行レール7a、7a上に台車13を載置する(図7参照)。
最後に、ジブクレーン4aをマスト8に沿って上昇させ、クライミング構台14、構台受け用仮設梁14a、14a、および走行レール7、7上方に掛け渡された鉄骨梁22aを撤去し、走行式タワークレーン4のクライミングが完了する。
なお、台車13の脚13aに伸縮機構あるいは折り畳み機構を設けることにより、昇降用の開口部2aを小さくすることができる。
図9に示すように、3本のマスト10、10、10をそれぞれ支持するベース15、15、15はN階に設置されている。また、マスト10、10、10の上部には、マスト10、10、10を挟持するように立体フレームからなる走行フレーム9が装着され、走行フレーム9上をジブクレーン5aが走行するようになっている。
先ず、走行式タワークレーン5を使用して、N階から上の階の鉄骨梁23および鉄骨柱24の建方を行った後(図9参照)、N階から上の階の吹抜部3aを除く床スラブ3bを構築する(図10参照)。
次いで、マスト10、10、10の上端に新たなマスト10a10a10aを接続して延設する(図11参照)。
その後、走行フレーム9をマスト10a10a10aに沿って上昇させ(図12参照)、走行式タワークレーン5のクライミングが完了する。
先ず、走行式タワークレーン5を使用して、N+1階の鉄骨梁23および鉄骨柱24の建方を行った後、マスト10の周囲を除いて、N+1階の床スラブ3bを構築する(図13参照)。
次いで、マスト10を挟むように、N+1階の鉄骨梁23、23間に構台受け用仮設梁16a、16aを架け渡した後、構台受け用仮設梁16a、16a上にクライミング構台16をセットする(図14参照)。そして、クライミング構台16反力台として、図示しない油圧ジャッキを用いて、マスト10をベース15ごとN+1階にクライミングさせる(図15参照)。
その後、構台受け用仮設梁16a、16aの内側に受梁17、17を構台受け用仮設梁16a、16aに隣接して架け渡した後、受梁17、17上にベース15を載置する(図16参照)。
引き続き、走行フレーム9をマスト10、10、10に沿って上昇させ(図17参照)、クライミング構台16および構台受け用仮設梁16a、16aを撤去し、走行式タワークレーン5のクライミングが完了する。
平面視X字状のベース15の各先端部15aは、ピン15bを支点として回動し、折り畳める機構となっている。そのため、開口部が小さくてもベース15を昇降させることができる。
2 オフィス部
3 ホテル部
4、5 走行式タワークレーン
6 定置式タワークレーン
7 走行レール
8、10 マスト
9 走行フレーム
11 鉄道線路
12 荷取りエリア
Claims (3)
- 鉄道線路に近接する高層建築物を構築するために用いられる走行式タワークレーンであって、
前記構築中の高層建築物の床スラブ上に敷設された一対の走行レール上を走行する台車と、当該台車上に立設されるマストと、当該マストに沿って昇降するジブクレーンとを備え、
前記一対の走行レールは、前記ジブクレーンの作業領域外に前記鉄道線路が位置するように前記床スラブ上に敷設されることを特徴とする走行式タワークレーン。 - 鉄道線路に近接する高層建築物を構築するために用いられる走行式タワークレーンであって、
複数のマストと、当該複数のマストを挟持するように装着されて昇降する走行フレームと、当該走行フレーム上を走行するジブクレーンとを備え、
前記複数のマストは、前記ジブクレーンの作業領域外に前記鉄道線路が位置するように立設されることを特徴とする走行式タワークレーン。 - 請求項1および2に記載の走行式タワークレーンの少なくともいずれかと、当該走行式タワークレーンよりも大きな作業領域を有し、当該作業領域外に鉄道線路が位置するように立設された定置式タワークレーンとを用いて荷を搬送する搬送方法であって、
前記定置式タワークレーンにより前記荷を垂直搬送した後、前記走行式タワークレーンにより前記荷を水平搬送することを特徴とする搬送方法。
Priority Applications (1)
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JP2004100482A JP2005280955A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 走行式タワークレーンおよびそれを用いた搬送方法 |
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