JPH10245994A - 仮設養生体 - Google Patents

仮設養生体

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JPH10245994A
JPH10245994A JP4948097A JP4948097A JPH10245994A JP H10245994 A JPH10245994 A JP H10245994A JP 4948097 A JP4948097 A JP 4948097A JP 4948097 A JP4948097 A JP 4948097A JP H10245994 A JPH10245994 A JP H10245994A
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JP
Japan
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temporary
living body
building
crane
rail
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Withdrawn
Application number
JP4948097A
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English (en)
Inventor
Koji Kondo
弘司 近藤
Masatake Sugimoto
将丈 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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Publication of JPH10245994A publication Critical patent/JPH10245994A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要となる建設資材の搬入装置および架構の
簡略化を行って、コストの削減と作業の容易化を図るよ
うな仮設養生体を提供することを目的とする。 【解決手段】 構築中の建物13を覆うように設けられ
て、工事進捗に伴って漸次上方へ盛り替えられる仮設養
生体12を、建物13の上部の施工現場14の上方を覆
う養生体本体15と、地盤17から立設され、施工現場
14の高さの増加に応じて漸次上方に継ぎ足しされる複
数の仮設支柱18とを備えた構成とし、仮設支柱18の
少なくとも一つを、養生体本体15を支持するように構
成するとともに、養生体本体15の上面側には、建物1
3の構築に使用される建築資材搬入のためのクレーン2
2を設けた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビル等を構築する
ときに用いて好適な仮設養生体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ビル等の建物を施工する
に際しては、その外周部に作業足場を確保するために仮
設養生体が設けられることが通常である。仮設養生体
は、作業足場の確保以外にも、落下養生や外部への塵埃
の飛散防止、防音等を目的として建物全体を覆うシート
等の遮蔽体を取り付けるために利用されるものである。
【0003】従来一般の仮設養生体としては、いわゆる
枠組足場を用いて地上より立設する形態のものが最も一
般的である。また、このような仮設養生体は施工中の建
物の側方にのみ設けられるのが通常であるが、仮設養生
体に施工中の建物の上方を覆う屋根部を備え、該建物上
部の施工現場の全天候化を図るものも開発されている。
【0004】このような全天候化が図られた仮設養生体
としては、図5に示す特開平8−312146号に記載
されたものや、図6に示す特開平8−312149号に
記載されたものが知られている。
【0005】これらの図に記載された発明においては、
仮設養生体1は、建設予定の建物2の外側に配置された
4本の仮設支柱3と、各仮設支柱3に取り付けられたク
ライミング機構4と、クライミング機構4からコーナポ
スト5を介して支持された屋根6とを備えて構成されて
いる。屋根6の下面には、天井クレーン7が配置されて
おり、建築資材等は、建物1の側面に配置された貨物リ
フト8によって地上から搬送された後、天井クレーン7
のホイスト9に受け渡され、建物2内部に供給される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような発明にお
いては、仮設養生体1の他に、貨物リフト8を別に設け
なければならず、特に、中高層以上の規模の建物を施工
する際には、貨物リフト8が大型化し、このことによ
り、コスト高と組立解体を含めた作業の煩雑化という問
題が生じていた。
【0007】さらには、これらの仮設養生体1において
は、天井クレーン7が屋根6により支持されるため、屋
根6、および天井クレーン7を構成する固定軌条10の
曲げ剛性を必要以上に高めなければならず、これにより
屋根6および天井クレーン7の構造が大重量化、複雑化
することによって、コスト高と作業の煩雑化という上記
の問題が一層顕著なものとなっていた。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、必要となる建設資材の搬入装置および架構の簡
略化を行って、コストの削減と作業の容易化を図るよう
な仮設養生体を提供することをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
課題を解決するために以下の手段を採用した。請求項1
記載の仮設養生体は、構築中の建物を覆うように設けら
れて、工事進捗に伴って漸次上方へ盛り替えられる仮設
養生体であって、前記建物の上部の施工現場の上方を覆
う養生体本体と、前記建物または前記建物を支持する地
盤から立設され、前記施工現場の高さの増加に応じて漸
次上方に盛り替えまたは継ぎ足しされる複数の仮設支柱
とを備えてなり、該仮設支柱の少なくとも一部は、前記
養生体本体を支持する構成とされ、前記養生体本体の上
面側には、前記建物の構築に使用される建築資材搬入の
ためのクレーンが設けられていることを特徴とする。
【0010】この仮設養生体は、上記のような構成とさ
れているために、中高層階以上の規模の建物を施工する
場合にも、建設資材の搬入装置を大がかりなものとする
必要がない。また、クレーンが養生体本体の上面側に位
置するように設けられることから、クレーンの荷重を、
仮設支柱によって直接支える構成とすることができる。
【0011】請求項2記載の仮設養生体は、請求項1記
載の仮設養生体であって、前記クレーンは、前記仮設支
柱の少なくとも一つの上端に対して設けられ、該クレー
ンは、該仮設支柱とともに、タワークレーンを構成して
いることを特徴とする。
【0012】この仮設養生体によれば、仮設支柱および
クレーンを既製の装置を利用して構成することができ
る。また、これにより、運転操作やメンテナンスも容易
に行うことができる。さらに、クレーンの荷重が養生体
本体に作用しないために、養生体本体の構成を簡素化で
きる。
【0013】請求項3記載の仮設養生体は、請求項1ま
たは2記載の仮設養生体であって、前記養生体本体は、
前記施工現場を覆う屋根を備え、該屋根の少なくとも一
部は、開閉自在とされた資材搬入口とされていることを
特徴とする。
【0014】この仮設養生体によれば、上記屋根によ
り、天候とは無関係に作業を行うことができる。また、
屋根には、開閉可能な資材搬入口が設けられているため
に、養生体本体の上面側に設けられたクレーンによっ
て、地上から資材を引き上げた後、この資材搬入口を通
して、施工現場に資材を供給することができる。
【0015】請求項4記載の仮設養生体は、請求項1な
いし3のいずれかに記載された仮設養生体であって、前
記養生体本体の下面に固定された一または複数の走行レ
ールと、該走行レールに対して、該走行レールに沿って
移動可能に取り付けられた揚重装置とを備えてなり、該
走行レールは、前記仮設支柱と前記建物から立設された
一または複数の仮設間柱とによって支持されていること
を特徴とする。
【0016】この仮設養生体は、上記のような構成とさ
れているため、揚重装置によって資材を揚重した際に、
その荷重が、走行レールを介して、養生体本体および仮
設間柱に分散されて支持される。
【0017】請求項5記載の仮設養生体は、請求項4記
載の仮設養生体であって、前記仮設間柱は、前記養生体
本体に固定されるとともに、該養生体本体と同時に昇降
する構造とされていることを特徴とする。
【0018】この仮設養生体は、上記のような構成とさ
れているため、養生体本体を盛り替える際に、仮設間柱
を設置し直す必要がない。
【0019】請求項6記載の仮設養生体は、請求項4ま
たは5記載の仮設養生体であって、少なくとも一対の前
記走行レールが平行に配置されてなり、これら走行レー
ル間には、該走行レールの延在方向に移動可能とされた
ガーターレールが架設され、該ガーターレールには、前
記揚重装置を構成するホイストが該ガーターレールに沿
って移動可能に取り付けられ、該ホイストは、前記資材
搬入口の下方に移動可能であることを特徴とする。
【0020】この仮設養生体によれば、資材搬入口から
搬入された建設資材を、揚重装置(ホイスト)に移し替
えることができる。また、ホイストは、走行レール間を
自由に移動することが可能であり、施工現場において必
要とされる位置において資材を供給することが可能であ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。なお、ここで説明する実施の形
態は、本発明を高さ100m程度の中高層ビルを施工す
る際に適用したものである。
【0022】図1は、本発明の一実施の形態を示す図で
あり、符号12は、仮設養生体を示す。仮設養生体12
は、建築中の建物13の施工現場14を上方から覆うよ
うに設けられた養生体本体15と、建物13を支持する
地盤17から立設された仮設支柱18とを備えて構成さ
れている。
【0023】一部の仮設支柱18は、タワークレーン2
0のマスト21を使用したものであり、マスト21の上
端にはクレーン22が設けられている。また、それ以外
の仮設支柱18は、養生体本体15を支持するための支
持マスト23とされている。
【0024】これらタワークレーン20および支持マス
ト23には、それぞれクライミング機構24が設けられ
ている。タワークレーン20に取り付けられたクライミ
ング機構24aは、クレーン22を上下に昇降自在に支
持しており、マスト21を上方に継ぎ足す際に、クレー
ン22を上方に移動させる働きをする。また、支持マス
ト23に対して設けられたクライミング機構24bは、
養生体本体15を上下に昇降自在に支持し、支持マスト
23を上方に継ぎ足す際に、養生体本体15を上方に盛
り替える役割を果たす。マスト21の中間には水平つな
ぎ25が設けられ、これによりマスト21は、建物13
に対して連結され、安定な状態とされる。
【0025】養生体本体15は、図中に示すようなトラ
ス架構26から構成されており、その上面15aは、施
工現場14を覆うための屋根27とされている。また、
養生体本体15の下面15bには、天井クレーン28が
設けられている。天井クレーン28は、下面15bに固
定された走行レール29と、走行レール29に対して下
側から配置されたガーターレール30と、ガーターレー
ル30から懸架されたホイスト(揚重手段)31とから
構成されている。
【0026】走行レール29は、養生体本体15の下面
15bに固定されるとともに、仮設間柱32,32,…
によって下方から支持されている。仮設間柱32,3
2,…は、養生体本体15の下面15bに固定されると
ともに、建物13を構成する柱34,34,…間に架設
された仮設梁35,35,…から立設された構成とされ
ており、これにより走行レール29に作用する荷重を建
物13に伝達することが可能である。
【0027】図2は、図1におけるA−A断面を示した
図である。図中に示すように、ガーターレール30は一
対の走行レール29,29間に架設される。ホイスト3
1は、ガーターレール30から懸架され、建設資材37
を施工現場14に対して運搬する役割を果たす。
【0028】図3は、養生体本体15の下面15bを下
方から示した図である。図中矢印aで示すように、ガー
ターレール30は、走行レール29の延在方向に移動可
能とされており、走行レール29から懸架されたホイス
ト31は、走行レール29に沿って矢印bで示すように
移動可能とされている。これによりホイスト31,3
1,…は、走行レール29,29間を自在に移動できる
構成とされている。
【0029】図4は、仮設養生体12を上方から示した
図である、図中に示すように、養生体本体15の上面1
5aは、屋根27として構成されており、屋根27に
は、施工現場14に対して建築資材を供給するための開
閉自在とされた資材搬入口38が設けられている。クレ
ーン22の先端部22aは、資材搬入口38の上方に移
動することが可能であり、これにより、資材搬入口38
が開いたときに、クレーン22によって屋根27の下方
の施工現場14(図1、2参照)に対して、資材を供給
することが可能となっている。
【0030】また上述のように、ホイスト31,31,
…(図1,2,3参照)は、それらをガーターレール3
0を介して支持する走行レール29,29の間を自在に
移動できる構成とされているために、資材搬入口38の
下方にも移動することが可能であり、これにより、クレ
ーン22によって搬送された資材を、資材搬入口38の
下方においてホイスト31,31,…に対して受け渡す
ことが可能となっている。
【0031】以上が、本実施の形態における仮設養生体
12の基本的な構成であるが、次に、仮設養生体12を
用いた建物13の施工方法について説明する。まず、建
物13の基礎部分および1〜2階程度の部分の躯体を構
築する。このとき、建物13を構成する柱34,34,
…間には、仮設梁35,35,…を架設しておく。
【0032】それと同時に、地盤17に対して、タワー
クレーン20および建物13の数階程度の高さの支持マ
スト23を立設する。支持マスト23の上端にはクライ
ミング機構24bを設置し、その上部にトラス架構26
を架設する。このとき、トラス架構26とタワークレー
ン20のマスト21が交差する箇所においては、トラス
架構26は、マスト21を挿通した状態となるように構
築される。これにより、クレーン22、およびクレーン
22を支持するクライミング機構24aは、トラス架構
26よりも上方に位置するような状態とされる。
【0033】トラス架構26の上部には、建物13を上
方から覆う屋根27を設置する。また、トラス架構26
の下部に走行レール29を固定し、この走行レール29
と架設梁35との間に仮設間柱32を設置して、走行レ
ール29を仮設梁35によって支持させる。対になった
走行レール29,29の間には、ガーターレール30を
架設し、ガーターレール30には、ホイスト31を懸架
させる。
【0034】建物13を構築するには、タワークレーン
20のクレーン22によって、地上から建築資材を吊り
上げ、屋根27に設けられた資材搬入口38を通して、
施工現場14に対してこれら建築資材を搬入する。この
とき、資材搬入口38を通った建築資材は、クレーン2
2から天井クレーン28に引き渡され、ホイスト31に
よって施工現場14における必要とされる位置に運搬さ
れる。
【0035】工事の進捗にともなって、建物13の高さ
および階数が増大していくが、建物13の一階分または
複数階分の施工が終了するごとに、仮設養生体12を上
方に盛り替えていく。
【0036】仮設養生体12の盛り替えは、以下のよう
な手順によって行われる。まず、タワークレーン20の
マスト21に設置されたクライミング機構24aを駆動
して、クレーン22を上昇させ、その間にマスト21を
上方に継ぎ足す。これによりクレーン22が上方に盛り
替えられることになる。
【0037】その後、支持マスト23に設置されたクラ
イミング機構24bを駆動して、養生体本体15を上昇
させ、その間に支持マスト23を上方に継ぎ足す。養生
体本体15を上昇させた際には、走行レール29に固定
された仮設間柱32も同時に持ち上がることとなるが、
このとき、仮設梁35を同時に上方に移設し、持ち上が
った仮設間柱32の下端を支持させることとする。
【0038】以上のようにして、仮設養生体12の盛り
替えが完成される。このように、建物13の工事の進捗
にしたがって仮設養生体12を漸次上方に盛り替えてい
き、建物13の施工が完了した際には、養生体本体15
を解体しつつ、解体した部材をタワークレーン20によ
って地上に降ろす。最後に、タワークレーン20および
支持マスト23を撤去することによって、建物13の施
工が完了される。
【0039】上述の仮設養生体12においては、養生体
本体15の上面側にクレーン22が設けられ、このクレ
ーン22によって建築資材がつり上げられ、施工現場1
4に搬入される構成とされているため、先に本発明の従
来の技術として示した仮設養生体とは異なり、中高層階
以上の規模の建物を施工する場合にも、建設資材の搬入
装置を大がかりなものとする必要がない。したがって、
装置の簡素化が図られ、これにより、組立解体等の作業
が軽減される。
【0040】また、クレーン22は、仮設支柱18によ
って支持され、仮設支柱18とともに、タワークレーン
20を構成することから、クレーン22の荷重が、養生
体本体15を構成するトラス架構26に対して作用する
ことがない。これにより、トラス架構26の構成を簡素
化、軽量化することができ、組立解体等の作業が軽減さ
れる。しかも、タワークレーン20を利用することによ
り、仮設支柱18およびクレーン22を既製の装置を利
用して構成することができる。これにより、仮設費の削
減が図られるだけでなく、運転操作やメンテナンスも容
易に行うことが可能となる。
【0041】さらには、仮設養生体12によれば、屋根
27により全天候化が図られるだけでなく、屋根27に
開閉可能な資材搬入口38が設けられているために、こ
の資材搬入口38を開放させて、屋根27の下方に位置
する施工現場14に対してクレーン22によって、資材
を供給することができる。これにより、建築資材が、施
工現場14に対してスムーズに供給される。
【0042】また、本実施の形態においては、養生体本
体15の下面15bには、走行レール29,29,…が
固定され、これら走行レール29,29,…に対して、
ガーターレール30,30,…を介してホイスト(揚重
装置)31,31,…が取り付けられている。また、そ
れとともに、各走行レール29は、仮設間柱32,3
2,…を介して建物13から支持される構成とされてい
る。
【0043】したがって、走行レール29,29,…の
自重や、ホイスト31,31,…に作用する資材などの
重量が、養生体本体15と建物13に分散して支持され
ることとなり、これにより養生体本体15の構造を軽量
化して、組立解体等の作業の軽減化を図るとともに、仮
設養生体設置に係るコストを低減することができる。
【0044】また、本実施の形態においては、仮設間柱
32,32,…が、養生体本体15の下面15bに対し
て固定され、養生体本体15と同時に昇降する構成とさ
れている。これにより、養生体本体15を盛り替える際
に、仮設間柱32,32,…を移設する必要がなくな
り、作業を安全にかつ効率的に行うことができる。
【0045】また、ホイスト(揚重装置)31,31,
…は、一対の走行レール29,29の間に架設されると
ともに、これら走行レール29,29に沿って移動可能
とされたガーターレール30に対して設けられており、
ガーターレール30に沿って移動可能とされるととも
に、資材搬入口38の下方に対しても移動可能とされて
いる。これにより、資材搬入口38から搬入された建設
資材37を、ホイスト(揚重装置)31,31,…に移
し替えることができる。各ホイスト31は、走行レール
29,29間を自由に移動することが可能であり、施工
現場14において必要とされる位置において資材を供給
することが可能である。したがって、建築資材を施工現
場14の各所に対してスムーズに供給することができ、
施工効率の向上が図られることとなる。
【0046】なお、上記実施の形態において、本願発明
の主旨を逸脱しない範囲内であれば、仮設養生体12の
各部の構造等について、他の構成を採用するようにして
もよい。例えば、支持マスト23の他に、タワークレー
ン20のマスト21によって仮設養生体12を支持させ
るようにしてもよい。
【0047】また、上記実施の形態においては、建物1
3の外側の地盤17から仮設支柱18およびタワークレ
ーン20が立設される構成とされているが、これら仮設
支柱18およびタワークレーン20の一部または全部
を、建物13の内部から立設する構成としてもよい。こ
の場合、マスト21に支持されたクレーン22および支
持マスト23によって支持されたトラス架構26を上方
に盛り替えるための機構としては、フロアクライミング
方式を用いることが好適である。
【0048】フロアクライミング方式を用いたクレーン
22またはトラス架構26の盛り替えに係る作業の手順
は以下のようになる。すなわち、まず、クレーン22お
よびトラス架構26を一時的に建物13によって支持さ
せ、その間に、建物13内部の下部階から立設されてい
るマスト21および支持マスト23を引き上げて、建物
13の上部階に対して固定し、上部階から立設させる。
このようにしてマスト21、支持マスト23をクライミ
ングさせたら、今度はクレーン22およびトラス架構2
6を、クライミング機構24を用いてクライミングさせ
る。これによりクレーン22またはトラス架構26の盛
り替えが完了する。
【0049】このように、マスト21および支持マスト
23を建物13の内部から立設し、その盛り替えにフロ
アクライミング方式を採用することによって、マスト2
1および支持マスト23の長さを短くでき、これにより
使用する部材の量を削減して建設コストの軽減を図るこ
とができる。さらに、地盤17からマスト21および支
持マスト23を立設する場合に比べて、高層化を容易に
図ることが可能である。
【0050】また、本発明が適用された建物13の規模
および構造等は、上記に限定されるものでなく、いかな
る規模または構造であってもよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る仮
設養生体においては、建物の施工現場を覆うように設け
られた養生体本体が、仮設支柱によって支持されるとと
もに、その上面側には建築資材搬入用のクレーンが設け
られた構成とされる。これにより、この仮設養生体にお
いては、従来のものとは異なり、中高層階以上の規模の
建物を施工する場合にも、建築資材の搬入装置を大がか
りなものとする必要がなく、装置の簡素化が図られる。
したがって、組立解体等の作業が軽減され、工期の短縮
化を図ることが可能となる。また、この仮設養生体にお
いては、クレーンが養生体本体の上面側に位置するよう
に設けられることから、クレーンの荷重を、仮設支柱に
よって直接支える構成とすることができ、これにより養
生体本体の構造を簡素化して、設置コストの削減および
工期の短縮化を図ることができる。
【0052】請求項2に係る仮設養生体においては、ク
レーンが仮設支柱の少なくとも一つの上端に対して設け
られ、このクレーンが、仮設支柱とともに、タワークレ
ーンを構成するようになっている。したがって、この仮
設養生体によれば、仮設支柱およびクレーンを既製の装
置を利用して構成することができ、これにより、これに
より従来の技術と比較して、仮設費の削減が図られると
ともに、運転操作やメンテナンスも容易に行うことがで
きる。さらに、タワークレーンを利用することによっ
て、クレーンの荷重が養生体本体に作用しないようにた
めに、養生体本体の構成を簡素化でき、その設置コスト
の削減および工期の短縮化を図ることができる。
【0053】請求項3に係る仮設養生体においては、養
生体本体は、施工現場を覆う屋根を備えた構成とされて
おり、この屋根の少なくとも一部は、開閉自在とされた
資材搬入口とされる。したがって、屋根により、天候と
は無関係に作業を行うことができるだけでなく、屋根に
設けられた資材搬入口を開放することによって、クレー
ンによって、地上から吊り上げた建築資材等を資材搬入
口を通して、施工現場に資材を供給することができる。
これにより、建築資材等がスムーズに施工現場に対して
供給されることとなり、施工作業の円滑化が図られる。
【0054】請求項4に係る仮設養生体においては、養
生体本体の下面に固定された走行レールが、建物から立
設された仮設間柱によって支持される構成とされてい
る。したがって、走行レールに対して設置された揚重装
置によって資材を揚重した際に、その荷重が、走行レー
ルを介して、養生体本体および仮設間柱に分散されて支
持されることとなり、養生体本体に作用する荷重を軽減
することが可能である。これにより、養生体本体の構造
を簡素化することができ、養生体本体の設置コストの削
減および、組立解体作業の簡易化にともなう工期の短縮
化を図ることができる。
【0055】請求項5に係る仮設養生体においては、仮
設間柱は、養生体本体に固定されて、同時に昇降する構
造とされている。これにより、養生体本体を盛り替える
際に、仮設間柱を移設する作業が不要となり、作業の安
全化および効率化を図ることが可能となる。
【0056】請求項6記載の仮設養生体においては、平
行に配置された走行レール間に、走行レールの延在方向
に移動可能とされたガーターレールが架設され、ガータ
ーレールには、揚重装置(ホイスト)が、ガーターレー
ルに沿って移動可能に取り付けられ、ホイストは、資材
搬入口の下方に移動可能とされた構成とされている。し
たがって、資材搬入口から搬入された建設資材を、揚重
装置(ホイスト)に容易に移し替えることができ、ま
た、ホイストが、走行レール間を自由に移動して、施工
現場において必要とされる位置にスムーズに資材を供給
することが可能となる。これにより、施工効率の向上が
図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を模式的に示す図であ
って、本発明に係る仮設養生体と、それを適用して施工
中の建物とを示す立断面図である。
【図2】 図1におけるA−A矢視断面図である。
【図3】 上記仮設養生体を下方から示す底面図であ
る。
【図4】 上記仮設養生体の上方から視た際の状態を示
す平面図である。
【図5】 本発明の従来の技術を示す図であって、仮設
養生体と、それを適用して施工中の建物とを示す側面図
である。
【図6】 本発明の従来の技術を示す図であって、図5
とは別の例を示す仮設養生体、およびそれを適用して施
工中の建物の側面図である。
【符号の説明】
12 仮設養生体 13 建物 14 施工現場 15 養生体本体 17 地盤 18 仮設支柱 20 タワークレーン 27 屋根 29 走行レール 30 ガーターレール 31 ホイスト(揚重装置) 32 仮設間柱 37 建設資材 38 資材搬入口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構築中の建物を覆うように設けられて、
    工事進捗に伴って漸次上方へ盛り替えられる仮設養生体
    であって、 前記建物の上部の施工現場の上方を覆う養生体本体と、
    前記建物または前記建物を支持する地盤から立設され、
    前記施工現場の高さの増加に応じて漸次上方に盛り替え
    または継ぎ足しされる複数の仮設支柱とを備えてなり、 該仮設支柱の少なくとも一部は、前記養生体本体を支持
    する構成とされ、 前記養生体本体の上面側には、前記建物の構築に使用さ
    れる建築資材搬入のためのクレーンが設けられているこ
    とを特徴とする仮設養生体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の仮設養生体であって、前
    記クレーンは、前記仮設支柱の少なくとも一つの上端に
    対して設けられ、該クレーンは、該仮設支柱とともに、
    タワークレーンを構成していることを特徴とする仮設養
    生体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の仮設養生体であ
    って、 前記養生体本体は、前記施工現場を覆う屋根を備え、該
    屋根の少なくとも一部は、開閉自在とされた資材搬入口
    とされていることを特徴とする仮設養生体。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載され
    た仮設養生体であって、前記養生体本体の下面に固定さ
    れた一または複数の走行レールと、該走行レールに対し
    て、該走行レールに沿って移動可能に取り付けられた揚
    重装置とを備えてなり、 該走行レールは、前記仮設支柱と前記建物から立設され
    た一または複数の仮設間柱とによって支持されているこ
    とを特徴とする仮設養生体。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の仮設養生体であって、前
    記仮設間柱は、前記養生体本体に固定されるとともに、
    該養生体本体と同時に昇降する構造とされていることを
    特徴とする仮設養生体。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載の仮設養生体であ
    って、少なくとも一対の前記走行レールが平行に配置さ
    れてなり、 これら走行レール間には、該走行レールの延在方向に移
    動可能とされたガーターレールが架設され、該ガーター
    レールには、前記揚重装置を構成するホイストが該ガー
    ターレールに沿って移動可能に取り付けられ、該ホイス
    トは、前記資材搬入口の下方に移動可能であることを特
    徴とする仮設養生体。
JP4948097A 1997-03-04 1997-03-04 仮設養生体 Withdrawn JPH10245994A (ja)

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