JP2005261089A - ブラシレスモータ - Google Patents

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史 梅垣
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Abstract

【課題】励磁コイルとケーシング内に配設された回路基板との電気接続の作業性向上と接続部分の確実な防水性を確保する。
【解決手段】ターミナルバー24が埋設される 防水ケース25は、中空有底筒状に形成された大径部25aと、外周面にOリング27が巻装された小径部25bとからなり、大径部25aの中空部分には、励磁コイル7の端部と接続されるターミナルバー24のU字状に形成された端部が位置せしめられる一方、小径部25bの軸方向には、ターミナルバー24のU字状に形成された一方の端部から伸びるほぼ直線状の部位の一部が埋設され、ターミナルバー24の残る部位は、小径部25bから突出し、その端部は、回路基板4に半田付けされるようになっており、この防水ケース25の小径部25aは、ケーシング1に形成された筒状嵌合部26に嵌挿されて水密性が確保されるようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ブラシレスモータに係り、特に、ステータに巻装された励磁コイルとケーシング内に配設される回路基板との接続部分の作業性の向上や防水性の向上等を図ったものに関する。
従来、この種のブラシレスモータとしては、例えば、回路基板が収納されるケーシングの上面に、ロータが回転可能に支持されて設けられると共に、励磁コイルが巻装されたステータが固着されてなるものが公知・周知となっている(例えば、特許文献1参照)。
かかるブラシレスモータにおいては、励磁コイルと回路基板の電気回路との電気的接続が必要であるが、上述の従来例では、直線状で剛性のある導体がターミナルピンとして、その一端側が励磁コイルに半田付けされる一方、他端が回路基板に設けられたバスバーと称される比較的幅広の導電性部材に接合されるようにしてステータの励磁コイルと回路基板との電気的な接続が行われるようになっている。
特開2001−69741号公報
上述のようなブラシレスモータにあっては、ターミナルピンがケーシングを貫通するようにして設けられているが、車両用の送風ブロワなどに使用される場合があることなどを考慮すると、その貫通部分の防水対策を十分に施す必要がある。また、上述の従来例にあっては、励磁コイルとターミナルピンとの半田付け部分を励磁コイルの防水加工処理と一緒に行う構造となっており、安価なブラシレスモータを提供するという観点から、このような防水加工処理を必要とする部分の作業性のさらなる向上が所望されている。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、ステータに巻装された励磁コイルとケーシング内に配設される回路基板との電気接続の作業性を向上すると共に、簡易な構造で防水性が確実に確保されるブラシレスモータを提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るブラシレスモータは、
回路基板を収納保持すると共に、ロータを回転可能に支持するよう構成されてなるケーシングを具備してなるブラシレスモータであって、
前記ロータの内側に励磁コイルが巻装されたステータが配設され、前記励磁コイルは、前記ケーシングに設けられたターミナルバーを介して前記回路基板に接続されてなるブラシレスモータにおいて、
前記ターミナルバーは、前記励磁コイルが接続される一方の端部が、中空状に形成された部位を有してなる防水ケースの前記中空状に形成された部位に位置するようにして、また、当該ターミナルバーの他端が前記防水ケース突出するようにして、かつ、前記中空状の部位の中空部分には接着剤が充填されて埋設され、
前記防水ケースは、前記中空状に形成された部位が前記ロータに臨むように前記ケーシングの上面側に設けられてなるものである。
本発明によれば、励磁コイルと回路基板との電気的接続に用いられるターミナルバーを、中空状の部位を有する防水ケースに埋設するようにし、この防止ケースをブラシレスモータのケーシングに嵌合させるか、又は、一体成形により設ける構成とし、中空部分には接着剤を注入するようにしたので、比較的簡単な構成で、励磁コイルとターミナルバーとの接続部分の絶縁処理を簡易に行うことができると共に、ターミナルバーのケーシングを貫く部分の水密性が確実に確保されるという効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図9を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータの第1の構成例について、図1乃至図6を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態におけるブラシレスモータは、ケーシング1に基部が固定されたステータ2と、このステータ2に回転自在に設けられたロータ3と、ステータ2に巻装された励磁コイル7への通電制御を行う回路基板4とに大別されてなるものである(図1参照)。そして、かかる構成を有してなるブラシレスモータは、例えば、車両用空調装置における送風ファン5の回転駆動に用いられ、送風ファン5は、回転軸12の先端部12aに固着されるものとなっている(図1参照)。
本発明の実施の形態におけるステータ2は、積層コア6と、この積層コア6に巻回された励磁コイル7と、上部絶縁カバー8a及び下部絶縁カバー兼軸受けホルダ8bとを有してなり、ロータ3の内側に配されたものとなっている。
上部絶縁カバー8aは、中空円筒状に形成された部位15aの外周面の適宜な位置に円環状のつば15bが形成されたものとなっており、その中空円筒状に形成された部位15aに上部軸受けホルダ9aが圧入されるようになっている。上部軸受けホルダ9aは、上部軸受け10aを保持すると共に、積層コア6の上部側(図1においてロータ3側)に圧入される円柱状に形成された上部圧入部14aが設けられたものとなっている。
一方、下部絶縁カバー兼軸受けホルダ8bは、積層コア6の下部側(図1においてケーシング1側)において、先の上部絶縁カバー8aと同様に絶縁カバーとして機能すると共に、下部軸受け10bを収納保持するものとなっている。すなわち、下部絶縁カバー兼軸受けホルダ8bは、先の上部絶縁カバー8a同様にほぼ中空筒状に形成された部位16aの内部に下部軸受け10bが配設されると共に、この部位16aの外周面の適宜な位置に円環状のつば16bが形成されたものとなっている。さらに、部位16aのケーシング1と反対側の端部には、積層コア6の下部側に圧入される下部圧入部14bが設けられたものとなっている。
そして、積層コア6は、その上部側の中央部分に上部軸受けホルダ9aの上部圧入部14aが圧入されると共に、下部側の中央部分に下部絶縁カバー兼軸受けホルダ8bの下部圧入部14bが圧入されることで、その上下から上部絶縁カバー8a及び上部軸受けホルダ9aと、下部絶縁カバー兼軸受けホルダ8bによって挟持されるようにして保持されるものとなっている(図1参照)。
下部絶縁カバー兼軸受けホルダ8bは、下部圧入部14bが形成された端部と反対側の端部が、ケーシング1を構成する第1のカバー部材であるモータカバー21に固着されるようになっている。そして、上部軸受けホルダ9a及び下部絶縁カバー兼軸受けホルダ8bは、その中央部分が中空状に形成されており、その部分に回転軸12が挿通されることで、回転軸12は、上部軸受け10a及び下部軸受け10bによってケーシング1上に回転可能に支持されるようになっている(図1参照)。
ロータ3は、大凡椀側に形成されたヨーク11を有し、その開放面がケーシング1側に、閉成面が上面を形成するようにして、その閉成面の中央部に穿設された軸通孔11aに回転軸12が挿通されて回転軸12に固着され、ケーシング1上に保持されるものとなっている。
そして、ヨーク11の内周面には、複数のマグネット13が周方向で適宜な間隔を隔てて固着されており、積層コア6の周面と適宜な間隙を介して対面するようになっている(図1参照)。
ケーシング1は、モータカバー21と基板カバー22とからなり、特に、本発明の実施の形態におけるケーシング1は、従来と異なり、その内部と外部との通気を図るような通孔などは形成されておらず、密閉容器状に構成されたものとなっている。
第1のケース部材としてのモータカバー21は、例えば、アルミ部材を用いて、その全体外観平面形状が大凡円盤状に形成されてなるもので(図2参照)、大凡円盤状に形成されたモータカバー基底部21aの周縁部分に第1の環状周壁21bが立設されたものとなっている(図1参照)。そして、このモータカバー21の上面側では、先に説明したようにロータ3が回転可能に支持されたものとなっている(図1及び図3参照)。
第1の環状周壁21bの外周面の適宜な位置には、環状溝21cが凹設されており、この環状溝21cにOリング23が嵌め込まれて、第1の環状周壁21bにOリング23が巻装されるようになっている。
さらに、モータカバー21の裏面側、すなわち、ロータ3が回転可能に支持された側と反対側には、回路基板4が図示されない部位でねじ止めされるようになっている。
この回路基板4は、この回路基板4に取着された基板側コネクタ28と、後述する基板カバー22に設けられたカバー側コネクタ29及び外部コネクタ接続部30を介して外部からの電源及び駆動信号の供給を受けて、励磁コイル7への通電制御を行う電子回路が構成されたものとなっている。
基板側コネクタ28は、回路基板4の縁近傍において、一部が回路基板4から突出するようにして取り付けられており(図1及び図5参照)、後述する基板カバー22のカバー側コネクタ29と嵌合されるようになっている。
そして、回路基板4と励磁コイル7とは、導電性部材からなるターミナルバー24を介して相互に電気的に接続されるようになっている。すなわち、本発明の実施の形態におけるターミナルバー24は、その一端側が励磁コイル7の接続のためにほぼU字状に形成されると共に、このU字状の端部の直下は防水ケース25に埋設されたものとなっている(図1参照)。
本発明の実施の形態における防水ケース25は、全体が大凡柱状に形成されており、大径部25aと小径部25bとからなり、大径部25aは、中空有底筒状に形成され、その部分にターミナルバー24のU字状に形成された端部が位置せしめられる一方、小径部25bの軸方向においてターミナルバー24のU字状に形成された一方の端部から伸びるほぼ直線状の部位の一部が埋設され、ターミナルバー24の残る部位は、小径部25bから突出するようになっている(図1参照)。
一方、モータカバー21のモータカバー基底部21aの適宜な部位には、中空の嵌合筒状部26が裏面側へ突出形成されており、この嵌合筒状部26に防水ケース25の小径部25bが嵌挿されるものとなっている。なお、小径部25bの外周面には、防水ケース環状溝61が凹設されており、Oリング27が巻装されたものとなっている。
防水ケース25が上述のように嵌合筒状部26に嵌挿された状態で、ターミナルバー24のU字状の端部には、励磁コイル7の端部が溶接又は半田付けされ、その後、大径部25aの中空部分に接着剤39が充填されるものとなっており、ターミナルバー24の他端は、回路基板4に半田付けされるものとなっている(図1参照)。
ここで、ターミナルバー24と励磁コイル7の端部との溶接又は半田付けは、上述のように、ターミナルバー24が防水ケース25に埋設された状態、換言すれば、ターミナルバー24のU字状の端部が大径部25aの内部に位置した状態で行われるので、大径部25aの開口部分の大きさ、すなわち、具体的には、この構成例の場合、内径R(図6参照)は、溶接電極又は半田付け工具の先端部分が大径部25aの内部へ入り込み、ターミナルバー24の端部と励磁コイル7の端部との溶接又は半田付け作業を十分行える大きさに設定されることが必要である。
なお、ターミナルバー24は、防水ケース25の小径部25bに必ずしもインサート成形によって設けられる必要はなく、別体の部品とし、励磁コイル7との溶接又は半田付けの前、又は、その後に、小径部25bに挿入するようにし、その後、大径部25aへの接着剤の充填を行うことで、防水ケース25に固着されるようにしても良い。
また、嵌合筒状部26と小径部25bとの間に防水性を有する接着剤を塗布することで、この間の水密性を確保するようにして小径部25bへのOリング27の取り付けを省略するような構成としても良い。
さらに、ターミナルバー24に溶接又は半田付けされる励磁コイル7の端部は、防水ケース25の上部、すなわち、大径部25aの開口側から導入するようにしたが(図1参照)、必ずしもこのように防水ケース25の上部から導入される必要はなく、防水ケース25の側面、例えば、大径部25aの側部から導入するようにしても良いものである。
一方、第2のケース部材としての基板カバー22は、例えば、樹脂部材を用いて、その底面側からみた全体の外観形状がモータカバー21同様に、大凡円盤状に形成されてなるもので(図1及び図4参照)、基板カバー基底部22aの周縁部分に第2の環状周壁22bが立設されたものとなっている(図1参照)。そして、この第2の環状周壁22bの内径は、先のモータカバー21の第1の環状周壁21bの外径にほぼ一致したものとなっている(図1参照)。
したがって、モータカバー21は、その第1の環状周壁21bの外周部分が、基板カバー22の第2の環状周壁22bの内周面に接合するようにして基板カバー22に嵌挿されるものとなっている(図1参照)。そして、モータカバー21と基板カバー22との間に、先の回路基板4の収納、保持のための収納空間38が形成されるものとなっている。
本発明の実施の形態における基板カバー22の基板カバー基底部22aには、モータカバー21が基板カバー22に嵌挿された際に、回路基板4に取着されている先の基板側コネクタ28に嵌合するカバー側コネクタ29が一体に形成されており、モータカバー21を基板カバー22に嵌挿させた際に、相互に嵌合するように予めその位置が設定されたものとなっている。このカバー側コネクタ29のコネクタターミナル29aは、本発明の実施の形態における基板カバー22が樹脂成形により製造される際に埋設されるものとなっており、基板カバー22の外側面に一体形成により設けられた外部接続コネクタ30にその一端が位置するようになっている(図1参照)。なお、この外部接続コネクタ30には、図示されない外部コネクタが嵌合され、外部から電源電圧及び駆動パルスが、外部接続コネクタ30、カバー側コネクタ29及び基板側コネクタ28を介して回路基板4へ供給可能となっている。
次に、かかる構成において、モータカバー21と基板カバー22との組み付け手順について、図1及び図5を参照しつつ説明する。
まず、モータカバー21と基板カバー22とは、予めその周方向における相互の組み付け位置が定められており、例えば、周縁の適宜な箇所にマーキングが施されているものとする。ここで、予め設定されている組み付け位置とは、モータカバー21基板カバー22を相互に嵌合させた場合に、同時に基板側コネクタ28とカバー側コネクタ29とがそのまま嵌合する位置である。
また、前提として、モータカバー21には、ステータ2やロータ3などが取着されると共に、ターミナルバー24を介して励磁コイル7と回路基板4とが接続されて、回路基板4が取着されており、更に、Oリング23が巻装されているものとする。
かかる前提の下、モータカバー21と基板カバー22の周方向における相対位置を予め設定されている所定の箇所に一致させ、次いで、モータカバー21の第1の環状周壁21bの部分を基板カバー22内部へ徐々に押し込んでゆく。このモータカバー21の基板カバー22への挿入に伴い、基板側コネクタ28とカバー側コネクタ29とが嵌合を始め、カバー側コネクタ29の周壁41の頂部が基板側コネクタ28の嵌挿溝28cの底部に当接した状態で、モータカバー21と基板カバー22との嵌合及び基板側コネクタ28とカバー側コネクタ29との嵌合が完了することとなる(図1及び図5参照)。
そして、外部コネクタ接続部30に、図示されない外部のコネクタを嵌合させることで、外部からの電源電圧、駆動信号の供給が可能となる。
次に、第2の構成例について、図7を参照しつつ説明する。なお、図1乃至図6に示された第1の構成例と同一の構成要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第2の構成例は、防止ケース25Bをモータカバー21に一体形成した点が先の第1の構成例と異なるものである。
すなわち、防水カバー25Bは、有底中空筒状に形成されて、その開口側がモータカバー21の上面側、すなわち、ロータ3が位置する側となるようにモータカバー21に一体成形されて設けられたものとなっている。
そして、ターミナルバー24は、先の第1の構成例と同様に、U字状に形成された一方の端部が、防水ケース25Bの中空部分に位置すると共に、このU字状に形成された一方の端部から伸びるほぼ直線状の部分が防水ケース25Bの底部、すなわち、モータカバー21を貫通して、他方の端部が回路基板4まで到り、回路基板4に半田付けされるようになっている。そして、ターミナルバー24のU字状に形成された一方の端部には、励磁コイル7の端部が接続されるものとなっている(図7参照)。
なお、この防水ケース25Bの場合も、その開口部分の大きさ、すなわち、内径Rは、先の第1の構成例で説明したと同様に、溶接電極又は半田付け工具の先端部分が防水ケース25B内へ入り込み、ターミナルバー24の端部と励磁コイル7の端部との溶接又は半田付け作業を十分行える大きさに設定されることが必要である。
また、励磁コイル7の端部を、第1の構成例で説明したように、防水ケース25Bの側部から導入しても良いことも第1の構成例同様である。
次に、第3の構成例について、図8を参照しつつ説明する。なお、図1乃至図6に示された第1の構成例と同一の構成要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第3の構成例における防水ケース25Cは、ターミナルバー24のU字状に形成された一方の端部が位置する防止ケース25Cの開口部分の大きさが比較的小さくて済み、しかも、防水ケース25Cが2つの部材から構成されたものとなっている点が先の第1の構成例と異なるもので、他の構成部分は、先の第1の構成例と基本的に同一である。
すなわち、防水ケース25Cは、第1の防水ケース部材25C1と、第2の防水ケース部材25C2とからなり、第1の防水ケース部材25C1は、中空筒状に形成されたものとなっている一方、第2の防水ケース部材25C2は、先の第1の構成例における防水ケース25の小径部25bと基本的に同様な構造に形成されたものとなっている。そして、本発明の実施の形態においては、第1及び第2の防水ケース部材25C1,25C2は、外観形状が円柱状であり、その外径は同一に設定されたものとなっている(図8参照)。
この防水ケース25Cの場合、ターミナルバー24と励磁コイル7との溶接又は半田付けを行った後、ターミナルバー24を防水ケース25Cに取り付けることを前提としているため、第1の防水ケース部材25C1の開口部分の大きさは、先の第1の構成例で説明したような溶接電極又は半田付け工具の先端部分が入り込むことを考慮したものである必要はない。具体的には、第1の防水ケース部材25C1の内径R1は、先の図6に示された内径Rより小さくて十分である。
かかる構成における、ターミナルバー24の防水ケース25Cへの取り付けについて説明すれば、まず、ターミナルバー24と励磁コイル7との所定の部分の溶接又は半田付けを行う。
一方、第2の防水ケース部材25C2は、それ自体でモータカバー21の嵌合筒状部26に、図8に示されたようにOリング27がケーシング1の内部側に位置するように嵌合させておく。
次に、第1の防水ケース部材25C1を第2の防水ケース部材25C2の上に位置させて(図8参照)、ターミナルバー24のU字状に形成された一方の端部と反対側の端部側から第1の防水ケース部材25C1の内部へ挿入しつつ、第2の防水ケース部材25C2へ挿入してゆき、図7に示されたように、ターミナルバー24のU字状に形成された一方の端部が、第1の防水ケース部材25C1内に位置し、他方の端部が回路基板4との半田付けが可能となる所定の部位に位置するようにする。
そして、第1の防水ケース部材25C1に接着剤39を充填することで、、第1及び第2の防水ケース部材25C1,25C2の相互の固着と共に、防水ケース25Cへのターミナルバー24の取り付けが完了することとなる。
なお、励磁コイル7の端部を、第1の構成例で説明したように、第1の防水ケース部材25C1の側部から導入できるようにしても良いことは第1の構成例同様である。
次に、第4の構成例について、図9を参照しつつ説明する。なお、図1乃至図6並びに図8に示された第1及び第3の構成例と同一の構成要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第4の構成例における防水ケース25Dは、上述の第3の構成例の防水ケース25Cを構成する第2の防水ケース部材C2のOリング27を省略した構成となっているものである。
すなわち、防水ケース25Dは、第1の防水ケース部材25D1と第2の防水ケース部材25D2とからなり、第2の防水ケース部材25D2は、円筒状の部材の中心付近をターミナルバー24が挿通できるように形成されている点は、第3の構成例における第2の防水ケース部材25C2と同一であるが、その外周面は、第3の構成例における第2の防水ケース部材25C2と異なり、Oリングを巻装する構造とはなっておらず、円筒表面となっている(図9参照)。
かかる構成における、ターミナルバー24の防水ケース25Dへの取り付け手順は、基本的に先の第3の構成例で説明したと同様であるので、ここでの再度の詳細な説明は、省略することとする。
本発明の実施の形態におけるブラシレスモータの第1の構成例を示す縦断面図である。 図1に示されたブラシレスモータの送風ファン取り付け前の状態における平面図である。 図1に示されたブラシレスモータの送風ファン取り付け前の状態における側面図である。 図1に示されたブラシレスモータの底面図である。 ケーシングの組み立て手順を説明するための主要部の分解状態における縦断面図である。 図1に示された第1の構成例における防水ケース近傍の拡大縦断面図である。 第2の構成例における防水ケース近傍の拡大縦断面図である。 第3の構成例における防水ケース近傍の拡大縦断面図である。 第4の構成例における防水ケース近傍の拡大縦断面図である。
符号の説明
1…ケーシング
2…ステータ
3…ロータ
21…モータカバー
21b…第1の環状周壁
22…基板カバー
22b…第2の環状周壁
24…ターミナルバー
25…防水ケース
28…基板側コネクタ
29…カバー側コネクタ
30…外部コネクタ接続部

Claims (6)

  1. 回路基板を収納保持すると共に、ロータを回転可能に支持するよう構成されてなるケーシングを具備してなるブラシレスモータであって、
    前記ロータの内側に励磁コイルが巻装されたステータが配設され、前記励磁コイルは、前記ケーシングに設けられたターミナルバーを介して前記回路基板に接続されてなるブラシレスモータにおいて、
    前記ターミナルバーは、前記励磁コイルが接続される一方の端部が、中空状に形成された部位を有してなる防水ケースの前記中空状に形成された部位に位置するようにして、また、当該ターミナルバーの他端が前記防水ケース突出するようにして、かつ、前記中空状の部位の中空部分には接着剤が充填されて埋設され、
    前記防水ケースは、前記中空状に形成された部位が前記ロータに臨むように前記ケーシングの上面側に設けられてなることを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 防水ケースは、全体外観形状が大凡筒状に形成されてなり、中空状に形成された第1の部位と、当該第1の部位から延設されて、前記励磁コイルと接続されるターミナルバーの一方の端部から伸びる部位がインサート形成により埋設される第2の部位とからなる一方、
    ケーシングには、前記防水ケースの第2の部位が嵌挿される筒状部がその内部へ突出形成されてなることを特徴とする請求項1記載のブラシレスモータ。
  3. 第2の部位の外周面には、Oリングが巻装されてなることを特徴とする請求項2記載のブラシレスモータ。
  4. 防水ケースは、全体外観形状が大凡柱状に形成されてなり、中空状に形成された第1の防水ケース部材と、大凡柱状に形成されてその軸方向においてその中心部分をターミナルバーが貫通可能に形成された第2の部位とからなる一方、
    ケーシングには、前記第2の防水ケース部材が嵌挿される筒状部がその内部へ突出形成されてなり、前記第1の防水ケース部材は、前記第2の防水ケース部材が前記筒上部に嵌合された状態で当該第2の防水ケース部材に載置され、中空部分に充填された接着剤によって、当該第1及び第2の防水ケース部材が一体に固着されてなることを特徴とする請求項1記載のブラシレスモータ。
  5. 第2の防水ケース部材の外周面には、Oリングが巻装されてなることを特徴とする請求項4記載のブラシレスモータ。
  6. 防水ケースは、中空筒状に形成され、その底部側がケーシングに一体形成されてなることを特徴とする請求項1記載のブラシレスモータ。
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