JP2005287221A - 磁石式発電機のステータ - Google Patents
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Abstract
【課題】口出し線とワイヤハーネスの接続部を少ない工数と部品点数で簡便に接続固定することができる磁石式発電機のステータを提供する。
【解決手段】発電コイル2の口出し線7をワイヤハーネス3に接続する部分を、ターミナル6を用いてステータコア1の継鉄部11に固定する。ステータコア1の継鉄部11には、ターミナル6を挿入するための挿入孔5が穿設される。ターミナル6の両側には係止部63が設けられ、ターミナル6の末端部にはワイヤハーネス3の先端部を接続するためのかしめ接続部61が設けられる。ターミナル6の先端部には発電コイル2の口出し線7を接続するための接続部62が設けられる。ターミナル6が挿入される挿入孔5は、ターミナル6を背面側から挿入し貫通した後、その軸の回りで回動させ且つ反挿入側に戻すことにより、ターミナル6を挿入孔5内に係止させる形状に形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】発電コイル2の口出し線7をワイヤハーネス3に接続する部分を、ターミナル6を用いてステータコア1の継鉄部11に固定する。ステータコア1の継鉄部11には、ターミナル6を挿入するための挿入孔5が穿設される。ターミナル6の両側には係止部63が設けられ、ターミナル6の末端部にはワイヤハーネス3の先端部を接続するためのかしめ接続部61が設けられる。ターミナル6の先端部には発電コイル2の口出し線7を接続するための接続部62が設けられる。ターミナル6が挿入される挿入孔5は、ターミナル6を背面側から挿入し貫通した後、その軸の回りで回動させ且つ反挿入側に戻すことにより、ターミナル6を挿入孔5内に係止させる形状に形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動二輪車、バギー車、雪上車などのエンジンに装着され、搭載バッテリの充電や電気機器への電力供給に使用される磁石式発電機のステータに関する。
磁石式発電機にはアウタロータ型とインナーロータ型があり、アウタロータ型の磁石式発電機のステータは、多数の突極部を円周上に突設したステータコアの各突極部に、発電コイルを巻装して構成され、鋼板を積層した構造のステータコアは、中央を円形に開口したリング状継鉄部の周囲に、突極部を放射状に突設し、継鉄部に穿設した複数の取付孔と取付ボルトを用いて、エンジンケーシングなどの内側に固定される。一方、エンジンのクランク軸に取り付けられるロータは、ステータの外周部に僅かな隙間を介して回転可能に配置される。
このような磁石式発電機のステータにおいて、その発電コイルの電力を導出するためのコイルの口出し線は、接続部を介してワイヤハーネスと接続されるが、その接続部として、ターミナルをステータコアに固定し、そのターミナル上にコイルの口出し線とワイヤハーネスの端部を半田付けする構造のものが、下記の特許文献1などで知られている。
特開2001−169495公報
しかし、このような口出し線の接続部の固定は、ステータコアの各突極部にコイルを巻装した状態で、その継鉄部に設けた孔に絶縁体を介してターミナルを嵌入し、さらに、そのターミナル上にワイヤハーネスの線材の端部を半田付けすると共に、コイルの口出し線を半田付けしているため、非常に小形のターミナルを所定の孔にはめ込む作業、或いはそこに口出し線とワイヤハーネスの線材の接続する作業は煩雑で難しく、作業工数が増大する問題があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、口出し線とワイヤハーネスの接続部を少ない工数と部品点数で簡便に接続固定することができる磁石式発電機のステータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の磁石式発電機のステータは、リング状の継鉄部の外周に複数の突極部が突設されたステータコアと、ステータコアの各突極部に巻装された発電コイルと、を備え、発電コイルの口出し線をワイヤハーネスに接続する部分を、ターミナルを用いてステータコアの継鉄部に固定する構造の磁石式発電機のステータにおいて、ステータコアの継鉄部には、ターミナルを挿入するための挿入孔が穿設され、ターミナルの両側に係止部が設けられ、ターミナルの末端部にはワイヤハーネスの先端部を接続するための接続部が設けられると共に、ターミナルの先端部には発電コイルの口出し線を接続するための接続部が設けられ、ターミナルが挿入される挿入孔は、ターミナルを背面側から挿入し貫通した後、その軸線の回りで回動させ且つ反挿入側に戻すことにより、ターミナルを挿入孔内に係止させる形状に形成されていることを特徴とする。
ここで、上記ステータにおいては、ステータコアの少なくとも継鉄部の一部及び挿入孔に、絶縁体を被覆形成し、この絶縁体はステータコアをインサートとして合成樹脂によりインサート成形することができる。また、上記ステータコアの少なくとも継鉄部の一部及び挿入孔に、絶縁体を被覆形成し、この絶縁体は合成樹脂によりボビン半割り体として形成し、ステータコアの両側からボビン半割り体を嵌着し、ボビン半割り体の継鉄部への延設部に挿入孔を形成することができる。さらに、上記ステータにおいて、挿入孔は、その横断面が縦幅と横幅を相違した形状に形成することができる。
上記構成の磁石式発電機のステータは、発電コイルの口出し線とワイヤハーネスを接続して固定する場合、先ず、各ターミナルの末端の接続部をワイヤハーネスの各先端部に接続する。ターミナルの末端の接続部はかしめ固定可能に形成され、その接続部をかしめてワイヤハーネスの線材の先端にターミナルが接続される。次に、線材の先端部に接続されたターミナルを、ステータコアにおける絶縁体の挿入孔に一方の側から挿入し、ターミナルの先端が挿入孔の他方の開口から突出した貫通状態で、それをターミナルの軸の回りで例えば90度回して反挿入側に戻すようにする。これにより、ターミナルの両側の係止部が挿入孔内の絶縁体の被覆層が孔内にある場合は絶縁体に、絶縁体がない場合はステータコアの壁面に係止され、ターミナルは挿入孔内に固定される。次に、挿入孔の先端から突き出したターミナルの先端の接続部に、発電コイルの口出し線の先端を半田付けして、ステータへのワイヤハーネスの接続は完了する。
このように、ワイヤハーネスの線材の先端にターミナルをかしめ固定により固定した状態で、そのターミナルを、ステータコアの挿入孔に挿入し、それをターミナルの軸の回りで例えば90度回して反挿入側に戻すようにするだけで、ターミナルをステータコアに対し固定することができ、また、ターミナルは予めワイヤハーネスの線材の先端にかしめ固定しておくことができるため、従来のこの種の配線接続作業に比べ、接続作業が簡単で作業性が向上し、配線接続の工数と時間を削減して製造コストを下げることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は磁石式発電機のステータの正面図を示し、図2はその背面図を示している。この磁石式発電機のステータは、リング状の継鉄部11の外周に複数の突極部12が突設されたステータコア1と、ステータコア1の各突極部12に巻装された発電コイル2と、を備え、継鉄部11に取り付けたターミナル6に、発電コイル2の口出し線7とワイヤハーネス3の線材を接続して構成される。
発電コイル2を巻装するステータコア1は、中央に円形の開口部を有するリング状の継鉄部11の外周に、複数の突極部12を(ここでは8個の突極部12を)45度の間隔で放射状に突設して形成される。また、ステータコア1は所定の形状に打ち抜いた複数の鋼板を積層し、リベット14によりそれらを一体に固定して形成される。最前面の鋼板と背面の鋼板における突極部12の先端は、外側にフランジ状に曲折され、その部分に巻装する発電コイル2の保持機能を持たせている。
リング状の継鉄部11には、エンジンケーシング等の固定部材に固定するための固定孔13が穿設され、リベット14もこの継鉄部11に穿設した貫通孔に挿通され、かしめ固定される。また、継鉄部11には後述のターミナル取付用の複数の挿入孔5が穿設されている。
さらに、ステータコア1の各突極部12と継鉄部11の一部にはそれらを覆うように合成樹脂の絶縁体4が被覆形成される。突極部12を覆う絶縁体4は、ボビン8として形成され、ボビン8の周囲に発電コイル2が巻装され、その発電コイル2の端部は口出し線7として正面側に引き出されている。さらに、継鉄部11にはターミナル取付用の挿入孔5が例えば3箇所に形成されている。これらの2箇所の挿入孔5内には、絶縁体4の被覆層が形成されている。
また、これらの挿入孔5は、図5,6に示すごとく、孔の横断面形状が縦横で長さが相違した形態の例えば十字形状に形成され、その横断面の横幅は、後述のターミナル6を挿入可能な幅に形成され、その横断面の縦幅は、孔に挿入し貫通したターミナル6をその軸の回りで90度回して反挿入方向に戻したとき、ターミナル6の両側の係止部63が孔の側壁に係止可能に形成されている。
これらの挿入孔5に挿入固定されるターミナル6は、図3,4に示すように、縦長の導電性金属板から形成され、その末端部(下端部)は細く形成されると共にかしめ接続部61が形成される。また、ターミナルの先端部(上端部)に、コイルの口出し線7を半田付けするための接続部62が形成されている。さらに、ターミナル6の両側上部寄りに、挿入孔5の内側に係止するための、係止部63が突き出すように形成されている。また、ターミナル6の先端部における接続部62の下側には、挿入孔5の外側に突き出して縁部に当接するためのフランジ部64が左右に突き出すように形成されている。
上記のごとく、ステータコア1の各突極部12と継鉄部11の一部には、それらを覆うように合成樹脂の絶縁体4が被覆形成されるが、このような絶縁体4の被覆成形は、例えば、ステータコア1をインサートして成形型内に挿入し、合成樹脂によるインサート成形により、ボビン8、挿入孔5を含めて一体成形することができる。
継鉄部11の2個の挿入孔5内はこの絶縁体4により被覆されるが、挿入孔5内の絶縁体4の内側形状も、挿入孔と同様に、図5,6に示すごとく、その横断面形状が横幅を長く縦幅を短くした十字状となっている。なお、ステータコア1の継鉄部11にはアース接続用の挿入孔が形成され、そのアース用挿入孔には絶縁体4は被覆されず、挿入孔に直にターミナル6を挿入してアース線を接続固定するようにしている。
上記のように構成されたターミナル6を使用して発電コイル2の口出し線7とワイヤハーネス3を接続固定する場合、先ず、各ターミナル6の末端の接続部61をワイヤハーネス3の線材の各先端部に接続する。ターミナル6の末端の接続部61は、ワイヤハーネス3の線材に当接した状態で、その両側のかしめ片をかしめて接続固定され、ターミナル6が線材の先端に取り付けられる。
次に、ワイヤハーネス3の線材の先端部に接続されたターミナル6を、ステータコア1における挿入孔5に一方の側から挿入する。正極側のターミナル6は絶縁体4の挿入孔5に挿入し、アース線用のターミナル6は絶縁体4のない挿入孔5に挿入する。このとき、ターミナル6の先端のフランジ部64の長手方向を、挿入孔5の横幅の長い方向に向けて挿入すれば、図5のように、ターミナル6を挿入孔5内に容易に挿入することができる。
そして、ターミナル6の先端が挿入孔5の他方の開口から突出して貫通した状態で、それをターミナル6の軸の回りで例えば90度回して反挿入側に戻すようにする。これにより、図6のように、ターミナル6の両側のフランジ部64と係止部63が挿入孔5の短手方向の縦幅の短い方向に向き、図7に示すように、その係止部63が挿入孔5内に係止され、これにより、ターミナル6は簡単に挿入孔5内に固定される。
次に、挿入孔5の先端から突き出したターミナル6の先端の接続部62に、発電コイル2の口出し線7の先端を半田付けして、発電コイル2の口出し線7とワイヤハーネス3の接続は完了する。
上記構成の磁石式発電機のステータは、図示しないエンジンカバーの内側の所定位置に、ステータコア1の継鉄部11を介して、つまりリング状の継鉄部11の固定孔13に固定ねじを挿入し、それらのねじを締め付けて固定される。そして、ステータの外周には、図示しないクランク軸の先端に固定されたロータのヨーク部と永久磁石が僅かな隙間を介して回転可能に配置される。
ステータの発電コイル2に接続されたワイヤハーネス3の端部は、エンジンの電機機器などに接続される。エンジンの運転に伴い、ロータが回転し、ステータの外周部を複数に分割されたロータの永久磁石が回転することにより、ステータの各磁極部に巻装された発電コイルに起電力が発生し、発電が行われる。
なお、上記実施形態では、絶縁体4を合成樹脂のインサート成形により成形したが、合成樹脂により型成形により形成されたボビン半割り体から形成することもでき、この場合、ステータコアの両側からボビン半割り体を嵌着して絶縁体とし、ボビン半割り体の継鉄部への延設部に挿入孔を形成する構造とすることもできる。また、上記挿入孔5は、横断面形状を十字状としたが、その横断面が縦幅と横幅を相違した形状であって、挿入孔に挿入したターミナルをその中心軸を中心に回したとき、係止部が係止可能な形状であれば、任意の形状とすることができる。
以上説明したように、本発明の磁石式発電機のステータによれば、ワイヤハーネスの線材の先端にターミナルをかしめ固定により接続固定した状態で、そのターミナルを、ステータコアの挿入孔に挿入し貫通した状態で、それをターミナルの軸の回りで例えば90度回して反挿入側に戻すようにするだけで、ターミナルをステータコアに対し固定することができ、また、ターミナルは予めワイヤハーネスの線材の先端にかしめ固定しておくことができるため、従来のこの種のステータの配線接続作業に比べ、簡単に少ない作業工数で接続作業を行うことができ、配線接続の工数と時間を削減することができる。
1−ステータコア
2−発電コイル
3−ワイヤハーネス
4−絶縁体
5−挿入孔
6−ターミナル
7−口出し線
61−かしめ接続部
62−接続部
63−係止部
2−発電コイル
3−ワイヤハーネス
4−絶縁体
5−挿入孔
6−ターミナル
7−口出し線
61−かしめ接続部
62−接続部
63−係止部
Claims (4)
- リング状の継鉄部の外周に複数の突極部が突設されたステータコアと、該ステータコアの各突極部に巻装された発電コイルと、を備え、該発電コイルの口出し線をワイヤハーネスに接続する部分を、ターミナルを用いて該ステータコアの継鉄部に固定する構造の磁石式発電機のステータにおいて、
該ステータコアの継鉄部には、前記ターミナルを挿入するための挿入孔が穿設され、該ターミナルの両側に係止部が設けられ、該ターミナルの末端部にはワイヤハーネスの先端部を接続するための接続部が設けられると共に、該ターミナルの先端部には前記発電コイルの口出し線を接続するための接続部が設けられ、該ターミナルが挿入される該挿入孔は、該ターミナルを背面側から挿入され貫通した後、その軸線の回りで回動させ且つ反挿入側に戻すことにより、該ターミナルを該挿入孔内に係止させる形状に形成されていることを特徴とする磁石式発電機のステータ。 - 前記ステータコアの少なくとも継鉄部の一部及び挿入孔には絶縁体が被覆形成され、該絶縁体は該ステータコアをインサートとして合成樹脂によりインサート成形されている請求項1記載の磁石式発電機のステータ。
- 前記ステータコアの少なくとも継鉄部の一部及び挿入孔には絶縁体が被覆形成され、前記絶縁体は合成樹脂によりボビン半割り体として形成され、該ステータコアの両側から該ボビン半割り体が嵌着され、該ボビン半割り体の継鉄部への延設部に挿入孔が形成されている請求項1記載の磁石式発電機のステータ。
- 前記挿入孔は、その横断面形状が縦幅と横幅を相違した形状に形成されている請求項1記載の磁石式発電機のステータ。
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CN109983656A (zh) * | 2016-12-06 | 2019-07-05 | 电装多利牡株式会社 | 内燃机用旋转电机及其定子 |
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2004
- 2004-03-30 JP JP2004099332A patent/JP2005287221A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
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