JP2016077081A - 回転電機 - Google Patents

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Masami Hagimura
将巳 萩村
孝典 松井
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孝典 松井
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Abstract

【課題】クリップや位置検出センサの組付け作業を容易化できると共に、組付け作業時のリード線やセンサ線の断線を防止でき、かつ製造コストを低減できる回転電機を提供する。
【解決手段】ステータ2と、ステータ2に対して回転自在に設けられ、ステータ2と径方向で対向するようにマグネットが配置されたロータと、コイル10に接続され、コイル10と外部機器とを電気的に接続するリード線100bと、回転するロータのマグネットの磁束の変化を検出する位置検出センサ6と、リード線100b、および位置検出センサ6から引き出されたセンサ線100aを保持するクリップ201と、を備え、ステータ2の一端面に位置検出センサ6およびクリップ201を配置し、それぞれ位置検出センサ6およびクリップ201の上からステータ2にボルト204,206を取り付けることにより、ステータ2の一端面に、位置検出センサ6およびクリップ201を固定した。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば、自動二輪車に用いられる回転電機に関するものである。
従来から、自動二輪車等に用いられる回転電機として、エンジン始動機能と回生エネルギーによる回生発電機能の2つの機能を備えたものが知られている。この種の回転電機は、クランク軸に固定された有底筒状のロータと、エンジンのケースに固定されたステータと、を備えている。ロータの内周面側には永久磁石が設けられる一方、ステータには複数のコイルが巻装されたティースが放射状に設けられている。
そして、ロータが回転することによりティースに流れる磁束が変化し、これが起電力となってコイルに電流が流れるようになっている。各コイルに流れる電流は、それぞれコイルと外部から延びるリード線とを接続することにより、このリード線を介してバッテリに蓄電されたり、付属電機機器に電力供給を行ったりする用途に用いられる。
また、回転電機は、ロータの回転位置を検出するホールIC等の位置検出センサが設けられ、この位置検出センサによって検出された検出信号に基づいてコイルの転流タイミング等を制御するようになっている。
ここで、ティースから引き出されたコイルやリード線、および位置検出センサから引き出されたセンサ線等は、クリップに保持されている。このクリップや位置検出センサは、ボルトによりステータの軸方向端面に締結固定されるが、各ボルトのステータへの螺入方向は、互いに軸方向で反対側になっている。
特開2010−119249号公報
しかしながら、クリップや位置検出センサを締結固定するためのボルトの螺入方向が、それぞれ軸方向で反対側だと、クリップおよび位置検出センサの何れか一方をステータに締結固定した後、ステータをひっくり返し、クリップおよび位置検出センサの何れか他方をステータに締結固定することになる。このため、ステータをひっくり返す分、クリップや位置検出センサの組付け作業が煩わしくなると共に、リード線や位置検出センサから延びるセンサ線が捩れて断線するおそれがあるという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、クリップや位置検出センサの組付け作業を容易化できると共に、組付け作業時のリード線やセンサ線の断線を防止できる回転電機を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係る回転電機は、コイルが巻装されるステータと、前記ステータに対して回転自在に設けられ、前記ステータと径方向で対向するようにマグネットが配置されたロータと、前記コイルに接続され、該コイルと外部機器とを電気的に接続するリード線と、回転する前記ロータの前記マグネットの磁束の変化を検出するセンサと、前記ステータから引き出された前記コイル、前記リード線、および前記センサから引き出されたセンサ線の少なくとも何れか1つを保持するクリップと、を備え、前記ステータの一端面に前記センサおよび前記クリップを配置し、それぞれ前記センサおよび前記クリップの上から前記ステータに固定部材を取り付けることにより、前記ステータの一端面に、前記センサおよび前記クリップを固定したことを特徴とする。
このように構成することで、ステータをひっくり返すことなく、ステータにクリップおよびセンサを固定することができる。このため、クリップやセンサの組付け作業を容易化できると共に、この組み付け作業時のリード線やセンサ線の断線を防止できる。
本発明に係る回転電機では、前記クリップは、前記ステータに前記固定部材を介して固定される固定部と、前記固定部から径方向に沿って延び、前記コイル、前記リード線、および前記センサ線の少なくとも何れか1つを保持するクリップ本体と、を有し、前記クリップ本体は、前記ステータの軸方向からみて径方向に長くなるように長方形状に形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、クリップを、コイル、リード線、およびセンサ線の配索方向に直交する方向に沿わせることができる。換言すれば、コイル、リード線、およびセンサ線をステータの周方向に沿って弧状に配索した場合、その法線方向に沿ってクリップが形成されていることになる。このため、クリップにコイル、リード線、およびセンサ線が食い込んでしまうことを防止でき、食い込み等に起因するコイル、リード線、およびセンサ線の断線等を防止できる。
本発明によれば、ステータをひっくり返すことなく、ステータにクリップおよびセンサを固定することができる。このため、クリップやセンサの組付け作業を容易化できると共に、この組み付け作業時のリード線やセンサ線の断線を防止できる。
本発明の実施形態における回転電機の斜視図である。 本発明の実施形態における回転電機のロータを取り外した状態の上面図である。 本発明の実施形態における回転電機のロータを断面とした側面図である。 本発明の実施形態におけるステータの斜視図であって、(a)は、ステータ鉄心にインシュレータを取り付けた状態を示し、(b)は、インシュレータの上からコイルを巻回した状態を示す。 本発明の実施形態におけるステータを軸方向外側からみた平面図の一部拡大図である。 本発明の実施形態におけるロータの内周側を展開して示したものである。 本発明の実施形態におけるクリップの斜視図である。 本発明の実施形態における位置検出センサの斜視図である。 本発明の実施形態における位置検出センサの分解斜視図である。 本発明の実施形態におけるセンサホルダの斜視図である。 本発明の実施形態におけるセンサホルダの側面図である。 本発明の実施形態におけるセンサ押えの斜視図である。 本発明の実施形態における仮組アッシーを径方向内側からみた側面図である。 本発明の実施形態における外枠部材の斜視図である。 本発明の実施形態における位置検出センサの組み立て方法の説明図である。 本発明の実施形態における位置検出センサの組み立て方法の説明図である。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(回転電機)
図1は、回転電機1の斜視図、図2は、回転電機1のロータ4を取り外した状態の上面図、図3は、回転電機1のロータ4を断面とした側面図である。
図1〜図3に示すように、回転電機1は、自動二輪車等の車両用エンジンの始動発電機として用いられるものであって、三相ブラシレス型の回転電機である。回転電機1は、エンジンブロック(図示せず)に固定されるステータ2と、エンジンのクランクシャフト(図示せず)に固定されるロータ4と、ロータ4の回転位置を検出する位置検出センサ6と、ステータ2に巻装されている後述のコイル10に接続されるリード線100b、および位置検出センサ6から延びるセンサ線100aを束ね、ステータ2上に保持するクリップ201と、を備えている。
なお、以下の説明において、回転電機1におけるロータ4の回転軸方向を軸方向と称する。また、回転電機1のセンサ線100aおよびリード線100bが引き回される側を軸方向外側と称する。さらに、回転電機1の軸方向外側とは反対側、つまり、クランクシャフトが延びて、このクランクシャフトにロータ4が固定される側を軸方向内側と称する。
図4は、ステータ2の斜視図であって、(a)は、ステータ鉄心2Aにインシュレータ110を取り付けた状態を示し、(b)は、インシュレータ110の上からコイル10を巻回した状態を示す。
図4(a)に示すように、ステータ2は、例えば電磁鋼板を積層して成るステータ鉄心2Aと、ステータ鉄心2Aに巻回される複数のコイル10とを備えている。ステータ鉄心2Aは、円環状に形成された本体部2aと、この本体部2aの外周面から径方向外側に向かって放射状に突出する複数のティース部2bと、を有している。各ティース部2bの先端部には、円周方向両側に略T字状に張り出す爪片3が設けられている。
ここで、各ティース部2bの爪片3の形状は一定形状ではなく、一部のティース部2bの爪片3には、軸方向中央よりもやや外側から軸方向外側端に至る間に、切り欠き部7が形成されている。切欠き部7は、後述する位置検出センサ6のセンサ保持用の脚部(第1の脚部)80a,脚部(第2の脚部)80b,脚部(第3の脚部)80c(図2参照)を受け入れるためのものである。切り欠き部7は、円周方向で隣接する二つの爪片3に跨って略長方形状の嵌合溝を形成するように形成されている。そして、この嵌合溝を形成する切欠き部7の対が円周方向に連続して合計3箇所に配置されるようになっている。
以下、爪片3に切欠き部7が形成される4個のティース部2bを他のティース部2bと区別するために特定ティース部2Bと呼ぶものとする。
このような構成のもと、隣接する特定ティース部2Bに形成される各切欠き部7の対に、位置検出センサ6の脚部80a,80b,80cが挿入配置される。
また、ステータ鉄心2Aの外面には、各ティース部2bの周域を覆うようにインシュレータ110が装着されており、このインシュレータ110の上から各ティース部2bにコイル10が巻回されている。
インシュレータ110は、軸方向の略半分で二分割された2つのインシュレータ部材110A,110Bから成る。各インシュレータ部材110A,110Bのティース部2b(2B)の根元に対応する位置には、それぞれコイル10の巻崩れを防止するための内周壁111が立設されている。
ここで、図5に基づいて、各インシュレータ部材110A,110Bにおける爪片3に対応する箇所の形状について詳述する。
図5は、ステータ2を軸方向外側からみた平面図の一部拡大図である。
同図に示すように、各インシュレータ部材110A,110Bにおける爪片3に対応する箇所は、爪片3の軸方向両端3a、および内周面側3bを被覆するように形成されており、爪片3の周方向両端3cおよび切欠き部7は、露出した状態になっている。
図6は、ロータ4の内周側を展開して示したものである。
図1、図3、図6に示すように、ロータ4は、磁性材料から成る有底円筒状のロータヨーク12と、このロータヨーク12の底壁12aに同軸に固定されたボス部14とを備え、ボス部14には、エンジンのクランクシャフトが一体回転可能に結合されるようになっている。
ロータ4の内周面には、複数のマグネット16が円周方向に沿って等間隔に取り付けられている。これらの各マグネット16は、ロータ4の軸方向に長い長方形状に形成されている。一つを除き他のすべてのマグネット16は、ロータ4の中心に向く側の面(内側面)がN極とS極のいずれかに着磁されている。そして、一つのマグネット16cは、内側面がN極に着磁された主磁極部162の一端側(長尺方向の一端側)に、内側面がS極に着磁された短尺な副磁極部160が設けられている。
なお、以下の説明では、図6中、内側面全域がN極に着磁されているマグネット16をN極マグネット16a、内側面全域がS極に着磁されているマグネット16をS極マグネット16b、主磁極部162と副磁極部160を備えたマグネット16を2極マグネット16cと称する。
ここで、ロータ4では、隣接する特定の一組のN極マグネット16a,16aの間に2極マグネット16cが配置され、他の隣接するN極マグネット16a,16a間にS極マグネット16bが配置されている。
したがって、ロータ4の内周側は、軸方向の一端側(図6中上端側)以外では、N極とS極が交互に現れる。一方、軸方向の一端側では、2極マグネット16cの副磁極部160および、その前後(円周方向の前後)のマグネット3個分だけN極が連続して現れる。
後に詳述するように、マグネット16の軸方向の一端側の領域は、エンジンの点火タイミングを検出するためのターゲットとして用いられ、マグネット16の軸方向の残余の領域は、主に、コイル10の転流タイミングを検出するためのターゲットとして用いられる。
また、ステータ鉄心2Aのティース部2bに巻回されたコイル10の端末部は、リード線100bの一端に接続されている。リード線100bは、保護チューブ102bによって束ねられ、ステータ2の軸方向外側端でステータ2の周方向に沿うように円弧状に配索されている。そして、リード線100bの他端は、不図示のエンジンブロックに設けられたグロメット199を介してエンジンブロック外に引き出され、不図示の制御装置に接続されている。
さらに、ステータ2の軸方向外側端には、後述するセンサケース60から引き出されたセンサ線100aが保護チューブ102aによって束ねられ、ステータ2の周方向に沿うように円弧状に配索されている。センサ線100aは、不図示のエンジンブロックに設けられたグロメット198を介してエンジンブロック外に引き出され、不図示の制御装置に接続されている。
このような構成のもと、不図示の制御装置は、エンジンの始動時には所定のタイミングでコイル10に電流を供給することによって、ロータ4とクランクシャフトとを回転させる。また、エンジンの始動後には、ロータ4の回転に伴う発電電力を、不図示のバッテリに充電し、若しくは、直接使用に供する。
ここで、ステータ2の軸方向外側端に配索されたリード線100bおよびセンサ線100aは、クリップ201を介してステータ鉄心2Aの軸方向外側端に保持されている。
(クリップ)
図7は、クリップ201の斜視図である。
同図に示すように、クリップ201は、帯状の金属板にプレス加工を施すことによって形成されたものである。クリップ201は、ステータ鉄心2Aに取り付けられる固定部202と、固定部202から立ち上がるように屈曲形成された立ち上がり部205と、立ち上がり部205の先端から固定部202と略平行になるように延出するクリップ本体203とが一体成形されて構成される。
より具体的には、クリップ201は、帯状の金属板をU字状に折り曲げて輪を形成してクリップ本体203とし、帯状の金属板の端部同士を重ね合わせて固定部202としている。そして、固定部202とクリップ本体203との間をクランク状に折り曲げて立ち上がり部205とし、固定部202から立ち上がった箇所にクリップ本体203が位置するようになっている。
固定部202には、ボルト204を挿通可能な挿通孔202aが形成されている。一方、クリップ本体203には、円弧部203aの大部分に開口部203bが形成されている。開口部203bを形成することにより、金属板の折り曲げ時に円弧部203aを形成しやすくしている。
一方、ステータ鉄心2Aには、本体部2aの軸方向外側に、ボルト204を螺入可能な雌ネジ部197(図4参照)が刻設されている。そして、固定部202の挿通孔202aに挿通したボルト204をステータ鉄心2Aの雌ネジ部197に螺入することにより、ステータ鉄心2Aにクリップ201を締結固定している。このように、ステータ鉄心2Aに締結固定されたクリップ201のクリップ本体203に、リード線100bおよびセンサ線100aが挿通される。これによって、ステータ鉄心2Aの軸方向外側端に、リード線100bおよびセンサ線100aが保持される。
ここで、図1、図2に示すように、クリップ201は、ステータ鉄心2Aに締結固定する際、クリップ本体203が径方向外側を向くように配置される。クリップ201の立ち上がり部205の立ち上がり高さは、ステータ鉄心2Aにクリップ201を締結固定した状態で、インシュレータ110の内周壁111にクリップ本体203が干渉しない高さに設定されている。
また、クリップ201は、帯状の金属板にプレス加工を施して形成されるものなので、ステータ鉄心2Aにクリップ201を締結固定したとき、軸方向からみてクリップ本体203が径方向に長い長方形状となる。このため、クリップ本体203の長手方向とステータ2の径方向とが一致する。換言すれば、リード線100bおよびセンサ線100aがステータ2の周方向に沿うように円弧状に配索されているので、リード線100bおよびセンサ線100aの法線方向に沿ってクリップ本体203が設けられている状態になる。
さらに、図2に詳示するように、ステータ鉄心2Aにクリップ201を締結固定した状態では、このクリップ201と、不図示のエンジンブロックに設けられたグロメット198,199とが平行となるように配置される。
(位置検出センサ)
図8は、位置検出センサ6の斜視図、図9は、位置検出センサ6の分解斜視図である。
図3、図8、図9に示すように、位置検出センサ6は、ステータ鉄心2Aの軸方向外側に配置される樹脂製のセンサケース60と、このセンサケース60内に収納される3つの回路基板55A,55B,55C(第1回路基板55A、第2回路基板55B、第3回路基板55C)とにより構成されている。
なお、以下の説明において、ステータ2に位置検出センサ6(センサケース60)を取り付けた状態で位置検出センサ6におけるステータ2の径方向を単に径方向、ステータ2の軸方向を単に軸方向、ステータ2の周方向を単に周方向と称して説明する。
各回路基板55A,55B,55Cは、周方向に沿って第1回路基板55A、第2回路基板55B、第3回路基板55Cの順に配置される。各回路基板55A,55B,55Cは、それぞれ略T字状に形成されており、軸方向に沿って長くなるように形成された挿入部56と、挿入部56の軸方向外側端に一体成形され、周方向に沿って長くなるように形成されたセンサ線接続部57とにより構成されている。
第1回路基板55Aの挿入部56には、第1ホールIC50aおよび第2ホールIC50bが表面実装されている。これら第1ホールIC50aおよび第2ホールIC50bは、第1ホールIC50aが軸方向外側に位置するように、軸方向に沿って並んで配置されている。
また、第2回路基板55Bの挿入部56には、第3ホールIC50cが表面実装され、第3回路基板55Cの挿入部56には、第4ホールIC50dが表面実装されている。そして、各回路基板55A,55B,55Cの各ホールIC50b,50c,50dは、それぞれ挿入部56の軸方向内側端(先端)からの距離が同じ距離となるように表面実装されている。各ホールIC50a〜50dは、例えば、いわゆるチップホールICで構成されている。
また、各回路基板55A,55B,55Cのセンサ線接続部57には、周方向略中央に、それぞれ2つのセンサ線用スルーホール58aが形成されている。これらセンサ線用スルーホール58aに、センサ線100aの一端が挿入され、はんだ付け等により各回路基板55A,55B,55Cに接続されるようになっている。
さらに、第1回路基板55Aのセンサ線接続部57には、周方向の第2回路基板55B端に、2つのリード線用スルーホール58bが形成されている。また、第2回路基板55Bのセンサ線接続部57には、周方向両端に、それぞれリード線用スルーホール58bが2つずつ形成されている。さらに、第3回路基板55Cのセンサ線接続部57には、周方向の第2回路基板55B端に、2つのリード線用スルーホール58bが形成されている。
このような構成のもと、第1回路基板55A、および第2回路基板55Bの各リード線用スルーホール58bにリード線59の端末部が挿入される。また、第2回路基板55B、および第3回路基板55の各リード線用スルーホール58bにリード線59の端末部が挿入される。そして、各回路基板55A、55B,55Cとリード線59の端末部とをはんだ付け等により接続することで、第1回路基板55A、第2回路基板55B、第3回路基板55Cが、この順で直列に接続される。
センサケース60は樹脂により形成されており、各回路基板55A,55B,55Cが収納されるセンサホルダ70と、センサホルダ70に取り付けられ、このセンサホルダ70からの各回路基板55A,55B,55Cの抜けを防止するセンサ押え90と、センサホルダ70が挿入される外枠部材20とにより構成されている。
図10は、センサホルダ70の斜視図、図11は、センサホルダ70の側面図である。
図9〜図11に示すように、センサホルダ70は、ベース部71と、このベース部71から軸方向内側に突設され、周方向に等間隔で配置された3つの脚部80a,80b,80cとが一体成形されたものである。
ベース部71は、軸方向からみて長円形状となるように形成され、かつステータ鉄心2Aの外周に沿うように湾曲形成されている。ベース部71の外周縁には、軸方向外側に向かって突出する周壁76が立設されている。この周壁76は、外枠部材20にセンサホルダ70を挿入する際のインロー部76aとして機能すると共に、センサホルダ70にセンサ押え90を取り付ける際のインロー部76bとして機能する。
また、ベース部71の各脚部80a,80b,80cに対応する位置には、径方向内側に、それぞれガイド壁74が軸方向外側に向かって突設されている。このガイド壁74は、各回路基板55A,55B,55Cから延びるセンサ線100aをセンサケース60の外部へと導くためのものであって、それぞれ2つの凹部74aが周方向に並んで形成されている。凹部74aは、略半円状に形成されており、各凹部74a上をセンサ線100aが通るようになっている。
さらに、ベース部71には、周方向に隣り合う各脚部80a,80b,80cの間に対応する位置に、それぞれ嵌合凸部75が軸方向外側に向かって突設されている。この嵌合凸部75は、センサホルダ70にセンサ押え90を取り付ける際、このセンサ押え90に嵌合される。
3つの脚部80a,80b,80cは、ベース部71側に開口部72を有するように略有底角筒状に形成されている。また、3つの脚部80a,80b,80cは、ステータ2の特定ティース部2Bの切欠き部7の対の間に挿入可能なように、軸方向に直角な断面形状が、周方向に長い長方形状となるように形成されている。
そして、図3に示すように、ステータ鉄心2Aの軸方向外側端にセンサホルダ70を取り付けた状態では、特定ティース部2Bの切欠き部7の対の間に、それぞれ脚部80a,80b,80cが挿入され、各脚部80a,80b,80cの径方向外側の面と、ステータ2の爪片3の径方向外側の面とが面一になる。
また、図3、図10に示すように、各脚部80a,80b,80cの軸方向内側端(先端)には、保持部77が軸方向に沿って延出形成されている。保持部77は、各脚部80a,80b,80cの切欠き部7内でのガタツキを抑制すると共に、各脚部80a,80b,80cの剛性を高めるためのものである。保持部77は、各脚部80a,80b,80cの径方向内側の面から延出するベース部77aと、ベース部77aの径方向外側の面に突出形成されたリブ部77bとにより構成されている。
ベース部77aは、特定ティース部2Bの爪片3の内周面に当接され、リブ部77bは、周方向で隣接する特定ティース部2Bの爪片3の間で、かつ切欠き部7よりも軸方向内側に介装される。
ここで、ステータ鉄心2Aの外面に装着されたインシュレータ110は、爪片3の周方向両端3cおよび切欠き部7が露出するように形成されている(図5参照)。このため、爪片3の周方向両端3cにインシュレータ110が張り出していない分、リブ部77bの周方向の幅W1(図10参照)を大きく設定することができる。これにより、リブ部77bの剛性を高めることができる。
また、図10、図11に詳示するように、リブ部77bは軸方向内側に向かうに従って先細りとなるように形成されている。さらに、ベース部77aの径方外側の面は、軸方向内側に向かうに従ってベース部77aが先細りとなるように傾斜形成されている。このように、ベース部77aおよびリブ部77bを形成することにより、特定ティース部2Bの切欠き部7の対の間に、それぞれ脚部80a,80b,80cを挿入しやすくしている。
このような構成のもと、センサホルダ70の各脚部80a,80b,80cに、開口部72側から各回路基板55A,55B,55Cの挿入部56が挿入、または圧入される。そして、各脚部80a,80b,80cに各回路基板55A,55B,55Cの挿入部56が収納される。そして、各回路基板55A,55B,55Cのセンサ線接続部57は、センサホルダ70のベース部71に当接し、このベース部71上にセンサ線接続部57が突出した状態で配置される。
ここで、ベース部71上にセンサ線接続部57が配置された状態のとき、このセンサ線接続部57のセンサ線用スルーホール58aの位置は、ベース部71に立設されているガイド壁74の凹部74aに対応する位置となっている。
また、脚部80a,80b,80c内に収納された各回路基板55A,55B,55Cの挿入部56は、それぞれ表面実装された各ホールIC50a〜50dが径方向外側を向くようになっている。すなわち、ステータ鉄心2Aの軸方向外側端にセンサホルダ70を取り付けた状態では、特定ティース部2Bの切欠き部7の対の間に、それぞれ脚部80a,80b,80cが挿入されるので、各ホールIC50a〜50dは、ロータ4のマグネット16と対向することになる。なお、各ホールIC50a〜50dの詳細については後述する。
図12は、センサ押え90の斜視図、図13は、センサホルダ70にセンサ押え90を取り付けた状態を、径方向内側からみた側面図である。
図9、図12、図13に示すように、センサ押え90は、ベース部71のガイド壁74上に沿わせるように略円弧状に形成された押え本体91を有している。押え本体91の径方向内側に周縁には、軸方向内側に向かって突出する内周壁94が一体成形されている。この内周壁94は、センサホルダ70にセンサ押え90を取り付けた状態で、センサホルダ70の周壁76と面一となる。
また、内周壁94には、ガイド壁74に形成されている凹部74aに対応する位置に、スリット94aが形成されている。
より具体的には、スリット94aは、内周壁94におけるガイド壁74の凹部74aに対応する位置から、軸方向内側端に至る間に形成されている。そして、センサホルダ70にセンサ押え90を取り付けた状態では、スリット94aとガイド壁74の凹部74aとが協働して、センサ線100aが挿通される挿通孔96を形成する。
この挿通孔96は、センサホルダ70に各回路基板55A,55B,55C、およびセンサ押え90を組み付けた状態で、各回路基板55A,55B,55Cのセンサ線用スルーホール58aと同軸上に位置する。
すなわち、センサ線100aは、各回路基板55A,55B,55Cから挿通孔96を介し、センサホルダ70の各脚部80a,80b,80cに各回路基板55A,55B,55Cの挿入部56が挿入、または圧入される方向(軸方向)に対し、直交する方向(径方向)に引き出されることになる。
さらに、押え本体91には、内周壁94の周方向両端側に、インロー部95が突設されている。インロー部95の先端は、内周壁94よりも軸方向内側に向かって突出しており、センサホルダ70の周壁76にインロー嵌合される。
また、押え本体91には、隣接するガイド壁74とガイド壁74との間に対応する2箇所に、それぞれ4本の嵌合柱92がベース部71側に向かって立設されている。これら4本の嵌合柱92の間が、ベース部71に設けられた嵌合凸部75が圧入される嵌合凹部97として機能する。この嵌合凹部97に嵌合凸部75が圧入されることにより、センサホルダ70にセンサ押え90が固定される。
さらに、押え本体91には、軸方向外側端でガイド壁74を避けた箇所から径方向外側に向かって突出する4つの押え板93a,93b,93c,93dが一体成形されている。これら押え板93a〜93dは、センサホルダ70に各回路基板55A,55B,55Cを収納すると共にセンサ押え90を組み付けた状態で、各回路基板55A,55B,55Cのセンサ線接続部57上に位置する。すなわち、押え板93a〜93dによって、各回路基板55A,55B,55Cのセンサホルダ70からの抜けが防止される。
図14は、外枠部材20の斜視図である。
図9、図14に示すように、外枠部材20は、センサホルダ70のベース部71の形状に対応するように、軸方向からみて長円形状となるように形成され、かつステータ鉄心2Aの外周に沿うように湾曲形成された筒状の周壁23を有している。より具体的には、周壁23は、径方向外側の壁を構成する外周壁部23aと、径方向内側の壁を構成する内周壁部23bと、これら外周壁部23aと内周壁部23bとを連結する側壁部23c,23dとが一体成形されたものである。
そして、周壁23にセンサホルダ70のベース部71が挿入される。このとき、ベース部71の周壁76が外枠部材20の周壁23に内嵌される形になる。
また、周壁23の内周面には、その内周側に突出する位置決め凸部21が、周壁23の周方向に所定間隔をあけて複数形成されている。位置決め凸部21は、外枠部材20に対するセンサホルダ70の位置決めの役割を有している。すなわち、外枠部材20にベース部71を挿入した際、位置決め凸部21にベース部71が当接し、このベース部71の位置が決まるようになっている。
さらに、周壁23の内周面には、各位置決め凸部21の間に、その内周側に突出する抜け止め爪22が複数形成されている。抜け止め爪22は、外枠部材20に位置決めされたベース部71の外枠部材20からの抜けを防止するためのものである。これにより、外枠部材20とセンサホルダ70とが一体化される。
また、外枠部材20の外周壁部23aには、周方向略中央よりも周方向端部寄りに、厚肉の板状の舌片部64が径方向外側に向かって突設されている。この舌片部64は、位置検出センサ6を不図示のエンジンブロックに締結固定するためのものであって、その大部分に不図示のボルトが挿通されるボルト挿通孔64aが形成されている。
さらに、外枠部材20の内周壁部23bには、センサ押え90のスリット94aに対応する位置に、スリット25が形成されている。これらスリット25を介して各回路基板55A,55B,55Cからセンサ線100aが引き出される。
また、内周壁部23bの中央には、径方向内側に向かって延出する配線ガイド68が一体成形されている。この配線ガイド68は、外枠部材20から引き出された複数のセンサ線100aを集合させて側方への引き出すためのものである。
配線ガイド68は、ベース部68aと、このベース部68aから軸方向外側に離間して設けられた舌片部68bとが一体成形されてなる。そして、ベース部68aと舌片部68bとの間に、センサ線100aが配索されて保持される。
また、ベース部68aには、径方向内側の先端にボルト座69が一体成形されている。ボルト座69は、外枠部材20をステータ鉄心2Aに固定するためのものである。ボルト座69は、ベース部68aの先端から軸方向内側に向かって屈曲延出する縦壁部69aと、縦壁部69aから径方向内側に向かって屈曲延出する横壁部69bとにより構成されている。縦壁部69aの高さは、ステータ鉄心2Aにボルト座69を取り付けた状態で、インシュレータ110の内周壁111に外枠部材20が干渉しない高さに設定されている。
さらに、ボルト座69の横壁部69bには、ボルト挿通孔67が形成されている。一方、ステータ鉄心2Aには、ボルト挿通孔67に対応する位置に不図示の雌ネジ部が刻設されている。そして、図2、図14に示すように、ボルト座69の上からボルト206を挿通し、このボルト206をステータ鉄心2Aの雌ネジ部に螺入することにより、ステータ鉄心2Aに外枠部材20が締結固定される。
(位置検出センサの組み立て方法)
次に、図8、図15、図16に基づいて、位置検出センサ6の組み立て方法について説明する。
図15、図16は、位置検出センサ6の組み立て方法の説明図である。
まず、図15に示すように、センサホルダ70の各脚部80a,80b,80cに、それぞれ開口部72側から各回路基板55A,55B,55Cの挿入部56を挿入、または圧入する。なお、各回路基板55A,55B,55Cには、予め第1,第2,第3,第4のホールIC50a,50b,50c,50dを実装しておく。
続いて、センサホルダ70のベース部71上に突出した各センサ線接続部57のリード線用スルーホール58bに、それぞれリード線59の端末部を挿入し、各センサ線接続部57とリード線59とをはんだ付け等により接続する。
次に、図16に示すように、センサホルダ70のベース部71上にセンサ押え90の嵌合柱92を向け、ベース部71に形成された嵌合凸部75にセンサ押え90の嵌合柱92(嵌合凹部97)を嵌合させるように、センサホルダ70にセンサ押え90を組み付ける。これにより、センサホルダ70、各回路基板55A,55B,55C、およびセンサ押え90が一体化された仮組アッシー190が完成する。
続いて、センサホルダ70のガイド壁74に形成されている凹部74aとセンサ押え90のスリット94aとにより形成される挿通孔96に、径方向内側からセンサ線100a(図1参照)を挿入する。さらに、各回路基板55A,55B,55Cのセンサ線用スルーホール58aに、センサ線100aの一端を挿入する。
ここで、各挿通孔96と各回路基板55A,55B,55Cのセンサ線用スルーホール58aは、同軸上に位置しているので、各挿通孔96にセンサ線100aの一端を挿通するだけで、この一端が各回路基板55A,55B,55Cのセンサ線用スルーホール58aに導かれる。そしてこの後、各回路基板55A,55B,55Cのセンサ線100aが差し込まれた側(ガイド壁74側)とは反対側の裏面から、各回路基板55A,55B,55Cとセンサ線100aとをはんだ付け等により接続する。
次に、図8に示すように、外枠部材20の周壁23に、仮組アッシー190の脚部80a,80b,80cを向け、周壁23の位置決め凸部21が形成されている側とは反対側の開口から仮組アッシー190を挿入する。このとき、センサホルダ70の周壁76が外枠部材20に形成されている抜け止め爪22を押し広げ、外枠部材20の周壁23が僅かに弾性変形する。
この後、周壁23の位置決め凸部21にセンサホルダ70ベース部71が当接すると、外枠部材20に対するセンサホルダ70の位置が決まると共に、抜け止め爪22によって、センサホルダ70のベース部71(周壁76)がスナップフィット固定される。
この状態では、外枠部材20の周壁23内に、ベース部71、回路基板55A,55B,55Cのセンサ線接続部57、およびセンサ押え90が完全に収納される。また、予め各回路基板55A,55B,55Cに接続されているセンサ線100aは、外枠部材20のスリット25を介して外枠部材20の外側に引き出されている。
外枠部材20の外側に引き出されたセンサ線100aは、配線ガイド68によって保持させる。この後、周壁23の内部に、充填剤150(図1参照)を充填する。これにより、周壁23の内部空間が封止され、そのまま所定時間放置することによって充填剤150が硬化する。これにより、位置検出センサ6の組み立てが完了する。
(位置検出センサの作用)
次に、位置検出センサ6の作用について説明する。
前述したように、ステータ鉄心2Aの軸方向外側端にセンサホルダ70を取り付けた状態では、特定ティース部2Bの切欠き部7の対の間に、それぞれ脚部80a,80b,80cが挿入される。このため、各ホールIC50a〜50dは、ロータ4のマグネット16と対向する。そして、各ホールIC50a〜50dは、マグネット16の磁束の切り替わりを検出する。
すなわち、図3、図6に示すように、脚部80aの第1のホールIC50aが収容配置されている箇所は、マグネット16の磁束を通過させる第1の磁束通過部180aに設定されている。また、脚部80aの第2のホールIC50bが収容配置されている箇所は、マグネット16の磁束を通過させる第2の磁束通過部180bに設定されている。さらに、脚部80bの第3のホールIC50cが収容配置されている箇所は、マグネット16の磁束を通過させる第4の磁束通過部180cに設定されている。そして、脚部80cの第4のホールIC50dが収容配置されている箇所は、マグネット16の磁束を通過させる第4の磁束通過部180dに設定されている。
ここで、脚部80a,80b,80c内に配置されるホールIC50a,50b,50c,50dのうちの、第1のホールIC50aと、第2,第3,第4のホールIC50b,50c,50dとでは設置高さが異なる。すなわち、第1のホールIC50aは、ロータ4の内周面の軸方向の一端側に対峙する位置M1に配置され、第2,第3,第4のホールIC50b,50c,50dは、ロータ4の内周面の軸方向の中央側に対峙する位置M2に配置されている。
換言すれば、第2,第3,第4のホールIC50b,50c,50dは、ロータ4の回転方向で同一線上に配置されている一方、第1のホールIC50aは、第2,第3,第4のホールIC50b,50c,50dが配置されている線上からずれた位置に配置されている。また、第1のホールIC50aと第2のホールIC50bは、互いにロータ4の回転方向と直交する方向、つまり、軸方向で同一線上に位置するように配置されている。
これにより、第1のホールIC50aは、2極マグネット16cの副磁極部160を通る高さで各極マグネット16a,16b,16cの磁束の切り替わりを検出する。一方、第2,第3,第4のホールIC50b,50c,50dは、2極マグネット16cの主磁極部162を通る高さで各極マグネット16a,16b,16cの磁束の切り替わりを検出する。
第2,第3,第4のホールIC50b,50c,50dは、ロータ4の中央側の位置M2で検出した信号を、ロータ4の回転位置信号として制御装置に出力する。一方、第1のホールIC50aは、ロータ4の軸方向の一端側の位置M1で検出した信号を、ロータ4の円周上の絶対位置情報信号として制御装置に出力する。
制御装置では、第2,第3,第4のホールIC50b,50c,50dの出力信号を受けて、3相のコイル10に対する転流タイミングを制御すると共に、第1のホールIC50aの出力信号と第2,第3,第4のホールIC50b,50c,50dの出力信号を受けてエンジンの点火タイミングおよび燃料噴射タイミングを制御する。
(効果)
上述の実施形態では、ステータ鉄心2Aの軸方向外側にクリップ201および位置検出センサ6を配置している。そして、図1、図2に示すように、クリップ201の固定部202の上から、ボルト204を、固定部202の挿通孔202aに挿通し、さらにステータ鉄心2Aの雌ネジ部197に螺入させている。これにより、ステータ鉄心2Aにクリップ201を締結固定している。
これと共に、位置検出センサ6の外枠部材20に形成されているボルト座69の上から、ボルト206をボルト座69のボルト挿通孔67に挿通し、さらにステータ鉄心2Aの雌ネジ部(不図示)に螺入させている。これにより、ステータ鉄心2Aに位置検出センサ6を締結固定している。
このように構成することで、ステータ鉄心2A(ステータ2)をひっくり返すことなく、ステータ鉄心2Aに、クリップ201および位置検出センサ6を固定することができる。このため、クリップ201や位置検出センサ6の組付け作業を容易化できる。
また、クリップ201に保持されるセンサ線100aやリード線100bが、クリップ201や位置検出センサ6の組付け時に捩じれてしまうのを防止できる。この結果、クリップ201や位置検出センサ6の組付け時におけるセンサ線100aやリード線100bの断線を防止できる。
また、ステータ鉄心2Aにクリップ201を締結固定したとき、クリップ201は、軸方向からみてクリップ本体203が径方向に長い長方形状となっている。このため、クリップ本体203の長手方向とステータ2の径方向とが一致する。換言すれば、軸方向からみて円弧状に配索されているセンサ線100aおよびリード線100bの法線方向(配索方向に対して直交する方向)に沿ってクリップ本体203が設けられている。
ここで、センサ線100aおよびリード線100bの配索方向に対してクリップ本体203が斜めに配置されていると、クリップ本体203の縁部が、センサ線100aおよびリード線100bに食い込んでしまうおそれがある。そして、これに起因してセンサ線100aおよびリード線100bが断線等してしまうおそれがある。
これに対し、上述の実施形態のように、センサ線100aおよびリード線100bの法線方向に沿ってクリップ本体203が設けられていると、クリップ本体203の縁部が、センサ線100aおよびリード線100bに食い込むことがない。このため、クリップ201によるセンサ線100aおよびリード線100bの断線等を防止できる。
また、ステータ鉄心2Aにクリップ201を締結固定した状態では、このクリップ201と、不図示のエンジンブロックに設けられたグロメット198,199とが平行となるように配置された状態になる(図2参照)。このため、センサ線100aやリード線100bを保持するクリップ201、グロメット198,199によって、センサ線100aやリード線100bに無理な応力がかかることがなく。より確実に、センサ線100aおよびリード線100bの断線等を防止できる。
さらに、ステータ鉄心2Aの外面に装着されたインシュレータ110は、爪片3の周方向両端3cおよび切欠き部7が露出するように形成されている(図5参照)。このため、爪片3の周方向両端3cにインシュレータ110が張り出していない分、センサホルダ70のリブ部77bにおける周方向の幅W1(図10参照)を大きく設定することができる。これにより、リブ部77bの剛性を高めることができる。
また、位置検出センサ6は、ステータ鉄心2Aの軸方向外側に配置される樹脂製のセンサケース60と、このセンサケース60内に収納される3つの回路基板55A,55B,55Cとにより構成されている。これに加え、センサケース60は、各回路基板55A,55B,55Cが収納されるセンサホルダ70と、センサホルダ70に取り付けられ、このセンサホルダ70からの各回路基板55A,55B,55Cの抜けを防止するセンサ押え90と、センサホルダ70が挿入される外枠部材20とにより分割構成されている。このように、分割構成されたセンサケース60を用いることにより、位置検出センサ6の位置検出センサ6の組付けを容易化できる。
また、センサホルダ70に各回路基板55A,55B,55Cを収納した状態では、センサホルダ70のベース部71上に、それぞれセンサ線接続部57が突出した状態になる。このため、各回路基板55A,55B,55Cにセンサ線100aをはんだ付け等により接続するにあたって、邪魔になるものがない。よって、各回路基板55A,55B,55Cとセンサ線100aとの接続作業を容易化できる。
さらに、センサホルダ70にガイド壁74を突設させ、このガイド壁74に凹部74aを形成すると共に、センサ押え90にスリット94aを形成し、これら凹部74aとスリット94aとが協働してセンサ線100aが挿通される挿通孔96を形成している。そして、この挿通孔96は、各回路基板55A,55B,55Cのセンサ線用スルーホール58aと同軸上に位置している。
このため、センサ線100aを、各回路基板55A,55B,55Cから挿通孔96を介し、センサホルダ70の各脚部80a,80b,80cに各回路基板55A,55B,55Cの挿入部56が挿入、または圧入される方向(軸方向)に対し、直交する方向(径方向)に引き出すことができる。よって、各回路基板55A,55B,55Cへのセンサ線100aの接続作業時、およびセンサ線100aの配索作業時に、センサ線100aが折れ曲がって断線するおそれがなく、位置検出センサ6の組付け作業を、より容易化できる。
また、各挿通孔96にセンサ線100aの一端を挿通するだけで、この一端が各回路基板55A,55B,55Cのセンサ線用スルーホール58aに導かれる。このため、各回路基板55A,55B,55Cとセンサ線100aとの接続作業を、さらに容易化できる。
さらに、センサホルダ70のベース部71に嵌合凸部75を設ける一方、センサ押え90に4本の嵌合柱92を設け、これら4本の嵌合柱92の間を、嵌合凸部75が圧入される嵌合凹部97として機能させている。このため、センサホルダ70へのセンサ押え90の組み付け作業を容易化できる。
また、外枠部材20における周壁23の内周面に、位置決め凸部21および抜け止め爪22を突出形成し、これら位置決め凸部21および抜け止め爪22を利用して外枠部材20とセンサホルダ70とを一体化させている。このため、簡素な構造で外枠部材20とセンサホルダ70とを一体化させることができ、組付け作業を容易化できると共に、位置検出センサ6の製造コストを低減できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、回転電機1は、自動二輪車等の車両用エンジンの始動発電機として用いられるものである場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな用途に回転電機1を適用することが可能である。例えば、回転電機1を単に発電機として用いたり、単に電動モータとして用いたりすることも可能である。
また、上述の実施形態では、グロメット199を介してリード線100bをステータ2上まで引き込み、リード線100bとコイル10とを接続している場合について説明した。そして、クリップ201に、リード線100bを保持させている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、コイル10をグロメット199の近傍まで引出し、リード線100bと接続するように構成してもよい。そして、クリップ201に、コイル10を保持させてもよい。
さらに、上述の実施形態では、位置検出センサ6を構成する回路基板55A,55B,55Cとして、略T状のものを用いた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、フレキシブル基板を用いて一枚の回路基板を採用してもよい。
また、上述の実施形態では、ステータ鉄心2Aにクリップ201や位置検出センサ6を固定するにあたって、それぞれボルト204,206を用いた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ステータ鉄心2Aにクリップ201や位置検出センサ6を固定できるものであればよい。例えば、ボルト204,206に代わってリベット等を用いてもよい。
さらに、上述の実施形態では、センサホルダ70のガイド壁74に形成されている凹部74aと、センサ押え90の内周壁94に形成されているスリット94aとが協働してセンサ線100aが挿通される挿通孔96を形成した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、センサホルダ70のガイド壁74とセンサ押え90の内周壁94とに、それぞれ別々にセンサ線100aが挿通される挿通孔を形成してもよい。
また、上述の実施形態では、外枠部材20に対してセンサホルダ70を位置決め固定するにあたり、外枠部材20における周壁23の内周面に、位置決め凸部21および抜け止め爪22を突出形成した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、外枠部材20に対してセンサホルダ70を位置決め固定できる構造が、外枠部材20およびセンサホルダ70の少なくとも何れか一方に設けられていればよい。
さらに、上述の実施形態では、センサホルダ70のベース部71に嵌合凸部75を設ける一方、センサ押え90に4本の嵌合柱92を設け、これら4本の嵌合柱92の間を、嵌合凸部75が圧入される嵌合凹部97として機能させている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、センサ押え90に嵌合凸部75を設ける一方、センサホルダ70に、嵌合凸部75に圧入される嵌合凹部97を設けてもよい。
また、上述の実施形態では、各回路基板55A,55B,55Cに、それぞれホールIC50a〜50dを表面実装した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ロータ4のマグネット16の磁気を検出できる素子が、各回路基板55A,55B,55Cに実装されていればよい。
1…回転電機
2…ステータ
2A…ステータ鉄心
6…位置検出センサ(センサ)
10…コイル
16…マグネット
100a…センサ線
100b…リード線
201…クリップ
202…固定部
203…クリップ本体
204,206…ボルト(固定部材)

Claims (2)

  1. コイルが巻装されるステータと、
    前記ステータに対して回転自在に設けられ、前記ステータと径方向で対向するようにマグネットが配置されたロータと、
    前記コイルに接続され、該コイルと外部機器とを電気的に接続するリード線と、
    回転する前記ロータの前記マグネットの磁束の変化を検出するセンサと、
    前記ステータから引き出された前記コイル、前記リード線、および前記センサから引き出されたセンサ線の少なくとも何れか1つを保持するクリップと、を備え、
    前記ステータの一端面に前記センサおよび前記クリップを配置し、それぞれ前記センサおよび前記クリップの上から前記ステータに固定部材を取り付けることにより、前記ステータの一端面に、前記センサおよび前記クリップを固定したことを特徴とする回転電機。
  2. 前記クリップは、
    前記ステータに前記固定部材を介して固定される固定部と、
    前記固定部から径方向に沿って延び、前記コイル、前記リード線、および前記センサ線の少なくとも何れか1つを保持するクリップ本体と、を有し、
    前記クリップ本体は、前記ステータの軸方向からみて径方向に長くなるように長方形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
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JP2021035312A (ja) * 2019-08-29 2021-03-01 株式会社ミツバ 位置検出センサユニット及び位置検出センサユニットの製造方法

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