JP2005258254A - 黒色感光性樹脂組成物 - Google Patents

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誠治 室
Hideyuki Nakai
英之 中井
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Abstract

【課題】
残さを発生させず、広い現像マージンで着色パターンを形成し得る、新たな黒色感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】
黒色着色剤(A)、
バインダー樹脂(B)、
エチレン性不飽和結合を有し付加重合可能な化合物(C)、
1種または2種以上の光重合開始剤(D)、
炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸(E)、
および溶剤(F)
を含有する黒色感光性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、黒色感光性樹脂組成物とそれを用いて形成した着色パターンに関し、詳しくはカラーフィルタを構成する着色パターン、特にはブラックマトリックスに関する。
カラーフィルタ(6)は、例えば、液晶表示装置に組み込まれて該装置の表示画像をカラー化するために用いられたり、固体撮像素子に組み込まれてカラー画像を得るために用いられたりする光学素子であって、基板(2)上の同一平面上に互いに隣接して形成された着色パターン(5)からなるものが知られている(図1)。ここで、着色パターンは、例えば、赤色画素(5R)、緑色画素(5G)および青色画素(5B)の3原色の色画素と、各色画素の境界に形成されたブラックマトリックス(5BM)とが挙げられる。ここで、各色の色画素は各色に着色された透明な層であり、ブラックマトリックスは黒色で可視光を実質的に透過しない層である(図1)。
こうしたカラーフィルタ(6)の製造方法としては、着色感光性樹脂組成物の固形分からなる着色感光性樹脂組成物層(1)を基板(2)の上に形成し(図2(a))、前記の層(1)にフォトマスク(3)を介して光線(4)を照射したのち(図2(b))、光線未照射領域(11)を現像液に溶解させて着色パターン(5)を形成する方法が知られている(図2(c))。着色感光性樹脂組成物に含まれる顔料の色を替えながら上記操作を繰返し行い、各色の着色パターンを順次形成することによって(図3〜図4)、カラーフィルタ(6)を形成することができる。
黒色着色剤、バインダー樹脂、エチレン性不飽和結合を有し付加重合可能な化合物、および1種または2種以上の光重合開始剤を含む黒色感光性樹脂組成物、ならびにその黒色感光性樹脂組成物を用いてブラックマトリックスを形成する方法は従来知られていた(例えば、特許文献1〜5など参照)。
一方、低分子量の有機酸を含む感光性樹脂組成物、およびその黒色感光性樹脂組成物を用いて着色パターンを形成する方法は従来知られていた(例えば、特許文献6など参照)。
特開平8−278629号公報 8頁右欄9行−26行 特開平9−325494号公報 10頁左欄45行−11頁左欄1行 特開11−326606号公報 12頁右欄30行−13頁左欄15行 特開2003−66597号公報 13頁右欄6行−左欄49行 特開2003−66598号公報 9頁右欄31行−10頁左欄19行 特開平5−343631号公報 8頁右欄42行−9頁左欄23行
しかし、このような方法に従来用いられていた感光性組成物では、光線未照射領域(11)が現像によって十分に溶解されず、基板(2)上に残さとして残る場合があり、これを回避して、黒色感光性樹脂組成物を用いて安定してブラックマトリックスを形成するためには、現像条件を非常に細かく管理しなければならず、ブラックマトリックス製造時の歩留まりが低下しやすいという問題があることを本発明者らは見出した。
また、このような方法に従来用いられていた感光性組成物では、黒色感光性樹脂組成物層(1)への現像液の浸透が極端に速くなり、現像マージンが低下して適切な現像条件の幅が極端に狭くなる場合があった。このため、安定して黒色パターンを形成するためには現像条件を非常に細かく管理しなければならず、また細かい黒色パターンを形成する場合にはその歩留まりが低下しやすいという問題があった。
本発明の目的は、残さを発生させず、広い現像マージンで着色パターンを形成し得る、新たな黒色感光性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、特定のカルボン酸を用いることによって、上記の課題を解決し得ることを見出した。
すなわち本発明は、黒色着色剤(A)、
バインダー樹脂(B)、
エチレン性不飽和結合を有し付加重合可能な化合物(C)、
1種または2種以上の光重合開始剤(D)、
炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸(E)、
および溶剤(F)
を含有する黒色感光性樹脂組成物、前記の黒色感光性樹脂組成物を用いて形成する着色パターン、前記の着色パターンを含むカラーフィルタ、前記のカラーフィルタを含む表示装置を提供する。
本発明の黒色感光性樹脂組成物によれば、現像後に残さを生ずることなく、広い現像マージンで着色パターン、特にはブラックマトリックスを形成することができる。
本発明の黒色感光性樹脂組成物において、黒色感光性樹脂組成物に含まれる黒色着色剤(A)は1種または2種以上の顔料の混合物であり、それらは無機顔料であってもよいし、有機顔料であってもよいし、それらの混合物であってもよい。
無機顔料としては、金属酸化物や金属錯塩のような金属化合物が挙げられ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモンなどの金属の酸化物または複合金属酸化物が挙げられる。
また、有機顔料として具体的には、カラーインデックス(Colour Index)(ザ・ソサイアティ・オブ・ダイヤーズ・アンド・カラーリスツ(The Society of Dyers and Colourists)出版)で、ピグメント(Pigment)に分類されている化合物が挙げられる。
前記の黒色着色剤(A)は、1種または2種以上の黒色顔料の混合物であってもよく、赤色顔料、緑色顔料、青色顔料、黄色顔料、シアン色顔料、マゼンタ色顔料などの混合によって黒色を得る着色剤であっても良い。
黒色顔料としては、例えば、カーボンブラック、特開平5−311109号公報、特開平6−11613号公報等に記載の黒鉛、特開平4−322219号公報、特開平3−274503号公報等に記載の無機黒色顔料、特開平2−216102号公報等に記載のアゾ系ブラック色素、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7などの有機黒色顔料などを用いることができる。
混合して用いることができる赤色顔料、緑色顔料、青色顔料、黄色顔料、シアン色顔料、マゼンタ色顔料などとしては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1(以下、C.I.ピグメントイエローを省略し、番号のみを記載する。また、他の色についても同様に書略して記載する。)、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、55、60、61、65、71、73、74、81、83、93、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、116、117、119、120、126、127、128、129、138、139、150、151、152、153、154、155、156、166、168、175;
C.I.ピグメントオレンジ1、5、13、14、16、17、24、34、36、38、40、43、46、49、51、61、63、64、71、73;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38;
C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48:1、48:2、48:3、48:4、49:1、49:2、50:1、52:1、53:1、57、57:1、58:2、58:4、60:1、63:1、63:2、64:1、81:1、83、88、90:1、97、101、102、104、105、106、108、112、113、114、122、123、144、146、149、150、151、166、168、170、171、172、174、175、176、177、178、179、180、185、187、188、190、193、194、202、206、207、208、209、215、216、220、224、226、242、243、245、254、255、264、265;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60;
C.I.ピグメントグリーン7、36;
C.I.ピグメントブラウン23、25などが挙げられる。
また、黒色顔料を用いた黒色感光性樹脂組成物は、さらに顔料として、前記で例示した赤色顔料、緑色顔料、青色顔料、黄色顔料、シアン色顔料、マゼンタ色顔料などを含有していてもよい。本発明の黒色感光性樹脂組成物に用いられる黒色着色剤としては、好ましくは、カーボンブラックおよび被覆カーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことができる。
本発明の黒色感光性樹脂組成物に黒色着色剤(A)として用いることができる顔料の粒径は、平均粒径で0.005μm〜0.5μmであることが好ましく、0.01μm〜0.3μmであることがより好ましい。前記の粒径の顔料は、例えば、ニーダー法、硫酸法、アルカリ還元溶解法などの公知の方法により製造することができる。
顔料は、その表面がポリマーなどで改質されていてもよい。前記のポリマーとしては、例えば、特開平8−259876号公報等に記載されたポリマーや、市販の各種の顔料分散用ポリマーなどを挙げることができる。具体的にはアクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、マレイン酸樹脂、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂などを挙げることができる。樹脂で処理された加工顔料の形態としては、樹脂と顔料が均一に分散している粉末、ペースト状、ペレット状が好ましい。
黒色感光性樹脂組成物における黒色着色剤(A)の含有量は、黒色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、通常、20%以上70%以下、好ましくは30%以上60%以下である。
なお、本明細書および特許請求の範囲において、黒色感光性樹脂組成物の固形分とは、黒色感光性樹脂組成物から溶剤など揮発成分を除いた成分の合計質量をいう。
本発明の黒色感光性樹脂組成物に用いられるバインダー樹脂(B)は、黒色感光性樹脂組成物を用いて形成される層に、マスクを介して光線を照射して露光するときに、その光線未照射領域が現像液に溶解する性質を付与する成分であり、また黒色感光性樹脂組成物層や形成された着色パターンにおいて顔料を分散させる分散媒として機能するものである。
前記のバインダー樹脂(B)としては、2種以上の不飽和化合物の共重合によって得られるポリカルボン酸樹脂や、アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基からなる群から選ばれる少なくとも1種の水酸基を有する化合物と、カルボン酸および/またはカルボン酸誘導体を有する化合物との縮重合によって得られるポリカルボン酸樹脂、好ましくは下記の(b1)および(b2)からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリカルボン酸樹脂などが挙げられる。
2個以上のエポキシ基を有する化合物と多塩基カルボン酸とを反応させて反応物(b11)を得て、得られた反応物(b11)と不飽和モノカルボン酸とを反応させて反応物(b12)を得て、さらに得られた反応物(b12)と多塩基カルボン酸の無水物とを反応させて得られるポリカルボン酸樹脂(b1)
2個以上のエポキシ基を有する化合物と不飽和モノカルボン酸とを反応させて反応物(b21)を得て、得られた反応物(b21)と多塩基カルボン酸の無水物とを反応させて得られるポリカルボン酸樹脂(b2)
前記の、2種以上の不飽和化合物の共重合によって得られるポリカルボン酸樹脂(以下、共重合ポリカルボン酸樹脂と記すことがある。)としては、通常、不飽和結合を有するカルボン酸と、不飽和結合を有するカルボン酸のエステルとの共重合体が例示される。
前記の不飽和結合を有するカルボン酸としては、具体的には、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸またはα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸などが挙げられ、好ましくは、(メタ)アクリル酸が挙げられる。(ここで、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸またはメタアクリル酸ならびにそれらの混合物を表す。以下、(メタ)アクリル酸の記載は同様の意味を表す。)
前記の不飽和結合を有するカルボン酸のエステルとしては、好ましくは(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。
前記の(メタ)アクリル酸エステル類としては、アクリレート化合物が挙げられ、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよびアミノエチル(メタ)アクリレートのような不飽和カルボン酸の無置換または置換アルキルエステル;
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、メンチル(メタ)アクリレート、シクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキセニル(メタ)アクリレート、シクロヘプテニル(メタ)アクリレート、シクロオクテニル(メタ)アクリレート、メンタジエニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ピナニル(メタ)アクリレート、トリシクロデシル(メタ)アクリレート、トリシクロデシルオキシエチル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ノルボルネニル(メタ)アクリレート、ピネニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートおよびジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートのような不飽和カルボン酸の脂環式基を含むエステル;
グリシジル(メタ)アクリレートのような不飽和カルボン酸グリシジルエステル;
オキセタン(メタ)アクリレートのような不飽和カルボン酸オキセタンエステル;
オリゴエチレングリコールモノアルキル(メタ)アクリレートのようなグリコール類のモノ飽和カルボン酸エステルなどが挙げられ、好ましくは、メチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
さらに好ましくは、前記の共重合体において、不飽和結合を有するカルボン酸および不飽和結合を有するカルボン酸のエステルの他に、共重合が可能な他のモノマーを用いることもできる。前記の共重合が可能な他のモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレンおよびビニルトルエンのような芳香族ビニル化合物;
酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニルのようなカルボン酸ビニルエステル;
(メタ)アクリロニトリルおよびα−クロロアクリロニトリルのようなシアン化ビニル化合物;
N−フェニルマレイミドのようなマレイミド化合物などが挙げられ、好ましくは、スチレン、α−メチルスチレンが挙げられる。
これら共重合ポリカルボン酸樹脂を構成する成分のなかでも、(メタ)アクリル酸エステル、とりわけ(メタ)アクリル酸の無置換または置換アルキルエステルや(メタ)アクリル酸の脂環式基を含むエステル、およびスチレン、α−メチルスチレンのような芳香族ビニル化合物が好ましく用いられる。
共重合ポリカルボン酸樹脂において、不飽和結合を有するカルボン酸は、前記の共重合ポリカルボン酸樹脂を構成する全成分のうち、通常、10〜50モル%、好ましくは15〜40モル%存在させるのが好ましい。
本発明の黒色感光性樹脂組成物における共重合ポリカルボン酸樹脂ポリスチレン換算重量平均分子量は5,000〜100,000であることが好ましく、10,000〜50,000であることがより好ましい。
前記の2個以上のエポキシ基を有する化合物と多塩基カルボン酸とを反応させて反応物(b11)を得て、得られた反応物(b11)と不飽和モノカルボン酸とを反応させて反応物(b12)を得て、さらに得られた反応物(b12)と多塩基カルボン酸の無水物とを反応させて得られるポリカルボン酸樹脂(b1)および2個以上のエポキシ基を有する化合物と不飽和モノカルボン酸とを反応させて反応物(b21)を得て、得られた反応物(b21)と多塩基カルボン酸の無水物とを反応させて得られるポリカルボン酸樹脂(b2)からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリカルボン酸樹脂(以下、エポキシポリカルボン酸樹脂と記すことがある。)に用いられる2個以上のエポキシ基を有する化合物としては、例えば、式(VIII)および式(IX)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が好ましい。
Figure 2005258254
〔式(VIII)中、pは、平均繰返し単位数を表し、1以上20以下の整数を表す。
16〜R19は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜8のアルキル、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基を表す。
〜Q11は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルキニル基、炭素数5〜12のシクロアルキル、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルケニルオキシ基、炭素数1〜8のアルキニルオキシ基、炭素数6〜14のアリールオキシ基、ニトロ基またはシアノ基を表す。〕
Figure 2005258254
〔式(IX)中、Q12は、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜8のアルキル基を表す。ただし、同一のベンゼン環上にある4個のQ12は、同一であっても互いに異なっていてもよい。
13は、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜8のアルキル基を表す。ただし、同一のベンゼン環上にある4個のQ13は、同一であっても互いに異なっていてもよい。
Yは、単結合または式(IX−1)〜式(IX−8)のいずれかで表される2価の残基を表す。
20は、炭素数1〜10のアルキレン基を表す。
qは、0〜5の整数を表す。〕
Figure 2005258254
前記の多塩基カルボン酸は、飽和カルボン酸であっても不飽和カルボン酸であってもよく、例えば、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、シトラコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、4,4’−ジフタル酸をはじめとするビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸などが挙げられる。
前記の多塩基カルボン酸は、対応する酸無水物、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水フタル酸などであっても良い。
前記の多塩基酸またはその酸無水物はそれぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
前記の不飽和モノカルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、けい皮酸などが挙げられる。前記の不飽和モノカルボン酸は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本発明の黒色感光性樹脂組成物において、バインダー樹脂(B)として使用し得るエポキシポリカルボン酸樹脂としては、例えば、式(X)で表される化合物と多塩基酸またはその無水物との縮重合物(特開平4−355450号公報、特開平9−40745号公報、特開平09−325494号公報、特開2000−281738公報など参照。)や、式(X)の前駆体であるエポキシ化合物と多塩基カルボン酸、および/またはモノカルボン酸との反応生成物と多塩基酸またはその無水物との縮重合物として得られるポリカルボン酸樹脂、式(XI)で示されるエポキシ化合物と多価カルボン酸とを反応させて得られる反応物と、不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させて新たな反応物を得て、更に酸無水物とを反応させて得られるポリカルボン酸樹脂、式(XII)で示されるエポキシ化合物とカルボン酸との反応物に、更に多塩基カルボン酸またはその無水物を反応させて得られるポリカルボン酸樹脂などが挙げられる。
Figure 2005258254
〔式中、R21は、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。ただし、同一のベンゼン環上にある4つのR21は、同一であっても互いに異なっていてもよい。
22は、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。ただし、同一のベンゼン環上にある4つのR22は、同一であっても互いに異なっていてもよい。
23は置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキレン基を表す。
24は水素原子またはメチル基を表す。
1は式(X−1)〜(X−6)のいずれかで示される2価の残基を表す。
1は0〜5の整数を表す。
2は1〜10の整数を表す。〕
Figure 2005258254
Figure 2005258254
〔式(XI)中、R25は、水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1〜6のアルキル基を表す。ただし、同一のベンゼン環上にある4つのR25は同一であっても互いに異なっていてもよい。
26は、水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1〜6のアルキル基を表す。ただし、同一のベンゼン環上にある4つのR26は同一であっても互いに異なっていてもよい
2は、単結合または式(XI−1)〜式(XI−7)のいずれかで示される2価の残基を表す。
Figure 2005258254
27は、炭素数1〜10のアルキレン基を表す。
28は、水素原子、アルキル基またはグリシジル基を表す。
3は、0〜5の整数を表す。
4は、0〜10の整数を表す。ただし、q4が2〜10の整数を表す場合、異なる繰り返し単位中のR25〜R28は、それぞれ同一でも異なってもよい。〕
Figure 2005258254
〔式中、p’は、平均繰返し単位数を表し、1以上20以下の数値を表す。
P'〜P'、P'〜P'11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基または炭素数6〜12のシクロアルキル基を表す。〕
多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、4,4’−ジフタル酸をはじめとするビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸などが挙げられる。多塩基無水物としては、前記の多塩基酸の酸無水物などが挙げられる。前記の多塩基酸またはその酸無水物はそれぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
エポキシ化合物とカルボン酸との反応、エポキシ化合物とカルボン酸との反応物に、更に多塩基カルボン酸またはその無水物を反応させる反応は、例えば、特開平9−80220号公報、特開平8−278630号公報、特開平8−278629号公報、特開平7−64282号公報、特開平7−64281号公報、特開平5−339356号公報などに記載の公知の方法で行われる。反応は、反応の対象となる化合物を混合することによって行われる。反応は、通常20〜250℃で行われ、必要に応じて溶媒を用いてもよい。得られたポリカルボン酸樹脂は、反応混合物のまま用いてもよいし、濃縮、溶媒留去、再沈殿、晶析など、通常行われる取り出し操作を経て用いてもよい。
多塩基酸または多塩基酸無水物の使用量は、式(VIII)〜式(XII)で示される化合物等の反応させる対象の化合物と多塩基酸またはその多塩基酸無水物との合計モル量に対して、モル比で、5%以上95%以下であることが好ましく、さらには10%以上90%以下であることがより好ましい。
中でも、本発明に用いられることができるエポキシポリカルボン酸樹脂としては、式(XIII)で示される化合物と、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、イタコン酸無水物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、クロレンド酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、4,4’−ジフタル酸無水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸無水物からなる群より1種〜3種選ばれてなる酸無水物化合物またはその混合物との反応で得られるポリカルボン酸樹脂、
Figure 2005258254
式(XIV)で挙げられる化合物と、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、シトラコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、4,4’−ジフタル酸をはじめとするビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸から選ばれてなるカルボン酸化合物との反応で得られる化合物にアクリル酸またはメタクリル酸を反応させた後、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、イタコン酸無水物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、クロレンド酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、4,4’−ジフタル酸無水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸無水物からなる群より選ばれてなる酸無水物化合物を反応させて得られるポリカルボン酸樹脂、
Figure 2005258254
式(XV)で表される化合物に、アクリル酸またはメタクリル酸を反応させた後、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、イタコン酸無水物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、クロレンド酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、4,4’−ジフタル酸無水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸無水物からなる群より選ばれてなる酸無水物化合物を反応させて得られるポリカルボン酸樹脂
Figure 2005258254
などが挙げられ、好ましくは、式(XIII)で示される化合物と、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、4,4’−ジフタル酸無水物からなる群より1種〜2種選ばれてなる酸無水物化合物またはその混合物との反応で得られるポリカルボン酸樹脂、式(XIV)で挙げられる化合物と、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、シトラコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロフタル酸から選ばれてなるカルボン酸化合物との反応で得られる化合物にアクリル酸またはメタクリル酸を反応させた後、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、4,4’−ジフタル酸無水物からなる群より選ばれてなる酸無水物化合物を反応させて得られるポリカルボン酸樹脂、式(XV)で表される化合物に、アクリル酸またはメタクリル酸を反応させた後、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、4,4’−ジフタル酸無水物を反応させて得られるポリカルボン酸樹脂が挙げられる。
前記の反応により得られるエポキシポリカルボン酸樹脂の酸価は、70〜170であることが好ましく、さらには80〜140であることがより好ましい。
前記のエポキシポリカルボン酸樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、1,000以上50,000以下であることが好ましく、1,500以上20,000以下であることがより好ましい。
前記のバインダー樹脂(B)の含有量は、黒色感光性樹脂組成物の固形分に対して、質量分率で、通常、5%以上90%以下、好ましくは10%以上60%以下、より好ましくは20%以上45%以下である。
本発明の黒色感光性樹脂組成物に用いられるエチレン性不飽和結合を有し付加重合可能な化合物(C)としては、例えば、末端にエチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれ、モノマーであってもよいし、2量体、3量体およびオリゴマーなどのプレポリマーであってもよいし、それらの混合物やそれらの共重合体などであってもよい。
前記のモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミドなどがあげられる。
不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステルとしては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エ一テル、トリメチロールエタントリアクリレート、へキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマーなどのアクリル酸エステル;
テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタンなどのメタクリル酸エステル;
エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4ーブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネートなどのイタコン酸エステル;
エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネートなどのクロトン酸エステル;
エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネートなどのイソクロトン酸エステル;
エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレートなどのマレイン酸エステルなどが挙げられる。
不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物との反応により得られるアミドとしては、例えば、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミドなどが挙げられる。
モノマーの他の例としては、例えば、1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に式(XVI)で示されるビニルモノマーを付加させて得られるビニルウレタン化合物などが挙げられる。
Figure 2005258254
〔式中、R29およびR30は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。〕
前記のビニルウレタン化合物としては、1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有する化合物が例示される(例えば、特公昭48−41708号公報など。)。また、特開昭51−37193号に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号などの各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートも例示される。さらに、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
前記のエチレン性不飽和結合を有し付加重合可能な化合物の含有量は、黒色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、通常、0.5%以上50%以下、好ましくは1%以上40%以下、より好ましくは5%以上20%以下である。
本発明の黒色感光性樹脂組成物中には、少なくとも1種類の光重合開始剤(D)を含有するが、これらの光重合開始剤は、エチレン性不飽和結合を有し付加重合可能な化合物の重合を開始させうる化合物であれば、特に限定されるものではなく、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、トリアジン系光重合開始剤、オキサジアゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤、アシルオキシム系光重合開始剤などを用いることができる。
前記のアセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマー、および特開昭63−264560号公報に記載の化合物などが挙げられる。
前記のベンゾイン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
前記のベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどが挙げられる。
前記のチオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
前記のトリアジン系光重合開始剤としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−s−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−〔4−(2−メトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−〔4−(2−ブトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(2−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−メトキシ−5−メチル−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−メトキシ−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(5−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−エトキシ−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4,5−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、4−〔p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−メチル−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−メチル−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N,N−ジ(フェニル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−クロロエチルカルボニルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N−(p−メトキシフェニル)カルボニルアミノフェニル〕2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−クロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−フロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−クロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−フロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−ブロモ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−クロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−フロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−ブロモ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−クロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−フロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−ブロモ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−クロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−フロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−クロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−フロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−ブロモ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−クロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−フロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−クロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−フロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
前記のオキサジアゾール系光重合開始剤としては、例えば、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−ヒドロキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−クロロスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−ブトキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(β−(2−ベンゾフリル)ビニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(β−(6−メトキシ−2−ベンゾフリル)ビニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(2−ベンゾフリル)−1,3,4−オキサジアゾールなどが挙げられる。
前記のイミダゾール系光重合開始剤としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)―4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2、3−ジクロロフェニル)―4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)―4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)―4,4’,5,5’−テトラ(アルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)―4,4’,5,5’−テトラ(ジアルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)―4,4’,5,5’−テトラ(トリアルコキシフェニル)ビイミダゾール、4,4’5,5’−位のフェニル基がカルボアルコキシ基により置換されているイミダゾール化合物などが挙げられる。
前記のアシルオキシム系光重合開始剤としては、特開2000−80068号公報に記載の化合物、特開2001−264530号公報に記載の化合物、特表2002−538241号公報に記載の化合物、および特開2003−96118号公報に記載の化合物などが挙げられる。
また、光重合開始剤として、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアントラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物などを用いることもできる。
前記の光重合開始剤の中でも、ベンゾフェノン系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、トリクロロメチル基が導入されているトリアジン系光重合開始剤、トリクロロメチル基が導入されているオキサジアゾール系光重合開始剤、アシルオキシム系光重合開始剤が好ましく用いられる。これらの中でも、トリクロロメチル基が導入されているトリアジン系光重合開始剤、アシルオキシム系光重合開始剤が特に好ましく用いられる。
本発明の黒色感光性樹脂組成物は、光重合開始助剤を含有していてもよい。光重合開始助剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセンなどが挙げられる。これらの中でも、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系光重合開始助剤が好ましく用いられる。これら光重合開始助剤はそれぞれ単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
前記の光重合開始助剤を用いる場合、その含有量は光重合開始剤1モルに対して、通常、0.01モル以上10モル以下、好ましくは0.01モル以上5モル以下である。
本発明の黒色感光性樹脂組成物における光重合開始剤および光重合開始助剤の合計含有量は、黒色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、通常、1%以上50%以下、好ましくは3%以上30%以下、より好ましくは3%以上15%以下である。光重合開始剤および光重合開始助剤の合計含有量が前記の範囲にあると、その黒色感光性樹脂組成物は十分な感度を有し、かつこれを用いて得られる着色パターンは光、熱、有機溶剤などに対し十分な耐性を有する傾向があり、好ましい。
本発明の黒色感光性樹脂組成物に用いられる炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸(E)としては、例えば、炭素数12以上24以下の飽和または不飽和モノカルボン酸が挙げられる。
炭素数12以上24以下の飽和モノカルボン酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、マーガリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸などが挙げられ、好ましくはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などが挙げられ、より好ましくはパルミチン酸、ステアリン酸などが挙げられる。
炭素数12以上24以下の不飽和モノカルボン酸としては、例えば、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルシン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸などが挙げられ、より好ましくはオレイン酸、リノール酸、リノレン酸などが挙げられる。
本発明の黒色感光性樹脂組成物における炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸(E)の含有量は、黒色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、通常、0.001%以上15%以下、好ましくは0.01%以上10%以下である。炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸の含有量が前記の範囲にあると、残さの低減と現像マージンの拡大に十分な効果が得られる傾向があり、好ましい。
本発明の黒色感光性樹脂組成物は、溶剤(F)を含む。溶剤(F)としては、例えば、エステル類、エーテル類、ケトン類、芳香族炭化水素類などが挙げられる。
前記のエステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチルなどが挙げられる。
前記のエーテル類としては、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、アニソール、メチルアニソールなどが挙げられる。
前記のケトン類としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノンなどが挙げられる。
前記の芳香族炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレンなどが挙げられる。
前記の溶剤の中でも、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメテルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどが好ましく用いられる。
前記の溶剤(F)は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。溶剤の含有量は、黒色感光性樹脂組成物に対し質量分率で、通常、50%以上98%以下、好ましくは60%以上95%以下、より好ましくは65%以上90%以下である。
本発明の黒色感光性樹脂組成物は、熱重合防止剤、充填剤、バインダー樹脂以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤などの添加剤を含有していてもよい。
前記の熱重合防止剤は、例えば、黒色感光性樹脂組成物の保存中に、1個以上のエチレン性不飽和結合を有し付加重合可能な化合物(C)が熱重合を開始してしまうことを防止するために含有される。前記の熱重合防止剤としては、例えば、ハロイドキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。熱重合防止剤を含有する場合、その含有量は、黒色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、通常、0.02%以上10%以下程度である。
前記の充填剤としては、例えば、ガラス、アルミナなどが挙げられる。
前記のバインダー樹脂以外の高分子化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキルアクリレートなどが挙げられる。
前記の界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれであってもよい。
前記の密着促進剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
前記の酸化防止剤としては、例えば、2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノールなどが挙げられる。
前記の紫外線吸収剤としては、例えば、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
前記の凝集防止剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。
本発明の黒色感光性樹脂組成物は、有機カルボン酸(ただし、前述の炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸(E)を除く。)、有機アミン化合物などを含有していてもよい。
前記の有機カルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸などの脂肪族モノカルボン酸;
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸などの脂肪族ジカルボン酸;
トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸などの脂肪族トリカルボン酸、安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸などの芳香族モノカルボン酸;
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸などの芳香族ポリカルボン酸;
フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸などの分子量1,000以下の有機カルボン酸などが挙げられる。
前記の有機アミン化合物としては、分子量1,000以下の有機アミン化合物が用いられることができ、例えば、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、シクロヘキシルアミン、o−メチルシクロヘキシルアミン、m−メチルシクロヘキシルアミン、p−メチルシクロヘキシルアミン、o−エチルシクロヘキシルアミン、m−エチルシクロヘキシルアミン、p−エチルシクロヘキシルアミンなどのモノ(シクロ)アルキルアミン類;
メチル・エチルアミン、ジエチルアミン、メチル・n−プロピルアミン、エチル・n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、メチル・シクロヘキシルアミン、エチル・シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンなどのジ(シクロ)アルキルアミン類;
ジメチル・エチルアミン、メチル・ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチル・n−プロピルアミン、ジエチル・n−プロピルアミン、メチル・ジ−n−プロピルアミン、エチル・ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−t−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、ジメチル・シクロヘキシルアミン、ジエチル・シクロヘキシルアミン、メチル・ジシクロヘキシルアミン、エチル・ジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミンなどのトリ(シクロ)アルキルアミン類;
2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、6−アミノ−1−ヘキサノール、4−アミノ−1−シクロヘキサノールなどのモノ(シクロ)アルカノールアミン類;
ジエタノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジ−n−ブタノールアミン、ジイソブタノールアミン、ジ−n−ペンタノールアミン、ジ−n−ヘキサノールアミン、ジ(4−シクロヘキサノール)アミンなどのジ(シクロ)アルカノールアミン類;
トリエタノールアミン、トリ−n−プロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリ−n−ブタノールアミン、トリイソブタノールアミン、トリ−n−ペンタノールアミン、トリ−n−ヘキサノールアミン、トリ(4−シクロヘキサノール)アミンなどのトリ(シクロ)アルカノールアミン;
3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−1,2−ブタンジオール、4−アミノ−1,3−ブタンジオール、4−アミノ−1,2−シクロヘキサンジオール、4−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール、3−ジメチルアミノ−1,2−プロパンジオール、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール、2−ジメチルアミノ−1,3−プロパンジオール、2−ジエチルアミノ−1,3−プロパンジオールなどのアミノ(シクロ)アルカンジオール類;
1−アミノシクロペンタンメタノール、4−アミノシクロペンタンメタノール、1−アミノシクロヘキサンメタノール、4−アミノシクロヘキサンメタノール、4−ジメチルアミノシクロペンタンメタノール、4−ジエチルアミノシクロペンタンメタノール、4−ジメチルアミノシクロヘキサンメタノール、4−ジエチルアミノシクロヘキサンメタノールなどのアミノ基含有シクロアルカンメタノール類;
β−アラニン、2−アミノ酪酸、3−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、2−アミノイソ酪酸、3−アミノイソ酪酸、2−アミノ吉草酸、5−アミノ吉草酸、6―アミノカプロン酸、1―アミノシクロプロパンカルボン酸、1―アミノシクロヘキサンカルボン酸、4―アミノシクロヘキサンカルボン酸などのアミノカルボン酸類などが挙げられる。
また、例えば、アミノ基が直接フェニル基に結合した化合物、アミノ基が炭素鎖を介してフェニル基に結合した化合物なども挙げられる。
前記のアミノ基が直接フェニル基に結合した化合物としては、例えば、アニリン、o−メチルアニリン、m−メチルアニリン、p−メチルアニリン、p−エチルアニリン、p−n−プロピルアニリン、p−イソプロピルアニリン、p−n−ブチルアニリン、p−t−ブチルアニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−メチル−N,N−ジメチルアニリンなどの芳香族アミン類;
o−アミノベンジルアルコール、m−アミノベンジルアルコール、p−アミノベンジルアルコール、p−ジメチルアミノベンジルアルコール、p−ジエチルアミノベンジルアルコールなどのアミノベンジルアルコール類;
o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、p−ジメチルアミノフェノール、p−ジエチルアミノフェノールなどのアミノフェノール類;
m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸などのアミノ安息香酸(誘導体)類などが挙げられる。
前記の有機カルボン酸や有機アミン化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用される。前記の有機カルボン酸や有機アミン化合物を用いる場合、黒色感光性樹脂組成物における含有量は、それぞれ、黒色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、0.001%以上15%以下、好ましくは0.01%以上10%以下である。
本発明の黒色感光性樹脂組成物は、例えば、回転塗布法(スピンコート法)、スリットコート法(ダイコート法ということもある。)、スリット&スピンコート法、キャスト法、ロール塗布法などの通常の塗布方法で、基板(2)上に塗布することができる。
基板(2)としては、例えば、ガラス基板、シリコン基板などのほか、ポリカーボネート基板、ポリエステル基板、芳香族ポリアミド基板、ポリアミドイミド基板、ポリイミド基板などの樹脂基板を用いることができる。前記の基板は、シランカップリング剤などの薬品による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング処理、スパッタリング処理、気相反応処理、真空蒸着処理などの前処理が施されていてもよい。
黒色感光性樹脂組成物を基板(2)上に塗布後、乾燥して溶剤を揮発させることで、基板上に黒色感光性樹脂組成物層(1)を形成することができる(図2(a))。該層は、黒色感光性樹脂組成物の固形分からなる層であり、その厚さは、通常0.1μm〜10μm、好ましくは0.2μm〜5.0μm、より好ましくは0.2μm〜3.0μmである。
次いで黒色感光性樹脂組成物層(1)にフォトマスク(3)を介して光線(4)を照射して露光する(図2(b))。
フォトマスク(3)は、例えば、ガラス板(31)などの表面に遮光層(32)が設けられたものである。遮光層によって光線(4)は遮蔽される。ガラス板のうちの遮光層が設けられていない部分は透光部(33)であって、光線は該透光部を透過して黒色感光性樹脂組成物層(1)に照射され、該層(1)は、該透光部のパターンにしたがって露光される。
光線(4)としては通常、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)などの紫外線が用いられる。光線は平行光となって黒色感光性樹脂組成物層(1)に照射されることが好ましく、通常はマスクアライナー(図示せず)などを介して照射される。本発明の形成方法によれば、解像度よく着色パターンを形成するので、例えば、幅が20μm以下、さらには10μm以下、特には5μm以下の着色パターンを容易に安定して形成することができる。
光線の照射量は、用いた黒色着色剤(A)の含有量、バインダー樹脂(B)の種類や含有量、1個以上のエチレン性不飽和結合を有し付加重合可能な化合物(C)の種類や含有量、光重合開始剤(D)の種類や含有量などに応じて適宜選択される。
露光後、現像する(図2(c))。現像するには、露光後の黒色感光性樹脂組成物層(1)を現像液に接触させればよい。現像液に接触することによって、黒色感光性樹脂組成物層のうちで光線が照射されなかった光線未照射領域(11)が現像液に溶解する。
現像液としては、例えば、アルカリ性水溶液を用いることができる。アルカリ性水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム,硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−〔5,4,0〕−7−ウンデセンなどの水溶性アルカリ化合物の水溶液が用いられ、その濃度はアルカリ性水溶液に対して質量分率で、通常、0.001%以上10%以下、好ましくは0.01%以上3%以下である。
前記のアルカリ性水溶液は、メタノール、エタノールなどの水溶性の有機溶剤、界面活性剤などを含有していてもよい。
現像液として有機溶剤を用いることもでき、例えば、黒色感光性樹脂組成物を希釈するに用いる溶剤として前記したのと同様の有機溶剤を適宜組み合わせて用いてもよい。
現像方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ディップ現像法(浸漬現像法)、シャワー現像法、スプレー現像法、パドル現像法(液盛り現像法)などの方法で現像することができる。現像温度は、通常、10℃〜40℃であり、現像時間は、通常、10秒〜300秒である。
現像によって、黒色感光性樹脂組成物層のうちの光線が照射されなかった光線未照射領域(11)は現像液に溶解して除去される。その一方で光線が照射された光線照射領域(12)は残って着色パターン(5)を構成する。
現像後、乾燥することで、着色パターン(5)を得るが(図2(c))、現像液としてアルカリ性水溶液を用いた場合には通常、現像後水洗したのちに、乾燥する。乾燥後、さらに加熱処理してもよい。
このようにして、着色パターンを得るが、本発明の形成方法によれば、現像におけるマージンが広く、かつ現像後に残さを生じないので、歩留まりが向上でき、細かい着色パターンであっても容易に形成することができる。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行なったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
〔黒色感光性樹脂組成物1の調製〕
黒色着色剤(A)〔黒色顔料(C.I.ピグメントブラック7)198質量部と分散剤45.5質量部との混合物〕184質量部、
バインダー樹脂(B)〔式(XIII)で表される化合物300質量部とビフェニルテトラカルボン酸二無水物50質量部、テトラヒドロフタル酸無水物50質量部とを、特開平8−278630号公報に記載の方法と同様にして反応させて得たポリカルボン酸樹脂〕100質量部、
Figure 2005258254
エチレン性不飽和結合を有し付加重合可能な化合物(C)〔ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〕33質量部、
光重合開始剤(D)〔式(XVII)で表される化合物〕14.8質量部、炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸(E)〔オレイン酸〕0.14質量部および
溶剤(F)〔プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート〕1178質量部を混合して黒色感光性樹脂組成物1を得た。
Figure 2005258254
〔黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
前記の黒色感光性樹脂組成物1をガラス基板〔「#1737」コーニング社製〕(2)の表面にスピンコート法で塗布し、100℃で3分間加熱して乾燥させて、黒色感光性樹脂組成物層(1)を基板(2)上に形成した。この乾燥後の黒色感光性樹脂組成物層の厚みは1.0μmであった。
〔黒色パターンの形成〕
上記で黒色感光性樹脂組成物層(1)を形成した基板(2)にフォトマスク(3)を介して超高圧水銀灯で紫外線を照射して(照射量は200mJ/cm2)、光線(4)を照射して露光した。フォトマスク(3)としては、線幅が線幅5μm、6μm、7μm、8μm、9μm、10μm、20μm、30μm、40μm、50μmおよび100μmの線状(ラインアンドスペース)の着色パターン(2)を形成するためのフォトマスクを用いた。
露光後の黒色感光性樹脂組成物層を現像液〔水酸化カリウムを質量分率で0.05%含み、ノニオン系界面活性剤を含む水溶液、23℃〕に90秒間浸漬して現像した。
現像後、水洗し、230℃で20分間加熱して、基板(2)上に黒色の着色パターン(ブラックマトリックス)を形成した。このブラックマトリックスを光学顕微鏡で観察したところ、線幅が4μmの着色パターンが再現性よく形成されていた。
〔黒色パターンの形成(現像マージンの評価)〕
上記と同様にして基板上に形成した黒色感光性樹脂組成物層を露光した黒色感光性樹脂組成物層を、上記で用いたと同じ現像液に浸漬して現像し、10μmが再現する現像時間の幅を観察したところ、40秒から130秒の間、すなわち90秒間の現像マージンで10μmのパターンが再現性よく形成されていた。
実施例2
〔黒色感光性樹脂組成物2の調製および黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
バインダー樹脂(B)として、実施例1で使用した樹脂に代えて、式(XIV)で表される化合物463質量部とイタコン酸87質量部とを反応させた後、48質量部のアクリル酸を加えて反応させ、更にテトラヒドロフタル酸無水物102質量部を反応させて得たポリカルボン酸樹脂100質量部、を用いる以外は実施例1と同様に操作して、黒色感光性樹脂組成物2を得た。得られた黒色感光性樹脂組成物2を用いて、黒色感光性樹脂組成物層(厚み1.0μm)を形成し、黒色着色パターンを得た。
Figure 2005258254
実施例3
〔黒色感光性樹脂組成物3の調製および黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸(E)として、実施例2で使用したオレイン酸に代えて、リノール酸0.42質量部を用いる以外は実施例2と同様に操作して、黒色感光性樹脂組成物3を得た。得られた黒色感光性樹脂組成物3を用いて、黒色感光性樹脂組成物層(厚み1.0μm)を形成し、黒色着色パターンを得た。
実施例4
〔黒色感光性樹脂組成物4の調製および黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸(E)として、実施例2で使用したオレイン酸に代えて、ステアリン酸0.20質量部を用いる以外は実施例2と同様に操作して、黒色感光性樹脂組成物4を得た。得られた黒色感光性樹脂組成物4を用いて、黒色感光性樹脂組成物層(厚み1.0μm)を形成し、黒色着色パターンを得た。
実施例5
〔黒色感光性樹脂組成物5の調製および黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸(E)として、実施例2で使用したオレイン酸に代えて、ベヘン酸0.13質量部を用いる以外は実施例2と同様に操作して、黒色感光性樹脂組成物5を得た。得られた黒色感光性樹脂組成物5を用いて、黒色感光性樹脂組成物層(厚み1.0μm)を形成し、黒色着色パターンを得た。
実施例6
〔黒色感光性樹脂組成物6の調製および黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
光重合開始剤(D)として、実施例1で使用した式(XVII)で表される化合物14.8質量部にかえて、前記式(XVII)で表される化合物7.4質量部と式(XVIII)で表される化合物7.4質量部との混合物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、黒色感光性樹脂組成物6を得た。得られた黒色感光性樹脂組成物6を用いて、黒色感光性樹脂組成物層(厚み1.0μm)を形成し、黒色着色パターンを得た。
Figure 2005258254
実施例7
〔黒色感光性樹脂組成物7の調製および黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
光重合開始剤(D)として、実施例1で使用した式(XVII)で表される化合物14.8質量部に代えて、前記式(XVIII)で表される化合物14.8質量部を用いる以外は実施例1と同様に操作して、黒色感光性樹脂組成物7を得た。得られた黒色感光性樹脂組成物7を用いて、黒色感光性樹脂組成物層(厚み1.0μm)を形成し、黒色着色パターンを得た。
実施例8
〔黒色感光性樹脂組成物8の調製および黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
バインダー樹脂(B)として、実施例1で使用した樹脂に代えて、〔式(XV)で表される化合物(軟化点、エポキシ当量および加水分解性塩素含有量は、それぞれ、74℃、336g/eqおよび230ppmである)98質量部と21質量部のアクリル酸を加えて反応させ、更にテトラヒドロフタル酸無水物7.2質量部を反応させて得たポリカルボン酸樹脂〕33質量部、を用いる以外は実施例1と同様に操作して、黒色感光性樹脂組成物8を得た。得られた黒色感光性樹脂組成物8を用いて、黒色感光性樹脂組成物層(厚み1.0μm)を形成し、黒色着色パターンを得た。
Figure 2005258254
実施例9
〔黒色感光性樹脂組成物9の調製および黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
光重合開始剤(D)として、実施例3で使用した式(XVII)で表される化合物14.8質量部に代えて、前記式(XVII)で表される化合物11.1質量部と式(XIX)で表される化合物3.7質量部の混合物を用いる以外は実施例3と同様に操作して、黒色感光性樹脂組成物9を得た。得られた黒色感光性樹脂組成物9を用いて、黒色感光性樹脂組成物層(厚み1.0μm)を形成し、黒色着色パターンを得た。
Figure 2005258254
実施例10
〔黒色感光性樹脂組成物10の調製および黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
光重合開始剤(D)として、実施例3で使用した〔式(XVII)で表される化合物〕14.8質量部に代えて、前記式(XVII)で表される化合物7.4質量部、前記式(XIX)で表される化合物3.7質量部、および式(XX)で表される化合物3.7質量部の混合物を用いる以外は実施例3と同様に操作して、黒色感光性樹脂組成物10を得た。得られた黒色感光性樹脂組成物10を用いて、黒色感光性樹脂組成物層(厚み1.0μm)を形成し、黒色着色パターンを得た。
Figure 2005258254
比較例1
〔黒色感光性樹脂組成物11の調製および黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
黒色着色剤(A)〔黒色顔料(C.I.ピグメントブラック7)198質量部と分散剤45.5質量部との混合物〕184質量部、
バインダー樹脂(B)〔前記式(XIV)で表される化合物463質量部とイタコン酸87質量部とを反応させた後、48質量部のアクリル酸を加えて反応させ、更にテトラヒドロフタル酸無水物102質量部を反応させて得たポリカルボン酸樹脂〕100質量部、
エチレン性不飽和結合を有し付加重合可能な化合物(C)〔ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〕33質量部、
光重合開始剤(D)〔前記式(XVII)で表される化合物〕14.8質量部および溶剤(F)〔プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート〕1178質量部を混合して黒色感光性樹脂組成物11を得た。
〔黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
前記の黒色感光性樹脂組成物11を用いて実施例1と同様に操作し、黒色感光性樹脂組成物層(厚み1.0μm)を形成し、黒色着色パターンを得た。
比較例2
〔黒色感光性樹脂組成物12の調製および黒色感光性樹脂組成物層の形成〕
実施例2で使用したオレイン酸に代えて、マロン酸0.20質量部を用いる以外は実施例2と同様に操作して、黒色感光性樹脂組成物12を得た。得られた黒色感光性樹脂組成物12を用いて、黒色感光性樹脂組成物層(厚み1.0μm)を形成し、黒色着色パターンを得た。
〔残さの評価〕
各例で得た黒色着色パターンが形成された基板(2)について、黒色着色パターンが存在しない箇所のCIE明度(Y値)を測定した。結果を表1に示す。実施例1〜10のY値はブランクの値に近く、残さがないことを示す。比較例1のY値はブランクの値よりもかなり低く、残さがあることを示す。
〔現像マージンの評価〕
各例で得た黒色感光性樹脂組成物について、実施例1と同様に操作して現像マージンを評価した。結果を表1に示す。炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸を含む黒色感光性樹脂組成物の現像マージンは、脂肪族モノカルボン酸を含まない組成物および、炭素数の少ない有機酸を含む組成物の現像マージンと比較して、広いことを示す。
Figure 2005258254
本発明の黒色感光性樹脂組成物を用いると、残さを発生させず、広い現像マージンで着色パターンを形成し得るので、本発明の黒色感光性樹脂組成物は、カラーフィルタを構成する着色パターン、特にはブラックマトリックスの形成に好適である。
カラーフィルタの一例を部分的に示す模式図である。 着色感光性樹脂組成物を用いて基板上に着色パターンを形成する工程を示す模式図である。 着色感光性樹脂組成物を用いて基板上に着色パターンを形成する工程を示す模式図である。 着色感光性樹脂組成物を用いて基板上に着色パターンを形成する工程を示す模式図である。
符号の説明
1 :着色感光性樹脂組成物層(1)
1’ :着色感光性樹脂組成物層(2)
1” :着色感光性樹脂組成物層(3)
11 :光線未照射領域
12 :光線照射領域
2 :基板
3 :フォトマスク
31 :ガラス板
32 :遮光層
33 :透光部
4 :光線
5 :着色パターン(1)
5’ :着色パターン(2)
5” :着色パターン(3)
5R :赤色画素
5G :緑色画素
5B :青色画素
5BM:ブラックマトリックス
6 :カラーフィルタ

Claims (12)

  1. 黒色着色剤(A)、
    バインダー樹脂(B)、
    エチレン性不飽和結合を有し付加重合可能な化合物(C)、
    1種または2種以上の光重合開始剤(D)、
    炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸(E)、
    および溶剤(F)
    を含有する黒色感光性樹脂組成物。
  2. 炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸(E)が炭素数12以上24以下の飽和脂肪酸および炭素数12以上24以下の不飽和脂肪酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸である請求項1に記載の黒色感光性樹脂組成物。
  3. 炭素数12以上24以下の飽和脂肪酸および炭素数12以上24以下の不飽和脂肪酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸が、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、マーガリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、エルシン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項2に記載の黒色感光性樹脂組成物。
  4. 炭素数12以上24以下の脂肪族モノカルボン酸(E)の含有量が、黒色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、0.001%以上15%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の黒色感光性樹脂組成物。
  5. 黒色着色剤(A)がカーボンブラックおよび被覆カーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜4のいずれかに記載の黒色感光性樹脂組成物。
  6. バインダー樹脂(B)が、アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基からなる群から選ばれる少なくとも1種の水酸基を有する化合物と、カルボン酸およびカルボン酸誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物との縮重合によって得られるポリカルボン酸樹脂である請求項1〜5に記載の黒色感光性樹脂組成物。
  7. バインダー樹脂(B)が、下記(b1)および(b2)からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である請求項1〜6のいずれかに記載の黒色感光性樹脂組成物。
    2個以上のエポキシ基を有する化合物と多塩基カルボン酸とを反応させて反応物(b11)を得て、得られた反応物(b11)と不飽和モノカルボン酸とを反応させて反応物(b12)を得て、さらに得られた反応物(b12)と多塩基カルボン酸の無水物とを反応させて得られるポリカルボン酸樹脂(b1)
    2個以上のエポキシ基を有する化合物と不飽和モノカルボン酸とを反応させて反応物(b21)を得て、得られた反応物(b21)と多塩基カルボン酸の無水物とを反応させて得られるポリカルボン酸樹脂(b2)
  8. 2個以上のエポキシ基を有する化合物が、式(VIII)および式(IX)からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項7に記載の黒色感光性樹脂組成物。
    Figure 2005258254
    〔式(VIII)中、pは、平均繰返し単位数を表し、pは、1以上20以下の数を表す。
    16〜R19は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基を表す。
    〜Q11は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルキニル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルケニルオキシ基、炭素数1〜8のアルキニルオキシ基、炭素数6〜14のアリールオキシ基、ニトロ基またはシアノ基を表す。〕、
    Figure 2005258254
    〔式(IX)中、Q12は、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜8のアルキル基を表す。ただし、同一のベンゼン環上にある4個のQ12は、同一であっても互いに異なっていてもよい。
    13は、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜8のアルキル基を表す。ただし、同一のベンゼン環上にある4個のQ13は、同一であっても互いに異なっていてもよい。
    20は、炭素数1〜10のアルキレン基を表す。
    qは、0〜5の整数を表す。
    Yは、単結合または式(IX−1)〜式(IX−8)のいずれかで表される2価の残基を表す。〕
    Figure 2005258254
  9. 光重合開始剤(D)が、トリアジン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤およびアシルオキシム系光重合開始剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤である請求項1〜8のいずれかに記載の黒色感光性樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の黒色感光性樹脂組成物を用いて形成される着色パターン。
  11. 請求項10に記載の着色パターンを含むカラーフィルタ。
  12. 請求項11に記載のカラーフィルタを含む表示装置。
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