JP2008268854A - ブラックマトリックス用感光性樹脂組成物、それを用いた硬化物及びカラーフィルター - Google Patents

ブラックマトリックス用感光性樹脂組成物、それを用いた硬化物及びカラーフィルター Download PDF

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Abstract

【課題】高濃度の遮光性顔料を添加しても微細パターンの形成に優れ、高遮光又は高精彩カラーフィルター用のブラックマトリックス材料に好適な感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(i)1分子内にカルボン酸残基及び重合性不飽和基を有するアルカリ可溶性樹脂、(ii)少なくとも1個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、(iii)光重合開始剤、及び(iv)遮光性顔料を必須の成分として含有することを特徴とするブラックマトリックス用感光性樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は紫外線又は電子線を照射することにより硬化し、アルカリ現像処理によるパターン形成が可能な感光性樹脂組成物及びこれを用いたカラーフィルターに関し、詳しくは、ブラックマトリックス用のレジストとして好適な感光性樹脂組成物に関する。
カラー液晶表示装置は、光の透過量あるいは反射量を制御する液晶部とカラーフィルターとを構成要素とするが、そのカラーフィルターの製造方法は、通常、ガラス、プラスチックシート等の透明基板の表面に黒色のマトリックス(ブラックマトリックス)を形成し、続いて、赤、緑、青の異なる色相を順次、ストライプ状あるいはモザイク状等の色パターンで形成する方法が用いられている。ここ数年、液晶テレビ、液晶モニター、カラー液晶携帯電話などあらゆる分野でカラー液晶表示装置が用いられてきており、カラーフィルターはこれらカラー液晶表示装置の視認性を左右する重要な部材の一つである。パターンサイズはカラーフィルターの用途やそれぞれの色により異なるが、赤、緑、青の画素は100μmから50μm以下へ、ブラックマトリックスは20μmから10μm以下へそれぞれ細線化されている。従って、カラーフィルターを得るための感光性樹脂組成物には高い寸法精度によるパターン形成が求められている。
一般に、このような用途における感光性樹脂組成物には、重合性不飽和結合を持った多官能光硬化性モノマー、アルカリ可溶性のバインダー樹脂、光重合開始剤等を含んだものが用いられている。
例えば、特開昭61-213213号公報(特許文献1)や特開平1-152449号公報(特許文献2)には、カラーフィルター用材料としての応用が例示され、バインダー樹脂としてカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルと、無水マレイン酸と、他の重合性モノマーとの共重合体が開示されている。しかしながら、ここに開示された共重合体は、それがランダム共重合体であるために、光照射部分内並びに光未照射部分内でアルカリ溶解速度の分布が生じ、現像操作時のマージンが狭く、また鋭角なパターン形状や微細パターンを得ることが困難である。特に、高濃度の顔料を含む場合には露光感度が著しく低下し、微細なネガ型パターンを得ることができない。また、特開平4-340965号公報(特許文献3)には、1分子中に重合性不飽和二重結合とカルボキシル基とを有するアルカリ可溶性不飽和化合物が、カラーフィルター等のネガ型パターン形成に有効であることについて開示されている。アルカリ可溶性を有する分子が光照射により不溶化することから、前述のバインダー樹脂と多官能重合性モノマーとの組み合わせに比較して高感度となることが予測されるが、ここで例示されている化合物はフェノールオリゴマーの水酸基に重合性不飽和結基であるアクリル酸と酸無水物とを任意に付加させたものであり、このような提案の場合も分子組成の不均一性からアルカリ溶解速度の分布が広く、微細なネガ型パターンを形成することは困難である。
一方、特開平4−345673号公報(特許文献4)、特開平4−345608号公報(特許文献5)、特開平4−355450号公報(特許文献6)、及び特開平4−363311号公報(特許文献7)には、ビスフェノールフルオレン構造を有するエポキシ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応生成物を用いた液状樹脂が開示されている。しかしながら、これらによって例示されている樹脂は、エポキシ(メタ)アクリレートと酸一無水物との反応生成物であるために分子量が小さい。そのため、化合物の感度が低く、微細なパターンを形成することができない。
また、特開平5-339356号公報(特許文献8)、特開平5-146132号公報(特許文献9)、及びWO94/00801号パンフレット(特許文献10)にはジヒドロキシプロピルアクリレート化合物と酸二無水物との共重合によるアルカリ現像性不飽和樹脂組成物、または、酸一無水物及び酸二無水物とジヒドロキシプロピルアクリレート化合物との共重合によるアルカリ現像性不飽和樹脂組成物が開示されている。この場合、酸二無水物とジヒドロキシプロピルアクリレート化合物との共重合が進行してオリゴマーが得られる。しかしながら、繰り返し単位中の重合性不飽和結合数が一定であることから、架橋密度の向上は図れず、高濃度顔料下では細線パターンを形成する事が困難な場合があり、改良の余地がある。
更に、特開平9-325494号公報(特許文献11)にはカルボキシル基含有共重合体の分子量を増加させてアルカリ可溶性樹脂組成物の多官能化を行っている。しかしながら、この場合も前述の特許文献と同様に、繰り返し単位中の重合性不飽和結合数が一定であることから、架橋密度の向上は図れない。
特開昭61-213213号公報 特開平1-152449号公報 特開平4-340965号公報 特開平4−345673号公報 特開平4−345608号公報 特開平4−355450号公報 特開平4−363311号公報 特開平5-339356号公報 特開平5-146132号公報 WO94/00801号パンフレット 特開平9-325494号公報
そこで、本発明者らは、上述したような、従来の感光性樹脂組成物における課題を解決するために鋭意検討した結果、重合性不飽和基を含有するジオール化合物とテトラカルボン酸又はその酸二無水物とを反応させて得られるカルボキシル基含有共重合体に、重合性不飽和結合基を含有するエポキシ化合物を反応させ、更にジカルボン酸又はその酸一無水物を反応させることにより、感光性樹脂組成物の形成に好適なアルカリ可溶性樹脂が得られることを見出した。そして、このアルカリ可溶性樹脂を用いることで、アルカリ現像液に対する溶解性を制御しつつ架橋密度を向上させ、硬化部と未硬化部のアルカリ現像液に対する溶解度差が大きくなり、細線パターンが綺麗に形成できると共に、高感度で現像密着マージンの広い感光性樹脂組成物を得ることに成功した。
従って、本発明の目的は、特に高濃度の遮光性顔料を添加しても微細パターンの形成に優れ、高遮光又は高精彩カラーフィルター用ブラックマトリックス材料として好適なブラックマトリックス用感光性樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、上記感光性樹脂組成物を用いて得た硬化物及びカラーフィルターを提供するものである。
すなわち、本発明は、(i)下記一般式(1)で表されて、1分子内にカルボン酸残基及び重合性不飽和基を有するアルカリ可溶性樹脂、
Figure 2008268854
(ただし、R1、R2、R3、及びR4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。また、Xは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニレン基又は直結合を示し、Yは4価のカルボン酸残基を示す。Gは重合性二重結合とカルボキシル基を有する置換基を示す。Zは下記一般式(2)で表される置換基を示し、nは1〜20の数を表す。)
Figure 2008268854
(但し、Lは2または3価のカルボン酸残基を示し、pは1または2である)
(ii)少なくとも1個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
(iii)光重合開始剤、及び
(iv)遮光性顔料
を必須の成分として含有することを特徴とするブラックマトリックス用感光性樹脂組成物である。
また、本発明は、上記感光性樹脂組成物を硬化させて得た硬化物である。
更に、本発明は、上記感光性樹脂組成物を塗布し、硬化させて得られる硬化物によって形成されたカラーフィルターである。
以下、本発明の感光性樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂を主成分として含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物としての性質を有する樹脂組成物である。一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂は、(メタ)アクリル酸を有するジオール化合物に由来する光重合性不飽和基を有するためにラジカル重合性を有するほか、ジカルボン酸又はその酸一無水物及びテトラカルボン酸又はその酸二無水物に由来する酸性基を含有するためアルカリ可溶性を有する。
一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂は、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物に(メタ)アクリル酸を反応させ、得られた重合性不飽和基を有するジオール化合物にテトラカルボン酸類又はその酸二無水物を反応させ、得られた反応物に更に重合性二重結合を含有するオキシラン化合物を反応させ、更にジカルボン酸類又はその酸一無水物を反応させて得られたカルボキシル基含有交互共重合体である。一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂は、重合性不飽和二重結合とカルボキシル基とを併せ持つため、アルカリ現像型感光性樹脂組成物に優れた光硬化性、良現像性、パターニング特性を与えて保護膜、遮光膜、赤、緑、青の各画素の物性向上をもたらす。
一般式(1)で表わされるアルカリ可溶性樹脂の製造方法について詳細に説明する。まず、一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂は、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物、特に好ましくは一般式(3)で表されるエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる重合成不飽和基を含有するジオール化合物から誘導される。
Figure 2008268854
上記の一般式(3)において、R1、R2、R3、及びR4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示すが、好ましくは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又はフェニル基であり、さらに好ましくは水素原子である。また、Xは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニレン基又は直結合を示すが、9,9-フルオレニレン基であるのが好ましい。ここで、9,9-フルオレニレン基は、下記式一般式(4)で表される基をいう。
Figure 2008268854
このようなエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応は、公知の方法を使用することができ、例えばエポキシ化合物1モルに対し、約2モルの(メタ)アクリル酸を使用して行う。この反応で得られる反応物は、例えば前記特許文献6等に記載されている。この反応で得られる反応物は重合性不飽和基を含有するジオール化合物であり、下記一般式(6)で表されるようなエポキシ(メタ)アクリレート化合物である。
Figure 2008268854
一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂を与える好ましいビスフェノール類としては、次のようなものが挙げられる。ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフェニル)メタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-クロロフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)エーテル等である。また、Xが9,9−フルオレニル基である9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-クロロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-ブロモフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-フルオロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフェニル)フルオレン等も好ましく挙げられる。更には、4,4'-ビフェノール、3,3'-ビフェノール等も好ましく挙げられる。
一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂は、上記のようなビスフェノール類から誘導されるエポキシ化合物から得ることができるが、かかるエポキシ化合物の他にフェノールノボラック型エポキシ化合物や、クレゾールノボラック型エポキシ化合物等も2個のグリシジルエーテル基を有する化合物を有意に含むものであれば使用することができる。また、ビスフェノール類をグリシジルエーテル化する際に、下記一般式(5)で表わされるオリゴマー単位が混入することになるが、この一般式(5)におけるmの平均値が0〜10、好ましくは0〜2の範囲であれば、本樹脂組成物の性能に問題はない。
Figure 2008268854
次に、重合性不飽和基を含有するジオール化合物、テトラカルボン酸又はその酸二無水物、重合性不飽和基を含有するオキシラン化合物、及びジカルボン酸又はその酸一無水物の反応による一般式(1)で表される本発明のアルカリ可溶性樹脂の製造方法を説明する。本発明のアルカリ可溶性樹脂の製造方法の一例を下記反応式(I)に示す。
Figure 2008268854
(ただし、R1、R2、R3、R4、R5、X、Y及びGは上記一般式(1)の場合と同じである。また、R6は2価のアルキレン基、R7は水素原子またはメチル基を示し、Zは上記一般式(2)で表される置換基を示す。更に、nは1〜20の数であり、pは一般式(2)の場合と同じであり、qは0または1の数を示す。)
上記反応式(I)について、先ず、前述のエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応で得られた上記一般式(6)のエポキシ(メタ)アクリレート化合物(重合性不飽和基を含有するジオール化合物)と酸成分とを反応させて一般式(7)で表される化合物(カルボキシル基を有する反応物)を得る。この際使用する溶媒、触媒等の反応条件に関しては特に制限されないが、例えば水酸基を持たず、反応温度より高い沸点を有する溶媒を反応溶媒として用いるのがよく、このような溶媒としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒や、ジグライム、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の高沸点のエーテル系若しくはエステル系の溶媒や、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶媒等であるのがよい。また、使用する触媒としては、例えばテトラエチルアンモニウムブロマイド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等のアンモニウム塩、トリフェニルホスフィン、トリス(2、6-ジメトキシフェニル)ホスフィン等のホスフィン類等の公知のものを使用することができる。これらについては前記特許文献11に詳細に記載されている。また、酸成分としては、エポキシ(メタ)アクリレート化合物分子中の水酸基と反応し得る酸二無水物(B)を使用するのがよい。この酸成分は飽和又は不飽和のどちらでも効果的である。このうち、酸二無水物(B)としては、飽和直鎖炭化水素テトラカルボン酸の酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸の酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸の酸二無水物等を使用することができる。
ここで、飽和直鎖炭化水素テトラカルボン酸の酸二無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸、ペンタンテトラカルボン酸、ヘキサンテトラカルボン酸の酸二無水物等を挙げることができ、更には飽和環状炭化水素が置換された飽和環状テトラカルボン酸の酸二無水物でもよい。
また、脂環式テトラカルボン酸の酸二無水物としては、シクロブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、シクロへプタンテトラカルボン酸、ノルボルナンテトラカルボン酸の酸二無水物等を挙げることができ、更には飽和炭化水素が置換された脂環式テトラカルボン酸の酸二無水物でもよい。また、芳香族テトラカルボン酸の酸二無水物としては、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸の酸二無水物等を挙げることができる。本発明における酸二無水物として好ましくはビフェニルテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸の酸二無水物であり、さらに好ましくはビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸の酸二無水物である。これら酸二無水物は、2種以上を併せて使用することもできる。
エポキシ(メタ)アクリレート化合物と酸成分とを反応させて一般式(7)で表わされる化合物を製造する方法については、特に限定されるものでなく、例えば前記特許文献11に記載されているように、反応温度が90〜140℃でエポキシ(メタ)アクリレート化合物とテトラカルボン酸二無水物を反応させるような公知の方法を採用することができる。好ましくは、一般式(7)で表される化合物の末端が水酸基となるように、一般式(6)で表される重合性不飽和基を有するジオール化合物(A)と酸二無水物(B)とのモル比〔(B)/(A)〕が50モル%以上100モル%未満となるように定量的に反応させることが望ましい。モル比が50モル%未満の場合は、未反応エポキシ(メタ)アクリレート化合物の含有量が増大してアルカリ可溶性樹脂組成物の経時安定性低下が懸念される。一方、モル比が100モル%以上の場合は、一般式(7)で表される化合物の末端が酸無水物となり、また、未反応酸二無水物の含有量が増大して後にオキシラン化合物を反応させる際の副反応が懸念される。また、反応温度としては、90〜130℃で仕込み原料を均一に溶解させると共に反応を行い、引き続いて40〜80℃で反応及び熟成を行うことが好ましい。
引き続き、前記一般式(7)で表される化合物に、オキシラン化合物(C)を反応させ、一般式(8)で表される化合物〔水酸基を有する反応物〕を得る。オキシラン化合物(C)としては、重合性二重結合を1つ以上含有し、かつオキシラン環を1つ含有する化合物であり、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメタクリレート等が挙げられる。
一般式(8)で表される化合物の製造方法については、特に限定されるものでなく、カルボン酸とエポキシ化合物の付加反応の一般的反応条件を用いることができる。また、前述の特許文献11に記載されているように、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂とアクリル酸を、テトラエチルアンモニウムブロマイド等を触媒として用いて100℃で反応させるような、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応によるエポキシ(メタ)アクリレート化合物の製造方法も参考にすることができる。一般式(8)で表される化合物を合成する際の反応温度としては、40〜120℃の範囲が好ましく、より好ましくは、40〜90℃である。一般式(8)で表される化合物を合成する際のオキシラン化合物(C)のモル比は、前記一般式(7)で表される化合物の反応の際に用いた酸二無水物(B)に対して、すなわちモル比〔(C)/(B)〕が、好ましくは160〜220モル%であるのがよい。モル比が160モル%未満の場合は、未反応カルボン酸が存在することによって一般式(8)で表される化合物中の酸二無水物由来のエステル結合の一部がハーフエステルとなるために、酸無水物の再生反応による分子量低下が懸念される。一方、モル比が220モル%を超える場合は、未反応オキシラン化合物に由来する副反応等による一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂の経時変化が懸念される。
引き続き、上述の一般式(8)で表される化合物の水酸基と酸一無水物(D)とを反応させ、一般式(9)で表されるアルカリ可溶性樹脂を得る。ここで、酸一無水物(D)としては、飽和直鎖炭化水素ジカルボン酸の酸無水物、飽和環状炭化水素ジカルボン酸の酸無水物、芳香族ジカルボン酸の酸無水物等を使用することができる。このうち、飽和直鎖炭化水素ジカルボン酸の酸無水物としては、例えば、コハク酸、アセチルコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、シトラリンゴ酸、マロン酸、グルタル酸、クエン酸、酒石酸、オキソグルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、スベリン酸、ジグリコール酸等の無水物を挙げることができ、更には炭化水素基が置換された直鎖炭化水素ジカルボン酸無水物でもよい。また、飽和環状炭化水素ジカルボン酸の酸無水物としては、例えば、ヘキサヒドロフタル酸、シクロブタンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸、ヘキサヒドロトリメリット酸等の酸無水物を挙げることができ、更には飽和炭化水素が置換された脂環式ジカルボン酸の酸無水物でもよい。また、不飽和ジカルボン酸の酸無水物としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、トリメリット酸の酸無水物挙げることができる。これらのなかで、酸一無水物(D)として好ましくはコハク酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロトリメリット酸、フタル酸、トリメリット酸の無水物であり、さらに好ましくはコハク酸、イタコン酸、テトラヒドロフタルの酸無水物である。なお、一般式(9)で表されるアルカリ可溶性樹脂は、一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂の一例であることは言うまでもない。
一般式(8)で表される化合物の水酸基と酸一無水物(D)とを反応させて、一般式(9)で表される化合物を合成する際の反応温度としては、20〜120℃の範囲が好ましく、より好ましくは40〜90℃である。一般式(9)で表される化合物を合成する際の酸一無水物(D)のモル比は、前記重合性不飽和基を有するジオール化合物(A)、酸二無水物(B)及びオキシラン化合物(C)のモル数(mol)から換算される式(2×((A)-(B))+(C))に対して、すなわちモル比[(D)/[2〔(A)-(B)+(C)〕]]が、20〜110モル%であるのがよい。酸一無水物のモル比は前記一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂の酸価を調整する目的で、上述の範囲で任意に変更できる。
一般式(1)を製造する方法の一例を9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンを出発原料とする場合について具体的に示すと次のようである。
先ず、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンとエピクロロヒドリンとを反応させて下記一般式(10)で表されるビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物を合成し、このビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物とCH2=CHR5-COOH(R5は前記と同じ)で表される(メタ)アクリル酸とを反応させて下記一般式(11)で表されるビスフェノールフルオレン型エポキシ(メタ)アクリレート樹脂を合成する。次いで、このビスフェノールフルオレン型エポキシ(メタ)アクリレート樹脂をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の溶剤中で加熱下、酸二無水物(B)、オキシラン化合物(C)、酸一無水物(D)と順次反応させて、上記一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂を得る。
Figure 2008268854
Figure 2008268854
また、本発明のブラックマトリックス用感光性樹脂組成物は、上記一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂を樹脂成分の主成分として含有する。ここで、樹脂成分とは、重合又は硬化させることにより樹脂となる成分をいい、樹脂の他、オリゴマー、モノマーを含む。また、主成分として含有するとは、一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂が樹脂成分中に30wt%以上、好ましくは50wt%以上、より好ましくは60wt%以上含まれることをいう。本発明の感光性樹脂組成物は、一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂を必須成分として含めばよく、一般式(1)の樹脂以外の成分は樹脂成分であってもよく、溶剤や充填材や着色剤等の非樹脂成分であってもよい。
ブラックマトリックス用感光性樹脂組成物としての特徴を生かすためには、下記(i)、(ii)、(iii)および(iv)成分を必須の成分として含有する。すなわち、(i)一般式(1)で表される1分子内にカルボン酸基及び重合性不飽和基を有するアルカリ可溶性樹脂、(ii)少なくとも1個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、(iii)光重合開始剤、及び(iv)遮光性顔料を必須の成分として含む。
このうち、(ii)成分である少なくとも1個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類を挙げることができる。これらの化合物は、その1種又は2種以上を使用することができる。
これら(ii)成分と一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂〔(i)成分〕との配合割合[(i)/(ii)]については、20/80〜90/10であるのがよく、好ましくは40/60〜80/20であるのがよい。アルカリ可溶性樹脂の配合割合が少ないと、光硬化後の硬化物が脆くなり、また、未露光部において塗膜の酸価が低いためにアルカリ現像液に対する溶解性が低下し、パターンエッジががたつきシャープにならないといった問題が生じる。反対に、アルカリ可溶性樹脂の配合割合が上記範囲より多くなると、樹脂に占める光反応性官能基の割合が少なく架橋構造の形成が十分でなく、また、樹脂成分における酸価度が高過ぎて、露光部におけるアルカリ現像液に対する溶解性が高くなることから、形成されたパターンが目標とする線幅より細くなったり、パターンの欠落が生じや易くなるといった問題が生じるおそれがある。
また、成分(iii)の光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p'-ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、2-(o-クロロフェニル)-4,5-フェニルビイミダゾール、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジ(m-メトキシフェニル)ビイミダゾール、2-(o-フルオロフェニル)-4,5-ジフェニルビイミダゾール、2-(o-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルビイミダゾール、2、4,5-トリアリールビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物類、2-トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル-5-(p-シアノスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(p-メトキシスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール等のハロメチルチアゾール化合物類、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-メチル−4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-フェニル-4、6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-クロロフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシナフチル)-4,6-ビス(トリクロロRメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(3,4,5-トリメトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メチルチオスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン等のハロメチル−s−トリアジン系化合物類、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-,2-(o-ベンゾイルオキシム)、1-(4-フェニルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-o-ベンゾアート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-o-アセタート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1-オンオキシム-o-アセタート等のo-アシルオキシム系化合物類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2-クロロチオキサンソン、2,4-ジエチルチオキサンソン、2-メチルチオキサンソン、2-イソプロピルチオキサンソン等のイオウ化合物、2-エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2-ベンズアントラキノン、2,3-ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾオキサゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等の第3級アミンなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は、その1種又は2種以上を使用することができる。
(iii)成分の光重合開始剤の使用量は、一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂〔(i)成分〕及び光重合性モノマー〔(ii)成分〕の合計100重量部を基準として2〜50重量部であるのがよく、好ましくは15〜40重量部であるのがよい。(ii)成分の光重合開始剤の配合割合が少ないと、光重合の速度が遅くなって感度が低下する。反対に多過ぎると、感度が強すぎてパターン線幅がパターンマスクに対して太くなった状態になり、マスクに対して忠実な線幅が再現できない、又はパターンエッジががたつきシャープにならないといった問題が生じるおそれがある。なお、(iii)の光重合開始剤には光増感作用を併せ持つものも含まれるが、別途光増感剤を添加してもなんらさしつかえない。
また、(iv)成分の遮光性顔料としては、黒色有機顔料、混色有機顔料又は遮光材などが挙げられる。このうち、黒色有機顔料としては、例えばペリレンブラック、シアニンブラック等が挙げられる。混色有機顔料としては、赤、青、緑、紫、黄色、シアニン、マゼンタ等から選ばれる少なくとも2種以上の顔料を混合して擬似黒色化されたものが挙げられる。遮光材としては、カーボンブラック、酸化クロム、酸化鉄、チタンブラック、アニリンブラック、シアニンブラックを挙げることができ、2種以上を適宜選択して用いることもできるが、特にカーボンブラックが、遮光性、表面平滑性、分散安定性、樹脂との相溶性が良好な点で好ましい。
(iv)成分の遮光性顔料は、必要に応じて、分散剤と共に使用することができる。このような分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を挙げることができる。界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類等を挙げることができる。(iv)成分の遮光性顔料の使用量は、一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂及び(ii)成分の総量100重量部に対して30〜280重量部、好ましくは50〜230重量部の範囲がよい。これらの範囲より少ないと遮光性が十分でなくなり、望ましい遮光率を得るためには膜厚を厚くしなければならなくなり、カラーフィルターの面平滑性が得にくい。反対に、多すぎると、ブラックマトリックス用感光性樹脂組成物の分散安定性が低下し、また、本来のバインダーとなる感光性樹脂の含有量も減少するため、現像特性を損なうと共に膜形成能が損なわれるという好ましくない問題が生じるおそれがある。
(i)成分の一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂、(ii)成分の光重合性モノマー、(iii)成分の光重合開始剤、及び(iv)成分の遮光性顔料を必須成分として含むブラックマトリックス用感光性樹脂組成物は、カラーフィルター用ブラックマトリックス材料としても有用である。これらは、必要により溶剤に溶解させたり、各種添加剤を配合して用いることもできる。すなわち、本発明の感光性樹脂組成物をカラーフィルター用等に使用する場合においては、上記必須成分の他に溶剤を使用することが好ましい。溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−若しくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N-メチル-2-ピロリドン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類等が挙げられ、これらを用いて溶解、混合させることにより、均一な溶液状の組成物とすることができる。
また、本発明のブラックマトリックス用感光性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤、熱重合禁止剤、可塑剤、充填材、溶剤、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を配合することができる。このうち、熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、tert-ブチルカテコール、フェノチアジン等を挙げることができる。可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジル等を挙げることができる。充填材としては、グラスファイバー、シリカ、マイカ、アルミナ等を挙げることができる。また、消泡剤やレベリング剤としては、例えば、シリコン系、フッ素系、アクリル系の化合物を挙げることができる。
本発明のブラックマトリックス用感光性樹脂組成物は、溶剤を除いた固形分(固形分には硬化後に固形分となるモノマーを含む)中に、(i)の一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂、(ii)の光重合性モノマー、(iii)光重合開始剤、及び(iv)遮光性顔料が合計で70wt%以上、好ましくは80wt%、より好ましくは90wt%以上含むことが望ましい。溶剤の量は、目標とする粘度によって変化するが、全体量に対して20〜80wt%の範囲が望ましい。
また、本発明の塗膜(硬化物)は、例えば、上記感光性樹脂組成物の溶液を基板等に塗布し、乾燥し、光(紫外線、放射線等を含む)を照射し、これを硬化させることにより得られる。光が当たる部分と当たらない部分とを設けて、光が当たる部分だけを硬化させ、他の部分をアルカリ溶液で溶解させれば、所望のパターンの塗膜が得られる。
次に、感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルターの製造方法について説明する。まず、基板の表面上に、感光性樹脂組成物を塗布したのち、プレベークを行って溶剤を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光したのち、アルカリ性現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去し、その後ポストベークすることにより、画素を形成する部分を区画するように形成されたブラックマトリックスを得る。
感光性樹脂組成物を基板に塗布する際には、公知の溶液浸漬法、スプレー法の他、ローラーコーター機、ランドコーター機やスピナー機を用いる方法等の何れの方法をも採用することができる。これらの方法によって、所望の厚さに塗布した後、溶剤を除去する(プレベーク)ことにより、被膜が形成される。プレベークはオーブン、ホットプレート等による加熱、真空乾燥又はこれらの組み合わせることによって行われる。プレベークにおける加熱温度及び加熱時間は使用する溶剤に応じて適宜選択され、例えば80〜120℃の温度で1〜10分間行われる。
ブラックマトリックスを作製する際に使用される放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用することができるが、波長が250〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。また、このアルカリ現像に適した現像液としては、例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩の水溶液、アルカリ金属の水酸化物の水溶液等を挙げることができるが、特に炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等の炭酸塩を0.05〜10重量%含有する弱アルカリ性水溶液を用いて20〜30℃の温度で現像するのがよく、市販の現像機や超音波洗浄機等を用いて微細な画像を精密に形成することができる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。現像条件は、常温で10〜120秒が好ましい。
このようにして現像した後、180〜250℃の温度及び20〜100分の条件で熱処理(ポストベーク)が行われる。このポストベークは、パターニングされた塗膜と基板との密着性を高めるため等の目的で行われる。これはプレベークと同様に、オーブン、ホットプレート等により加熱することによって行われる。本発明のパターニングされた塗膜は、以上のフォトリソグラフィー法による各工程を経て形成される。
ブラックマトリックスを形成する際に使用される基板としては、例えば、ガラス、透明フィルム(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルフォン等)等が挙げられる。また、これら基板には、必要に応じて、透明電極層の付与、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
本発明のブラックマトリックス用感光性樹脂組成物は、一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂を含むため、従来のものに比べてアルカリ現像液に対する溶解性が高く、かつ1分子内のエチレン性不飽和結合基数が多いために硬化後の架橋密度が高い。すなわち、紫外線または電子線照射後の硬化部と未硬化部のアルカリ現像液に対する溶解度差が大きくなるため、薄膜または高着色剤濃度においても微細パターンを形成することができる。そのため、本発明のブラックマトリックス用感光性樹脂組成物は、特に、カラーフィルター保護膜材料及びブラックマトリックス形成用材料として好適である。また、このようにして得られたカラーフィルターは、例えば、透過型、反射型あるいは半透過型のカラー液晶表示装置、カラー撮像管素子、カラーセンサー等に極めて有用である。
以下に、一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂の合成例等に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明はこれらの合成例等によりその範囲を限定されるものではない。また、以下の合成例における樹脂の評価は、断りのない限り以下の通りに行った。
[固形分濃度]
合成例(及び比較合成例)中で得られた樹脂溶液(反応生成物やアルカリ可溶性樹脂の場合を含む)1gをガラスフィルター〔重量:W0(g)〕に含浸させて秤量し〔W1(g)〕、160℃にて2hr加熱した後の重量〔W2(g)〕から次式より求めた。
固形分濃度(重量%)=100×(W2―W0)/(W1―W0)
[酸価]
樹脂溶液をジオキサンに溶解させ、フェノールフタレインを指示薬として1/10N−KOH水溶液で滴定して求めた。
[分子量]
テトラヒドロフランを展開溶媒として、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)にて標準ポリスチレン換算値として重量平均分子量(Mw)を求めた値である。
また、合成例及び比較合成例で使用する略号は次のとおりである。
FHPA:ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂とアクリル酸との等当量反応物(新日鐵化学社製、ASF-400溶液:固形分濃度50wt%、固形分換算の酸価1.28mgKOH/g)
FHPPA:ビス(フェニルフェノール)フルオレン型エポキシ樹脂とアクリル酸との等当量反応物(50wt%PGMEA溶液、固形分換算の酸価7.51mgKOH/g)
BisA-GEA:ビスフェノールAジグリシジルエーテルとアクリル酸との当量反応物(50wt%PGMEA溶液、固形分換算の酸価1.72mgKOH/g)
BPDA:3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
BTDA:3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
ODPA:3,3',4,4'-オキシジフェニルテトラカルボン酸二無水物
CHDA:3,3',4,4'-オキシジフェニルテトラカルボン酸二無水物
THPA:1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物
HHPA:ヘキサヒドロフタル酸無水物
GMA:グリシジルメタクリレート
HBAGE:4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル
TEAB:臭化テトラエチルアンモニウム
TPP:トリフェニルホスフィン
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
[合成例1]
還留冷却器付き1000ml四つ口フラスコ中にFHPA〔(A)成分〕の50%PGMEA溶液を600.00g(0.49mol)、BPDA〔(B)成分〕を72.75g(0.247mol)、PGMEAを39.56g、及びTPPを1.30g仕込み、120〜125℃で加熱下に2hr撹拌し、更に70〜75℃にて6hrの加熱撹拌を行い、反応生成物(a)を得た。得られた反応生成物(a)の固形分濃度は52.4wt%、樹脂の酸価(固形分換算)は78.0mgKOH/g、及びGPC分析による重量平均分子量(Mw)は3400であった。
次いで、この反応生成物(a)にGMA〔(C)成分〕73.92g(0.52mol)を仕込み、80℃で8時間攪拌して反応させた。更に、フラスコ内にTHPA〔(D)成分〕156.71g(1.03mol)を仕込み、80℃で7時間攪拌してアルカリ可溶性樹脂(i)-1を合成した。得られたアルカリ可溶性樹脂の固形分は62.0wt%、酸価(固形分換算)は111.8mgKOH/g、GPC分析によるMwは3700であった。尚、合成例1に係るアルカリ可溶性樹脂(i)-1の合成に用いた(A)〜(D)成分名及び配合割合、並びに得られたアルカリ可溶性樹脂(i)-1の重量平均分子量及び酸価をまとめて表1に示す(以下の合成例等についても同様)。
[合成例2]
上記合成例1におけるTHPA〔(D)成分〕の仕込み量を118.68g(0.78mol)に変えた以外は、合成例1と同様にして反応を行い、アルカリ可溶性樹脂(i)-2を得た。
[合成例3]
還留冷却器付き1000ml四つ口フラスコ中にFHPA(A)の50%PGMEA溶液を600.00g(0.49mol)、BPDA〔(B)成分〕を96.02g(0.33mol)、PGMEAを4.36g、及びTEABを1.02g仕込み、120〜125℃で加熱下に2hr撹拌し、更に60〜65℃にて8hrの加熱撹拌を行い、反応生成物(b)を得た。得られた反応生成物(b)の固形分濃度は57.8wt%、酸価(固形分換算)は91.6mgKOH/g、GPC分析によるMwは8800であった。
次いでこの反応生成物(b)にGMA〔(C)成分〕93.82g(0.66mol)を仕込み、80℃で24時間攪拌して反応させた。更に、フラスコ内にTHPA〔(D)成分〕を153.67g(1.01mol)、及びPGMEAを153.67g仕込み、80℃で24時間攪拌してアルカリ可溶性樹脂(i)-3を合成した。得られたアルカリ可溶性樹脂の固形分濃度は59.2wt%、酸価(固形分換算)は126.8mgKOH/g、GPC分析によるMwは6800であった。
[比較合成例1]
還留冷却器付き500ml四つ口フラスコ中にFHPAの50%PGMEA溶液を206.26g(0.17mol)、BPDAを0.085mol、THPAを0.085mol、PGMEAを26.0g及びTPPを0.45g仕込み、120〜125℃で加熱下に6hr撹拌し、樹脂(i)-4を得た。得られた樹脂溶液の固形分濃度は55.6wt%、酸価(固形分換算)は103.0mgKOH/g、GPC分析によるMwは2600であった。
[比較合成例2]
還留冷却器付き1000ml四つ口フラスコ中にFHPAの50%PGMEA溶液を600.00g(0.49mol)、BPDAを96.02g(0.33mol)、PGMEAを4.36g、及びTEABを1.02g仕込み、120〜125℃で加熱下に2hr撹拌し、更に60〜65℃にて8hrの加熱撹拌を行い、樹脂(i)-5を得た。得られた樹脂溶液の固形分濃度は58.5wt%、酸価(固形分換算)は91.0mgKOH/g、GPC分析によるMwは8600であった。
Figure 2008268854
次に、ブラックマトリックス製造に係る実施例及び比較例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。ここで、以降の実施例及び比較例のブラックマトリックスの製造で用いた原料及び略号は以下の通りである。
(i)-1成分:上記合成例1で得られたアルカリ可溶性樹脂
(i)-2成分:上記合成例2で得られたアルカリ可溶性樹脂
(i)-3成分:上記合成例3で得られたアルカリ可溶性樹脂
(i)-4成分:上記比較合成例1で得られたアルカリ可溶性樹脂
(i)-5成分:上記比較合成例2で得られたアルカリ可溶性樹脂
(ii)-1 成分:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(ii)-2 成分:トリメチロールプロパントリアクリレート
(iii)-1成分:オキシムエステル系光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ製、イルガキュアOXE02)
(iii)-2成分:ベンゾフェノン系光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ製、イルガキュア 369)
(iv)-1成分:顔料濃度20.0%、総固形分24%のカーボン分散体(平均粒径100〜130nm)
(iv)-2成分:顔料濃度20.0%、総固形分29%のカーボン分散体(平均粒径100〜150nm)
溶剤-1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
溶剤-2:シクロヘキサノン
添加剤-1:シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH-6040)
上記の配合成分を表2に示す割合で配合して、実施例1〜6及び比較例1〜4のブラックレジスト用感光性樹脂組成物を調製した。尚、表2中の数値はすべて重量部を表す。
Figure 2008268854
[実施例1〜6及び比較例1〜4]
表2に示したブラックレジスト用感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板上にポストベーク後の膜厚が0.9〜1.0μmとなるように塗布し、80℃で1分間プリベークして塗布板を作成した。その後、500W/cm2の高圧水銀ランプで波長365nmの照度100mJ/cm2の紫外線を照射し感光部分の光硬化反応を行った。次に、この露光済み塗板を0.04wt%水酸化カリウム水溶液または0.5wt%炭酸ナトリウム水溶液中、24℃のシャワー現像にてパターンが現像されてからさらに30秒の現像を行い、さらにスプレー水洗を行い、塗膜の未露光部を除去した。その後、熱風乾燥機を用いて230℃、30分間加熱乾燥処理を行って、実施例1〜6、及び比較例1〜4に係るブラックマトリックスを得た。
上記で得られた実施例1〜6、及び比較例1〜4のブラックマトリックスについて、現像性及び現像マージン等を評価した結果を表3に示す。これらの評価方法は以下の通りに行った。
膜厚:
触針式段差形状測定装置(ケーエルエー・テンコール(株)製 商品名P-10)を用いて測定した。
現像時間:
アルカリ現像時、全てのパターンが見えるのに要した時間を記録し、現像時間が120秒を超えてもパターンが見えない場合は×とした。
細線密着マージン:
10μmパターンマスクで露光した部分を現像した際に、パターンが見えてからパターン部が10±1μmを維持している時間を記録した。パターン部の線幅は測長顕微鏡((株)ニコン製 商品名XD-20)を用いて測定した。
テーパー形状:
現像後のパターンを、走査型電子顕微鏡((株)KEYENCE製 商品名VE-780)を用いて観察し、パターンの断面形状が順テーパーを維持している場合は○、逆テーパーや剥がれが生じた場合は×とした。
ライン形状:
現像後の10μm線について上記測長顕微鏡でパターン部の直線性やフリンジなどの有無を評価した。そこで、直線性がよく、フリンジなどが発生していないものに関しては○<良好>とし、フリンジなどが発生し、直線性の悪いものを×<不良>と評価した。各項目とも非常に良好な場合に限り◎と評価した。
光学濃度:
光学濃度計(大塚電子株式会社製)を用いて測定した。
Figure 2008268854
上記表3の結果から明らかなように、実施例1〜6に係るブラックマトリックスは各性能に優れており、特に、実施例4〜6のブラックマトリックスは、比較例3及び4のものと比べて現像性及び密着性に優れており、更に、光重合開始剤の使用量を低減した場合でも細線パターンを形成できる。すなわち、紫外線または電子線照射後の硬化部と未硬化部のアルカリ現像液に対する溶解度差が大きく、かつ1分子内のエチレン性不飽和結合基数を増やすことによって良現像性、高密着性を有する硬化膜を提供できることが分かった。
本発明のブラックマトリックス用感光性樹脂組成物は、従来のものに比べてアルカリ現像液に対する溶解性が高く、かつ1分子内のエチレン性不飽和結合基数が多いために硬化後の架橋密度が高い。すなわち、紫外線または電子線照射後の硬化部と未硬化部のアルカリ現像液に対する溶解度差が大きくなるため、薄膜または高着色剤濃度においても微細パターンを形成することができる。そのためカラー液晶表示装置、カラーファクシミリ、イメージセンサー等の各種の多色表示体や、光学機器等に使用されるブラックマトリックスを有するカラーフィルターに好適に使用することができる。また、このようにして得られたカラーフィルターは、例えば、透過型、反射型あるいは半透過型のカラー液晶表示装置、カラー撮像管素子、カラーセンサー等に極めて有用である。

Claims (3)

  1. (i)下記一般式(1)で表されて、1分子内にカルボン酸残基及び重合性不飽和基を有するアルカリ可溶性樹脂、
    Figure 2008268854
    (ただし、R1、R2、R3、及びR4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。また、Xは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニレン基又は直結合を示し、Yは4価のカルボン酸残基を示す。Gは重合性二重結合とカルボキシル基を有する置換基を示す。Zは下記一般式(2)で表される置換基を示し、nは1〜20の数を表す。)
    Figure 2008268854
    (但し、Lは2または3価のカルボン酸残基を示し、pは1または2である)
    (ii)少なくとも1個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
    (iii)光重合開始剤、及び
    (iv)遮光性顔料
    を必須の成分として含有することを特徴とするブラックマトリックス用感光性樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載のブラックマトリックス用感光性樹脂組成物を硬化させて得た硬化物。
  3. 請求項1に記載のブラックマトリックス用感光性樹脂組成物を塗布し、硬化させて得られる硬化物によって形成されたカラーフィルター。
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