JP4570999B2 - 感光性樹脂組成物及びそれを用いたカラーフィルター - Google Patents

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本発明は光硬化性組成物及びそれを用いたカラーフィルターに関し、詳しくは、カラーフィルター用のレジストに適した感光性樹脂組成物に関する。
カラー液晶表示装置は、光の透過量あるいは反射量を制御する液晶部とカラーフィルターを構成要素とするが、そのカラーフィルターの製造方法は、通常、ガラス、プラスチックシート等の透明基板の表面に黒色のマトリックスを形成し、続いて、赤、緑、青の異なる色相を順次、ストライプ状あるいはモザイク状等の色パターンで形成する方法が用いられている。ここ数年、液晶テレビ、液晶モニター、カラー液晶携帯電話などあらゆる分野でカラー液晶表示装置が用いられてきており、カラーフィルターはこれらカラー液晶表示装置の視認性を左右する重要な部材の一つである。パターンサイズはカラーフィルターの用途並びにそれぞれの色により異なるが赤、緑、青の画素は200〜300μmから100μmへ細線化され、これにともなって感光性樹脂材料(感光性樹脂組成物又は光硬化性組成物ともいう)には高い寸法精度が求められている。
また、近年のカラー液晶ディスプレーにおいて、高色純度で明るいディスプレーが求められているが、それにともない光硬化性組成物中の着色剤の含有割合が増加する傾向にある。しかし、着色剤の含有量が増加すると、カラーフィルター形成時、紫外線領域の光が塗膜深部にまで届きにくくなり、光硬化性組成物中の硬化不良によってパターンの密着不良や現像時のパターン剥がれ、エッジ形状のシャープ性損失が生じる問題が発生する。その硬化不良を改善するため、表面荒れが無く深部硬化が充分に進むまで光重合開始剤や増感剤を添加すると、光開始剤の着色や熱処理後の変色によりカラーフィルターの明度低下、特に青色カラーフィルターの透過率を低下させる原因にもなる。
そこで、光硬化性組成物中の硬化不良が生じないように光重合開始剤を多量に添加した場合でも、その着色や熱処理による変色が少ない光重合開始剤の種類及び処方の選択が必要となる。また同時に、低露光量でのパターン寸法安定性、パターン密着性、パターンのエッジ形状のシャープ性が良好なパターンを広い現像マージンで得ることが求められており、そのためには感光性樹脂組成物の高感度化が不可欠である。
特開平1-152449号公報 特開平7-278214号公報 特開2001-264530号公報 特開2002-323762号公報 特開2003-96118号公報 特開2004−10838号公報 特開2003−270785号公報 特開平10−301276号公報 特開平9−197663号公報 特開平9−95638号公報 特開平7-3122号公報
特許文献1には、顔料濃度を高めて良好な色再現性を図りつつ感度低下を防止するために、高感度光重合開始剤としてハロメチルオキサジアゾール系化合物、ハロメチル-S-トリアジン系化合物の使用例が開示されている。しかし、これらの化合物は酸素による反応阻害により表面平坦性低下は改善されるものの、パターン寸法精度の点では依然として満足すべき水準には達していない。また、特許文献2〜5などには高感度光重合開始剤として感光性樹脂組成物にオキシムエステル系の光重合開始剤を用いた例が開示されているが、併用されているアルカリ可溶性樹脂の感度及び現像特性が十分でないため、高濃度の着色剤を含む感光性樹脂組成物では良好なパターン形成を行うことが困難である。
また、上記特許文献6〜11には、ビスフェノールフルオレン構造を有するカラーフィルター用感光性樹脂組成物の実施例が示されているが、比較的通常の光重合開始剤が用いられているため、特に高濃度の着色剤を含む感光性樹脂組成物では、光重合開始剤の添加量が多くなり、それに伴う光開始剤の吸収や熱処理後の変色が生じ、特に青色カラーフィルターの透過性や色再現性を十分に得られない。
従って、本発明の目的は、上記の問題を解決し、高濃度の着色剤を含む領域において、耐熱黄変性が少なく高色純度で、かつ高感度なカラーフィルター用感光性樹脂組成物を提供することにある。また、他の目的は、このアルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いて形成した塗膜並びにカラーフィルターを提供するものである。
本発明者らは前記の課題を解決すべく検討を行った結果、ビスフェノール類から誘導される芳香族エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物を更に多塩基酸カルボン酸又はその無水物と反応させて得られた不飽和基含有化合物を含む感光性樹脂組成物に、光重合開始剤として特定の化学構造を持つオキシムエステル系の光重合開始剤を配合することで、前記の問題点が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、必須成分として下記(A)〜(E)成分
(A)成分;ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物を更に多塩基カルボン酸又はその無水物と反応させて得られた不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、
(B)成分;少なくとも1種類以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
(C)成分;少なくとも1種類以上のエポキシ基を有する化合物、
(D)成分;一般式(I)で表される化合物を必須とする光重合開始剤類、及び
(E)成分;少なくとも1種類以上の有機顔料を含む着色剤、
を含み、(A)成分と(B)成分の重量割合(A)/(B)が、20/80〜90/10であり、また樹脂及び重合性成分の合計からなる樹脂成分の総重量(R)に対する(E)の割合(E)/(R)が0.5〜2.5となる濃度領域で、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して、(D)成分を2〜50重量部含有することを特徴とするカラーフィルター用感光性樹脂組成物である。
Figure 0004570999
但し、R1は、フェニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよい)、炭素数1〜20のアルキル基(1個以上の水酸基で置換されていてもよく、アルキル鎖の中間に1個以上の酸素原子を有していてもよい)、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基又はベンゾイル基(炭素数が1〜6のアルキル基若しくはフェニル基で置換されてもよい)を示し;
2は、炭素数2〜12のアルカノイル基(1以上のハロゲン原子若しくはシアノ基で置換されていてもよい)、その二重結合がカルボニル基と共役していない炭素数4〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基(炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子若しくはシアノ基で置換されていてもよい)、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基又はフェノキシカルボニル基(1以上の炭素数1〜6のアルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよい)を示し;
3、R4、R5、R6、及びR7は、相互に独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基(アルコキシル基を構成するアルキル基の炭素数が2以上の場合、アルキル基は1個以上の水酸基で置換されていてもよく、アルキル鎖の中間に1個以上の酸素原子を有していてもよい)、フェニルチオ基(炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよい)又はフェノキシカルボニル基を示す。
また、本発明は、前記のカラーフィルター用感光性樹脂組成物を硬化させて形成した塗膜である。更に、本発明は、前記のカラーフィルター用感光性樹脂組成物を塗布、硬化させて得られる塗膜によって形成されているカラーフィルターである。
本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物において、(A)成分が、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物と、a)飽和ジカルボン酸又はその酸無水物及びb)飽和テトラカルボン酸又はその酸二無水物を、そのモル比a/bが0.1〜10となる範囲で反応させて得られ、下記一般式(II)で表される樹脂を主成分として含有するものであることが好ましい。
Figure 0004570999
ここで、R1、R2、R3、R4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。また、Aは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニル基又は直結合を示し、Xは4価のカルボン酸残基を示し、Y1、Y2は独立に水素原子、-OC-Z-(COOH)mで示されるカルボン酸残基(mは1〜3の数を示す)を示し、nは1〜20の数を示す。
本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物において、(D)成分が、下記式(III)で表される化合物を必須とする光重合開始剤類であることが好ましい。
Figure 0004570999
以下、本発明の感光性樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記(A)〜(E)成分を必須成分として含有するアルカリ現像特性を有した樹脂組成物である。
(A)成分は、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物に、(メタ)アクリル酸を反応させ、得られたヒドロキシ基を有する化合物に、多塩基酸であるジカルボン酸類とテトラカルボン酸類の少なくとも各1種類と反応させて得られたエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物である。(A)成分は、エチレン性不飽和二重結合とカルボキシル基とを併せ持つため、アルカリ現像型感光性樹脂組成物に優れた光硬化性、良現像性、パターニング特性を与えて、赤、緑、青の各画素の物性向上をもたらす。
すなわち、(A)成分は、(メタ)アクリル酸に由来する不飽和基を有するため重合性を有する他、a)ジカルボン酸又はその酸無水物(以下、ジカルボン酸類と略称することがある)及びb)テトラカルボン酸又はその酸二無水物(以下、テトラカルボン酸類と略称することがある)等の多塩基カルボン酸類に由来する酸性基を有するためアルカリ可溶性を有する。
なお、本明細書において、多塩基カルボン酸類というときは、上記ジカルボン酸類、テトラカルボン酸類等の多塩基カルボン酸又はこれらの酸無水物を意味し、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸、メタクリル酸又は両方を意味する。
(A)成分としては、上記特許文献6〜11等で公知のアルカリ可溶性樹脂が使用できるが、これに限定されない。好ましくは、一般式(II)で表されるアルカリ可溶性樹脂である。このアルカリ可溶性樹脂は、下記一般式(VII)で表されるアクリレート化合物から誘導され、このアクリレート化合物は対応する一般式(IV)又は(VI)で表されるエポキシ化合物から誘導され、このエポキシ化合物は対応するビスフェノール類から誘導される。したがって、ビスフェノール類を例示することにより、(A)成分が理解される。
なお、エポキシ化合物は通常は一般式(IV)で表されるが、主成分は一般式(VI)で表される化合物であるので、理解を容易にするため一般式(VI)で表すことがある。同様にアクリレート化合物についても、一般式(VI)で表されるエポキシ化合物に対応する一般式(VII)で表されるアクリレート化合物で表すことがある。
Figure 0004570999
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一般式(II)、(IV)、(VI)及び(VII)において、R1、R2、R3、R4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示すが、好ましくは水素原子であり、Aは‐CO‐、−SO2−、‐C(CF3)2−、-Si(CH3)2‐、-CH2‐、-C(CH3)2‐、-O-、9,9-フルオレニル基又は不存在を示すが、好ましくは9,9-フルオレニル基である。lは0〜10の整数であるが、好ましくは0又は平均値として0〜2の範囲である。ここで、9,9-フルオレニル基は、下記式一般式(V)で表される基をいう。
Figure 0004570999
また、一般式(II)においては、Xは4価のカルボン酸残基を示し、Y1、Y2は独立に水素原子、-OC-Z-(COOH)mで示されるカルボン酸残基(mは1〜3の数を示す)を示し、nは1〜20の数を示すが、平均の繰返し数としては1〜10の範囲にあることが望ましい。
好ましい(A)成分のアルカリ可溶性樹脂を与えるビスフェノール類としては、次のようなものが挙げられる。ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフェニル)メタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-クロロフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)エーテル等。また、Aが9,9−フルオレニル基である9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-クロロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-ブロモフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-フルオロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフェニル)フルオレン等も好ましく挙げられる。更には、4,4'-ビフェノール、3,3'-ビフェノール等も好ましく挙げられる。
(A)成分は、上記のようなビスフェノール類から誘導されるエポキシ化合物から得ることができるが、かかるエポキシ化合物の他にフェノールノボラック型エポキシ化合物や、クレゾールノボラック型エポキシ化合物等も2個のグリシジルエーテル基を有する化合物を有意に含むものであれば使用することができる。また、ビスフェノール類をグリシジルエーテル化する際に、オリゴマー単位が混入することになるが、式(IV)におけるlの平均値が0〜10、好ましくは0〜2の範囲であれば、本樹脂組成物の性能には問題はない。
このようなエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応は、エポキシ化合物1モルに対し、約2モルの(メタ)アクリル酸を使用して行うが、かかる反応は前記特許文献6〜11等で公知である。この反応方法や反応物は、前記特許文献等に記載されている。
エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応で得られた反応物と、多価カルボン酸類を反応させて(A)成分のアルカリ可溶性樹脂を得る。多価カルボン酸類としては、エポキシ(メタ)アクリレート化合物分子中のヒドロキシ基と反応し得るa)ジカルボン酸類とb)テトラカルボン酸類の併用が好ましい。
ここで、a)ジカルボン酸類としては、鎖式炭化水素ジカルボン酸又はその酸無水物や脂環式ジカルボン酸又はその酸無水物、芳香族ジカルボン酸やその酸無水物が使用される。
鎖式炭化水素ジカルボン酸又はその酸無水物としては、例えば、コハク酸、アセチルコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、イタコン酸、アゼライン酸、シトラリンゴ酸、マロン酸、グルタル酸、クエン酸、酒石酸、オキソグルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、スベリン酸、ジグリコール酸等の化合物があり、更には任意の置換基の導入されたジカルボン酸類又はその酸無水物でもよい。
また、脂環式ジカルボン酸又はその酸無水物としては、例えば、ヘキサヒドロフタル酸、シクロブタンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸等の化合物があり、更には任意の置換基の導入されたジカルボン酸類又はその酸無水物でもよい。
更に、芳香族ジカルボン酸やその酸無水物としては、例えばフタル酸、イソフタル酸
等の化合物があり、更には任意の置換基の導入されたジカルボン酸類又はその酸無水物でもよい。
また、b)テトラカルボン酸類としては、鎖式炭化水素テトラカルボン酸又はその酸二無水物や脂環式テトラカルボン酸又はその酸二無水物、あるいは、芳香族多価カルボン酸あるいはその酸二無水物が使用される。
ここで、鎖状テトラカルボン酸又はその酸無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸、ペンタンテトラカルボン酸、ヘキサンテトラカルボン酸等があり、更には置換基の導入されたテトラカルボン酸類又はその酸無水物でもよい。また、脂環式テトラカルボン酸又はその酸無水物としては、例えば、シクロブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、シクロへプタンテトラカルボン酸ノルボルナンテトラカルボン酸等があり、更には置換基の導入されたテトラカルボン酸類又はその酸無水物でもよい。
更に、芳香族テトラカルボン酸やその酸無水物としては、例えば、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸又はその酸無水物が挙げられ、更には置換基の導入されたテトラカルボン酸類又はその酸無水物でもよい。
a)ジカルボン酸類とb)テトラカルボン酸類は、それぞれ1種以上を使用することができ、a)ジカルボン酸類とb)テトラカルボン酸類の使用割合は、両者のモル比a/bとして0.1〜10となる範囲、好ましくは0.2〜1となる範囲である。この使用割合は、最適分子量、アルカリ現像性、光透過性、耐熱性、対溶剤性、パターン形状の効果に適した割合を選択することができるが、テトラカルボン酸類の使用割合が大きいほどアルカリ溶解性が大となり、分子量が大となる傾向がなる。
また、a)ジカルボン酸類として、飽和ジカルボン酸やその酸無水物、また、b)テトラカルボン酸類として飽和テトラカルボン酸やその酸無水物を用いた場合、パターン寸法安定性やパターン密着性及びパターンのエッジ形状のシャープ性がより良好となり、広い現像マージンでのパターニングが可能となることがある。
エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応で得られた反応物と、酸成分を反応させて(A)成分を製造する方法については、特に限定されるものでなく、前記特許文献6〜11に記載のような公知の方法を採用することができる。
有利には、エポキシ(メタ)アクリレート化合物分子中のヒドロキシ基1モル当たり酸成分が1/2モルとなるように定量的に反応させることが望ましい。また、反応温度としては、90〜130℃、好ましくは95〜125℃である。
(A)成分を製造する方法の一例を9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンを出発原料とする場合について示せば、次のようである。
先ず、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンとエピクロロヒドリンとを反応させて一般式(VI)で表されるようなビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物を合成し、このビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物とCH2=CR5-COOHで表される(メタ)アクリル酸とを反応させて一般式(VII)で表されるようなビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレート樹脂を合成し、次いでプロピレングリコールモノメチル溶剤中でビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレート樹脂と上記酸成分とを加熱下に反応させ、(A)成分である前記一般式(II)で表されるフルオレン型のアルカリ可溶性樹脂を得る。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記(A)成分を樹脂成分の必須成分として含有する。ここで、樹脂成分とは、重合又は硬化させることにより樹脂となる成分をいい、樹脂の他、オリゴマー、モノマーも含む。また、(A)成分は、10wt%以上、好ましくは20wt%以上、より好ましくは30wt%以上含むことがよい。
本発明の感光性樹脂組成物が、(A)成分の他に次の(B)〜(D)成分を有効量含有する。
(B) 成分;少なくとも1種類以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー
(C) 成分;少なくとも1種類以上のエポキシ基を有する化合物
(D) 成分;一般式(I)で表される化合物を有効量含む光重合開始剤類
(B)成分の少なくとも1個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類を挙げることができ、これらの化合物は、その1種又は2種以上を使用することができる。
これら(A)成分と(B)成分の配合割合は、重量比(A)/(B)で20/80〜90/10であり、好ましくは40/60〜80/20である。(A)成分の配合割合が少ないと、光硬化後の硬化物が脆くなり、また、未露光部において塗膜の酸価が低いためにアルカリ現像液に対する溶解性が低下し、パターンエッジががたつきシャープにならないといった問題が生じ、また多いと、樹脂に占める光反応性官能基の割合が少なく架橋構造の形成が十分でなく、更に、樹脂成分における酸価度が高過ぎて、露光部におけるアルカリ現像液に対する溶解性が高くなることから、形成されたパターンが目標とする線幅より細ったり、パターンの欠落が生じや易くなるといった問題が生じる恐れがある。
(C)成分のエポキシ化合物は、更なる密着性向上、耐アルカリ性の向上を目的に配合する。エポキシ基を有する化合物としては、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、フェニルグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、ジグリシジルイソシアヌレート、アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を少なくとも1個有する化合物などが挙げられる。
このエポキシ化合物の配合量は、上記(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して10〜30重量部の範囲で配合するのがよい。
また、 (D) 成分の光重合開始剤類としては、一般式(I)で示されるオキシムエステ
ル型光重合開始剤を用いるが、更に感度を上げ、感光性樹脂の硬化密度を高めるために、他の種類の開始剤や増感剤などと併用して用いることができる。一般式(I)において、R1〜R8は、前記したとおりの意味を有するが、好ましくはR6がフェニルチオ基であり、R1が炭素数2〜6のアルキル基であり、R2が置換基を有してもよいベンゾイル基であり、他がHである。より好ましいオキシムエステル型光重合開始剤は、一般式(III)で示される化合物である。本発明でいう光重合開始剤類は、光重合開始剤の他に増感剤を含む意味で使用される。
また、併用可能な光重合開始剤若しくは増感剤としては例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p'-ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、等のベンゾインエーテル類、2-(o-クロロフェニル)-4,5-フェニルビイミダゾール、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジ(m-メトキシフェニル)ビイミダゾール、2-(o-フルオロフェニル)-4,5-ジフェニルビイミダゾール、2-(o-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルビイミダゾール、2,4,5-トリアリールビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物類、2-トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル-5-(p-シアノスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(p-メトキシスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール等のハロメチルチアゾール化合物類、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-メチル−4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-クロロフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシナフチル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(3,4,5-トリメトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メチルチオスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物類、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-,2-(O-ベンゾイルオキシム)、1-(4-フェニルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-O-ベンゾアート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-O-アセタート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1-オンオキシム-O-アセタート等のO-アシルオキシム系化合物類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2-クロロチオキサンソン、2,4-ジエチルチオキサンソン、2-メチルチオキサンソン、2-イソプロピルチオキサンソン等のイオウ化合物、2-エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2-ベンズアントラキノン、2,3-ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾオキサゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等の第3級アミンなどが挙げられる。
(D)成分の光重合開始剤類は、その1種又は2種以上を併用することができる。一般式(I)で表される化合物は、(D)成分の光重合開始剤類中に有効量以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上含有させることがよい。
また、(D)成分の光重合開始剤類の総使用量は、(A)及び(B)の各成分の合計100重量部を基準として2〜50重量部であり、好ましくは5〜40重量部である。(D)成分の配合割合が少ないと、光重合の速度が遅くなって感度が低下し、一方、多過ぎると感度が強すぎてパターン線幅がパターンマスクに対して太った状態になり、マスクに対して忠実な線幅が再現できない、又は、パターンエッジががたつきシャープにならないといった問題が生じる恐れがある。
また、(E)成分の着色剤は、色調が特に限定されるものでなく、得られるカラーフィルターの用途に応じて適宜選定され、顔料、染料あるいは天然色素何れでもよい。カラーフィルターには高精細な発色と耐熱性が求められることから、有機顔料を含むもの、好ましくは50〜100重量%含むものが用いられる。
前記有機顔料としては、赤色用途には単一の赤色顔料系を用いてもよいし、黄色顔料系を赤色顔料系に混合して調色を行ってもよい。赤色顔料系としては、例えばアントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトピロロール系顔料、ペリレン系顔料など、特に好ましくはジケトピロロピロールレッド( C.I.ピグメントレッド254)やジアントラキノリルレッド( C.I.ピグメントレッド177)などが挙げられる。
黄色顔料系としては、例えば、イソインドリンイエロー( C.I.ピグメントイエロー139)、ニッケルアゾイエロー( C.I.ピグメントイエロー150)、ジアリリドイエロー( C.I.ピグメントイエロー83)などが挙げられる。これらの赤色顔料系及び黄色顔料系は、それぞれ2種以上混合して用いることもできる。また、赤色顔料系と黄色顔料系を混合して用いる場合には、赤色顔料系と黄色顔料系の総量100重量部に対して黄色顔料系を90重量部以下で用いることが好ましい。
緑色の顔料には、単一の緑色顔料系を用いてもよいし、黄色顔料系を緑色顔料系に混合して調色を行ってもよい。緑色顔料系としては、塩素化フタロシアニングリーン( C.I.ピグメントグリーン7)、臭塩素化フタロシアニングリーン(C.I.ピグメントグリーン36)などが挙げられる。また、黄色顔料系としては、例えば、イソインドリンイエロー( C.I.ピグメントイエロー139)、ニッケルアゾイエロー( C.I.ピグメントイエロー150)、ジアリリドイエロー( C.I.ピグメントイエロー83)などが挙げられる。これらの緑色顔料系及び黄色顔料系は、それぞれ2種以上混合して用いることもできる。また、緑色顔料系と黄色顔料系を混合して用いる場合には、緑色顔料系と黄色顔料系の総量100重量部に対して黄色顔料系を90重量部以下で用いることが好ましい。
青色の顔料には、単一の青色顔料系を用いてもよいし、紫色顔料系を青色顔料系に混合して調色を行ってもよい。青色顔料系としては、フタロシアニン系顔料、スレン系顔料など、特に好ましくはε-フタロシアニンブルー(C.I.ピグメントブルー15:6)などが挙げられる。また、紫色顔料系としては、例えば、ジオキサジンバイオレット(C.I.ピグメントバイオレット23)などが挙げられる。これらの青色顔料系及び紫色顔料系は、それぞれ2種以上混合して用いることもできる。また、青色顔料系と紫色顔料系を混合して用いる場合には、青色顔料系と紫色顔料系の総量100重量部に対して紫色顔料系を90重量部以下で用いることが好ましい。
更に、(E)成分の着色剤の添加量は、樹脂成分の総重量(R)に対する(E)成分の(E)/(R)が0.5〜2.5、好ましくは1.0〜2.0、より好ましくは1.5〜1.8となるように配合する。ここで、樹脂成分の総重量(R)は、組成物中の樹脂及び重合性成分(モノマー、オリゴマー等で重合又は硬化して樹脂となる成分をいう)の合計をいう。
この(E)/(R)比が低いと、色純度が十分でなくなり、望ましいコントラストを得るためには膜厚を厚くしなければならなくなり、カラーフィルターの面平滑性が得にくい。反対に高すぎると、(E)成分を含むカラーフィルター用感光性樹脂組成物の分散安定性が低下し、また、本来のバインダーとなる感光性樹脂の含有量も減少するため、現像特性を損なうと共に膜形成能が損なわれるという好ましくない問題が生じる恐れがある。
また、着色剤の分散安定化用途に分散剤を用いることがある。分散剤は、着色剤と共に使用することができ、このような分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を挙げることが出来る。前記界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類等を挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物をカラーフィルター用に使用する場合、上記(A)〜(E)成分の他に溶剤を使用することが好ましい。溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−若しくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N-メチル-2-ピロリドン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類等が挙げられ、これらを用いて溶解、混合させることにより、均一な溶液状の組成物とすることができる。
また、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤、熱重合禁止剤、可塑剤、充填材、溶剤、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を配合することができる。熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、tert-ブチルカテコール、フェノチアジン等を挙げることができ、可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジル等を挙げることができ、充填材としては、グラスファイバー、シリカ、マイカ、アルミナ等を挙げることができ、また、消泡剤やレベリング剤としては、例えば、シリコン系、フッ素系、アクリル系の化合物を挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記(A)〜(E)成分、又はこれらと溶剤を主成分として含有する。溶剤を除いた固形分(固形分には硬化後に固形分となるモノマーを含む)中に、(A)〜(E)成分が合計で70wt%以上、好ましくは80wt%、より好ましくは90wt%以上含むことが望ましい。溶剤の量は、目標とする粘度によって変化するが、20〜80wt%の範囲が望ましい。
本発明の塗膜は、例えば、上記感光性樹脂組成物の溶液を、基板等に塗布し、乾燥し、光(紫外線、放射線等を含む)を照射し、これを硬化させることにより得られる。光が当たる部分と当たらない部分とを設けて、光が当たる部分だけを硬化させ、他の部分をアルカリ溶液で溶解させれば、所望のパターンの塗膜が得られる。
次に、感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルターの製造法について説明する。まず、基板の表面上に、必要に応じて、画素を形成する部分を区画するように遮光層を形成し、この基板上に、例えば赤色の顔料が分散された感光性樹脂組成物の液状組成物を塗布したのち、プレベークを行って溶剤を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光したのち、アルカリ性現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去し、その後ポストベークすることにより、赤色の画素パターンが所定の配列で配置された画素アレイを形成する。その後、緑色又は青色の顔料が分散された感光性樹脂組成物の液状組成物を用い、前記と同様にして、各液状組成物の塗布、プリベーク、露光、現像及びポストベークを行って、緑色の画素アレイ及び青色の画素アレイを同一基板上に順次形成することにより、赤色、緑色及び青色の三原色の画素アレイが基板上に配置し、更に、この上に保護膜として、感光性樹脂組成物の液状組成物を前記と同様にして、各液状組成物の塗布、プリベーク、露光、現像及びポストベークを行って、保護膜が形成されたカラーフィルターを得る。
感光性樹脂組成物の液状組成物を基板に塗布する際には、公知の溶液浸漬法、スプレー法の他、ローラーコーター機、ランドコーター機やスピナー機を用いる方法等の何れの方法をも採用することができる。これらの方法によって、所望の厚さに塗布した後、溶剤を除去する(プリベーク)ことにより、被膜が形成される。プリベークはオーブン、ホットプレート等による加熱、真空乾燥又はこれらの組み合わせることによって行われる。プリベークにおける加熱温度及び加熱時間は使用する溶剤に応じて適宜選択され、例えば80〜120℃の温度で1〜10分間行われる。
カラーフィルターを作製する際に使用される放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用することができるが、波長が250〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。また、このアルカリ現像に適した現像液としては、例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩の水溶液、アルカリ金属の水酸化物の水溶液等を挙げることができるが、特に炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等の炭酸塩を0.05〜10重量%含有する弱アルカリ性水溶液を用いて20〜30℃の温度で現像するのがよく、市販の現像機や超音波洗浄機等を用いて微細な画像を精密に形成することができる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。現像条件は、常温で10〜120秒が好ましい。
このようにして現像した後、180〜250℃の温度及び20〜100分の条件で熱処理(ポストベーク)が行われる。このポストベークは、パターニングされた塗膜と基板との密着性を高めるため等の目的で行われる。これはプリベークと同様に、オーブン、ホットプレート等により加熱することによって行われる。本発明のパターニングされた塗膜は、以上のフォトリソグラフィー法による各工程を経て形成される。
画素及び/又はブラックマトリックスを備えたカラーフィルターを形成する際に使用される基板としては、例えば、ガラス、透明フィルム(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルフォン等)上にITO、金等の透明電極が蒸着あるいはパターニングされたもの等が用いられる。また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物を更に多塩基カルボン酸又はその無水物と反応させて得られた不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂と多量の着色剤を含む感光性樹脂組成物を特定の化学構造を持つオキシムエステル系の光重合開始剤で光硬化させることで、開始剤を多量に含有している場合でも耐熱黄変性が少なく良好な現像特性を持つカラーフィルター用樹脂組成物を得ることができる。更に、オキシムエステル系以外の1種類ないしそれ以上の光重合開始剤を併用することで、パターン形状のコントロールも可能となった。また、そのカラーフィルター用樹脂組成物を成膜することにより、高色純度で高信頼性を持つカラーフィルターを作成することが可能となり、カラー液晶表示装置、カラーファクシミリ、イメージセンサー等の各種の多色表示体や、光学機器等に使用されるカラーフィルター用の着色インク、及び、これらによって形成されたブラックマトリックスを有するカラーフィルターや、テレビ、ビデオモニター、あるいは、コンピューターのディスプレー等に好適に使用することができる。また、このようにして得られたカラーフィルターは、例えば、透過型あるいは反射型のカラー液晶表示装置、カラー撮像管素子、カラーセンサー等に極めて有用である。
以下、合成例、実施例、比較例により、本発明を更に詳細に説明する。なお、以下の合成例における樹脂の評価は、断りのない限り以下の通りである。
固形分濃度:樹脂溶液を160℃にて2hr加熱して求めた。
酸価:1/10N−KOHエタノ−ル(50%)水溶液で滴定して求めた。
分子量:GPCにより求めた。この分子量は、未反応原料を除いた(A)成分のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)である。
また、合成例で使用する略号は次のとおりである。
FHPA:フルオレンビスフェノール型エポキシ樹脂とアクリル酸との等当量反応物(新日鐵化学社製、ASF-400の溶液:固形分濃度50wt%、固形分換算の酸価1.28mgKOH/g、エポキシ当量21300)
CHDA:シクロヘキサンカルボン酸二無水物
SA:無水琥珀酸
TPP:トリフェニルホスフィン
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
合成例1
還留冷却器付き500ml四つ口フラスコ中にFHPAの50%PGMEA溶液238.0gと、CHDA33.0g、SA9.81g、PGMEA46g及びTPP0.46gを仕込み、120〜125℃に加熱下に1hr撹拌し、更に75〜80℃にて6hrの加熱撹拌を行って、アルカリ可溶性樹脂溶液を合成した。得られた樹脂溶液の固形分は53.5wt%、酸価(固形分換算)は150mgKOH/g、GPC分析による樹脂溶液中のアルカリ可溶性樹脂(A)-2の面積%は91%、Mwは10000であった。
実施例、比較例において、カラーフィルターの製造に用いた原料及び略号は以下の通りである。
(A)-1:上記合成例1において、CHDAの変わりにベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)を、SAの変わりに1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)を用いた以外は、同様に合成して得られたアルカリ可溶性樹脂。酸価(固形分換算)100mgKOH/g、Mw4000。
(A)-2:上記合成例1で得られたアルカリ可溶性樹脂
(A)-3:Mw8800、酸価130のN−フェニルマレイミド/メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=37.9重量%)(N−フェニルマレイミド:メタクリル酸:ベンジルメタクリレート=26:34:40mol%)
(B):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートとの混合物(日本化薬(株)製 商品名 DPHA)
(C):フルオレン型エポキシ樹脂(新日鐵化学社製、商品名ESF-300)
(D)-1:1-(4-フェニルスルファニルフェニル)オクタン-1,2-ジオン-2-オキシム-O-ベンゾエート;式(III)で表される化合物、(チバスペシャリティ製、CGI124)
(D)-2:2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モノフォリノプロパン-1-オン(チバ
ガイギー製、イルガキュア907)
(D)-3:下記化学式(VIII)で示される化合物
Figure 0004570999
(E)-1:ε-フタロシアニンブルー(C.I.ピグメントブルー15:6)
(E)-2:臭塩素化フタロシアニングリーン(C.I.ピグメントグリーン36)
(E)-3:ジケトピロロピロールレッド( C.I.ピグメントレッド254)
(E)-4:ニッケルアゾイエロー( C.I.ピグメントイエロー150)
(E)-5:イソインドリンイエロー( C.I.ピグメントイエロー139)
(E)-6:ジオキサジンバイオレット(C.I.ピグメントバイオレット23)
溶剤-1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
溶剤-2:乳酸エチル
添加剤-1:シランカップリング剤
添加剤-2:界面活性剤
実施例1〜12及び比較例1〜15
上記配合成分を表1〜3に記載の割合で配合して、実施例1〜12及び比較例1〜15の樹脂組成物を調製した。表1〜3において、記載のない成分及び−で表された成分の配合量は0であることを意味する。
Figure 0004570999
Figure 0004570999
Figure 0004570999
上記実施例1〜12及び比較例1〜15の感光性樹脂組成物を均一に混合して得た感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板上にポストベーク後の膜厚が2.0μmとなるように塗布し、90℃で2分間プリベーク後、I線照度30mW/cm2の超高圧水銀ランプで200mj/cm2の紫外線を照射し感光部分の光硬化反応を行った。次に、この露光済み塗板を0.04%水酸化カリウム水溶液中、23℃にて60秒の0.1MPa圧シャワー現像及び0.5MPa圧のスプレー水洗を行い、塗膜の未露光部を除去し、現像性の評価をおこなった。その後、熱風乾燥機を用いて230℃で30分間熱ポストベークしてカラーフィルター用途膜を作成し、現像性評価及びパターン形状評価、又は透過率評価をおこなった。
更に、ポストベーク実施済みのカラーフィルター作成基板を、熱風乾燥機を用いて250℃/60分熱処理を行い耐熱変色性評価した。
実施例、比較例における光透過性等の評価結果を表4〜6に示す。これらの評価方法は以下の通りである。
現像:アルカリ現像による100μmのパターニングの現像が○<可能>か×<不可能>かを評価した。
膜厚:触針式段差形状測定装置(ケーエルエー・テンコール(株)製 商品名P-10)を用いて測定した。
透過率:分光光度計を用い、平均透過率の比較評価をした。数値の高いものを○<良好>、低い値のものを×<不良>と判定した。
耐熱変色性:分光光度計を用い平均透過率を測定した際、熱処理後の透過率の低下率が、1%未満のときを○<良好>、1%以上のときを×<不良>と判定した。
パターン形状:測長顕微鏡を用い、現像後の画素パターンを観察し、基板に対する剥離やパターンエッジ部分のギザツキが認められないものを◎<より良好>又は○<良好>、認められるものを×<不良>と判定した。
感度:100μmパターンマスクを用いて露光し、アルカリ現像をおこなった時の残ったパターンの線幅を測長顕微鏡((株)ニコン製 商品名XD-20)を用い、評価した(線幅が太いほど感度が高いと考えられる。)。100μm以下の時を×<不良>、100〜105μmの時を○<良好>、105以上の時を◎<より良好>と判定した。
表4は、3種類の異なるアルカリ可溶性樹脂である(A)-1、(A)-2、(A)-3を用いて実施例1〜4及び比較例1〜5の赤色カラーフィルタ用感光性樹脂組成物を調製し、物性比較をおこなった例を示す。その結果、(E)/(R)が2.6では現像によるパターン形成ができず、現像が不可であった。
表5は、3種類の異なるアルカリ可溶性樹脂である(A)-1、(A)-2、(A)-3を用いて実施例5〜8及び比較例6〜10の青色カラーフィルタ用感光性樹脂組成物を調製し、物性比較をおこなった例を示す。(A)-3を用いた場合、(E)/(R)が2.6では現像によるパターン形成ができず、現像が不可であった。
表6は、3種類の異なるアルカリ可溶性樹脂である(A)-1、(A)-2、(A)-3を用いて実施例9〜12及び比較例11〜15の緑色カラーフィルタ用感光性樹脂組成物を調製し、物性比較をおこなった例を示す。(A)-3を用いた場合、(E)/(R)が1.5で露光部、未露光部共にすべて剥離し、現像が不可であった。また、(A)-1と(A)-2については、(A)-2の方が総合的に優れていた。
表4〜6で、(-)は、現像不可であったため評価ができなかったことを意味する。
Figure 0004570999
Figure 0004570999
Figure 0004570999
実施例13、14及び比較例16、17
光重合開始剤(D)成分を表7に記載の割合で配合して均一に混合して、実施例13、14及び比較例16、17の感光性樹脂組成物を調製した。これらの感光性樹脂組成物について、(E)/(R)は1.5に、固形分濃度は22%に統一した。
この樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板上にポストベーク後の膜厚が2.0μmとなるように塗布し、90℃で2分間プリベーク後、I線照度30mW/cm2の超高圧水銀ランプで200mj/cm2の紫外線を照射し感光部分の光硬化反応を行った。次に、この露光済み塗板を0.04%水酸化カリウム水溶液中、23℃にて60秒の0.1MPa圧シャワー現像及び0.5MPa圧のスプレー水洗を行い、塗膜の未露光部を除去し、現像性の評価をおこなった。その後、熱風乾燥機を用いて230℃で30分間熱ポストベークしてカラーフィルター用途膜を作成し、膜の透過率、感度(100μmパターン)及び明度(Y値)評価をおこなった。配合組成及び評価結果を表7に示す。
Figure 0004570999
光重合開始剤で(D)-1を用いた実施例13では、諸物性のバランスがとれたものであり、添加量がやや多くても明度(Y値)の低下はほとんど見られなかったが、(D)-2を用いた比較例16の場合は実施例13と同じ添加量の場合、明度(Y値)低下が見られた。また、 (D)-3を用いた場合、感度が低く、(E)/(R)=1.5の濃度領域では剥離してしまった。一方、(D)-1と(D)-3を併用した実施例14では、ほとんど明度(Y値)の低下も見られず、またパターン形状なども最も良好な結果が得られた。

Claims (5)

  1. 必須成分として下記(A)〜(E)成分
    (A)成分;ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物を更に多塩基カルボン酸又はその無水物と反応させて得られた不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、
    (B)成分;少なくとも1種類以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
    (C)成分;少なくとも1種類以上のエポキシ基を有する化合物、
    (D)成分;一般式(I)で表される化合物を必須とする光重合開始剤類、及び
    (E)成分;少なくとも1種類以上の有機顔料を含む着色剤、
    を含み、(A)成分と(B)成分の重量割合(A)/(B)が、20/80〜90/10であり、また樹脂及び重合性成分の合計からなる樹脂成分の総重量(R)に対する(E)の割合(E)/(R)が0.5〜2.5となる濃度領域で、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して(D)成分を2〜50重量部含有することを特徴とするカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
    Figure 0004570999
    但し、一般式(I)において、
    1は、フェニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよい)、炭素数1〜20のアルキル基(1個以上の水酸基で置換されていてもよく、アルキル鎖の中間に1個以上の酸素原子を有していてもよい)、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基又はベンゾイル基(炭素数が1〜6のアルキル基若しくはフェニル基で置換されてもよい)を示し;
    2は、炭素数2〜12のアルカノイル基(1以上のハロゲン原子若しくはシアノ基で置換されていてもよい)、その二重結合がカルボニル基と共役していない炭素数4〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基(炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子若しくはシアノ基で置換されていてもよい)、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基又はフェノキシカルボニル基(1以上の炭素数1〜6のアルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよい)を示し;
    3、R4、R5、R6、及びR7は、相互に独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基(アルコキシル基を構成するアルキル基の炭素数が2以上の場合、アルキル基は1個以上の水酸基で置換されていてもよく、アルキル鎖の中間に1個以上の酸素原子を有していてもよい)、フェニルチオ基(炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよい)又はフェノキシカルボニル基を示す。
  2. (A)成分が、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物と、a)飽和ジカルボン酸又はその酸無水物及びb)飽和テトラカルボン酸又はその酸二無水物を、そのモル比a/bが0.1〜10となる範囲で反応させて得られた下記一般式(II)で表される樹脂を主成分として含有する請求項1に記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
    Figure 0004570999
    (ここで、R1、R2、R3、R4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。また、Aは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニル基又は直結合を示し、Xは4価のカルボン酸残基を示し、Y1、Y2は独立に水素原子、-OC-Z-(COOH)mで示されるカルボン酸残基(mは1〜3の数を示す)を示し、nは1〜20の数を示す。)
  3. (D)成分が、下記式(III)で表される化合物を必須とする光重合開始剤類である請求項1又は2に記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
    Figure 0004570999
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物を硬化させて形成した塗膜。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を塗布、硬化させて得られる塗膜によって形成されているカラーフィルター。
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