JP2005254810A - フッ素樹脂層積層体製造方法及びフッ素樹脂層積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基材(A)と、上記基材(A)に接しているフッ素樹脂層(B)とからなるフッ素樹脂層積層体を押出ラミネーションにより製造するフッ素樹脂層積層体製造方法であって、上記押出ラミネーションは、溶融加工性フッ素樹脂を溶融して得られるフッ素樹脂溶融物(Bp)を基材(Ap)上に押し出す工程を含むものであり、上記溶融を経た上記溶融加工性フッ素樹脂を構成するフルオロポリマーは、接着性部位を有するものであり、上記基材(Ap)は、上記接着性部位との親和性又は反応性を有するものであることを特徴とするフッ素樹脂層積層体製造方法。
【選択図】 なし
Description
ことを特徴とするフッ素樹脂層積層体である。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明のフッ素樹脂層積層体製造方法により製造されるフッ素樹脂層積層体において、上記フッ素樹脂溶融物(Bp)は、フッ素樹脂層(B)となり、上記基材(Ap)は、基材(A)となる。
本明細書において、上記フルオロポリマーについての「モノマー単位」は、ポリマー分子構造の一部分であって、モノマーに由来する部分を意味する。例えば、テトラフルオロエチレン単位は、−CF2−CF2−で表される。
CH2=CX1(CF2)nX2 (i)
(式中、X1は、水素原子又はフッ素原子を表し、X2は、水素原子、フッ素原子又は塩素原子を表し、nは、1〜10の整数を表す。)で表される単量体等が挙げられる。
(I)少なくとも、テトラフルオロエチレン及びエチレンを重合してなる共重合体、
(II)少なくとも、テトラフルオロエチレンと、下記一般式(ii)
CF2=CF−Rf2 (ii)
(式中、Rf2は、−CF3又は−ORf1を表し、Rf1は、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表される少なくとも1種以上のモノマーとを重合してなる共重合体。
本明細書において、各モノマー単位についてのモル%は、共重合体の分子鎖を構成するモノマー単位が由来することとなったモノマーの合計モル数のうち、後述する接着性部位含有モノマー単位が由来することとなったモノマーのモル数を除いたモル数を100モル%とし、この100モル%中に占める各モノマー単位の割合である。
上記各モノマー単位についてのモル%は、19F−NMRチャートから求めた値である。
上記その他のモノマーとしては、ヘキサフルオロプロピレン、トリクロロフルオロエチレン、プロピレン、下記一般式(iii):
CX3 2=CX4(CF2)nX5 (iii)
(式中、X3及びX4は、同一又は異なって、水素原子若しくはフッ素原子を表し、X5は、水素原子、フッ素原子又は塩素原子を表し、nは、1〜10の整数を表す。)で表される単量体、下記一般式(iv):
CF2=CF−ORf1 (iv)
(式中、Rf1は、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表される単量体等が挙げられ、通常これらの1種又は2種以上が用いられる。
上記その他のモノマー単位は、共重合体(I)の分子鎖を構成するモノマー単位100モル%のうち0〜20モル%の割合で有するものであってもよい。
本明細書において、「親和性」とは、水素結合、van der Waals力等、化学構造を変化させるまでに至らない基材(Ap)との相互作用を示す性質を意味し、「反応性」とは、官能基等の化学構造を変化させる性質を意味する。
上記接着性部位としては、特に限定されないが、例えば、炭素−炭素二重結合、カルボニル基[−C(=O)]、カルボニル基を有する基又は結合等が挙げられ、これらの接着性部位は1種であってもよいし2種以上であってもよい。
上記カルボニル基を有する基又は結合としては、導入が容易であり、反応性が高い点から、カーボネート基、ハロゲノホルミル基等が好ましい。
本明細書において、上記「接着性部位」の数は、国際公開99/45044号パンフレットに記載のカルボニル基含有官能基の個数の測定方法に準じた赤外吸収スペクトル分析を行うことにより測定したものである。
上記接着性フルオロポリマーは、上述のように、通常、重合によりフルオロポリマーを製造するに際し接着性部位を導入することにより得ることができるが、接着性部位を導入する方法としては特に限定されず、例えば、(1)接着性部位含有モノマーを共重合する方法、(2)乳化重合等の水性媒体中での重合においてポリマー鎖末端にカルボキシル基、カーボネート基等の重合開始剤に由来する官能基を有することとなる方法、(3)重合に際し又は重合後の加熱等によりポリマー鎖中の炭素−炭素単結合が二重結合に変化することにより有することとなる方法等が挙げられる。
上記(1)の方法としては、例えば、接着性部位含有モノマーを、目的の溶融加工性フッ素樹脂に応じた種類と配合の含フッ素モノマーと、所望によりフッ素非含有モノマーとを公知の方法により共重合させることによって得ることができる。
上記接着性部位含有モノマーとしては、例えば、接着性部位がカルボニル基を有する基又は結合である場合、パーフルオロアクリル酸フルオライド、1−フルオロアクリル酸フルオライド、アクリル酸フルオライド、1−トリフルオロメタクリル酸フルオライド、パーフルオロブテン酸等のフッ素を有する単量体;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸クロライド、ビニレンカーボネート等のフッ素を有さない単量体が挙げられる。
カーボネート基を導入するために用いられる重合開始剤としては、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート等が挙げられる。
上記基材(Ap)としては、特に限定されず、樹脂、金属、ガラス、炭素材料、合成ゴム、天然繊維、紙等からなる基材が挙げられる。上記基材(Ap)としては、また、フィルム、板状体等が好ましい。
上記熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、スチレン系樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、セルロース系プラスチック、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられるが、ポリイミド樹脂が好ましい。
上記基材(Ap)における金属としては、特に限定されず、例えば、アルミニウム系金属、鉄系金属、銅系金属、ニッケル、チタン、ステンレス等が挙げられる。
上記基材(Ap)におけるガラスとしては、特に限定されず、例えば、発泡ガラス、硬質ガラス、軟質ガラス等が挙げられる。
上記基材(Ap)における炭素材料としては、炭素繊維、グラファイト、アモルファスカーボン等が挙げられる。
上記基材(Ap)としては、ポリイミド樹脂からなるものが好ましく、ポリイミドフィルムであることがより好ましい。
上記添加剤を配合することによって、得られるフッ素樹脂層積層体を構成する基材(A)及び/又はフッ素樹脂層(B)の熱安定性、表面硬度、耐摩耗性、耐候性、帯電性等を改良することができる。
上記押出工程(a)は、使用する基材(Ap)及びフッ素樹脂溶融物(Bp)の各組成、目的とするフッ素樹脂層積層体の厚さ等によって好ましい温度範囲は異なるが、層間接着強度が大きいフッ素樹脂層積層体が得られる点で、通常、下限がフッ素樹脂溶融物(Bp)に用いる溶融加工性フッ素樹脂の融点以上であり、上限が上記溶融加工性フッ素樹脂の分解温度未満である温度範囲にて行う。
従来の熱ラミネーションを行って接着性部位を有するフッ素樹脂からなるフィルムを積層する方法では、層間接着強度が大きい積層体が得られなかったが、この原因としては、(1)空気中の水分、酸素、窒素等がフッ素樹脂フィルム表面に作用しフッ素樹脂フィルム表面に存在する接着性部位の接着力が低下又は一部失われていた、(2)フィルム成形時での冷却過程又はフィルム保存時において接着性部位がフィルム表面よりも内部に配向しやすいため接着性部位が他材との接着に機能しなくなっていた等が推測される。
本発明のフッ素樹脂層積層体製造方法では、押出ラミネーションにおいて、フッ素樹脂溶融物(Bp)は溶融加工性フッ素樹脂を溶融して得られたものであるので、上記フッ素樹脂溶融物(Bp)における接着性部位の接着性を上記押出工程により充分に発揮することができたと考えられる。
更に、本発明のフッ素樹脂層積層体製造方法では、特に上記基材(Ap)として上記溶融加工性フッ素樹脂の融点において溶融しないものを使用する場合、共押出法では積層することができなかった融点がフッ素樹脂よりも高い基材を積層することができる。
本発明の第1のフッ素樹脂層積層体は、上述のフッ素樹脂層積層体製造方法により製造したものであるので、上記フッ素樹脂層積層体を構成する基材(A)と上記フッ素樹脂層(B)との接着強度は、従来の基材(A)とフッ素樹脂層(B)とからなる積層体よりも大きい。
本発明の第1のフッ素樹脂層積層体は、全般に、後述する本発明の第2のフッ素樹脂層積層体と同様の性質を有する。以下、本発明の第2のフッ素樹脂層積層体について説明するが、この説明は上記本発明の第1のフッ素樹脂層積層体にも該当するものである。なお、本明細書において、「第1」又は「第2」を付さない「本発明のフッ素樹脂層積層体」は、上記本発明の第1のフッ素樹脂層積層体と本発明の第2のフッ素樹脂層積層体とを包含する概念である。
本発明の第2のフッ素樹脂層積層体において、上記フッ素樹脂層(B)は、溶融加工性フッ素樹脂を溶融して形成してなるものであって、上記基材(A)に接しているものである。
本発明の第2のフッ素樹脂層積層体において、上記溶融を経た上記溶融加工性フッ素樹脂を構成するフルオロポリマーは、接着性部位を有するものである。上記接着性部位としては、例えば、炭素−炭素二重結合、カルボニル基、カルボニル基を有する基又は結合等、本発明のフッ素樹脂層積層体製造方法において説明したものと同様のものが挙げられる。
上記熱ラミネーションにおける圧着は、上記溶融加工性フッ素樹脂と基材(Ap)の種類によるが、押出ラミネーションにおいて押し出したフッ素樹脂溶融物(Bp)が基材(Ap)と接触するときの温度と、押出ラミネーションの圧着工程における圧着圧力と、押出ラミネーションの圧着工程におけるラミネート速度とに準じた条件下にて加圧することにより行うことができるが、通常、溶融加工性フッ素樹脂の融点より10℃高い温度以上、溶融加工性フッ素樹脂の分解温度以下である温度にて加圧することにより行う。
上記フッ素樹脂フィルム(Bf)は、上述のフルオロポリマーからなるものであるが、上記熱ラミネーションの前に予めフィルム加工して得られたものである点で、溶融状態にある上記フッ素樹脂溶融物(Bp)とは別の概念のものである。また、上記フッ素樹脂フィルム(Bf)は、上記フィルム加工を経たものであるので、上記フッ素樹脂溶融物(Bp)より接着性部位の接着活性が低いものと考えられる。
本発明の第1のフッ素樹脂層積層体においても、上記基材(A)と上記フッ素樹脂層(B)との間の接着強度(x)は、対照接着強度(x0)よりも大きい値を示すことができる。
上記多層積層体は、上述した本発明のフッ素樹脂層積層体製造方法において、上記その他の層を基材(Ap)とともに導入し、圧着する方法;基材(Ap)として積層体を使用する方法;上述した本発明のフッ素樹脂層積層体製造方法から得られたフッ素樹脂層積層体と上記その他の層とを公知の方法により積層する方法等により製造することができる。
更に、本発明のフッ素樹脂層積層体は、フレキシブルディスク板、OA機器のハウジング、食品加工装置、調理機器等の防汚性、非粘着性、低摩擦性を必要とする装置、機器;撥水撥油性ガラス、液晶ディスプレイ等の液晶関連材料;半導体関連材料;自動車関連材料;離型フィルム等の工程資材等に使用することもできる。
また、本発明のフッ素樹脂層積層体が上述の多層積層体である場合、例えば、ポリイミド樹脂とフッ素樹脂とからなる積層体のフッ素樹脂層上に銅箔を積層してなるフレキシブルプリント板;金属箔とフッ素樹脂とからなる積層体のフッ素樹脂層上に金属箔を積層してなる絶縁層入り面導体;等として使用することができる。
上記基材(Ap)は、本発明のフッ素樹脂層積層体製造方法に関し説明したものと同様のものである。
上記フッ素樹脂溶融物(Bp)は、本発明の押出ラミネーション用フッ素樹脂から構成された溶融状態のものである。上記フッ素樹脂溶融物(Bp)としては、例えば、本発明のフッ素樹脂層積層体製造方法に関し説明したものが挙げられる。
上記接着性部位及び上記フルオロポリマーは、本発明のフッ素樹脂層積層体製造方法に関し説明したものと同様のものである。
内容積820Lのガラスライニング性オートクレーブに純水200Lを入れ、径内を窒素ガスで充分に置換した後、真空にし、1−フルオロ−1,1−ジクロロエタン113kg及びヘキサフルオロプロピレン95kg、シクロヘキサン85gを仕込んだ。次いで、パーフルオロ(1,1,5−トリハイドロ−1−ペンテン)[CH2=CF(CF2)3H]292gを窒素ガスを用いて圧入し、槽内温度を35℃、攪拌速度を200rpmに保った。更にテトラフルオロエチレンを7.25kg/cm2Gになるまで圧入し、その後、エチレンを8kg/cm2Gになるまで圧入した。
(1)モノマー単位
19F−NMR分析を行い、測定した。
(2)カーボネート基数
溶融加工性フッ素樹脂の粉末を室温にて圧縮成形し、厚さ0.05〜0.2mmフィルムを作製した。得られたフィルムについて赤外吸収スペクトル分析を行い、カーボネート基[−OC(=O)−O−]中のカルボニル基が帰属するピーク[1809cm−1(νC=O)]の吸光度を測定した。得られた測定値から、下記式に基づき主鎖炭素数1×106個あたりのカーボネート基の個数を算出した。
N=500AW/εdf
A:上記νC=Oの吸光度
ε:上記νC=Oでのモル吸光度係数[l・cm−1・mol−1]
(モデル化合物よりε=170とした。)
W:モノマー組成から計算される組成平均分子量
d:フィルムの密度[g/cm3]
f:フィルムの厚さ[mm]マイクロメーターにて測定。
上記赤外吸収スペクトル分析は、Perkin−Elmer FTIRスペクトロメーター1760X(Perkin−Elmer社製)を用いて40回スキャンして行った。νC=Oの吸光度の解析は、Perkin−Elmer Spectrum for Windows Ver.1.4Cソフトウェアにて行った。
(3)融点
示差走査熱量計(セイコー社製)を用い、昇温速度10℃/分にて測定し、得られた融解ピークの極大値での温度を融点とした。
図1の模式図に示す押出ラミネーターを用い、以下の操作を行った。
合成例1で得られた溶融加工性フッ素樹脂を、押出し機(3)にて230℃で加熱溶融させ、続いて、ポリイミドフィルムと接触するときのフッ素樹脂溶融物(Bp)が260℃となるように温度設定をしたTダイ(4)のスリットからフィルム状に押し出した。更に、基材送り出し部(5)から送り出したポリイミドフィルム(カプトン500H;東レ・デュポン社製、125μm厚)上にフッ素樹脂層の厚さが100μmになるよう積層させた後、加圧ロール(6)と冷却ロール(2)の間で圧着冷却した。
得られたフッ素樹脂層積層体(フッ素樹脂層の厚さ;100μm、ポリイミド層の厚さ;125μm)の接着強度について、10mm幅に切り出し、その端のフッ素樹脂層とポリイミド層とを刃物を用いて剥離し掴みしろを作り、テンシロン万能試験機(オリエンテック社製)を用いて25mm/分の速度で180°剥離させて測定したところ、2200N/mであった。
図2の模式図に示す熱ラミネーターを用い、以下の操作を行った。
合成例1で得られた溶融加工性フッ素樹脂を用いて成形して得られた溶融加工性フッ素樹脂フィルム(100μm厚)と、ポリイミドフィルム(カプトン500H;東レ・デュポン社製、125μm厚)とを、ポリイミドフィルム面が加熱ロール(10)側にくるようにして260℃にした加熱ロール(10)と加圧ロール(9)の間に挿入し圧着させ、積層体(フッ素樹脂層の厚さ;100μm、ポリイミド層の厚さ;125μm)を得た。
実施例1と同様にして得られた積層体の接着強度を測定したところ、300N/mであった。
2.冷却ロール
3.押出し機
4.Tダイ
5.基材送り出し部
6.加圧ロール
7.フッ素樹脂フィルム送り出し部
8.基材送り出し部
9.加圧ロール
10.加熱ロール
11.積層体巻取り部
Claims (10)
- 基材(A)と、前記基材(A)に接しているフッ素樹脂層(B)とからなるフッ素樹脂層積層体を押出ラミネーションにより製造するフッ素樹脂層積層体製造方法であって、
前記押出ラミネーションは、溶融加工性フッ素樹脂を溶融して得られるフッ素樹脂溶融物(Bp)を基材(Ap)上に押し出す工程を含むものであり、
前記溶融を経た前記溶融加工性フッ素樹脂を構成するフルオロポリマーは、接着性部位を有するものであり、
前記基材(Ap)は、前記接着性部位との親和性又は反応性を有するものである
ことを特徴とするフッ素樹脂層積層体製造方法。 - 接着性部位は、炭素−炭素二重結合、カルボニル基、及び/又は、カルボニル基を有する基若しくは結合である請求項1記載のフッ素樹脂層積層体製造方法。
- 基材(Ap)は、ポリイミドフィルムである請求項1又は2記載のフッ素樹脂層積層体製造方法。
- 請求項1、2又は3記載のフッ素樹脂層積層体製造方法により製造した
ことを特徴とするフッ素樹脂層積層体。 - 基材(A)と、溶融加工性フッ素樹脂を溶融して形成し前記基材(A)に接しているフッ素樹脂層(B)とからなるフッ素樹脂層積層体であって、
前記溶融を経た前記溶融加工性フッ素樹脂を構成するフルオロポリマーは、接着性部位を有するものであり、
前記基材(A)と前記フッ素樹脂層(B)との間の接着強度(x)は、対照接着強度(x0)よりも大きい値を示すものであり、
前記対照接着強度(x0)は、前記溶融加工性フッ素樹脂を溶融して形成したフッ素樹脂フィルム(Bf)と基材(Ap)とを熱ラミネーションにより圧着してなる対照積層体における前記フッ素樹脂フィルム(Bf)と前記基材(Ap)との間の接着強度である
ことを特徴とするフッ素樹脂層積層体。 - 接着性部位は、炭素−炭素二重結合、カルボニル基、及び/又は、カルボニル基を有する基若しくは結合である請求項5記載のフッ素樹脂層積層体。
- 基材(A)は、ポリイミドフィルムを用いたものである請求項5又は6記載のフッ素樹脂層積層体。
- 基材(A)とフッ素樹脂層(B)との間の接着強度(x)は、1000N/m以上である請求項7記載のフッ素樹脂層積層体。
- 基材(A)とフッ素樹脂層(B)とは、溶融加工性フッ素樹脂を溶融して得られるフッ素樹脂溶融物(Bp)を基材(Ap)上に押し出す工程を含む押出ラミネーションにより接着させたものである請求項5、6、7又は8記載のフッ素樹脂層積層体。
- 押出ラミネーションにおいて基材(Ap)上に押し出すフッ素樹脂溶融物(Bp)を構成するための押出ラミネーション用フッ素樹脂であって、
前記押出ラミネーション用フッ素樹脂は、接着性部位を有するフルオロポリマーからなるものである
ことを特徴とする押出ラミネーション用フッ素樹脂。
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