JP2005243504A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、層状構造を有するリチウムニッケル複合酸化物とを混合した正極活物質を用いたリチウム二次電池において、電池の内部抵抗が大きくなるということがなく、高温環境下で保存した場合においても、充放電特性等の電池特性が低下するのが十分に防止されるようにする。
【解決手段】 正極1と、負極2と、非水系溶媒に溶質を溶解させた非水電解液とを備えたリチウム二次電池において、正極における正極活物質に、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、少なくともニッケルを含有する層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物とを用いると共に、非水電解液に、オキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩を添加させた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、正極と、負極と、非水系溶媒に溶質を溶解させた非水電解液とを備えたリチウム二次電池に係り、特に、十分な電池容量と電圧が確保できると共に、高温環境下における保存特性を向上させるようにした点に特徴を有するものである。
近年、高出力,高エネルギー密度の新型二次電池として、非水系溶媒に溶質を溶解させた非水電解液を使用し、リチウムの酸化,還元を利用した高起電力のリチウム二次電池が利用されるようになった。
そして、このようなリチウム二次電池においては、その正極における正極活物質として、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物、層状構造を有するコバルト酸リチウムやリチウムニッケル複合酸化物等が用いられている。
ここで、正極活物質にスピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物を用いたリチウム二次電池の場合、正極活物質に層状構造を有するコバルト酸リチウムを用いたリチウム二次電池に比べて、電池電圧は高いが、容量が小さく、また高温環境下における保存特性が悪いという問題があった。
また、正極活物質に層状構造を有するリチウムニッケル複合酸化物を用いたリチウム二次電池の場合、電池容量は大きいが、電池電圧が低く、また高温環境下における保存特性も十分ではなかった。
そして、近年においては、リチウム二次電池の正極における正極活物質に、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、層状構造を有するリチウムニッケル複合酸化物とを混合させて使用し、電池容量と電池電圧とのバランスを適切に設定できるようにすると共に、高温環境下における保存特性を向上させるようにしたリチウム二次電池が提案されている(例えば、非特許文献1及び非特許文献2参照。)。
しかし、このようにスピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、層状構造を有するリチウムニッケル複合酸化物とを混合させた正極活物質を用いたリチウム二次電池においても、高温環境下で保存した場合に充放電特性等の電池特性が低下するのを十分に抑制することは困難であった。
また、近年においては、リチウム二次電池における伝導性塩、すなわち非水電解液の溶質として、リチウム―ビス(オキサラト)ボレートを使用し、リチウム二次電池における高温環境下におけるサイクル特性を向上させることが提案されている(例えば、非特許文献3参照。)。
しかし、このように非水電解液の溶質にリチウムービスオキサレートボレートを用いたリチウム二次電池においては、電池の内部抵抗が大きくなって、充放電特性等の電池特性が低下するという問題があった。
第43回電池討論会予稿集第162〜163頁 第44回電池討論会予稿集第308〜309頁 K.Xu,S.S.Zhang,T.R.Jow,W.Xu,and C.A.Angell,Electrochem.Solid−State Lett.,5,259(2002)
この発明は、正極と、負極と、非水系溶媒に溶質を溶解させた非水電解液とを備えたリチウム二次電池における上記のような問題を解決することを課題とするものであり、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、層状構造を有するリチウムニッケル複合酸化物とを混合した正極活物質を用いたリチウム二次電池において、電池の内部抵抗が大きくなるということがなく、高温環境下で保存した場合に、充放電特性等の電池特性が低下するのを十分に抑制することを課題とするものである。
この発明においては、上記のような課題を解決するため、正極と、負極と、非水系溶媒に溶質を溶解させた非水電解液とを備えたリチウム二次電池において、上記の正極における正極活物質に、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、少なくともニッケルを含有する層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物とを用いると共に、上記の非水電解液に、オキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩を添加させるようにした。
ここで、この発明におけるリチウム二次電池のように、正極における正極活物質に、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、少なくともニッケルを含有する層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物とを用いると、電圧の高いスピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物は、電圧の低い層状構造を有するリチウムニッケル複合酸化物により電位が押し下げられる一方、電圧の低い層状構造を有するリチウムニッケル複合酸化物は、電圧の高いスピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物により電位が押し上げられるため、これらが単独で存在するときとは異なるエネルギー状態を取るようになり、これによりリチウム二次電池における高温保存特性が向上されると考えられる。
また、この発明におけるリチウム二次電池のように、非水系溶媒に溶質を溶解させた非水電解液に、上記の溶質とは別に、オキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩を添加させると、このオキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩によって正極や負極の表面に、高温環境下においても安定な被膜が形成されるようになり、この被膜により高温環境下においても非水電解液が正極や負極と直接接触して副反応が生じるのが抑制され、高温保存特性が向上すると考えられる。
そして、このように非水電解液にオキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩を添加させるにあたり、添加させるオキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩の量が少ないと、正極や負極の表面に上記のような被膜が十分に形成されなくなる一方、その量が多くなりすぎると、正極や負極の表面に形成される被膜が厚くなって、リチウム二次電池の内部抵抗が上昇する。このため、非水電解液に添加させる上記のオキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩の量を、非水系溶媒に対して0.001〜0.5mol/lの範囲、好ましくは0.01〜0.3mol/lの範囲、より好ましくは0.01〜0.1mol/lの範囲になるようにする。
ここで、上記のオキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩とは、中心原子にC24 2-が配位したアニオンを有するリチウム塩であり、例えば、Li[M(C24xy](式中、Mは遷移金属,周期律表のIIIb族,IVb族,Vb族から選択される元素、Rはハロゲン、アルキル基、ハロゲン置換アルキル基から選択される基、xは正の整数、yは0又は正の整数である。)で表わされるものを用いることができ、好ましくは、上記のMがホウ素又はリンからなるものを用いるようにし、例えば、Li[B(C242]、Li[B(C24)F2]、Li[P(C24)F4]、Li[P(C2422]等を用いることができ、特に、Li[B(C242]を用いることが好ましい。
また、上記の非水電解液における非水系溶媒としては、リチウム二次電池において一般に使用されているものを用いることができ、例えば、エチレンカーボネート,プロピレンカーボネート,ブチレンカーボネート,ビニレンカーボネートなどの環状カーボネート、ジメチルカーボネート,エチルメチルカーボネート,ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートを用いることができる。特に、上記の環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合溶媒を用いることが好ましい。
また、上記の非水電解液における溶質としても、リチウム二次電池において一般に使用されているものを用いることができ、例えば、LiPF6,LiAsF6,LiBF4,LiCF3SO3,LiN(Cl2l+1SO2)(Cm2m+1SO2)(l,mは1以上の整数),LiC(Cp2p+1SO2)(Cq2q+1SO2)(Cr2r+1SO2)(p,q,rは1以上の整数)等を単独又は2種以上組み合わせて用いることができ、特に、LiPF6を上記のLi[B(C242]と組み合わせて使用することが望ましい。
また、正極活物質に用いる上記のスピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物は、B,F,Mg,Al,Ti,Cr,V,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Nb,Zrから選択される少なくとも一種類の元素をさらに含んでいても良い。
また、正極活物質に用いる少なくともニッケルを含有する層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物においては、その構造安定性を高めて、リチウム二次電池における高温での安全性を向上させるために、マンガンを含有させることが好ましく、またリチウム二次電池の高率特性を高めるために、さらにはコバルトを含有させることがより好ましく、LiaMnxNiyCoz2(式中、a,x,y及びzは、0≦a≦1.2、x+y+z=1、0<x≦0.5、0<y≦0.5、z≧0の条件を満たす。)で表されるものが好ましい。また、このリチウム遷移金属複合酸化物には、B,F,Mg,Al,Ti,Cr,V,Fe,Cu,Zn,Nb,Y,Zr,Snから選択される少なくとも一種類の元素をさらに含んでいても良い。
また、上記のスピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、少なくともニッケルを含有する層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物とを混合させて使用するにあたり、一方が多くなりすぎると、これらを混合させることによる上記のような効果が得られず、リチウム二次電池における高温保存特性を十分に向上させることが困難になるため、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、少なくともニッケルを含有する層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物とを混合させる重量比を、9:1〜1:9の範囲、好ましくは6:4〜1:9の範囲であり、さらに好ましくは4:6〜1:9の範囲にする。
また、この発明のリチウム二次電池における負極に用いる負極活物質については特に限定されず、リチウム二次電池において一般に使用されているものを用いることができるが、負極活物質として炭素材料を使用することが好ましく、特に黒鉛材料を用いることが好ましい。
上記のように、この発明におけるリチウム二次電池においては、正極における正極活物質に、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、少なくともニッケルを含有する層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物とを用いると共に、非水系溶媒に溶質を溶解させた非水電解液に、オキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩を添加させるようにしたため、電池の内部抵抗が大きくなるということがなく、高温環境下で保存した場合においても、充放電特性等の電池特性が低下するのが十分に抑制されるようになる。
以下、この発明に係るリチウム二次電池について実施例を挙げて具体的に説明すると共に、この実施例に係るリチウム二次電池においては、高温環境下で保存した場合における特性の低下が抑制されることを、比較例を挙げて明らかにする。なお、この発明におけるリチウム二次電池は下記の実施例に示したものに限定されるものでなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施例1)
実施例1においては、下記のようにして作製した正極と負極と非水電解液とを用い、図1に示すような円筒型18650サイズで定格容量が1.4Ahになったリチウム二次電池を作製した。
[正極の作製]
正極を作製するにあたっては、正極活物質として、Li1.1Mn1.94で表されるスピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物と、LiNi0.4Co0.3 Mn0.3 2 で表される層状構造を有するリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物とを4:6の重量比で混合したものを用いた。
そして、上記の正極活物質と、導電剤の炭素と、結着剤のポリフッ化ビニリデンとが90:5:5の重量比になるようにして、上記の正極活物質と炭素とポリフッ化ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液とを混練してスラリーを調製し、このスラリーをアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し、これを乾燥させた後、これを圧延ローラにより圧延させて正極を作製した。
[負極の作製]
負極を作製するにあたっては、負極活物質に黒鉛粉末を使用し、この黒鉛粉末と、結着剤のスチレン・ブタジエンゴムと、増粘剤のカルボキシメチルセルロースとが98:1:1の重量比になるようにして、上記の黒鉛粉末とスチレン・ブタジエンゴムとカルボキシメチルセルロース水溶液とを混練してスラリーを調製し、このスラリーを銅箔からなる集電体の両面に塗布し、これを乾燥させた後、これを圧延ローラにより圧延させて負極を作製した。
[非水電解液の作製]
非水電解液を作製するにあたっては、環状カーボネートのエチレンカーボネートと、鎖状カーボネートのエチルメチルカーボネートとを3:7の体積比で混合させた混合溶媒に対して、溶質としてLiPF6 を1mol/lの割合で溶解させると共に、リチウム―ビス(オキサラト)ボレートLi[B(C242]を0.01mol/lの割合で溶解させた。
[電池の作製]
電池を作製するにあたっては、図1に示すように、上記のようにして作製した正極1と負極2との間に、セパレータ3としてリチウムイオン透過性のポリエチレン製の微多孔膜を介在させ、これらをスパイラル状に巻いて電池缶4内に収容させた後、この電池缶4内に上記の非水電解液を注液して封口し、上記の正極1を、正極リード5を介して正極蓋6に取り付けられた正極外部端子9に接続させると共に、上記の負極2を、負極リード7を介して電池缶4に接続させ、電池缶4と正極蓋6とを絶縁パッキン8により電気的に分離させた。
(実施例2,3)
実施例2,3においては、上記の実施例1における非水電解液の作製において、上記の混合溶媒に対して溶解させるリチウム―ビス(オキサラト)ボレートLi[B(C242]の割合だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、実施例2,3の各リチウム二次電池を作製した。
ここで、上記の混合溶媒に対して溶解させるリチウム―ビス(オキサラト)ボレートLi[B(C242]の割合を、実施例2では0.05mol/lに、実施例3では0.10mol/lにした。
(比較例1)
比較例1においては、上記の実施例1における非水電解液の作製において、上記の混合溶媒に対してリチウム―ビス(オキサラト)ボレートLi[B(C242]を溶解させないようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、比較例1のリチウム二次電池を作製した。
(比較例2)
比較例2においては、上記の実施例1における正極の作製において、正極活物質にLiNi0.4Co0.3 Mn0.3 2 で表される層状構造を有するリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物だけを用い、Li1.1Mn1.94で表されるスピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物を用いないようにすると共に、実施例1における非水電解液の作製において、上記の混合溶媒に対してリチウム―ビス(オキサラト)ボレートLi[B(C242]を溶解させないようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、比較例2のリチウム二次電池を作製した。
(比較例3)
比較例3においては、上記の実施例1における正極の作製において、正極活物質にLiNi0.4Co0.3 Mn0.3 2 で表される層状構造を有するリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物だけを用い、Li1.1Mn1.94で表されるスピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物を用いないようにすると共に、実施例1における非水電解液の作製において、上記の混合溶媒に対して、溶質としてLiPF6 を0.50mol/lの割合で溶解させると共に、リチウム―ビス(オキサラト)ボレートLi[B(C242]を0.50mol/lの割合で溶解させるようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、比較例3のリチウム二次電池を作製した。
(比較例4)
比較例4においては、上記の実施例1における正極の作製において、正極活物質にLiNi0.4Co0.3 Mn0.3 2 で表される層状構造を有するリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物だけを用い、Li1.1Mn1.94で表されるスピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物を用いないようにすると共に、実施例1における非水電解液の作製において、上記の混合溶媒に対して、LiPF6を溶解させずに、リチウム―ビス(オキサラト)ボレートLi[B(C242]だけを1.0mol/lの割合で溶解させ、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、比較例4のリチウム二次電池を作製した。
次に、上記のようにして作製した実施例1〜3及び比較例1〜4の各リチウム二次電池をそれぞれ25℃の室温下において、1.4Aの充電電流で4.2Vまで充電させた後、さらに電圧を4.2Vに維持させながら充電電流を減少させ、充電電流が0.07Aになるまで充電させた後、0.47Aの放電電流で3.0Vまで放電させて保存前の放電容量Qoを測定した。
また、上記の実施例1〜3及び比較例1〜4の各リチウム二次電池をそれぞれ25℃の室温下において、1.4Aの充電電流で充電深度(SOC)が50%になるまで充電させた状態で、それぞれ0.24A,0.70A,2.4A,4.2Aの電流で10秒間充電及び放電を行い、それぞれの電池電圧を測定し、各電流値と電池電圧とをプロットして充電時及び放電時におけるI―V特性を求め、得られた直線の傾きから充電時及び放電時における保存前のIV抵抗(mΩ)を求め、その結果を下記の表1に示した。
また、上記の実施例1〜3及び比較例1〜4の各リチウム二次電池をそれぞれ25℃の室温下において、1.4Aの充電電流で充電深度(SOC)が50%になるまで充電させた後、各リチウム二次電池を65℃の恒温槽内に10日間保存させた。
次いで、このように65℃の恒温槽内に10日間保存させた後の各リチウム二次電池を取り出し、上記の場合と同様にして、10日間保存後における放電容量Q10を測定すると共に、10日間保存後における充電時及び放電時のIV抵抗(mΩ)を求めた。
そして、上記の保存前の放電容量Qoと10日間保存後における放電容量Q10とから下記の式により、10日間保存後における容量復帰率(%)を求めると共に、保存前と10日間保存後とにおける充電時及び放電時のIV抵抗(mΩ)から、10日間保存後における充電時及び放電時のIV抵抗増加分(mΩ)を求め、その結果を下記の表1に示した。
容量復帰率(%)=(Qa/Qo)×100
Figure 2005243504
また、上記の実施例1〜3及び比較例1の各リチウム二次電池については、上記のように25℃の室温下において、1.4Aの充電電流で充電深度(SOC)が50%になるまで充電させた後、各リチウム二次電池を65℃の恒温槽内に30日間保存させた。
そして、上記の場合と同様にして、30日間保存後における放電容量Q30を測定すると共に、30日間保存後における充電時及び放電時のIV抵抗(mΩ)を求め、さらに上記の場合と同様にして、30日間保存後における容量復帰率(%)を求めると共に、30日間保存後における充電時及び放電時のIV抵抗増加分(mΩ)を求め、その結果を下記の表2に示した。
Figure 2005243504
この結果、正極活物質に、LiNi0.4Co0.3 Mn0.3 2 で表される層状構造を有するリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物と、Li1.1Mn1.94で表されるスピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物とを混合させたものを用いると共に、非水系溶媒に、溶質のLiPF6 とは別にリチウム―ビス(オキサラト)ボレートLi[B(C242]を溶解させた非水電解液を用いた実施例1〜3のリチウム二次電池は、実施例と同じ正極活物質を用いる一方、非水系溶媒にリチウム―ビス(オキサラト)ボレートLi[B(C242]を溶解させていない非水電解液を用いた比較例1のリチウム二次電池に比べて、高温で保存した後におけるIV抵抗の上昇が少なくなっており、高温で保存した後において充放電特性が低下するのが抑制され、特に高率での充放電特性の低下が少なくなる。
また、この実施例1〜3のリチウム二次電池は、正極活物質にLiNi0.4Co0.3 Mn0.3 2 で表される層状構造を有するリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物だけを使用し、Li1.1Mn1.94で表されるスピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物を使用しなかった比較例2〜4のリチウム二次電池に比べて、高温で保存した後における容量復帰率が高くなっており、高温で保存した場合における電池容量の低下が少なくなっていた。
また、この実施例1〜3のリチウム二次電池を比較した場合、非水系溶媒に溶解させるリチウム―ビス(オキサラト)ボレートLi[B(C242]の量が少ないと、高温で長く保存した後におけるIV抵抗の上昇が大きくなる傾向にある一方、その量が多くなると、高温で保存する前からIV抵抗が高くなる傾向にあることがわかる。このため、非水系溶媒に溶解させるリチウム―ビス(オキサラト)ボレートLi[B(C242]の量を0.01〜0.10mol/lの範囲にすることが好ましく、特に0.05mol/lにした実施例2のリチウム二次電池においては、高温で保存する前のIV抵抗が低く、また高温で長く保存した後におけるIV抵抗の上昇も少なくなっていた。
この発明の実施例1〜3及び比較例1〜4において作製したリチウム二次電池の概略断面図である。
符号の説明
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 電池缶
5 正極リード
6 正極蓋
7 負極リード
8 絶縁パッキン
9 正極外部端子

Claims (4)

  1. 正極と、負極と、非水系溶媒に溶質を溶解させた非水電解液とを備えたリチウム二次電池において、上記の正極における正極活物質に、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、少なくともニッケルを含有する層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物とを用いると共に、上記の非水電解液に、オキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩を添加させたことを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 請求項1に記載のリチウム二次電池において、非水電解液に添加させる上記のオキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩が、リチウム―ビス(オキサラト)ボレートLi[B(C242]であることを特徴とするリチウム二次電池。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のリチウム二次電池において、上記のオキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩が、上記の非水電解液における非水系溶媒に対して0.01〜0.1mol/lの範囲で添加されていることを特徴とするリチウム二次電池。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のリチウム二次電池において、上記の層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物にニッケルの他に、マンガンが含有されていることを特徴とするリチウム二次電池。
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