JP2005239904A - 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物及び成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】耐衝撃性、耐変色性、水浸漬後の抗菌持続性、透明性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】
(A)ゲル含率が70質量%以上のジエン系ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体をグラフト重合して得られるゴム強化スチレン系樹脂(a−1)を主成分とする熱可塑性樹脂100質量部に対して、
(B)亜鉛を必須成分として含有する無機系複合物0.01〜5質量部を配合してなる熱可塑性樹脂組成物を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐衝撃性、抗菌性の持続性および成形品の耐変色に優れた抗菌性熱可塑性樹脂組成物に関する。
ABS樹脂などのゴム強化スチレン系樹脂は、成形品表面外観、成形加工性や物理的性質、機械的性質に優れることから電気・電子分野、OA・家電分野、自動車分野、便座・風呂場廻りなどのサニタリー分野、文具、雑貨などの幅広い分野に使用されている。近年、これらに使われている製品において細菌が発生したりして人体に悪影響を及ぼすことが指摘されスチレン系樹脂に抗菌剤を付与することが望まれている。ゴム強化スチレン系樹脂に抗菌性を付与する方法として、市販の抗菌剤を練り込む方法が知られている。
市販の抗菌剤は大別して有機系抗菌剤と無機系抗菌剤とに分類され、有機系抗菌剤は、人体に対する安全性に不安があり、また抗菌力も十分でないものが多い。これに対し、無機系抗菌剤は銀イオンに代表される金属イオンを用いており、安全性と抗菌力に優れている。従って、一般には、上記樹脂には、無機系抗菌剤が配合されたものが開発されている。
例えば特許文献1および特許文献2。
ところで、金属イオンを用いる無機抗菌剤の抗菌活性は、使用する金属イオンの溶出速度に依存する。特に銀イオンを用いる無機抗菌剤を樹脂に配合して用いる場合、金属イオンが樹脂中の触媒残渣、酸化防止剤、光安定剤などの添加剤と反応して、抗菌力を低下させると同時に、光や熱により樹脂が変色するという問題がある。また水と接触させると銀イオンが溶出してしまい抗菌効果を長時間持続させることができないという問題がある。更にはゴム強化の透明スチレン系樹脂では透明性が得られにくいという問題がある。
特開平6−271726号公報 特開2002−20632号公報
本発明は、上記従来技術の課題を背景になされたもので、少ない抗菌剤の配合量で抗菌の持続性を発現させ、水浸漬後の抗菌持続性と耐変色性、耐衝撃性、透明性に優れ、広範囲の用途に使用し得る抗菌性熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、ゴム強化スチレン系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂に、亜鉛を必須成分として含有する無機系複合物を配合することで、耐変色性、水浸漬後の抗菌持続性、耐衝撃性、透明性に優れた成形品が得られることを見いだし、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、下記の熱可塑性樹脂組成物と、それを用いた成形品が提供される。
[1](A)ゲル含率が70質量%以上のジエン系ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体をグラフト重合して得られるゴム強化スチレン系樹脂(a−1)を主成分とする熱可塑性樹脂100質量部に対して、
(B)亜鉛を必須成分として含有する無機系複合物0.01〜5質量部を配合してなる抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
[2](A)非ジエン系ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体をグラフト重合して得られるゴム強化スチレン系樹脂(a−2)を主成分とする熱可塑性樹脂100質量部に対して、
(B)亜鉛を必須成分として含有する無機系複合物0.01〜5質量部を配合してなる抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
[3](A)ゴム質重合体の存在下に、(メタ)アクリル酸エステル化合物50質量%以上を含むビニル単量体をグラフト重合して得られるゴム強化スチレン系樹脂(a−3)を主成分とする熱可塑性樹脂100質量部に対して、
(B)亜鉛を必須成分として含有する無機系複合物0.01〜5質量部を配合してなる抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
[4]上記(a−3)が、成形品としたときの全光線透過率が70%以上、かつ曇価が25以下である上記[3]記載の抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
[5]上記(B)の亜鉛の含有量は、酸化亜鉛換算で10〜90質量%の無機系複合物である上記[1]〜[4]のいずれかに記載の抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
[6]上記(B)は、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化ナトリウム、リン酸カルシウム、及び酸化アルミニウムから選ばれた少なくとも1種の無機化合物を含有する無機系複合物である上記[1]〜[5]のいずれかに記載の抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
[7]さらに、上記(A)熱可塑性樹脂100質量部に対して、(C)難燃剤1〜20質量部を配合してなる上記[1]〜[6]のいずれかに記載の抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
[8]上記[1]〜[7]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物を用いてなることを特徴とする成形品。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(A)ゴム強化スチレン系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂に、(B)亜鉛を必須成分として含有する無機系複合物を配合することで、耐変色性、水浸漬後の抗菌持続性、耐衝撃性、透明性に優れた成形品を得ることができる。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の上記[1]の熱可塑性樹脂組成物に使用するゴム強化スチレン系樹脂(以下「(a−1)成分」ともいう)は、ゲル含量が70質量%以上のジエン系ゴム質重合体(イ−1)の存在下に、芳香族ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他の単量体を含むビニル単量体(ロ−1)を共重合して得られる重合体であり、好ましくは、ゴム強化スチレン系樹脂中のジエン系ゴム質重合体(イ−1)の含有量が3〜80質量%、更に好ましくは5〜70質量%、特に好ましくは10〜65質量%である。
上記ジエン系ゴム質重合体(イ−1)としては、特に限定されないが、ポリブタジエン、ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体が挙げられ、これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ジエン系ゴム質重合体のゲル含率は70質量%以上、好ましくは75〜98質量%である。この範囲において、特に耐衝撃性に優れた成形品を与える熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
尚、上記ゲル含率は、以下に示す方法により求めることができる。すなわち、ジエン系ゴム質重合体1gをトルエン100mlに投入し、室温で48時間静置したのち、100メッシュの金網(質量をW1グラムとする)で濾過したトルエン不溶分と金網を80℃で6時間真空乾燥して秤量(質量W2グラムとする)する。
[数1]
ゲル含率(%)=[{W2(g)―W1(g)}/1(g)]×100
ゲル含率は、ジエン系ゴム質重合体の製造時に、分子量調節剤の種類及び量、重合時間、重合温度、重合転化率等を適宜設定することにより調整される。
上記ビニル単量体(ロ−1)を構成する芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α―メチルスチレン、ヒドロキシスチレン等が挙げられ、これらは1種単独で、あるいは2種以上を組合わせて用いることができる。また、これらのうち、スチレン、α―メチルスチレンが好ましい。
芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体としては、ビニルシアン化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、マレイミド化合物、不飽和酸化合物、エポキシ基含有不飽和化合物、水酸基含有不飽和化合物、オキサゾリン基含有不飽和化合物、酸無水物基含有不飽和化合物、アミノ基・置換アミノ基含有不飽和化合物等が挙げられ、これらは、それぞれ、1種単独で、あるいは2種以上を組合わせて用いることができる。
ここで使用されるビニルシアン化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
マレイミド化合物としては、マレイミド、N―フェニルマレイミド、N―シクロヘキシルマレイミド等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、マレイミド単位を導入するために、無水マレイン酸を共重合させ、後イミド化してもよい。
不飽和酸化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ基含有不飽和化合物としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
水酸基含有不飽和化合物としては、3−ヒドロキシー1−プロペン、4−ヒドロキシー1−ブテン、シズー4−ヒドロキシー2−ブテン、トランスー4−ヒドロキシー2−ブテン、3−ヒドロキシー2−メチルー1−プロペン、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、N―(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
オキサゾリン基含有不飽和化合物としては、ビニルオキサゾリン等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸無水物基含有不飽和化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
アミノ基・置換アミノ基含有不飽和化合物としては、アクリル酸アミノエチル、アクリル酸プロピルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸フェニルアミノエチル、N―ビニルジエチルアミン、N―アセチルビニルアミン、アクリルアミン、メタクリルアミン、N―メチルアクリルアミン、アクリルアミド、N―メチルアクリルアミド、p―アミノスチレン等があり、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組合わせて用いることができる。
上記芳香族ビニル化合物と共重合可能な他の単量体は、ビニル単量体(ロ−1)の合計を100質量%とした場合、好ましくは80質量%以下、より好ましくは60質量%以下、特に好ましくは40質量%以下である。上記芳香族ビニル化合物と共重合可能な他の好ましい単量体としては、ビニルシアン化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、マレイミド化合物の群から選ばれる少なくとも1種の単量体である。より好ましい単量体の組み合わせは、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/メタクリル酸メチル、スチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸メチル、スチレン/N―フェニルマレイミド、スチレン/メタクリル酸メチル/シクロヘキシルマレイミド等である。
本発明の(a−1)成分は、公知の重合法、例えば、乳化重合、塊状重合、溶液重合、懸濁重合及びこれらを組み合わせた重合法で製造することができる。これらのうち好ましい重合法は、乳化重合及び溶液重合である。
乳化重合で製造する場合、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤等が用いられるが、これらは公知のものが全て使用できる。
重合開始剤としては、クメンハイドロパーオキサイド、p―メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、tert―ブチルハイドロパーオキサイド、過硫酸カリウム、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
また、重合開始助剤として、各種還元剤、含糖ピロリン酸鉄処方、スルホキシレート処方等のレドックス系を用いることが好ましい。
連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、n―ドデシルメルカプタン、t―ドデシルメルカプタン、n―ヘキシルメルカプタン、ターピノーレン類等が挙げられる。
乳化剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族スルホン酸塩、ラウリル酸カリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カリウム、パルミチン酸カリウム等の高級脂肪酸塩、ロジン酸カリウム等のロジン酸塩等を用いることができる。
尚、乳化重合において、ジエン系ゴム質重合体(イ−1)及びビニル単量体(ロ−1)の使用方法は、ジエン系ゴム質重合体(イ−1)全量の存在下にビニル単量体(ロ−1)を一括添加して重合してもよく、分割もしくは連続添加して重合してもよい。また、ジエン系ゴム質重合体(イ−1)の一部を重合途中で添加してもよい。
乳化重合後、得られたラテックスは、通常、凝固剤により凝固させ、水洗、乾燥することにより、本発明の(a−1)成分粉末を得る。この際、乳化重合で得た(a−1)成分のラテックス、又は(a−1)成分のラテックスと他の重合体ラテックスとを適宜ブレンドしたあと、凝固してもよい。ここで使用される凝固剤としては、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等の無機塩、あるいは硫酸、塩酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸等の酸を用いることができる。
溶液重合により(a−1)成分を製造する場合に用いることのできる溶剤は、通常のラジカル重合で使用される不活性重合溶媒であり、例えば、エチルベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、N―メチルピロリドン等が挙げられる。
重合温度は、好ましくは80〜140℃、更に好ましくは85〜120℃の範囲である。
重合に際し、重合開始剤を用いてもよいし、重合開始剤を使用せずに、熱重合で重合してもよい。重合開始剤としては、ケトンパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物等が好ましく用いられる。
また、連鎖移動剤を用いる場合、例えば、メルカプタン類、ターピノーレン類、α―メチルスチレンダイマー等を用いることができる。
また、塊状重合、懸濁重合で製造する場合、溶液重合において説明した重合開始剤、連鎖移動剤等を用いることができる。
また、ジエン系ゴム質重合体(イ−1)の存在下ビニル単量体(ロ−1)を重合して得られる重合体成分には、通常、上記ビニル単量体(ロ−1)がジエン系ゴム質重合体(イ−1)にグラフト共重合した共重合体とジエン系ゴム質重合体にグラフトしていない未グラフト成分[上記ビニル単量体(ロ−1)の共重合体]が含まれる。
上記各重合法によって得た(a−1)成分中に残存する単量体量は、好ましくは10,000ppm以下、更に好ましくは5,000ppm以下である。
上記(a−1)成分のグラフト率は、好ましくは20〜200質量%、更に好ましくは30〜150質量%、特に好ましくは40〜120質量%であり、グラフト率は、以下に示す方法により求めることができる。
[数2]
グラフト率(質量%)={(T−S)/S}×100
上記式中、Tは(a−1)成分1gをアセトン20mlに投入し、振とう機により2時間振とうした後、遠心分離機(回転数;23,000rpm)で60分間遠心分離し、不溶分と可溶分とを分離して得られる不溶分の質量(g)であり、Sは(a−1)成分1gに含まれるジエン系ゴム質重合体の質量(g)である。
また、本発明に関わる(a−1)成分のアセトン可溶分の極限粘度〔η〕(溶媒としてメチルエチルケトンを使用し、30℃で測定)は、好ましくは0.2〜1.2dl/g、更に好ましくは0.2〜1.0dl/g、特に好ましくは0.3〜0.8dl/gである。
本発明に関わる(a−1)成分中に分散するグラフト化ゴム質重合体粒子の平均粒径は、好ましくは500〜30,000Å、更に好ましくは1,000〜20,000Å、特に好ましくは、1,500〜8,000Åの範囲である。平均粒径は、電子顕微鏡を用いる公知の方法で測定できる。
本発明の上記[2]の熱可塑性樹脂組成物に使用するゴム強化スチレン系樹脂(以下「(a−2)成分」ともいう)は、非ジエン系ゴム質重合体(イ−2)の存在下に、芳香族ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他の単量体を含むビニル単量体(ロ−2)を共重合して得られる重合体であり、好ましくは、ゴム強化スチレン系樹脂中の非ジエン系ゴム質重合体(イ−2)の含有量が3〜80質量%、更に好ましくは5〜70質量%、特に好ましくは10〜60質量%である。
上記非ジエン系ゴム質重合体(イ−2)としては、特に限定されないが、エチレン−プロピレン−(非共役ジエン)共重合体、エチレン−ブテン−1−(非共役ジエン)共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、アクリルゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物などが挙げられる。これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ビニル単量体(ロ−2)は、上記ゴム強化スチレン系樹脂(a−1)で使用されるビニル単量体(ロ−1)がそのまま使用することができる。
また、本発明の(a−2)成分の重合方法等は、上記ゴム強化スチレン系樹脂(a−1)
で記載した方法で製造することができる。
また、本発明の(a−2)成分のグラフト率、アセトン可溶分の極限粘度〔η〕は、上記ゴム強化スチレン系樹脂(a−1)で記載した範囲のものである。
本発明の上記[3]の熱可塑性樹脂組成物に使用するゴム強化スチレン系樹脂(以下「(a−3)成分」ともいう)は、ゴム質重合体(イ−3)の存在下に、(メタ)アクリル酸エステル化合物50質量%以上を含むビニル単量体(ロ−3)を共重合して得られる重合体であり、好ましくは、ゴム強化スチレン系樹脂中のゴム質重合体(イ−3)の含有量が3〜80質量%、更に好ましくは5〜70質量%、特に好ましくは10〜60質量%である。
上記ゴム質重合体(イ−3)としては、特に限定されないが、ポリブタジエン、ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体等のジエン系重合体、エチレン−プロピレン−(非共役ジエン)共重合体、エチレン−ブテン−1−(非共役ジエン)共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、アクリルゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、SEBSなどの水素添加ジエン系(ブロック、ランダム、およびホモ)重合体、ポリウレタンゴムおよびシリコーンゴムなどが挙げられる。上記スチレン−ブタジエン共重合体としては、スチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加ジエン系重合体などが挙げられる。さらに、上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加ジエン系重合体には、上記ブロック共重合体の水素添加物のほかに、スチレンブロックとスチレン−ブタジエンランダム共重合体の水素添加物などが挙げられ、これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。この中で好ましいゴム質重合体は、ジエン系重合体、アクリルゴム、水素添加ジエン系重合体であり、これらのゴム質重合体を使用すると透明性に優れた(a−3)成分が得られる。
上記ビニル単量体(ロ−3)を構成する(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレートなどのメタクリル酸エステルなどが挙げられる。これらの中でも、メタクリル酸メチルが好ましい。
ゴム強化スチレン系樹脂(a−3)中の(メタ)アクリル酸エステル化合物の含有量は、単量体全成分中に50質量%以上、好ましくは50〜90質量%、さらに好ましくは55〜80質量%である。(メタ)アクリル酸エステル化合物の含有量が、50質量%未満では、透明性が低下する。
上記(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な単量体成分としては、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、酸無水物、マレイミド系化合物などが挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルエン、メチル−α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノメチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルキシレンなどが挙げられ、特にスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンが好ましい。
単量体成分中の芳香族ビニル化合物は10〜50質量%、好ましくは20〜30質量%である
シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、アクリロニトリルが好ましい。
酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などが挙げられ、無水マレイン酸が好ましい。
マレイミド系化合物としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−メチルフェニル)マレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどが挙げられ、N−フェニルマレイミドが好ましい。
尚、本発明の(a−3)成分の重合方法等は、上記ゴム強化スチレン系樹脂(a−1)
で記載した方法で製造することができる。
また、本発明の(a−3)成分のグラフト率、アセトン可溶分の極限粘度〔η〕は、上記ゴム強化スチレン系樹脂(a−1)で記載した範囲のものである。
本発明の(a−3)成分の曇価(Haze)は、成形品(厚み2.4mm)とした場合、好ましくは25以下、さらに好ましくは20以下、特に好ましくは15以下である。
また、本発明の(a−3)成分の全光線透過率(Tt)は、成形品(厚み2.4mm)とした場合、好ましくは70%以上、さらに好ましくは75%以上、特に好ましくは80%以上である。
代表的な本発明の(a−3)成分としては、下記のような組成が挙げられる。
(1)メタクリル酸メチル(MMA)をグラフト重合したABS樹脂
(2)MMAをグラフト重合したABS樹脂とMMA−スチレン(ST)−アクリロニトリル(AN)の3元共重合体とのアロイ
(3)MMAをグラフト重合したAES樹脂
(4)スチレン−ブタジエンゴムにMMA−ST−ANをグラフト重合した樹脂
(5)スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物にMMA−ST−ANをグラフト重合した樹脂
本発明の熱可塑性樹脂組成物に使用される(B)亜鉛を必須成分として含有する無機系複合物(以下「(B)成分」ともいう)は、抗菌作用を有する複合物で、複合物中の金属酸化物の金属イオンが亜鉛で置換されて含有すればよい。複合物中の金属酸化物としては特に限定されないが、好ましくは酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化ナトリウム、リン酸カルシウム、及び酸化アルミニウムから選ばれた少なくとも1種を含有する無機化合物である。亜鉛含量は酸化亜鉛換算で10〜90質量%が好ましい。無機系複合物はガラス状であってもよく、セラミックスであってもよい。好ましくはセラミックス中に亜鉛イオンが担持されている複合体である。単なる酸化亜鉛の混合物では本発明の効果は得られない。
具体的な組成としてZnO(10−20質量%)−B(7.5質量%)−SiO−MgO系ガラス/酸化亜鉛(60−70質量%)及びZnO(25質量%)NaO−Al−2SiO−nHO(45質量%)−Ca(PO)(30質量%)等が挙げられる。
(B)成分の平均粒子径は、0.2〜15μmが好ましい。より好ましくは1〜10μmである。平均粒子径が0.2μm未満であるか、あるいは15μmを超えると、樹脂添加時における分散不良が起こりやすくなる。10μmを超えると、成形品の機械的物性が低下する。市販品としては、例えば、商品名バクテキラーBM−102VT、同BM−102TG:カネボウ化成株式会社製、及び、商品名ノバロンVZ100、同VZF101等:東亜合成株式会社製等が挙げられる。
本発明の抗菌性樹脂組成物は、(A)成分100質量部に対して(B)成分が0.01〜15質量部、好ましくは0.01〜3質量部配合される。(B)成分が0.01質量部未満では抗菌性が発揮できず、一方、5質量部を超えると分散不良となりやすく、樹脂添加混錬時の汚れの持ち込み、発熱による変色が生じる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、さらに(C)難燃剤(以下「(C)成分」ともいう)を配合することができる。難燃剤としては有機系難燃剤、無機系難燃剤、反応系難燃剤等を用いることができる。
有機系難燃剤としては、ブロム化ビスフェノール系エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系フェノキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系ポリカーボネート樹脂、ブロム化ポリスチレン樹脂、ブロム化架橋ポリスチレン樹脂、ブロム化ビスフェノールシアヌレート樹脂、ブロム化ポリフェニレンエーテル、デカブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノールA及びそのオリゴマー、ブロム化アルキルトリアジン化合物等のハロゲン系難燃剤;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリペンチルホスフェート、トキヘキシルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、ジメチルエチルホスフェート、メチルジブチルホスフェート、エチルジプロピルホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェート等のリン酸エステルやこれらを各種置換基で変性した化合物、各種の縮合型のリン酸エステル化合物、リン元素と窒素元素を含むホスファゼン誘導体等のリン系難燃剤;ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の縮合型のリン酸エステル化合物としては、下記一般式(I)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005239904
(但し、R、R、R及びRは、アルキル基、フェニル基又はキシリル基であり、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。Xは、2価のレゾルシノール残基、ハイドロキノン残基又はビスフェノールA残基である。m、m、m及びmは、それぞれ互いに独立して0又は1であり、nは1〜5のいずれかである。尚、このリン酸エステル化合物がブレンド物の場合には、nは1〜5の平均値である。)
無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウム、酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、ジルコニウム系、モリブデン系、スズ酸亜鉛、グアニジン塩、シリコーン系、ホスファゼン系化合物等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記反応系難燃剤としては、テトラブロモビスフェノールA、ジブロモフェノールグリシジルエーテル、臭素化芳香族トリアジン、トリブロモフェノール、テトラブロモフタレート、テトラクロロ無水フタル酸、ジブロモネオペンチルグリコール、ポリ(ペンタブロモベンジルポリアクリレート)、クロレンド酸(ヘット酸)、無水クロレンド酸(無水ヘット酸)、臭素化フェノールグリシジルエーテル、ジブロモクレジルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の(C)難燃剤は、(A)熱可塑性樹脂100質量部に対し、1〜20質量部、好ましくは5〜17質量部、さらに好ましくは6〜15質量部、特に好ましくは8〜13質量部使用される。
又、更に難燃性を向上させる目的から、ドリッピング防止剤、アンチモン化合物等を配合することができ、これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。ここで使用されるドリッピング防止剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン等のフッ素系樹脂、アンチモン化合物としてはSb等が挙げられ、これらは、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることが出来る。これらのドリッピング防止剤は、本発明の(A)熱可塑性樹脂100質量部に対して0.01〜3質量部の範囲で用いることが好ましい。
アンチモン化合物は、本発明の(A)熱可塑性樹脂100質量部に対して0.01〜10質量部の範囲で用いることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、連続ニーダー等により、各成分を混練することにより調製することができる。好ましい製造方法は押出機を用いる方法であり、特に好ましくは多軸押出機を用いる方法、あるいは押出機とバンバリーミキサー、連続ニーダー等を組み合わせた方法である。
更に、各々の成分を混練するに際して、それらの成分を一括して混練してもよく、多段、分割配合して混練してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、公知の無機・有機充填材を配合することができる。ここで使用される無機充填材としては、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラス繊維のミルドファイバー、ガラスビーズ、中空ガラス、炭素繊維、炭素繊維のミルドファイバー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸カルシウムウイスカー、ワラストナイト、マイカ、カオリン、モンモリロナイト、ヘクトライト、酸化亜鉛ウイスカー、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、板状アルミナ、板状シリカ、及び有機処理されたスメクタイト、アラミド繊維、フェノール樹脂繊維、ポリエステル繊維等があり、これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記充填材の分散性を向上させる目的から、公知のカップリング剤、表面処理剤、収束剤等で処理したものを用いることもでき、公知のカップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等がある。上記無機・有機充填材は、本発明の熱可塑性樹脂組成物100質量部に対して、1〜100質量部の範囲で通常使用される。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、公知の耐候(光)剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、着色剤、染料、結晶核剤、防かび剤、発泡剤、等を配合することができる。
更に、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、他の公知の重合体である、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS)、メチルメタクリレート・スチレン共重合体(MS)、スチレン・無水マレイン酸共重合体(SMA)、スチレン・メタクリル酸共重合体(SMAA)、α−メチルスチレンまたはマレイミドを共重合してなる耐熱性スチレン樹脂、α−メチルスチレン・アクリロニトリル共重合樹脂、ポリスチレン、ポリアミド樹脂、ポリアミドエラストマー、ポリエステル樹脂、ポリエステルエラストマー、PMMA、メタクリル酸メチル・マレイミド化合物共重合体、ポリフェニレンエーテル、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンスルフィド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、EVA、EVOH、ENE、LCP、熱可塑性ポリウレタン、芳香族ポリカーボネート、尿素樹脂、フェノキシ樹脂等を適宜配合することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形材料として使用する場合、該組成物中のゴム質含量は好ましくは1〜40質量%、更に好ましくは3〜35質量%、特に好ましくは5〜30質量%である。
このようにして調製された本発明の熱可塑性樹脂組成物は、射出成形、プレス成形、シート成形、フィルム成形、真空成形、異形押出成形、発泡成形等の公知の成形法により、成形品を得ることができる。
本発明の組成物から得られる抗菌性熱可塑性樹脂成形体は、防かび、防藻及び抗菌性を必要とし、且つABS樹脂成形体が利用される種々の分野で有効である。具体的な用途としては、例えば、弱電関係では冷蔵庫、洗濯機、掃除機、扇風機、乾燥機、空調機、電話機、電気ポット、炊飯器、食器洗浄機、食器乾燥機、電子レンジ、ミキサー、VTR、テレビ、時計、ステレオ、テープレコーダー,OA機器等、車両関係の内外装、雑貨関係では住宅部品、浴用部品、トイレ等のサニタリー用品、各種医療器具、各種容器、スポーツ用品、日用品、建材、光学機器、万年筆、シャープペンシル、ボールペン、紙台所用品では三角コーナー、まな板、ボール、ざる等がある。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。尚、実施例中において部及び%は、特に断らない限り質量基準である。また、実施例、比較例中の各種測定は、下記の方法に拠った。
〔1〕評価方法
(1)ゴム質重合体のゲル含率;
上記したため省略する。
(2)ゴム質重合体ラテックスの平均粒子径;
(A)成分の形成に用いるゴム質重合体ラテックスの平均粒子径は、光散乱法で測定した。測定機は、大塚電子社製LPA―3100型を使用し、70回積算でミュムラント法を用いた。尚、(A)成分中の分散グラフト化ゴム質重合体粒子の粒子径は、ラテックス粒子径とほぼ同じであることを電子顕微鏡で確認した。
(3)(A)成分のグラフト率;上記したため省略する。
(4)(A)成分のアセトン可溶分の極限粘度〔η〕;上記したため省略する。
(5)耐衝撃性;
ISO試験法179に準拠して、ノッチ付きシャルピー衝撃強さ(KJ/m)を測定した。
(6)曇価(Haze)
厚み2.4mmの試験片を使用し、ASTM D1003に準拠して測定した。単位は%である。
(7)全光線透過率(Tt)
厚み2.4mmの試験片を使用し、ASTM D1003に準拠して測定した。単位は%である。
(8)抗菌性
肉厚1.6mm×50mm×50mmの平板成形品を使用し、JIS Z2801 2000−5.2のプラスチック製品などの試験方法に従い、抗菌剤未配合材料と抗菌剤配合材料の23℃の蒸留水に16時間浸漬後の生菌数の増減値差を測定した。菌株種として、大腸菌(IF O3972)及び黄色ブドウ球菌(IFO 12732)を使用した。
(9)耐変色性
試験片の成形条件ペレット状の熱可塑性樹脂組成物である成形材料を用いて、3.5オンス射出成形機を用い、下記の条件1及び2により縦50mm、横80mm、厚さ2.5mmの試験片を得た。色調測定の試験片は、条件1では10ショット目、条件2では2ショット目の成形品とした。条件1;シリンダー温度230℃、射出・保在時間10秒、冷却時間20秒、その他20秒からなる50秒サイクルで15ショット連続成形を行った。条件2;シリンダー温度230℃で、成形材料をシリンダー内に最大量食い込ませ、15分間滞留させ、射出・保在時間10秒、冷却時間20秒でスクリューを回転させずに5ショット成形を行った。色調差ΔEの測定条件上記の条件1及び2の色調差ΔEを、須賀試験機社製分光測色計を用いて求めた。ΔEが小さいほど変色性 に優れる。
(10)難燃性
UL94規格に定められた方法により、長さ127×幅13×厚み2mmの試験片について垂直燃焼試験を行った。
〔2〕熱可塑性樹脂組成物成分
(1)(A)成分
製造例;ABS樹脂(a−1)
撹拌機を備えた内容積7Lのガラス製フラスコに窒素気流中で、イオン交換水75部、ロジン酸カリウム0.5部、tert―ドデシルメルカプタン0.1部、ポリブタジエンラテックス(平均粒子径;3500Å、ゲル含率;85%)40部(固形分)、スチレン15部、アクリロニトリル5部を加え、撹拌しながら昇温した。内温が45℃に達した時点で、ピロリン酸ナトリウム0.2部、硫酸第一鉄7水和物0.01部、及びブドウ糖0.2部をイオン交換水20部に溶解した溶液を加えた。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.07部を加えて重合を開始した。1時間重合させた後、更にイオン交換水50部、ロジン酸カリウム0.7部、スチレン30部、アクリロニトリル10部、tert―ドデシルメルカプタン0.05部及びクメンハイドロパーオキサイド0.01部を3時間かけて連続的に添加し、更に1時間重合を継続させた後、2、2′―メチレンービス(4―エチルー6−tert―ブチルフェノール)0.2部を添加し重合を完結させた。反応生成物のラテックスを硫酸水溶液で凝固、水洗した後、乾燥してABS樹脂(a−1)を得た。この樹脂のグラフト率は68%、アセトン可溶分の極限粘度〔η〕は、0.45dl/gであった。
製造例2;AS樹脂(a′−1)
内容積30Lのリボン翼を備えたジャケット付き重合反応容器を2基連結し、窒素置換した後、1基目の反応容器にスチレン75部、アクリロニトリル25部、トルエン20部を連続的に添加した。分子量調節剤としてtert―ドデシルメルカプタン0.12部及びトルエン5部の溶液、及び重合開始剤として、1、1′―アゾビス(シクロヘキサンー1−カーボニトリル)0.1部、及びトルエン5部の溶液を連続的に供給した。1基目の重合温度は、110℃にコントロールし、平均滞留時間2.0時間、重合転化率57%であった。得られた重合体溶液は、1基目の反応容器の外部に設けたポンプにより、スチレン、アクリロニトリル、トルエン、分子量調節剤、及び重合開始剤の供給量と同量を連続的に取り出し2基目の反応容器に供給した。2基目の反応容器の重合温度は、130℃で行い、重合転化率は75%であった。2基目の反応容器で得られた共重合体溶液は、2軸3段ベント付き押出機を用いて、直接未反応単量体と溶剤を脱揮し、極限粘度〔η〕0.48のAS樹脂を得た。
製造例3;エチレン・プロピレン系ゴム強化樹脂(a−2−1)
リボン型攪拌翼、助剤連続添加装置、温度計を装備した容積20リットルのステンレス製オートクレーブに、エチレン・プロピレン系ゴム質重合体(JSR製、商品名「EP84」)を20部、スチレン56部、アクリロニトリル24部、トルエン110部を仕込み、内温を75℃に昇温して、オートクレーブ内容物を1時間攪拌して均一溶液とした。この後、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.45部を添加し、内温を更に昇温し、100℃に達した後は、この温度に保持しながら、攪拌回転数100rpmとして重合反応を行った。重合反応が開始してから4時間目から、内温を120℃に昇温し、この温度に保持しながら更に2時間反応を行って終了した。グラフト率は55%であった。内温を100℃まで冷却した後、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)−プロピオネート0.2部添加した後、反応混合物をオートクレーブより抜き出し、水蒸気蒸留により未反応物と溶媒を留去し、40mmφベント付押出機でシリンダー温度を220℃、真空度を700mmHgとして、揮発分を実質的に脱揮させ、ペレット化し、エチレン・プロピレン系ゴム強化樹脂(a−2−1)を得た。
製造例4
アクリル酸n−ブチル99部、アリルメタクリレート1部を乳化剤として不均化ロジン酸カリウム、重合開始剤として過硫酸カリウムを用い、重合温度80℃で乳化重合を行いアクリル系ゴム質重合体ラテックスを得た。得られたアクリル系ゴム質重合体粒子の重量平均粒子径は284nmであった。
製造例5;アクリルゴム系強化樹脂(a−2−2)
スチレン74部、及びアクリロニトリル26部を混合して、単量体混合物を調製した。ガラス製反応器に上記製造例4のアクリル系ゴム質重合体ラテックス100部(固形分換算)と水110部を仕込み、攪拌しつつ、窒素気流下、40℃に昇温した。40℃に達した時点で、20部の水に、ブドウ糖0.3部とピロリン酸ナトリウム1.2部、硫酸第一鉄0.01部を溶解した水溶液、及び、30部の水にt−ブチルハイドロパーオキサイド(以下、BHPと略記する。)0.4部、不均化ロジン酸カリウム2.4部を溶解した水溶液を反応器に仕込み、その直後に単量体混合物を、3時間/3時間30分にわたって連続添加し、重合を開始した。重合開始から75℃まで昇温し、その後、75℃で保持した後に重合を終了した。重合添加率は98%であった。この共重合ラテックスを凝固、水洗、乾燥し、粉末状のアクリルゴム系強化樹脂(a−2−2)を得た。
製造例6;水素添加系ゴム強化透明樹脂(a−3−1)
リボン型攪拌翼を備えた内容積10リットルのステンレス製オートクレーブに、水添ブロック共重合体(JSR製、商品名「ダイナロン4600P」)を30部、メタクリル酸メチル50部、スチレン10部、アクリロニトリル10部、トルエンを120部仕込み、攪拌により溶解させ均一溶液を得た後、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.5部、t−ドデシルメルカプタン0.1部を添加し、攪拌を続けながら昇温し、100℃に達した後は温度一定に制御しながら、攪拌回転数200rpmにて重合反応を行った。反応を6時間行って終了した。重合添加率は85%であった。また、グラフト率は42%であった。
100℃まで冷却後、2,2−メチレンビス−4−メチル−6−ブチルフェノール0.2部を添加した後、反応混合物をオートクレーブより抜き出し、水蒸気蒸留により、未反応物と溶媒を留去し、細かく粉砕した後、40mmφの真空ベント付き押出機(220℃、700mmHg真空)にて、実質的に揮発分を脱揮させ、ペレットし、水素添加系ゴム強化透明樹脂(a−3−1)を得た。
製造例7;透明ABS樹脂(a−3−2)
攪拌機を備えた内容積7リットルのガラス製フラスコに、前記(a−1)で使用したポリブタジエン15部(固形分換算)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.5部、t−ドデシルメルカプタン0.1部、およびイオン交換水100部を混合し、スチレン5部、アクリロニトリル5部およびメタクリル酸メチル10部を加えた。攪拌しながら45℃まで昇温後、エチレンジアミン4酢酸ナトリウム0.1部、硫酸第1鉄0.003部、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート・2水和物0.2部およびイオン交換水15部よりなる活性剤水溶液、ならびにジイソプロプルベンゼンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、1時間反応を続けた。
その後、スチレン10部、アクリロニトリル5部、メタクリル酸メチル50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部、t−ドデシルメルカプタン0.1部、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド0.2部、イオン交換水50部からなるインクレメンタル重合成分を3時間にわたって連続的に添加し、重合反応を続けた。添加終了後、さらに1時間攪拌を続けた後、2,2−メチレン−ビス−(4−エチレン−6−t−ブチルフェノール)0.2部を添加し、反応生成物をフラスコより取り出した。反応生成物のラテックスを塩化カルシウム2部で凝固し、反応生成物を良く水洗した後、75℃で24時間乾燥し、白色粉末の透明ABS樹脂(a−3−2)を得た。重合転化率は、98.5%、グラフト率は40%、極限粘度〔η〕は、0.40dl/gであった。ゴム成分の屈折率は、1.513、マトリックス樹脂の屈折率は、1.517であった。
製造例8;共重合体(a′−2)
スチレン13部、アクリロニトリル18部、メタクリル酸メチル59部、α−メチルスチレン10部をジクミルパーオキサイドを用いて溶液重合法で重合した。得られた共重合体の極限粘度〔η〕は、0.5dl/gであった。
(2)(B)成分として下記の物を使用した。
(B)成分;
B−1:商品名:ノバロンVZ−HK 東亜合成(株)製
B−2:商品名:バクテキラー BM−102VT カネボウ化成(株)製
B−3:Ag系抗菌剤 商品名:ゼオミックXAW10D 株式会社シナネンゼオミック製
(3)(C)成分及びその他成分として下記の物を使用した。
(C)成分;
C−1:難燃剤 商品名:東都化成製 エピコート5203
C−2:難燃剤 商品名:大八化学製PX−200
(4)その他成分;
D−1:難燃助剤 三酸化アンチモン 日本精鉱製PATOX−M
D−2:難燃助剤 大日化学工業製 T6CJM5
D−3:亜鉛華 堺化学社製
実施例1〜8 、比較例1〜6
表1(表2)記載の配合割合で、ヘンシエルミキサーにより混合した後、二軸押出機(シリンダー設定温度240℃)を用いて溶融混練し、ペレット化した。得られたペレットを十分に乾燥した後、射出成形(シリンダー設定温度230℃)により評価用試験片を作製した。
この試験片を用い、上記の評価方法で、耐衝撃性、透明性(曇価及び全光線透過率)、耐変色生、抗菌持続性、及び難燃性を評価した。評価結果を表1と表2に示した。
Figure 2005239904
Figure 2005239904
表1と表2に示される結果から、以下のことが明らかである。
本発明の実施例の成形品は、耐衝撃性、耐変色性、水浸漬後の抗菌持続性に優れている。
一方、比較例1〜4の成形品は、本発明の(B)成分をAg系抗菌剤に替えたものであり、比較例6は更に亜鉛華を配合したものであるが、いずれも本発明に比べて水浸漬後の抗菌持続性及び耐変色性が劣ることことが分る。また、実施例5および実施例8の透明性
優れた樹脂の場合には、本発明の(B)成分をAg系抗菌剤に替えた場合(比較例2及び比較例4)に比べて透明性に優れることも明らかである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃性、耐変色性、水浸漬後の抗菌持続性、透明性に優れた熱可塑性樹脂組成物であり、防かび、防藻及び抗菌性を必要とする例えば、弱電関係では冷蔵庫、洗濯機、掃除機、扇風機、乾燥機、空調機、電話機、電気ポット、炊飯器、食器洗浄機、食器乾燥機、電子レンジ、ミキサー、VTR、テレビ、時計、ステレオ、テープレコーダー,OA機器等、車両関係の内外装、雑貨関係では住宅部品、浴用部品、トイレ等のサニタリー用品、各種医療器具、各種容器、スポーツ用品、日用品、建材、光学機器、万年筆、シャープペンシル、ボールペン、紙台所用品では三角コーナー、まな板、ボール、ざる等の各種成形品として適用できる。

Claims (8)

  1. (A)ゲル含率が70質量%以上のジエン系ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体をグラフト重合して得られるゴム強化スチレン系樹脂(a−1)を主成分とする熱可塑性樹脂100質量部に対して、
    (B)亜鉛を必須成分として含有する無機系複合物0.01〜5質量部を配合してなる抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
  2. (A)非ジエン系ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体をグラフト重合して得られるゴム強化スチレン系樹脂(a−2)を主成分とする熱可塑性樹脂100質量部に対して、
    (B)亜鉛を必須成分として含有する無機系複合物0.01〜5質量部を配合してなる抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
  3. (A)ゴム質重合体の存在下に、(メタ)アクリル酸エステル化合物50質量%以上を含むビニル単量体をグラフト重合して得られるゴム強化スチレン系樹脂(a−3)を主成分とする熱可塑性樹脂100質量部に対して、
    (B)亜鉛を必須成分として含有する無機系複合物0.01〜5質量部を配合してなる抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
  4. 上記(a−3)が、成形品としたときの全光線透過率が70%以上、かつ曇価が25以下である請求項3記載の抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
  5. 上記(B)の亜鉛の含有量は、酸化亜鉛換算で10〜90質量%の無機系複合物である請求項1〜4のいずれかに記載の抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
  6. 上記(B)は、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化ナトリウム、リン酸カルシウム、及び酸化アルミニウムから選ばれた少なくとも1種の無機化合物を含有する無機系複合物である請求項1〜5のいずれかに記載の抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
  7. さらに、上記(A)熱可塑性樹脂100質量部に対して、(C)難燃剤1〜20質量部を配合してなる請求項1〜6のいずれかに記載の抗菌性熱可塑性樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物を用いてなることを特徴とする成形品。
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