JP2005229105A - 半導体素子およびその製造方法 - Google Patents

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正雄 内田
Makoto Kitahata
真 北畠
Osamu Kusumoto
修 楠本
Masaya Yamashita
賢哉 山下
Kunimasa Takahashi
邦方 高橋
Ryoko Miyanaga
良子 宮永
Koichi Hashimoto
浩一 橋本
Kaoru Osada
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Abstract

【課題】 半導体層の上に不純物注入マスクを形成する際に、不純物注入領域と不純物非注入領域との境界に発生する段差を小さくする。
【解決手段】 炭化珪素層12の上に、不純物注入のためのマスクとして、酸化膜である保護膜25と、アルミニウムである第1の膜26と、酸化膜である第2の膜27とを形成する。そして、ドライエッチングを行うことにより、第2の膜27をパターニングする。このとき、第1の膜26はエッチングストッパーとなり、第1の膜26でエッチングが停止する。その後、第1の膜26のうち暴露している部分をエッチングにより除去した後に、保護膜25の上から炭化珪素層12に対して不純物注入を行う。その後、残存する保護膜25、第1の膜26および第2の膜27を除去する。
【選択図】 図2


Description

本発明は、ワイドギャップ半導体を用いたパワー半導体素子に関するものであり、特に、不純物注入領域を有する炭化珪素層を用いた半導体素子およびその製造方法に関するものである。
炭化珪素(シリコンカーバイド、SiC)は珪素(Si)に比べて高硬度でワイドバンドギャップを有する半導体であり、パワー素子や耐環境素子、高温動作素子、高周波素子
等へ応用される材料である。SiCを用いたスイッチング素子の代表的なものとして、例えば特許文献1に開示されるようなMOSFETが知られている。図9は、従来におけるSiCを用いた一般的なMOSFETのユニットセルを示す断面図である。
図9に示すように、従来の炭化珪素からなる縦型蓄積型のMOSFET80は、例えばn型の4H−SiCからなるn+形の半導体基板81と、半導体基板81の上に設けられた4H−SiCからなるn型炭化珪素層82と、n型炭化珪素層82の上部のうちユニットセルの両側方に位置する領域に設けられ、例えばアルミニウムが注入されたp型ウェル領域83と、n型炭化珪素層82のうち2つのpウェル領域83に挟まれる領域の上からその2つのpウェル領域83の上に亘って延びる、例えばn型の4H−SiCからなるチャネル層84と、pウェル領域83の上部に、チャネル層84の外側方と接するように設けられ、例えば窒素が注入されたソース領域85と、チャネル層84の上から、ソース領域85の一部の上に亘って設けられたゲート絶縁膜86と、ゲート絶縁膜86の上に設けられたゲート電極87と、ソース領域85の上から、p型ウェル領域83のうちソース領域85の外側方に位置する部分の上に亘って設けられたソース電極88と、半導体基板81の下面状に設けられたドレイン電極89と、ゲート電極87、ゲート絶縁膜86およびソース電極88のうちゲート電極87と近接する側の端部を覆う層間絶縁膜90と、ソース電極88に接する配線電極91とを備えている。
ソース電極88は、pウェル領域83と電気的に接続されることにより、ベース電極としての役割を兼ね備えている。なお、pウェル領域83のうちソース電極88と接する部分8Aにp+形の不純物注入を行う場合もある。
ソース電極88を接地した状態でドレイン電極89およびゲート電極87にプラスの電圧を印加するとチャネル層84がオンし、MOSFET80はスイッチング動作が可能となる。
図9に示すような半導体素子を形成するために、炭化珪素への不純物注入を室温で行うと、たとえ後に活性化のための熱処理を行ったとしても結晶回復は思わしくない。そのため、炭化珪素への不純物注入は、基板を数百℃に加熱して行う。このように高温で不純物を注入するときに、珪素(Si)への不純物注入で一般的に用いられるフォトレジストのみをマスクとして適用すると、高温によってフォトレジストが軟化して所望のマスク形状を維持できず、設計通りの不純物プロファイルを得ることができない。したがって、炭化珪素への不純物注入では、SiO2層をパターニングして開口部を設けたものをマスクとして用いるのが望ましい。
図10および図11は、従来の半導体素子の製造方法のうち不純物注入に関するプロセスを説明する図である。
図10(a)では、n型炭化珪素層82のみを示している。このn型炭化珪素層82の上に、図10(b)に示す工程でSiO2層95を形成し、図10(c)に示す工程で、SiO2層95の上にフォトレジスト96を塗布し、図10(d)に示す工程で、フォトレジスト96をパターニングする。次に、図11(a)に示す工程で、パターニングされたフォトレジスト96をマスクとしてリアクティブイオンエッチング(RIE)を行うことにより、SiO2層95をパターニングする。このとき、フォトレジスト96は、上部がエッチングにより除去されて薄くはなるもののRIEが終了するまでSiO2層95の上を覆い続ける。そのため、SiO2層95では、フォトレジスト96により覆われていない領域のみが除去されることとなる。このRIEは、n型炭化珪素層82が表面に露出するところで停止する。その後、図11(b)に示す工程で、RIE終了後に薄く残ったフォトレジスト96を除去する。次に、図11(c)に示す工程で、SiO2層95をマスクとしてp型の不純物を注入することにより、n型炭化珪素層82の上部のうちマスクで覆われていない領域101に不純物注入領域101が形成される。このとき、n型炭化珪素層82の上部のうちマスクで覆われている領域102は不純物非注入領域のままである。次に、図11(d)に示す工程で、SiO2層95を除去する。この後、不純物注入領域の活性化や、チャネル層堆積、ソース領域形成などのプロセスを経て、半導体素子が形成される。
特開2000−138231号公報
しかしながら、上述した従来の構成では、不純物注入領域101と不純物非注入領域102の境界部分103(図11(d)に示す)に意図しない段差が発生し、半導体素子の移動度低下や耐圧低下を引き起こすという不具合があった。この段差発生の原因は図11(a)に示す工程のSiO2層95のエッチングにある。以下に、これを詳細に説明する。図12(a)〜(c)は、従来の方法で炭化珪素層に不純物注入を行った場合に、不純物注入領域と不純物非注入領域との境界部分に段差が生じる理由を説明するための模式図である。なお、図12においては、段差をより明確に図示するために、段差を実際よりも誇張して示している。
図12(a)は、n型炭化珪素層82上に設けられたSiO2層95がパターニングされた後の状態を示している。図12(a)に示すn型炭化珪素層82がSiO2層95の下端部と接する部分を拡大した図を図12(b)に示す。SiO2層95のパターニング方法としては、ウェットエッチングとドライエッチングが考えられるが、ウェットエッチングでは基板面に対して平行な方向へのサイドエッチングの影響が大きく、数ミクロンという微細な不純物非注入領域を制御性良く形成することは困難であるため、一般的にはドライエッチング(RIE)が用いられる。ドライエッチングのガスとしては、フルオロカーボンや六フッ化ケイ素が用いられる。RIEではサイドエッチングが起こりにくいためにミクロンオーダーのパターニングが容易である。
不純物注入領域を形成するためのマスクであるSiO2層95の側面はn型炭化珪素層82の上面に対して垂直であることが好ましい。そのため、ドライエッチングにおけるプラズマのエネルギーやガス流量、圧力などを選択する必要がある。そのような条件下のドライエッチングでは、炭化珪素もわずかにエッチングされてしまうため、オーバーエッチングとなるおそれがある。さらに、n型炭化珪素層82のうちSiO2層95の下側方に位置する部分では、他の領域よりもオーバーエッチングが進行して深さd2の凹部97が形成される。例えば、約2ミクロンのSiO2層95に対して、CHF3とO2の混合ガスを用いてRIEを行ったところ、n型炭化珪素層82の全体的なオーバーエッチングの深さd1は約15nmであり、SiO2層95の下側方に位置する部分の局所的な凹部97の深さd2は約100nmであった。このような状態で不純物注入を行うと、図12(c)に示すように、不純物注入領域は、凹部97の下に位置する領域が深さd2の分だけ深く形成される。
これらのオーバーエッチングや凹部97が原因となって、不純物注入領域と不純物非注入領域を横切って電流を流す構成を有する半導体素子では、移動度の低下が引き起こされ、オン抵抗が増大してしまう。また、不純物注入領域101の一部のみが深く形成されてしまうために、その部分で電界集中が起こりやすくなる。そのため、縦型のパワーMOSFETなどの場合には特に、予想よりも耐圧が低下してしまう。
さらには、このドライエッチングプロセスによって、レジストやSiO2層とエッチングガスとが反応した際に有機物等が生成され、これらがn型炭化珪素層82のうち露出している部分に付着して表面を汚染してしまう。さらに、これらを後のプロセスでも除去できない場合には、有機物がマスクとして働き、さらに段差を深くする場合がある。
本発明では、不純物を注入するときのマスクの構造を講ずることにより、高い移動度および耐圧を有する半導体素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の半導体素子の製造方法は、ワイドバンドギャップの半導体層を有する半導体素子の製造方法であって、上記半導体層の上方に、第1の膜を形成する工程(a)と、上記第1の膜の上に第2の膜を形成する工程(b)と、上記第1の膜よりも上記第2の膜のエッチング速度が大きい条件でエッチングを行うことにより、上記第2の膜をパターニングして上側マスクを形成し、上記第1の膜のうちの一部を暴露する工程(c)と、上記工程(c)の後に、上記上側マスクをエッチングマスクとして上記第1の膜をパターニングして下側マスクを形成する工程(d)と、上記工程(d)の後に、上記半導体層に不純物を注入することにより、不純物注入領域を形成する工程(e)とを備える。
これにより、工程(c)では、第1の膜がエッチングストッパーとなるため、半導体層のオーバーエッチングが進行しない。したがって、この方法によって製造された半導体素子では、半導体層の上面において、不純物非注入領域が全域に亘って不純物注入領域よりも低くならず、移動度の低下が抑制される。また、不純物非注入領域と不純物注入領域との境界に局所的な凹部も形成されないため、電界集中による耐圧の低下が抑制され、ゲート絶縁膜の絶縁不良も改善することができる。
なお、工程(c)で、第1の膜がエッチングストッパーとして十分に機能するためには、第1の膜に対する第2の膜のエッチング速度の割合(選択比)は5以上であることが好ましく、理想的には10以上(すなわち、第1の膜がほとんどエッチングされない選択比)であることが好ましい。
またこの場合、第1の膜がエッチングストッパーとして働くため、エッチング条件(ガス、圧力、パワー、時間など)の選択の幅が拡がり、下地の半導体層のダメージを気にすることなく高速エッチングする等の条件も選択することができる。
さらに、第1の膜を設けることで、ドライエッチングの際に半導体層に付着した有機物等の汚染物を、第1の膜を除去する際にリフトオフ効果で除去することができる。
なお、上記の不純物注入領域とは、工程(e)で注入された不純物を含む領域のことをいう。そして、上記の不純物非注入領域とは、工程(e)で注入された不純物を含まない領域のことであり、不純物非注入領域に工程(e)以外で注入された不純物が含まれていてもよい。
上記工程(e)の後に、上記半導体層の上に残存する上記上側マスクおよび上記下側マスクを除去する工程(f)と、上記不純物注入領域に注入された上記不純物を活性化する工程(g)とをさらに備えていてもよい。
上記第1および第2の膜は互いに異なる膜であって、金属、炭素を含む膜、絶縁体または半導体からなる膜から選択されることが好ましい。
上記工程(a)では、上記半導体層に接し、炭素を含む膜からなる第1の膜を形成し、上記工程(e)の後に、上記半導体層の上に残存する上記上側マスクを除去して上記下側マスクのうちの少なくとも一部を残存させる工程(h)と、上記工程(h)の後に、上記半導体層に対して熱処理を行う工程(i)とをさらに備えていてもよい。この場合には、工程(i)において、炭素を含む下側マスクがキャップ層として半導体層を保護するため、高温の熱処理を行っても半導体層の表面荒れを抑制することができる。これにより、例えば1500℃以上の高温の熱処理が可能となる。
上述の製造方法において、上記工程(a)の前に、上記半導体層の上に保護膜を形成する工程(j)をさらに備えていてもよく、この場合には、上記工程(a)では、上記保護膜の上に上記第1の膜を形成し、上記工程(e)では、上記保護膜の上から上記不純物を注入すればよい。これにより、選択した第1の薄膜が半導体層に対して反応する材料であったとしても、保護膜が第1の薄膜と半導体層との直接的な反応を保護し、後に保護膜を除去することで、清浄な半導体層表面が得られる。
上記保護膜は、絶縁体、半導体または炭素を含む膜であってもよい。
上記保護膜は炭素を含む膜であって、上記工程(e)の後に、上記上側マスクおよび上記下側マスクを除去し、上記保護膜のうちの少なくとも一部を残存させる工程(k)と、上記工程(k)の後に、上記半導体層に対して熱処理を行う工程(l)とをさらに備えていてもよい。この場合には、工程(l)において、炭素を含む保護膜がキャップ層として半導体層を保護するため、高温の熱処理を行っても半導体層の表面荒れを抑制することができる。これにより、例えば1500℃以上の高温の熱処理が可能となる。
上記工程(e)で、上記半導体層を加熱しながら上記不純物を注入する場合には、不純物注入マスクとしてフォトレジストを用いることができないため、その代わりとして絶縁膜等を用いる必要がある。その場合には、絶縁膜等を除去する際にオーバーエッチングが進行しやすいため、本発明を適用すると高い効果を得ることができる。
上記半導体層は、2.0eV以上のバンドギャップエネルギーを有することが好ましい。
上記半導体層は炭化珪素であることが好ましい。
本発明の第1の半導体素子は、ワイドバンドギャップを有する半導体層と、上記半導体層の一部に不純物注入を行うことにより設けられた不純物注入領域とを有する半導体素子であって、上記半導体層の表面のうち上記不純物注入領域が設けられた領域の高さと、上記半導体層の表面のうち上記不純物注入領域を除く領域の高さとの差が10nm以下である。ここで、「上記半導体層の表面のうち上記不純物注入領域が設けられた領域の高さ」とは、具体的には、図12(c)における高さh2のことをいい、「上記半導体層の表面のうち上記不純物注入領域を除く領域の高さ」とは、図12における高さh1のことをいう。そして、これらの「高さの差」とは、距離d1のことをいう。なお、距離d1は、不純物注入のためのマスク(図12(b)に示すSiO2層95)を形成するときに、炭化珪素層(図12(b)に示す炭化珪素層82)に対して起こるオーバーエッチングの深さのことである。
このような半導体素子は、不純物注入領域を形成するための注入マスクとして、第1の膜および第2の膜を有し、上記第1の膜よりも上記第2の膜のエッチング速度が大きい条件でエッチングを行うことによりパターニングされたマスクを用いることにより形成可能である。
この半導体素子では、移動度の低下が抑制される。
また、ゲート絶縁膜の絶縁不良も改善することができる。
本発明の第2の半導体素子は、第1の半導体素子と同様の方法によって製造された素子である。具体的にいうと、第1の半導体素子を規定する際には半導体層の上面に注目したのに対し、第2の半導体素子では不純物注入領域の下端部に注目している。これは、第1の半導体素子のように上面の高さが10nm以下である場合には、そのマスクを用いて不純物注入を行うと、不純物が注入される深さのばらつきも小さくなるためである。
本発明の第2の半導体素子は、ワイドバンドギャップを有する半導体層と、上記半導体層の一部に不純物注入を行うことにより設けられた不純物注入領域とを有する半導体素子であって、上記不純物注入領域のうち上記不純物注入領域の下縁部の高さと、上記不純物注入領域のうち上記下縁部を除く部分の高さとの差が10nm以下である。ここで、「不純物注入領域の下縁部の高さ」とは、具体的には、図12(c)における凹部105の下端部の高さh5のことをいい、「上記不純物注入領域のうち上記下縁部を除く部分の高さ」とは、図12(c)に示す不純物拡散層101のうち凹部105を除く部分の高さh4のことをいう。そして、これらの高さの差とは、図12(c)に示す距離d3のことをいう。なお、距離d3は、図12(c)に示す凹部97の下端部の高さh3と、不純物注入領域101の上面のうち凹部97を除く領域の高さh2との差にほぼ等しい。
この場合には、不純物の下端部に電界集中が起こりにくくなるため、耐圧の低下が抑制される。
上記半導体層は、2.0eV以上のバンドギャップエネルギーを有することが好ましい。
上記半導体層は炭化珪素であることが好ましい。
上述の半導体としては、例えば縦型反転型MISFETが挙げられる。具体的な構造としては、上記半導体層は、半導体基板の上面上に設けられた第1導電型の炭化珪素層であって、上記不純物注入領域は、上記炭化珪素層の一部に設けられ、上記炭化珪素層よりも深さの浅い第2導電型のウェル領域であって、上記ウェル領域の上部の一部に設けられ、上記ウェル領域よりも深さの浅い第1導電型のソース領域と、上記ウェル領域のうち、少なくとも上記ソース領域が形成されていない部分の上に設けられたゲート絶縁膜と、上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、上記ソース領域上に形成され、上記ウェル領域と電気的に接続されたソース電極と、上記半導体基板の下面上に設けられたドレイン電極とをさらに備えていてもよい。
上述の半導体素子では、上記ウェル領域のうち上記ソース領域の側方に位置する部分の長さ(電流が流れる方向の長さ)が2ミクロン以下であることが好ましい。
また、上述の半導体素子としては、例えば縦型蓄積型MISFETが挙げられる。具体的な構造としては、上記半導体層は、半導体基板の上面上に設けられた第1導電型の炭化珪素層であって、上記不純物注入領域は、上記炭化珪素層の一部に設けられ、上記炭化珪素層よりも深さの浅い第2導電型のウェル領域であって、上記炭化珪素荘の上部の一部から上記ウェル領域の上部の一部にわたって設けられた第1導電型の炭化珪素からなるチャネル層と、上記ウェル領域の上部の一部に設けられ、上記ウェル領域よりも深さが浅く、上記チャネル層と接する第1導電型のソース領域と、上記チャネル層のうち少なくとも上記ウェル領域の上に位置する部分の上に設けられたゲート絶縁膜と、上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、上記ソース領域上に形成され、上記ウェル領域と電気的に接続されたソース電極と、上記半導体基板の下面上に設けられたドレイン電極とをさらに備える。
上記チャネル層は、少なくとも1層の第1炭化珪素層と、上記第1炭化珪素層よりも同一導電型の不純物濃度が高くかつ前記第1炭化珪素層の膜厚よりも薄い、少なくとも1層の第2炭化珪素層とからなる積層構造であることが好ましい。
上述の半導体素子では、上記ウェル領域のうち上記ソース領域の側方に位置する部分の長さが2ミクロン以下であることが好ましい。
上述の半導体素子の他の例としては、横型反転型MISFETが挙げられる。具体的な構造としては、上記半導体層は、半導体基板の上面上に設けられた第1導電型の炭化珪素層であって、上記不純物注入領域は、上記炭化珪素層の上部に互いに離間して設けられ、かつ第2導電型のソース領域およびドレイン領域であって、上記炭化珪素層のうち上記ソース領域と上記ドレイン領域との間に位置する部分の上に設けられたゲート絶縁膜と、上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極とをさらに備える。
上述の半導体素子では、上記ソース領域と上記ドレイン領域との間の長さ(電流が流れる方向の長さ)が2ミクロン以下であることが好ましい。
上述の半導体素子の他の例としては、横型蓄積型MISFETが挙げられる。具体的な構造としては、上記半導体層は、半導体基板の上面上に設けられた第1導電型の炭化珪素層であって、上記不純物注入領域は、上記炭化珪素層の上部に互いに離間して設けられ、かつ第2導電型のソース領域およびドレイン領域であって、上記炭化珪素層の上部に設けられ、上記ソース領域およびドレイン領域に接し、少なくとも上記ソース領域とドレイン領域との間に位置する部分に設けられた、第2導電型の炭化珪素からなるチャネル層と、上記チャネル層のうち上記ソース領域と上記ドレイン領域との間に位置する部分の上に設けられたゲート絶縁膜と、上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極とをさらに備える。
上記チャネル層は、少なくとも1層の第1炭化珪素層と、上記第1炭化珪素層よりも同一導電型の不純物濃度が高くかつ前記第1炭化珪素層の膜厚よりも薄い、少なくとも1層の第2炭化珪素層とからなる積層構造であることが好ましい。
上述の半導体素子では、上記ソース領域と上記ドレイン領域との間の長さ(電流が流れる方向の長さ)が2ミクロン以下であることが好ましい。
なお、上記における縦型MOSFETの場合は、ソース電極は、pウェル領域と電気的に接続されることにより、ベース電極としての役割を兼ね備えている。なお、pウェル領域のうちソース電極と接する部分にp+形の不純物注入を行う場合もある。また、pウェル領域と電気的に接続させるために、ソース領域の一部をドライエッチング等により除去してpウェル領域を露出させるが、このドライエッチングは必須ではなく、その他の方法として、例えば、pウェル領域と接触させたい部分にはソース領域の不純物注入を行わない構造としたり、ソース領域の上からさらにp+形の不純物注入を行うことにより、ソース領域の一部をp型化することも可能である。
本発明の半導体装置およびその製造方法では、半導体層の上面において、不純物注入領域が全域に亘って不純物非注入領域よりも低くならず、これにより、移動度の低下が抑制される。また、不純物非注入領域と不純物注入領域との境界に局所的な凹部も形成されないため、電界集中による耐圧の低下が抑制され、ゲート絶縁膜の絶縁不良も改善することができる。
また、半導体層の表面に付着した有機物を除去できたり、エッチング条件(ガス、圧力、パワー、時間など)の選択の幅が拡がる等の効果もある。
また、第1の薄膜または保護膜として炭素を含む膜を用いた場合には、その膜を、半導体層へ注入された不純物の熱処理時におけるキャップ層としても利用することができる。この場合には、高温熱処理時の半導体層表面の表面荒れを抑制することもできる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)〜(d)および図2(a)〜(d)は、第1の実施形態における半導体素子の製造方法を示す断面図である。なお、ここでは、炭化珪素層を有する半導体素子の製造工程のうち、炭化珪素層に不純物を注入する工程について説明する。
まず、図1(a)に示す炭化珪素層12を準備する。この炭化珪素層12の上に、図1(b)に示す工程で、保護膜25、第1の膜26および第2の膜27を堆積する。保護膜25は、炭化珪素層12の上部を熱酸化することによって形成した熱酸化膜であってもよいし、あるいはCVD法等で堆積されたSiO2膜であってもよく、その膜厚は約40nmである。第1の膜26はアルミニウムであり、その膜厚は約100nmである。第2の膜27はSiO2膜であり、その膜厚は約2μmである。
次に、図1(c)に示す工程で、第2の膜27の上にフォトレジスト28を塗布し、図1(d)に示す工程で露光、現像を行ってパターニングし、フォトレジスト28の幅を10μm以下にする。
次に、図2(a)に示す工程で、フォトレジスト28をマスクとしてRIEによるドライエッチングを行う。ドライエッチングは、例えばCHF3とO2の混合ガスを導入して反応室内を0.6Paの圧力に保ち、プラズマを発生させて行う。このとき、フォトレジスト28は若干エッチングされるが、完全に除去されてしまわないように厚さをあらかじめ調整しておく。第2の膜27であるSiO2膜はフォトレジスト28がマスクとなってパターニングされる。ここで、第1の膜26であるアルミニウムは、CHF3とO2の混合ガスによるプラズマに対して耐性を有し、ほとんどエッチングされない。したがって、従来の半導体素子の製造方法に見られたようなオーバーエッチングや凸部が発生しない。
次に、図2(b)に示す工程で、フォトレジスト28を除去した後に、パターニングされた後の第2の膜27をマスクとしてウェットエッチングを行うことにより、第1の膜26をパターニングする。次に、図2(c)に示す工程で、第2の膜27および第1の膜26をマスクとして400度の温度で不純物注入を行うことにより、後にp型ウェル領域となる不純物注入領域13を形成する。炭化珪素への不純物注入は、不純物注入領域の結晶性を向上させるために室温ではなく炭化珪素を加熱した状態で行うのが好ましい。ここでは第1の膜26としてアルミニウムを用いているので、アルミニウムが溶融しない温度まで基板を加熱することができる。
p型ウェル領域を形成するために、不純物注入領域13は800nm程度の深さで形成する。このとき、保護膜25は極めて薄いので、アルミニウムイオンは容易に突き抜けて、その下の炭化珪素層12に到達する。
次に、図2(d)に示す工程で、炭化珪素層12の上の保護膜25、第1の膜26および第2の膜27をすべて除去する。これらは全てバッファードフッ酸で除去可能である。
以上の工程を終了した直後では、炭化珪素層12の表面は段差がなく平坦な状態にある。詳細に調査すると、炭化珪素層12に注入された不純物(ここではアルミニウム)の総ドーズ量が約2x1014cm−2の場合、不純物非注入領域30の表面に比べて不純物注入領域29の表面が約10〜15nmほど高くなるが、高温活性化アニール(例えば1700℃)を行うことにより、注入された不純物が活性化されて、p型ウェル領域13が形成され、不純物注入領域と不純物非注入領域の界面2Aにおける段差は観測されなくなることがわかった。
次に、上述の方法で形成した不純物注入領域を有する半導体装置の構造の例について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態における半導体素子(SiCを用いたMOSFET)のユニットセルの構造を示す断面図である。なお、一般的な縦型のMOSFETのユニットセルとは、ソース電極を中心とした電極の配置をいうのに対し、図3に代表される図では、ゲート電極を中心とした電極の配置を示している。つまり、本発明では、一般的な2つのユニットセルの結合部をユニットセルとして表示することとする。
本実施形態の縦型蓄積型MOSFETは、n+型の4H−SiC(0001)からなる半導体基板11を有している。半導体基板11は、<11−20>(112バー0)方向に約8度オフカットした表面を有しており、その抵抗率は約0.02Ωcm2である。半導体基板11の上には、4H−SiC(0001)のn型炭化珪素層12が設けられている。その厚さは約15μmであり、濃度3x1015cm−3の窒素がドープされている。n型炭化珪素層12は、半導体基板11の上にエピタキシャル成長により形成されたものである。半導体基板11とn型炭化珪素層12との間には、バッファー層と呼ばれる高濃度のn型炭化珪素層を介在させてもよい。
n型炭化珪素層12の上部のうちユニットセルの両側方に位置する領域には、p型のウェル領域13が設けられている。このpウェル領域13は、上述したマスクを用いて形成されたものである。具体的には、n型炭化珪素層12の上部に図1および図2に示すような保護膜25, 第1の膜26, 第2の膜27からなるマスクを形成して、例えばアルミニウムを約2×1018cm−3の濃度で0.8μm程度の深さだけ注入した後に、約1700度の高温でアニールすることにより形成する。
n型炭化珪素層12のうち2つのp型ウェル領域13に挟まれる領域の上から、その2つのp型ウェル領域の上に延びるように、n型4H−SiCからなるチャネル層14が形成されている。ここでは、チャネル層14は、アンドープ層と約5x1017Cm−3のn型不純物を含むドープ層とを交互に積層したデルタドープ層であるとする。ドープ層は10nm程度、アンドープ層は40nm程度として、チャネル層14の厚さは約0.2μmとなる。もちろん、本発明では、チャネル層14はデルタドープ層に限らず、n型のエピタキシャル層でもよい。
p型ウェル領域13の上部にはソース領域15が形成されている。ソース領域15は、チャネル層14の外側方と接するように設けられている。半導体素子の作成方法によっては、ソース領域15は、チャネル層14の下方と接するように設けられる場合もある。ソース領域15は、例えば、窒素が約1x1019cm−3の濃度で0.3μm程度の深さだけ注入した後に、約1700度の高温でアニールすることにより形成する。なお、ソース領域15も、図1および図2に示すような保護膜25, 第1の膜26, 第2の膜27からなるマスクを用いて形成してもよい。
チャネル層14の上からソース領域15の一部の上には、厚さ約80nmのゲート絶縁膜16が設けられている。ゲート絶縁膜16は、炭化珪素層12の上部を熱酸化することにより形成する。ゲート絶縁膜16の上には、アルミニウムからなるゲート電極17が設けられている。ゲート電極17はポリシリコン等の半導体であってもかまわない。ソース領域15の上から、n型炭化珪素層12のうちソース領域15の外側方に位置する部分の上に亘って、ニッケルからなるソース電極18が設けられている。ソース電極18は、ニッケル膜を形成した後に約1000度の温度で熱処理することにより形成する。この熱処理により、ソース電極18とソース領域15とはオーム接触となる。ソース電極18は、p型ウェル領域13に電気的に接続されるベース電極としての役割を兼ね備えた構造を有している。このように、ソース電極とベース電極を共通にすることで、ユニットセルの集積化や素子作製プロセスの簡素化などが実現できる。※ここで、ソース電極18とp型ウェル領域13との間の電気抵抗を低減するために、p型ウェル領域13のうち界面に位置する部分に、他の領域よりも高い濃度のアルミニウムをイオン注入してp+形のイオン注入領域を形成していてもよい。
半導体基板11の裏面上には、ニッケルからなるドレイン電極19が設けられている。ドレイン電極19は、ニッケル膜を形成した後に約1000度の温度で熱処理することにより形成する。この熱処理により、ドレイン電極19と半導体基板11とはオーム接触となる。
ゲート電極17の上は層間絶縁膜21に覆われており、層間絶縁膜21およびソース電極18の上は、上部配線電極20に覆われている。層間絶縁膜21により、ゲート電極17と上部配線電極20が絶縁される。また、上部配線電極20は、複数のユニットセルのソース電極を互いに電気的に接続している。
ソース電極18を接地した状態で、ドレイン電極19およびゲート電極17にプラスの電圧を印加するとチャネル層14がオンし、MOSFET10がスイッチング動作をすることができる。
以下に、本実施形態で得られる効果について、従来と比較しながら説明する。
図3において、境界1Aは、炭化珪素層12とpウェル領域13との境界に位置する部分を指している。境界1Bは、チャネル領域14とソース領域15との境界を指している。従来の半導体素子では、マスクを形成する際のオーバーエッチングにより、境界1Aおよび境界1Bに段差が形成され、境界1Aおよび境界1Bを境にして、上面の高さが変化していた。これにより、移動度が低下(すなわちオン抵抗が増加)していた。
また、境界1Aおよび境界1Bでは、他の領域よりもオーバーエッチングが進行するため凹部が形成されていた。境界1Aに凹部が形成された状態でp型ウェル領域13を形成すると、p型ウェル領域13の下端部1Cが、他の領域よりも数十nm程度だけ深く形成されていた。これにより、電界集中が起こり耐圧低下が引き起こされていた。
また、境界1Aおよび境界1Bに凹部が形成されることで、ゲート絶縁膜16は、それらの凹部の上に形成されることになり、ゲート絶縁膜16自体の絶縁不良も引き起こしていた。
それに対し、本実施形態では、これらの境界1A, 1Bにおける段差が小さくなり、下端部1Cの深さも浅くなるため、従来のような移動度の低下、耐圧の低下を抑制することができ、かつゲート絶縁膜の絶縁不良も改善することができる。
また、第1の膜26がエッチングストッパーとして働くため、エッチング条件(ガス、圧力、パワー、時間など)の選択の幅が拡がり、下地の半導体層のダメージを気にすることなく高速エッチングする等の条件も選択することができる。
また、ドライエッチングの際に有機物等の汚染物が若干発生してしまうが、保護膜25、第1の膜26、第2の膜27をエッチングする際に、リフトオフ効果等でそれらの汚染物も除去でき、表面にはドライエッチングによる汚染物は観測されない。
なお、本実施形態では、第1の膜26としてアルミニウムを選択したが、炭素を含む膜を選択してもよい。例えば、炭素を含む膜として、スパッタ法により堆積されたカーボン膜(またはグラファイト膜、ダイヤモンドライクカーボン膜)を選択する。この場合は不純物注入時の基板温度は400℃よりも高く設定できる利点も併せ持つ。また、第1の膜26として、クロムまたはニクロム(ニッケルとクロムの合金)を選択してもよい。
また、本実施形態では、第2の膜27として、SiO2膜等の絶縁体を用いてもよいし、ポリシリコン膜またはアモルファスシリコン膜といった半導体を用いてもよい。
また、本実施形態では、保護膜25が炭化珪素の熱酸化膜またはCVD法により堆積されたSiO2膜である場合について説明したが、保護膜25は炭素を含む膜であってもよい。例えば、炭素を含む膜として、スパッタ法、CVD法などにより堆積されたカーボン膜(またはグラファイト膜、ダイヤモンドライクカーボン膜)を選択する。この場合、図2(d)において、保護膜25は除去せず、第1の膜26および第2の膜27のみを除去してもよい。そして、保護膜25を残したまま、高温活性化アニール(例えば1700℃)を行うことにより、注入された不純物が活性化されると同時に、高温アニールによる表面荒れが抑制できる。なお、高温活性化アニール後に、例えば酸素プラズマ雰囲気に暴露することで、この保護膜25を容易に除去できる。除去後の表面においては、注入された不純物が活性化されてp型ウェル領域13が形成され、不純物注入領域と不純物非注入領域の界面2Aにおける段差はやはり観測されなくなる。
また、保護膜25は、ポリシリコンやアモルファスシリコンといった半導体であってもよい。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態における保護膜を省略した形態について説明する。
図4(a)〜(d)および図5(a)〜(d)は、第2の実施形態における半導体素子の製造方法を示す断面図である。ここでは、炭化珪素層12に不純物注入を行ってp型ウェル領域13を形成する工程について説明する。
まず、図4(a)に示す炭化珪素層12を準備する。この炭化珪素層12の上に、図4(b)に示す工程で、第1の膜26および第2の膜27を堆積する。第1の膜26はアルミニウムであり、その膜厚は約100nmである。第2の膜27はSiO2 膜であり、その膜厚は約2μmである。
次に、図4(c)に示す工程で、第2の膜27の上にフォトレジスト28を塗布し、図4(d)に示す工程でフォトレジスト28に対して露光を行ってパターニングし、10μm以下の幅にする。
次に、図5(a)に示す工程で、フォトレジスト28をマスクとしてRIEによるドライエッチングを行う。ドライエッチングは、例えばCHF3とO2の混合ガスを導入して反応室内を0.6Paの圧力に保ち、プラズマを発生させて行う。このとき、フォトレジスト28は若干エッチングされるが、完全に除去されてしまわないように厚さをあらかじめ調整しておく。第2の膜27であるSiO2膜はフォトレジスト28がマスクとなってパターニングされる。ここで、第1の膜26であるアルミニウムは、CHF3とO2の混合ガスによるプラズマに対して耐性を有し、ほとんどエッチングされない。したがって、従来の半導体素子の製造方法に見られたようなオーバーエッチングや凸部が発生しない。
次に、図5(b)に示す工程で、フォトレジスト28を除去した後に、第2の膜27をマスクとしてウェットエッチングを行うことにより、第1の膜26をパターニングする。
次に、図5(c)に示す工程で、第2の膜27および第1の膜26をマスクとして400度の温度で不純物注入を行うことにより、後にp型ウェル領域となる深さ800nmの不純物注入領域29を形成する。炭化珪素への不純物注入は、不純物注入領域の結晶性を向上させるために室温ではなく炭化珪素を加熱した状態で行うのが好ましい。ここでは第1の膜26としてアルミニウムを用いているので、アルミニウムが溶融しない温度まで基板を加熱することができる。
次に、図5(d)に示す工程で、炭化珪素層12の上の第1の膜26、第2の膜27をすべて除去する。これらはすべてバッファードフッ酸で除去可能である。
この後、高温活性化アニール(例えば1700℃)により、注入された不純物が活性化されて、p型ウェル領域(図示せず)が形成され、不純物注入領域と不純物非注入領域の界面2Aに段差のない炭化珪素層12の表面が得られる。
本実施形態では、不純物注入領域と不純物非注入領域との間の段差が小さくなり、不純物注入領域の下端部の深さも浅くなるので、移動度の低下および耐圧の低下を抑制することができる。また、ゲート絶縁膜の絶縁不良も防止することができる。
なお、本実施形態では、第1の膜26としてアルミニウムを選択したが、炭素を含む膜を選択してもよい。例えば、炭素を含む膜として、スパッタ法、CVD法などにより堆積されたカーボン膜(またはグラファイト膜、ダイヤモンドライクカーボン膜)を選択する。この場合、第1の膜26をパターニングする図5(b)に示す工程は行わず、図5(a)に示す工程の後に、フォトレジスト28を除去して、図5(c)に示す工程で、第1の膜26を残したままで、不純物注入を行ってもよい。また、その後、第2の膜27を除去し、第1の膜26を残したまま、高温活性化アニール(例えば1700℃)を行ってもよい。これにより、注入された不純物が活性化されると同時に、高温アニールによる表面荒れが抑制できる。なお、高温活性化アニール後に、例えば酸素プラズマ雰囲気に暴露することで、この第1の膜26は容易に除去できる。除去後の表面においては注入された不純物が活性化されてp型ウェル領域(図示せず)が形成され、不純物注入領域と不純物非注入領域の界面2Aにおける段差はやはり観測されなくなる。この場合は、不純物注入時の基板温度は400℃よりも高く設定できる利点も併せ持つ。また、本実施形態では、第1の膜26として、クロムまたはニクロムを選択してもよい。
なお、本実施形態では、第2の膜27は、SiO2膜等の絶縁体であってもよいし、ポリシリコン膜またはアモルファスシリコン膜などの半導体であってもよい。
(その他の実施形態)
なお、上述の説明では、半導体素子として蓄積型縦型MOSFETを用いて説明したが、本発明は、図6に示すような反転型縦型MOSFET60にも適用することができる。反転型MOSFET60は、チャネル層が形成されない点で図3に示す蓄積型MOSFET10と異なる。半導体素子60の場合は、p型ウェル領域13と炭化珪素層12との界面6Aにおいて、表面の段差が緩和される。また、ソース領域15とp型ウェル領域13の界面6Bにおいても、表面の段差が緩和される。なお、p型ウェル領域13は、p型の不純物が注入されているために、p型不純物に対しては「不純物注入領域」といえるが、n型の不純物は注入されていないので、n型不純物に対しては「不純物非注入領域」となる。このように、本明細書中における「不純物注入領域」と「不純物非注入領域」は、注入される不純物の種類により分類され、かつ、不純物注入のプロセス毎に分類される。
また、本発明は、注入チャネル層を有する素子にも適用することができる。図7は、注入チャネル層を有する半導体素子の構造を示す断面図である。図7に示す半導体素子61では、ソース領域15、pウェル領域13および炭化珪素層12の上に、n型の不純物が注入された注入チャネル層62が設けられている。この場合には、注入チャネル層62が設けられていない場合と同様に、p型ウェル領域13とn型炭化珪素層12との境界6Cと、p型ウェル領域13とソース領域15との境界6Dとの上の段差が緩和される。この構造において、上述したように「不純物注入領域」と「不純物非注入領域」とを、注入される不純物の種類およびプロセス毎に分類すると、界面6Cと界面6Dは、ともに「不純物注入領域」と「不純物非注入領域」の境界である。
また、図7と同様の構造で、注入チャネル層62の部分が、エピタキシャル成長によって形成されたエピチャネル層であってもよいし、このエピチャネル層が、先に述べたデルタドープ層であってもよい。
また、本発明は、横型のMOSFETにも適用することができる。図8は、横型MOSFETの構造を示す断面図である。
図8は、炭化珪素層を用いた一般的な蓄積型横型MOSFETを示す断面図である。図8に示すように、本実施形態の半導体素子70は、半導体基板71と、半導体基板71の上に設けられ、濃度5×1015cm−3のアルミニウムを含む厚さ5μmのp型炭化珪素層72と、p型炭化珪素層72の上部のうちの中央部に設けられたn型のデルタドープ層であるチャネル層74と、p型炭化珪素層72のうちチャネル層74の両側方に位置する領域に設けられ、濃度約1×1019cm−3の濃度の窒素を含むソース領域75sおよびドレイン領域75dと、チャネル層74の上からソース領域75sおよびドレイン領域75dのうちの端部の上に亘って設けられた厚さ約80nmのゲート絶縁膜76と、ゲート絶縁膜76の上に設けられたアルミニウムからなるゲート電極77と、ソース領域75sの上に設けられたニッケルからなるソース電極78と、ドレイン領域75dの上に設けられたニッケルからなるドレイン電極79と、p型炭化珪素層72のうちソース領域75sの外側方に位置する領域の上に設けられたベース電極73とが設けられている。この構造のソース領域75sおよびドレイン領域75dを本発明の方法により形成すると、ソース領域75sおよびドレイン領域75dとp型炭化珪素層72との間の界面7Aにおける段差を小さくすることができる。
なお、図8は蓄積型横型MOSFETの構造を示すものであるが、本発明は、反転型横型MOSFETにも適用することができる。反転型横型MOSFETは、チャネル層74を有していない他は、図8に示す構造と同様の構造を有する。
なお、図8に示す構造において、チャネル層74が、ソース領域75sおよびドレイン領域75dの上に形成されていてもよい。
ここで、図8に示す構造では、ソース領域75sおよびドレイン領域75dの間隔がチャネル長Lとなる。以下に、このチャネル長Lを変化させたときに、MOSFETのチャネル移動度がどのように変化するかを調べた結果について説明する。移動度は図8の蓄積型横型MOSFETの素子形態で算出した。
ここでは比較のために、本発明の方法を用いて形成した蓄積型横型MOSFET(図8における界面7Aの段差が従来より小さい素子(素子Aと呼ぶ))と、従来のように界面7Aにおいて段差が大きい蓄積型横型MOSFET(素子Bと呼ぶ)を作製し、ゲート電圧に対する電界効果移動度のピーク値で比較した。素子Bでは、チャネル長Lを小さくするのに伴って、電界効果移動度が急激に低下するのに対し、素子Aでは、チャネル長Lが小さくなっても電界効果移動度の低下は抑制される。両者の電界効果移動度の低下の度合いは、チャネル長Lが3ミクロンより小さい領域で顕著に異なるようになり、チャネル長Lが2ミクロン以下の場合には、素子Aの方が素子Bよりも大きな移動度と低い抵抗を有するという効果が大きく現れる。これは、ソース領域およびドレイン領域における界面7Aにおける段差に起因する現象であり、Lが小さくなると、二つの段差に挟まれたゲート領域が影響を受けやすくなるためであると考えられる。
なお、上記のチャネル長については、他の素子形態でも同様のことが言え、図3に示す界面1A、1B、図6に示す6A、6B、6C、6Dおよび図7に示す7Aにおいて、チャネル長Lが2ミクロン以下の場合に、特に、移動度の向上と抵抗値の低減といった効果が大きくなる。
また、本発明を適用することができる素子としては、上述したものの他にも、不純物注入領域と不純物非注入領域を有する半導体素子であれば、MESFET、MISFET、IGBTなどでもよい。もちろん、不純物注入領域と不純物非注入領域の界面に段差を形成しないことが好ましい(または、その段差が10nm以下である)構造を含む半導体素子であれば他の素子形態であっても差し支えない。
なお、以上では、半導体基板が4H−SiCの場合で説明したが、他の基板でも構わない。例えば、Si基板上に炭化珪素がヘテロエピタキシャル成長されているような場合であっても構わない。
また、不純物が注入される半導体の例として、4H−SiCで説明したが、他の6H−SiCや15R−SiC、3C−SiCなど他のポリタイプでも構わないし、炭化珪素以外の半導体であっても、ワイドバンドギャップを有する半導体ならば差し支えない。ワイドギャップ半導体では、高温不純物注入が効果的であるためである。もちろん半導体基板の面方位やオフカット方向は特に限定しない。
また、本発明の第1の実施形態では、第1の膜26としてアルミニウム、炭素を含む膜、クロムまたはニクロムを選択し、第2の膜27としてSiO2膜等の絶縁体や、ポリシリコン膜またはアモルファスシリコン等の半導体からなる膜を選択した。しかしながら、本発明では、それぞれの膜の密着性が高く、かつ、図2(a)に示す工程におけるエッチングレートが第1の膜26よりも第2の膜27の方が高ければ、上述の組み合わせによらず、第1の膜および第2の膜は、金属、炭素を含む膜、絶縁体または半導体からなり、第2の膜として選択された膜のエッチング速度が第1の膜のエッチング速度よりも大きければよい。例えば、第1の膜26としてSiO2膜などの絶縁体、第2の膜27としてシリコン系の膜(例えばポリシリコンやアモルファスシリコンなどの半導体)を選択し、第2の膜27をHBrや塩素系ガス(HClやCl2など)の混合ガスでエッチングした場合にも同様の効果が得られ、第2の膜27のエッチングに対して第1の膜26はエッチングされにくい。また、第1の膜26を絶縁体または半導体からなる膜から選択し、第2の膜を炭素を含む膜、金属から選択してもよい。また、保護膜25、第1の膜26、第2の膜27のそれぞれが単層ではなく多層構造であっても差し支えない。
同様に、第2の実施形態においても、第1の膜26を絶縁体または半導体からなる膜から選択し、第2の膜を炭素を含む膜または金属から選択してもよいし、第1の膜および第2の膜が、金属、炭素を含む膜、絶縁体または半導体からなる膜のうちの相異なる膜から選択され、第2の膜として選択された膜のエッチング速度が第1の膜のエッチング速度よりも大きければよい。
また、本発明の半導体素子は、上述した各実施形態においては、各々、逆の導電型を有して半導体素子を構成しても、同様の効果を発揮することができる。
また、本発明の半導体素子においては、電極材料としてニッケルやアルミニウムを用いたが、それらの材料に限定されるものではないし、電極を積層構造にしていてもかまわない。
また、本発明の半導体素子およびその形成方法においては、実施の形態で示した方法以外の方法であってももちろんかまわないし、特に指定しない限り、説明に用いたプロセスの条件やガス種に制限されることはなく、他の条件であってももちろんかまわない。
もちろん、本発明の半導体素子およびその形成方法においては、発明の範囲内における基本構造が異ならない限りの種々の変形が可能である。
本発明にかかる半導体素子およびその製造方法では、不純物注入領域と不純物非注入領域の界面における段差を低くすることができるため、移動度低下および耐圧低下を抑制することができる。したがって、本発明の半導体素子は、省エネを実現するパワーデバイスとして特に産業上の利用可能性は高い。
(a)〜(d)は、第1の実施形態における半導体素子の製造方法を示す断面図である。 (a)〜(d)は、第1の実施形態における半導体素子の製造方法を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態における半導体素子(SiCを用いたMOSFET)のユニットセルの構造を示す断面図である。 (a)〜(d)は、第2の実施形態における半導体素子の製造方法を示す断面図である。 (a)〜(d)は、第2の実施形態における半導体素子の製造方法を示す断面図である。 反転型MOSFETの構造を示す断面図である。 注入チャネル層を有する半導体素子の構造を示す断面図である。 炭化珪素層を用いた一般的な横型蓄積型MOSFETを示す断面図である。 従来におけるSiCを用いた一般的なMOSFETのユニットセルを示す断面図である。 従来の半導体素子の製造方法のうち不純物注入に関するプロセスを説明する図である。 従来の半導体素子の製造方法のうち不純物注入に関するプロセスを説明する図である。 (a)〜(c)は、従来の方法で炭化珪素層に不純物注入を行った場合に、不純物注入領域と不純物非注入領域との境界部分に段差が生じる理由を説明するための模式図である。
符号の説明
10 半導体素子
11 半導体基板
12 炭化珪素層
13 p型ウェル領域
14 チャネル層
15 ソース領域
16 ゲート絶縁膜
17 ゲート電極
18 ソース電極
19 ドレイン電極
20 上部配線電極
21 層間絶縁膜
25 保護膜
26 第1の膜
27 第2の膜
28 フォトレジスト
29 不純物注入領域
30 不純物非注入領域
60 半導体素子
61 半導体素子
62 注入チャネル層
70 半導体素子
71 半導体基板
72 p型炭化珪素層
73 ベース電極
74 チャネル層
75s ソース領域
75d ドレイン領域
76 ゲート絶縁膜
77 ゲート電極
78 ソース電極
79 ドレイン電極

Claims (24)

  1. ワイドバンドギャップの半導体層を有する半導体素子の製造方法であって、
    上記半導体層の上方に、第1の膜を形成する工程(a)と、
    上記第1の膜の上に第2の膜を形成する工程(b)と、
    上記第1の膜よりも上記第2の膜のエッチング速度が大きい条件でエッチングを行うことにより、上記第2の膜をパターニングして上側マスクを形成し、上記第1の膜のうちの一部を暴露する工程(c)と、
    上記工程(c)の後に、上記上側マスクをエッチングマスクとして上記第1の膜をパターニングして下側マスクを形成する工程(d)と、
    上記工程(d)の後に、上記半導体層に不純物を注入することにより、不純物注入領域を形成する工程(e)と
    を備える、半導体素子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体素子の製造方法であって、
    上記工程(e)の後に、上記半導体層の上に残存する上記上側マスクおよび上記下側マスクを除去する工程(f)と、
    上記不純物注入領域に注入された上記不純物を活性化する工程(g)と
    をさらに備える、半導体素子の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の半導体素子の製造方法であって、
    上記第1および第2の膜は互いに異なる膜であって、金属、炭素を含む膜、絶縁体または半導体からなる膜から選択される、半導体素子の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の半導体素子の製造方法であって、
    上記工程(a)では、上記半導体層に接し、炭素を含む膜からなる第1の膜を形成し、
    上記工程(e)の後に、上記半導体層の上に残存する上記上側マスクを除去して上記下側マスクのうちの少なくとも一部を残存させる工程(h)と、
    上記工程(h)の後に、上記半導体層に対して熱処理を行う工程(i)とをさらに備える、半導体素子の製造方法。
  5. 請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法であって、
    上記工程(a)の前に、上記半導体層の上に保護膜を形成する工程(j)をさらに備え、
    上記工程(a)では、上記保護膜の上に上記第1の膜を形成し、
    上記工程(e)では、上記保護膜の上から上記不純物を注入する、半導体素子の製造方法。
  6. 請求項5に記載の半導体素子の製造方法であって、
    上記保護膜は、絶縁体、半導体または炭素を含む膜である、半導体素子の製造方法。
  7. 請求項5に記載の半導体素子の製造方法であって、
    上記保護膜は炭素を含む膜であって、
    上記工程(e)の後に、上記上側マスクおよび上記下側マスクを除去し、上記保護膜のうちの少なくとも一部を残存させる工程(k)と、
    上記工程(k)の後に、上記半導体層に対して熱処理を行う工程(l)とをさらに備える、半導体素子の製造方法。
  8. 請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法であって、
    上記工程(e)では、上記半導体層を加熱しながら上記不純物を注入する、半導体素子の製造方法。
  9. 請求項1〜8のうちいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法であって、
    上記半導体層は、2.0eV以上のバンドギャップエネルギーを有する、半導体素子の製造方法。
  10. 請求項9に記載の半導体素子の製造方法であって、
    上記半導体層は炭化珪素である、半導体素子の製造方法。
  11. ワイドバンドギャップを有する半導体層と、上記半導体層の一部に不純物注入を行うことにより設けられた不純物注入領域とを有する半導体素子であって、
    上記半導体層の表面のうち上記不純物注入領域が設けられた領域の高さと、上記半導体層の表面のうち上記不純物注入領域を除く領域の高さとの差が10nm以下である、半導体素子。
  12. ワイドバンドギャップを有する半導体層と、上記半導体層の一部に不純物注入を行うことにより設けられた不純物注入領域とを有する半導体素子であって、
    上記不純物注入領域のうち上記不純物注入領域の下縁部の高さと、上記不純物注入領域のうち上記下縁部を除く部分の高さとの差が10nm以下である、半導体素子。
  13. 請求項11または12に記載の半導体素子であって、
    上記半導体層は、2.0eV以上のバンドギャップエネルギーを有する、半導体素子。
  14. 請求項13に記載の半導体素子であって、
    上記半導体層は炭化珪素である、半導体素子。
  15. 請求項11〜14のうちいずれか1項に記載の半導体素子であって、
    上記半導体層は、半導体基板の上面上に設けられた第1導電型の炭化珪素層であって、 上記不純物注入領域は、上記炭化珪素層の一部に設けられ、上記炭化珪素層よりも深さの浅い第2導電型のウェル領域であって、
    上記ウェル領域の上部の一部に設けられ、上記ウェル領域よりも深さの浅い第1導電型のソース領域と、
    上記ウェル領域のうち、少なくとも上記ソース領域が形成されていない部分の上に設けられたゲート絶縁膜と、
    上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、
    上記ソース領域上に形成され、上記ウェル領域と電気的に接続されたソース電極と、
    上記半導体基板の下面上に設けられたドレイン電極と
    をさらに備える、半導体素子。
  16. 請求項15に記載の半導体素子であって、
    上記ウェル領域のうち上記ソース領域の側方に位置する部分の長さが2ミクロン以下である、半導体素子。
  17. 請求項11〜14のうちいずれか1項に記載の半導体素子であって、
    上記半導体層は、半導体基板の上面上に設けられた第1導電型の炭化珪素層であって、
    上記不純物注入領域は、上記炭化珪素層の一部に設けられ、上記炭化珪素層よりも深さの浅い第2導電型のウェル領域であって、
    上記炭化珪素荘の上部の一部から上記ウェル領域の上部の一部にわたって設けられた第1導電型の炭化珪素からなるチャネル層と、
    上記ウェル領域の上部の一部に設けられ、上記ウェル領域よりも深さが浅く、上記チャネル層と接する第1導電型のソース領域と、
    上記チャネル層のうち少なくとも上記ウェル領域の上に位置する部分の上に設けられたゲート絶縁膜と、
    上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、
    上記ソース領域上に形成され、上記ウェル領域と電気的に接続されたソース電極と、
    上記半導体基板の下面上に設けられたドレイン電極と
    をさらに備える、半導体素子。
  18. 請求項17に記載の半導体素子であって、
    上記チャネル層は、少なくとも1層の第1炭化珪素層と、上記第1炭化珪素層よりも同一導電型の不純物濃度が高くかつ前記第1炭化珪素層の膜厚よりも薄い、少なくとも1層の第2炭化珪素層とからなる積層構造である、半導体素子。
  19. 請求項17または18に記載の半導体素子であって、
    上記ウェル領域のうち上記ソース領域の側方に位置する部分の長さが2ミクロン以下である、半導体素子。
  20. 請求項11〜14のうちいずれか1項に記載の半導体素子であって、
    上記半導体層は、半導体基板の上面上に設けられた第1導電型の炭化珪素層であって、
    上記不純物注入領域は、上記炭化珪素層の上部に互いに離間して設けられ、かつ第2導電型のソース領域およびドレイン領域であって、
    上記炭化珪素層のうち上記ソース領域と上記ドレイン領域との間に位置する部分の上に設けられたゲート絶縁膜と、
    上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と
    をさらに備える、半導体素子。
  21. 請求項20に記載の半導体素子であって、
    上記ソース領域と上記ドレイン領域との間の長さが2ミクロン以下である、半導体素子。
  22. 請求項11〜14のうちいずれか1項に記載の半導体素子であって、
    上記半導体層は、半導体基板の上面上に設けられた第1導電型の炭化珪素層であって、
    上記不純物注入領域は、上記炭化珪素層の上部に互いに離間して設けられ、かつ第2導電型のソース領域およびドレイン領域であって、
    上記炭化珪素層の上部に設けられ、上記ソース領域およびドレイン領域に接し、少なくとも上記ソース領域とドレイン領域との間に位置する部分に設けられた、第2導電型の炭化珪素からなるチャネル層と、
    上記チャネル層のうち上記ソース領域と上記ドレイン領域との間に位置する部分の上に設けられたゲート絶縁膜と、
    上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と
    をさらに備える、半導体素子。
  23. 請求項22に記載の半導体素子であって、
    上記チャネル層は、少なくとも1層の第1炭化珪素層と、上記第1炭化珪素層よりも同一導電型の不純物濃度が高くかつ前記第1炭化珪素層の膜厚よりも薄い、少なくとも1層の第2炭化珪素層とからなる積層構造である、半導体素子。
  24. 請求項22または23に記載の半導体素子であって、
    上記ソース領域と上記ドレイン領域との間の長さが2ミクロン以下である、半導体素子。
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