JP2005227236A - イオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤 - Google Patents

イオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 強度を低下させることなく、親水性を高めることができ、測定時の検体中の蛋白質や夾雑物質による非特異吸着を抑制することができ、測定精度に優れ、かつ性能の劣化が生じ難い、液体クロマトグラフィー用充填剤を提供する。
【解決手段】 イオン交換基を有する充填剤粒子表面に、等電点が7.2以上である蛋白質を吸着させてなるイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤、好ましくは、スルホン酸基を有するイオン交換充填剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液体クロマトグラフィー用の充填剤に関し、特に、強度の低下を招くことなく親水性が高められたイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤に関する。
イオン交換液体クロマトグラフィー法は、糖化ヘモグロビン類の分析をはじめとして、各種生体関連物質の分離分析に極めて有効な方法である。これまで、イオン交換液体クロマトグラフィー法に用いられる充填剤としては、シリカ系化合物からなる基剤にイオン交換基を導入したもの、有機合成高分子からなる架橋性粒子にイオン交換基含有化合物を反応して得られたもの(特許文献1)、あるいは架橋性単量体とイオン交換基含有化合物とを反応させて得られたもの(特許文献2、特許文献3など)などが知られている。
上記充填剤において、イオン交換基以外の基剤部分は、膨潤や収縮を避けるために、より強く、架橋された粒子であることが望ましい。しかしながら、強度を高めようとすると、親水性が低下し、疎水性物質の非特異吸着を引き起し、測定精度が低下するという問題があった。
他方、疎水性物質の非特異吸着を抑制するために、親水性の単量体を多く含有させることなどにより、親水性を高めると、上述したように膨潤や収縮が生じがちとなり、強度が低下する。従って、高流速下における分析ができなくなったり、複数の溶離液を用いた場合の平衡化が遅れたりし、測定の遅延を招くという問題があった。
他方、上記のような問題を解決する方法として、下記の特許文献4には、イオン交換基を有する充填剤表面に親水基を有する化合物を吸着させる方法が開示されている。
しかしながら、特許文献4に記載の方法においては、吸着された化合物の充填剤表面への吸着力が弱い場合、初期状態では十分な性能を維持できたとしても、長期間使用するうちに、充填剤表面から化合物が脱離し、保持時間や測定値が変動するという問題があった。
特開平1−262468号公報 特公昭63−59463号公報 特公平8−7197号公報 特開2001−91505号公報
本発明の目的は、上述した従来技術の問題点に鑑み、強度を低下させることなく、親水性を高めることができ、かつ蛋白質などが非特異的に吸着するのを抑制することができ、測定精度を高めることができ、さらに長期間にわたり性能を維持することを可能とするイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤を提供することにある。
本発明は、イオン交換基を有する充填剤表面に等電点7.2以上の蛋白質を吸着させたことを特徴とするイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤である。
本発明に係るイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤では、好ましくは、上記充填剤のイオン交換基がスルホン酸基である。
本発明に係るイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤では、充填剤表面に、等電点が7.2以上の蛋白質が吸着されているので、充填剤強度を低下させることなく、親水性を高めることができる。また、測定対象物、特に蛋白質または試料中の夾雑物質などの非特異吸着を抑制することができ、かつ性能を長期間にわたり維持することができる。
充填剤のイオン交換基がスルホン酸基である場合には、性能をより長期間にわたり維持することができる。
本発明において、充填剤はイオン交換液体クロマトグラフィー用として用いられる充填剤であれば特に限定されず、陽イオン交換基を有するものであってもよく、陰イオン交換基を有するものであってもよい。陽イオン交換基としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基などが挙げられ、陰イオン交換基としては、例えば、3級もしくは4級アミノ基なとが挙げられる。上記充填剤は、少なくとも1種類のイオン交換基を有するものであればよく、本発明においては、公知のイオン交換基を有する充填剤を用いることができる。但し、特に好ましくは、スルホン酸基を有する充填剤が用いられ、それによって性能をより長期間にわたり維持することができる。
上記イオン交換基を有する充填剤の調製方法は特に限定されず、例えば、充填剤となる粒子にイオン交換基を導入する方法、あるいはイオン交換基を有する単量体を重合して充填剤となる粒子にする方法などを用いることができる。
上記微粒子としては、例えば、シリカ、ジルコニアなどの無機系粒子や、高分子粒子などの有機系粒子が挙げられ、高分子微粒子としては、セルロース、ポリアミノ酸、キトサンなどの天然高分子粒子やポリスチレン、ポリアクリル酸エステルなどの合成高分子粒子などを挙げることができる。中でも、合成高分子粒子を用いる場合には、耐圧性及び耐膨潤性を高めるために、架橋度の高い合成高分子粒子を用いることが望ましい。
高分子粒子にイオン交換基を導入する方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。高分子粒子の場合では、例えば、官能基を有する高分子微粒子を調製した後、その後官能基にイオン交換基を有する化合物を化学反応によって導入する方法、または、イオン交換基を有する単量体と、架橋性単量体とを混合し、重合開始剤の存在下で重合し、粒子とする方法などが用いることがきる。また、特公平8−7197号公報に記載のように、架橋性重合体粒子を調製した後、イオン交換基を有する単量体を添加し、重合体粒子の表面付近にイオン交換基を有する単量体を重合させる方法を用いてもよい。また、(メタ)アクリル酸メチルや(メタ)アクリル酸エチルなどの重合性エステル化合物を架橋性単量体などと混合し、重合開始剤の存在下で重合した後、得られた粒子を加水分解処理し、エステル化合物を陽イオン交換基に変換させてもよい。
本発明で用いられる充填剤は粒子状でありその平均粒径(直径)は0.1〜20μmであることが好ましい。また、粒度分布は、CV値(標準偏差÷平均粒径×100)で40%以下が好ましく、15%以下がより好ましい。平均粒径が0.1μm未満では、カラム内が高圧になり過ぎ、分解不良を起こすことがあり、20μmを超えると、カラム内のデッドボリュームが大きくなり過ぎ、分離不良を起こすことがあり、また、CV値が40%を超えても、カラム内のデッドボリュームが大きくなり過ぎ、分離不良を起こすことがある。
本発明において、上記等電点とは、蛋白質などのような両性電解質において、分子全体
の電荷が±0になるpHである。等電点が7.2以上の蛋白質としては、ラクトフェリン(等電点は7.2)、ヒストン(等電点は10.5)、アビジン(等電点は9.5)などが挙げられる。
本発明において、「充填剤表面に等電点が7.2以上の蛋白質を吸着させる」とは、上記イオン交換基を有する充填剤について、下記の(1)〜(4)の方法の内、少なくとも1つの方法を施すことを意味する。すなわち、(1)〜(4)の処理は、適宜、2つ以上組み合わされてもよい。
(1)スラリー調製時における親水化処理
イオン交換基を有する充填剤に、0.0001〜10重量%、好ましくは0.001〜5重量%の等電点が7.2以上の蛋白質を分散媒に分散させたものを添加し、0.5時間以上、好ましくは1時間以上攪拌する。
(2)充填時における親水化処理
充填液中に0.0001〜10重量%、好ましくは0.001〜5重量%の等電点が7.2以上の蛋白質を溶解させてカラム本体に充填を行う。充填後、0.5時間以上、好ましくは1時間以上放置する。
(3)充填後のカラムに親水基を含有する化合物の溶液を通液させることによる親水化処理
イオン交換基を有する充填剤を充填したカラムに0.0001〜10重量%、好ましくは0.001〜5重量%の等電点が7.2以上の蛋白質を溶解させた溶液を流速0.01〜10mL/分、好ましく0.1〜5mL/分で1分以上通液させ、通液後、0.5時間以上、好ましくは1時間以上放置する。
(4)充填後のカラムに等電点が7.2以上の蛋白質の溶液を注入させることによる親水化処理
イオン交換基を有する充填剤を充填したカラムに0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の等電点が7.2以上の蛋白質を溶解させた溶液を、注入量1〜1000μL、好ましくは10〜500μL、流速0.01〜10mL/分、好ましくは0.1〜5mL/分で注入させる。注入後、0.5時間以上、好ましくは1時間以上放置する。
上記(1)〜(4)の処理に際しては、処理温度は15〜90℃が好ましく、より好ましくは40〜90℃で攪拌し、あるいは放置することが望ましい。
本発明により得られたイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤には、使用前に、測定に使用する最も溶出力の強い溶離液を、流速0.01〜10mL/分で1〜300分間通液することが望ましい。
また、上記(1)の処理の場合には、上記(1)の処理後であって、カラムに充填する前に、測定に使用するもっとも溶出力の強い溶離液を、イオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤重量の0.5〜100倍量添加し、1〜300分間攪拌することが望ましい。
本発明においては、上記等電点が7.2以上の蛋白質が充填剤表面に吸着されることにより、充填剤表面の疎水性部分に上記蛋白質が物理的あるいは化学的に吸着し、親水性が高められる。そして、充填剤表面の疎水性部分と、測定対象成分、特に蛋白質あるいは測定試料中の夾雑物質などとの非特異吸着が抑制され、イオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤としての性能が長期間に渡り維持されると考えられる。
本発明のイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤により測定可能な物質は、特に限定されず、従来からイオン交換液体クロマトグラフィーで分離されている物質を挙げることができる。特に、本発明により提供されるイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤は、カテコールアミン誘導体、ヌクレオチド、ペプチド、蛋白質などの生体関連物質の分離に好適に用いられる。
本発明に係るイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤は、ステンレスなどからなるカラム本体に充填され、液体クロマトグラフィー用カラムを構成する。充填方法は特に限定されず、公知の方法を用いることがてきる。例えば、湿式法(スラリー法)を用いる場合、イオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤を溶離液に用いる溶媒などの分散媒に分散させ、カラム本体にパッカーなどを経由して圧入することにより充填することができる。
本発明のイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤を用いた液体クロマトグラフィーによる分析において、使用する溶離液は特に限定されず、公知の溶離液を用いることができる。例えば、リン酸、硝酸、塩酸、過塩素酸などの無機酸及びその塩、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸などの有機酸及びその塩等を含む各種緩衝液を用いることができる。また、溶離液には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩、アセトン、アセトニトリル、ジオキサン、メタノールもしくはエタノールなどの有機溶媒を添加してもよい。
次に、具体的な実施例及び比較例を挙げることにより本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(充填剤の調製)
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(単量体A:東京化成工業社製)200g、ジエチレングリコールジメタクリレート(架橋性単量体B:新中村化学社製)400g及びベンゾイルパーオキサイド(重合開始剤:和光純薬社製)1.5gを混合し、2.5Lの4重量%ポリビニルアルコール(日本合成化学社製)水溶液に分散させた。これを窒素雰囲気下で攪拌しながら昇温し、80℃で8時間重合した。重合後、洗浄・分級して平均粒径8μmの充填剤を得た。
(親水化処理)
上記充填剤0.7gを170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)10mLに分散させ、5分間超音波処理した後、よく攪拌した。
次に、0.2重量%ラクトフェリン(和光純薬社製、等電点は7.2)を含む170mmol/Lリン酸緩衝液(pH=5.7)を20mL添加し80℃の恒温水槽中で24時間緩やかに攪拌した後、恒温水槽から取り出し室温になるまで放置した。その後、3000rpm×10分の遠心操作を行った後、上清を除去し、次に300mmol/Lリン酸緩衝液(pH8.5)を5mL添加した。再度3000rpm×10分の遠心を行った後上清を除去した。次に、170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)を30mL添加し、ゆるやかに攪拌し、親水化処理された充填剤分散液を得た。この全量をステンレス製空カラム(直径4.6mm×長さ35mm)を接続してなるパッカー(梅谷精機社製)に注入した。パッカーに送液ポンプ(サヌキ工業社製)を接続し、圧力200kg/cm2
で充填剤を定圧充填した。
〔実施例2〕
(充填剤の調製)
実施例1と同じ充填剤について以下の親水化処理を施した。
(親水化処理)
上記充填剤0.7gを170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)10mLに分散させ、5分間超音波処理した後、よく攪拌した。
次に、0.2重量%ヒストン(和光純薬社製、等電点は10.5)を含む170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)20mL添加し、80℃の恒温水槽中で24時間ゆるやかに攪拌した後、恒温水槽から取出し、室温になるまで放置した。その後、3000rpm×10分の遠心を行った後上清を除去した。次に、そこに300mmol/Lリン酸緩衝液(pH8.5)を5mL添加し、再度3000rpm×10分の遠心を行った後、上清を除去した。次に、170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)を30mL添加し、ゆるやかに攪拌し、親水化された充填剤分散液を得た。この全量をステンレス製空カラム(直径4.6mm×長さ35mm)を接続してなるパッカー(梅谷精機社製)に注入した。パッカーに送液ポンプ(サヌキ工業社製)を接続し、圧力200kg/cm2で充
填剤を定圧充填した。
〔実施例3〕
(充填剤の調製)
実施例1と同じ充填剤について以下の親水化処理を施した。
(親水化処理)
上記充填剤0.7gを170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)30mLに分散させ、5分間超音波処理した後、よく攪拌した。
次に、その全量をステンレス製空カラム(直径4.6mm×長さ35mm)を接続したパッカー(梅谷精機社製)に注入した。パッカーに送液ポンプ(サヌキ工業社製)を接続し、圧力200kg/cm2で定圧充填した。次に、上記カラム内に0.1重量%ラクト
フェリン(和光純薬社製、等電点は7.2)を含む170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)を、室温において送液ポンプ(LC−9A、島津製作所社製)により流速2mL/分で30分間通液した。
その後、60℃の恒温水槽中で168時間放置し、恒温水槽から取出し、室温になるまで放置した。その後、上記カラム内に300mmol/Lリン酸緩衝液(pH8.5)を室温において送液ポンプ(LC−9A、島津製作所社製)により流速2mL/分で30分間通液した。引き続き、上記カラム内に170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)を室温において送液ポンプ(LC−9A、島津製作所社製)により流速2mL/分で30分間通液した。
〔実施例4〕
(充填剤の調製)
実施例1と同じ充填剤について以下の親水化処理を施した。
(親水化処理)
上記充填剤0.7gを170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)30mLに分散させ、5分間超音波処理した後、よく攪拌した。
次に、その全量をステンレス製空カラム(直径4.6mm×長さ35mm)を接続してなるパッカー(梅谷精機社製)に注入した。パッカーに送液ポンプ(サヌキ工業社製)を接続し、圧力200kg/cm2で定圧充填した。次に、上記カラム内に0.1重量%ヒ
ストン(和光純薬社製、等電点は10.5)を含む170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)を、室温において送液ポンプ(LC−9A、島津製作所社製)により流速2mL/分で30分間通液した。
その後、60℃の恒温水槽中で168時間放置し、恒温水槽から取出し、室温になるまで放置した。その後、上記カラム内に300mmol/Lリン酸緩衝液(pH8.5)を室温において送液ポンプ(LC−9A、島津製作所社製)により流速2mL/分で30分間通液した。引き続き、上記カラム内に170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)を室温において送液ポンプ(LC−9A、島津製作所社製)により流速2mL/分で30分間通液した。
〔比較例1〕
(充填剤の調製)
実施例1と同じ充填剤を用い、以下のようにして充填を行ったが、親水化処理は行わなかった。
上記充填剤0.7gを170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)30mLに分散させ、5分間超音波処理した後、よく攪拌した。
次に、その全量をステンレス製空カラム(直径4.6mm×長さ35mm)を接続してなるパッカー(梅谷精機社製)に注入した。パッカーに送液ポンプ(サヌキ工業社製)を接続し、圧力200kg/cm2で定圧充填した。
〔比較例2〕
(充填剤の調製)
実施例1と同じ充填剤について以下の親水化処理を施した。
(親水化処理)
上記充填剤0.7gを170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)10mLに分散させ、5分間超音波処理した後、よく攪拌した。
次に、0.2重量%カゼイン(和光純薬社製、等電点は4.6)を含む170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)を20mL添加し、80℃の恒温水槽中で24時間ゆるやかに攪拌した後、恒温水槽から取出し、室温になるまで放置した。その後、3000rpm×10分の遠心により上清を除去し、そこに300mmol/Lリン酸緩衝液(pH8.5)を5mL添加し、再度3000rpm×10分の遠心により上清を除去した。そこへ170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)を30mL添加し、ゆるやかに攪拌した後、全量をステンレス製空カラム(直径4.6mm×長さ35mm)を接続してなるパッカー(梅谷精機社製)に注入した。パッカーに送液ポンプ(サヌキ工業社製)を接続し、圧力200kg/cm2で定圧充填した。
〔比較例3〕
(充填剤の調製)
実施例1と同じ充填剤について以下の親水化処理を施した。
(親水化処理)
上記充填剤0.7gを170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)30mLに分散させ、5分間超音波処理した後、よく攪拌した。
次に、その全量をステンレス製空カラム(直径4.6mm×長さ35mm)を接続した
パッカー(梅谷精機社製)に注入した。パッカーに送液ポンプ(サヌキ工業社製)を接続し、圧力200kg/cm2で定圧充填した。次に、上記カラム内に0.1重量%フィツ
イン(和光純薬社製、等電点は3.5)を含む170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)を、室温において送液ポンプ(LC−9A、島津製作所社製)により流速2mL/分で30分間通液した。
その後、60℃の恒温水槽中で168時間放置し、恒温水槽から取出し、室温になるまで放置した。その後、上記カラム内に300mmol/Lリン酸緩衝液(pH8.5)を室温において送液ポンプ(LC−9A、島津製作所社製)により流速2mL/分で30分間通液した。引き続き、上記カラム内に170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)を室温において送液ポンプ(LC−9A、島津製作所社製)により流速2mL/分で30分間通液した。
(使用開始直後の同時再現性の評価)
グリコHb(ヘモグロビン)コントロールレベル2(国際試薬社製)を200μLの注射用水で溶解した後、希釈液(0.1重量%トリトンX−100)を含有するリン酸緩衝液(pH7.0))で100倍に希釈したものを測定試料として用い、以下の条件でヘモグロビンA1cの測定を10回連続行い、同時再現性の比較を行った。再現性の評価は、A1c値とA1c成分の保持時間を測定することにより行った。結果を下記の表1及び表2に示す。
測定条件
システム : 送液ポンプ:LC−9A(島津製作所社製)
オートサンプラー:ASU−420(積水化学工業社製)
検出器:SPD−6AV(島津製作所社製)
溶離液 : 第1液:170mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.7)
第2液:300mmol/Lリン酸緩衝液(pH8.5)
溶出法 : 0〜3分は第1液を、3〜3.2分は第2液を、3.2〜4分は第1
液を流した。
流速 : 1.0mL/分
検出波長 : 415nm
試料注入量: 10μL
Figure 2005227236
Figure 2005227236
(実検体の負荷におけるカラム劣化による測定値の変動の評価(耐久性試験))
健常人血をNaF採血し、溶血希釈液(0.1%トリトンX−100を含有するリン酸緩衝液(pH7.0))で溶血し、150倍に希釈したものを負荷検体とし、1日に300検体を測定した。測定の前後でグリコHbコントロールレベル2(国際試薬社製)を200μLの注射用水で溶解した後、希釈液(0.1%トリトンX−100を含有するリン酸緩衝液(pH7.0))で100倍に希釈したものを測定試料として、上述した測定条件に従ってヘモグロビンA1cの測定を10回連続で行い、その平均値を測定値とした。
本試験の評価は、A1c値(%)と、A1c成分の保持時間(秒)により行った。結果を下記の表3及び表4に示す。
Figure 2005227236
Figure 2005227236

Claims (2)

  1. イオン交換基を有する充填剤表面に等電点7.2以上の蛋白質を吸着させたことを特徴とするイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤。
  2. 前記充填剤のイオン交換基がスルホン酸基であることを特徴とする、請求項1に記載のイオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤。
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