JP2005213325A - ポリアリーレン重合体組成物およびその用途 - Google Patents

ポリアリーレン重合体組成物およびその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】高酸化耐性、高プロトン伝導性、高強度、高弾性を有し、容易に薄膜化可能な高分子電解質組成物を提供すること。
【解決手段】ポリアリーレン重合体組成物は、下記一般式(A)で表される単量体を重合して得られるスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを加水分解して得られるスルホン酸基を有するポリアリーレンと、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、有機リン化合物および有機イオウ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有する;
【化1】

(式中、Xはフッ素を除くハロゲン原子、−OSO3CH3または−OSO3CF3、Aは2価の電子吸引性基、Bは2価の電子供与基または直接結合、mは0〜10、nは0〜10、kは1〜4、Arは−SO3bを有する芳香族基、Ra、Rbは炭素原子数4〜20の炭化水素基)
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリアリーレン重合体組成物およびその用途に関し、さらに詳しくは、燃料電池、水電解、ハロゲン化水素酸電解、食塩電解、酸素濃縮器、湿度センサ、ガスセンサ等に用いられる高分子電解質膜等として好適な、耐酸化性に優れ、かつ薄膜化可能な高分子電解質であるポリアリーレン重合体組成物およびその用途に関するものである。
高分子電解質は、高分子鎖中にスルホン酸基等の電解質基を有する高分子材料であり、特定のイオンと強固に結合したり、陽イオンまたは陰イオンを選択的に透過したりする性質を有していることから、粒子、繊維または膜状に成形し、各種の用途に利用されている。
高分子電解質の用途としては、例えば、近年地球環境への悪影響が殆どない発電システムとして知られている固体高分子型燃料電池が挙げられる。固体高分子型燃料電池は、電解質膜の両面に一対の電極を設け、改質ガス等の水素を含む燃料ガスを一方の電極(燃料極)へ供給し、空気等の酸素を含む酸化剤ガスを他方の電極(空気極)へ供給し、燃料が酸化する際に発生する化学エネルギーを、直接電気エネルギーとして取り出す電池である。また、高分子電解質は、水電解にも利用される。水電解とは、水を電気分解することにより水素と酸素を製造するものであり、燃料電池の逆の反応と考えることが出来る。
ところで、このような燃料電池あるいは水電解のために高分子電解質を利用する場合、耐久性が問題となる。実際の燃料電池または水電解の反応においては、主反応以外に副反応が生じ、その副反応により高分子電解質が劣化する。副反応の代表的なものが過酸化水素(H22)の発生である。この過酸化水素は、不純物として混入したり、または意図的に混ぜることによって燃料ガス中に含まれる酸素、または酸素極で高分子電解質にとけ込んだ酸素が水素極上で反応し生成すると考えられる。過酸化水素は、酸化力の強い物質であり、高分子電解質を構成する多くの有機化合物が過酸化水素により酸化され高分子電解質が劣化する。このような劣化のメカニズムは、詳しく明らかにされてはいないが、多くの場合、過酸化水素がラジカル化し、生成した過酸化水素ラジカルが酸化反応の直接の反応物質になっていると考えられる。
高分子電解質の耐久性を向上させるための方法としては、電池反応によって発生する過酸化物に対する耐酸化性に優れた高耐久性高分子電解質が開示されている(特許文献1参照)。ここで開示されている方法では、高分子電解質中に過酸化物を接触分解する触媒能を有する遷移金属酸化物を分散配合するか、過酸化物の分解を抑制する金属過酸化物などの過酸化物安定剤を分散配合するか、フェノール性水酸基を高分子電解質に化学結合により導入するかの少なくともいずれかの手段をとっている。
しかし、有機系化合物ではない金属過酸化物を高分子電解質中に配合すると、均一に混ざらず微小なクラックを発生させ、それが原因となり極端に膜強度が低下する。一般に、燃料電池の出力は、高分子電解質膜を薄膜化することによって向上させることが可能になることが知られており、遷移金属酸化物や金属過酸化物を添加することにより耐久性を向上させることが出来る反面、膜強度が低下するというのは重大な問題である。
また、フェノール性水酸基を高分子電解質に化学結合により導入する方法により高いラジカル耐性を発現させるには非常に多くのフェノール性水酸基の導入が必要であり、高分子電解質のプロトン伝導度が低下する致命的な問題が発生する。
特開2001−118591号公報
本発明の課題は、高酸化耐性、高プロトン伝導性、高強度、高弾性を有し、容易に薄膜化可能な高分子電解質組成物およびその用途を提供することにある。
本発明によれば下記ポリアリーレン重合体組成物およびそれからなる高分子電解質、プロトン伝導膜が提供されて、本発明の前記目的が達成される。
(1)
下記一般式(A)で表されるスルホン酸エステル化合物を含む単量体を重合して得られるスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを、加水分解して得られるスルホン酸基を有するポリアリーレンと、
ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、有機リン化合物および有機イオウ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有することを特徴とするポリアリーレン重合体組成物;
(式中、Xはフッ素を除くハロゲン原子、−OSO3CH3および−OSO3CF3から選ばれる原子または基を示し、Aは2価の電子吸引性基を示し、Bは2価の電子供与基または直接結合を示し、mは0〜10の整数を示し、nは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示し、Raは炭素原子数4〜20の炭化水素基を示し、Arは−SO3b(但し、
bは炭素原子数4〜20の炭化水素基を示す。)で表される置換基を有する芳香族基を
示す)。
(2)
前記スルホン酸基を有するポリアリーレン100重量部に対して、添加剤を全重量で0.01〜10重量部含有することを特徴とする上記(1)に記載のポリアリーレン重合体組成物。
(3)
上記(1)ないし(2)のいずれか1項に記載のポリアリーレン重合体組成物からなる高分子電解質。
(4)
上記(1)ないし(2)のいずれか1項に記載のポリアリーレン重合体組成物からなるプロトン伝導膜。
本発明に係るポリアリーレン重合体組成物を構成する重合体は、スルホン酸基を有するポリアリーレンであり、一般に高強度、高弾性を有するポリマー骨格として知られるポリフェニレン構造を有しているので、高強度、高弾性を有し、容易に薄膜化可能な高分子電解質を作製することが出来る。
本発明に係るポリアリーレン重合体組成物は、発生したラジカルを補足するための添加
剤が導入されているので、酸化耐性に優れた高分子電解質膜を提供できるという効果がある。
本発明に係るポリアリーレン重合体組成物に用いた添加剤は、有機系化合物であるので、スルホン酸基を有するポリアリーレンと均一に混和し、高い破断強度および弾性率を維持するという効果がある。
本発明に係るポリアリーレン重合体組成物に用いた添加剤は、スルホン酸基を有するポリアリーレンに添加しても、スルホン酸基を有するポリアリーレンは高いプロトン伝導性を維持するという効果がある。
本発明に係るポリアリーレン重合体組成物に用いた添加剤は、薄膜化した電解質においても高強度、高弾性率、高いプロトン伝導性を維持しつつ、高ラジカル耐久性を付与できるので、高出力の燃料電池を開発できるという効果がある。
本発明に係るポリアリーレン重合体組成物を構成する重合体は、多数のフェノール性水酸基を化学結合により電解質導入しているわけではないので、プロトン伝導度を低下させることはない。
以上のように、高分子電解質である本発明に係るポリアリーレン重合体組成物は、高プロトン伝導度、高強度、および高弾性率を有し、耐久性に優れており、かつ容易に薄膜化が可能であるので、これを例えば燃料電池に応用した場合には、高出力化等に寄与するものであり、産業上その効果の極めて大きい発明である。
以下、本発明に係るポリアリーレン重合体組成物およびそれからなる高分子電解質、プロトン伝導膜について詳細に説明する。
本発明に係るポリアリーレン重合体組成物は、スルホン酸基を有するポリアリーレンと、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、有機リン化合物および有機イオウ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有している。
(スルホン酸基を有するポリアリーレン)
本発明に係るポリアリーレン重合体組成物の主要部分を構成するスルホン酸基を有するポリアリーレンとしては、下記一般式(A)で表されるスルホン酸エステル化合物を含む単量体を重合して得られるスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを、加水分解して得られる重合体または共重合体である。
式(A)中、Xはフッ素を除くハロゲン原子(塩素、臭素、ヨウ素)、−OSO2Z(
ここで、Zはアルキル基、フッ素置換アルキル基またはアリール基を示す。)から選ばれる原子または基を示す。
Aは2価の電子吸引性基を示し、具体的には−CO−、−SO2−、−SO−、−CO
NH−、−COO−、−(CF2l−(ここで、lは1〜10の整数である)、−C(CF32−などが挙げられる。
Bは2価の電子供与基または直接結合を示し、電子供与基の具体例としては、−(CH2)−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C―及び
などが挙げられる。
なお、電子吸引性基とは、ハメット(Hammett)置換基常数がフェニル基のm位の場合、0.06以上、p位の場合、0.01以上の値となる基をいう。
aは炭素原子数1〜20、好ましくは4〜20の炭化水素基を示し、具体的には、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、tert−ブチル基、iso−ブチル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチル基、アダマンタンメチル基、2−エチルヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]へプチル基、ビシクロ[2.2.1]へプチルメチル基、テトラヒドロフルフリル基、2−メチルブチル基、3,3−ジメチル−2,4−ジオキソランメチル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基などの直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基、脂環式炭化水素基、5員の複素環を有する炭化水素基などが挙げられる。これらのうちn−ブチル基、ネオペンチル基、テトラヒドロフルフリル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基が好ましく、さらにはネオペンチル基が好ましい。
Arは−SO3bで表されるスルホン酸エステル基を有する芳香族基を示し、芳香族基として具体的にはフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナンチル基などが挙げられる。これらの基のうち、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
スルホン酸エステル基−SO3bは、芳香族基に1個または2個以上置換しており、置換基−SO3bが2個以上置換している場合には、これらのスルホン酸エステル基は互いに同一でも異なっていてもよい。
ここで、Rbは炭素原子数1〜20、好ましくは4〜20の炭化水素基を示し、具体的
には上記炭素原子数1〜20の炭化水素基などが挙げられる。これらのうちn−ブチル基、ネオペンチル基、テトラヒドロフルフリル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基が好ましく、さらにはネオペンチル基が好ましい。
mは0〜10、好ましくは0〜2の整数、nは0〜10、好ましくは0〜2の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。
式(A)で表されるスルホン酸エステル化合物の具体例としては、以下のような化合物が挙げられる。
また、上記一般式(A)で表されるスルホン酸エステル化合物として、上記化合物において塩素原子が臭素原子に置き換わった化合物、上記化合物において−CO−が−SO2
−に置き換わった化合物、上記化合物において塩素原子が臭素原子に置き換わり、かつ−CO−が−SO2−に置き換わった化合物なども挙げられる。
一般式(A)中のRaおよびRb基は1級のアルコール由来で、β炭素が3級または4級炭素であることが、重合工程中の安定性に優れ、脱エステル化によるスルホン酸の生成に起因する重合阻害や架橋を引き起こさない点で好ましく、さらには、これらのエステル基は1級アルコール由来でβ位が4級炭素であることが好ましい。
本発明で用いられるスルホン酸基を有するポリアリーレンとしてより好ましくは、上記一般式(A)で表されるスルホン酸エステル化合物と、下記一般式(B)で表される化合物とを共重合して得られるスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを、加水分解して得られる共重合体であり、具体的には下記一般式(C)で表される共重合体である。
式(B)中、R'およびR''は互いに同一でも異なっていてもよく、フッ素原子を除く
ハロゲン原子または−OSO2Z(ここで、Zはアルキル基、フッ素置換アルキル基また
はアリール基を示す。)で表される基を示す。Zが示すアルキル基としてはメチル基、エチル基などが挙げられ、フッ素置換アルキル基としてはトリフルオロメチル基などが挙げられ、アリール基としてはフェニル基、p−トリル基などが挙げられる。
1〜R8は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フッ素置換アルキル基、アリル基、アリール基およびシアノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示す。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル基などが挙げられ、メチル基、エチル基などが好ましい。
フッ素置換アルキル基としては、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基などが挙げられ、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などが好ましい。
アリル基としては、プロペニル基などが挙げられ、
アリール基としては、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
Wは単結合または2価の電子吸引性基を示す。2価の電子吸引性基としては上述したものと同様のものが挙げられる。
Tは単結合または2価の有機基を示す。2価の有機基として具体的には、電子吸引性基および電子供与基が挙げられ、電子吸引性基および電子供与性基としては、上述したものと同様のものが挙げられる。
式(B)において、pは0または正の整数であり、上限は通常100、好ましくは10〜80である。
上記一般式(B)で表される化合物として具体的には、p=0の場合、例えば4,4'−ジクロロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンズアニリド、ビス(クロロフェニル)ジフルオロメタン、2,2−ビス(4−クロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4−ク
ロロ安息香酸−4−クロロフェニル、ビス(4−クロロフェニル)スルホキシド、ビス(4−クロロフェニル)スルホン、2,6−ジクロロベンゾニトリル、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンが挙げられる。これらの化合物において塩素原子が臭素原子またはヨウ素原子に置き換わった化合物、さらにこれらの化合物において4位に置換したハロゲン原子の少なくとも1つ以上が3位に置換した化合物などが挙げられる。
またp=1の場合、上記一般式(B)で表される具体的な化合物としては、例えば4,
4'−ビス(4−クロロベンゾイル)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−クロロベ
ンゾイルアミノ)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−クロロフェニル)ジフェニルエーテルジカルボキシレート、4,4'−ビス〔(4−クロロフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロピル〕ジフェニルエーテル、4,4'−ビス〔(4−クロロフェニル)テトラフルオロエチル〕ジフェニルエーテル、これらの化合物において塩素原子が臭素原子またはヨウ素原子に置き換わった化合物、さらにこれらの化合物において4位に置換したハロゲン原子が3位に置換した化合物、さらにこれらの化合物においてジフェニルエーテルの4位に置換した基の少なくとも1つが3位に置換した化合物などが挙げられる。
さらに上記一般式(B)で表される化合物としては、2,2−ビス[4−{4−(4−
クロロベンゾイル)フェノキシ}フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン、ビス[4−{4−(4−クロロベンゾイル)フェノキシ}フェニル]スルホン、および下記式で表される化合物が挙げられる。
上記一般式(B)で表される化合物は、例えば以下に示す方法で合成することができる。
まず電子吸引性基で連結されたビスフェノールを対応するビスフェノールのアルカリ金属塩とするために、N−メチル−2−ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、スルホラン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホキサイドなどの誘電率の高い極性溶媒中でリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属炭酸塩などを加える。
通常、アルカリ金属はフェノールの水酸基に対し、過剰気味で反応させ、通常、1.1〜2倍当量を使用する。好ましくは、1.2〜1.5倍当量の使用である。この際、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、クロロベンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、フェネトールなどの水と共沸する溶媒を共存させて、電子吸引性基で活性化されたフッ素、塩素等のハロゲン原子で置換された芳香族ジハライド化合物、例えば、4,4'−ジフルオロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンゾフェノン、4,4'−クロロフルオロベンゾフェノン、ビス(4−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−フルオロフェニル)スルホン、4−フルオロフェニル−4'−クロロ
フェニルスルホン、ビス(3−ニトロ−4−クロロフェニル)スルホン、2,6−ジクロ
ロベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、ヘキサフルオロベンゼン、デカ
フルオロビフェニル、2,5−ジフルオロベンゾフェノン、1,3−ビス(4−クロロベンゾイル)ベンゼンなどを反応させる。反応性から言えば、フッ素化合物が好ましいが、次の芳香族カップリング反応を考慮した場合、末端が塩素原子となるように芳香族求核置換反応を組み立てる必要がある。活性芳香族ジハライドはビスフェノールに対し、2〜4倍モル、好ましくは2.2〜2.8倍モルの使用である。芳香族求核置換反応の前に予め、ビスフェノールのアルカリ金属塩としていてもよい。反応温度は60℃〜300℃で、好ましくは80℃〜250℃の範囲である。反応時間は15分〜100時間、好ましくは1時間〜24時間の範囲である。最も好ましい方法としては、下記式で示される活性芳香族ジハライドとして反応性の異なるハロゲン原子を一個ずつ有するクロロフルオロ体を用いることであり、フッ素原子が優先してフェノキシドと求核置換反応が起きるので、目的の活性化された末端クロロ体を得るのに好都合である。
(式中、Wは一般式(B)に関して定義した通りである。)
また上記一般式(B)で表される化合物を合成する方法としては、特開平2−159号公報に記載のように求核置換反応と親電子置換反応を組み合わせ、目的の電子吸引性基、電子供与性基からなる屈曲性化合物の合成方法がある。
具体的には電子吸引性基で活性化された芳香族ビスハライド、例えば、ビス(4−クロロフェニル)スルホンをフェノールと求核置換反応させてビスフェノキシ置換体とする。次いで、このビスフェノキシ置換体を例えば、4−クロロ安息香酸クロリドとのフリーデルクラフト反応により目的の化合物を得る。ここで用いる電子吸引性基で活性化された芳香族ビスハライドは上記で例示した化合物が適用できる。フェノールは置換されていてもよいが、耐熱性や屈曲性の観点から、無置換化合物が好ましい。なお、フェノールの置換反応にはアルカリ金属塩とするのが好ましく、アルカリ金属化合物としては上記に例示し
た化合物を使用できる。使用量はフェノール1モルに対し、1.2〜2倍モルである。反応に際し、上述した極性溶媒や水との共沸溶媒を用いることができる。フリーデルクラフト反応では、ビスフェノキシ置換体を塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、塩化亜鉛などのルイス酸のフリーデルクラフト反応の活性化剤存在下に、アシル化剤として、クロロ安息香酸クロライドを反応させる。クロロ安息香酸クロライドはビスフェノキシ化合物に対し、2〜4倍モル、好ましくは2.2〜3倍モルの使用である。フリーデルクラフト活性化剤は、アシル化剤のクロロ安息香酸などの活性ハライド化合物1モルに対し、1.1〜2倍当量使用する。反応時間は15分〜10時間の範囲で、反応温度は−20℃から80℃の範囲である。使用溶媒は、フリーデルクラフト反応に不活性な、クロロベンゼンやニトロベンゼンなどを用いることができる。
一般式(B)において、pが2以上である化合物は、例えば、一般式(B)において電子供与性基Tであるエーテル性酸素の供給源となるビスフェノールと、電子吸引性基Wである、>C=O、−SO2−および>C(CF32から選ばれる少なくとも1種の基とを
組み合わせた化合物、具体的には2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどのビスフェノールのアルカリ金属塩と、過剰の4,4−ジクロロベンゾフェノン、ビス(4−クロロフェニル)スルホンなどの活性芳香族ハロゲン化合物との置換反応をN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチル
アセトアミド、スルホランなどの極性溶媒存在下で前記合成手法に順次重合して得られる。
このような化合物の例示としては、下記式で表される化合物などを挙げることができる。
上記において、pは0または正の整数であり、上限は通常100、好ましくは10〜80である。
上記一般式(A)で表されるスルホン酸エステル化合物(以下「モノマー(A)」とも
いう。)と、上記一般式(B)で表される化合物(以下「オリゴマー(B)」ともいう。)とを共重合して得られるスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを加水分解して得られる、本発明で好ましく用いられる共重合体は、下記一般式(C)で表される繰り返し単位を有する共重合体である。
式(C)中、W、T、A、B、m、n、k、p及びR1〜R8は、それぞれ上記一般式(A)及び(B)中のW、T、A、B、m、n、k、p及びR1〜R8と同義である。
x、yはx+y=100モル%とした場合のモル比を示す。
Ar'は、−SO3Hで表される置換基を有する芳香族基を示し、芳香族基として具体的にはフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナンチル基などが挙げられる。これらの基のうち、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
本発明で用いられるスルホン酸基を有するポリアリーレンは、上記一般式(A)で表されるスルホン酸エステル化合物から導かれる繰り返し単位を0.5〜100モル%、好ましくは10〜99.999モル%の割合で、一般式(B)で表される化合物から導かれる繰り返し単位を99.5〜0モル%、好ましくは90〜0.001モル%の割合で含有するスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを合成し、次いで該ポリアリーレン中のスルホン酸エステル基を加水分解して、スルホン酸基に変換することにより合成することができる。
上記一般式(C)で表されるスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンは、モノマー(A)とオリゴマー(B)を触媒の存在下に反応させることにより合成されるが、この際使用される触媒は、遷移金属化合物を含む触媒系であり、この触媒系としては、(1)遷移金属塩および配位子となる化合物(以下、「配位子成分」という。)、または配位子が配位された遷移金属錯体(銅塩を含む)、ならびに(2)還元剤を必須成分とし、さらに、重合速度を上げるために、「塩」を添加してもよい。
ここで、遷移金属塩としては、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル、ニッケルアセチルアセトナートなどのニッケル化合物;塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウムなどのパラジウム化合物;塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄などの鉄化合物;塩化コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバルトなどのコバルト化合物などが挙げられる。これらのうち特に、塩化ニッケル、臭化ニッケルなどが好ましい。
また、配位子成分としては、トリフェニルホスフィン、2,2'−ビピリジン、1,5−
シクロオクタジエン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンなどが挙げられる
。これらのうち、トリフェニルホスフィン、2,2'−ビピリジンが好ましい。上記配位子成分である化合物は、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。
さらに、配位子が配位された遷移金属錯体としては、例えば、塩化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、臭化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、ヨウ化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、硝酸ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、塩化ニッケル(2,2'−ビピリジン)、臭化ニッケル(2,2'−ビピリジン)、ヨウ化ニッケル(2,2'−ビピリジン)、硝酸ニッケル(2,2'−ビピリジン)、ビス(1,5−シク
ロオクタジエン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスファイト)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどが挙げられる。これらのうち、塩化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、塩化ニッケル(2,2'−ビピリジン)が好ましい。
上記触媒系に使用することができる還元剤としては、例えば、鉄、亜鉛、マンガン、アルミニウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシウムなどが挙げられる。これらのうち、亜鉛、マグネシウム、マンガンが好ましい。これらの還元剤は、有機酸などの酸に接触させることにより、より活性化して用いることができる。
また、上記触媒系において使用することのできる「塩」としては、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウムなどのナトリウム化合物、フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硫酸カリウムなどのカリウム化合物;フッ化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、硫酸テトラエチルアンモニウムなどのアンモニウム化合物などが挙げられる。これらのうち、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化カリウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウムが好ましい。
各成分の使用割合は、遷移金属塩または遷移金属錯体が、上記単量体の総計(モノマー(A)+オリゴマー(B)の総計、以下同じ)1モルに対し、通常、0.0001〜10モル、好ましくは0.01〜0.5モルである。0.0001モル未満では、重合反応が十分に進行しないことがあり、一方、10モルを超えると、分子量が低下することがある。
上記触媒系において、遷移金属塩および配位子成分を用いる場合、この配位子成分の使用割合は、遷移金属塩1モルに対し、通常、0.1〜100モル、好ましくは1〜10モルである。0.1モル未満では、触媒活性が不十分となることがあり、一方、100モルを超えると、分子量が低下することがある。
また、還元剤の使用割合は、上記単量体の総計1モルに対し、通常、0.1〜100モル、好ましくは1〜10モルである。0.1モル未満では、重合が十分進行しないことがあり、100モルを超えると、得られる重合体の精製が困難になることがある。
さらに、「塩」を使用する場合、その使用割合は、上記単量体の総計1モルに対し、通常、0.001〜100モル、好ましくは0.01〜1モルである。0.001モル未満では、重合速度を上げる効果が不十分であることがあり、100モルを超えると、得られる重合体の精製が困難となることがある。
モノマー(A)とオリゴマー(B)とを反応させる際に使用することのできる重合溶媒
としては、例えばテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシド、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、γ−ブチロラクトン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノンなどが挙げられる。これらのうち、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノンが好ましい。これらの重合溶媒は、十分に乾燥してから用いることが好ましい。
重合溶媒中における上記単量体の総計の濃度は、通常、1〜90重量%、好ましくは5〜40重量%である。
また、重合する際の重合温度は、通常、0〜200℃、好ましくは50〜120℃である。また、重合時間は、通常、0.5〜100時間、好ましくは1〜40時間である。
モノマー(A)を用いて得られたスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンは、スルホン酸エステル基を加水分解して、スルホン酸基に変換することによりスルホン酸基を有するポリアリーレンとすることができる。
加水分解は、
(1)少量の塩酸を含む過剰量の水またはアルコールに、上記スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを投入し、5分間以上撹拌する方法
(2)トリフルオロ酢酸中で上記スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを80〜120℃程度の温度で5〜10時間程度反応させる方法
(3)スルホン酸エステル基を有するポリアリーレン中のスルホン酸エステル基(−SO3R)1モルに対して1〜3倍モルのリチウムブロマイドを含む溶液、例えばN−メチル
ピロリドンなどの溶液中で上記ポリアリーレンを80〜150℃程度の温度で3〜10時間程度反応させた後、塩酸を添加する方法
などを挙げることができる。
上記のような方法により製造されるスルホン酸基を有するポリアリーレン(C)中の、スルホン酸基量は、通常0.3〜5meq/g、好ましくは0.5〜3meq/g、さらに好ましくは0.8〜2.8meq/gである。0.3meq/g未満では、プロトン伝導度が低く実用的ではない。一方、5meq/gを超えると、耐水性が大幅に低下してしまうことがあるため好ましくない。
上記のスルホン酸基量は、例えばモノマー(A)とオリゴマー(B)の種類、使用割合、組み合わせを変えることにより、調整することができる。
このようにして得られるスルホン酸基を有するポリアリーレンの分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量で、1万〜100万、好ましくは2万〜80万である。
(添加剤)
本発明に係るポリアリーレン重合体組成物は、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、有機リン化合物および有機イオウ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤が含有されている。
ヒンダードフェノール系化合物;
本発明で用いられるヒンダードフェノール系化合物は、特に限定されるものではないが、以下に挙げるヒンダードフェノール系化合物が好ましい。
1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン(
商品名:IRGANOX 1330)、ペンタエリスリチル-テトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1010)、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチル
フェノール(商品名:Sumilizer BHT)、2,5-ジ-t-ブチル-ハイドロキノン(商品名:Nocrac NS-7)、2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェノール(商品名:Nocrac M-17)、2,5-ジ-t-アミルハイドロキノン(商品名:Nocrac DAH)、2,2'-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチ
ルフェノール)(商品名:Nocrac NS-6)、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジルフォ
スフォネート-ジエチルエステル(商品名:IRGANOX 1222)、4,4'-チオビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)(商品名:Nocrac 300)、2,2'-メチレンビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)(商品名:Nocrac NS-5)、4,4'-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェ
ノール)(アデカスタブ AO-40)、2-t-ブチル-6-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルベン
ジル)-4-メチルフェニルアクリレート(商品名:Sumilizer GM)、2-[1-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ‐t-ペンチルフェニル)エチル]‐4,6-ジ‐t-ペンチルフェニルアクリレート(
商品名:Sumilizer GS)、2,2'-メチレンビス[4-メチル-6-(α-メチル-シクロヘキシル)
フェノール]、4,4'-メチレンビス(2,6-ジ-t-ブチルフェノール)(商品名:シーノックス 226M)、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール(商品名:IRGANOX 1520L)、2,2'-エチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェノール)、オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名:IRGANOX 1076)、1,1,3-トリス-(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン(商品名:アデカスタブ AO-30)、トリエチレングリコールビス[3-(3-t-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 245)、2,4-ビス-(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン(商品名:IRGANOX 565)、N,N'-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナマミド)(商品名:IRGANOX 1098)、1,6-ヘキサンジ
オール-ビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 259)、2,2-チオ-ジエチレンビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1035)、3,9-ビス[2-[3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ]1,1-ジメチルエチル]2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(商品名:Sumilizer GA-80)、トリス-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(商品名:IRGANOX 3114)、ビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム/ポリエチレンワックス混合物(50:50)(商
品名:IRGANOX 1425WL)、イソオクチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート(商品名:IRGANOX 1135)、4,4'-チオビス(6-t-ブチル-3-メチルフェノー
ル)(商品名:Sumilizer WX-R)、6-[3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2,4,8,10-テトラ-t-ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(商品名:Sumilizer GP)など。
これらのヒンダードフェノール系化合物のうち、分子量500以上の化合物を用いることがより好ましい。分子量500以上のヒンダードフェノール系化合物を用いると、ポリアリーレン重合体組成物は、ブリードアウトしにくく、電解質膜の耐久性改良効果に優れる。
特に好ましくは、IRGANOX 245、IRGANOX 259、IRGANOX 565、IRGANOX 1010、IRGANOX 1035、IRGANOX 1076、IRGAONOX 1098、IRGANOX 1330、IRGANOX 3114、Sumilizer GA-80(
以上商品名)などを挙げることができる。
ヒンダードアミン系化合物;
本発明で用いられるヒンダードアミン系化合物は、特に限定されるものではないが、以下に挙げるヒンダードアミン系化合物が好ましい。
p,p'-ジオクチルジフェニルアミン(商品名:IRGANOX 5057)、フェニル-α-ナフチル
アミン(Nocrac PA)、ポリ(2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン)(商品名:Nocrac
224,224-S)、6-エトキシ-2,2,4-トリメチル-1,2-シヒドロキノリン(商品名:Nocrac AW)、N,N'-ジフェニル-p-フェニレンジアミン(商品名:Nocrac DP)、N,N'-ジ-β-ナフ
チル-p-フェニレンジアミン(商品名:Nocrac White)、N-フェニル-N'-イソプロピル-p-フェニレンジアミン(商品名:Nocrac 810NA)、N,N'-ジアリル-p-フェニレンジアミン(商品名:Nonflex TP)、4,4'(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(商品名:Nocrac CD)、p,p−トルエンスルフォニルアミノジフェニルアミン(商品名:Nocrac TD)、N-フェニル-N'-(3-メタクロリルオキシ-2-ヒドロキシプロピル)-p-フェニレンジアミン(
商品名:Nocrac G1)、N-(1-メチルヘプチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン(商品名:Ozonon 35)、N,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン(商品名:Sumilizer BPA
)、N-フェニル-N'-1,3-ジメチルブチル-p-フェニレンジアミン(商品名:Antigene 6C)、アルキル化ジフェニルアミン(商品名:Sumilizer 9A)、コハク酸ジメチル-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン重縮合物(商品名:Tinuvin 622LD)、ポリ[[6-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]](商品名:CHIMASSORB 944)、N,N'-ビス(3-アミノプロピル)
エチレンジアミン-2,4-ビス[N-ブチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ]-6-クロロ-1,3,5-トリアジン縮合物(商品名:CHIMASSORB 119FL)、ビス(1-オクチロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート(商品名:TINUVIN 123)、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート(商品名:TINUVIN 770)、2-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2-n-ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペ
リジル)(商品名:TINUVIN 144)、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケ
ート(商品名:TINUVIN 765)、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート(商品名:LA-57)、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート(商品名:LA-52)、1,2,3,4-
ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジノールおよび1-トリデカ
ノールとの混合エステル化物(商品名:LA-62)、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノールおよび1-トリデカノールとの混合エステル化物(商品名:LA-67)、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジノールおよび3,9-ビス(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピ
ロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物(商品名:LA-63P)、1,2,3,4-ブタンテトラカ
ルボン酸と2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノールおよび3,9-ビス(2-ヒドロキシ-1,1-
ジメチルエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物(商品名:LA-68LD)、(2,2,6,6,-テトラメチレン-4-ピペリジル)-2-プロピレンカルボキシレート(商品名:アデカスタブLA-82)、(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-2-プ
ロピレンカルボキシレート(商品名:アデカスタブ LA-87)など。
これらのヒンダードアミン系化合物のうち、分子量500以上の化合物を用いることがより好ましい。分子量500以上のヒンダードアミン系化合物を用いると、ポリアリーレン重合体組成物は、ブリードアウトしにくく、電解質膜の耐久性改良効果に優れる。
特に好ましくは、Tinuvin 622LD、CHIMASSORB 944、CHIMASSORB 119FL、TINUVIN 123、TINUVIN 144、TINUVIN 765、LA-57、LA-52、LA-62、LA-67、LA-63P、LA-68LD、アデカス
タブLA-82, アデカスタブ LA-87(以上商品名)などを挙げることができる。
有機リン化合物;
本発明で用いられる有機リン化合物は、特に限定されるものではないが、以下に挙げる有機リン化合物が好ましい。
ビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)[1,1-ビフェニル]-4,4'-ジイルビスホスファイト、9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキサイド(商品名:SANKO-HCA)、トリエチルホスファイト(商品名:JP302)、トリ-n-ブチルホスファイト(商品名:JP304)、トリフェニルホスファイト(商品名:アデカスタブ TPP)、ジフェニルモノオク
チルホスファイト(商品名:アデカスタブ C)、トリ(p-クレジル)ホスファイト(商品名:Chelex-PC)、ジフェニルモノデシルホスファイト(商品名:アデカスタブ 135A)、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト(商品名:JPM313)、トリス(2-エチルヘキシル)ホスファイト(商品名:JP308)、フェニルジデシルホスファイト(アデカスタブ 517)
、トリデシルホスファイト(商品名:アデカスタブ 3010)、テトラフェニルジプロピレ
ングリコールジホスファイト(商品名:JPP100)、ビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP-24G)、トリス(トリデシ
ル)ホスファイト(商品名:JP333E)、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホ
スファイト(商品名:アデカスタブ PEP-4C)、ビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP-36)、ビス[2,4-ジ(1-フェニルイソプロピル)フェニル]ペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:アデカスタブ PEP-45)、トリラウリルトリチオホスファイト(商品名:JPS312)、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト(IRGAFOS 168)、トリス(ノニルフェニル)ホスフ
ァイト(商品名:アデカスタブ 1178)、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファ
イト(商品名:アデカスタブ PEP-8)、トリス(モノ,ジノニルフェニル)ホスファイト
(商品名:アデカスタブ 329K)、トリオレイルホスファイト(商品名:Chelex-OL)、トリステアリルホスファイト(商品名:JP318E)、4,4'-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブ
チルフェニルジトリデシル)ホスファイト(商品名:JPH1200)、テトラ(C12-C15混合アルキル)-4,4'-イソプロピリデンジフェニルジホスファイト(商品名:アデカスタブ 1500)、テトラ(トリデシル)-4,4'-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)ジホスフ
ァイト(商品名:アデカスタブ 260)、ヘキサ(トリデシル)-1,1,3-トリス(2-メチル-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)ブタン-トリホスファイト(商品名:アデカスタブ 522A
)、水添ビスフェノール A ホスファイトポリマー(HBP)、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニルオキシ)4,4'-ビフェニレン-ジ-ホスフィン(商品名:P-EPQ)、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチル-5-メチルフェニルオキシ)4,4'-ビフェニレン-ジ-ホスフィン(商品名:GSY-101P)、2-[[2,4,8,10-テトラキス(1,1-ジメチルエテル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサ
フォスフェピン6-イル]オキシ]-N,N-ビス[2-[[2,4,8,10-テトラキス(1,1ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2,]ジオキサフォスフェピン-6-イル]オキシ]-エチル]エタナミン(商品名:IRGAFOS 12)、2,2'-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチルホスファイト(商品名:アデカスアブ HP-10)など。
このうち、耐加水分解性に優れたアデカスタブ PEP-36、P-EPQ、アデカスタブ PEP-45
、IRGAFOS 168などが特に好適に用いられる。
有機イオウ化合物;
本発明で用いられる有機イオウ化合物は、特に限定されるものではないが、以下に挙げる有機イオウ化合物が好ましい。
ジラウリル-3,3'-チオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPL-R)、ジミリスチル-3,3'-チオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPM)、ジステアリル-3,3'-チオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPS)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)(商品名:Sumilizer TP-D)、ジトリデシル-3,3'-チオジプロピオネ
ート(商品名:Sumilizer TL)、2-メルカプトベンズイミダゾール(商品名:Sumilizer MB)、ジトリデシル-3,3'-チオジプロピオネート(商品名:アデカスタブAO-503A)、1,3,5-トリス-β-ステアリルチオプロピオニルオキシエチルイソシアヌレート、3,3'-チオビスプロピオン酸ジドデシルエステル(商品名:IRGANOX PS 800FL)、3,3'-チオビスプロ
ピオン酸ジオクデシルエステル(商品名:IRGANOX PS 802FL)など。
本発明において、添加する添加剤の量は、特に限定されるものではないが、高分子電解質に要求される酸化耐性、プロトン伝導性、強度、及び弾性率等に応じて、最適な量を用
いればよい。好ましくはスルホン酸基を有するポリアリーレン100重量部に対して、添加剤の全重量が0.001〜30重量部混合するのが良い。さらに0.01〜10重量部混合するのがより好ましい。また、添加剤は単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても構わない。
(高分子電解質膜)
本発明の高分子電解質膜は、上記スルホン酸基を有するポリアリーレンと添加剤とを有機溶剤中で混合させ、それを基体上に流延してフィルム状に成形するキャスティング法などにより製造することができる。ここで、上記基体としては、通常の溶液キャスティング法に用いられる基体であれば特に限定されず、たとえばプラスチック製、金属製などの基体が用いられ、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの熱可塑性樹脂からなる基体が用いられる。
上記スルホン酸基を有するポリアリーレンと添加剤とを混合させる溶媒としては、両者を溶解する溶媒や膨潤させる溶媒であれば良く、たとえば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチル尿素、ジメチルイミダゾリジノン、アセトニトリルなどの非プロトン系極性溶剤や、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、
クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、iso−プロピルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、γ−ブチルラクトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン等のエーテル類な
どの溶剤が挙げられる。これらの溶剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。特に溶解性、溶液粘度の面から、N−メチル−2−ピロリドン(以下「NMP」ともいう。)が好ましい。
また、上記溶媒として、非プロトン系極性溶剤と他の溶剤との混合物を用いる場合、該混合物の組成は、非プロトン系極性溶剤が95〜25重量%、好ましくは90〜25重量%、他の溶剤が5〜75重量%、好ましくは10〜75重量%(但し、合計は100重量%)である。他の溶剤の量が上記範囲内にあると、溶液粘度を下げる効果に優れる。この場合の非プロトン系極性溶剤と他の溶剤との組み合わせとしては、非プロトン系極性溶剤としてNMP、他の溶剤として幅広い組成範囲で溶液粘度を下げる効果があるメタノールが好ましい。
上記重合体と添加剤を溶解させた溶液のポリマー濃度は、上記スルホン酸基を有するポリアリーレンの分子量にもよるが、通常、5〜40重量%、好ましくは7〜25重量%である。5重量%未満では、厚膜化し難く、また、ピンホールが生成しやすい。一方、40重量%を超えると、溶液粘度が高すぎてフィルム化し難く、また、表面平滑性に欠けることがある。
なお、溶液粘度は、上記スルホン酸基を有するポリアリーレンの分子量や、ポリマー濃度や、添加剤の濃度にもよるが、通常、2,000〜100,000mPa・s、好ましくは3,000〜50,000mPa・sである。2,000mPa・s未満では、成膜中の
溶液の滞留性が悪く、基体から流れてしまうことがある。一方、100,000mPa・
sを超えると、粘度が高過ぎて、ダイからの押し出しができず、流延法によるフィルム化が困難となることがある。
上記のようにして成膜した後、得られた未乾燥フィルムを水に浸漬すると、未乾燥フィ
ルム中の有機溶剤を水と置換することができ、得られる高分子電解質膜の残留溶媒量を低減することができる。
なお、成膜後、未乾燥フィルムを水に浸漬する前に、未乾燥フィルムを予備乾燥してもよい。予備乾燥は、未乾燥フィルムを通常50〜150℃の温度で、0.1〜10時間保持することにより行われる。
未乾燥フィルム(予備乾燥後のフィルムも含む。以下同じ。)を水に浸漬する際は、枚葉を水に浸漬するバッチ方式でもよく、基板フィルム(たとえば、PET)上に成膜された状態の積層フィルムのまま、または基板から分離した膜を水に浸漬させて、巻き取っていく連続方式でもよい。また、バッチ方式の場合は、処理後のフィルム表面に皺が形成されるのを抑制するために、未乾燥フィルムを枠にはめるなどの方法で、水に浸漬させることが好ましい。
未乾燥フィルムを水に浸漬する際の水の使用量は、未乾燥フィルム1重量部に対して、10重量部以上、好ましくは30重量部以上、より好ましくは50重量部以上の割合である。水の使用量が上記範囲であれば、得られるプロトン伝導膜の残存溶媒量を少なくすることができる。また、浸漬に使用する水を交換したり、オーバーフローさせたりして、常に水中の有機溶媒濃度を一定濃度以下に維持しておくことも、得られる高分子電解質膜の残存溶媒量を低減することに有効である。さらに、高分子電解質膜中に残存する有機溶媒量の面内分布を小さく抑えるためには、水中の有機溶媒濃度を撹拌等によって均質化させることが効果的である。
未乾燥フィルムを水に浸漬する際の水の温度は、置換速度および取り扱いやすさの点から、通常5〜80℃、好ましくは10〜60℃の範囲である。高温ほど、有機溶媒と水との置換速度は速くなるが、フィルムの吸水量も大きくなるので、乾燥後に得られる高分子電解質膜の表面状態が悪化することがある。また、フィルムの浸漬時間は、初期の残存溶媒量、水の使用量および処理温度にもよるが、通常10分〜240時間、好ましくは30分〜100時間の範囲である。
上記のように未乾燥フィルムを水に浸漬した後乾燥すると、残存溶媒量が低減された膜が得られるが、このようにして得られる膜の残存溶媒量は、通常5重量%以下である。また、浸漬条件によっては、得られる膜の残存溶媒量を1重量%以下とすることができる。このような条件としては、たとえば、未乾燥フィルム1重量部に対する水の使用量が50重量部以上であり、浸漬する際の水の温度が10〜60℃、浸漬時間が10分〜10時間である。
上記のように未乾燥フィルムを水に浸漬した後、フィルムを30〜100℃、好ましくは50〜80℃で、10〜180分、好ましくは15〜60分乾燥し、次いで、50〜150℃で、好ましくは500mmHg〜0.1mmHgの減圧下、0.5〜24時間、真空乾燥することにより、膜を得ることができる。
本発明の方法により得られる高分子電解質膜は、その乾燥膜厚が、通常10〜100μm、好ましくは20〜80μmである。
また、上記スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンと添加剤とを上述したような方法でフィルム状に成形した後、加水分解等の適切な後処理することにより本発明に係る高分子電解質膜を製造することもできる。具体的には、スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンと添加剤とを上述したような方法でフィルム状に成形した後、その膜を加水分解することによりスルホン酸基を有するポリアリーレンからなる高分子電解質膜を製造
することができる。
また、高分子電解質膜を製造する際に、上記スルホン酸基を有するポリアリーレンおよび添加剤以外に、硫酸、リン酸などの無機酸、リン酸ガラス、タングステン酸、リン酸塩水和物、β-アルミナプロトン置換体、プロトン導入酸化物等の無機プロトン伝導体粒子
、カルボン酸を含む有機酸、スルホン酸を含む有機酸、ホスホン酸を含む有機酸、適量の水などを併用しても良い。
本発明の高分子電解質膜は、例えば、一次電池、二次電池、燃料電池等のための電解質、ハロゲン化水素酸電解や食塩電解等のイオン交換膜、湿度センサやガスセンサ等の各種センサ、水電解、信号伝達媒体、固体コンデンサー、表示素子、酸素濃縮器等に用いることが可能である。
[実施例]
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
高分子電解質膜に用いたスルホン酸基を有するポリアリーレンの構造を下記に示す。
(式中、x、yは繰り返し単位のモル比を示し、pは繰り返し単位の数を示す。)
上記式(I)で表されるスルホン酸基を有するポリアリーレンの合成は、以下のとおり行った。
(オリゴマーの合成)
撹拌機、温度計、冷却管、Dean-Stark管、窒素導入の三方コックを取り付けた1Lの三つ口のフラスコに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(ビスフェノールAF)67.3g(0.20モル)、4,4'−ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DCBP)60.3g(0.24モル)、炭酸カリウム71.9g(0.52モル)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)300mL、ト
ルエン 150mLをとり、オイルバス中、窒素雰囲気下で加熱し撹拌下130℃で反応
させた。反応により生成する水をトルエンと共沸させ、Dean-Stark管で系外に除去しながら反応させると、約3時間で水の生成がほとんど認められなくなった。反応温度を130℃から徐々に150℃まで上げた。反応温度を徐々に150℃まで上げながら大部分のトルエンを除去し、150で10時間反応を続けた後、4,4'−DCBP 10.0g(0
.040モル)を加え、さらに5時間反応した。得られた反応液を放冷後、副生した無機化合物の沈殿物を濾過除去し、濾液を4Lのメタノール中に投入した。沈殿した生成物を濾別、回収し乾燥後、テトラヒドロフラン 300mLに溶解した。これをメタノール 4Lに再沈殿し、目的の化合物95g(収率85%)を得た。
得られた化合物のGPC(THF溶媒)で求めたポリスチレン換算の数平均分子量は11,200であった。また、得られた化合物はTHF、NMP、DMAc、スルホランな
どに可溶で、Tgは110℃、熱分解温度は498℃であった。
得られた化合物は式(II)で表されるオリゴマー(以下、「BCPAFオリゴマー」という)であった。
(式中、pは繰り返し単位の数を示す。)
(スルホン酸基を有するポリアリーレンの合成)
撹拌機、温度計、冷却管、Dean-Stark管、窒素導入の三方コックを取り付けた1Lの三つ口のフラスコに、4−[4−(2,5−ジクロロベンゾイル)フェノキシ]ベンゼンス
ルホン酸neo-ペンチル(A−SO3 neo-Pe)33.2g(82.7ミリモル)とBCPAFオリゴマー(Mn=11,200)20.4g(1.8ミリモル)、Ni(PPh32Cl2 1.66g(2.5ミリモル)、PPh3 8.87g(33.8ミリモル)、N
aI 0.38g(2.5ミリモル)、亜鉛末 13.3g(202.8ミリモル)、乾燥NMP 123mLを窒素下で加えた。反応系を攪拌下に加熱し(最終的には75℃まで
加温)、3時間反応させた。重合反応液をTHF 250mLで希釈し、30分攪拌し、
セライトをろ過助剤に用い、ろ過紙、ろ液を大過剰のメタノール 1500mLに注ぎ、
凝固させた。凝固物を濾集、風乾し、さらにTHF/NMP(それぞれ200/300mL)に再溶解し、大過剰のメタノール 1500mLで凝固析出させた。風乾後、加熱乾
燥により目的の黄色繊維状のネオペンチル基で保護されたスルホン酸誘導体からなる共重合体(PolyAB-SO3neo-Pe)47.0g(収率99%)を得た。GPCによる分子量はMn=47,600、Mw=159,000であった。
こうして得られたPolyAB-SO3neo-Pe 5.1gをNMP 60mLに溶解し、90℃に加温した。反応系にメタノール 50mLと濃塩酸 8mLの混合物を一時に加えた。懸濁状態となりながら、温和の還流条件で10時間反応させた。蒸留装置を設置し、過剰のメタノールを溜去させ、淡緑色の透明溶液を得た。この溶液を大量の水/メタノール(1:1重量比)中に注いで、ポリマーを凝固させた後、洗浄水のpHが6以上となるまで、イオン交換水でポリマーを洗浄した。こうして得られたポリマーのIRスペクトルおよびイオン交換容量の定量分析から、スルホン酸エステル基(−SO3a)は定量的にスルホン酸基(−SO3H)に転換していることがわかった。
得られた式(I)で表されるスルホン酸基を有するポリアリーレンのGPCによる分子量は、Mn=53,200、Mw=185,000であり、スルホン酸等量は1.9meq/gであった。
(高分子電解質膜の作製)
固形分量が10重量%となるように式(I)で表されるスルホン酸基を有するポリアリーレン(100g)、NMP(900g)を撹拌子を入れたフラスコに入れ、80℃にて加熱溶解させた。式(I)で表されるスルホン酸基を有するポリアリーレンの固形分量100重量部に対してヒンダードフェノール系化合物として1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(商品名:IRGANOX 1330)を1重量部加え、ミックスローターにより2時間撹拌し溶解させポリマー溶
液を調製した。
ドクターブレード(40μm用)を用い、このポリマーワニスをPET基板上に塗布後、100℃にて1時間オーブンを用い予備乾燥させ、塗膜をPET基板から剥がした。フィルムを耐熱テープでアルミ板上に固定化後、さらに150℃にて1時間オーブンを用い乾燥させた。次いで、塗膜中に残存するNMPを完全に除去するため、塗膜重量の1,0
00倍量のイオン交換水中に25℃にて2日間浸漬させ、NMPを除去し、50℃で1時間乾燥させ目的の高分子電解質膜(37μm)を得た。
添加剤としてヒンダードフェノール系化合物に代えてヒンダードアミン系化合物としてN,N'−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N
−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物(商品名:CHIMASSORB 119FL)を用いた以外は実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。
添加剤としてヒンダードフェノール系化合物に代えてヒンダードアミン系化合物として1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジノールおよび3,9-ビス(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカ
ンとの混合エステル化物(商品名:LA-63P)を用いた以外は実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼン(商品名:IRGANOX 1330)1重量部に加えて、有機リン化合物ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(
商品名:アデカスタブ PEP-36) 2重量部を加えた以外は実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。
ヒンダードフェノール系化合物1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(商品名:IRGANOX 1330)に代えてペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1010) 1重量部を用い、さらに有機イオウ化
合物ジステアリル−3,3'−チオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPS)1重量部
を加えた以外は実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。
(比較例1)
ヒンダードフェノール系化合物1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(商品名:IRGANOX 1330)を加えず式(I)で表されるスルホン酸基を有するポリアリーレンのみの膜を作製した以外は、実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。
(物性の評価)
実施例1〜6で得られた添加剤を含有する高分子電解質膜、および比較例1、2で得られた添加剤を含有しない高分子電解質膜について、スルホン酸当量、膜のプロトン伝導度、破断強度、弾性率、及びフェントン耐性を評価した。その結果を、表1に示す。
なお、スルホン酸当量、プロトン伝導度、破断強度、弾性率及びフェントン耐性の測定方法は、以下のとおりである。
<スルホン酸当量の測定>
得られた高分子電解質膜の水洗水が中性になるまで洗浄し、フリーに残存している酸を除いて充分に水洗し、乾燥後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解したフェノールフタレインを指示薬とし、NaOHの標準液を用いて滴定を行い、中和点から、スルホン酸当量を求めた。
<プロトン伝導度の測定>
交流抵抗は、5mm幅の短冊状の試料膜の表面に、白金線(f=0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。すなわち、85℃、相対湿度90%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は、5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させ、交流抵抗を測定した。線間距離と抵抗の勾配から、膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数からプロトン伝導度を算出した。
比抵抗R(Ω・cm)=0.5(cm)×膜厚(cm)×抵抗線間勾配(Ω/cm)
<破断強度および弾性率の測定>
破断強度および弾性率の測定は、JIS K7113に準じて行った(引っ張り速度:50mm/min)。ただし、弾性率は、標線間距離をチャック間距離とし算出した。JIS
K7113に従い、温度23±2℃、相対湿度50±5%の条件下で48時間試料の状態調整を行った。ただし、試料の打ち抜きは、JIS K6251に記載の7号ダンベルを用いた。引っ張り試験測定装置は、INSTRON製5543を用いた。
<フェントン試験>
3重量%の過酸化水素に硫酸鉄・七水和物を鉄イオンの濃度が20ppmになるようにフェントン試薬を調製した。250mlのポリエチレン製容器に200gのフェントン試薬を採取し、3cm×4cmに切削した高分子電解膜を投入後、密栓後、45℃の恒温水槽に浸漬させ、15時間のフェントン試験を行った。フェントン試験後、フィルムを取り出し、イオン交換水にて水洗後、25℃・50%でRH12時間状態調製を行い、各種物性測定を行った。フェントン試験における重量保持率は、下記の数式により算出した。
フェントン試験における重量保持率(%)=フェントン試験後のフィルム重量/フェントン試験前のフィルム重量×100
実施例1〜5に示すように、添加剤を混合させた高分子電解質膜は、フェントン試験後
フィルムの劣化が抑制されるため、高酸化耐性を有し、高出力可能な燃料電池を作製するために非常に有利である。

Claims (4)

  1. 下記一般式(A)で表されるスルホン酸エステル化合物を含む単量体を重合して得られるスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを、加水分解して得られるスルホン酸基を有するポリアリーレンと、
    ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、有機リン化合物および有機イオウ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有することを特徴とするポリアリーレン重合体組成物;
    (式中、Xはフッ素を除くハロゲン原子、−OSO3CH3および−OSO3CF3から選ばれる原子または基を示し、Aは2価の電子吸引性基を示し、Bは2価の電子供与基または直接結合を示し、mは0〜10の整数を示し、nは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示し、Raは炭素原子数4〜20の炭化水素基を示し、Arは−SO3b(但し、
    bは炭素原子数4〜20の炭化水素基を示す。)で表される置換基を有する芳香族基を
    示す)。
  2. スルホン酸基を有するポリアリーレン100重量部に対して、添加剤を全重量で0.01〜10重量部含有することを特徴とする請求項1に記載のポリアリーレン重合体組成物。
  3. 請求項1ないし2のいずれか1項に記載のポリアリーレン重合体組成物からなる高分子電解質。
  4. 請求項1ないし2のいずれか1項に記載のポリアリーレン重合体組成物からなるプロトン伝導膜。
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