JP2005200800A - ポリ乳酸仮撚糸およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来のポリ乳酸仮撚糸の如く高熱収縮率で低嵩高性である欠点を改善し、さらには残留トルクを低減せしめることで、布帛にした際の品位を飛躍的に向上させることのできるポリ乳酸仮撚糸およびその製造方法を提供するものである。
【解決手段】 50重量%以上がポリ乳酸よりなる仮撚糸であって、その沸騰水収縮率が14%以下であり、CR値が10%以上であり、かつ残留トルクが110T/m以下であることを特徴とするポリ乳酸仮撚糸により達成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は従来のポリ乳酸仮撚糸の如く、高熱収縮率で低嵩高性である欠点を改善し、さらには残留トルクを低減せしめることで、布帛にした際の品位を飛躍的に向上させることのできるポリ乳酸仮撚糸およびその製造方法を提供するものである。
最近、地球的規模での環境問題に対して、自然環境の中で分解するポリマー素材の開発が切望されており、脂肪族ポリエステル等、様々なポリマーの研究・開発、また実用化の試みが活発化している。そして、微生物により分解されるポリマー、すなわち生分解性ポリマーに注目が集まっている。
一方、従来のポリマーはほとんど石油資源を原料としているが、石油資源が将来的に枯渇する懸念があること、また石油資源を大量消費することにより、地質時代より地中に蓄えられていた二酸化炭素が大気中に放出され、地球温暖化が深刻化することが懸念されている。しかし、二酸化炭素を大気中から取り込み成長する植物資源を原料としてポリマーが合成できれば、二酸化炭素の循環により地球温暖化を抑制できることのみならず、資源枯渇の問題も同時に解決できる可能性がある。このため、植物資源を原料とするポリマー、すなわちバイオマス利用ポリマーに注目が集まっている。
上記2つの点から、バイオマス利用の生分解性ポリマーが大きな注目を集め、石油資源を原料とする従来のポリマーを代替していくことが期待されている。しかしながら、バイオマス利用の生分解性ポリマーは一般に力学特性及び耐熱性が低く、また高コストといった課題があった。これらを解決できるバイオマス利用の生分解性ポリマーとして、現在、最も注目されているのはポリ乳酸である。ポリ乳酸は植物から抽出したでんぷんを発酵することにより得られる乳酸を原料としたポリマーであり、バイオマス利用の生分解性ポリマーの中では力学特性、耐熱性、コストのバランスが最も優れている。そして、これを利用した繊維の開発が急ピッチで行われている。
ポリ乳酸繊維の用途開発は、生分解性を活かした農業資材や土木資材等が先行しているが、それに続く大型の用途として自動車内装材や、カーテン、カーペット等のインテリア素材への応用も進められている。さらには一般衣料分野への応用も期待されている。衣料用への展開には、着用快適性のために嵩高性やストレッチ性を付与することが求められる。しかしながら、ポリ乳酸を汎用合成繊維の仮撚加工プロセスに通すだけでは、仮撚加工温度によりポリ乳酸繊維同士が融着してしまい糸切れが多発したり、仮撚糸の断面変形が激しく、独特のぎらつきが発生するため品位が悪いという問題があった。一方、上記問題を回避するために仮撚加工温度を下げると、捲縮が充分に発現せず、嵩高性が低いという問題があった。また、仮撚加工温度を下げるとともに、解撚張力を上げると毛羽や弛みが発生してしまい、得られる仮撚加工糸の品位が悪くなってしまった。このような問題を解決するため、、一旦低配向未延伸糸を紡糸し延伸熱処理を行うことで、十分に配向結晶化させた後、仮撚加工を行うことが提案されている(特許文献1及び特許文献2参照)。しかしながら、該方法では紡糸工程、延伸工程、仮撚工程からなる3工程法であるため、ハンドリングが煩雑になるとともに、生産性及びコストの点からも好ましくなかった。
また、高配向未延伸糸を仮撚加工温度130℃にて仮撚加工する方法が提案されている(特許文献3参照)が、トレース実験を行った結果、仮撚加工糸には未解撚が多く存在するため最終製品の品位が悪く、満足のいくものではなかった。これら問題点により、仮撚用途での展開はほとんど進んでいないのが現状である。。
また、ポリ乳酸未延伸糸は、一般的に耐熱性が悪く、仮撚ヒーターの温度を100℃以上とした場合には、部分的に融着が発生し、この融着部分が未解撚として欠点になる。この未解撚を解撚するためには解撚張力(T2)を高くすることが必要であるが、解撚張力を高くすると、施撚体後の繊維に損傷を与えるため、軽微な場合でも毛羽が発生したり、酷い場合は糸切れが発生し、安定生産が困難であった。
また、これら従来の仮撚加工方法にて得られたポリ乳酸仮撚糸は嵩高性に優れるものの、熱収縮率が高く、布帛にした場合の寸法安定性やチーズ染めが不可能であるなど、様々な問題を内包していた。このため、ポリエチレンテレフタレートなどで実施している弛緩熱処理を行うことを試みたが(特許文献4)、熱処理温度が高く、またオーバーフィード率が低いため、残留トルクを充分低下させることが出来ず、布帛とした場合の品位が悪いものであった。また、弛緩熱処理に用いるヒーター内で糸切れするなど、ポリ乳酸仮撚加工糸を安定して得ることは困難であった。
特開2000−290845号(第4−6頁) 特開2002−285438号(第3−5頁) 特開2000−303283号(第4−5頁) 特開2003−105645号(第4−5頁)
本発明は従来のポリ乳酸仮撚糸の如く、高熱収縮率で低嵩高性である欠点を改善するとともに、残留トルクを低減せしめたポリ乳酸仮撚糸およびその製造方法を提供するものである。
上記目的は、50重量%以上がポリ乳酸よりなる仮撚糸であって、その沸騰水収縮率が14%以下であり、CR値が10%以上であり、かつ残留トルクが110T/m以下であることを特徴とするポリ乳酸仮撚糸により達成される。
また、上記ポリ乳酸仮撚糸は、50重量%以上がポリ乳酸よりなる熱可塑性ポリエステルを溶融紡糸し、冷却、給油し、4000m/min以上で巻き取り未延伸糸パッケージを得た後、仮撚加工において、第1ヒーター温度90〜150℃、加工倍率1.1〜1.8倍で仮撚し、引き続き第2ヒーター温度80〜140℃、オーバーフィード率10〜30%で弛緩熱処理を行うことにより提供される。
本発明は従来のポリ乳酸仮撚糸の如く、高熱収縮率で低嵩高性である欠点を改善し、さらには残留トルクを低減せしめることで、布帛にした際の品位を飛躍的に向上させることのできるポリ乳酸仮撚糸およびその製造方法を提供できる。
本発明でいうポリ乳酸とは乳酸を重合したものをいい、L体あるいはD体の光学純度は90%以上であると、融点が高く好ましい。また、ポリ乳酸の性質を損なわない範囲で、乳酸以外の成分を共重合していても、ポリ乳酸以外のポリマーや粒子、難燃剤、帯電防止剤等の添加物を含有していてもよい。ただし、バイオマス利用、生分解性の観点から、繊維中に存在する乳酸モノマーは50重量%以上とすることが重要である。乳酸モノマーは好ましくは75重量%以上、より好ましくは96重量%以上である。ただし、上記のように2種類の光学異性体が単純に混合している系とは別に、前記2種類の光学異性体をブレンドして繊維に成形した後、140℃以上の高温熱処理を施してラセミ結晶を形成させたステレオコンプレックスにすると、融点を飛躍的に高めることができるためより好ましい。
また、ポリ乳酸中にはラクチド等の残存モノマーが存在するが、これら低分子量残留物は仮撚加工工程での加熱ヒーター汚れや染色加工工程での染め斑等の染色異常を誘発する原因となる。また、繊維の加水分解性を促進し、耐久性を低下させるため、これら低分子量残留物は好ましくは1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下、さらに好ましくは0.2重量%以下である。また、乳酸モノマー以外の部分については、ポリ乳酸の性能を損なわない範囲で、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリブチレンサクシネート、ポリヒドロキシルブチレートなどのポリマーがブレンドされていても複合されていてもよい。更に、バイオマス、生分解性を維持する観点から、ポリブチレンサクシネートやポリヒドロキシルブチレートなどの他の生分解性ポリマーを用いることがより好ましい。ブレンドはチップブレンドでも溶融ブレンドでもよく、また複合は芯鞘複合でも、サイドバイサイド型複合でもよい。また、ポリ乳酸ポリマーの分子量は、重量平均分子量で5万〜50万であると、力学特性と製糸性のバランスが良く好ましい。
本発明でいうポリ乳酸仮撚糸の沸騰水収縮率は14%以下であることが重要である。沸騰水収縮率が14%以下であれば、例えば織物や編み物にした場合の乾燥工程などで寸法変化を小さくすることができる。また、最終製品にした場合にも、寸法変化が少ないため、設計どおりの外観を得ることが出来るのである。沸騰水収縮率は12%以下がより好ましく、11%以下であれば更に好ましく、10%以下であれば最も好ましい。また、沸騰水収縮率は3%以上であると布帛を形成した後の嵩高性を高めることができるため好ましい。
また、本発明のポリ乳酸仮撚糸のCR値は10%以上であることが重要である。CR値が10%以上であれば最終製品とした場合に所望の風合い、例えば柔軟性、ふくらみ、保温性を付与することが出来るため好ましい。CR値は12%以上であれば更に好ましく、14%以上であれば最も好ましい。また、CR値は35%以下であると、ふかつきがなく最終製品に十分なふくらみを与えられるため好ましい。
本発明のポリ乳酸仮撚糸は、残留トルクが110T/m以下であることが重要である。残留トルクが110T/m以下であれば、チーズから解舒した糸がビリを発生せず、結果として糸条走行性に優れるため、編み機や織機の停台がない安定した製編織が可能となる。更には得られた編み物や織物での斜行や緯段、筋を抑制することもできるため、最終製品にした場合の品位が優れるのである。残留トルクは好ましくは100T/m以下、更に好ましくは90T/m以下、80T/m以下であれば最も好ましい。また、残留トルクは、20T/m以上であれば安定生産が可能であり、また最終製品の品位に与える影響もわずかであり好ましい。残留トルクは0T/m以上であればさらに好ましい。
本発明のポリ乳酸仮撚糸は、脂肪酸ビスアミドおよび/またはアルキル置換型の脂肪酸モノアミドを繊維全体に対して0.1〜3.0重量%含有していることが好ましい。これら物質を繊維中に含有させることで、摩擦係数を下げることができるために、繊維表面への外力の低減が可能となり、繊維が削れることを防止できるのである。また、削れが防止できるため、最終製品の色移りや毛羽発生などの問題もなく、良好な製品を得ることが可能となる。更には、仮撚加工における繊維間摩擦係数が低下し、単繊維が充分にマイグレーションされるため得られる仮撚加工糸の捲縮が均一になるのである。脂肪酸ビスアミドおよび/またはアルキル置換型の脂肪酸モノアミドは繊維全体に対して0.3〜2.0重量%含有していることがより好ましく、0.5〜1.5重量%であれば最も好ましい。
また、本発明で言う脂肪酸ビスアミドとは、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミドおよび芳香族系ビスアミド等の1分子中にアミド結合を2つ有する化合物を指し、例えば、メチレンビスカプリル酸アミド、メチレンビスカプリン酸アミド、メチレンビスラウリン酸アミド、メチレンビスミリスチン酸アミド、メチレンビスパルミチン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスイソステアリン酸アミド、メチレンビスベヘニン酸アミド、メチレンビスオレイン酸アミド、メチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスカプリル酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスミリスチン酸アミド、エチレンビスパルミチン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスイソステアリン酸アミド、エチレンビスベヘニン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ブチレンビスステアリン酸アミド、ブチレンビスベヘニン酸アミド、ブチレンビスオレイン酸アミド、ブチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘニン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスエルカ酸アミド、m−キシリレンビスステアリン酸アミド、m−キシリレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、p−キシリレンビスステアリン酸アミド、p−フェニレンビスステアリン酸アミド、p−フェニレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’−ジステアリルセバシン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミド、N,N’−ジステアリルテレフタル酸アミド、メチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、ブチレンビスヒドロキシステアリン酸アミドおよびヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド等が挙げられる。
また、本発明で用いられるアルキル置換型の脂肪酸モノアミドは、飽和脂肪酸モノアミドや不飽和脂肪酸モノアミド等のアミド水素をアルキル基で置き換えた構造の化合物を指し、例えば、N−ラウリルラウリン酸アミド、N−パルミチルパルミチン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ベヘニルベヘニン酸アミド、N−オレイルオレイン酸アミド、N−ステアリルオレイン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミドおよびN−オレイルパルミチン酸アミド等が挙げられる。ここでアルキル基は、その構造中にヒドロキシル基等の置換基が導入されていてもよく、例えば、メチロールステアリン酸アミド、メチロールベヘニン酸アミド、N−ステアリル−12−ヒドロキシステアリン酸アミドおよびN−オレイル12ヒドロキシステアリン酸アミド等も本発明のアルキル置換型の脂肪酸モノアミドに含むものとする。
本発明では、脂肪酸ビスアミドやアルキル置換型の脂肪酸モノアミドを用いるが、これらの化合物は、脂肪酸モノアミドに比べてアミドの反応性が低く、溶融成形時においてポリ乳酸との反応が起こりにくい。また、これらの化合物は、高分子量のものが多いため、一般に耐熱性が良く、昇華しにくいという特徴がある。これらの化合物の中でも特に脂肪酸ビスアミドは、アミドの反応性がより低く、かつ耐熱性に優れ昇華しにくいことから、より好ましく用いられる。
本発明の方法で得られるポリ乳酸仮撚糸は、未解撚数が仮撚糸10m当たりで0〜3個が好ましい。未解撚数を少なくすることで、最終製品にした場合に染め斑などが無く、均一な外観を与えることができるのである。未解撚数は仮撚糸10m当たり1個以下であればより好ましく、最も好ましくは0個である。
本発明の方法で得られるポリ乳酸仮撚糸の1000m当たりの毛羽数は、0〜10個であることが好ましい。毛羽数を少なくすることにより、製織工程などにおいて切断された毛羽による工程不良を防止したり、得られる最終製品の品位も向上するのである。毛羽数は0〜8個であればより好ましく、0〜5個であれば更に好ましい。
また、本発明のポリ乳酸仮撚糸は、90℃加熱下強度が0.2cN/dtex以上であることが好ましい。0.2cN/dtex以上であれば、高温雰囲気下での加熱軟化が抑制され、最終製品における寸法変化などの問題を解決できる。90℃加熱下強度は0.3cN/dtex以上であることがより好ましく、0.35cN/dtex以上であれば最も好ましい。
更に、本発明のポリ乳酸仮撚糸には、ポリ乳酸の特性を阻害しない程度に他の素材を複合してもよい。他の素材としては、綿、麻、レーヨンなどのセルロース系繊維、ポリブチレンサクシネートやポリヒドロキシルブチレートポリエチレンテレフタレートなどの生分解性素材が好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリブチレンサクシネート、ポリヒドロキシルブチレートなどの素材が複合されていてもよい。また、他の素材はフィラメントでもスパン糸でもよい。特に、綿との混繊は吸湿性、保温性、寸法安定性や速乾性を有し、更に抗菌性をも付与することができるため、衣料用途に対して特に好適に用いることができる。複合はいずれの工程で行ってもよく、仮撚工程、撚糸工程が好適に採用される。
また、本発明のポリ乳酸仮撚糸の総繊度は、10〜500dtexの範囲であれば取扱い性や織編物の厚みも適正化できるため好ましい態様である。
また、本発明のポリ乳酸仮撚糸の単繊維繊度は、0.1〜20dtexの範囲であれば得られた布帛のふくらみ、ソフト感およびタッチなどのバランスが良く好ましい。
本発明のポリ乳酸よりなる熱可塑性ポリエステルを溶融紡糸してなる未延伸糸、およびポリ乳酸仮撚加工糸とそれらの製造方法を、例を挙げて説明する。
まず、本発明の仮撚加工に供給するポリ乳酸未延伸糸の好ましい製造方法の例を図1をもって説明する。原料である50重量%以上がポリ乳酸よりなる熱可塑性ポリエステルを乾燥した後ホッパー1に仕込み、押出機2にて溶融、押出を行い、計量ポンプ3を通じてスピンブロック4内に設置された紡糸パック5へと溶融ポリマーを導く。その後口金6から糸条Fを紡出し、チムニー7にて均一に冷却固化し、給油装置8にて所望の紡糸油剤を付与する。糸条Fは流体処理装置9にて流体処理を施された後、第1引取ローラー10および第2引取ローラー11にて引き取られ、紡糸巻取装置12によりチーズ13に巻き取られる。このとき、第1引取ローラー10の周速(V1)と第2引取ローラー11の周速(V2)は同一の速度でもよいし、0.99≦V2/V1≦1.20の範囲であれば糸条の走行性を確保することができ、安定した巻取が可能となるため好ましい。なお、流体処理装置9は第1引取ローラー10と第2引取ローラー11の間に設置してもよいし、第2引取ローラー11と紡糸巻取装置12の間に設置してもよく、前記のいずれか、もしくは2〜3箇所に設置して流体処理を行うこともできる。
本発明の仮撚加工に供給するポリ乳酸未延伸糸を製造する際の引取速度、すなわち第1引取ローラー10の速度は、4000m/分以上であることが必要である。引取速度を4000m/分以上にすることで、紡糸線上での配向結晶化が促進され、耐熱性、特に90℃以上の環境下における繊維の剛性を飛躍的に向上できるのである。それにより、延伸仮撚での伸長安定性、撚登りによる集束性が向上し、仮撚加工工程において延伸張力や擦過による糸切れを防止するとともに、得られる仮撚加工糸の捲縮特性、収縮特性も優れたものが得られる。引取速度は4250m/分以上であることが好ましく、4500m/分以上であればより好ましい。また、安定した製糸を行うために、6000m/分以下の引取速度とすることが好ましい。
本発明の仮撚加工に供給するポリ乳酸未延伸糸の沸騰水収縮率は25%以下であることが好ましい。沸騰水収縮率が25%以下であるとポリ乳酸未延伸糸の配向結晶化が充分に進行しているため、高温環境下における軟化が起きにくく、ヒーター上で繊維同士もしくは繊維とヒーター表面で融着が発生することなく、高温ヒーターにて安定して仮撚加工を行うことができる。高温ヒーターで仮撚加工を行うことによって、捲縮特性、収縮特性共に優れた仮撚加工糸を得ることが出来るのである。このことから、沸騰水収縮率は20%以下であることがより好ましい。
また、該ポリ乳酸未延伸糸の複屈折度は0.008以上であることが好ましい。ポリ乳酸繊維の特徴として、高度に配向結晶化させても、100℃以上に加熱されることで更なる延伸を行うことが可能になる。この特性はポリエチレンテレフタレートなどの従来の熱可塑性ポリエステルとは全く異なる特性であり、ポリ乳酸独特の特性である。更に、得られた延伸糸は実用上全く問題ない強伸度特性を示し、かつ破断強度も向上するのである。この特性により高度に配向が進んだ未延伸糸を仮撚加工に供することができ、更には加撚張力の伝播がスムーズに行われることを見出したのである。このことから、複屈折度は0.009以上であればより好ましく、0.010以上であれば最も好ましい。
本発明のポリ乳酸仮撚糸の製造方法において、平滑剤としてポリエーテルを含有する紡糸油剤が付与されていることが好ましい。ポリエーテルは、耐熱性に優れているために仮撚加工においてヒーター上でのタール付着やツイスター、ガイド類へのスカムの付着などを抑制することができ、更に繊維間摩擦係数が低下することから、繊維間のマイグレーションに優れ、均一性に優れた仮撚糸を得ることができる。
ポリエーテルは、紡糸油剤純分中に40重量%以上含有されていると、ヒーター汚れ、ガイド汚れや施撚体表面の汚れを抑制し、延伸摩擦仮撚加工装置の清掃周期や交換周期を延長できるため好ましい。ポリエーテルが紡糸用油剤純分中に占める割合は、60重量%以上がより好ましく、80重量%以上であればさらに好ましい。
本発明で好適に用いられるポリエーテルとしては、分子内に1個以上のヒドロキシル基を有するアルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを共重合した化合物およびそれらから誘導された化合物が挙げられる。
ここで、分子内に1個以上のヒドロキシル基を有するアルコールとしては、炭素数1〜30の天然および合成の任意の一価アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソアミルアルコール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、イソセチルアルコール、ステアリルアルコールおよびイソステアリルアルコールなど)、二価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキシレングリコールなど)および三価以上のアルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタンおよびソルビトールなど)などが挙げられる。
また、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド(以下EOと略記)、1,2−プロピレンオキサイド(以下POと略記)、1,2−ブチレンオキサイド(以下BOと略記)およびテトラヒドロフラン(以下THFと略記)などが挙げられる。
EOと他のアルキレンオキサイドとを共重合する場合、水溶液や水系エマルションとした場合の粘性や、延伸摩擦仮撚加工工程などのヒーター上での耐熱性のバランスから、EOの比率は5〜80重量%とすることが好ましい。また、付加様式は、ランダム付加またはブロック付加のいずれでもよい。
更に、ポリエーテル系潤滑剤の重量平均分子量は、500〜30,000の範囲にあることが水溶液や水系エマルションとした場合の粘性や、延伸摩擦仮撚加工工程などのヒーター上での耐熱性のバランスが良く、800〜20,000の範囲がより好ましく、1200〜15000の範囲であれば最も好ましい。
前記のアルキレンオキサイドの共重合付加化合物から誘導される化合物としては、末端ヒドロキシル基を炭素数1〜12のアルキル基でアルコキシ化および/またはアシル化した化合物、また炭素数2〜12のジカルボン酸とエステル化した化合物および脂肪族もしくは芳香族ジイソシアネート化合物とウレタン化した化合物などが挙げられる。
ポリエーテル系潤滑剤の具体例としては、例えば、[ブタノール(EO/PO)ランダム付加物、EO/PO=50/50重量%、重量平均分子量=1400]、[ヘキシレングリコール(EO/PO)ランダム付加物、EO/PO=40/60重量%、重量平均分子量=4000]、および[トリメチロールプロパン(PO)(EO)ブロック付加物のメチルエーテル、EO/PO=20/80重量%、重量平均分子量=5000]がなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明で用いられるポリエーテルを含む紡糸用油剤は、ポリエーテルを主成分とすることが重要であるが、性能を損なわない程度に任意の他の成分を含有していてもよい。任意の他の成分としては、例えば、平滑剤(鉱物油や脂肪酸エステル)、制電剤(アニオン活性剤、カチオン活性剤および両性活性剤など)、乳化剤(高級アルコール付加物や高級脂肪酸EO付加物など)などが挙げられる。
本発明のポリ乳酸仮撚糸には、上記紡糸用油剤が繊維全体に対して純分で0.1〜3.0重量%付与されていることが好ましい。付着量が0.1重量%以上であれば、集束性や潤滑性など油剤としての性能を十分発揮することが可能であり、付着量が3.0重量%以下の場合には工程中での油剤成分の脱落により設備を汚染したりそれによる工程通過性の悪化を招くことなく、安定生産が可能となる。さらに、仮撚加工工程において繊維間摩擦を充分低減できるため、マイグレーションが改善されるとともに、繊維−金属間摩擦が高くなるため撚り上り性が向上し、ヒーター上での糸切れが無く好ましいのである。紡糸用油剤の付着量は0.2〜2.0重量%がより好ましく、0.2〜1.5重量%であれば最も好ましい。
本発明の仮撚加工に供給されるポリ乳酸未延伸糸には、交絡が施されていることが好ましい。交絡を施すことにより、解舒性やガイド類などへの摩耗が抑えられるのである。また、摩擦仮撚加工の際に糸のこなれを良くするために、該未延伸糸を仮撚加工装置に供給する前に交絡加工を行うこともできる。
また、紡糸巻取時の巻取張力を0.05〜0.15cN/dtexの範囲に設定し、紡糸巻取装置12におけるローラーベイルとスピンドルの間の接圧を89〜167N/mとすることで、パッケージの耳立ち形成が抑制され、巻き姿の美しい未延伸糸パッケージの巻取が可能となるため好ましい。このような未延伸糸パッケージを用いることで、解舒性が向上するため、仮撚加工時の張力変動が少なく、糸斑のない高品位の仮撚糸を得ることができる。
次に、本発明の仮撚加工の好ましい方法の例を図2をもって説明する。まず、チーズ14から糸条Fを引き出し、糸道ガイド15〜17を介して供給ローラー18に糸条Fを供給する。その後糸条Fは施撚体22により撚りを施されながら第1ヒーター19にて熱処理され、糸道ガイド20を通して冷却板21にて構造固定される。このとき、冷却板21〜施撚体22の間で測定した張力を加撚張力(T1)とし、施撚体22〜延伸ローラー23までの間で測定した張力を解撚張力(T2)とした。構造固定された糸条Fは延伸ローラー23を介して第2ヒーター24へと供給され、その後デリベリローラー25を介して糸道ガイド26、27を経て仮撚糸28として巻き取られる。なお、チーズ14から仮撚糸28までの間において、各種ガイド、張力制御装置、流体処理装置、給油装置などを自由に配置し、糸条Fに所望の性能を付与することもできる。
本発明の第1ヒーター19の温度は90〜150℃の範囲であることが好ましい。第1ヒーターの温度が90℃以上であると、得られるポリ乳酸仮撚糸の沸騰水収縮率が低下し、布帛の寸法安定性が向上するばかりか、充分な熱セット性を付与することが可能となり、捲縮特性、収縮特性共に優れたものを得ることができるのである。一方、150℃以下にすることで、繊維間の融着が抑制され、第1ヒーター上で糸が軟化することなく糸切れを抑制でき、更にヒーターへの糸条の融着が抑制され、安定した生産が可能となる。上記理由から、第1ヒーター19の温度は100〜145℃がより好ましく、110〜140℃であれば更に好ましい。
本発明では第1ヒーター19に接触式ヒーターを用いてもよい。本発明の仮撚加工に供するポリ乳酸未延伸糸は、紡糸段階で充分に配向結晶化し、繊維構造が発達しているため耐熱性に優れ、接触式ヒーターを用いても、ヒーター表面と糸条との融着が無く、品位に優れた仮撚加工糸を得ることが可能となる。接触式ヒーターの加熱方法や表面材質は特に限定されるものではないが、加熱方法としては電熱加熱方式や熱媒加熱方式が挙げられる。電熱加熱方式ではヒーターを数ブロックに分けて徐々に温度を上げる等の温度制御を行うことができ、熱媒加熱方式では熱媒の対流によりヒーター全体の温度斑を小さく抑えることができる。また、仮撚加工時の摩擦抵抗低減のため、ヒーター表面は鏡面加工されていることが好ましい。ここで、鏡面加工とは表面粗度で1.5s以下のものをいう。表面粗度が1.5s以下であれば、第1ヒーター19上での擦過抵抗を低く抑えられ、毛羽や糸切れの発生がなく仮撚加工を行うことができ好ましい。
また、本発明では第1ヒーター19に非接触式ヒーターを好ましく用いてもよい。ポリ乳酸繊維は、一般的に他の汎用合成繊維と比べ、著しく耐摩耗性が低く、擦過により削れが発生しやすい。そのため、特に高温下で大きな変形を受けながら高速で走行する第1ヒーター19上では、工程通過性を向上させるために摩擦抵抗を減らす工夫が必要である。その点、非接触式ヒーターはポリ乳酸糸条との摩擦擦過を低減できる点で好ましい。但し、設備上の制約もあるので、接触式ヒーターと非接触式ヒーターは適宜選択すればよい。非接触式ヒーターの加熱方法や表面材質は特に限定されるものではないが、チューブ状ヒーターやスリットを有するヒーターなどを用いることができる。さらに、これら非接触ヒーター内で糸条Fのバルーニングを抑制するため、非接触ヒーター前後に糸道ガイドを設置することも好ましい。また、そのときの第1ヒーター19の温度は150〜350℃であることが好ましい。第1ヒーター19の温度が150℃以上であると、得られるポリ乳酸仮撚糸の沸騰水収縮率が低下して布帛の寸法安定性が向上し、さらに捲縮特性も向上するのである。一方350℃以下の温度にすることで、繊維間の融着が少なく、第1ヒーター19上で糸の軟化を抑制しつつ、糸切れせずに仮撚加工を行うことができる。上記理由から、非接触式の第1ヒーター19の温度は160〜320℃がより好ましく、170〜300℃であれば更に好ましい。
本発明における仮撚加工での供給ローラー18と延伸ローラー23の速度比、すなわち加工倍率(延伸ローラー23の速度÷供給ローラー18の速度)は1.1〜1.8倍であることが好ましい。加工倍率が1.1倍以上であると、仮撚加工における加撚張力(T1)が充分に発生し、第1ヒーター19内で糸条Fが充分な加撚を受けるため、捲縮特性に優れるのである。更に、加熱、延伸作用によって得られた仮撚加工糸の強度が向上するのである。また、加工倍率が1.8倍以下であると、糸条Fに対して無理な変形を行うことなく、安定した仮撚加工を施すことが可能となり、更には糸切れ、毛羽の無い品位に優れた仮撚糸を得ることができる。このことから、加工倍率はより好ましくは1.15〜1.7倍、更に好ましくは1.2〜1.6倍である。
本発明のポリ乳酸仮撚糸の製造方法において、第2ヒーターの温度は80〜140℃であることが好ましい。第2ヒーターの温度が80℃以上であれば、得られる仮撚糸の収縮特性を充分に低下させることが可能となり、更には残留トルクを低く抑えることが可能となる。また、第2ヒーターの温度が140℃以下であれば、糸切れや単繊維間の融着が無く、毛羽も少ない品位に優れた仮撚加工糸が得られる。これらのことから、第2ヒーターの温度は90〜130℃であることがより好ましく、95℃〜120℃であれば最も好ましい。
また、延伸ローラー23の速度(V3)とデリベリローラー25の速度(V4)との比、すなわちオーバーフィード率{(V3−V4)÷V3×100(%)}は10〜30%であることが重要である。オーバーフィード率が10%以上であれば得られる仮撚糸の寸法安定性を向上させることができる。さらには残留トルクを低下させることが可能となるのである。また、オーバーフィード率が30%以下であれば糸条走行の安定性が向上するとともに、ヒーターとの接触による糸切れや単繊維間融着も防止することができるのである。オーバーフィード率は12〜28%であるとより好ましく、15〜25%であれば最も好ましい。
本発明は、上記の方法にて得られるポリ乳酸未延伸糸を供給して仮撚加工する場合において、その加撚張力(T1)と解撚張力(T2)の比(T2/T1)が4.0以下であると好ましい。T2/T1が4.0以下、すなわち解撚張力(T2)が小さい場合には、毛羽・弛みの発生を抑制でき、また未解撚を少なくすることが可能となること、および施撚体22の後に糸条Fに無理な変形が加えられず糸切れも少なくなるため、安定した仮撚加工が可能となり、得られた仮撚糸も品位に優れたものとなる。また、T2/T1が1.1以上あれば解撚効率に優れるため好ましい。このことから、T2/T1は1.1〜3.8であることが好ましく、1.2〜3.5であればより好ましい。最も好ましくは1.5〜3.0である。
また、本発明に用いられる仮撚加工装置において、施撚体22として3軸摩擦仮撚型ディスク仮撚具を好ましく用いることができる。ポリ乳酸繊維は摩擦による擦過に弱く、毛羽や削れが発生し易く、更に加熱下での応力により容易に変形が起こってしまう。この様な問題を回避するために、ディスク表面を柔軟なウレタン製にすることで、ポリ乳酸繊維の断面変形を低く抑えることが可能となる他、糸条の削れも抑制でき、毛羽や糸切れを防止できるため好ましい。ウレタンディスクの表面硬度は、JIS A スケール硬度で75〜90度の範囲のものが、断面変形抑制と糸条の削れを抑制し、またディスクの長時間使用を可能にするためにより好ましく、80〜85度の範囲であれば更に好ましい。なお、3軸摩擦仮撚型ディスク仮撚具を用いた場合は、回転するディスク表面速度(D)と糸条走行速度(Y)の比(ディスク表面速度÷糸条走行速度)をD/Yと表記した。このときD/Yは1.1〜2.0の範囲とすることが好ましい。D/Yを1.1以上にすることで、加撚張力(T1)と解撚張力(T2)のバランスが良く、毛羽、糸切れの無い仮撚加工を行うことができる。またD/Yを2.0以下にすることで、施撚体22の表面摩耗が抑制され、数百時間に及ぶ連続運転においても糸長手方向の品質が安定する他、糸条Fと施撚体22との摩耗による糸の削れが抑制され、毛羽、糸切れのない仮撚加工が実現される。D/Yは好ましくは1.1〜1.8、より好ましくは1.2〜1.7の範囲である。測定方法は後述する。
また、本発明に用いられる仮撚加工装置において、図3に示したように施撚体22としてベルトニップ型摩擦仮撚具を好ましく用いることもできる。ベルトの回転方向に水平なベルト回転軸と、糸条が走行する方向に水平な糸条走行軸とのなす角度を2倍した角度(交差角度と呼ぶ)は特に限定されるものではないが、90〜120°の範囲であれば糸条に効率的に撚りを加えることができ、更にはベルトそのものの摩耗も低く抑えることが可能となるため好ましい。さらに、表面材質は特に限定されるものではないが、クロロピレンラバーやニトリルブチレンラバーを好ましく使用することができる。このときニトリルブチレンラバーであれば耐久性やコスト、柔軟性の点からより好ましい。また、ベルトニップ型摩擦仮撚具の表面硬度は60〜80度であればポリ乳酸の断面変形を低く抑え、糸条の削れを抑制することができ、ベルト本体の摩耗も改善されるためより好ましく、65〜75度の範囲であれば更に好ましい。また、ベルトニップ型摩擦仮撚具を用いた場合は、ベルト表面速度と糸条走行速度の比(ベルト表面速度÷糸条走行速度)をVRと表記した。このときVRが1.1〜2.0の範囲であると好ましい。VRを1.1以上にすることで、加撚張力(T1)と解撚張力(T2)のバランスが良く、毛羽、糸切れの無い仮撚加工を行うことができる。またVRを2.0以下にすることで、施撚体22の表面摩耗が抑制され、数百時間に及ぶ連続運転においても糸長手方向の品質が安定する他、糸条Fと施撚体22との摩耗による糸の削れが抑制され、毛羽、糸切れのない仮撚加工が実現される。VRは好ましくは1.1〜1.8、より好ましくは1.2〜1.7の範囲である
本発明のポリ乳酸仮撚糸の製造方法において、デリベリローラー25とチーズ28の巻取速度との速度比(チーズ28の巻取速度÷デリベリローラー25の速度)は0.6〜1.0であることが好ましい。速度比が0.6以上であればデリベリローラー25とチーズ28との間で糸条Fが弛むことなく、安定して走行し、1.0以下であればチーズ28への巻取張力が適正化され、得られたチーズ28において巻き締まりによる繊維物性の内外層差を低減できるほか、パッケージの形状が安定するため、製編織時の解舒張力が安定して糸切れや製品欠点を低下させ、生産性を向上させることが可能となる。速度比は0.7〜0.98であるとより好ましく、0.75〜0.95であれば最も好ましい。
以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら制限されるものではない。なお、実施例中の測定方法は以下の方法を用いた。
A.ポリ乳酸の重量平均分子量
試料のクロロホルム溶液にTHF(テトロヒドロフラン)を混合し測定溶液とした。これをGPCで測定し、ポリスチレン換算で重量平均分子量を求めた。
B.沸騰水収縮率
未延伸糸または仮撚加工糸をかせ取りし、初荷重0.09cN/dtex下で測定したかせの原長(L0)を測定し、その後かせを実質的に荷重フリーの状態で沸騰水中で15分間処理し、風乾後初荷重0.09cN/dtex下でのかせ長(L1)を測定し、以下の式に従って沸騰水収縮率を計算した。
沸騰水収縮率(%)=[(L0−L1)/L0)]×100(%)
C.CR値
仮撚糸をかせ取りし、実質的に荷重フリーの状態で沸騰水中15分間処理し、24時間風乾した。このサンプルに0.09cN/dtex相当の荷重をかけ水中に浸漬し、2分後のかせ長(L’0)を測定した。次に、水中で0.009cN/dtex相当のかせを除き0.0018cN/dtex相当の微荷重に交換し、2分後のかせ長(L’1)を測定した。そして下式によりCR値を計算した。
CR(%)=[(L’0−L’1)/L’0]×100(%)
D.残留トルク
仮撚糸を解舒撚りが加えられないように、更に撚り戻りが発生しないように、セラミック製の棒ガイドを支点にV字に折り曲げ、その総試料長が1mとなるように、両上端を0.0588cN/dtexの初荷重下にて固定する。棒ガイドの試料部分に0.00294cN/dtexの微荷重を掛けてから、棒ガイドから試料を取り外し、懸垂状態のまま自己旋回させる。旋回が停止したら検撚機にて検撚を行い、旋回数を測定した。試験回数を5回とし、その平均値を2倍することで試料1m当たりの残留トルクを求めた。
E.未解撚数
仮撚糸24を10m引き出し、目視にて未解撚部分が全く存在しないものを◎、1〜3個存在するものを○、4個以上のものを×とし、○以上を合格として3段階にて評価した。
F.毛羽数
東レ(株)製毛羽テスター(DT−104型)を使用し、1000m当たりの毛羽数を測定した。毛羽数が0〜5個であるものは◎、5〜8個であるものは○、8〜10個であるものは△、11個以上であるものを×とし、△以上を合格として4段階で評価した。
G.90℃加熱下強度
加熱雰囲気下(90℃)で、初期試料長200mm、引っ張り速度200mm/分とし、JIS L1013(1999)に示される条件で荷重−伸長曲線を求めた。次に、破断時の荷重値を初期の繊度で割り、それを強度とし、破断時の伸びを初期試料長で割り伸度として強伸度曲線を求め、最大点の強度を90℃加熱下強度とした。
H.複屈折度
未延伸糸をサンプリングし、オリンパス社製BH−2偏光顕微鏡により、Na光源で波長589nmにてコンペンセーター法により単糸のレターデーションと糸径を測定することにより求めた。
I.巻取張力
紡糸巻取時の第2引取ローラー11と紡糸巻取装置12との間において、金井工機(株)製三点式張力計(CHECK MASTER)により張力を測定し、巻取張力とした。
J.加撚張力(T1)、解撚張力(T2)、T2/T1
仮撚加工時の冷却板18〜施撚体19間の張力を加撚張力(T1)とし、施撚体19〜延伸ローラー20間の張力を解撚張力(T2)とし、それぞれの張力を金井工機(株)製三点式張力計(CHECK MASTER)により測定し、T2/T1を求めた。
K.D/Y,VR
仮撚加工時の施撚体20の回転数(S)をストロボにて測定し、施撚体の周長(LL)から施撚体表面速度(S×LL)を求め、延伸ローラー速度を糸条走行速度(Y)として下式にて算出した。
3軸摩擦仮撚型ディスク仮撚具:D/Y=(S×LL)/Y
ベルトニップ型摩擦仮撚具:VR=(S×LL)/Y
L.総合評価
本発明の方法に従って仮撚糸28を得るに際して、そのときの仮撚糸の沸騰水収縮率、CR値、残留トルク、毛羽数、未解撚数、糸切れ回数より判断し、充分に生産に適用できるレベルを◎、生産に適用できるレベルを○、生産には適用できないレベルを×として3段階評価し、○以上を合格とした。
実施例1
重量平均分子量16万、98重量%がL−ポリ乳酸である重合体チップを100℃に設定した真空乾燥機にて10時間乾燥した。チップの水分率は80ppmであった。乾燥したチップを図1に示す紡糸装置のホッパー1に仕込み、これを押出機2にて220℃の温度で溶融した後押し出して、計量ポンプ3にて58.3g/分の吐出量に計量し、240℃に加熱されたスピンブロック4内に設置された紡糸パック5へ導き、孔径0.3mm、孔深度0.5mm、孔数36の口金6から糸条Fを紡出した。この糸条Fを、チムニー7にて25m/分の速度で冷却風を糸条Fに当てて冷却固化させた後、給油装置8にて収束させ、紡糸用油剤(平滑剤として脂肪酸エステルを60重量%含有した油剤を調整し、純油分15重量%の水エマルジョンとした)を繊維重量に対して油分1.0重量%になるように計量して付与した。その後、流体処理装置9にて0.3MPaの空気流にて交絡処理を施した後、周速5000m/分の第1引取ローラー10、周速5025m/分の第2引取ローラー11をそれぞれ介して引き取り(引取速度5000m/分)、巻取速度4925m/分で巻取装置12にてチーズ13を巻き取った。得られた未延伸糸の物性は、繊度117dtex、沸騰水収縮率15%、複屈折度0.013であり、充分な耐熱性を有していた。
次いで、図2に示す延伸摩擦仮撚装置にて延伸摩擦仮撚加工を行った。チーズ14から解舒された糸条Fは、糸道ガイド15、16、17を介して周速320m/分の供給ローラー18から130℃に加熱された接触型第1ヒーター19へ供給した。その後、糸道ガイド20を経て冷却水を循環させた冷却板21を介して表面速度(D)520m/分の施撚体22にて撚りを施した。このとき、施撚体22は3軸摩擦仮撚具であり、第1〜第2までのディスク材質をセラミックとし、第3〜第10までのディスクを硬度82度のウレタンディスクで構成した。その後周速400m/分の延伸ローラー23にて糸を引取り、その後110℃に加熱された接触型第2ヒーター24に供給された糸条Fは、周速320m/分のデリベリローラー25および糸道ガイド26、27を介して、113.3dtex、36フィラメントの仮撚糸28を得た。糸かけ性も良好であり、またヒーター、ツイスターおよび各種ガイドなどへのタール、スカムの付着も起こらず、安定した仮撚加工が可能であった。このとき、D/Yは1.3であり、またT1は0.26cN/dtex、T2は0.576cN/dtexであり、T2/T1は2.2であった。
得られた仮撚糸28の未解撚数は0個であり、十分にマイグレーションされ均一性の高いものであった。更に毛羽数を測定したところ、1000mの測定では0個であり、良好な物性を示した。また、沸騰水収縮率は6%、CR値は20%であり、優れた寸法安定性と捲縮特性を示すものであった。また、残留トルクも68T/mと十分に低い値を示し、品位に優れていた。また90℃強度は0.45cN/dtexであり、優れた耐熱性を有していた。
この仮撚糸を経糸および緯糸に用いてツイル織物(織り密度:経95本/2.54cm、緯80本/2.54cm)を作製した。得られた布帛には斜行は見られず、更に緯段や筋の発生もない優れた表面を持つ布帛が得られた。更に、この布帛に以下に示す布帛加工条件にて染色加工を施した。得られた布帛は、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い優れたものであった。
<布帛加工条件>
・精錬:ソーダ灰(1g/l)、界面活性剤(0.5g/l)、98℃×20分
・中間セット:140℃×3分
・染色:Dianix Navy Blue ERFS 200(2重量%owf)、pH調整剤(0.2g/l)、110℃×40分
・ソーピング:界面活性剤(0.2g/l)、60℃×20分
・仕上げセット:140℃×30分
実施例2
接触型第2ヒーター24の温度を140℃とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、沸騰水収縮率は5%、CR値は16%、残留トルクは60T/mであった。更に、未解撚数は0個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。また、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い優れたものであった。また得られた布帛には斜行も見られず、緯段や筋の発生もない優れた表面を持つ布帛が得られた。
実施例3
接触型第2ヒーター24の温度を80℃とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、沸騰水収縮率は8%、CR値は21%、残留トルクは88T/mであった。更に、未解撚数は0個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。また、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い良好なものであった。また得られた布帛には斜行も見られず、緯段や筋の発生もない良好な表面を持つ布帛が得られた。
Figure 2005200800
比較例1
接触型第2ヒーター24の温度を150℃とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸を製造しようと試みたが、ヒーター温度が高すぎるため、ヒーター内で糸切れが頻発し、サンプルを得ることができなかった。
比較例2
接触型第2ヒーター24の温度を150℃、デリベリローラー25の周速を376m/分とした以外は実施例1と同様の方法にてポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、沸騰水収縮率は5%、CR値は18%、残留トルクは112T/mであり、捲縮特性・収縮特性は優れたものであったが、オーバーフィード率が低いために、残留トルクは所望の性能を満足することができなかった。また、未解撚数は4個、毛羽数は11個であり、均一な仮撚加工糸を得ることができなかった。また、接触型第2ヒーター24の温度が高すぎるため、サンプリング中に糸切れがしばしば発生し、安定した加工が不可能であった。更に、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、残留トルクによる斜行が発生してしまい、また表面には毛羽・タイトスポットがあり、満足のいく品質の布帛を得ることはできなかった。
比較例3
接触型第2ヒーター24の温度を70℃とした以外は実施例1と同様の方法にてポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、沸騰水収縮率は15%、CR値は22%、残留トルクは100T/mであり、捲縮特性と残留トルクは所望の性能を満足することができたが、寸法安定性に劣るものであった。また、未解撚数は0個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。更に、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、収縮により布帛が硬化してしまい、満足のいく品質の布帛を得ることはできなかった。
Figure 2005200800
実施例4
第1引取ローラー10の周速を4500m/分、第2引取ローラー11の周速を4523m/分として、それぞれを介して引き取り(引取速度4500m/分)、巻取速度4433m/分にてチーズ13を巻き取った後、供給ローラー18の周速を290m/分として仮撚加工を行った以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、沸騰水収縮率は7%、CR値は19%、残留トルクは70T/mであった。更に、未解撚数は0個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。また、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い優れたものであった。また得られた布帛には斜行も見られず、緯段や筋の発生もない優れた表面を持つ布帛が得られた。
実施例5
第1引取ローラー10の周速を4000m/分、第2引取ローラー11の周速を4020m/分として、それぞれを介して引き取り(引取速度4000m/分)、巻取速度3940m/分にてチーズ13を巻き取り、供給ローラー18の周速を282m/分として仮撚加工を行った以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、沸騰水収縮率は10%、CR値は15%、残留トルクは77T/mであった。更に、未解撚数は0個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。また、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い良好なものであった。また得られた布帛には斜行も見られず、緯段や筋の発生もない良好な表面を持つ布帛が得られた。
Figure 2005200800
比較例4
第1引取ローラー10の周速を3000m/分、第2引取ローラー11の周速を3015m/分として、それぞれを介して引き取り(引取速度3000m/分)、巻取速度2955m/分にてチーズ13を巻き取り、供給ローラー18の周速を250m/分として仮撚加工を行った以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、仮撚加工に供給した未延伸糸の沸騰水収縮率は65%であった。また、得られた仮撚加工糸の沸騰水収縮率は12%、CR値は9%、残留トルクは115T/mであり、捲縮特性および残留トルクは所望の性能を満足できなかった。また、未解撚数は0個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。更に、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトであるが、ふくらみに欠け、斜行が見られ、満足な品質の布帛を得ることができなかった。
Figure 2005200800
実施例6
エチレンビスステアリン酸アミド(EBA)をL−ポリ乳酸よりなる重合体に5重量%添加したマスターペレットを作成し、これとL−ポリ乳酸よりなる重合体とを1:99の割合で混合して紡糸を行った(EBAの実質添加量は0.05重量%)以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、沸騰水収縮率は6%、CR値は20%、残留トルクは68T/mであり、良好な物性のポリ乳酸仮撚糸が得られた。更に、未解撚数は0個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。また、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い優れたものであった。また得られた布帛には斜行も見られず、緯段や筋の発生もない優れた表面を持つ布帛が得られた。更に、JIS L0849(1996)の摩擦試験機II型により摩擦に対する染色堅ろう度試験を行ったところ、乾燥試験で2級であり、耐摩耗特性の良好な布帛であった。
実施例7
エチレンビスステアリン酸アミド(EBA)をL−ポリ乳酸よりなる重合体に5重量%添加したマスターペレットを作成し、これとL−ポリ乳酸よりなる重合体とを1:5.67の割合で混合して紡糸を行った(EBAの実質添加量は0.75重量%)以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、沸騰水収縮率は7%、CR値は19%、残留トルクは70T/mであり、良好な物性のポリ乳酸仮撚糸が得られた。更に、未解撚数は0個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。また、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い優れたものであった。また得られた布帛には斜行も見られず、緯段や筋の発生もない優れた表面を持つ布帛が得られた。更に、JIS L0849(1996)の摩擦試験機II型により摩擦に対する染色堅ろう度試験を行ったところ、乾燥試験で4級であり、耐摩耗特性に優れた布帛であった。
実施例8
エチレンビスステアリン酸アミド(EBA)をL−ポリ乳酸よりなる重合体に5重量%添加したマスターペレットを作成し、これとL−ポリ乳酸よりなる重合体とを1:1の割合で混合して紡糸を行った(EBAの実質添加量は2.5重量%)以外は実施例1と同様の方法で紡糸を行ったが、EBAの添加量が若干多いため、紡糸時に糸切れがわずかに発生した。未延伸糸を得ることは可能であったため、実施例1と同様にポリ乳酸仮撚糸28を得た。得られた仮撚糸の沸騰水収縮率は7%、CR値は19%、残留トルクは70T/mであり、良好な物性であった。更に、未解撚数は0個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。また、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い優れたものであった。また得られた布帛には斜行も見られず、緯段や筋の発生もない優れた表面を持つ布帛が得られた。更に、JIS L0849(1996)の摩擦試験機II型により摩擦に対する染色堅ろう度試験を行ったところ、乾燥試験で4−5級であり、耐摩耗特性に優れた布帛であった。
Figure 2005200800
実施例9
エチレンビスステアリン酸アミド(EBA)をN−ステアリルステアリン酸アミド(SSA)とした以外は実施例6と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、沸騰水収縮率は6%、CR値は20%、残留トルクは68T/mであり、良好な物性のポリ乳酸仮撚糸が得られた。更に、未解撚数は0個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。また、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い優れたものであった。また得られた布帛には斜行も見られず、緯段や筋の発生もない優れた表面を持つ布帛が得られた。更に、JIS L0849(1996)の摩擦試験機II型により摩擦に対する染色堅ろう度試験を行ったところ、乾燥試験で2級であり、耐摩耗特性の良好な布帛であった。
実施例10
エチレンビスステアリン酸アミド(EBA)をN−ステアリルステアリン酸アミド(SSA)とした以外は実施例7と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、沸騰水収縮率は7%、CR値は19%、残留トルクは70T/mであり、良好な物性のポリ乳酸仮撚糸が得られた。更に、未解撚数は0個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。また、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い優れたものであった。また得られた布帛には斜行も見られず、緯段や筋の発生もない優れた表面を持つ布帛が得られた。更に、JIS L0849(1996)の摩擦試験機II型により摩擦に対する染色堅ろう度試験を行ったところ、乾燥試験で4級であり、耐摩耗特性に優れた布帛であった。
実施例11
エチレンビスステアリン酸アミド(EBA)をN−ステアリルステアリン酸アミド(SSA)とした以外は実施例8と同様の方法で紡糸を行ったが、添加物の添加量が若干多いため、紡糸時に糸切れがわずかに発生した。未延伸糸を得ることは可能であったため、実施例1と同様にポリ乳酸仮撚糸28を得た。得られた仮撚糸の沸騰水収縮率は7%、CR値は19%、残留トルクは70T/mであり、良好な物性であった。更に、未解撚数は0個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。また、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い優れたものであった。また得られた布帛には斜行も見られず、緯段や筋の発生もない優れた表面を持つ布帛が得られた。更に、JIS L0849(1996)の摩擦試験機II型により摩擦に対する染色堅ろう度試験を行ったところ、乾燥試験で4−5級であり、耐摩耗特性に優れた布帛であった。
Figure 2005200800
比較例5
エチレンビスステアリン酸アミド(EBA)をL−ポリ乳酸よりなる重合体に5重量%添加したマスターペレットを作成して、紡糸を行った(EBAの実質添加量は5重量%)以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得ることを試みたが、紡糸時に糸切れが頻発してしまい、未延伸糸パッケージを得ることができなかった。
Figure 2005200800
実施例12
D/Yを1.2とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、T2/T1は3.5であった。また、得られた仮撚糸の沸騰水収縮率は8%、CR値は21%、残留トルクは85T/mであった。また、未解撚数は0個であり、毛羽数は8個であった。また、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い良好なものであった。また得られた布帛には斜行も見られず、緯段や筋の発生もない良好な表面を持つ布帛が得られた。
実施例13
D/Yを1.7とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。このとき、T2/T1は1.6であった。得られた仮撚糸の沸騰水収縮率は8%、CR値は20%、残留トルクは84T/mであった。また、未解撚数は3個、毛羽数は0個であり、均一な仮撚糸が得られた。また、実施例1と同様にツイル織物を作製して染色加工を行ったところ、しなやかでソフトでありながら十分なふくらみを持ち、更にポリ乳酸仮撚糸独特の機械的なキシミ感が少なく、染色斑も無い良好なものであった。また得られた布帛には斜行も見られず、緯段や筋の発生もない良好な表面を持つ布帛が得られた。
Figure 2005200800
実施例14
デリベリローラー25の周速を356m/分とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。得られたポリ乳酸仮撚糸の沸騰水収縮率は11%、CR値は22%、残留トルクは93T/mであり、優れた捲縮特性と良好な収縮特性、残留トルクであった。また、未解撚数、毛羽数ともに0個であり、均一で欠陥の無い仮撚糸が得られた。更に、実施例1と同様に布帛評価を行ったところ、十分なふくらみを持つ、外観の良好な布帛を得ることができた。
実施例15
デリベリローラー25の周速を288m/分とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。得られたポリ乳酸仮撚糸の沸騰水収縮率は5%、CR値は11%、残留トルクは59T/mであり、優れた収縮特性、残留トルクと良好な捲縮特性を持つ仮撚糸が得られた。また、未解撚数、毛羽数ともに0個であり、均一で欠陥の無い仮撚糸が得られた。更に、実施例1と同様に布帛評価を行ったところ、適度なふくらみを持ち、ソフトな風合いで外観の良好な布帛を得ることができた。
Figure 2005200800
比較例6
デリベリローラー25の周速を390m/分とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。得られたポリ乳酸仮撚糸の沸騰水収縮率は15%、CR値は22%、残留トルクは103T/mであり、捲縮特性には優れるものの、収縮特性・残留トルクは所望の性能を満足できなかった。また、未解撚数、毛羽数を測定したところ、両者とも0個であり、均一性には優れていた。得られた仮撚糸を実施例1と同様の方法にて布帛評価を行った。得られた布帛は収縮が高すぎ、粗硬感の残る品位の悪いものであった。
比較例7
デリベリローラー25の周速を260m/分とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。得られたポリ乳酸仮撚糸の沸騰水収縮率は4%、CR値は9%、残留トルクは55T/mであり、収縮特性・残留トルク特性には優れるものの、捲縮特性は所望の性能を満足できなかった。また、未解撚数、毛羽数を測定したところ、それぞれ2個、6個であり、均一性は満足できるものであった。得られた仮撚糸を実施例1と同様の方法にて布帛評価を行った。得られた布帛はふくらみが足らず、品位の悪いものであった。
Figure 2005200800
実施例16
接触型第1ヒーター19の温度を90℃とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。得られたポリ乳酸仮撚糸の沸騰水収縮率は14%、CR値は12%、残留トルクは70T/mであり、良好な寸法安定性、捲縮特性と、優れた残留トルク特性を示した。また、毛羽数は8個、未解撚数は0個であり、均一な仮撚糸を得ることができた。更に、実施例1と同様に布帛評価を行ったところ、良好なふくらみ、ソフト感を併せ持つものが得られた。ただし、布帛表面には若干の毛羽が見られた。
実施例17
接触型第1ヒーター19の温度を150℃とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。得られたポリ乳酸仮撚糸の沸騰水収縮率は6%、CR値は10%、残留トルクは68T/mであり、優れた寸法安定性、残留トルク特性と、良好な捲縮特性を示した。また、毛羽数は0個、未解撚数は3個であり、均一な仮撚糸を得ることができた。更に、実施例1と同様に布帛評価を行ったところ、良好なふくらみ、ソフト感を併せ持つものが得られた。ただし、布帛にはわずかにタイトスポットが観察された。
Figure 2005200800
実施例18
接触型第1ヒーター19の温度を100℃とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。得られたポリ乳酸仮撚糸の沸騰水収縮率は11%、CR値は14%、残留トルクは69T/mであり、良好な寸法安定性、捲縮特性と、優れた残留トルク特性を示した。また、毛羽数は5個、未解撚数は0個であり、均一な仮撚糸を得ることができた。更に、実施例1と同様に布帛評価を行ったところ、良好なふくらみ、ソフト感を併せ持つものが得られた。ただし、布帛表面にはわずかに毛羽が見られた。
実施例19
接触型第1ヒーター19の温度を140℃とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。得られたポリ乳酸仮撚糸の沸騰水収縮率は8%、CR値は16%、残留トルクは68T/mであり、優れた寸法安定性、残留トルク特性と、良好な捲縮特性を示した。また、毛羽数は0個、未解撚数は1個であり、均一な仮撚糸を得ることができた。更に、実施例1と同様に布帛評価を行ったところ、良好なふくらみ、ソフト感を併せ持つものが得られた。ただし、布帛にはごくわずかにタイトスポットが観察された。
Figure 2005200800
比較例8
接触型第1ヒーター19の温度を80℃とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得た。得られたポリ乳酸仮撚糸の沸騰水収縮率は16%、CR値は10%、残留トルクは72T/mであり、良好な捲縮特性と、優れた残留トルク特性を示したが、寸法安定性に劣るものであった。また、毛羽数は11個、未解撚数は0個であった。更に、実施例1と同様に布帛評価を行ったところ、布帛形成過程で毛羽による糸切れが多発した。得られた布帛は、良好なふくらみ、ソフト感を併せ持つものが得られたが、布帛表面には毛羽が多く見られ、満足のいく品質の布帛を得ることができなかった。
比較例9
接触型第1ヒーター19の温度を160℃とした以外は実施例1と同様の方法でポリ乳酸仮撚糸28を得ることを試みたが、接触型第1ヒーター内で糸切れが頻発し、サンプルを得ることができなかった。
Figure 2005200800
本発明のポリ乳酸未延伸糸の好ましい製造方法の例を示した説明図である。 本発明の仮撚加工方法の例を示した説明図である。 本発明の仮撚加工方法の例を示した説明図である。
符号の説明
1 ホッパー
2 押出機
3 計量ポンプ
4 スピンブロック
5 紡糸パック
6 口金
7 チムニー
8 給油装置
9 流体処理装置
10 第1引取ローラー
11 第2引取ローラー
12 紡糸巻取装置
13 チーズ
14 チーズ
15 糸道ガイド
16 糸道ガイド
17 糸道ガイド
18 供給ローラー
19 第1ヒーター
20 糸道ガイド
21 冷却板
22 施撚体
23 延伸ローラー
24 第2ヒーター
25 デリベリローラー
26 糸道ガイド
27 糸道ガイド
28 仮撚糸

Claims (6)

  1. 50重量%以上がポリ乳酸よりなる仮撚糸であって、その沸騰水収縮率が14%以下であり、CR値が10%以上であり、かつ残留トルクが110T/m以下であることを特徴とするポリ乳酸仮撚糸。
  2. 仮撚糸の未解撚数が3個/10m以下であり、毛羽数が10個/1000m以下であることを特徴とする請求項1記載のポリ乳酸仮撚糸。
  3. 脂肪酸ビスアミドおよび/またはアルキル置換型の脂肪酸モノアミドを繊維全体に対して0.1〜3.0重量%含有してなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のポリ乳酸仮撚糸。
  4. 50重量%以上がポリ乳酸よりなる熱可塑性ポリエステルを溶融紡糸して冷却、給油し、引取速度4000m/min以上で引き取り未延伸糸パッケージを得た後、仮撚加工において、第1ヒーター温度90〜150℃、加工倍率1.1〜1.8倍で仮撚し、引き続き第2ヒーター温度80〜140℃、オーバーフィード率10〜30%で弛緩熱熱処理を行うことを特徴とするポリ乳酸仮撚糸の製造方法。
  5. 仮撚加工に供給する未延伸糸の沸騰水収縮率が25%以下であることを特徴とする請求項4記載のポリ乳酸仮撚糸の製造方法。
  6. 仮撚加工を行うに際し、そのディスク表面速度(D)と糸条走行速度(Y)の比(D/Y)またはベルト表面速度と糸条走行速度の比(VR)を1.1〜2.0とし、かつ加撚張力(T1)と解撚張力(T2)の比(T2/T1)が1.1〜4.0の範囲であることを特徴とする請求項4または請求項5記載のポリ乳酸仮撚糸の製造方法。
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