JP2019137926A - 仮撚加工糸を用いた抗スナッグ性編地 - Google Patents

仮撚加工糸を用いた抗スナッグ性編地 Download PDF

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Abstract

【課題】抗スナッグ性、ストレッチ性、防透性をバランスよく発揮する編地、それを用いてなる衣料の提供。【解決手段】トルク35T/m以上130T/m以下の仮撚加工糸が、糸混率30重量%以上で存在している編地であって、ループ密度が50コース/インチ以上150コース/インチ以下、35ウェル/インチ以上90ウェル/インチ以下であり、3D形状測定機を用いて倍率25倍でループ編成方向に10mm間の線粗さを測定して求められるクルトシス(Rku)の平均値が、1.0以上3.0未満であり、かつ、編地のタテ方向とヨコ方向の2.25kg定荷重伸長率がいずれも45%以上180%以下であることを特徴とする編地、並びに該編地を用いてなるスポーツ用衣料又はユニフォーム衣料。【選択図】なし

Description

本発明は、仮撚加工糸を用いた抗スナッグ性編地、及び該編地を用いてなる抗スナッグ性に優れる衣料に関する。
編物は、織物と比較し、ストレッチ性や嵩高性及びソフトな風合いを表現することに優れていることから、アスレジャー、アウトドア等のスポーツ素材、アウター素材に限らずランジェリー等のインナー素材にまで幅広く利用されているが、編物はループの連結による比較的ルーズな組織構造であることから、糸が鋭いものに引っ掛かり引き出されてしまう、いわゆる「スナッギング」現象が問題となっている。この問題を解決するために、糸の形態構造の工夫と編組織の組み合わせや特殊な加工剤を添加する後加工方法などにより解決が模索されてきた。
例えば、以下の特許文献1には、異方向のトルクを有する加工糸をインターレース混繊することでソフトな風合いを持ちながら抗スナッグ性を有する編物が提案されている。しかしながら、かかる複合糸は、インターレース混繊(交絡)の個数が50〜90個/mと少なくフィラメントを収束させ難いことから、糸の凝集による生地の充填率が高まりにくく防透け性を発揮することができず、また、編地タテ方向へのストレッチ性に乏しいという問題がある。
また、以下の特許文献2には、仮撚捲縮糸と未捲縮糸を引き揃えて仮撚加工を施し、単糸クリンプ数を75個/2.54cm以上、嵩高係数を0.01〜0.06とした抗スナッグ糸を用いることで布帛表面への糸の浮き出しを抑え、引っ掛かりを抑制しながら通気性にも優れる布帛が提案されている。しかしながら、かかる抗スナッグ糸は、一旦、仮撚加工した加工糸を再度仮撚加工するため、捲縮の上に更に捲縮がつき、いびつに捻れるため伸び感が出にくく、生地表面に凹凸が生じソフトな風合いが得られなくなるという問題がある。
前記した方法に限らず、例えば、染色加工場では各種樹脂や界面活性剤を染色浴中に添加したり、熱セット前にパディングすることで抗スナッグ性を付加させることができる。しかしながら、添加剤を付着させる方法は、剤の付着により編地本来の風合いが失われたり、洗濯を繰り返すうちに水や洗濯機の機械力や添加剤の脱落によって効果が低減されていくため、編地の「スナッギング」現象を解決するには至っていない。
特許第5155162号公報 特許第6037716号公報
上記した従来技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、抗スナッグ性、ストレッチ性、防透性をバランスよく発揮する編地、該編地を用いてなる衣料を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討し実験を繰り返した結果、所定のトルクを有する仮撚加工糸で編成した編地の染色加工工程において、熱セットのあり・なしや温度、染色浴中の温度がピークに達するまでの昇温スピードをある一定の範囲でコントロールすることによって、編地構造が緻密になり抗スナッグ性、ストレッチ性、防透性を発揮することを発見し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[1]トルク35T/m以上130T/m以下の仮撚加工糸が、糸混率30重量%以上で存在している編地であって、ループ密度が50コース/インチ以上150コース/インチ以下、35ウェル/インチ以上90ウェル/インチ以下であり、3D形状測定機を用いて倍率25倍でループ編成方向に10mm間の線粗さを測定して求められるクルトシス(Rku)の平均値が、1.0以上3.0未満であり、かつ、該編地のタテ方向とヨコ方向の2.25kg定荷重伸長率がいずれも45%以上180%以下であることを特徴とする編地。
[2]前記トルクを有する仮撚加工糸が、単体で存在しているか、又は同方向のトルクを持つ該仮撚加工糸を2本以上交絡させた複合糸として存在している、前記[1]に記載の編地。
[3]前記トルクを有する仮撚加工糸が、ポリエステル繊維、及び/又はナイロン繊維である、前記[1]又は[2]に記載の編地。
[4]前記トルクを有する仮撚加工糸の単糸繊度が、0.5dtex以上3.0dtex以下である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の編地。
[5]前記トルクを有する仮撚加工糸が現れている編地表面のJIS L 1058(D−3法)に従う抗スナッグ性の編地タテ方向とヨコ方向の平均が、5時間試験で4.0級以上、かつ、15時間試験で3−4級以上である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の編地。
[6]JIS Z 8781−4に準じて測定した明度から下記式:
防透性(%)=黒タイル使用時の明度(*L)/白タイル使用時の明度(*L)×100
により算出される防透性が、94〜99.9%である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の編地。
[7]前記[1]〜[6]のいずれかに記載の編地を用いてなる、スポーツ用衣料及びユニフォーム衣料から成る群から選ばれる衣料。
[8]前記ユニフォーム衣料が学生服である、前記[7]に記載の衣料。
[9]前記トルクを有する仮撚加工糸で編成した編地を、染色加工工程においてプレセットを行わず、染色浴中の温度がピークに達するまでの昇温速度を0.5℃/分以上2.5℃/分未満で染色する工程を含む、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の編地の製造方法。
本発明に係る編地は、抗スナッグ性、ストレッチ性、防透性をバランスよく発揮する編物であり、編地特有のストレッチ性や風合いを失わず、特殊な糸を使用する必要が無く、編み組織によって意匠の幅が縛られることもないため、アスレジャーやアウトドアスポーツ、学生服、ジャージ、業務用ユニフォームなどの衣料に好適に利用可能である。
ダブル丸編地の代表的なスムース組織の一例を示す編組織図である。 実施例1、3、比較例1、2、4のモックロディ丸編地の編組織図である。 実施例2のジャージダブル丸編地の編組織図である。 比較例3のジャージダブル丸編地の編組織図である。 実施例4のシングル丸編地の編組織図である。 合成繊維を用いた編地に対して通常とられる染色加工方法を施した編地表面の電子顕微鏡写真である。 仮撚加工糸が現れている編地表面のクルトシス(Rku)を説明するための電子顕微鏡写真である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態の編地は、トルク35T/m以上130T/m以下の仮撚加工糸が、糸混率30重量%以上で存在している編地であって、ループ密度が50コース/インチ以上150コース/インチ以下、35ウェル/インチ以上90ウェル/インチ以下であり、かつ、3D形状測定機を用いて倍率25倍でループ編成方向に10mm間の線粗さを測定して求められるクルトシス(Rku)の平均値が、1.0以上3.0未満であることを特徴とする。
前記トルクを有する仮撚加工糸が、単体で存在しているか、又は同方向のトルクを持つ該仮撚加工糸を2本以上交絡させた複合糸として存在していることができる。
仮撚加工糸の材質は特に制限されず、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アセテート繊維などの合成繊維、綿、ウール、絹などの天然繊維やそれらを複合したものが適宜使用可能であり、特に、ポリエステル繊維又はナイロン繊維が好ましい。
ポリエステル繊維としては、テレフタル酸を主体とする酸成分とし炭素数2〜6のアルキレングリコール、つまりエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、及びヘキサメチレングリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種を主たるグリコール成分とするポリエステルが好ましい。なかでも、エチレングリコールを主たる成分とするポリエチレンテレフタレートの他にトリメチレングリコールを主たる成分とするポリトリメチレンテレフタレートが好ましい。また、必要に応じて少量(通常30モル%以下)の共重合成分を有していてもよく、例として、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、アジピン酸、セバシン酸1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの芳香族、脂肪族、脂環族の二官能性カルボン酸を挙げることができる。また、上記グリコール以外のジオール化合物として、例えば、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジオール化合物、ポリオキシアルキレングリコール等を挙げることができる。
前記ポリエステルは、任意の方法によって合成したもので構わない。例えば、ポリエステルの場合、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エステル化学反応させるか、テレフタル酸ジメチルなどのテレフタル酸とエチレングリコールとをエステル交換反応させるか、又はテレフタル酸ジメチルなどのテレフタル酸の低級アルキルエステエルとエチレングリコールとをエステル交換反応させるか、又はテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかして、テレフタル酸のグリコールエステル及び/又はその低重合体を生成させる第1段階の反応と、第1段階の反応生成物を減圧下加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2段階の反応と、によって製造されたものであることができる。
前記ポリエステル繊維には、必要に応じて艶消し剤(酸化チタン化合物)、紫外線吸収剤、微細孔形成剤(有機スルホン酸金属塩)、着色防止剤、熱安定剤、難燃剤(三酸化アンチモン)、蛍光増白剤、着色顔料、帯電防止剤(スルホン酸金属塩)、吸湿剤(ポリオキシアルキレングリコール)、抗菌剤のような無機粒子の1種類以上が0.1重量%以上含まれていてもよい。
ナイロン繊維としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610などが挙げられる。
本実施形態の抗スナッグ性を有する編地においては、トルク35T/m以上130T/m以下の仮撚加工糸が糸混率30重量%以上で存在していることが必要であり、好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。仮撚条件は、一般的に用いられる仮撚数、仮撚温度、仮撚張力を設定すればよい。仮撚温度は、好ましくは加工する原糸の融点温度−100℃〜−60℃、より好ましくは融点温度−80℃〜−50℃の範囲であることができる。仮撚温度が融点温度−100℃未満であると、糸が軟化せずに十分な捲縮を付けることが難しく、ソフトな風合いを得ることができなくなるため好ましくない。他方、融点温度−60℃を超えると、糸が部分的に融着硬化して、生地のかさつきやストレッチ性の低下を引き起こすため好ましくない。
仮撚速度は特に限定されないが、生産効率の観点から、300〜600m/min、であることが好ましい。仮撚装置としては特に限定されず、例えば、ピン、フリクションディスク、旋回ノズル、ベルト等が挙げられる。前記仮撚加工糸の単糸断面形状としては、特に制限はなく通常の丸断面でもよいし、異型断面形状であってもよい。具体的な異型断面形状としては、三角、四角、十字、扁平、W型、I型、くびれ付扁平型などが挙げられる。異型断面形状糸を使用することで吸水拡散性を向上させられるだけでなく、丸断面では与えられないソフトな風合いを生地に付加することができる。
仮撚加工糸は、35T/m以上130T/m以下、好ましくは35T/m以上100T/m以下のトルクを有するものである。仮撚加工糸には施撚の方向により、S方向のトルクを有するものとZ方向のトルクを有するものがある。トルクの方向は問わず仮撚加工糸を用いることができる。また、仮撚加工糸を単体で用いてもよいし、同方向のトルクをもつ仮撚加工糸、例えば、Z方向のトルクを持つ仮撚加工糸を2本以上交絡させた複合糸として用いてもよい。本実施形態では、トルクの存在しない糸、例えば、仮撚加工を施されていない原糸などは捲縮に乏しく、染色加工時に収縮しても緻密に凝集してスナッグの原因となる空隙を埋めることができないため好ましくない。また、仮撚加工糸としては、第一ヒーター域で仮撚をセットしたone heater仮撚加工糸、該糸を更に第2ヒーター域に導入して弛緩熱処理するsecond heater仮撚加工糸を用いてもよいが、嵩高性や風合いの観点からone heater加工糸の使用が好ましい。仮撚加工糸のトルクが130T/mを超えると、編成されたループがトルク方向に斜行し、編地柄が変形することで品位が低下してしまうため好ましくない。
本実施形態の仮撚加工糸に、編工程性を向上させる目的で交絡を付与してもよい。付与する交絡数は特に制限されるものではないが、30個/m〜150個/mが好ましく、50個/m〜140個/mがより好ましい。使用する交絡用ノズルの種類や条件においても特に制限はないが、エア圧力条件は0.1MPa〜0.5MPaが好ましい。
本実施形態の仮撚加工糸の繊度は、好ましくは15dtex〜200dtex、より好ましくは20dtex〜180dtexである。本実施形態の仮撚加工糸の単糸繊度は、0.5dtex〜3.0dtexが好ましく、より好ましくは1.0dtex〜2.5dtexである。仮撚加工糸の単糸繊度が0.5dtex未満であると、繊維強度が低下して抗スナッグ性が悪化する。他方、該仮撚加工糸の単糸繊度が3.0dtexを超えると、繊維の曲げ剛性が高くなりソフトな風合いが得られなくなる。
本実施形態の仮撚加工糸は、少なくとも編地片面側(編地表面(おもてめん))に表面率40%以上で局在していることが好ましく、100%で局在していることが最も好ましい。編地表面(おもてめん)とは衣料(品)として使用されるときに外側となる面である。表面率について、図1に示すダブル丸編地の代表的なスムース組織で例を示すと、F1に本実施形態の仮撚加工糸、F2に他糸を交編してループごとに1:1で交編して表面率50%としてもよい。また、F1、F2とまったく同じ組織でF3、F4(図示せず)の給糸口を設けて、F1、F2に仮撚加工糸、F3、F4(図示せず)に他糸を交編してコースやウェルごとに1:1の配置とみて50%になっていてもよい。このように組織の1リピート中のループの構成比によって表面率を確認することができる。編地表面に該仮撚加工糸と他の糸が混在するような作製を行う場合、相手糸の繊度は生地表面への凹凸を抑えるためなるべく複合仮撚糸と同繊度の糸を使うことが好ましい。繊度が異なる糸を使用する場合、例えば、仮撚加工糸より相手糸が太い場合はニットループが生地表面上で凸になりやすいため給糸量を減少させることでループを収縮させ、仮撚加工糸が生地表面上で凸になるようにするとよい。
本実施形態の編地は、例えば、染色加工工程においてプレセットを行わず、染色浴中の温度がピークに達するまでの昇温速度が0.5/℃以上2.5℃/分未満、好ましくは0.5℃/分以上1.9℃/分以下の処方を適用することに製造することができる。プレセットを行わないことで編地のループ密度をより高めることができ、スナッグの原因となるループ間にある空隙を減少させることができる。更に、通常2.5℃/分程度の昇温速度で染色されるところを、0.5℃/分以上2.5℃/分未満の速度に抑えることで、仮撚糸の捲縮復元性を高め、ループの凝集のみでは埋められない微小な空隙まで消失させることができる。これによって、本実施形態の編地では、JIS L 1058(D−3法)に従うタテとヨコ平均の抗スナッグ性が5時間試験で4.0級以上、15時間試験で3−4級以上という、より優れた抗スナッグ性を達成することができる。編地としての合成繊維を用いた編地に対し通常とられる染色加工方法を施した生地表面の電子顕微鏡写真を図6に示す。スナッグの原因となるループ間に大きな空隙が存在していることが観察できる。他方、前記染色加工方法を処方した生地表面の電子顕微鏡写真を図7に示すが、ループ間の空隙がほぼ消滅しており、糸の捲縮が発現している様子が観察できる。
本実施形態の編地は、前記染色加工工程を経ることにより、染色加工後のループ密度が50〜150コース/インチ(2.54cm)、35〜90ウェル/インチとなる。ループ密度が上記範囲より低いと、表面が粗くスナッグの原因となる大きな空隙が多く存在するため好ましくない。他方、ループ密度が上記範囲より高いと、ニットが本来持っている通気性が低下し蒸れ等の不快感を生じたり、地糸切れといった可縫性に悪影響が生じるため好ましくない。
かくして、本実施形態の編地は、以下に詳細に説明する3D形状測定機を用いて倍率25倍でループ方向10mm間の線粗さを測定において、仮撚加工糸が現れている編地表面(おもてめん)のクルトシス(Rku)が1.0以上3.0未満、好ましくは2.0以上2.9以下であるという特徴を有する。以下、図7を参照して、仮撚加工糸が現れている編地表面(おもてめん)のクルトシス(Rku)について説明する。
クルトシスとは、表面の鋭さの尺度である尖度(せんど)を表し、高さ分布(ここではニットループの頂点となる)がどれだけ尖っているかの指標である。換言すれば、クルトシスは、編地表面のニットループによってできる山高さ+谷深さによる凹凸ではなく、ニットループの頂点近傍の凹凸具合(尖っているか、扁平であるか)を示す尺度である。
ニットループの頂点は、編地作製を経て編地表面(おもてめん)に現れた仮撚加工糸のニットループの上部を意味する。クルトシス(Rku)=3であると正規分布となり、クルトシス(Rku)>3であることは、ニットループの頂点が尖っている傾向にあることを意味し、その尖っている部分に力が集中するためスナッグが促進されてしまう。他方、クルトシス(Rku)<3であることは、ニットループの頂点が扁平である傾向にあることを意味し、ニットループの頂点での摩耗や引っ掛かりによる力が分散され易く、抗スナッグ性を発揮しやすくなる。
仮撚加工糸を用いて編地を編成するときに、糸混率70重量%未満で他の繊維を使用してもよい。他の繊維としては特に制限はなく紡績糸でもフィラメント糸でもよい。紡績糸の具体例としては、木綿、羊毛、麻などの天然繊維、レーヨン、アセテート、キュプラ等の再生セルロース繊維、アクリル系、ポリプロピレン系、塩化ビニル系繊維等の合成繊維単独又は混紡されたものであることができる。ポリウレタン繊維は伸縮性が高く、他繊維がその収縮に追従しにくいため、染色加工後にループ形態が盛り上がりやすく表面を平滑にすることが難しく、抗スナッグ性を発現させる上では好ましくない。
本実施形態の編地は、特に限定されないが緯編地、例えば、丸編地、又は経編地のいずれでもよい。丸編地としては、天竺、スムース、モックロディ、ピケ等が挙げられ、経編地としては、ダブルデンビ、ダブルコード、ハーフ、サテン、二目編等の表面が平滑な組織が挙げられる。メッシュやレース調の編地は、組織的に表面の凹凸が大きくニットループの隙間が多いため引っかかりやすいため、抗スナッグ性を有する編地の実施形態としては好ましくない。
本実施形態の編地は、仮撚加工糸を用いて通常の編機を使用して作製することができる。また、染色加工においても通常使用される染機を用いることができる。例えば、糸の状態ではチーズ染色機、生地の状態では液流染色機、ウインス染色機等を任意に選択することができる。また、付帯加工として吸水加工、減量加工、抗菌防臭加工、防汚加工、撥水加工、ラミネート・コーティング加工等、最終的な要求特性に応じて適宜付与することができる。吸水加工としては、編地にポリエチレングリコールジアクリレートやその誘導体、ポリエチレンテレフタレート−ポリエチレングリコール共重合体などの親水化剤を染色時に同浴加工するか、ファイナルセット工程で編地に付与することが好ましい。また、かかる親水化剤の付着量は、編地の重量に対して0.25〜0.5重量%であることができる。
かくして得られた本実施形態の編地は、前記仮撚加工糸が現れている編地表面のJIS L 1058(D−3法)に従う抗スナッグ性の編地タテ方向とヨコ方向の平均が、5時間試験で4.0級以上、かつ、15時間試験で3−4級以上であることが好ましい。
本実施形態の編地は、2.25kgの定荷重を与えた時のタテ方向及びヨコの伸長率がいずれも45%以上180%以下であることが必要であり、好ましくは45%以上150%以下である。かかる伸長率が45%未満であると編地のストレッチ性が乏しく、動作時に関節部等で生地が引きつれ可動域を低下させるため好ましくない。他方、伸長率が180%を超えると編地が伸び易すぎるためハリコシがなくなり、縫製品のシルエットが崩れやすく仕立て映えしなくなるため好ましくない。編地の伸長率を前記範囲内とするためには、通常とられる浴中昇温速度より緩やかな0.5/℃以上2.5℃/分未満の速度で染色を行うことが肝要である。このような処方を用いることで、徐々に熱を受け、微細な捲縮が十分に収縮し、糸自身がバネの様な役割を果たし、編地のストレッチ性が向上する。
本実施形態の編地は、JIS Z 8781−4に準じて測定した明度から下記式:
防透性(%)=黒タイル使用時の明度(*L)/白タイル使用時の明度(*L)×100
により算出される防透性が、94〜99.9%であることが好ましく、より好ましくは95.0〜99.9%である。
防透率が94%未満であると、該編地を使用した衣服を着用した際、下に来ている衣服の色や下着が透けることで着用者に不快感をもたらす。防透率が94%以上とするためには、通常とられる浴中昇温速度より緩やかな0.5/℃以上2.5℃/分未満の速度で染色を行うことが肝要である。このような処方を用いることで、仮撚糸の捲縮復元性を高めプールの凝集のみでは埋められない微小な空隙まで消失させることで防透性を発現させることができる。
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例、比較例で用いた各種物性の測定方法等について説明する。
[クルトシス(Rku)]
編地の外面側の表面(抗スナッグ性が要求される、肌面と反対側の表面(おもてめん))について、以下の測定を行った。
編地表面に大きなたるみ、シワがよらないよう直径5cmの円形状の型枠に編地をはめて固定した。その型枠の中央部分を、キーエンス社製ワンショット3D形状測定機VR−3000を用いて倍率25倍でループ方向10mmの長さにおいて線粗さを測定して測定長さにおけるクルトシス(Rku)を得た。ループ編成方向とは、糸が編地として編まれていく方向であり丸編地であればヨコ方向、経編地ならばタテ方向である。位置を代えた測定長さ(10mm)において10回測定し、得られたRkuの平均値を求めた。
[トルク(より数)]
仮撚加工糸の混繊後、及び染色加工後の編地から取出した仮撚加工糸試料(捲縮糸)約70cmを横に張り、中央部に0.09g/dtexの初荷重をつるした後、両端を引き揃えた。試料は残留トルクにより回転し始めるが、初荷重が静止するまでそのままの状態で待ち、撚糸を得た。こうして得た撚糸について、0.18g/dtexの荷重下での25cm長の撚数を、検撚器で測定した。得られた撚数(T/25cm)を4倍してトルク(より数)(T/m)とした。
[厚み]
Peacock社製厚み測定器を用い、φ3.0cmの測定部をランダムに5か所測定し、平均値を求め、編地の厚み(mm)とした。
[目付]
20℃×65%RHで1日調湿した編地から10cm×10cmのサンプルを切り出し、精密天秤で重量をgで測定し100を乗じてg/mに換算して、編地の目付を求めた。
[抗スナッグ性]
抗スナッグ性は、JIS L 1058に記載されたICI型ピリング試験機を用いたカナノコ法(D−3法)で15時間操作した後の試料外観を観察して、評価した。標準写真1級(最も悪い)〜5級(最も良い)の間で等級を決定した。尚、1級と2級の中間程度であるとき、1−2級と判定した。5時間4.0級以上、15時間3−4級以上を合格とした。
[定荷重伸張率(%)]
試験長さが100mmの、タテ方向とヨコ方向に、2.5cmのつかみ部を持った全長150mmの短冊型試験布を、エー・アンド・デイ社製テンシロン万能材料試験機の治具にはさみ、伸長速度300mm/分で伸長させ、最大荷重2.25kgがかかったときの長さ(mm)を記録する。2回測定を行いその平均値を試験長さで除して100を掛けた値を伸長率として求めた。
[防透率]
30cm×20cmにサンプリングした生地を白色と黒色のタイルの上に試料を重ね、生地表面の色をGretag Macbeth社製分光光度計CE-7000Aにより測定する。その時の試料それぞれの明度(*L)を下記式:
防透率(%)=黒タイル使用時の明度(*L)/白タイル使用時の明度(*L)×100
に代入して、防透率(%)を算出した。
[実施例1]
半延伸ポリエステル133デシテックス72フィラメントをTMTマシナリー社製AFTディスクフリクションタイプ仮撚機にて、加工速度650m/分、延伸倍率1.6倍、第1ヒーター温度215℃、Z撚で仮撚後、トルク63T/mの84デシテックス72フィラメント仮撚加工糸を得た。その後、福原精機社製32ゲージダブル丸編機にて図2に示す全ての給糸口(F1〜F6)に供給し糸混率100%のモックロディ組織の丸編地を得た。この丸編地を連続式水系リラックス/精錬機を用いて80℃で精錬した後、液流染色機にて1.0℃/分の速度で浴中を130℃まで昇温させポリエステル分散染色を行い、ソーピング後シワを取り除くため適度に生地を伸長させ、140℃×1分のファイナルセットを行い、編地を得た。得られた編地から抜き取った加工糸のトルクは61T/mであった。84デシテックス72フィラメントの糸混率100%、丸編地の密度は58コース/inch、58ウェル/inch、目付220g/m、厚み0.75mm、クルトシスは2.76、抗スナッグ性は5時間4−5級、15時間4−5級、定荷重伸長率がタテ53.7%、ヨコ97.3%、防透率が98.2%であった。結果を以下の表1に示す。
[実施例2]
半延伸ポリエステル286デシテックス48フィラメントをTMTマシナリー社製マッハ33Hニップベルトタイプ仮撚機にて加工速度550m/分、延伸倍率1.6倍、第1ヒーター温度215℃、Z撚で仮撚後、トルク78T/mの167デシテックス48フィラメント仮撚加工糸を得た。得られた仮撚加工糸を、福原精機社製22ゲージダブル丸編機にて図3に示す編組織で第1、第2、第5、第6給糸口(F1、F2、F5、F6)に供給するとともに、Z撚、トルク63T/mのポリエステル84デシテックス72フィラメント加工糸を第3、第4給糸口(F3、F4)に供給してジャージダブル丸編地を作製した。167デシテックス48フィラメントの糸混率は51.5%、表面混率は100%となった。実施例1と同様の仕上げ加工を施し編地を得た。得られた編地から抜き取った加工糸のトルクは78T/mであった。167デシテックス48フィラメントの糸混率は51.5%、編地の密度は52コース/inch、39ウェル/inch、目付295g/m、厚み1.10mm、クルトシスは2.6、抗スナッグ性は5時間4―5級、15時間4−5級、定荷重伸長率がタテ49.4%、ヨコ104.3%、防透率が95.0%であった。結果を以下の表1に示す。
[実施例3]
半延伸ポリエステル133デシテックス36フィラメントを(株)石川製作所製IVF-338ピンタイプ仮撚機にて仮撚速度350m/分、延伸倍率1.6倍、第1ヒーター温度205℃、第2ヒーター温度170℃、Z撚で仮撚後、トルクが55T/mの85デシテックス36フィラメント仮撚加工糸を得た。この糸を福原精機社製32ゲージダブル丸編機にて図2に示す編組織の給糸口F2、F4に、トルク29T/mのポリエステル84デシテックス72フィラメント−S仮撚糸をF3、F6に、ポリエステル84デシテックス72フィラメント−Z仮撚糸をF2、F5へ給糸しモックロディ組織の生機を得た。この生機を実施例1、2と同様の方法で染色加工を行い、編地を得た。得られた編地から抜き取った85デシテックス36フィラメント仮撚糸のトルクは53T/mで、表面混率は50%、糸混率は51.5%、丸編地の密度は55コース/inch、52ウェル/inch、目付180g/m、厚み0.68mm、クルトシスは2.85、抗スナッグ性は5時間4.0級、15時間で3―4級、定荷重伸長率がタテ49.9%、ヨコ90.8%、防透率が94.2%であった。結果を以下の表1に示す。
[実施例4]
実施例1と同様の方法で得た84デシテックス72フィラメントの仮撚加工糸を福原精機社製46ゲージシングル丸編機にて図5に示す組織図の給糸口F1、F2、F3、F4に供給し、ポリエステル56デシテックス72フィラメント−Z仮撚加工糸とキュプラ33デシテックス24フィラメントを交絡混繊させた89デシテックス96フィラメント複合糸をF5、F6に供給して格子調丸編地を得た。この丸編地を連続式水系リラックス/精錬機を用いて80℃で精錬した後、液流染色機にて1.0℃/分の速度で浴中を130℃まで昇温させポリエステル分散染色を行い、ソーピング後シワを取り除くため適度に生地を伸長させ、140℃×1分のファイナルセットを行い、編地を得た。得られた編地から抜き取った加工糸のトルクは61T/mであった。84デシテックス72フィラメントの糸重量混率70.8%、表面混率は84%、丸編地の密度は71コース/inch、50ウェル/inch、目付122g/m、厚み0.48mm、クルトシスRkuは2.64、抗スナッグ性は5時間4−5級、15時間4級、定荷重伸長率がタテ61.2%、ヨコ101.1%、防透率が96.6%であった。結果を以下の表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様の方法で得た84デシテックス72フィラメントの仮撚加工糸を福原精機社製32ゲージダブル丸編機にて実施例1と同様の方法で編成し、糸混率100%表面混率100%のモックロディ丸編地を得この生機を連続式水系リラックス/精錬機を用いて80℃で精錬した後、ピンテンターにて巾だし率30%、190℃×1分でプレセットを行った。その後、液流染色機にて2.5℃/分の速度で浴中の温度を130℃まで上昇させポリエステル分散染色を行い、ソーピング後シワを取り除くため適度に生地を伸長させ、170℃×1分のファイナルセットを行い、編地を得た。編地の密度は52コース/inch、49ウェル/inch、目付165g/m、厚み0.51mm、クルトシスは3.56、抗スナッグ性は5時間3−4級、15時間3.0級、定荷重伸長率はタテ42.0%、ヨコ72.8%、防透率は95.8%であった。結果を以下の表1に示す。
[比較例2]
実施例3と同様の方法で得た仮撚加工糸で、福原精機社製32ゲージダブル丸編機にて実施例3と同様の生機を得た後、比較例1と同様の加工方法(プレセット実施)を処方し編地を得た。得られた編地から抜き取った85デシテックス36フィラメント仮撚糸のトルクは53T/mで、糸混率は51.5%、表面混率は50%、丸編地の密度は52コース/inch、50ウェル/inch、目付170g/m2、厚み0.57mm、クルトシスは3.33、抗スナッグ性は5時間3−4級、15時間で3級、定荷重伸長率がタテ45.0%、ヨコ92.1%、防透率が92.8%であった。結果を以下の表1に示す。
[比較例3]
トルク0T/mのポリエステル原糸110デシテックス48フィラメント(捲縮なし)を図4に示す組織図の給糸口F2、F3へ、トルク63T/mのポリエステル84デシテックス72フィラメント−Z仮撚加工糸を給糸口F1へ供給し、福原精機社製32ゲージダブル丸編機にてジャージ丸編地を得、この生機を連続式水系リラックス/精錬機を用いて80℃で精錬した後、比較例1と同様の加工方法を処方し生地を得た。得られた編地表側にある糸から抜き取った仮撚加工糸のトルクは0T/mであった。ポリエステル原糸110デシテックス48フィラメントの糸混率は80.1%、ポリエステル84デシテックス72フィラメント仮撚糸の混率は19.9%、編地の密度は54コース/inch、46ウェル/inch、目付235g/m、厚み0.67mm、クルトシスは4.47、抗スナッグ性は5時間3−4級、15時間3.0級、定荷重伸長率はタテ21.0%、ヨコ56.1%、防透率は89.6%であった。結果を以下の表1に示す。
[比較例4]
半延伸ポリエステル56デシテックス36フィラメントを(株)石川製作所製ディスクフリクションタイプ仮撚機にて加工速度400m/分、延伸倍率1.6倍、第一ヒーター温度205℃でトルクが43T/mの仮撚方向Zと、トルクが43T/mの仮撚方向Sの仮撚糸を作製後、引き続いて京セラ(株)製インターレースノズルでAir圧2.3kg/cmにて2つの糸を混繊し、トルクが0T/mの70デシテックス72フィラメント複合加工糸を得た。この仮撚糸を福原精機社製32ゲージダブル丸編機にて図2に示す全ての給糸口(F1〜F6)に供給しモックロディ組織の生機を得た。この生機を連続式水系リラックス/精錬機を用いて80℃で精錬した後、比較例1と同様の加工方法を処方し生地を得た。得られた編地から抜き取った70デシテックス72フィラメント仮撚糸のトルクは0T/mで糸混率は100%、表面混率は100%、丸編地の密度は46コース/inch、48ウェル/inch、目付134g/m、厚み0.45mm、クルトシスは2.71、抗スナッグ性は5時間4級、15時間で3−4級、定荷重伸長率がタテ37.7%、ヨコ105.2%、防透率が91.9%であった。結果を以下の表1に示す。
本発明に係る編地は、抗スナッグ性、ストレッチ性、防透性をバランスよく発揮する編地であり、編地特有のストレッチ性や風合いを失わず、特殊な糸を使用する必要が無く、編み組織によって意匠の幅が縛られることもないため、アスレジャーやアウトドアスポーツ、学生服、ジャージ、業務用ユニフォームなどの衣料に好適に利用可能である。

Claims (9)

  1. トルク35T/m以上130T/m以下の仮撚加工糸が、糸混率30重量%以上で存在している編地であって、ループ密度が50コース/インチ以上150コース/インチ以下、35ウェル/インチ以上90ウェル/インチ以下であり、3D形状測定機を用いて倍率25倍でループ編成方向に10mm間の線粗さを測定して求められるクルトシス(Rku)の平均値が、1.0以上3.0未満であり、かつ、該編地のタテ方向とヨコ方向の2.25kg定荷重伸長率がいずれも45%以上180%以下であることを特徴とする編地。
  2. 前記トルクを有する仮撚加工糸が、単体で存在しているか、又は同方向のトルクを持つ該仮撚加工糸を2本以上交絡させた複合糸として存在している、請求項1に記載の編地。
  3. 前記トルクを有する仮撚加工糸が、ポリエステル繊維、及び/又はナイロン繊維である、請求項1又は2に記載の編地。
  4. 前記トルクを有する仮撚加工糸の単糸繊度が、0.5dtex以上3.0dtex以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の編地。
  5. 前記トルクを有する仮撚加工糸が現れている編地表面のJIS L 1058(D−3法)に従う抗スナッグ性の編地タテ方向とヨコ方向の平均が、5時間試験で4.0級以上、かつ、15時間試験で3−4級以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の編地。
  6. JIS Z 8781−4に準じて測定した明度から下記式:
    防透性(%)=黒タイル使用時の明度(*L)/白タイル使用時の明度(*L)×100
    により算出される防透性が、94〜99.9%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の編地。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の編地を用いてなる、スポーツ用衣料及びユニフォーム衣料から成る群から選ばれる衣料。
  8. 前記ユニフォーム衣料が学生服である、請求項7に記載の衣料。
  9. 前記トルクを有する仮撚加工糸で編成した編地を、染色加工工程においてプレセットを行わず、染色浴中の温度がピークに達するまでの昇温速度を0.5℃/分以上2.5℃/分未満で染色する工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の編地の製造方法。
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