JP2023113986A - 布帛および繊維製品 - Google Patents

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里桜子 秋山
Rioko Akiyama
暢亮 尾形
Chosuke Ogata
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【課題】伸長回復性を有し、ソフなト風合い、軽量性、防透性、凹凸外観、および肌離れ性に優れた布帛および繊維製品を提供する。【解決手段】芯鞘型複合糸を含む布帛であって、前記芯鞘型複合糸において、芯糸がポリトリメチレンテレフタレート成分とポリトリメチレンテレフタレート成分とが接合されたコンジュゲート糸であり、鞘糸が捲縮糸である。【選択図】図1

Description

本発明は、芯鞘型複合糸を含む布帛であって、伸長回復性を有し、ソフトな風合い、軽量性、防透性、凹凸外観、および肌離れ性にも優れた布帛および繊維製品に関する。
従来、コンジュゲート糸を芯糸とした複合糸を用いた伸長回復性を有する布帛が提案されている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、伸長回復性を有し、ソフトな風合い、軽量性、防透性、凹凸外観、および肌離れ性を兼備する点でまだ満足とは言えなかった。
特開2004-270125号公報
本発明は、芯鞘型複合糸を含む布帛であって、伸長回復性を有し、ソフトな風合い、軽量性、防透性、凹凸外観、および肌離れ性にも優れた布帛および繊維製品を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、「芯鞘型複合糸を含む布帛であって、前記芯鞘型複合糸において、芯糸がポリトリメチレンテレフタレート成分とポリトリメチレンテレフタレート成分とが接合されたコンジュゲート糸であり、鞘糸が捲縮糸であることを特徴とする布帛。」が提供される。
その際、前記芯鞘型複合糸にインターレース加工またはタスラン(登録商標)加工が施されていることが好ましい。また、前記芯鞘型複合糸において、交絡数が50個/m未満であることが好ましい。また、前記コンジュゲート糸が、サイドバイサイド型または偏心芯鞘型であることが好ましい。また、前記芯糸の単繊維繊度が2.5~4.0dtexの範囲であることが好ましい。また、前記芯糸の総繊度が15~40dtexの範囲であることが好ましい。また、前記鞘糸の単繊維繊度が1.5dtex以下であることが好ましい。また、前記鞘糸の総繊度が芯糸総繊度の0.7~1.5倍であることが好ましい。また、前記捲縮糸が仮撚捲縮加工糸であることが好ましい。
本発明の布帛において、布帛が、90~130コース/2.54cm、かつ65~90ウエール/2.54cmの密度範囲にある編物であることが好ましい。また、布帛の目付けが120g/m以下であることが好ましい。また、布帛の防透性が80以上であることが好ましい。また、布帛の、タテ方向またはヨコ方向の伸長回復率が90%以上であることが好ましい。また、布帛に凹凸が形成されており、任意の測定箇所3点の平均値で山部の最高部から谷部の最低部までの距離が370μm以上であることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の布帛を用いてなる、スポーツウエアー、アウターウエアー、インナーウエアー、紳士衣料、婦人衣料、介護用衣料、作業衣、カーシート表皮材、および寝具からなる群より選択されるいずれかの繊維製品が提供される。
本発明によれば、芯鞘型複合糸を含む布帛であって、伸長回復性を有し、ソフトな風合い、軽量性、防透性、凹凸外観、および肌離れ性にも優れた布帛および繊維製品が得られる。
実施例1で得られた布帛表面の図面代用写真である。 布帛の断面写真において、凸部の厚み平均、凹部の厚み平均、および凹凸の厚み合計の平均を測定する箇所を示すものである。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本発明の布帛は、芯糸と鞘糸を含む芯鞘型複合糸(以下、「複合糸」ということもある。)を含む。
かかる芯鞘型複合糸において、芯糸は、ポリトリメチレンテレフタレート(「PTT」ということもある。)成分とポリトリメチレンテレフタレート成分とが接合されたコンジュゲート糸(複合繊維)である。特に、ポリトリメチレンテレフタレート成分とポリトリメチレンテレフタレート成分とがサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に接合されたコンジュゲート糸であることが好ましい。また、特開2004-270125号公報に記載されているように、両ポリトリメチレンテレフタレート成分の収縮率(粘度)を互いに異ならせることは好ましいことである。かかるコンジュゲート糸は熱履歴によりスパイラル状の捲縮を発現し、また、構成成分がポリトリメチレンテレフタレート成分のみであるため、芯鞘型複合糸および布帛に優れたストレッチ性が付与される。
前記ポリトリメチレンテレフタレートとしては、テレフタル酸を主たる酸成分とし、1,3プロパンジオールを主たるグリコール成分として得られるポリエステルが好ましい。他のエステル結合を形成可能な共重合成分が20モル%以下の割合で含まれるものも好ましく、10モル%以下の割合で含まれるものはより好ましい。共重合可能な化合物としては、例えば、イソフタル酸、コハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、ダイマ酸、セバシン酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボン酸類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのジオール類などが好ましく使用される。また、必要に応じて、微細孔形成剤、カチオン染料可染剤、着色防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤、艶消し剤、着色剤、吸湿剤、無機微粒子などの添加物が1種または2種以上含まれていてもよい。
前記芯糸において、単繊維繊度が2.5~4.0dtexの範囲(より好ましくは3.3~3.9dtex)であることが好ましい。単繊維繊度が上記範囲より小さい場合、風合は良好となるがクリンプが細かくなり、布帛にした際の布帛表面における凹凸外観が損なわれ、肌離れ性も低下するおそれがある。一方、単繊維繊度が上記範囲より大きい場合、風合いが硬くなり、目的とするソフトな風合いが得られにくくなるおそれがある。また、芯糸の総繊度が15~40dtex(より好ましくは16~33dtex)の範囲であることが好ましい。なお、芯糸を構成する繊維の断面形状は特に限定されない。
一方、複合糸中の鞘糸の作用効果としては、布帛に適度なふくらみとソフト風合いを付加することである。ソフトな風合いを得るために、鞘糸は捲縮糸であることが重要である。その際、仮撚捲縮加工糸であることが好ましい。特に、部分配向糸を延伸仮撚捲縮加工した仮撚捲縮加工糸(DTY)が好ましい。
また、前記鞘糸において、ソフトな風合いを得るために、単繊維繊度が1.5dtex以下(より好ましくは0.001~1.0dtex)であることが好ましい。また、前記鞘糸の総繊度が15~40dtex(より好ましくは16~33dtex)の範囲であることが好ましい。特に、鞘糸の総繊度が芯糸総繊度の0.7~1.5倍であることが好ましい。なお、鞘糸を構成する繊維の断面形状は特に限定されない。
前記鞘糸を形成するポリマーの種類としては、ポリエステルや脂肪族ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66など)が好ましい。なかでも、ポリエチレンテレフタレート(「PET」ということもある。)やポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、第3成分を共重合させたポリエステルなどがより好ましく例示される。かかるポリエステルとしては、マテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルされたポリエステルであってもよい。さらには、特開2004-270097号公報や特開2004-211268号公報に記載されているような、特定のリン化合物およびチタン化合物を含む触媒を用いて得られたポリエステルでもよい。該ポリマー中には、本発明の目的を損なわない範囲内で必要に応じて、微細孔形成剤、カチオン染料可染剤、着色防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤、艶消し剤、着色剤、吸湿剤、無機微粒子が1種または2種以上含まれていてもよい。特に艶消し剤がポリマー重量対比0.1重量%以上(より好ましくは0.3~2.0重量%)含まれていると、防透性が向上し好ましい。具体的には、セミダルポリエステル、フルダルポリエステル、カチオン可染性ポリエステルが好ましい。カチオン染料可染剤(エステル形成性スルホン酸金属塩化合物など)がポリエステル中に含まれていると、国際公開第2011/048888号パンフレットに記載されているように酸性処理することで抗菌防臭性が付加され好ましい。
本発明の布帛は例えば以下の方法で製造することができる。まず、前記のような芯糸用コンジュゲート糸と鞘糸用捲縮糸を用意する。なお、前記のような芯糸用コンジュゲート糸は例えば、特開2009-46800号公報に記載された方法により製造することができる。
次いで、芯糸用ポリトリメチレンテレフタレートコンジュゲート糸と鞘糸用捲縮糸とを引き揃えて、インターレース加工やタスラン(登録商標)加工などの空気混繊法や合撚法により複合糸を得る。特に、交絡数50個/m未満(より好ましくは5~49個/m、特に好ましくは40~49個/m)でインターレース加工が施された空気混繊糸が好ましい。
次いで、前記複合糸を用いて製編織することにより布帛を得た後、適宜、染色加工や吸水加工を施して布帛を得る。染色加工などの熱履歴により複合糸に含まれる芯糸用コンジュゲート糸が収縮し複合糸が芯鞘型となる。
その際、前記複合糸だけで布帛を構成してもよいが、前記複合糸と前記複合糸以外の他の糸条とで布帛を構成してもよい。その際、他の糸条は特に限定されず、非捲縮糸、仮撚捲縮加工糸、潜在捲縮糸、紡績糸などいずれであってもよい。
また、布帛の組織は特に限定されず、編物、織物いずれでもよい。例えば、平織、綾織、サテンなどの織組織を有する織物や、天竺、ニットミス、スムース、フライス、鹿の子、添え糸編、デンビー、ハーフなどの編組織を有する編物などが例示されるが、これらに限定されるものではない。層数も単層でもよいし、2層以上の多層であってもよい。製編織機も限定されない。
かくして得られた布帛は、伸長回復性を有し、ソフトな風合い、軽量性、防透性、布帛表面における凹凸外観および肌離れ性にも優れる。
ここで、布帛の目付けとしては、特に限定されるものではないが、軽量性、ソフト性の観点から、また用途を考えた場合、120g/m以下(より好ましくは90~120g/m)が好ましい。
特に、ソフトな風合い、防透性、凹凸外観の点で90~130コース/2.54cmかつ65~90ウエール/2.54cmの範囲にある編物が好ましい。編物の密度が上記範囲未満であると、風合いはソフトになるが防透性、凹凸外観が発現しないおそれがある。また、編物の密度が上記範囲より大であると防透性、凹凸外観は良くなるが、風合いが硬くなるおそれがある。
また、布帛の防透性が80以上(より好ましくは80~95)であることが好ましい。また、タテ方向またはヨコ方向の布帛の伸長回復率が90%以上であることが好ましい。また、布帛に凹凸が形成されており、任意の測定箇所3点の平均値で山部の最高部から谷部の最低部までの距離(凹凸の厚み合計の平均)が370μm以上(より好ましくは400~1000μm)であることが好ましい。
次に、本発明の繊維製品は、前記の布帛を用いてなる、スポーツウエアー、アウターウエアー、インナーウエアー、紳士衣料、婦人衣料、介護用衣料、作業衣、カーシート表皮材、および寝具からなる群より選択されるいずれかの繊維製品である。
かかる繊維製品は前記の布帛を用いているので、伸長回復性を有し、ソフト風合い、軽量性、防透性、凹凸外観および肌離れ性の点に優れる。
次に、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、実施例中の各物性は下記の方法により測定したものである。
(1)目付け
JIS L1018-1998 6.4により測定した。
(2)伸長回復率
伸長弾性率および残留ひずみ率(繰り返し定荷重法)JIS L1096(2010)8.16.2 E法により測定した。
E=(L0-L1)/(L0-L)×100
E:伸長回復率(%)
L:元の印間の長さ(mm)
L0:一定の荷重を加え1分間保持後の印間の長さ(mm)
L1:荷重を取り除いた後、約3分間放置後に初荷重を加えたときの印間の長さ(mm)
(3)凹凸部の厚み
KEYENCE製カラー3Dレーザー顕微鏡VK-9710を用い、倍率10倍にて凹凸部の厚み(中心線から山部の最高部までの距離:Rp、中心線から谷部の最低部までの距離:Rv、山部の最高部から谷部の最低部までの距離:Rz)を測定し、任意の3点の平均値を以下の計算式より算出した。
平均=(Rz1+Rz2+Rz3)/3
(4)防透性
JIS L1923により測定した。
(5)交絡数(インターレース度)
エンタングルメントーテスタR-2071/72測定器を用い、1mの複合糸サンプルを針のトリップテンションを25cNに設定し、針が引っかかった部分を結節点とし、結節点の数を読み取り、「個/m」で表示した。
(6)沸水収縮率(BWS)
JIS L1013 B法によりBWS(%)を測定した。
(7)凹凸外観
布帛を平面に置き、目視で凹凸外観を確認した。
(8)繊度
JIS L 1013により測定した。
[実施例1]
鞘糸として、ポリエチレンテレフタレート(艶消し剤の含有率0.3%重量%、セミダル)からなる、総繊度39dtex/24本、破断強度2.67cN/dtex、破断伸度137%のカチオン不染性POY(部分配向糸)を1.68倍の延伸倍率、ディスク枚数6枚、ディスク表面速度800m/分、ヒーター温度260/230℃、糸速500m/分の条件で延伸仮撚捲縮加工した仮撚捲縮加工糸(総繊度22dtex/24本)を得た。
一方、芯糸として、特開2009-46800号公報に記載された方法により、互いに粘度が異なるポリトリメチレンテレフタレート成分とポリトリメチレンテレフタレート成分とがサイドバイサイド型に接合されたポリトリメチレンテレフタレートコンジュゲート延伸糸(総繊度22dtex/6本)を得た。
次いで、両糸条を引き揃え、1%のオーバーフィードを加えてインターレース加工後、さらに5.5%のオーバーフィードを加えてヒーター温度170℃でセットし、複合糸(総繊度44dtex/30本、交絡数48個/m)を得た。
次いで、46ゲージの丸編機を使用し、前記複合糸を用いて天竺組織の丸編物を編成した。
次いで、該編物を、分散染料を用いて、温度130℃、キープ時間30分で染色加工した。その際、親水化剤(ポリエチレンテレフタレート-ポリエチレングリコール共重合体エマルジョン)を染液に対して2ミリリットル/リットルの割合にて、染色加工時に同浴処理を行うことにより、編物に親水化剤を付与した。次いで、該丸編物に、温度160℃、時間1分で乾熱ファイナルセットを施すことにより、芯鞘型複合糸を含む布帛(編物)を得た。
得られた編物は、伸長回復性を有し、ソフトな風合い、軽量性、防透性、凹凸外観、および肌離れ性を兼ね備えたものであった。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
鞘糸として、ポリエチレンテレフタレート(艶消し剤の含有率0.3%重量%、セミダル)からなる、総繊度39dtex/24本、破断強度2.67cN/dtex、破断伸度137%のカチオン不染性POY(部分配向糸)を1.68倍の延伸倍率、ディスク枚数6枚、ディスク表面速度800m/分、ヒーター温度260/230℃、糸速500m/分の条件で延伸仮撚捲縮加工した仮撚捲縮加工糸(総繊度22dtex/24本)を得た。
一方、芯糸として、特開2009-46800号公報に記載された方法により、互いに粘度が異なるポリトリメチレンテレフタレート成分とポリトリメチレンテレフタレート成分とがサイドバイサイド型に接合されたポリトリメチレンテレフタレートコンジュゲート延伸糸(総繊度22dtex/6本)を得た。
次いで、両糸条を引き揃え、1%のオーバーフィードを加えてインターレース加工後、さらに5.5%のオーバーフィードを加えてヒーター温度170℃でセットし、複合糸(総繊度44dtex/30本、交絡数48個/m)を得た。
次いで、60ゲージの丸編機を使用し、前記複合糸を用いて天竺組織の丸編物を編成した。
次いで、該編物を、分散染料を用いて、温度130℃、キープ時間30分で染色加工した。その際、親水化剤(ポリエチレンテレフタレート-ポリエチレングリコール共重合体エマルジョン)を染液に対して2ミリリットル/リットルの割合にて、染色加工時に同浴処理を行うことにより、編物に親水化剤を付与した。次いで、該丸編物に、温度160℃、時間1分で乾熱ファイナルセットを施すことにより、芯鞘型複合糸を含む布帛(編物)を得た。
得られた編物は、伸長回復性を有し、ソフトな風合い、軽量性、防透性、凹凸外観、および肌離れ性を兼ね備えたものであった。評価結果を表1に示す。
[実施例3]
鞘糸として、ポリエチレンテレフタレート(艶消し剤の含有率0.3%重量%、セミダル)からなる、総繊度33dtex/72本、破断強度2.67cN/dtex、破断伸度127%のカチオン不染性POY(部分配向糸)を1.57倍の延伸倍率、ディスク枚数5枚、ディスク表面速度800m/分、ヒーター温度220/210℃、糸速500m/分の条件で延伸仮撚捲縮加工した仮撚捲縮加工糸(総繊度22dtex/72本)を得た。
一方、芯糸として、特開2009-46800号公報に記載された方法により、互いに粘度が異なるポリトリメチレンテレフタレート成分とポリトリメチレンテレフタレート成分とがサイドバイサイド型に接合されたポリトリメチレンテレフタレートコンジュゲート延伸糸(総繊度22dtex/6本)を得た。
次いで、両糸条を引き揃え、1%のオーバーフィードを加えてインターレース加工後、さらに5.5%のオーバーフィードを加えてヒーター温度160℃でセットし、複合糸(総繊度44dtex/78本、交絡数49個/m)を得た。
次いで、46ゲージの丸編機を使用し、前記複合糸を用いて天竺組織の丸編物を編成した。
次いで、該編物を、分散染料を用いて、温度130℃、キープ時間30分で染色加工した。その際、親水化剤(ポリエチレンテレフタレート-ポリエチレングリコール共重合体エマルジョン)を染液に対して2ミリリットル/リットルの割合にて、染色加工時に同浴処理を行うことにより、編物に親水化剤を付与した。次いで、該丸編物に、温度160℃、時間1分で乾熱ファイナルセットを施すことにより、芯鞘型複合糸を含む布帛(編物)を得た。
得られた編物は、伸長回復性を有し、ソフトな風合い、軽量性、防透性、凹凸外観、および肌離れ性を兼ね備えたものであった。評価結果を表1に示す。
[実施例4]
鞘糸として、ポリエチレンテレフタレート(艶消し剤の含有率0.3%重量%、セミダル)からなる、総繊度33dtex/72本、破断強度2.67cN/dtex、破断伸度127%のカチオン不染性POY(部分配向糸)を1.57倍の延伸倍率、ディスク枚数5枚、ディスク表面速度800m/分、ヒーター温度220/210℃、糸速500m/分の条件で延伸仮撚捲縮加工した仮撚捲縮加工糸(総繊度22dtex/72本)を得た。
一方、芯糸として、特開2009-46800号公報に記載された方法により、互いに粘度が異なるポリトリメチレンテレフタレート成分とポリトリメチレンテレフタレート成分とがサイドバイサイド型に接合されたポリトリメチレンテレフタレートコンジュゲート延伸糸(総繊度22dtex/6本)を得た。
次いで、両糸条を引き揃え、1%のオーバーフィードを加えてインターレース加工後、さらに5.5%のオーバーフィードを加えてヒーター温度160℃でセットし、複合糸(総繊度44dtex/78本、交絡数49個/m)を得た。
次いで、60ゲージの丸編機を使用し、前記複合糸を用いて天竺組織の丸編物を編成した。
次いで、該編物を、分散染料を用いて、温度130℃、キープ時間30分で染色加工した。その際、親水化剤(ポリエチレンテレフタレート-ポリエチレングリコール共重合体エマルジョン)を染液に対して2ミリリットル/リットルの割合にて、染色加工時に同浴処理を行うことにより、編物に親水化剤を付与した。次いで、該丸編物に、温度160℃、時間1分で乾熱ファイナルセットを施すことにより、芯鞘型複合糸を含む布帛(編物)を得た。
得られた編物は、伸長回復性を有し、ソフトな風合い、軽量性、防透性、凹凸外観、および肌離れ性を兼ね備えたものであった。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
鞘糸として、ポリエチレンテレフタレート(艶消し剤の含有率0.3%重量%、セミダル)からなる、総繊度39dtex/24本、破断強度2.67cN/dtex、破断伸度137%のカチオン不染性POY(部分配向糸)を1.76倍の延伸倍率、ディスク枚数6枚、ディスク表面速度800m/分、ヒーター温度290/230℃、糸速500m/分の条件で延伸仮撚捲縮加工を行い、仮撚捲縮加工糸(総繊度22dtex/24本)を得た。
一方、芯糸として、特開2009-46800号公報の実施例24に記載された方法において、総繊度とフィラメント数を変えて、総繊度33dtex/24本のポリトリメチレンテレフタレート成分とポリエチレンテレフタレート成分とがサイドバイサイド型に接合されたコンジュゲート繊維(伸縮性繊維)を得た。次いで、両糸条を引き揃え、1.0%のオーバーフィードを加えてインターレース加工後、さらに5.5%のオーバーフィードを加えてヒーター温度170℃でセットし、複合糸(総繊度56dtex/48本、交絡数64個/m)を得た。
次いで、46ゲージの丸編機を使用し、前記複合糸を用いて天竺組織の丸編物を編成した。
次いで、該編物を、分散染料を用いて、温度130℃、キープ時間30分で染色加工した。その際、親水化剤(ポリエチレンテレフタレート-ポリエチレングリコール共重合体エマルジョン)を染液に対して2ミリリットル/リットルの割合にて、染色加工時に同浴処理を行うことにより、編物に親水化剤を付与した。次いで、該丸編物に、温度160℃、時間1分で乾熱ファイナルセットを施した。
得られた編物は、伸長回復性を有し、ソフトな風合い、軽量性に優れていたが、凹凸外観は不良なものであった。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
鞘糸として、ポリエチレンテレフタレート(艶消し剤の含有率0.3%重量%、セミダル)からなる、総繊度39dtex/24本、破断強度2.67cN/dtex、破断伸度137%のカチオン不染性POY(部分配向糸)を1.76倍の延伸倍率、ディスク枚数6枚、ディスク表面速度800m/分、ヒーター温度290/230℃、糸速500m/分の条件で延伸仮撚捲縮加工を行い、仮撚捲縮加工糸(総繊度22dtex/24本)を得た。
一方、芯糸として、特開2009-46800号公報の実施例24に記載された方法において、繊度とフィラメント数を変えて、総繊度33dtex/24本のポリトリメチレンテレフタレート成分とポリエチレンテレフタレート成分とがサイドバイサイド型に接合されたコンジュゲート繊維(伸縮性繊維)を得た。次いで、両糸条を引き揃え、1.0%のオーバーフィードを加えてインターレース加工後、さらに5.5%のオーバーフィードを加えてヒーター温度170℃でセットし、複合糸(総繊度56dtex/48本、交絡数64個/m)を得た。
次いで、60ゲージの丸編機を使用し、前記複合糸を用いて天竺組織の丸編物を編成した。
次いで、該編物を、分散染料を用いて、温度130℃、キープ時間30分で染色加工した。その際、親水化剤(ポリエチレンテレフタレート-ポリエチレングリコール共重合体エマルジョン)を染液に対して2ミリリットル/リットルの割合にて、染色加工時に同浴処理を行うことにより、編物に親水化剤を付与した。次いで、該丸編物に、温度160℃、時間1分で乾熱ファイナルセットを施した。
得られた編物は、伸長回復性を有し、ソフトな風合い、軽量性に優れていたが、凹凸外観は不良なものであった。評価結果を表1に示す。
[比較例3]
常法のPOY・DTY方式からなるポリエチレンテレフタレート仮撚捲縮加工糸(総繊度56dtex/36本)を、46ゲージの丸編機を使用し、得られた仮撚捲縮加工糸100%で天竺組織の丸編物を編成した。
次いで、該編物を、分散染料を用いて、温度130℃、キープ時間30分で染色加工した。その際、親水化剤(ポリエチレンテレフタレート-ポリエチレングリコール共重合体エマルジョン)を染液に対して2ミリリットル/リットルの割合にて、染色加工時に同浴処理を行うことにより、編物に親水化剤を付与した。次いで、該丸編物に、温度160℃、時間1分で乾熱ファイナルセットを施した。
得られた編物は、伸長回復性を有し、ソフト風合い、軽量性に優れていたが、凹凸外観は不良なものであった。評価結果を表1に示す。
[比較例4]
国際公開2020/110890号パンフレット(特願2020-557616号)の実施例1に記載された方法において、艶消し剤の含有量、総繊度、フィラメント数を変えて、総繊度56dtex/36本の、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)成分とポリエチレンテレフタレート(PET)成分とがサイドバイサイド型に接合されたコンジュゲート繊維(伸縮性繊維)と、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸(総繊度33dtex/54本)と、Z方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸(総繊度33dtex/54本)とを合糸して空気交絡処理を行い、複合糸(総繊度122dtex/144本、交絡数90個/m)を得た。
次いで、28ゲージの丸編機を使用し、前記複合糸を用いて天竺組織の丸編物を編成した。
次いで、該編物を、分散染料を用いて、温度130℃、キープ時間30分で染色加工した。その際、親水化剤(ポリエチレンテレフタレート-ポリエチレングリコール共重合体エマルジョン)を染液に対して2ミリリットル/リットルの割合にて、染色加工時に同浴処理を行うことにより、編物に親水化剤を付与した。次いで、該丸編物に、温度160℃、時間1分で乾熱ファイナルセットを施した。
得られた編物は、伸長回復性を有し、ソフトな風合いに優れていたが、軽量性は無く、凹凸外観は不良なものであった。評価結果を表1に示す。
本発明によれば、伸長回復性を有し、ソフトな風合い、軽量性、防透性、凹凸外観、および肌離れ性を兼ね備えた布帛および繊維製品が提供され、その工業的価値は極めて大である。

Claims (15)

  1. 芯鞘型複合糸を含む布帛であって、前記芯鞘型複合糸において、芯糸がポリトリメチレンテレフタレート成分とポリトリメチレンテレフタレート成分とが接合されたコンジュゲート糸であり、鞘糸が捲縮糸であることを特徴とする布帛。
  2. 前記芯鞘型複合糸にインターレース加工またはタスラン(登録商標)加工が施されている、請求項1に記載の布帛。
  3. 前記芯鞘型複合糸において、交絡数が50個/m未満である、請求項1または請求項2に記載の布帛。
  4. 前記コンジュゲート糸が、サイドバイサイド型または偏心芯鞘型である、請求項1~3のいずれかに記載の布帛。
  5. 前記芯糸の単繊維繊度が2.5~4.0dtexの範囲である、請求項1~4のいずれかに記載の布帛。
  6. 前記芯糸の総繊度が15~40dtexの範囲である、請求項1~5のいずれかに記載の布帛。
  7. 前記鞘糸の単繊維繊度が1.5dtex以下である、請求項1~6のいずれかに記載の布帛。
  8. 前記鞘糸の総繊度が芯糸総繊度の0.7~1.5倍である、請求項1~7のいずれかに記載の布帛。
  9. 前記捲縮糸が仮撚捲縮加工糸である、請求項1~8のいずれかに記載の布帛。
  10. 布帛が、90~130コース/2.54cm、かつ65~90ウエール/2.54cmの密度範囲にある編物である、請求項1~9のいずれかに記載の布帛。
  11. 布帛の目付けが120g/m以下である、請求項1~10のいずれかに記載の布帛。
  12. 布帛の防透性が80以上である、請求項1~11のいずれかに記載の布帛。
  13. 布帛の、タテ方向またはヨコ方向の伸長回復率が90%以上である、請求項1~12のいずれかに記載の布帛。
  14. 布帛に凹凸が形成されており、任意の測定箇所3点の平均値で山部の最高部から谷部の最低部までの距離が370μm以上である、請求項1~13のいずれかに記載の布帛。
  15. 請求項1~14のいずれかに記載の布帛を用いてなる、スポーツウエアー、アウターウエアー、インナーウエアー、紳士衣料、婦人衣料、介護用衣料、作業衣、カーシート表皮材、および寝具からなる群より選択されるいずれかの繊維製品。
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