JPH07310258A - 立毛布帛及びその製造方法 - Google Patents

立毛布帛及びその製造方法

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JPH07310258A
JPH07310258A JP6102744A JP10274494A JPH07310258A JP H07310258 A JPH07310258 A JP H07310258A JP 6102744 A JP6102744 A JP 6102744A JP 10274494 A JP10274494 A JP 10274494A JP H07310258 A JPH07310258 A JP H07310258A
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Japan
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yarn
pile
false
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polyester multifilament
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JP6102744A
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English (en)
Inventor
Masushi Yamazaki
益司 山崎
Yasuyuki Kitai
康之 北井
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Toyota Motor Corp
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シルキー調のソフト風合を呈し、且つパイル
倒れ性が著しく改善され、しかも地透け感がなく、乱反
射の少ない表面光沢を備える立毛布帛及びその製造方法
の提供。 【構成】 ポリエステルマルチフィラメント糸を少なく
とも30重量%含むパイル糸で構成される立毛布帛であ
って、該ポリエステルマルチフィラメント糸が捲縮発現
率3%〜8%、トルク数25〜55回/2m、且つ捲縮
数18〜25個/吋の仮撚捲縮ポリエステルマルチフィ
ラメント糸である立毛布帛、及び仮撚加工条件を規定し
た前記立毛布帛の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル繊維を用
いる立毛布帛に関する。特にソフトでシルキーな風合を
有し、且つパイル倒れがしにくく、カーシート或いは椅
子張り材などに好適に用い得る立毛布帛及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来立毛布帛は、布帛の表面を構成する
立毛パイルが光沢に優れ、ソフトで高級感があるなどの
優雅な外観を呈するために、衣料分野は勿論のこと椅子
張りなどのインテリアあるいは内装材、さらには自動車
用シートの表皮材などに多用されてきている。このよう
な布帛の立毛パイルには通常無捲縮のポリエステルマル
チフィラメント糸が用いられるが、得られる布帛は嵩高
性が乏しく、そのためこのような布帛を例えば屈曲させ
たりすると、パイルの間から地が透けて見えるいわゆる
「地透け」という問題を有することが知られている。
又、一方、パイル糸に通常のポリエステル仮撚加工糸を
用いて得られる立毛布帛は、無捲縮ポリエステルマルチ
フィラメント糸を用いたものと比べると、嵩高性があ
り、地透けには効果が認められるものの、風合が粗硬で
毛布状の外観を呈する問題を有し、まだ風合がソフトで
シルキーな立毛布帛を得るレベルには至っていない。こ
のような問題を解決する方法として、例えば、特開昭6
3−256748号公報では、適度な弾性とソフト風合
を兼ね備えた立毛編織布を目的とし、低捲縮堅牢度のポ
リエステル仮撚加工糸を20%以上含むパイル糸を用い
る立毛編織布を開示している。
【0003】しかしながら、この方法によるパイル布帛
は、例えばパイル布帛表面に重量物を載せた場合、その
重量物を除去してからも、パイル糸が一方向に倒れたま
まであり、重量物を載せる前の立毛状態にパイル糸が復
帰する可能性が非常に少なく、しかもパイル倒れ部分が
白っぽく見えることから、高級感を損なうばかりでなく
パイル布帛本来の色調表現も損なわれるといった問題を
かかえているのである。
【0004】従って、シルキー調のソフト風合を呈し、
地透けがなく、且つパイル倒れが起こり難いパイル布帛
は従来得られていないのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すなわち本発明は、前
記従来の立毛布帛における問題点を解消し、シルキー調
のソフト風合を呈し、且つパイル倒れ性が著しく改善さ
れ、しかも地透け感がなく、乱反射の少ない表面光沢を
備える立毛布帛及びその製造方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討した結果、本発明目的を達成
し得る立毛布帛を見出し、本発明を完成させるに至った
のである。即ち本発明は、ポリエステルマルチフィラメ
ント糸を少なくとも30重量%含むパイル糸で構成され
る立毛布帛であって、該ポリエステルマルチフィラメン
ト糸が捲縮発現率3%〜8%、トルク数25〜55回/
2m、且つ捲縮数18〜25個/吋の仮撚捲縮ポリエス
テルマルチフィラメント糸であることを特徴とする立毛
布帛である。
【0007】また本発明は、パイル糸の少なくとも一部
にポリエステルマルチフィラメント糸を用いて立毛布帛
を製造する方法に於いて、ポリエステルマルチフィラメ
ント糸を撚係数24200〜31000、ヒーター温度
180℃〜200℃の条件で仮撚加工し、次いでセカン
ドフィード率4%〜10%、170℃〜220℃の条件
で捲縮加工し、得られる仮撚捲縮加工糸を少なくとも3
0重量%パイル糸に混在させて立毛布帛となすことを特
徴とする立毛布帛の製造方法である。
【0008】以下において本発明を更に詳細に説明す
る。本発明における立毛布帛は、仮撚捲縮ポリエステル
マルチフィラメント糸を少なくとも30重量%含むパイ
ル糸で構成させる必要がある。パイル糸中の前記ポリエ
ステル糸が30重量%未満であると、得られる立毛布帛
に本発明で用いるポリエステル糸の特性を本発明目的を
達成し得るように、十分に活かすことが困難であるから
である。
【0009】本発明においては特定の仮撚捲縮ポリエス
テル糸を用いる。即ち本発明では、捲縮発現率が3%〜
8%、トルク数が25〜55回/2m、かつ捲縮数が1
8〜25個/吋である仮撚捲縮ポリエステルマルチフィ
ラメント糸を用いることが必要である。このようなポリ
エステル糸を用いることによってはじめて、シルキーな
風合を有しパイル倒れし難い、しかも地透けがなく乱反
射の少ない表面光沢を備えた、本発明が目的とし、従来
得ることが困難であった立毛布帛を得ることができるよ
うになるのである。
【0010】本発明では、このように特定の仮撚捲縮ポ
リエステルマルチフィラメント糸を用いるのであるが、
それは本発明者らが試行錯誤を重ねた結果、はじめて見
出した以下の根拠に基づくのである。すなわち、前記ポ
リエステル糸の特性の一つである捲縮発現率が3%未満
では得られる立毛布帛の毛倒れ性能が悪く、地透けが目
立ち、また8%を越えると風合が硬くなり、乱反射が激
しくなるので好ましくないのである。二つめの特性であ
るトルク数については、トルク数が25回/2m未満で
は得られる立毛布帛に弾性が乏しく、また、55回/2
mを越えるとトルク力が強くなりすぎてねじれ効果が必
要以上に働き毛倒れ性能が悪くなり、その上風合が硬
く、乱反射が多く好ましくないのである。三つめの特性
である捲縮数については、捲縮数が18個/吋未満では
捲縮数が粗ら過ぎ毛倒れ性能が悪く、また25個/吋を
越えると風合が硬くなるので好ましくないのである。
【0011】本発明におけるポリエステル糸の捲縮発現
率、トルク数及び捲縮数は次のように測定され、定義さ
れる。まず捲縮発現率について、75デニールの仮撚加
工糸を用いる例で説明すると、前記加工糸を周長1mの
検尺機を用いて0.1g/dの荷重を掛けながら33回
巻き、トータルデニール5000デニールの綛を作る。
この綛の両端をヒビロ糸(例えばレーヨン糸)で結ぶ。
次にこの綛の一端にまず2.5mg/dの荷重を掛け1
20℃の乾燥機内で5分間処理し、捲縮を発現させる。
その後荷重を除き捲縮を安定化させるために室温下で2
4時間放縮する。
【0012】次にこの放縮した綛の一端に2.5mg/
dの初荷重を掛け、30秒後の長さ、すなわち原長L1
を測定する。次いで、この2.5mg/dの荷重を除
き、0.1g/dの荷重を掛けて捲縮を発現させた加工
糸の30秒後の伸びを測定し、その長さをL2 とし、式
(L2−L1 )/L2 ×100を用いて捲縮発現率
(%)を算出する。
【0013】次に本発明におけるトルク数について説明
する。まず、仮撚加工糸をチーズなどからトルクが入ら
ないように引き出して、トルク専用測定板上部に設けた
フックにこの糸条を引っかけて、長さが1m以上の輪を
つくる。次に上部フックより下方1mを越える位置にあ
る2本の糸条を重ね、この重ねた糸条に0.1g/dの
初荷重を掛ける。
【0014】この初荷重を掛けた状態を保ちながら、上
部フックより下方1mの位置にある糸条に0.025g
/dの別の荷重を掛けた後、初荷重である0.1g/d
の荷重を除き、糸条を切断する。切断するとトルクによ
って輪を形成している糸条が回転して、2本の糸条に撚
が入るが、撚りが静止するまで放置する。次いで、静止
した糸条をフックより取り外して、検撚機によりその撚
数T(回/2m)を測定する。
【0015】更に本発明における捲縮数について、75
デニールの仮撚加工糸の例を用いて以下に説明する。は
じめに前記仮撚加工糸を周長1mの検尺機を使用して
0.1g/dの荷重をかけ44回巻の綛をつくり、その
綛の両端をヒビロ糸で結ぶ。次に綛の一方に0.3mg
/dの荷重をかけて、乾熱90℃で15分間処理するこ
とによって捲縮を発現させる。
【0016】その後、除重し捲縮を安定化させるために
室温下で24時間放縮する。さらに、捲縮を発現させた
綛から、できるだけ捲縮状態をそのまま保つようにして
フィラメントを綛の複数の異なる箇所から抜き出す。抜
き出されたフィラメントをトーションバランス測定機を
用い、試料長25mm、荷重2mg/dの下に、25m
m長フィラメント糸の山及び谷状箇所の全てを幻燈機拡
大により測定し、その総数の2分の1を捲縮数(個/
吋)とする。
【0017】次に本発明による立毛布帛の製造方法につ
いて説明する。本発明においては、仮撚加工の際の撚係
数が24200〜31000、ヒーター温度が180℃
〜200℃の条件で仮撚加工を施し、次いでセカンドフ
ィード率を4%〜10%となし、170℃〜200℃で
熱処理することによって、本発明の仮撚加工糸を得るこ
とができる。このようにして得られる仮撚加工糸をパイ
ル糸として使用することにより、シルキー調のソフト風
合を有し、しかもパイル倒れし難い、また適度な密度
感、弾力性に富み、地透け感のない表面光沢に優れる立
毛布帛が得られる。本発明に含まれない撚係数2420
0未満の場合は、仮撚加工糸の嵩高性が不足しパイル倒
れ性能が悪くなる。反対に、撚係数が31000を越え
ると嵩高性が大きすぎて立毛を得ることが困難となり、
風合が硬く、ガサツキがあるものとなるために、本発明
では用いられないのである。
【0018】なお、本発明における撚係数(K)は、仮
撚数(T回/m)、フィラメント糸繊度(Dデニール)
とから下記数式により求められる。
【0019】
【数1】
【0020】又、この場合には仮撚時に糸切れが増加し
工程性が悪くなる。又、仮撚加工の際のヒーター温度が
180℃未満の場合は捲縮発現率が低すぎて密度感が不
足しパイル倒れ性能が劣るようになる。反対に、ヒータ
ー温度が200℃を越える場合は捲縮発現率が高過ぎる
ようになって風合が硬くなり、貧弱な外観を呈するよう
になる。さらに、セカンドフィード率が4%未満の場合
は捲縮が粗く、しかも捲縮が少なくなってパイル倒れ性
能が悪くなる。反対に、セカンドフィード率が10%を
越えると、例えば従来使用されてきた標準的なセカンド
フィード率である15〜20%とすると、意外にも捲縮
数が多過ぎるようになってガサツキのある硬い風合のも
のとなるから、本発明では用いられないのである。な
お、本発明におけるセカンドフィード率は、仮撚加工速
度から、セカンドローラーの加工速度をマイナスして得
られる値の仮撚加工速度に対する割合であり%で表示す
ることとする。
【0021】次に、パイル糸中の上記仮撚加工の混在割
合が30%未満の場合は、シルキー風合のソフトな立毛
布帛が得られるものの、パイル倒れ性能の効果が不十分
となるため本発明では用いられないのである。本発明に
用いるポリエステルマルチフィラメント糸条は、紡糸巻
取速度6000m/分以上の高速紡糸によって得られる
糸条を用いることもできるし、また、紡糸巻取速度30
00m/分以上の部分配向未延伸糸を用いてもよいし、
或いは、紡糸巻取速度1500m/分で得られた未延伸
糸を3〜4倍の延伸比で熱延伸した糸条を用いてもよ
い。さらに、またカチオン可染糸を使用してもよい。こ
のようなカチオン可染糸を用いると外観効果をも付与す
ることができる。また、本発明におけるポリエステルマ
ルチフィラメント糸条の断面形状は丸形、Y形断面等い
ずれのものでも良いが、5、6、8角の金平糖型のもの
を使用すると、例えパイル倒れが認められるような状態
で使用されることがあったとしても、パイル倒れ部分が
白っぽく見えにくくなり、より好ましい。
【0022】本発明におけるパイル布帛は、立毛パイル
が切断端部を有するカットパイルにより構成されている
パイル布帛であれば特に限定されることがない。具体的
な例としては、ダブルラッセルのセンターカット品、シ
ンカーパイル編地などのパイル編物を剪毛したもの、ト
リコット起毛品の剪毛によるパイル編物、ポールトリコ
ットなどに適用し得る。又、本発明の立毛布帛の染色方
法については、特に制限されるものではなく、例えば糸
の段階で染色する先染方法、あるいは布帛にしてから染
色する侵染方法のいずれであっても良い。
【0023】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。尚、以下の実施例における立毛布帛の評価は、次の
ように行った。 (1)パイル倒れのしにくさ パイル布帛品のパイル面を上にして水平に置き、パイル
面上に40g/cm2の荷重を乗せ、80℃の雰囲気に
2時間放置した後、グレースケールで次のように5段階
評価した。
【0024】5:全く倒れない 4:僅かに倒れる
3:少し倒れる 2:かなり倒れる 1:殆とんど倒れる (2)風合 布帛の手触りの官能検査により下記のような5段階評価
した。 5:非常に柔らかい 4:柔らかい 3:少し
柔らかい 2:かなり硬い 1:硬い (3)白ボケ(パイル糸が倒れると光の反射が変化し色
彩が白づんでみえる現象) パイル布帛をパイル面を上にして椅子に乗せ、人が椅子
に腰を掛けた時に発生するような凹凸に相当する程度の
凹凸を人為的に形成させてから、あらゆる方向より白ボ
ケの度合を観察し下記のように評価した。
【0025】◎:白ボケがない ○:白ボケが
ほとんど目立たない △:部分的に目立つ ×:かなり目立つ
【0026】
【実施例1】紡糸巻取速度7000m/分のポリエステ
ルマルチフィラメント75d/24fセミダル丸断面糸
条をマッハ33H仮撚機に供給して、撚係数2480
0、仮撚温度第1ヒーター180℃、第2ヒーター17
0℃、第2フィード率7%、加工速度500m/分の条
件下で仮撚加工を行った。得られた仮撚加工糸は沸水収
縮率1.4%、捲縮発現率5.4%、トルク数52回/
2m、捲縮数23個/吋であった。この仮撚加工糸を1
00%混率としたもの、また、別に仮撚加工糸を50%
と紡糸巻取速度7000m/分のポリエステルマルチフ
ィラメント糸75d/24fセミダル丸断面糸を50%
混率としたもの、またさらに、この仮撚加工糸を30%
と紡糸巻取速度7000m/分のポリエステルマルチフ
ィラメント糸75d/24fセミダル丸断面糸を70%
としたものとを各々用意し、それぞれをパイル糸に用い
た。また、通常の延伸糸75d/36fセミダル丸断面
糸を各々ミドル、バックの地糸にそれぞれ用い、トリコ
ット編機で経密度67コース/吋、横密度28ウエール
/吋でトリコット編地を構成し、通常の方法で染色加工
を施した後、起毛剤を付与し、起毛、幅出しセット、剪
毛、仕上げセットを行った。得られた立毛布帛のパイル
倒れ性、及び他の項目について評価し、その評価結果を
表1に示した。
【0027】
【実施例2】紡糸巻取速度7000m/分のポリエステ
ルマルチフィラメント75d/24fセミダル丸断面糸
をマッハ33H仮撚機に供給して、撚係数28150、
仮撚温度第1ヒーター180℃、第2ヒーター190
℃、第2フィード率5%、加工速度500m/分の条件
で仮撚加工を行った。得られた仮撚加工糸は沸水収縮率
1.5%、捲縮発現率6%、トルク数46回/2m、捲
縮数20個/吋であった。この仮撚加工糸を100%混
率としたもの、また、この仮撚加工糸を50%と紡糸巻
取速度7000m/分のポリエステルマルチフィラメン
ト糸75d/24fセミダル丸断面糸を50%混率とし
たものとをそれぞれパイル糸に用い、また、通常の延伸
糸75d/36fセミダル丸断面糸を各々ミドル、バッ
クの地糸にそれぞれ用い、実施例1と同様の編規格、染
色加工を行った布帛について実施例1と同様の評価を実
施した。その評価結果を表1に示す。
【0028】
【実施例3】紡糸巻取速度7000m/分のポリエステ
ルマルチフィラメント75d/24fセミダル丸断面糸
をマッハ33H仮撚機に供給して、撚係数31000、
仮撚温度第1ヒーター180℃、第2ヒーター170
℃、第2フィード率5%、加工速度500m/分の条件
で仮撚加工を行った。得られた仮撚加工糸は沸水収縮率
1.5%、捲縮発現率7.5%、トルク数43回/2
m、捲縮数25個/吋であった。この仮撚加工糸を10
0%混率としたもの、また、この仮撚加工糸を50%と
紡糸巻取速度7000m/分のポリエステルマルチフィ
ラメント糸75d/24fセミダル丸断面糸を50%混
率としたものとをそれぞれパイル糸に用い、また、通常
の延伸糸75d/36fセミダル丸断面糸を各々ミド
ル、バックの地糸にそれぞれ用い、実施例1と同様の編
規格、染色加工を行った布帛について同様の評価を実施
した。その評価結果を表1に示す。
【0029】
【実施例4】紡糸巻取速度7000m/分のポリエステ
ルマルチフィラメント75d/24fセミダル6角断面
糸をマッハ33H仮撚機に供給して、撚係数2480
0、仮撚温度第1ヒーター180℃、第2ヒーター17
0℃、第2フィード率7%、加工速度500m/分の条
件で仮撚加工を行った。得られた仮撚加工糸は沸水収縮
率1.4%、捲縮発現率5.6%、トルク数50回/2
m、捲縮数24個/吋であった。この仮撚加工糸を10
0%混率としたもの、また、この仮撚加工糸を50%と
紡糸巻取速度7000m/分のポリエステルマルチフィ
ラメント糸75d/24fセミダル丸断面糸を50%混
率としたものとをそれぞれパイル糸に用い、また、通常
の延伸糸75d/36fセミダル丸断面糸を各々ミド
ル、バックの地糸にそれぞれ用い、実施例1と同様の編
規格、染色加工を行った布帛について同様の評価を実施
した。その評価結果を表1に示す。
【0030】
【実施例5】ポリエステルマルチフィラメント75d/
24fセミダル丸断面の延伸糸をLS−2仮撚機に供給
して、撚係数28150、仮撚温度第1ヒーター200
℃、第2ヒーター210℃、第2フィード率10%、加
工速度100m/分の条件で仮撚加工を行った。得られ
た仮撚加工糸は沸水収縮率1.4%、捲縮発現率3%、
トルク数25回/2m、捲縮数22個/吋であった。こ
の仮撚加工糸100%をパイル糸に用い、また、通常の
延伸糸75d/36fセミダル丸断面糸を各々ミドル、
バックの地糸にそれぞれ用い、実施例1と同様の編規
格、染色加工を行った布帛について同様の評価を実施し
た。その評価結果を表1に示す。
【0031】
【実施例6】ポリエステルマルチフィラメント75d/
24fセミダル丸断面の延伸糸をLS−2仮撚機に供給
して、撚係数28150、仮撚温度第1ヒーター170
℃、第2ヒーター180℃、第2フィード率7%、加工
速度100m/分の条件で仮撚加工を行った。得られた
仮撚加工糸は沸水収縮率1.5%、捲縮発現率5.1
%、トルク数48回/2m、捲縮数21個/吋であっ
た。この仮撚加工糸100%をパイル糸に用い、また、
通常の延伸糸75d/36fセミダル丸断面糸を各々ミ
ドル、バックの地糸にそれぞれ用い、実施例1と同様の
編規格、染色加工を行った布帛について同様の評価を実
施した。その評価結果を表1に示す。
【0032】
【比較例1】紡糸巻取速度7000m/分のポリエステ
ルマルチフィラメント75d/24fセミダル丸断面糸
をマッハ33H仮撚機に供給して、撚係数24800、
仮撚温度第1ヒーター180℃、第2ヒーター170
℃、第2フィード率3.5%、加工速度500m/分の
条件で仮撚加工を行った。得られた仮撚加工糸は沸水収
縮率1.5%、捲縮発現率3.9%、トルク数67回/
2m、捲縮数15個/吋であった。この仮撚加工糸を1
00%混率としたもの、また、この仮撚加工糸を50%
と紡糸巻取速度7000m/分のポリエステルマルチフ
ィラメント75d/24fセミダル丸断面糸を50%混
率としたものとをそれぞれパイル糸に用い、また、通常
の延伸糸75d/36fセミダル丸断面糸を各々ミド
ル、バックの地糸にそれぞれ用い、実施例1と同様の編
規格、染色加工を行った布帛について同様の評価を実施
した。その評価結果を表1に示す。
【0033】
【比較例2】第2フィード率を0%にした以外は実施例
1と同様の供給糸、条件で仮撚加工を行った。得られた
仮撚加工糸は沸水収縮率3.6%、捲縮発現率5.9
%、トルク数77回/2m、捲縮数16個/吋であっ
た。この仮撚加工糸を100%混率としたもの、また、
この仮撚加工糸を50%と紡糸巻取速度7000m/分
のポリエステルマルチフィラメント75d/24fセミ
ダル丸断面糸を50%混率としたものとをそれぞれパイ
ル糸に用い、また、通常の延伸糸75d/36fセミダ
ル丸断面糸を各々ミドル、バックの地糸にそれぞれ用
い、実施例1と同様の編規格、染色加工を行った布帛に
ついて同様の評価を実施した。その評価結果を表1に示
す。
【0034】
【比較例3】ポリエステルマルチフィラメント75d/
24fセミダル丸断面の延伸糸をLS−2仮撚機に供給
して、撚係数24800、仮撚温度第1ヒーター170
℃、第2ヒーター180℃、第2フィード率1%、加工
速度100m/分の条件で仮撚加工を行った。得られた
仮撚加工糸は沸水収縮率3.5%、捲縮発現率5.1
%、トルク数70回/2m、捲縮数15個/吋であっ
た。この仮撚加工糸100%をパイル糸に用い、また、
通常の延伸糸75d/36fセミダル丸断面糸を各々ミ
ドル、バックの地糸にそれぞれ用い、実施例1と同様の
編規格、染色加工を行った布帛について同様の評価を実
施した。その評価結果を表1に示す。
【0035】
【比較例4】ポリエステルマルチフィラメント75d/
24fセミダル丸断面の延伸糸をLS−2仮撚機に供給
して、撚係数28150、仮撚温度第1ヒーター170
℃、第2ヒーター180℃、第2フィード率1%、加工
速度100m/分の条件で仮撚加工を行った。得られた
仮撚加工糸は沸水収縮率3.6%、捲縮発現率8.2
%、トルク数73回/2m、捲縮数16個/吋であっ
た。この仮撚加工糸100%をパイル糸に用い、また、
通常の延伸糸75d/36fセミダル丸断面糸を各々ミ
ドル、バックの地糸にそれぞれ用い、実施例1と同様の
編規格、染色加工を行った布帛について同様の評価を実
施した。その評価結果を表1に示す。
【0036】
【比較例5】ポリエステルマルチフィラメント75d/
24fセミダル丸断面の延伸糸をLS−2仮撚機に供給
して、撚係数28150、仮撚温度第1ヒーター200
℃、第2ヒーター180℃、第2フィード率15%、加
工速度100m/分の条件で仮撚加工を行った。得られ
た仮撚加工糸は沸水収縮率2.5%、捲縮発現率13
%、トルク数55回/2m、捲縮数25個/吋であっ
た。この仮撚加工糸100%をパイル糸に用い、また、
通常の延伸糸75d/36fセミダル丸断面糸を各々ミ
ドル、バックの地糸にそれぞれ用い、実施例1と同様の
編規格、染色加工を行った布帛について同様の評価を実
施した。その評価結果を表1に示す。
【0037】
【比較例6】ポリエステルマルチフィラメント75d/
24fセミダル丸断面の延伸糸をLS−2仮撚機に供給
して、撚係数28150、仮撚温度第1ヒーター170
℃、第2ヒーター210℃、第2フィード率5%、加工
速度100m/分の条件で仮撚加工を行った。得られた
仮撚加工糸は沸水収縮率1.8%、捲縮発現率0.6
%、トルク数18回/2m、捲縮数20個/吋であっ
た。この仮撚加工糸100%をパイル糸に用い、また、
通常の延伸糸75d/36fセミダル丸断面糸を各々ミ
ドル、バックの地糸にそれぞれ用い、実施例1と同様の
編規格、染色加工を行った布帛について同様の評価を実
施した。その評価結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明により得られ
る立毛布帛は、パイル倒れのしにくさに優れ、また地透
け感がなく、乱反射が少なく表面光沢に優れる。更に
は、パイル表面タッチがシルキー調のソフト風合を有す
る高級感に満ち、非常に高い商品価値を期待しうるた
め、主として内装に好適な立毛布帛である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルマルチフィラメント糸を少
    なくとも30重量%含むパイル糸で構成される立毛布帛
    であって、該ポリエステルマルチフィラメント糸が捲縮
    発現率3%〜8%、トルク数25〜55回/2m、且つ
    捲縮数18〜25個/吋の仮撚捲縮ポリエステルマルチ
    フィラメント糸であることを特徴とする立毛布帛。
  2. 【請求項2】 パイル糸の少なくとも一部にポリエステ
    ルマルチフィラメント糸を用いて立毛布帛を製造する方
    法に於いて、ポリエステルマルチフィラメント糸を撚係
    数24200〜31000、ヒーター温度180℃〜2
    00℃の条件で仮撚加工し、次いでセカンドフィード率
    4%〜10%、170℃〜220℃の条件で捲縮加工
    し、得られる仮撚捲縮加工糸を少なくとも30重量%パ
    イル糸に混在させて立毛布帛となすことを特徴とする立
    毛布帛の製造方法。
JP6102744A 1994-05-17 1994-05-17 立毛布帛及びその製造方法 Withdrawn JPH07310258A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0846796A1 (en) * 1996-10-05 1998-06-10 Middle East Carpet Co. Associated - S.A.E. Process for producing a carpet and carpets obtained by making use of the process
JP2019137926A (ja) * 2018-02-06 2019-08-22 旭化成アドバンス株式会社 仮撚加工糸を用いた抗スナッグ性編地

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