JP2002285438A - ポリ乳酸仮撚加工糸とその製造方法 - Google Patents
ポリ乳酸仮撚加工糸とその製造方法Info
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Abstract
高品質のポリ乳酸仮撚加工糸およびその製造方法を提供
する。 【解決手段】ポリ乳酸繊維を用いた仮撚加工糸であっ
て、伸縮復元率が18〜50%、沸騰水収縮率が0〜2
0%、未解撚部分の個数が1mあたり0〜1個であるこ
とを特徴とするポリ乳酸仮撚加工糸。
Description
水処理後の収縮が小さく、高捲縮性、高品質であるポリ
乳酸仮撚加工糸およびその製造方法に関するものであ
る。
常のフリクション仮撚や中空スピンドル仮撚などで実施
されている。これらの方法により得られる加工糸は、高
捲縮性または優れた熱的寸法安定性を有しているもの
の、捲縮特性が良好な加工糸は沸騰水収縮率が著しく高
いものであり、逆に熱的寸法安定性の優れた加工糸は捲
縮特性に劣り、満足できる嵩高性を有するものではなか
った。またいずれの場合にも加工糸には未解撚部分が残
存する問題があり、布帛にした場合のざらつきや染色品
の淡染異常など衣料用繊維としては致命的な欠点を有す
るものであった。このように伸縮性および熱的寸法安定
性に優れ、かつ未解撚の発生のない高品質のポリ乳酸仮
撚加工糸を得ることは現在のところ達成できていない。
の熱可塑性繊維は、捲縮を与えるためにフリクション仮
撚およびスピンドル仮撚などの方法によって仮撚加工を
行うことが一般に行われている。しかしながら、ポリ乳
酸はポリエチレンテレフタレートやナイロンとはポリマ
ー特性が大きく異なり、融点が低く、また加熱時に著し
く軟化してしまうため、従来行われている条件をそのま
ま採用することができない。
ば特開2000−290845号公報に提案されてい
る。この方法は主として摩擦ディスクを用いるフリクシ
ョン仮撚に関するものであり、仮撚加工時の加撚張力お
よび解撚張力が高くならず、捲縮不良となる問題があっ
た。高捲縮糸を得るための方法の一つとしてヒーター温
度を低くして加撚張力を高くする方法があるが、それに
よって熱的寸法安定性が極端に悪くなるという問題が生
じ、逆にヒーター温度を高くすると熱的寸法安定性は良
くなるものの、フィラメント間の融着が起こったり、未
解撚の発生が顕著になるという問題があった。
中空スピンドル仮撚で製造されたポリ乳酸仮撚加工糸も
述べられているが、延伸倍率が1.0倍と実質的には延
伸を加えないものであるため加撚張力がほとんど発生せ
ず十分に良好な捲縮糸とはならないものであった。
性および熱的寸法安定性に優れ、高捲縮、高品質のポリ
乳酸仮撚加工糸およびその製造方法を提供することにあ
る。
は、ポリ乳酸繊維を用いた仮撚加工糸であって、伸縮復
元率が18〜50%、沸騰水収縮率が0〜20%、未解
撚部分の個数が1mあたり0〜1個であることを特徴と
するポリ乳酸仮撚加工糸によって達成できる。
供給糸として仮撚加工を行うに際し延伸倍率1.005
〜3.0倍、ヒーター温度80〜(供給糸の融点−2
0)℃、加撚張力0.03cN/dtex以上、解撚張
力0.15cN/dtex以上の条件下で延伸仮撚加工
を行うことを特徴とするポリ乳酸仮撚加工糸の製造方法
によって達成できる。また、この場合、施撚体としてス
ピナーピンを配した中空スピンドルを用いることが好ま
しく適用できる。
糸およびその製造方法について詳細に説明する。本発明
におけるポリ乳酸とは、L−乳酸および/またはD−乳
酸を主たる繰り返し単位とするポリマーを意味する。ポ
リマーの高融点の観点から、同一ポリマー鎖中における
L−乳酸(あるいはD−乳酸)の比率は98%以上、好
ましくは99%以上が良い。また、ポリL−乳酸とポリ
D−乳酸のブレンドによるステレオコンプレックス技術
を採用したものであっても良い。融点は130℃以上が
好ましく、150℃以上がより好ましく、170℃以上
がさらに好ましい。ここで融点とは、示差走査熱量計
(DSC)測定によって得られた溶融ピークのピーク温
度を意味する。
て一旦環状二量体であるラクチドを生成せしめ、その後
開環重合を行う二段階のラクチド法と、乳酸を原料とし
て溶媒中で直接脱水縮合を行う一段階の直接重合法が知
られている。本発明で用いられるポリ乳酸は、いずれの
製法によって得られたポリ乳酸であってもよい。いずれ
の方法で得られた物であっても、溶融紡糸以前の段階で
ポリマー中に含有される環状二量体の含有量を0.1重
量%以下とすることが望ましい。
5万、好ましくは少なくとも10万、より好ましくは1
0〜30万である。重量平均分子量が5万よりも低い場
合には、繊維の強度物性が低下するため好ましくない。
−乳酸のほかにエステル形成能を有するその他の成分を
共重合した共重合ポリ乳酸であってもよい。共重合可能
な成分としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、
4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒド
ロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸類のほ
か、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレング
リコール、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの分
子内に複数の水酸基を含有する化合物類またはそれらの
誘導体、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブ
チルホスホニウムイソフタル酸などの分子内に複数のカ
ルボン酸基を含有する化合物類またはそれらの誘導体が
挙げられる。
めに、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート
およびポリエチレンサクシネートのような脂肪族ポリエ
ステルポリマーを内部可塑剤として、あるいは外部可塑
剤として用いることができる。さらには、ポリ乳酸に、
加水分解抑制剤、加水分解促進剤、艶消し剤、消臭剤、
難燃剤、糸摩擦低減剤、抗酸化剤、着色顔料、制電剤、
抗菌剤等として無機粒子や有機化合物を必要に応じて添
加することができる。
酸繊維を少なくとも供給糸の一部として用い、加撚、熱
セット後、解撚することにより得られる3次元のランダ
ム捲縮を有するフィラメントである。また、本発明のポ
リ乳酸仮撚加工糸は、伸縮復元率が18%〜50%、沸
騰水収縮率0〜20%、未解撚状態の個数が1mあたり
0〜1個であることを特徴とするものである。
指標の一つであり、後記の方法によって測定される値で
ある。この伸縮復元率は18〜50%が良く、20〜4
0%が好ましい。18〜50%の範囲内にあれば、該加
工糸で製作した布帛はソフトな風合いと伸縮性が良好な
ものとなる。一方、伸縮復元率が18%未満ではふくら
みが足らないものとなり、50%より大きいとふかつき
が生じる。
く、より好ましくは0〜15%、さらに好ましくは0〜
10%である。沸騰水収縮率が0〜20%の範囲内にあ
れば、該加工糸は熱的寸法安定性が良好である。一方、
沸騰水収縮率が20%より大きいと、熱的寸法安定性が
悪く、染色工程や高次加工工程において収縮に起因する
問題が生じ、取り扱いが困難となる。
1mあたり0〜1個であることが必要である。未解撚を
特徴とする加工糸もあるが、1mあたり未解撚部分の個
数が1個より多い場合には、染色異常の原因や加工糸の
ざらつき、外観面での欠点となる。未解撚部分とは、加
撚時の撚りがそのまま解撚されずに残る部分をいう。ポ
リ乳酸繊維の仮撚加工においては、ポリエチレンテレフ
タレートやナイロンと加工張力(加撚張力および解撚張
力)の挙動が大きく異なり、未解撚の発生を抑制するた
めには従来の条件をそのまま採用することはできず特定
の条件を選ぶ必要がある。
の繊維強度が2.5cN/dtex以上であることが好
ましい。強度が2.5cN/dtex未満の場合には、
糸加工時の毛羽発生、糸切れや製織時の糸切れ停台の原
因となったり、織編物など布帛の引裂強力低下による製
品強度の低下を招くため好ましくない。繊維強度はより
好ましくは3.0cN/dtex、最も好ましくは3.
5cN/dtex以上である。伸度に関しては、残留伸
度が15〜40%となるように原糸、加工条件を設定す
ることが、製編織時の取り扱い性、へたり性などの点か
ら好ましい。以上のように、ポリ乳酸繊維を用いた仮撚
加工糸であって、伸縮復元率が18〜50%、沸騰水収
縮率が0〜20%、未解撚部分の個数が1mあたり0〜
1個であることを特徴とする伸縮性および熱収縮性に優
れた、高捲縮、高品質ポリ乳酸仮撚加工糸は、今までに
ないポリ乳酸仮撚加工糸である。
捲縮、高品質のポリ乳酸仮撚加工糸を得るためには、ポ
リ乳酸繊維を供給糸として仮撚加工を行うに際し、延伸
倍率1.005〜3.0倍、ヒーター温度80〜(供給
糸の融点−20)℃、加撚張力0.03cN/dtex
以上、解撚張力0.15cN/dtex以上の条件下で
延伸仮撚加工を行うことを特徴とするポリ乳酸仮撚加工
糸の製造方法により成し遂げることができる。
ィスク(フリクション仮撚)およびスピナーピン(スピ
ンドル仮撚)が主に使用されている。ディスクを用いる
フリクション仮撚の場合、摩擦加撚方式であるため低い
加撚張力が解撚張力へ波及して、結果、未解撚が残る捲
縮不良の加工糸となることがある。一方、スピンドル仮
撚の場合、スピナーピンと糸との摩擦が大きいため、仮
撚回転子下流の解撚張力が十分高くなり、未解撚の発生
がほとんどない良好な捲縮形態の加工糸を得ることがで
きる。これらのことから、施撚体としてはスピナーピン
を配した中空スピンドルを用いることが好ましい。
3.0倍とする必要がある。ポリ乳酸繊維の仮撚加工で
は、ポリ乳酸繊維は熱板での加熱時に著しく軟化するた
め、延伸倍率1.005倍未満では、加撚張力がほぼゼ
ロとなり良好な捲縮糸とならない問題がある。延伸倍率
1.005〜3.0倍に延伸しながら仮撚加工を行う
と、供給糸が緊張状態になり十分な捲縮糸になる加撚張
力が発生する。この観点から、延伸倍率は1.005倍
以上が好ましく、1.2倍以上がより好ましい。一方、
延伸倍率が3.0倍より大きい場合、加工糸の低伸度や
加工時の糸切れが問題となる。ここでいう延伸倍率と
は、熱板直上のフィードローラーと中空スピンドル直下
のドローローラーとの間の延伸倍率である。
度は80〜(供給糸の融点−20)℃が好ましい。ヒー
ター温度80℃未満では、加撚張力は十分高い値となり
伸縮復元率そのものは良好であるが、沸騰水収縮率が著
しく高くなるため熱的寸法安定性が悪くなり、染色工程
や高次加工工程において収縮に起因する問題が生じ、取
り扱いが困難となる。さらに低温で延伸仮撚を行った場
合には、ボイドが発生して仮撚加工糸が失透する場合も
ある。この場合、実用に耐えうる強度を得ることが難し
くなり、また染色異常の原因となってしまう。これらの
ことからポリ乳酸繊維の場合、延伸仮撚時の加撚域での
ヒーター温度を80℃以上とする必要があり、100℃
以上が好ましい。ヒーター温度が(供給糸の融点−2
0)℃より高い場合、熱的寸法安定性は良いもののフィ
ラメント間に融着が起こり、タイトスポットの発生や強
度および伸度の著しい低下が起こるため好ましくない。
ex以上、解撚張力0.15cN/dtex以上とする
必要がある。加撚張力は仮撚加工糸の捲縮特性と密接な
関係を有しており、加撚張力が不足すると伸縮復元率が
小さい捲縮に乏しい加工糸しか得られない。このことか
ら加撚張力は0.03cN/dtex以上とする必要が
あり、好ましくは0.05cN/dtex以上、より好
ましくは0.1cN/dtex以上である。加撚張力が
0.03cN/dtex未満では、十分な捲縮と嵩高性
を有する加工糸を得ることが困難である。
と、十分な解撚が達成されないため、未解撚部分やスナ
ールなどが発生し極めて品質の悪い加工糸となってしま
う。未解撚の発生のない良好な捲縮特性を有する加工糸
とするためには、解撚張力は0.15cN/dtex以
上とする必要があり、0.2cN/dtex以上が好ま
しい。
を用い、施撚体として中空スピンドルを用いて延伸仮撚
を行うことにより、適度な加撚張力および解撚張力を得
ることができ、捲縮性、熱的寸法安定性に優れた高品質
ポリ乳酸加工糸を得ることができる。また、適度な解撚
張力が得られることから、フリクション仮撚で見られる
未解撚部分やスナールなどの欠点糸となることがなくな
る。
示した。供給糸1であるポリ乳酸繊維はフィードローラ
ー2に供給され、中空スピンドルの仮撚回転子5によっ
て糸条に仮撚を施されながらヒーター3で加熱、熱セッ
トされる。その後、冷却板4との接触により十分に冷却
された糸条は、仮撚回転子5の下流にて解撚され、フィ
ードローラー2より速い速度で回転するドローローラー
6によって延伸され、リラックスローラー7により加工
糸をリラックスさせた後、ワインダー8にて巻き取られ
る。
維の複屈折率Δnは0.010〜0.040であること
が好ましい。さらにΔnが、0.015〜0.030で
あることがより好ましい。複屈折率はポリマーの配向を
示す尺度である。Δnが0.010未満では、配向があ
まり進まず、構造が不安定であるため、仮撚加工時、ヒ
ーターとの接触によるフィラメント間の融着が発生しや
すい。また、Δnが0.040より大きいと、仮撚加工
時の糸切れが起こりやすい。
に説明する。 A.伸縮復元率 熱水処理後の伸縮復元率は、次のように求めた。作成し
たかせ(40cm)を90℃の熱水中で20分間浸せき
した後、試料を取り出す。24時間風乾させた後、この
試料をJIS規格L1090−1992 5.8伸縮復
元率に従い測定した。 B.沸騰水収縮率 試料の加工糸をかせ取りし、0.09g/dtexの荷
重下で試料長L0を測定した後、無荷重の状態で15分
間、沸騰水中で処理を行う。処理後、風乾し0.09g
/dtexの荷重下で試料長L1を測定し、下式で算出
する。
L0}×100 C.未解撚部分の個数 ポリ乳酸仮撚加工糸の未解撚の個数は、ミノルタカメラ
社製のリーダープリンター(RP503)を用い、倍率
17倍で加工糸1m分の加工糸側面の撮影を行い未解撚
の個数を数えることにより求めた。 D.融点の測定 パーキンエルマー社製の示差走査熱量計(DSC−7)
を用いて、昇温速度15℃/分の条件で測定し、得られ
た溶融ピークのピーク温度を融点とした。 E.強伸度測定 オリエンテック社製引張試験機(テンシロンUCT−1
00型)を用い、試料長20cm、引張速度20cm/
分の条件で引張試験を行って、破断点の応力を繊維の強
度とした。 F.複屈折 コンペンセーターを内蔵するオリンパス社製の偏光顕微
鏡(BH−2)を用いて、常法により測定した。 G.加撚張力・解撚張力の測定 加撚張力はヒーター直下の冷却板と仮撚回転子間で、解
撚張力は仮撚回転子とドローローラー間で張力計を用い
て測定した。 H.加工糸の触感および外観 仮撚加工糸の評価は、次のようにして行った。ポリ乳酸
仮撚加工糸を筒編物にし、沸水中に15分間処理する。
処理後、風乾した後、触感および目視により評価した。
リL−乳酸(L体比率99%)のチップを105℃に設
定した真空乾燥器で12時間、減圧乾燥した。乾燥した
チップをプレッシャーメルター型紡糸機にて、メルター
温度220℃にて溶融し、紡糸温度220℃とした溶融
紡糸パックへ導入して、0.23mmφ−0.30mm
Lの口金孔より紡出した。この紡出糸を20℃、30m
/分のチムニー風によって冷却し、油剤を付与して収束
した後、3000m/分で引き取って高配向未延伸糸
(122デシッテクス−36フィラメント、Δn=0.
011)を得た。この高配向未延伸糸を、ホットローラ
ー型延伸機を用いて、加熱ローラー温度85℃、熱セッ
ト温度130℃、延伸倍率1.45倍の条件で延伸して
84デシテックス−36フィラメントの延伸糸(融点1
68℃、Δn=0.026)を得た。
製作所製仮撚加工機(IVF334)を用い、施撚体と
してスピナーピンを配した2.0mmφの中空スピンド
ルを使用して、2500T/mの仮撚を与えながらフィ
ードローラーとドローローラーとの間で1.4倍に延
伸、ヒーター温度は130℃として仮撚加工を行い、リ
ラックスローラーで5%リラックスして巻き取った。表
1に示すように、加撚張力は0.08cN/dtexと
十分な値であり、解撚張力は0.63cN/dtexと
十分な値であった。得られた加工糸は伸縮復元率24%
と捲縮に優れ、沸騰水収縮率は13%であり熱的寸法安
定性が良好なものであった。
外は、実施例1と同様に延伸仮撚を行った。加撚張力は
0.08cN/dtex、解撚張力は0.40cN/d
texと十分な値であった。表1に示すように、得られ
た加工糸は伸縮復元率22%と捲縮に優れ、沸騰水収縮
率は17%であり熱的寸法安定性が良好なものであっ
た。
は、実施例1と同様に延伸仮撚を行った。加撚張力は
0.13cN/dtex、解撚張力は0.50cN/d
texと十分な値であった。表1に示すように、得られ
た加工糸は伸縮復元率21%と捲縮に優れ、沸騰水収縮
率は10%であり熱的寸法安定性が良好なものであっ
た。
外は、実施例1と同様に延伸仮撚を行った。加撚張力は
0.03cN/dtex、解撚張力は0.15cN/d
texと十分な値であった。表1に示すように、得られ
た加工糸は伸縮復元率18%と捲縮に優れ、沸騰水収縮
率は9%であり熱的寸法安定性が良好なものであった。
0倍とする以外は、実施例1と同様に延伸仮撚を行っ
た。加撚張力は0.20cN/dtex、解撚張力は
0.65cN/dtexと十分な値であった。表1に示
すように、得られた加工糸は伸縮復元率23%と捲縮に
優れ、沸騰水収縮率は13%であり熱的寸法安定性が良
好なものであった。
施例1と同様に延伸仮撚を行った。表2に示すように、
解撚張力が0.08cN/dtexと低すぎる値であっ
たため、得られた加工糸は、多数の未解撚部分が存在す
る極めて低品質なものであった。
伸仮撚を行った。表2に示すように、加撚張力が0.0
06cN/dtexと低すぎるため得られた加工糸は捲
縮性に乏しく、また解撚張力も低いため未解撚部分が存
在するものであった。
延伸仮撚を行った。表2に示すように、ヒーター温度が
低すぎるため得られた加工糸は失透し、更に熱的寸法安
定性が極めて悪いものであった。
延伸仮撚を行った。表2に示すように、ヒーター温度が
高すぎるため、得られた加工糸はフィラメント間で融着
してしまい、捲縮糸とは言えないものであった。
仮撚を行った。高延伸倍率であるため、仮撚加工時に糸
切れが多発し、加工糸を得ることができなかった。
安定性に優れ、高捲縮性、高品質であるポリ乳酸仮撚加
工糸を得ることができ、織編物に嵩高性と伸縮性を付与
することが可能となるため、従来、生分解性を生かして
産業資材用途中心に展開されているポリ乳酸繊維を一般
衣料分野や資材分野へと広く展開することが可能とな
る。
ための正面概略図である。
Claims (4)
- 【請求項1】ポリ乳酸繊維を用いた仮撚加工糸であっ
て、伸縮復元率が18〜50%、沸騰水収縮率が0〜2
0%、未解撚部分の個数が1mあたり0〜1個であるこ
とを特徴とするポリ乳酸仮撚加工糸。 - 【請求項2】ポリ乳酸繊維を供給糸として仮撚加工を行
うに際し、延伸倍率1.005〜3.0倍、ヒーター温
度80〜(供給糸の融点−20)℃、加撚張力0.03
cN/dtex以上、解撚張力0.15cN/dtex
以上の条件下で延伸仮撚加工を行うことを特徴とするポ
リ乳酸仮撚加工糸の製造方法。 - 【請求項3】施撚体としてスピナーピンを配した中空ス
ピンドルを用いることを特徴とする請求項2に記載のポ
リ乳酸仮撚加工糸の製造方法。 - 【請求項4】供給糸であるポリ乳酸繊維の複屈折率Δn
が0.010〜0.040であることを特徴とする請求
項2〜3のいずれか1項に記載のポリ乳酸仮撚加工糸の
製造方法。
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