JP2005180035A - 鋼板と異形棒鋼の接合構造 - Google Patents

鋼板と異形棒鋼の接合構造 Download PDF

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Abstract

【課題】建築や土木構造物の構成部材をスリーブ状の接合金物を用いて接合する際、比較的簡易で低コストの接合構造によりスリーブ状の接合金物を鋼板に対して溶接欠陥のない健全な溶接で接合することができる鋼板と異形棒鋼の接合構造を提供する。
【解決手段】鋼板1と異形棒鋼2とを接合するに際し、内側に凹凸4を有する円筒形スリーブの外側面における鋼板との接合側にスリーブ長手方向に沿う板状の突起5がその先端面を鋼板に当接できるようにスリーブ周方向に間隔をおいて一対で一体的に形成された突起付き円筒形スリーブ3を用い、一対の突起5の先端面を鋼板1に当接し、突起の側面とスリーブの円筒面で形成された裏当て面のある略レ形開先にすみ肉溶接または突合せ溶接6を施し、このスリーブ内に異形棒鋼2を挿入し、スリーブ内にグラウト材7を充填して構成し、従来のフレア溶接のルート割れ等の溶接欠陥をなくす。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建築や土木構造物の構成部材の接合、例えば、柱・梁接合部、柱の継手、柱脚などに適用される鋼板と異形棒鋼の接合構造に関するものである。
鋼板に棒鋼を接合するときには、図10に示すように、棒鋼50を鋼板51に添接して、棒鋼50の両側部をフレアアーク溶接している。また、棒鋼の接合端を短冊状に平板加工し、この平板部を鋼板に添接して、ボルト接合し、あるいは平板部の両側部を鋼板に溶接することも行われている。
また、本発明に関連する先行技術文献として、接合スリーブと異形棒鋼とグラウト材を用いた鉄骨構造物の柱・梁接合部構造(特許文献1参照)、接合金物と接合ボルトを用いた柱・梁の接合部構造(特許文献2参照)、内面に凹凸が設けられたスリーブ金物と異形棒鋼と高強度モルタルを用いた鉄骨柱と基礎コンクリートとの接合構造(特許文献3参照)、内面に凹凸が設けられた断面略U字状のスリーブ状接合金物と異形棒鋼とグラウト材を用いたアンカー筋の接合金物・接合構造・接合方法(特願2002ー256495)等がある。
特許第2954548号公報 特許第3129685号公報 特許第3189953号公報
図10のフレア溶接の場合、溶接金属が奥まで達しない(溶け込まない) ので、棒鋼と鋼板の接触点から外に向って不溶着の空隙が生じる。また、接合しようとする棒鋼と鋼板は熱容量が大きいため、溶接後の冷却過程で溶接金属が冷却に伴う溶接金属の収縮に追従できず、ルート付近が図10(b)に示すようにノッチ状となり、ここを起点として外に向っての亀裂が発生しやすい。そのため、この種の溶接は、信頼性が低いため、重要な構造物には使用を避けているのが現状である。また、この種の接合は棒鋼だけではなく、内部が中空の円筒形の部材についても同じ問題を抱えている。
一方、上記の特許文献のようにスリーブ状の接合金物を用いる場合、より簡易で低コストの接合構造によりスリーブ状の接合金物を鋼板に対して溶接欠陥なく健全に溶接できるようにすることが望まれている。
本発明は、建築や土木構造物の構成部材をスリーブ状の接合金物を用いて接合する際、比較的簡易で低コストの接合構造によりスリーブ状の接合金物を鋼板に対して溶接欠陥のない健全な溶接で接合することができる鋼板と異形棒鋼の接合構造を提供することを目的としている。
本発明の請求項1は、鋼板と異形棒鋼とを接合するための接合構造であり、内側に凹凸を有する円筒形スリーブの外側面における鋼板との接合側にスリーブ長手方向に沿う板状の突起がその先端面を鋼板に当接できるようにスリーブ周方向に間隔をおいて一対で一体的に形成された突起付き円筒形スリーブを有し、前記一対の突起の先端面を鋼板に当接し、突起の側面とスリーブの円筒面で形成された裏当て面のある略レ形開先にすみ肉溶接または突合せ溶接を施し、このスリーブ内に異形棒鋼を挿入し、スリーブ内にグラウト材を充填して構成されていることを特徴とする鋼板と異形棒鋼の接合構造である(図1参照、以下、第1発明という) 。
本発明の請求項2は、鋼板と異形棒鋼とを接合するための接合構造であり、内側に凹凸を有する円筒形スリーブの外側面を鋼板に添接し、前記円筒形スリーブの円筒面と鋼板表面とにより形成された円筒形スリーブの左右両側部の隙間に断面楔状(断面三角形など) でスリーブ長手方向に沿う棒状の裏当て材を挟み込み、この裏当て材の側面とスリーブの円筒面で形成された裏当て面のある略レ形開先に突合せ溶接を施し、このスリーブ内に異形棒鋼を挿入し、スリーブ内にグラウト材を充填して構成されていることを特徴とする鋼板と異形棒鋼の接合構造である(図5参照、以下、第2発明という) 。
本発明は、建築や土木構造物の柱と梁の接合、柱と柱の接合、柱脚など広く適用されるものであり、鋼板と異形棒鋼とをスリーブと異形棒鋼とグラウト材(高強度モルタル等) で接合する形式において、スリーブと鋼板の溶接方法を改良したものである。
鋼板にスリーブの両側部を溶接すると、棒鋼を直接溶接したときのように、図10に示す溶接部のルート割れが発生しやすい。そこで、溶接性の良い鋳鋼品等のスリーブの外側面の溶接しやすい位置にスリーブ本体と一体化した板状の突起を設け(第1発明)、この板状の突起を溶接の際の裏当て、あるいはスリーブ本体の一部として溶接すれば、図10のような溶接欠陥が生じない。また、溶接は、通常行われているすみ肉溶接あるいは突合せ溶接となるので、特殊な技能を必要としない。板状の突起は、鋳造等で一体成形することができる。
また、この板状の突起に限らず、円筒状スリーブに対して板状の突起に相当する断面楔状(直角三角形など) で棒状の裏当て材を挟み込み、接着剤等で固定するようにしてもよい(第2発明)。この場合、突合せ溶接とし、鋼板とスリーブとを直接接合一体化するのが好ましい。この棒状の裏当て材は、金属、合成樹脂、接着剤を固めたもの、金属粉や金属片を合成樹脂接着剤で固めたもの、束ねた針金をスリーブと鋼板の隙間に挟み込み接着剤等で固定するようにしたもの等を用いることができる。
本発明の請求項3は、請求項1に記載の鋼板と異形棒鋼の接合構造において、スリーブの外径が20mm以上であり、スリーブの鋼板接触点とスリーブの中心点とを結ぶ線と、突起または裏当て材の裏当て面のスリーブ側の点とスリーブの中心点とを結ぶ線との成す角が30°〜45°の範囲であることを特徴とする鋼板と異形棒鋼の接合構造である。
この請求項3は、第1発明において、平板的な鋼板に対してスリーブを溶接する場合の一対の突起の配置位置を限定した場合であり、図3に示すように、中心角θが30°の場合、開先角度30°の突合せ溶接(グルーブ溶接) となり、中心角θが45°の場合、すみ肉溶接に適した開先形状となり、裏当て付きグルーブ溶接に準じた健全な溶接を行うことができる。また、図6に示すように、外径20mm以下のスリーブではルート間隔が3mm未満となるため、本発明は適用しない。従って、外径が20mm以上のスリーブに対して突起の位置を中心角θが30〜45°の範囲で選定し、突合せ溶接またはすみ肉溶接を選択すれば、溶接欠陥のない健全な溶接部が得られる。
また、図1の平板的な鋼板に対してだけでなく、図2に示すように、直交する鋼板の入隅または出隅にも適用することができ、この場合には、突起の配置位置や溶接法は、溶接姿勢等を考慮して決めればよい。
また、第2発明において、平板的な鋼板に対してスリーブを溶接する場合、図5に示すように、中心角θが30°となるように棒状の裏当て材を配置し、突合せ溶接とするのが好ましい。また、この棒状の裏当て材は、直交する鋼板の入隅または出隅にも適用することができる。
溶接は、工場または現場で行い、現場において鋼板に溶接されたスリーブに異形棒鋼を挿入し、スリーブ内にグラウト材を注入して異形棒鋼とスリーブを一体化する。
本発明の鋼板と異形棒鋼の接合構造は、以上のように構成されているので、次のような効果を有する。
(1) 溶接性の良い鋳鋼品等のスリーブの外側面の溶接しやすい位置にスリーブ本体と一体化した板状の突起を設け、この板状の突起を溶接の際の裏当て、あるいはスリーブ本体の一部として溶接し、あるいは円筒状スリーブに対して板状の突起に相当する断面楔状で棒状の裏当て材を挟み込み、接着剤等で固定するようにしたため、従来のフレア溶接を無くし、突合せ溶接またはすみ肉溶接を選択することができ、ルート割れなどの溶接欠陥のない健全な溶接部が得られる。
(2) 通常行われているすみ肉溶接あるいは突合せ溶接を用いることができるため、特殊な技能を必要としない
(3) スリーブに突起を鋳造等で一体成形し、あるいは棒状の裏当て材を挟み込んで固定するため、比較的簡易で低コストの接合構造によりスリーブと鋼板とを接合することができる。
(4) 外径が20mm以上のスリーブに対して突起の位置を中心角θが30〜45°の範囲で選定し、突合せ溶接またはすみ肉溶接を選択することにより、裏当て付きグルーブ溶接に準じた溶接により、さらに健全な溶接部が得られる。
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。図1は本発明の鋼板と異形棒鋼の接合構造の第1発明に係る基本構成を示す横断面図・側面図・縦断面図である。図2は図1と接合箇所の異なる場合を示す横断面図である。図3、図4は、第1発明のより具体的な断面形状を示す横断面図である。図5は、第2発明のより具体的な断面形状を示す横断面図である。
図1の第1発明に係る基本構成において、本発明の鋼板と異形棒鋼の接合構造は、建築や土木構造物の構成部材である鋼板1と、丸鋼外面にふしが一体形成された異形棒鋼2と、内側に凹凸4を有し外面に一対の板状の突起5が一体形成された突起付き円筒形スリーブ3と、突起5の側面とスリーブ3の円筒面で形成された裏当て面のある略レ形開先に施されるすみ肉溶接または突合せ溶接6と、スリーブ3内に充填される高強度モルタル等からなるグラウト材7から構成されている。
一対の板状の突起5は、スリーブ長手方向に平行に連続して形成され、かつ、スリーブ3の鋼板1側の外側面にスリーブ円周方向に適宜の間隔をおいて配置され、その先端面が鋼板1の表面に当接される。スリーブ3の円筒面は鋼板1の表面に当接させなくてもよい。突起5に対して溶接長さLの溶接がなされる。なお、突起5はスリーブ全長に亘って連続的に形成されているが、断続配置でもよい。
スリーブ3内に異形棒鋼2を挿入した後、スリーブ3の両端を漏れ止め部材10で閉塞し、スリーブ3の端部に形成した注入口11からグラウト材7を注入する。反対側の端部には、注入の際の空気の抜き出しとグラウト材の充填の確認に用いる吐出口12が形成されている。
図2(a) は、スリーブ3を直交する鋼板1の入隅に設けた例であり、突起5は、ほぼ180°離れた部分に形成され、それぞれの鋼板表面に対して直交するように配置される。図2(b) は、直交する鋼板1の出隅に設けた例であり、一対の突起5はスリーブ3の鋼板側に形成すればよい。鋼板1が冷間成形角形鋼管の場合は角部の塑性化領域を避けて溶接することができ、溶接部割れや脆性破壊の問題は起きない。
図3は、第1発明において鋼板1の平坦部にスリーブ3を設ける場合に、健全な溶接ができる突起5の配置の具体例であり、突起配置の中心角θが30〜45°の範囲に設けることにより、裏当て付きグルーブ溶接に準じた健全な溶接を行うことができる。中心角θは、スリーブ3の中心Oから鋼板1に垂下した線と、中心Oと突起5の外側の側面の付け根点を結ぶ線との成す角であり、裏当て面のある略レ形開先の開先角度αに等しい。
図3(a) の中心角θが30°の場合、開先角度30°の突合せ溶接(グルーブ溶接) となる。図3(b) の中心角θが45°の場合、開先角度45°となるため、すみ肉溶接に適した開先形状となる。30°近くでは突合せ溶接とし、45°に近づくにつれてすみ肉溶接とする。以上のように、突起5の位置を中心角θが30〜45°の範囲で選定し、突合せ溶接またはすみ肉溶接を選択すれば、溶接欠陥のない健全な溶接部が得られる。
さらに、スリーブ3の外径によっても、健全な溶接の範囲が制約を受けるため、スリーブ3の外径の範囲を中心角θが30〜45°の範囲で制限する。
即ち、図6(a) に示すように、JIS Z3605 半自動アーク溶接作業標準に開先形状の規定表2(抜粋) レ形溶接の開先形状がある。この突合せ溶接としての上記規定から、図6(b) に示すように、例えば外径が48mmを超えるスリーブでθ=45°のとき、Gが7mmを越えるので、すみ肉溶接とする。図6(c) に示すように、Gが3mm未満になるような外径20mm以下のスリーブには本発明は適用しない。図6(d) に示すように、Gが7mmを越えるような外径104mmを越えるスリーブには本発明は適用しない。従って、外径が20〜104mmのスリーブに本発明を適用する。
図4は、第1発明において直交する鋼板1の入隅にスリーブ3を設ける場合の健全な溶接ができる突起5の配置の具体例であり、この場合、突起5は、直交する鋼板に対して中心角θ=45°で配置することができ、開先角度45°に対してすみ肉溶接を行うことができる。図2(b) の直交する鋼板1の出隅に設ける場合にも、すみ肉溶接とすることができる。
図5は、第2発明の具体例であり、この第2発明では断面楔状でスリーブ長手方向に沿う棒状の裏当て材8を用いる。この裏当て材8には、金属、合成樹脂、接着剤を固めたもの、金属粉や金属片を合成樹脂接着剤で固めたもの、束ねた針金をスリーブと鋼板の隙間に挟み込み接着剤等で固定するようにしたもの等を用いることができる。断面形状は三角形でよく、通常の円筒形スリーブ3’の円筒面と鋼板1との表面とにより形成された円筒形スリーブ3’の左右両側部の隙間に、先端を内側に向けて挟み込み、接着剤等で固定する。図5のような直角三角形の裏当て材8を用い、斜辺とその対向辺をそれぞれスリーブと鋼板に面タッチさせ(図示例) 、あるいは逆にして斜辺を鋼板に面タッチさせる。この裏当て材8の外側の側面とスリーブ3’の円筒面で形成された裏当て面のある略レ形開先に突合せ溶接6を施す。裏当て材8の配置位置は中心角θ=30°が好ましい。
なお、この棒状の裏当て材8は、図2の直交する鋼板の入隅または出隅にも適用することができる(図示省略) 。この場合には、開先角度α=45°に対して突合せ溶接6を施すのが好ましい。
図7は、本発明の接合構造をプレキャスト部材に内蔵された鉄骨柱20と鉄骨梁21の接合に適用した例であり、鉄骨梁のフランジ21aの外面に突起付き円筒形スリーブ3をすみ肉溶接または突合せ溶接6で固定し、このスリーブ3内に異形棒鋼2の先端部を挿入し、高強度モルタル等からなるグラウト材をスリーブ3内に充填する。直交2方向の鉄骨梁21のうち一方に本発明の接合構造が用いられ、他方の鉄骨梁21には、通常の円筒形スリーブ3’がフランジ端にすみ肉溶接で取り付けられる。
従来の棒鋼を直接鋼板にフレアアーク溶接する場合には、棒鋼は亀裂発生の点から含有する炭素当量が多くない材料であることが必要であり、JIS G3112 1987に定めるSD345、SD390のような高強度材料は不適当といわれているが、スリーブを用いることで高強度材料の異形棒鋼2の使用が可能となる。また、スリーブと鉄骨材料の溶接については、溶接可能な材料JIS G5102 溶接構造用鋳鋼品をスリーブに用いることができる。さらに、内側に凹凸を有するスリーブに異形棒鋼を挿入しグラウトすることにより、スリーブ内径と棒鋼外径のクリアランスが大きくても棒鋼の引張強さを十分に確保することができ、接合時の施工誤差の許容範囲が大きいという利点がある。
図8、図9は、本発明の接合構造を柱30と柱31の接合に適用した例であり、図8ではプレキャスト部材の上柱30と下柱31のH形鋼30a、31aの端部におけるウェブに突起付き円筒形スリーブ3をすみ肉溶接6(入隅の場合)で固定し、予め下柱31のスリーブ3内に異形棒鋼2の下部を挿入してグラウト材7で固定しておき、上柱30を建て込んで上柱30のスリーブ3内に異形棒鋼2の上部を挿入する。上柱30と下柱31の間には5〜10mm程度の隙間を設け、周囲を漏れ止めテープ32で覆い、圧入口からグラウト材7を圧入し、上部の吐出口から吐出させる。
図9は角形鋼管の上柱40と下柱41の接合の例であり、上柱40と下柱41の端部における内部の四側面に突起付き円筒形スリーブ3をすみ肉溶接または突合せ溶接6で固定する。その他の構造や組み立ては図8の場合と同じである。外部に設けてもよいが、内部に設けることにより、柱の突出部を無くすことができ、外観も良くなる。
この柱と柱の接合に本発明の接合構造を適用した場合、前述のような、高強度材料の異形棒鋼2の使用が可能、スリーブに溶接構造用鋳鋼品の使用が可能、接合時の施工誤差の許容範囲が大きいなどの利点のほか、図8の場合は次のような利点がある。即ち、プレキャスト部材に鉄骨を内蔵した場合、鉄骨同士の接合のため従来は図8(d) に示すように添板を用いたボルト接合としており、この部分の接合作業のために接合部のコンクリートを欠き取っておく必要があったが、本発明の接合構造では、予め鉄骨部材にスリーブを溶接しておき、現場では異形棒鋼の挿入とグラウト充填で完全に固定・接続することができ、プレキャスト部材に鉄骨を完全に内蔵させる工法が可能となる。
以上のような用途以外に、スリーブと異形棒鋼とグラウト材を用いた柱脚、その他のスリーブと異形棒鋼とグラウト材を用いた接合に、本発明の接合構造を適用できる。また、本発明は以上のような図示例に限定されないことは言うまでもない。
本発明の鋼板と異形棒鋼の接合構造の第1発明に係る基本構成を示す実施形態であり、(a) は横断面図、(b) は側面図、(c) は縦断面図である。 図1と接合箇所の異なる場合を示す横断面図であり、(a) は入隅の場合、(b) は出隅の場合である。 第1発明の平板部におけるより具体的な断面形状を示す横断面図である。 第1発明の入隅部におけるより具体的な断面形状を示す横断面図である。 第2発明のより具体的な断面形状を示す横断面図である。 (a) はJIS Z3605 半自動アーク溶接作業標準に開先形状の規定表2(抜粋) レ形溶接の開先形状を示す図、(b) 〜(d) は本発明のスリーブ外径による溶接の適否を示す横断面図である。 本発明の接合構造を柱と梁の接合に適用した例であり、(a) は平面図・正面図・側面図、(b) は正面図、(c) は側面図である。 本発明の接合構造をH形鋼内蔵プレキャストの柱と柱の接合に適用した例であり、(a) は組立前の正面図、(b) は平面図、(c) は組立後の正面図、(d) は従来工法の正面図である。 本発明の接合構造を角形鋼管の柱と柱の接合に適用した例であり、(a) は組立前の正面図、(b) は平面図である。 従来のフレアアーク溶接を示す断面図である。
符号の説明
1……鋼板
2……異形棒鋼
3……突起付き円筒形スリーブ
3’…円筒形スリーブ
4……凹凸
5……板状の突起
6……すみ肉溶接または突合せ溶接
7……グラウト材
8……棒状の裏当て材

Claims (3)

  1. 鋼板と異形棒鋼とを接合するための接合構造であり、内側に凹凸を有する円筒形スリーブの外側面における鋼板との接合側にスリーブ長手方向に沿う板状の突起がその先端面を鋼板に当接できるようにスリーブ周方向に間隔をおいて一対で一体的に形成された突起付き円筒形スリーブを有し、前記一対の突起の先端面を鋼板に当接し、突起の側面とスリーブの円筒面で形成された裏当て面のある略レ形開先にすみ肉溶接または突合せ溶接を施し、このスリーブ内に異形棒鋼を挿入し、スリーブ内にグラウト材を充填して構成されていることを特徴とする鋼板と異形棒鋼の接合構造。
  2. 鋼板と異形棒鋼とを接合するための接合構造であり、内側に凹凸を有する円筒形スリーブの外側面を鋼板に添接し、前記円筒形スリーブの円筒面と鋼板表面とにより形成された円筒形スリーブの左右両側部の隙間に断面楔状でスリーブ長手方向に沿う棒状の裏当て材を挟み込み、この裏当て材の側面とスリーブの円筒面で形成された裏当て面のある略レ形開先に突合せ溶接を施し、このスリーブ内に異形棒鋼を挿入し、スリーブ内にグラウト材を充填して構成されていることを特徴とする鋼板と異形棒鋼の接合構造。
  3. 請求項1に記載の鋼板と異形棒鋼の接合構造において、スリーブの外径が20mm以上であり、スリーブの鋼板接触点とスリーブの中心点とを結ぶ線と、突起または裏当て材の裏当て面のスリーブ側の点とスリーブの中心点とを結ぶ線との成す角が30から45°の範囲であることを特徴とする鋼板と異形棒鋼の接合構造。
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