JPH0999394A - 鉄筋溶接継手の製作方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄筋を高性能に突き合わせ溶接する鉄筋溶接
継手の製作。 【構成】 両端部に溝を開削したＶ形金属当て板１を使
用し、鉄筋２及び３を突き合わせ同鉄筋の端面間に溶接
用線材を挿入して、２本の鉄筋２、３を突き合わせ溶接
する鉄筋溶接継手の製作方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、土木建築鉄筋コンク
リート構造物の主要な構造材料である鉄筋の組み立てに
あたり、鉄筋同士の突き合わせ溶接の溶接継手に利用す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来は、第６図に示す通り金属筒（１
ａ）の両端開口へ２本の鉄筋（２、３）の端部を挿入
し、両鉄筋の先端は端面間にて溶接用線材を動かし得る
程度の開先間隙を存して突き合わせ、金属筒貫通孔（１
１）から溶接用線材を開先間隙に挿入して溶接し、開先
間隙、開先近傍の鉄筋（２、３）と金属筒（１ａ）内面
との間及び貫通孔（１１）に溶着金属を充満させる溶接
継手の製作方法が提案されている（特許公告平２−３６
８０号）が、以下の点で問題がある。

【０００３】従来の技術の場合、狭開先での溶接である
ことに加え金属筒（１ａ）の底部と鉄筋（２、３）の底
部の間隔が小さいため、鉄筋端面間隙内の熔融金属の上
昇が速くなり両方の鉄筋の下端面に溶接用線材を確実に
指向させる運棒の時間的余裕がなく、両方の鉄筋の下端
面を熔融することがむずかしく同部が熔融不良となりや
すい。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
が欠陥のある不良な溶接継ぎ手となりやすい欠点を改善
し、熔融不良のない良好な溶接継ぎ手の提供を図る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、金属当て板１
をＶ形とすることで金属当て板１底部と鉄筋２、３の底
部との間隔を大きくとることができ、熔融金属の上昇に
時間的余裕ができ両方の鉄筋２、３の下端面に溶接用線
材を確実に指向させる運棒がやりやすく、熔融不良のな
い良好な溶接継ぎ手の製作を図る。

【０００６】

【作用】Ｖ形金属当て板１底部と鉄筋２、３底部との間
隙に熔融金属が貯溜し熔融金属が鉄筋２、３底部まで上
昇するのに時間的余裕ができ、両方の鉄筋２、３の下端
面に溶接用線材を確実に指向させる運棒がやりやすく、
熔融不良のない良好な溶接継ぎ手の製作ができる。

【０００７】更に、Ｖ形金属当て板１底部と鉄筋２、３
底部との間隙に熔融金属が貯溜し、同熔融金属が上層の
溶接で供給される入り熱量によって高温の熔融池とな
り、鉄筋２、３の下端面を確実に熔融する。

【０００８】

【実施例】Ｖ形金属当て板１は、高さ３０ｍｍ長さ５０
ｍｍの等辺山形鋼を使用し、鉄筋は直径２２ｍｍを使用
した。なお、Ｖ形金属当て板１の底部の鋭角を丸くして
逆山形状としてもよい。

【０００９】

【発明の効果】本発明は、従来の技術に比べ熔融不良の
ないより強度の確実な鉄筋溶接継ぎ手の提供を行うこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案Ｖ形金属当て板１の取り付け斜視図であ
る。

【図２】本案Ｖ形金属当て板１の取り付け平面図であ
る。

【図３】本案Ｖ形金属当て板１の取り付け正面図であ
る。

【図４】本案Ｖ形金属当て板１の取り付けＡ−Ａ縦断面
図である。

【図５】本案Ｖ形金属当て板１の取り付けＢ−Ｂ断面図
である。

【図６】従来の技術である金属筒の実施例斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ Ｖ形金属当て板 ２、３ 鉄筋 １１ 貫通孔 １ａ 金属筒

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 両端部に溝を開削したＶ形金属当て板１
   を使用し、鉄筋２及び３を突き合わせ同鉄筋の端面間に
   溶接用線材を挿入して、２本の鉄筋２、３を突き合わせ
   溶接する鉄筋溶接継手の製作方法。