JP2005175686A - 圧電デバイスおよび蓋体の製造方法ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 - Google Patents

圧電デバイスおよび蓋体の製造方法ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 レーザなどの加熱用光ビームを透過させることができ、封止の際の接合強度を向上させることができる構造の蓋体と、封止強度に優れた圧電デバイス、ならびにこれらの製造方法と、圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供すること。
【解決手段】 光透過材料で形成された蓋体40であって、被封止体37と接合するための接合しろとされる周縁部を粗面46aとし、前記粗面とした領域以外の領域に鏡面部44を、設けた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスと蓋体およびこれらの製造方法、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話および電子機器に関する。
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器やジャイロセンサ等において、圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
従来の圧電デバイスは、例えば、図12の概略断面図に示すように構成されている(特許文献1参照)。
図において、圧電デバイス1は、セラミック製の浅い箱状のパッケージ2内に電極部4を形成し、この電極部4に導電性接着剤4aを用いて、圧電振動片3を固定している。このパッケージ2は、ガラス製の透明な蓋体5により気密に封止されている。
そして、蓋体5の封止後に貫通孔8を利用して、パッケージ2内の脱ガスを行い、金属を充填してこの貫通孔8を孔封止した後で、外部から蓋体5を介してレーザ光LBがパッケージ2内に照射され、圧電振動片3に形成されている電極の一部を蒸散させることにより、周波数調整することができるようになっている。
特開2000−106515
ところで、このような構造によると、周波数調整時にレーザ光LBを透過させる必要から、蓋体5としては通常ガラス板が使用されており、この蓋体5は、低融点ガラスなどを利用した封止材6を用いてパッケージ2に接合されている。すなわち、蓋体5はその周縁部を封止しろ7として、この封止しろ7の範囲で封止材6により接合されている。
しかしながら、蓋体5はガラスであり、特にレーザ光LBを透過させるためにその表面が鏡面仕上げされているため、きわめて平滑で、封止しろ7の範囲で付着する封止材6により接合した場合に、大きなアンカー効果を期待できないことから、接合強度が必ずしも十分ではない。
すなわち、封止しろ7における封止材6の界面剥離強度が不十分で、とくにねじれ応力に弱く、圧電デバイス1の落下時などに、そのような応力が働くと、比較的容易に界面破壊が生じてしまう危険がある。
特に、圧電デバイス1の小型化が進むと、蓋体5の封止しろ7を設ける面積が小さくなることから、ますます接合強度が不足することになる。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、レーザなどの加熱用光ビームを透過させることができ、封止の際の接合強度を向上させることができる構造の蓋体と、封止強度に優れた圧電デバイス、ならびにこれらの製造方法と、圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供することを目的とする。
上述の目的は、第1の発明にあっては、光透過材料で形成された蓋体であって、被封止体と接合するための接合しろとされる周縁部を粗面とし、前記粗面とした領域以外の領域に鏡面部を設けた蓋体により、達成される。
第1の発明の構成によれば、蓋体は光透過材料で形成されて、鏡面部を設けているので、外部からレーザ光などの加熱用光ビームを照射して、透過させることができる。そして、蓋体を装着して封止するパッケージなどの被封止体に対しては、蓋体の周縁部の前記封止しろの領域に封止材を塗布もしくは付着させることにより、接合することができる。この場合、接合しろである周縁部の領域は粗面とされているので、封止材を付着させた際にアンカー(投錨)効果を適切に発揮し、強い接合力を保持できる。このため、小さな蓋体を形成して、その封止しろもしくは接合しろの面積が制限される場合においても、従来のように鏡面で接合させる場合と比べると、接合強度は格段に向上し、ねじり応力にも強い接合構造となる。
かくして、レーザなどの加熱用光ビームを透過させることができ、封止の際の接合強度を向上させることができる構造の蓋体を提供することができる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記周縁部の厚み方向の断面が、外方に向かって徐々に厚みが減少するようにほぼテーパ状に面取りされることにより、前記粗面を形成したことを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、第1の発明の作用に加えて、前記テーパ状の粗面に対応して、封止材が適切にフィレットを形成するので、この点においても接合強度が向上する。また、蓋体の周縁部がテーパ状となることで、蓋体の各辺に沿った外面も面取りされた状態となるから、外部の物に当接して欠けなどを生じやすい隅部がなくなり、そのような損傷が防止される。
第3の発明は、第1または第2の発明のいずれかの構成において、前記光透過材料が、前記被封止体と熱膨張係数が近似したガラス材料でなる矩形の板体であり、その四隅部が面取りされていることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、第1または第2の発明のいずれかの作用に加えて、蓋体と被封止体とが接合された状態では、四隅部が面取りされていて角部が増加されており、さらに上述したように、テーパ状の粗面があることから、低融点ガラスのフィレット量が増え、接合強度が向上される。
第4の発明は、第1ないし第3のいずれかの発明の構成において、前記粗面の表面粗さが、Ra5ないしRa20程度とされていることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、第1ないし第3の発明のいずれかの作用に加えて、前記粗面の表面粗さが、Ra5ないしRa20程度であるから、適切な接合強度を得ることができる。
ここで、前記粗面の表面粗さがRa5より平滑であると、使用封止材とのアンカー作用が十分に発揮できない。表面粗さがRa20よりも粗いと、蓋体に外力が加えられた場合にその応力が集中しやすいという不都合がある。
また、上記目的は、第5の発明によれば、蓋体により気密に封止されるパッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスであって、前記蓋体が、光透過材料で形成された蓋体であって、被封止体と接合するための接合しろとされる周縁部を粗面とし、前記粗面とした領域以外の領域に鏡面部を設けた圧電デバイスにより、達成される。
第5の発明の構成によれば、第1の発明で説明したように、レーザなどの加熱用光ビームを透過させて周波数調整が可能で、蓋体とパッケージと封止強度を向上させることができる圧電デバイスを提供することができる。
また、上記目的は、第6の発明にあっては、光透過材料で形成されたウエハを加工して、ほぼ矩形の蓋体の外形を形成する外形形成工程と、前記外形形成工程の後で、ワークを前記矩形の蓋体の長辺方向に適合した曲面を備える球状の研磨手段である球状ポットに収容して、前記ワークの短辺方向に延びる角部を面取りするとともに、この面取り部に前記球状ポットの内面により面取り部を粗面に加工する第1の粗面加工工程と、前記第1の粗面加工工程の後で、前記矩形の蓋体の短辺方向に適合した曲面を備える筒状の研磨手段であるパイプ状ポットに収容して、前記ワークの長辺方向に延びる角部を面取りするとともに、この面取り部に前記パイプ状ポットの内面により面取り部を粗面に加工する第2の粗面加工工程とを含んでいる、蓋体の製造方法により、達成される。
第6の発明の構成によれば、蓋体の外形形成工程の後で、矩形の蓋体の長辺方向に適合した曲面を備える球状の研磨手段である球状ポットに、ワークである外形形成後の蓋体を収容して加工すると、蓋体の短辺方向に延びる角部を適切に面取りでき、さらにこの面取り部に前記球状ポットの内面により面取り部を粗面に加工することができる(第1の粗面加工工程)。続いて、これを蓋体の短辺方向に適合した曲面を備える筒状の研磨手段であるパイプ状ポットに収容して加工すると、ワークの長辺方向に延びる角部を面取りでき、さらに、この面取り部に前記パイプ状ポットの内面により面取り部に粗面を形成することができる(第2の粗面加工工程)。このようにして、蓋体の周縁部に沿って、その表裏両面に粗面を適切に形成することができる。
このため、加工後の蓋体は、第1の発明の作用として説明したように、接合強度にすぐれた封止能力を備えているだけでなく、表裏どちらを選んでも被封止体と接合することができるので、方向性の判別が不要な作業性のよい蓋体となる。
第7の発明は、第6の発明の構成において、前記外形形成工程の後で、前記第1の粗面加工工程の前に、前記矩形の蓋体の四隅部の面取り加工を行うことを特徴とする。
第7の発明の構成によれば、矩形の蓋体の四隅の面取りができるので、四隅の角部が、外部の物に当接して欠けなどを生じることによる損傷が防止される。
第8の発明は、第6または第7の発明のいずれかの構成において、前記第1の粗面加工工程と第2の粗面加工工程では、前記球状ポットと、前記パイプ状ポット内にワークを収容し、研磨材を投入して乾式研磨することにより行われ、この研磨材として、10μmないし30μm程度のものを投入することにより、これら粗面がRa5ないしRa20程度の表面粗さとなるように加工されることを特徴とする。
第8の発明の構成によれば、第6または第7の発明のいずれかの作用に加えて、前記粗面がRa5ないしRa20程度の表面粗さとなるように加工される。すなわち、前記粗面の表面粗さが、Ra5ないしRa20程度であるから、適切な接合強度を得ることができる。ここで、前記粗面の表面粗さがRa5より平滑であると、使用封止材とのアンカー作用が十分に発揮できない。表面粗さがRa20よりも粗いと、蓋体に外力が加えられた場合にその応力が集中しやすいという不都合がある。
さらに、上記目的は、第9の発明にあっては、パッケージ内に圧電振動片を収容し、光透過材料でなる蓋体により気密に封止した圧電デバイスの製造方法であって、前記パッケージと、前記圧電振動片と、前記蓋体とを別々に形成するための個別の形成工程と、前記パッケージを構成する絶縁性基体に対して、前記圧電振動片を接合する工程と、前記パッケージを前記蓋体により気密に封止する蓋封止工程と、前記パッケージの外部から前記蓋体を介して前記圧電振動片に形成されている金属膜に加熱用光ビームを照射する周波数調整工程とを備えており、前記蓋体の形成工程が、光透過材料で形成されたウエハを加工して、ほぼ矩形の蓋体の外形を形成する外形形成工程と、前記外形形成工程の後で、ワークを前記矩形の蓋体の長辺方向に適合した曲面を備える球状の研磨手段である球状ポットに収容して、前記ワークの短辺方向に延びる角部を面取りするとともに、この面取り部に前記球状ポットの内面により面取り部を粗面に加工する第1の粗面加工工程と、前記第1の粗面加工工程の後で、前記矩形の蓋体の短辺方向に適合した曲面を備える筒状の研磨手段であるパイプ状ポットに収容して、前記ワークの長辺方向に延びる角部を面取りするとともに、この面取り部に前記パイプ状ポットの内面により面取り部を粗面に加工する第2の粗面加工工程とを含んでいる、圧電デバイスの製造方法により、達成される。
第9の発明の構成によれば、蓋体の外形形成工程の後で、矩形の蓋体の長辺方向に適合した曲面を備える球状の研磨手段である球状ポットに、ワークである外形形成後の蓋体を収容して加工すると、蓋体の短辺方向に延びる角部を適切に面取りでき、さらにこの面取り部に前記球状ポットの内面により面取り部を粗面に加工することができる(第1の粗面加工工程)。続いて、これを蓋体の短辺方向に適合した曲面を備える筒状の研磨手段であるパイプ状ポットに収容して加工すると、ワークの長辺方向に延びる角部を面取りでき、さらに、この面取り部に前記パイプ状ポットの内面により面取り部に粗面を形成することができる(第2の粗面加工工程)。このようにして、蓋体の周縁部に沿って、その表裏両面に粗面を適切に形成することができる。
このため、加工後の蓋体は、第1の発明の作用として説明したように、接合強度にすぐれた封止能力を備えているので、これを用いて蓋封止した圧電デバイスの封止性能を格段に向上させることができる。
また、上記目的は、第10の発明にあっては、蓋体により気密に封止されるパッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、前記蓋体が、光透過材料で形成された蓋体であって、被封止体と接合するための接合しろとされる周縁部を粗面とし、前記粗面とした領域以外の領域に鏡面部を設けた圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、携帯電話装置により、達成される。
また、上記目的は、第11の発明にあっては、蓋体により気密に封止されるパッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した電子機器であって、前記蓋体が、光透過材料で形成された蓋体であって、被封止体と接合するための接合しろとされる周縁部を粗面とし、前記粗面とした領域以外の領域に鏡面部を設けた圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、電子機器により、達成される。
図1及び図2は、本発明の圧電デバイスの第1の実施の形態を示しており、図1はその概略平面図、図2は図1のA−A線概略断面図、図3は蓋体の概略裏面図、図4は図1のB−B線切断端面図、図5は圧電振動片の概略斜視図である。
図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、被封止体であるパッケージ37内に圧電振動片32を収容している。パッケージ37は、例えば、後述するように、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板を積層した後、焼結して形成されている。
すなわち、この実施形態では、パッケージ37は、第1の基板55と第2の基板56と第3の基板57とを積層して形成されており、第3の基板57の内側の材料を除去することで、内部空間Sのスペースを形成している。この内部空間Sが圧電振動片32を収容するための収容空間である。そして、第2の基板56に圧電振動片32を接合している。
パッケージ37の内部空間S内の図において左端部付近において、内部空間Sに露出して内側底部を構成する第2の基板56には、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び金メッキで形成した電極部31,31が設けられている。
この電極部31,31は、それぞれ図2に示す実装端子41,42と接続されており、外部から印加される駆動電圧を、圧電振動片32に供給するものである。具体的には、この実装端子41,42と電極部31,31は、パッケージ37外部をメタライズにより引き回したり、あるいは第1の基板55および第2の基板56の焼成前にタングステンメタライズ等を利用して形成した導電スルーホール48等で接続することで形成できる。
この各電極部31,31の上には、導電性接着剤43が塗布されて、圧電振動片32の基部51が接合されている。この導電性接着剤43としては、接合力を発揮する接着剤成分(バインダー成分)としての合成樹脂剤に、導電性のフィラー(銀製の細粒等の導電粒子を含む)および、所定の溶剤を含有させたものが使用できる。
圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形態の場合、圧電振動片32は、小型に形成して、必要な性能を得るために、特に図5に示す形状とされている。
すなわち、圧電振動片32は、パッケージ37側と固定される基部51と、この基部51を基端として、図において右方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕35,36を備えており、全体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。
ここで、各振動腕35,36の主面には、それぞれ励振電極33,34がそれぞれ形成されている。これらの励振電極33と励振電極34は互いに分離された異極の電極である。そして、振動腕35,36の側面に長溝内の励振電極と対となる他方の励振電極が形成されている。これにより、励振電極33,34に駆動電圧が印加されることによって、駆動時に、各振動腕の内部の電界効率を高めることができる。
また、圧電振動片32の基部51の端部の幅方向両端付近には、上述したように、パッケージ37の電極部31,31と接続するための電極部として、引き出し電極33a,34aが形成されている。各引き出し電極33a,34aは、基部51の外縁を回り込んで、圧電振動片32の基部51の表裏に設けられている。これらの各引き出し電極33a,34aは、各励振電極33,34と接続されている。さらに、各振動腕35,36の先端部には、主面に露出するように、周波数調整用の金属被覆部39,39が形成されることにより、錘づけされている。
これにより、引き出し電極33a,34aから、励振電極33,34に駆動電圧が印加されることにより、各振動腕35,36内で電界が適切に形成され、振動腕35,36の各先端部が互いに接近したり離間したりするように駆動されて、所定の周波数で振動する。
尚、圧電振動片としては、図示のような音叉型の圧電振動片に限らず、圧電材料を矩形にカットしたATカット振動片やコンベックスタイプの振動片等の種々の圧電振動片を使用することができる。
図2において、パッケージ37の圧電振動片32の先端部の下方に対応する領域には、第2の基板56の内側の材料を一部除去することにより、凹部56aが形成されている。これにより、圧電デバイス30が外部から衝撃を受けた場合等に、圧電振動片32の先端部が下方に振れた際に、その先端部がパッケージ37の内側底面に当接して破損することが有効に防止されている。
パッケージ37の開放された上端には、蓋体40が接合されることにより、封止されている。蓋体40は、好ましくは、パッケージ37に封止固定した後で、図2に示すように、外部からレーザ光LB2を圧電振動片32の金属被覆部もしくは励振電極の一部(図示せず)に照射して、質量削減方式により周波数調整を行うために、光を透過する材料,特に、薄板ガラスにより形成されている。
蓋体40として適するガラス材料としては、被封止体であるパッケージ37と熱膨張係数が近似したものを使用することが好ましく、例えば、ダウンドロー法により製造される薄板ガラスとして、例えば、硼珪酸ガラスが使用される。
そして、蓋体40は、例えば、低融点ガラス等を利用した封止材38を利用して、パッケージ37に固定されている。
図3のXYの方向は、図1のXYの方向と一致している。そして、図3は蓋体40の裏面、すなわち、図2の封止状態でパッケージ37の内側を向く面を示している。図3に示すように、蓋体40は、この実施形態では、矩形のパッケージ37の形状に適合させて、矩形のガラス板で形成されており、長辺方向の寸法Y1が、例えば、3.0mm、短辺方向の寸法X1が、例えば、1.3mm、厚みが、例えば0.15mmとされ、きわめて小さな小片として形成されている。蓋体40の周縁部を除く中央部において、大部分の面積を示す領域は、光の透過性を良好とした鏡面部(表面がきわめて平滑にされた部分)44とされている。また、蓋体40の周縁部49は、少なくとも幅W1の領域が、封止しろとされている。
この周縁部49の蓋体40の少なくとも裏面(図3で示されている面)は、傾斜面とされている。この実施形態では、図2および図4の部分拡大図に示されているように、蓋体40の表裏の各周縁部49が、傾斜面とされている。具体的には、図2に示されているように、蓋体40の短辺に沿う周縁部49の表裏にそれぞれ傾斜面46,46が形成されている。そして、蓋体40の周縁部49の各傾斜面46,46は、断面が、外方に向かって徐々に厚みが減少するようにほぼテーパ状に面取りされることにより、形成されている。
さらに、図4に示されているように、蓋体40の長辺に沿う周縁部49の表裏にそれぞれ傾斜面48,48が形成されている。そして、蓋体40の周縁部49の各傾斜面48,48も、その断面が、外方に向かって徐々に厚みが減少するようにほぼテーパ状に面取りされることにより、形成されている。
さらに、各傾斜面46,46、48,48の少なくとも裏面側、すなわち、少なくとも図3に表された面は、粗面とされている。この実施形態では、全ての傾斜面46,46、48,48の表面が粗面46a,46a、48a,48aとされており、少なくとも蓋体40の裏面の粗面における表面粗さは、Ra5ないしRa20である。
表面粗さが、Ra5よりも小さい場合には、後述する封止材38により接合する場合の密着強度が不十分である。表面粗さがRa20μmよりも大きい場合には、蓋体に外力が働いた場合に応力集中しやすいという不都合がある。
そして、好ましくは、図3に示すように、矩形の蓋体40の四隅は、斜めに面取りされることにより、面取り部47がそれぞれ形成されている。これにより、四隅の角部に割れや欠けが生じることが有効に防止されている。
また、圧電デバイス30においては、図2に示されているように、パッケージ37の底部中央に貫通孔63が形成されており、金属封止材64により気密に封止されている。貫通孔63は、その孔封止前の段階でパッケージ37の内部空間Sと外部とを連通することで、後述する製造工程におけるアニール工程において、パッケージ37内のガス(気体成分)を外部に排出する機能を有している。
この実施形態では、貫通孔63は、外部に臨んだ径の大きな第1の孔61と、この第1の孔61と連続し、パッケージ37内部に開口した第2の孔62とを備えており、第2の孔62の周縁には、金属封止材64との濡れ性のよい金属被覆部65が導電ペーストなどにより形成されている。
本実施形態は、以上のように構成されており、圧電デバイス30においては、蓋体40が、光透過材料で形成されており、鏡面部44を設けているので、外部からレーザ光などの加熱用光ビームを照射して、蓋体40を透過させることができる。そして、蓋体40を装着して封止するパッケージ37に対しては、蓋体40の周縁部49の封止しろの領域W1に封止材38を塗布もしくは付着させることにより、接合することができる。
この場合、接合しろである周縁部49の領域は粗面46a,48aとされているので、封止材38を付着させた際にアンカー(投錨)効果を適切に発揮し、強い接合力を保持できる。
このため、圧電デバイス30の小型化に対応して、きわめて小さな蓋体40を形成して、その封止しろ、もしくは接合しろの面積が、制限される場合においても、従来のように鏡面で接合させる場合と比べると、接合強度は格段に向上し、ねじり応力にも強い接合構造となる。
かくして、レーザなどの加熱用光ビームを透過させて周波数調整が可能で、蓋体によるパッケージの封止強度を向上させることができる圧電デバイス30を提供することができる。
(圧電デバイスの製造方法)
次に、圧電デバイス30の製造方法の実施形態を図6のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、図1ないし図5で説明した圧電振動片32と蓋体40、パッケージ37は、それぞれ別々に形成する。
(圧電振動片の形成工程)
圧電振動片32については、例えば、水晶ウエハをエッチングして、既に説明した形状を形成するとともに、必要な励振電極を形成することで、従来と同様に製造することができるので、詳しい説明は省略する。電極形成後に、駆動電圧を印加して周波数を粗調整するようにしてもよい。
(パッケージの形成工程)
図1および図2で説明したパッケージ37は、例えば、所定の溶液中にセラミックパウダを分散させ、バインダを添加して生成される混練物をシート状の長いテープ形状に成形し、これを所定の長さにカットして得た、所謂グリーンシートを用意する。
グリーンシートは、上述した第1の基板55と、第2の基板56、第3の基板57をそれぞれ形成するために共通して使用することができる。
これら第1の基板55と、第2の基板56、第3の基板57は、上述した各構造に適合するように成形され、各電極部や導電パターンを形成する。すなわち、第1の基板55となるグリーンシートには、裏側に実装端子41,42に対応して、導電ペースト、例えばタングステンメタライズを塗布する。また、貫通孔63の一部である第1の孔61を形成する。第2の基板56は、図2で説明した凹部56aに対応する材料を除去し、貫通孔63の他の一部である第2の孔62を形成する。また、第2の基板56の表側には電極部31,31に対応して、タングステンメタライズを塗布する。さらに必要に応じてスルーホールを穿設し、導電ペーストを塗布することで、導電スルーホール48を形成する。第3の基板57となるグリーンシートは、内部空間Sに対応するように、材料を除去する。
成形後に第1および第2の基板、第3の基板を積層し、焼成後、タングステンメタライズ上に、ニッケルおよび金メッキを施す。なお、パッケージ37の上端部には、例えば、低融点ガラスによる封止材38を塗布しておく。
(蓋体の形成工程)
蓋体40は、本実施形態では、パッケージと熱膨張係数が近似した材料として、例えば、硼珪酸ガラスの板材を用いて形成する場合について説明する。
(外形形成工程)
先ず、図7(a)に示すように、硼珪酸ガラスの薄板であるガラスウエハ(以下、「ウエハ」という)71を形成する(ST11)。このウエハ71の厚みは、完成される蓋体の厚みとほぼ等しい厚みである。ウエハ71の大きさは、複数個、もしくは多数個の蓋体を分離できる大きさである。
次に、図7(b)に示すように、ウエハ71を厚み方向に積層し、積層状態で、接着剤を用いて貼り付け、ウエハブロック72を形成する(ST12)。接着剤としては例えば、UV(紫外線硬化性)接着剤を用いる。
続いて、図7(c)に示すように、ウエハブロック72に関して、一つの辺に沿った複数の互いに平行な切断線C1に従って、切断することで小ブロック73を形成し、この小ブロック73に関して、Y方向に寸法の追い込みを行う(ST13)。すなわち小ブロック73をラッピングして、このY方向に研磨することで、図3のX1の寸法を正確に仕上げる。
続いて、図7(d)に示すように、複数の小ブロック73の主面を重ねるようにして、接着剤を用いて、貼り合わせて、ブロック積層体74を形成する(ST14)。次いで、図7(e)に示すように、ブロック積層体74に関して、その長手方向と直交する方向に沿った互いに平行な複数の切断線C2に沿って切断し、加工用ブロック75を形成する。この加工用ブロック75に関して、X方向に寸法の追い込みを行う(ST15)。すなわち加工用ブロック75をラッピングして、このX方向に研磨することで、図3のY1の寸法を正確に仕上げる。加工後の加工用ブロック75は、個片76が積層した状態のもので、個片76は、図3の蓋体40の外形にほぼ相当するものである。
(面取り工程)
上述の外形形成工程に続き、好ましくは、図8(f)に示すように、円筒状の研磨手段としてのパイプ状ポット77に、研磨剤78を投入するとともに、加工用ブロック75を入れ、乾式研磨する(ST16)。ここで、パイプ状ポット77は、r1方向に回転する公転手段81と接続手段82により接続されており、パイプ状ポット77全体が公転されながら、パイプ状ポット77自体も、矢印r2に示すように、その円周状の外形に沿った方向に自転される。そして、パイプ状ポット77の直径は図3の寸法Y1より大きく、加工用ブロック75の積層方向の長さよりも小さい。
このような研磨加工により、図3で説明した四隅の面取り部47が形成される。
(第1の粗面加工工程)
次に、図8(g)に示すような中空の球状研磨手段である球状ポット83を使用して、第1の粗面加工工程を行う(ST17)。
すなわち、加工用ブロック75の接着剤を溶かして、個片76に分離し、この個片76を加工して、図示されているように、その短辺方向に沿った角部を研磨して図3で説明した傾斜面46と、この傾斜面46の表面の粗面46aを形成する。
ここで、球状ポット83は、r3方向に回転する公転手段85と接続手段86により接続されており、球状ポット83全体が公転されながら、球状ポット83自体も、矢印r4に示すように、その外形に沿った方向に自転される。そして、球状ポット83の内面の曲面は、投入された個片76の短辺に沿った角部が、球状ポット83の内面に当接し、その間の領域は接触しないような面とされている。そして、同時に投入される研磨剤84の粒径を適宜に定めることにより、あるいは研磨剤84の粒径と球状ポット83の内面の面粗さを適宜に定めることにより、粗面46aを所定の表面粗さに研磨できるようになっている。
これにより、粗面46aの表面粗さは、好ましくは、Ra5ないしRa20となるようにされる。
このような表面粗さを実現するため、例えば、研磨剤84として、材質が炭化珪素系であるものを用いて、その平均粒径を10μmないし30μmとする。
(第2の粗面加工工程)
続いて、図9(h)に示すような筒状の研磨手段であるパイプ状ポット91を使用して、第2の粗面加工工程を行う(ST18)。
すなわち、図8(g)の加工が済んだ個片76aを加工して、図示されているように、その長辺方向に沿った角部を研磨して図3で説明した傾斜面48と、この傾斜面48の表面の粗面48aを形成する。
ここで、パイプ状ポット91は、r5方向に回転する公転手段92と接続手段93により接続されており、パイプ状ポット91全体が公転されながら、パイプ状ポット91自体も、矢印r6に示すように、その円周状の外形に沿った方向に自転される。そして、パイプ状ポット91の内面の曲面は、投入された個片76aの長辺に沿った角部が、パイプ状ポット91の内面に当接し、その間の領域は接触しないような面とされている。そして、同時に投入される研磨剤94の粒径を適宜に定めることにより、あるいは研磨剤94の粒径とパイプ状ポット91の内面の面粗さを適宜に定めることにより、粗面48aを所定の表面粗さに研磨できるようになっている。この条件は、図8(g)と同じである。
そして、ここまでの工程では、蓋体となる個片の表裏両面に傾斜面と粗面を形成しているので、完成した蓋体は表裏が同じ構造となり、方向性がなく、蓋体の接合による封止作業においてはどちらをパッケージ側に向けても使用することができる。
また、個片の中央部を加工しないで残すことで、図3で説明した鏡面部44が形成される。
なお、上述の実施形態では、粗面46aおよび粗面48aを形成する方法として、球状ポット83と、パイプ状ポット91を用いて研磨するようにした。しかしながら、これらの粗面は、別の方法で設けてもよい。例えば、研磨剤として、微細な粉体を蓋体40の対応箇所に吹き付けるブラスト加工等によって形成してもよい。
(圧電振動片の接合工程)
次に、図9(i)に示すように、圧電振動片32をパッケージ37の電極部31の上に接合する(ST21)。すなわち、図1および図2で説明したように、パッケージ37の電極部31上に導電性接着剤43を塗布して、その上に圧電振動片32の基部51の引き出し電極33a,34aの個所を載置し、導電性接着剤43,43を硬化させることにより、電極部31と圧電振動片32とが電気的、機械的に接合される。
さらに、パッケージ37と蓋体40とを真空雰囲気中で、接合することで蓋封止を行う(ST22)。
図10(j)に示すように、治具Jに、先ずを蓋体40をセットする。蓋体40は、図3で示した裏面を上に向けて配置される。続いて、その上にパッケージ37を図示するように逆さに載せる。この状態で低融点ガラスの融点以下に加熱することにより、封止剤38が溶融し、パッケージ37の自重により加圧される。
ここで、図2および図4の拡大図に示されているように、蓋体40の周縁部の封止しろの領域に封止材38を塗布もしくは付着させることにより、接合することができる。この場合、傾斜面46が設けられているので、溶融した封止材が外側のフィレット38aと内側のフィレット38bを形成することができる(図2)。傾斜面48が設けられているので、溶融した封止材が外側のフィレット38cと内側のフィレット38dを形成することができる(図4)。これにより、封止材38の付着する面積が大きくなり、従来よりも接合強度が向上する。
さらに、これら傾斜面46,48には、粗面46a,48aが形成されていることから、封止材38を付着させた際にアンカー(投錨)効果を適切に発揮し、一層強い接合力を発揮することができる。
蓋封止後においては、パッケージ37全体を加熱することにより、パッケージ37内の残留水分や、導電性接着剤43からのガス成分などを、貫通孔63から外部に排気することにより、脱ガスする(ST23)。これにより、これらのガス成分が圧電振動片32の表面などに付着して、悪影響を与えることを防止することができる。
続いて、図10(k)に示すように、パッケージ37の貫通孔63上に金属製の封止材として、例えば、球状のAu−Ge合金を配置する。この球状の封止材64aに、YAGレーザなどを利用したレーザ光LB1を照射することにより、溶融し、貫通孔63に充填して孔封止する(ST24)。これにより、パッケージ37は気密に封止される。
さらに、図10(l)に示すように、蓋体40の鏡面部44(図3参照)に対して、レーザ光やハロゲンランプなどの加熱用光ビームLB2を照射し、蓋体40を透過させて、内部の圧電振動片32に関して、図5で説明した金属被覆部39をトリミングすることにより、質量削減方式による周波数調整を行う(ST25)。最後に、圧電デバイス30に通電してその特性などを検査し(ST26)、圧電デバイス30が完成する。
図11は、本発明の上述した実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図である。
図において、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続された制御部としての集積回路等でなるCPU(Central Processing Unit)301を備えている。
CPU301は、送受信信号の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段(メモリ)303の制御を行うようになっている。このため、CPU301には、圧電デバイス30等の本発明の実施形態や変形例の圧電デバイスが取り付けられて、その出力周波数をCPU301に内蔵された所定の分周回路(図示せず)等により、制御内容に適合したクロック信号として利用するようにされている。このCPU301に取付けられる圧電デバイスは、圧電振動子でも圧電発振器でもよい。
CPU301は、さらに、温度補償水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続されている。これにより、CPU301からの基本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部307及び受信部306に与えられるようになっている。
このように、制御部を備えたデジタル式携帯電話装置300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧電デバイス30を利用することができる。この場合、外部から衝撃を受けても、蓋体が損傷を受けることがないので、製品の信頼性が向上する。
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、パッケージや箱状の蓋体に被われるようにして、内部に圧電振動片を収容するものであれば、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、全ての圧電デバイスに適用することができる。
本発明の圧電デバイスの実施形態を示す概略平面図。 図1のA−A線概略断面図。 図1の圧電デバイスの蓋体の概略裏面図。 図1のB−B線切断端面図。 図1の圧電デバイスの圧電振動片の概略斜視図。 図1の圧電デバイスの製造方法の実施形態を示すフローチャート。 図1の圧電デバイスに使用する蓋体の製造工程を順次示す図。 図1の圧電デバイスに使用する蓋体の製造工程を順次示す図。 図1の圧電デバイスに使用する蓋体の製造工程の一部と圧電振動片の接合工程とを示す図。 図1の圧電デバイスの蓋封止以降の工程を順次に示す図。 本発明の実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図。 従来の圧電デバイスの一例を示す概略断面図。
符号の説明
30・・・圧電デバイス、32・・・圧電振動片、35,36・・・振動腕、31・・・電極部、40・・・蓋体、44・・・鏡面部、46,48・・・傾斜面、46a,48a・・・粗面、55・・・第1の基板(絶縁性基体)、56・・・第2の基板、57・・・第3の基板。

Claims (11)

  1. 光透過材料で形成された蓋体であって、
    被封止体と接合するための接合しろとされる周縁部を粗面とし、
    前記粗面とした領域以外の領域に鏡面部を設けた
    ことを特徴とする、蓋体。
  2. 前記周縁部の厚み方向の断面が、外方に向かって徐々に厚みが減少するようにほぼテーパ状に面取りされることにより、前記粗面を形成したことを特徴とする請求項1に記載の蓋体。
  3. 前記光透過材料が、前記被封止体と熱膨張係数が近似したガラス材料でなる矩形の板体であり、その四隅部が面取りされていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の蓋体。
  4. 前記粗面の表面粗さが、Ra5ないしRa20程度とされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の蓋体。
  5. 蓋体により気密に封止されるパッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスであって、
    前記蓋体が、
    光透過材料で形成された蓋体であって、
    被封止体と接合するための接合しろとされる周縁部を粗面とし、
    前記粗面とした領域以外の領域に鏡面部を設けた
    ことを特徴とする、圧電デバイス。
  6. 光透過材料で形成されたウエハを加工して、長いほぼ矩形の蓋体の外形を形成する外形形成工程と、
    前記外形形成工程の後で、ワークを前記矩形の蓋体の長辺方向に適合した曲面を備える球状の研磨手段である球状ポットに収容して、前記ワークの短辺方向に延びる角部を面取りするとともに、この面取り部に前記球状ポットの内面により面取り部を粗面に加工する第1の粗面加工工程と、
    前記第1の粗面加工工程の後で、前記矩形の蓋体の短辺方向に適合した曲面を備える筒状の研磨手段であるパイプ状ポットに収容して、前記ワークの長辺方向に延びる角部を面取りするとともに、この面取り部に前記パイプ状ポットの内面により面取り部を粗面に加工する第2の粗面加工工程と
    を含んでいることを特徴とする、蓋体の製造方法。
  7. 前記外形形成工程の後で、前記第1の粗面加工工程の前に、前記矩形の蓋体の四隅部の面取り加工を行うことを特徴とする請求項6に記載の蓋体の製造方法。
  8. 前記第1の粗面加工工程と第2の粗面加工工程では、前記球状ポットと、前記パイプ状ポット内にワークを収容し、研磨材を投入して乾式研磨することにより行われ、この研磨材として、平均粒径が10μmないし30μm程度のものを投入することにより、これら粗面がRa5ないしRa20程度の表面粗さとなるように加工されることを特徴とする請求項6または7のいずれかに記載の蓋体の製造方法。
  9. パッケージ内に圧電振動片を収容し、光透過材料でなる蓋体により気密に封止した圧電デバイスの製造方法であって、
    前記パッケージと、前記圧電振動片と、前記蓋体とを別々に形成するための個別の形成工程と、
    前記パッケージを構成する絶縁性基体に対して、前記圧電振動片を接合する工程と、
    前記パッケージを前記蓋体により気密に封止する蓋封止工程と、
    前記パッケージの外部から前記蓋体を介して前記圧電振動片に形成されている金属膜に加熱用光ビームを照射する周波数調整工程と
    を備えており、
    前記蓋体の形成工程が、
    光透過材料で形成されたウエハを加工して、ほぼ矩形の蓋体の外形を形成する外形形成工程と、
    前記外形形成工程の後で、ワークを前記矩形の蓋体の長辺方向に適合した曲面を備える球状の研磨手段である球状ポットに収容して、前記ワークの短辺方向に延びる角部を面取りするとともに、この面取り部に前記球状ポットの内面により面取り部を粗面に加工する第1の粗面加工工程と、
    前記第1の粗面加工工程の後で、前記矩形の蓋体の短辺方向に適合した曲面を備える筒状の研磨手段であるパイプ状ポットに収容して、前記ワークの長辺方向に延びる角部を面取りするとともに、この面取り部に前記パイプ状ポットの内面により面取り部を粗面に加工する第2の粗面加工工程と
    を含んでいることを特徴とする、圧電デバイスの製造方法。
  10. 蓋体により気密に封止されるパッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、
    前記蓋体が、
    光透過材料で形成された蓋体であって、
    被封止体と接合するための接合しろとされる周縁部を粗面とし、
    前記粗面とした領域以外の領域に鏡面部を設けた圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、携帯電話装置。
  11. 蓋体により気密に封止されるパッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した電子機器であって、
    前記蓋体が、
    光透過材料で形成された蓋体であって、
    被封止体と接合するための接合しろとされる周縁部を粗面とし、
    前記粗面とした領域以外の領域に鏡面部を設けた圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、電子機器。
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