JP2015211190A - カバーガラス、および、その製造方法 - Google Patents

カバーガラス、および、その製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】固体撮像素子を収容するパッケージとの接着性を向上可能なカバーガラス等を提供する。
【解決手段】カバーガラスは、固体撮像素子を収容するパッケージに設置されるカバーガラスであって、光学有効面と接着面とを有する。光学有効面は、固体撮像素子の受光面に入射する光が透過する。接着面は、接着層を介してパッケージに接着される。ここでは、接着面は、光学有効面よりも粗い。
【選択図】図1

Description

本発明は、カバーガラス、および、その製造方法に関する。特に、本発明は、固体撮像素子を収容するパッケージに接着され、その固体撮像素子の受光面に入射する光が透過するカバーガラス、および、その製造方法に関する。
デジタルカメラやデジタルビデオ等の撮像装置には、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の固体撮像素子が設置されている。
撮像装置において、固体撮像素子は、パッケージの内部空間に収容されている。そして、固体撮像素子を保護すると共に、固体撮像素子の受光面に埃などの異物が付着することを防止するために、カバーガラスがパッケージに設置されている。カバーガラスは、パッケージの内部空間を密封するように接着層を介してパッケージに接着され、その内部空間に収容された固体撮像素子の受光面に入射する光が透過する。この他に、撮像装置には、撮像した画像の色再現性等を向上するために、近赤外線カットフィルタなどの光学要素が設置されている。近赤外線カットフィルタは、たとえば、リン酸塩ガラス、フツリン酸塩ガラスなどのガラスであって、CuOを含有している(たとえば、特許文献1,2参照)。
撮像装置は、小型化、および、低コスト化を実現するために、部品の数を低減することが要求されている。このため、たとえば、近赤外線カットフィルタなどの光学要素をカバーガラスとして用いることが提案されている(たとえば、特許文献3,4参照)。
特開昭62−128943号公報 特開平01−219037号公報 特開平07−281021号公報 特開平08−306894号公報
しかしながら、撮像装置においては、耐候性が十分でないために、固体撮像素子を収容するパッケージからカバーガラスが剥がれる場合がある。たとえば、高温高湿の環境下に長時間曝されたときに、カバーガラスと接着層との界面において接着性が低下して、パッケージからカバーガラスが剥離する場合がある。そして、これに起因して、撮像装置の信頼性が低下する場合がある。
したがって、本発明は、固体撮像素子を収容するパッケージとの接着性を向上可能なカバーガラス、および、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明のカバーガラスは、固体撮像素子を収容するパッケージに設置されるカバーガラスであって、光学有効面と接着面とを有する。光学有効面は、固体撮像素子の受光面に入射する光が透過する。接着面は、接着層を介してパッケージに接着される。ここでは、接着面は、光学有効面よりも粗い。
本発明によれば、固体撮像素子を収容するパッケージとの接着性を向上可能なカバーガラス、および、その製造方法を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係るカバーガラスを有する撮像装置の断面図である。 図2は、第1実施形態に係るカバーガラスの平面図である。 図3は、第1実施形態に係るカバーガラスの一部を拡大して示す断面図である。 図4は、第1実施形態に係るカバーガラスの製造方法を示すフロー図である。 図5は、第2実施形態に係るカバーガラスを有する撮像装置の断面図である。 図6は、第3実施形態に係るカバーガラスを有する撮像装置の断面図である。 図7は、第4実施形態に係るカバーガラスを有する撮像装置の断面図である。 図8は、第4実施形態に係るカバーガラスの平面図である。 図9は、第4実施形態に係るカバーガラスの一部を拡大して示す断面図である。 図10は、接着強度(シェア強度)の測定を行うときの様子を示す図である。
<第1実施形態>
[A]撮像装置1の全体構成
図1は、第1実施形態に係るカバーガラスを有する撮像装置の断面図である。図1では、受光面S11に沿った面(xy面)に対して垂直な面(xz面)について示している。
図1に示すように、撮像装置1は、固体撮像素子10と、パッケージ20と、カバーガラス30と、接着層40とを有する。
撮像装置1では、光(被写体像)が、レンズ(図示省略)を介して入射し、パッケージ20に接着されたカバーガラス30を通過する。そして、撮像装置1では、そのカバーガラス30を通過した光(被写体像)が、パッケージ20に収容された固体撮像素子10で受光される。
撮像装置1を構成する各部について、順次、説明する。
[A−1]固体撮像素子10
固体撮像素子10は、たとえば、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサである。
固体撮像素子10は、図1に示すように、受光面S11を含み、入射する光(被写体像)を受光面S11で受ける。受光面S11には、たとえば、複数の光電変換素子(図示省略)が、一の方向xと、その一の方向xに対して垂直な方向yとに配列されている。そして、固体撮像素子10では、複数の光電変換素子が光電変換を行って電気信号を出力するように構成されている。
[A−2]パッケージ20
パッケージ20は、図1に示すように、内部空間SP20を含み、その内部空間SP20に固体撮像素子10を収容している。
具体的には、パッケージ20は、底板部21と側板部22とを有し、底板部21と側板部22との両者が一体で形成されている。パッケージ20において、底板部21は、板状であり、側板部22は、その底板部21の周縁部において底板部21に対して垂直な方向zに沿って立っており、内部空間SP20を囲っている。つまり、パッケージ20は、断面が凹形状になるように形成されている。
そして、パッケージ20は、底板部21と側板部22とによって囲われた内部空間SP20に固体撮像素子10を収容している。ここでは、パッケージ20は、固体撮像素子10において受光面S11に対して反対側に位置する面S12が、底板部21の上面S21に接するように、固体撮像素子10が設置されている。
パッケージ20は、たとえば、セラミック材料(アルミナ(Al)など)、プラスチック材料などの絶縁材料を用いて形成されている。
プラスチック材料としては、種々の熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂を用いることができる。たとえば、熱硬化性樹脂として、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂を用いることができる。また、熱可塑性樹脂として、たとえば、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリスルホン系樹脂を用いることができる。さらに、上記のプラスチック材料に、適宜、硬化剤、硬化促進剤などの添加剤を添加してもよい。
[A−3]カバーガラス30
カバーガラス30は、図1に示すように、板状であって、パッケージ20に設置されている。カバーガラス30は、パッケージ20に収容された固体撮像素子10の受光面S11に入射する光が、中央部を透過する。そして、カバーガラス30は、中央部の周囲に位置する周縁部において、パッケージ20に接着されており、パッケージ20の内部空間SP20を密封している。
カバーガラス30は、互いに対向する一対の主面S31,S32を含み、その一対の主面S31,S32のうち一方の主面S31(下面)が、パッケージ20の内部空間SP20に収容された固体撮像素子10の受光面S11に対面している。
カバーガラス30において一方の主面S31(下面)は、光学有効面S31aと接着面S31bとを含む。一方の主面S31(下面)において、光学有効面S31aは、他方の主面S32(上面)から受光面S11へ入射する光(被写体像)が通過する。接着面S31bは、接着層40を介してパッケージ20の上端面S22に接着される。ここでは、パッケージ20の側板部22のうち底板部21が設けられた側に対して反対側に位置する上端面S22に、接着面S31bが接着されている。
図2は、第1実施形態に係るカバーガラスの平面図である。図2では、受光面S11に沿った面(xy面)のうち、カバーガラス30の一方の主面S31について示している。
図2に示すように、カバーガラス30の一方の主面S31において、光学有効面S31aは、中央部に位置している。
これに対して、接着面S31bは、一方の主面S31において周縁部に位置しており、光学有効面S31aの周りを囲っている。
図3は、第1実施形態に係るカバーガラスの一部を拡大して示す断面図である。図3では、図1に示す断面の一部について模式的に示している。
図3に示すように、カバーガラス30は、接着面S31bが光学有効面S31aよりも粗くなるように形成されている。つまり、接着面S31bは、カバーガラス30の一方の主面S31において、接着面S31b以外の面(光学有効面S31a)よりも表面粗さの値が大きくなるように形成されている。
これにより、本実施形態では、カバーガラス30の接着面S31bは、接着層40を形成するときに接着剤が接触する面積が大きくなる。その結果、本実施形態では、カバーガラス30とパッケージ20との接着性を向上することができる。なお、図3では、説明の都合により、光学有効面S31aを平坦に図示しているが、当然ながら凹凸が表面にあってもよい。
カバーガラス30においては、光学有効面S31aの表面粗さRa(算術平均粗さ,JIS B0601 2001)が下記式(A)を満たすと共に、接着面S31bの表面粗さRaが下記式(B)を満たすことが好ましい。
0.1nm≦Ra≦10nm ・・・(A)
0.1μm≦Ra≦3μm ・・・(B)
式(A)および式(B)に示す関係を満たすことによって、カバーガラス30とパッケージ20との間の接着性を、更に向上することができる。
式(A)に示す下限値よりも小さい場合には、光学有効面S31aを加工するときに手間が多くなるので、製造コストが高くなる場合がある。式(A)に示す上限値よりも大きい場合には、光学有効面S31aを透過する光が散乱し、透過率が減少するおそれがある。
式(B)に示す下限値よりも小さい場合には、カバーガラス30とパッケージ20とが十分に接着しない場合がある。式(B)に示す上限値よりも大きい場合には、カバーガラス30とパッケージ20との間に隙間が生じ、両者を接着した際に気密性が十分でなくなる場合がある。
カバーガラス30は、光(被写体像)が透過するガラス材料で形成されている。
たとえば、カバーガラス30は、フツリン酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラスで形成されているものが好ましい。フツリン酸塩系ガラスは、フッ素元素を組成中に含んでおり、耐候性に優れるとともに、プラスチック材料で形成されたパッケージ20に熱膨張係数が近いため、好適である。リン酸塩系ガラスは、硬度が高いと共に、セラミック材料(アルミナ(Al)など)で形成されたパッケージ20に熱膨張係数が近いため、好適である。この他に、カバーガラス30は、近赤外線をカットするように構成されていてもよい。
フツリン酸塩系ガラスとしては、酸化物で換算したときのガラス組成を質量%で表示した場合に、Pの含有割合が46〜70%であり、MgFの含有割合が0〜25%であり、CaFの含有割合が0〜25%であり、SrFの含有割合が0〜25%であり、LiFの含有割合が0〜20%であり、NaFの含有割合が0〜10%であり、KFの含有割合が0〜10%であり、AlFの含有割合が0.2〜20%であり、ZnFの含有割合が0〜15%であり、LiFとNaFとKFとの含有割合を合計した値が1〜30%であるものが好ましい。
は、フツリン酸塩系ガラスにおいて、ガラスの網目構造を形成する主成分である。Pの含有割合が上述の下限値よりも小さいときには、ガラスの安定性が低下し、熱膨張係数が大きくなって、耐熱衝撃性が低下する場合がある。Pの含有割合が上述の上限値よりも大きいときには、化学的耐久性が低下する場合がある。Pの含有割合は、好ましくは、48〜65%である。
AlFは、フツリン酸塩系ガラスにおいて、化学的耐久性を向上させて、ガラスの粘性を高める成分である。AlFの含有割合が上述の下限値よりも小さいときには、化学的耐久性を向上することが容易でなく、ガラスの粘性を高めることが困難になる場合がある。AlFの含有割合が上述の上限値よりも大きいときには、ガラス化が困難になる場合がある。AlFの含有割合は、好ましくは2〜15%である。
MgF、CaF、SrF、および、BaFは、フツリン酸塩系ガラスにおいて、化学的耐久性を低下させることがなく、ガラスを安定化させる成分である。MgF、CaF、SrF、および、BaFの各含有割合が、上述の上限値よりも大きいときには、溶融温度が高くなって、失透が生じる場合がある。各成分のうち、MgFの含有割合は、15%以下が好ましい。また、CaFの含有割合は、5〜15%が好ましい。SrFの含有割合は、10%以下が好ましい。
LiF、NaF、および、KFは、フツリン酸塩系ガラスにおいて、溶融温度を下げるために有効な成分である。LiF、NaF、および、KFの各含有割合が、上述の上限値よりも大きいときには、化学的耐久性が低下し、耐熱衝撃性が低下する場合がある。また、LiFとNaFとKFとの含有割合を合計した値が、上述した下限値よりも小さいときには、溶融温度を下げることが容易でない。さらに、LiFとNaFとKFとの含有割合を合計した値が、上述した上限値よりも大きいときには、化学的耐久性が著しく低下する場合がある。LiFの含有割合は、4〜15%が好ましい。NaFの含有割合は、5%以下が好ましい。KFの含有割合は、5%以下が好ましい。さらに、LiFとNaFとKFとの含有割合を合計した値は、5〜20%が好ましい。
ZnFは、フツリン酸塩系ガラスにおいて、化学的耐久性を向上させると共に、熱膨張係数を下げる成分である。ZnFの含有割合が、上述の下限値よりも小さいときには、化学的耐久性を向上させることなどが困難になる場合がある。ZnFの含有割合が、上述の上限値よりも大きいときには、ガラスが不安定になる場合がある。ZnFの含有割合は、2〜10%が好ましい。
フツリン酸塩系ガラスについては、上記した全てのフッ化物のうち50%以下を酸化物に置換してもよい。この場合、酸素元素が耐熱衝撃性を高めることができる。50%を超えた割合を置換したときには、溶融温度が高くなる場合がある。
なお、フツリン酸塩系ガラスにおいては、放射されるα線の量を低減する等のために、BaF、PbFを実質的に含まないことが好ましい。
リン酸塩系ガラスとしては、酸化物で換算したときのガラス組成を質量%で表示した場合に、Pの含有割合が50〜85%であり、Alの含有割合が5〜17%であり、Bの含有割合が0〜10%であり、LiOの含有割合が0〜3%であり、NaOの含有割合が0〜5%であり、KOの含有割合が0〜5%であり、SiOの含有割合が0〜3%であり、LiOとNaOとKOとの含有割合を合計した値が0.1〜5%であるものが好ましい。
は、リン酸塩系ガラスにおいて、ガラスの網目を構成する主成分である。Pの含有割合が上述した下限値よりも小さいときには、溶融性が十分でなくなる場合がある。Pの含有割合が上述した上限値よりも大きいときには、失透が発生する場合がある。
Alは、リン酸塩系ガラスにおいて、化学的耐久性を向上させる成分である。Alの含有割合が上述した下限値よりも小さいときには、化学的耐久性を十分に向上させることが困難な場合がある。Alの含有割合が上述した上限値よりも大きいときには、溶融性が十分でなくなる場合がある。
は、リン酸塩系ガラスにおいて、化学的耐久性を向上させ、ガラスの安定性を向上させる成分である。Bの含有割合が上述した下限値よりも小さいときには、化学的耐久性を十分に向上させることが困難な場合がある。Bの含有割合が上述した上限値よりも大きいときには、失透が生ずる場合がある。
LiO、NaO、および、KOは、リン酸塩系ガラスにおいて、ガラスの溶融性を向上させる成分であって、失透を防止するために添加される。LiOとNaOとKOとの含有割合を合計した値が上述した下限値よりも小さいときには、ガラスの溶融性を十分に向上させることができず、失透を十分に防止することが困難になる場合がある。LiOとNaOとKOとの含有割合を合計した値が上述した上限値よりも大きいときには、化学的耐久性が低下する場合がある。
SiOは、リン酸塩系ガラスにおいて、化学的耐久性を向上させる成分である。SiOの含有割合が上述した上限値よりも大きいときには、化学的耐久性が極端に低下する場合がある。
カバーガラス30について近赤外線をカットするように構成する場合には、カバーガラス30のガラス成分としてCuOを含有することが好ましい。たとえば、上記のようにフツリン酸塩系ガラスまたはリン酸塩系ガラスを構成する基礎ガラス成分の合計を100質量部にしたときに、0.1〜5質量部のCuOを、別途、添加することが好ましい。CuOの含有量が上述した下限値よりも小さいときには、十分に近赤外線をカットすることができない場合がある。CuOの含有量が上述した上限値よりも大きいときには、ガラスの安定性が低下する場合がある。
なお、カバーガラス30は、フツリン酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラス以外のガラスであってもよい。たとえば、カバーガラス30は、ケイ酸塩ガラス(ソーダライムガラスなど)、非ケイ酸塩ガラス(ホウ酸塩ガラスなど)、非酸化物ガラスであってもよい。
[A−4]接着層40
接着層40は、図1に示すように、パッケージ20とカバーガラス30との間に介在しており、パッケージ20とカバーガラス30とを接着している。
ここでは、接着層40は、パッケージ20の上端面S22とカバーガラス30の接着面S31bとの両者に接しており、カバーガラス30をパッケージ20に固定している。
たとえば、接着層40は、接着剤をパッケージ20とカバーガラス30との少なくとも一方に塗布し、パッケージ20とカバーガラス30とを組み合わせた後に、その接着剤を硬化させることによって形成される。たとえば、接着層40は、紫外線硬化性樹脂(エポキシ樹脂など)を含む有機系接着剤、熱硬化性樹脂等を含む有機系接着剤、無機系接着剤等を用いて形成される。
[B]カバーガラス30の製造方法
図4は、第1実施形態に係るカバーガラスの製造方法を示すフロー図である。
上述したカバーガラス30を製造する際には、まず、図4に示すように、ガラス板を準備する(ST1)。
ここでは、上述したガラス組成で形成されたガラス板(素板)を準備する。
つぎに、図4に示すように、研磨処理を実施する(ST2)。
ここでは、準備したガラス板において光学有効面S31a(図1等を参照)に対応する部分を含む面について研磨処理を行うことによって、光学有効面S31aを形成する。たとえば、研磨剤を用いて、上記の研磨処理を行う。
つぎに、図4に示すように、粗化処理を実施する(ST3)。
ここでは、準備したガラス板において接着面S31bに対応する部分について粗化処理を行うことによって、光学有効面S31aよりも粗い接着面S31bを形成する。たとえば、光学有効面S31aをマスクした後に、ブラスト処理を行うことによって、上記の粗化処理を行う。
その後、ガラス板を切断する等の処理を行うことによって、上述したカバーガラス30を完成させる。
[C]まとめ
以上のように、本実施形態において、カバーガラス30は、固体撮像素子10を収容するパッケージ20に接着層40を介して接着される接着面S31bと、そのパッケージ20に収容された固体撮像素子10の受光面S11に入射する光(被写体像)が透過する光学有効面S31aとを有し、接着面S31bが光学有効面S31aよりも粗い。このため、本実施形態では、カバーガラス30の接着面S31bは、接着層40を形成するときに用いる接着剤が接触する接触面積が大きい。その結果、本実施形態では、カバーガラス30とパッケージ20との接着強度を大きくすることができる。
したがって、本実施形態では、高温高湿の環境下に撮像装置1が長時間曝された場合に、パッケージ20からカバーガラス30が剥離することを防止することができる。
[D]変形例
[D−1]変形例1−1
上記の実施形態では、パッケージ20に固体撮像素子10とカバーガラス30とが設置される場合(図1参照)について説明したが、これに限らない。
固体撮像素子10とカバーガラス30との他に、レンズ、絞りなどの部材を設置するようにパッケージ20を構成してもよい。
[D−2]変形例1−2
上記の実施形態では、研磨処理の実施(ST2)によって光学有効面S31aを形成した後に、粗化処理の実施(ST3)によって接着面S31bを形成する場合(図4参照)について説明したが、これに限らない。
研磨処理の実施(ST2)と粗化処理の実施(ST3)とについては、順序が逆でもかまわない。
[D−3]変形例1−3
上記の実施形態では、大盤のガラス板において接着面S31bについて粗化処理を行った後に、そのガラス板を切断することで、カバーガラス30を完成させる場合について説明したが、これに限らない。
ガラス板を切断してカバーガラス30を形成した後に、そのカバーガラス30の接着面S31bについて粗化処理を行ってもよい。
<第2実施形態>
[A]撮像装置の全体構成
図5は、第2実施形態に係るカバーガラスを有する撮像装置の断面図である。図5では、図1と同様に、受光面S11に沿った面(xy面)に対して垂直な面(xz面)について示している。
本実施形態において、撮像装置1bは、図5に示すように、カバーガラス30bが、第1実施形態の場合(図1などを参照)と異なる。本実施形態は、この点、及び、これに関連する点を除き、第1実施形態の場合と同様である。このため、本実施形態において、上記の実施形態と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
図5に示すように、カバーガラス30bにおいて、接着面S31bが位置する周縁部は、光学有効面S31aが位置する中央部よりも厚みが薄くなるように形成されている。ここでは、カバーガラス30bは、一方の主面S31において、光学有効面S31aと接着面S31bとの境界に段差が形成されている。
[B]カバーガラス30bの製造方法
本実施形態において、カバーガラス30bを製造するときには、上記の実施形態の場合と同様に、粗化処理(ST3,図4参照)によって、光学有効面S31aよりも接着面S31bを粗くする。
本実施形態では、上記の実施形態と異なり、粗化処理(ST3,図4参照)の際に、ガラス板において接着面S31bが位置する周縁部を、光学有効面S31aが位置する中央部よりも薄くする。
たとえば、ガラス板において接着面S31bが位置する周縁部について、研削砥石を用いて研削加工を行うことによって、接着面S31bを形成する。この際、その接着面S31bが所定の表面粗さになるように、研削砥石の番手(砥石の材質や粒径他)を選択する。
[C]まとめ
以上のように、本実施形態のカバーガラス30bは、上記の実施形態の場合と同様に、接着面S31bが光学有効面S31aよりも粗い。このため、本実施形態では、上記の実施形態の場合と同様に、高温高湿の環境下に撮像装置1bが長時間曝された場合であっても、パッケージ20からカバーガラス30bが剥離することを防止することができる。
特に、本実施形態のカバーガラス30bは、接着面S31bが位置する周縁部が、光学有効面S31aが位置する中央部よりも薄い。このため、本実施形態では、接着面S31bが位置する周縁部の方が、光学有効面S31aが位置する中央部よりも、紫外線が透過しやすい。その結果、本実施形態では、紫外線硬化性樹脂を含む接着剤について効果的に硬化させて、接着層40を形成することができる。したがって、本実施形態では、撮像装置1bの組み立てを効率よく行うことができる。
<第3実施形態>
[A]撮像装置の全体構成
図6は、第3実施形態に係るカバーガラスを有する撮像装置の断面図である。図6では、図1と同様に、受光面S11に沿った面(xy面)に対して垂直な面(xz面)について示している。
本実施形態において、撮像装置1cは、図6に示すように、カバーガラス30cが、第1実施形態の場合(図1などを参照)と異なる。本実施形態は、この点、及び、これに関連する点を除き、第1実施形態の場合と同様である。このため、本実施形態において、上記の実施形態と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
図6に示すように、カバーガラス30cは、接着面S31bが光学有効面S31aに対して傾斜している。ここでは、カバーガラス30cは、接着面S31bが位置する周縁部が、光学有効面S31aが位置する中央部から離れるに伴って薄くなっている。つまり、接着面S31bは、一方の主面S31において外側に位置する端部が、他方の主面S32の側に位置するように、光学有効面S31aに対して傾斜している。
[B]カバーガラス30cの製造方法
本実施形態において、カバーガラス30cを製造するときには、上記の実施形態の場合と同様に、粗化処理(ST3,図4参照)によって、光学有効面S31aよりも接着面S31bを粗くする。
これと共に、本実施形態では、上記の実施形態と異なり、粗化処理(ST3,図4参照)の際に、ガラス板において、接着面S31bが位置する部分が、光学有効面S31aが位置する部分から離れるに伴って薄くなるように、接着面S31bを光学有効面S31aに対して傾斜させる。つまり、カバーガラス30cの周縁部が内側から外側に向うに伴って中央部よりも薄くなるように粗化処理を行う。
たとえば、ガラス板の角部について、ダイヤモンドホイールなどを使用して面取り加工する方法(いわゆる芯取り方法)や、断面がV字型であるダイシングブレードを使用して側面をベベルカットする方法によって、上記の粗化処理を行う。
[C]まとめ
以上のように、本実施形態のカバーガラス30cは、上記の実施形態の場合と同様に、接着面S31bが光学有効面S31aよりも粗い。このため、本実施形態では、上記の実施形態の場合と同様に、高温高湿の環境下に撮像装置1cが長時間曝された場合であっても、パッケージ20からカバーガラス30cが剥離することを防止することができる。
また、本実施形態では、第2実施形態と同様に、接着面S31bが位置する周縁部が、光学有効面S31aが位置する中央部よりも薄い。このため、本実施形態では、接着面S31bが位置する周縁部の方が、光学有効面S31aが位置する中央部よりも、紫外線が透過しやすい。その結果、本実施形態では、紫外線硬化性樹脂を含む接着剤について効果的に硬化させて、接着層40を形成することができる。したがって、本実施形態では、撮像装置1bの組み立てを効率よく行うことができる。
<第4実施形態>
[A]撮像装置の全体構成
図7は、第4実施形態に係るカバーガラスを有する撮像装置の断面図である。図7では、図1と同様に、受光面S11に沿った面(xy面)に対して垂直な面(xz面)について示している。
本実施形態において、撮像装置1dは、図7に示すように、密着強化層31がカバーガラス30に設けられている点が、第1実施形態の場合(図1などを参照)と異なる。本実施形態は、この点、及び、これに関連する点を除き、第1実施形態の場合と同様である。このため、本実施形態において、上記の実施形態と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
図7に示すように、撮像装置1dにおいて、カバーガラス30は、接着面S31bに密着強化層31が被覆されている。そして、撮像装置1dは、その密着強化層31を介して接着層40が接着面S31bに設けられている。
図8は、第4実施形態に係るカバーガラスの平面図である。図8では、図2と同様に、受光面S11に沿った面(xy面)のうち、カバーガラス30の一方の主面S31について示している。
密着強化層31は、図8に示すように、カバーガラス30の一方の主面S31において周縁部に位置している接着面S31bの全体を被覆するように形成されている。
図9は、第4実施形態に係るカバーガラスの一部を拡大して示す断面図である。図9では、図3と同様に、図1に示す断面の一部について模式的に示している。
カバーガラス30は、図9に示すように、接着面S31bが光学有効面S31aよりも粗くなるように形成されている。そして、密着強化層31は、その表面が粗い接着面S31bを被覆している。ここでは、密着強化層31は、接着層40が接する面(図9では下面)が、光学有効面S31aよりも表面粗さの値が大きくなるように、接着面S31bを被覆している。これにより、カバーガラス30は、接着層40を形成するときに用いる接着剤が接触する面積が大きくなる。
さらに、密着強化層31は、以下の作用により、カバーガラス30とパッケージ20との接着強度を向上させることができる。
カバーガラス30および接着層40が高温高湿雰囲気下に長時間曝された場合には、カバーガラス30の一部の成分が水分と反応して接着層40が変質し、接着強度が低下する場合がある。しかし、本実施形態では、カバーガラス30と接着層40との間に密着強化層31が介在しているので、カバーガラス30と接着層40との両者は、直接接触しない。このため、本実施形態では、カバーガラス30の成分に起因して接着層40が変質することを抑制可能であるので、接着強度を向上することができる。
したがって、本実施形態では、パッケージ20からカバーガラス30が剥離することを更に効果的に防止することができる。
密着強化層31は、シリコン元素成分を含むことが好ましい。たとえば、密着強化層31については、酸化シリコンを堆積させることによって形成することが好ましい。この場合において、カバーガラス30と密着強化層31との間に水分が介在した場合には、カバーガラス30に含まれるOH基と、密着強化層31に含まれるシリコン元素との間に水素結合が形成されるので、カバーガラス30と密着強化層31との結合が強くなる。その結果、上述の結合状態がガラスネットワークのように網目状態になるので、カバーガラス30と密着強化層31との間と共に、密着強化層31と接着層40との間において、密着性が向上すると考えられる。
特に、カバーガラス30が非架橋状態のリン(P)元素をガラス成分として含有している場合には、その非架橋状態のリン(P)元素が、酸素元素を介して、密着強化層31に含まれるシリコン元素と架橋する。このため、カバーガラス30と密着強化層31との間の結合が更に強くなる。その結果、上記と同様に、密着強化層31と接着層40との間において密着性が向上すると考えられる。
密着強化層31は、たとえば、厚さが0.1μm〜10μmの範囲になるように形成される。密着強化層31の厚さが0.1μm未満の場合には、接着強度を向上させる効果が小さくなる場合がある。密着強化層31の厚さが10μmを超える場合には、密着強化層31を形成するための工程に起因し生産性が低下するおそれがある。
[B]カバーガラス30の製造方法
本実施形態では、上記の実施形態の場合と同様に、粗化処理(ST3,図4参照)によって、光学有効面S31aよりも接着面S31bを粗くする。
そして、ガラス板のうち粗化工程で粗化処理が行われた接着面S31bを被覆するように、密着強化層31を形成する。ここでは、たとえば、酸化シリコンを堆積させることによって、密着強化層31を形成する。
[C]まとめ
以上のように、本実施形態のカバーガラス30は、上記の実施形態の場合と同様に、接着面S31bが光学有効面S31aよりも粗い。このため、本実施形態では、カバーガラス30は接着層40を形成するときに用いる接着剤が接触する面積が大きい。また、本実施形態のカバーガラス30は、その接着面S31bに密着強化層31が被覆されている。そして、その密着強化層31を介して接着層40が接着面S31bに設けられる。
したがって、本実施形態では、上述したように、カバーガラス30とパッケージ20との接着性を向上することができる。
[D]変形例
[D−1]変形例4−1
上記の実施形態では、密着強化層31を接着面S31bの全体に形成する場合について説明したが(図9参照)、これに限らない。
密着強化層31について、接着面S31bの一部を被覆するように形成してもよい。
[D−2]変形例4−2
上記の実施形態では、密着強化層31が単層である場合について説明したが(図9参照)、これに限らない。
密着強化層31は、複数の層を積層した積層体であってもよい。たとえば、密着強化層31は、複数の誘電体層が積層された誘電体多層膜であってもよい。誘電体多層膜は、たとえば、屈折率が高い高屈折層と、その高屈折率層よりも屈折率が低い低屈折層とを交互に積層することによって形成される。高屈折層は、たとえば、酸化チタン(TiO)で形成される。これに対して、低屈折層は、たとえば、酸化シリコン(SiO)で形成される。
この場合には、その誘電体多層膜を構成する複数の誘電体層のうち、最も外側に位置する誘電体層が、酸化シリコンで形成されていることが好ましい。
[D−3]変形例4−3
上記の実施形態では、密着強化層31がカバーガラス30において接着面S31bを被覆するように形成され、接着面S31bと同じ面に位置する光学有効面S31aには密着強化層31が形成されていない場合について説明したが(図9参照)、これに限らない。
密着強化層31については、カバーガラス30において接着面S31bと共に光学有効面S31aを被覆するように形成してもよい。この場合には、密着強化層31のうち光学有効面S31aを被覆する部分が、光学要素として機能することが好ましい。
具体的には、密着強化層31は、光学有効面S31aを被覆する部分において、反射防止層、赤外線カット層、紫外線カット層、および、紫外線赤外線カット層のいずれかとして機能するように構成されていることが好ましい。すなわち、密着強化層31は、固体撮像素子10の受光面S11側から入射する光が反射することを防止するように構成されていてもよい。また、密着強化層31は、固体撮像素子10の受光面S11へ入射する光のうち、赤外線と紫外線との少なくとも一方を選択的に低減させて、可視光を透過するように構成されていてもよい。
たとえば、複数の誘電体層が接着面S31bと光学有効面S31aとの両者を被覆するように積層された誘電体多層膜を、密着強化層31として形成してもよい。
以下より、実施例等について説明する。以下に示す各例のうち、例1、例2は、実施例であり、例3は、比較例である。各例の詳細について順次説明する。
[A]カバーガラスの作製
[例1]
例1においてカバーガラスを作製する際には、まず、フツリン酸ガラスのガラス板(商品面:NF−50,AGCテクノグラス社製,厚み0.3mm)を準備した。
つぎに、その準備したガラス板について粗化処理を行うことによって接着面を形成した。具体的には、1次ラップ加工(#500〜#600)を行うことによって、粗化処理を行った。
例1における接着面S31bの表面粗さRaは、表1に示す値であった。
[例2]
例2においてカバーガラス30を作製する際には、まず、例1と同様な組成で形成されたガラス板について、粗化処理を行うことによって接着面を形成した。具体的には、例1の場合と同様に1次ラップ加工(#500〜#600)を行った後に、2次ラップ加工(#1500)を更に行うことによって、粗化処理を行った。
例2における接着面S31bの表面粗さRaは、表1に示す値であった。
[例3]
例3においてカバーガラス30を作製する際には、まず、例1と同様な組成で形成されたガラス板について接着面を形成した。具体的には、例1の場合と同様に1次ラップ加工(#500〜#600)を行った後に、例2の場合と同様に2次ラップ加工(#1500)を更に行った。そして、更に、ポリッシュ加工を行って、接着面を形成した。
例3における接着面S31bの表面粗さRaは、表1に示す値であった。
[B]接着強度の測定
上記のように、各例において作製したカバーガラス30について、接着強度(シェア強度)の測定を行った。
図10は、接着強度(シェア強度)の測定を行うときの様子を示す図である。図10では、断面を模式的に示している。
図10に示すように、各例において作製したカバーガラス30の接着面S31bに、接着層40を介して、試験片60を貼り付けた。ここでは、試験片60として、1辺の長さが1mmである立方体形状の水晶(1mm角の水晶)を用いた。また、接着層40については、紫外線硬化型樹脂を含む接着剤(商品名:光硬化型エポキシ樹脂、型番:3114,メーカー名:スリーボンド社製)を用いて形成した。接着強度(シェア強度)のサンプルを作製する際には、まず、カバーガラス30以外の面上にある液状の接着剤に、試験片60のうち一の面を接触させた。これにより、試験片60のうち一の面の全てに接着剤を付着させた。そして、試験片60において接着剤が付着した一の面をカバーガラス30の接着面S31bに対面させて、試験片60をカバーガラス30に貼り付けた。そして、接着剤に紫外線を照射することによって、接着剤を硬化させることによって、接着層40を形成した。このようにして、接着強度(シェア強度)のサンプルを完成させた。
その後、図10に示すように、各例のサンプルについて、カバーガラス30の接着面S31bに沿うように、バネ秤(商品名:メカニカルフォースゲージ、型番:FB,メーカー名:イマダ社製)を用いて試験片60の側面に荷重Fを加えた。このとき、カバーガラス30の接着面S31bから試験片60が剥離した荷重Fを、接着強度として測定した。
ここでは、各例のサンプルに関して、高温高湿試験を未実施の場合(試験時間0時間)と、高温高湿試験を実施済みの場合(試験時間250時間)とのそれぞれについて、サンプルの完成から同様な時間が経過した後に、接着強度の測定を行った。
高温高湿試験については、下記の条件で行った。
・温度:85℃
・相対湿度:85%
・試験時間:250時間
表1では、各例について、接着強度の測定結果を示している。
Figure 2015211190
表1に示すように、例1および例2では、高温高湿試験を行った場合の方が、高温高湿試験を行っていない場合よりも、接着強度が大きい。これに対して、例3では、高温高湿試験を行った場合の方が、高温高湿試験を行っていない場合よりも、接着強度が小さい。表1に示す結果から判るように、例1および例2では、接着面の表面粗さに起因し、高温高湿試験による接着強度の劣化が生じていない。
<その他>
上記した実施形態等は、例として示したものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲において、省略、置き換え、変更などを適宜行うことができる。
1,1b,1c,1d…撮像装置、10…固体撮像素子、20…パッケージ、30,30b,30c…カバーガラス、31…密着強化層、40…接着層、60…試験片、S31a…光学有効面、S31b…接着面、SP20…内部空間

Claims (13)

  1. 固体撮像素子を収容するパッケージに設置されるカバーガラスであって、
    前記固体撮像素子の受光面に入射する光が透過する光学有効面と、
    接着層を介して前記パッケージに接着される接着面と
    を有し、
    前記接着面は、前記光学有効面よりも粗いことを特徴とする、
    カバーガラス。
  2. 前記光学有効面は、表面粗さRaが下記式(A)を満たし、
    前記接着面は、表面粗さRaが下記式(B)を満たす、
    請求項1に記載のカバーガラス。
    0.1nm≦Ra≦10nm ・・・(A)
    0.1μm≦Ra≦3μm ・・・(B)
  3. 前記接着面が位置する部分は、前記光学有効面が位置する部分よりも薄い、
    請求項1または2に記載のカバーガラス。
  4. 前記接着面が位置する部分が、前記光学有効面が位置する部分から離れるに伴って薄くなるように、前記接着面が前記光学有効面に対して傾斜している、
    請求項1または2に記載のカバーガラス。
  5. 前記接着面を被覆する密着強化層
    を備え、
    前記密着強化層を介して前記接着層が前記接着面に設けられる、
    請求項1から4のいずれかに記載のカバーガラス。
  6. 前記密着強化層は、シリコン元素を含む、
    請求項5に記載のカバーガラス。
  7. 近赤外線をカットするように構成されている、
    請求項1から6のいずれかに記載のカバーガラス。
  8. 組成中にフッ素元素を含む、
    請求項1から7のいずれかに記載のカバーガラス。
  9. 固体撮像素子を収容するパッケージに接着層を介して接着される接着面と、前記固体撮像素子の受光面に入射する光が透過する光学有効面とを有するカバーガラスの製造方法であって、
    前記光学有効面よりも前記接着面の方が粗くなるように粗化処理を行う粗化工程
    を有する、
    カバーガラスの製造方法。
  10. 前記光学有効面を形成する部分を研磨することによって、前記光学有効面を形成する研磨工程
    を更に有する、
    請求項9に記載のカバーガラスの製造方法。
  11. 前記粗化工程では、前記カバーガラスにおいて前記接着面が位置する部分が、前記光学有効面が位置する部分よりも薄くなるように、前記粗化処理を行う、
    請求項9または10に記載のカバーガラスの製造方法。
  12. 前記粗化工程では、前記カバーガラスにおいて前記接着面が位置する部分が、前記光学有効面が位置する部分から離れるに伴って薄くなるように、前記接着面を前記光学有効面に対して傾斜させる、
    請求項9または10に記載のカバーガラスの製造方法。
  13. 前記粗化工程において前記粗化処理が行われた接着面を被覆するように、密着強化層を形成する密着強化層形成工程
    を有する、
    請求項9から12のいずれかに記載のカバーガラスの製造方法。
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