JP7098242B2 - 収容容器の製造方法及び収容方法 - Google Patents

収容容器の製造方法及び収容方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7098242B2
JP7098242B2 JP2018170240A JP2018170240A JP7098242B2 JP 7098242 B2 JP7098242 B2 JP 7098242B2 JP 2018170240 A JP2018170240 A JP 2018170240A JP 2018170240 A JP2018170240 A JP 2018170240A JP 7098242 B2 JP7098242 B2 JP 7098242B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
cutting blade
cutting
lid
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018170240A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020043246A (ja
Inventor
健人 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Corp filed Critical Disco Corp
Priority to JP2018170240A priority Critical patent/JP7098242B2/ja
Publication of JP2020043246A publication Critical patent/JP2020043246A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7098242B2 publication Critical patent/JP7098242B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Fluid Pressure (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

本発明は、デバイスを収容する収容容器の製造方法、及び、該収容容器にデバイスを収容する収容方法に関する。
近年、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の開発が盛んに進められており、MEMS技術を用いたデバイス(MEMSデバイス)は自動車、情報通信、医療など幅広い分野で利用されている。例えば、加速度センサや圧力センサなどのMEMSデバイスが実用化されており、これらのデバイスは携帯電話や自動車の部品など様々な電子機器に搭載されている。
上記のようなデバイスは、ガラス等でなる収容容器に覆われた状態で電子機器に搭載されることがある。例えば特許文献1には、ガラスやシリコン等でなる基板によって覆われた加速度センサが開示されている。デバイスを収容容器に収容することにより、外部からの衝撃によるデバイスの損傷が防止される。また、デバイスが外気から隔離され、外気の湿度の変化等がデバイスの特性に影響を及ぼすことを回避できる。
デバイスを収容する収容容器は、例えば、デバイスが配置される凹部を備える収容部と、収容部の凹部を塞ぐ蓋部とを備える。収容部の凹部にデバイスを配置した状態で、収容部と蓋部とを接合することにより、デバイスが収容容器に封入される。この収容部と蓋部との接合には、例えば接着剤が用いられる。具体的には、蓋部の一部に接着剤を塗布し、収容部と蓋部とを接着剤を介して貼り合わせることにより、収容部と蓋部とが接合される。
収容部と蓋部との接合に接着剤を用いる場合、蓋部の接着剤が塗布される領域には微細な凹凸が形成されることがある。この微細な凹凸により、蓋部の接着剤が塗布される領域が粗くなるため、蓋部と接着剤との接触面積が増大し、接着剤の蓋部に対する接着力を向上させることができる。
この蓋部への粗面の形成には、例えばサンドブラストが用いられる。サンドブラストを用いて蓋部の接着剤が塗布される領域に向かってアルミナやガラスビーズ等でなる研磨材を吹き付けることにより、該領域に微細な凹凸が形成される。
特開2008-157674号公報
上記のように、サンドブラストを用いて収容容器が備える蓋部に粗面を形成する場合には、蓋部を製造した後、専用の装置を用いて蓋部の所定の領域に大量の研磨材を吹き付ける工程が更に必要となる。そのため、蓋部への粗面の形成に手間とコストがかかる。また、蓋部に研磨材を吹き付けると、研磨材の衝突によって蓋部にクラックが発生することがある。この場合、蓋部の強度が低下してしまい、収容容器の品質が低下する。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、デバイスを収容する高品質の収容容器を簡易に製造することが可能な収容容器の製造方法、及び、該収容容器にデバイスを収容する収容方法の提供を課題とする。
本発明の一態様によれば、凹部を備える収容部と、該凹部を塞ぐように該収容部に接合される蓋部と、を備える収容容器の製造方法であって、基板を切削装置の保持テーブルによって保持する保持工程と、第1切削ブレードを該基板に切り込ませることにより、第1の方向に沿う複数の第1加工溝と、該第1の方向と交差する第2の方向に沿う複数の第2加工溝とを該基板に形成する加工溝形成工程と、該第1切削ブレードよりも幅の小さい第2切削ブレードを該第1加工溝の底面及び該第2加工溝の底面に切り込ませることにより、該基板を、中央部と、該中央部よりも厚さが小さく該収容部と接合するための接着剤が接着される外周部とを備える複数の該蓋部に分割する分割工程と、を備え、該第2切削ブレードに含まれる砥粒の粒径は、該第1切削ブレードに含まれる砥粒の粒径よりも小さい収容容器の製造方法が提供される。
また、本発明の一態様によれば、上記の収容容器の製造方法によって製造された収容容器にデバイスを収容する収容方法であって、該蓋部の該外周部に該接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、デバイスが配置された該凹部に該中央部が挿入されるように、該収容部と該蓋部とを該接着剤を介して接合する接合工程と、を備える収容方法が提供される。
本発明の一態様に係る収容容器の製造方法は、第1切削ブレードを基板に切り込ませて加工溝を形成する加工溝形成工程と、第1切削ブレードよりも幅の小さい第2切削ブレードを該加工溝の底面に切り込ませることにより、基板を複数の蓋部に分割する分割工程と、を備える。この製造方法によれば、第1切削ブレードによる切削によって微細な凹凸が形成され粗くなった加工溝の底面が、収容部と蓋部との接合時に接着剤が接着される蓋部の外周部の表面となる。
このように、接着剤が接着される蓋部の外周部に粗面を形成する工程を基板の切削加工の工程に組み込むことにより、蓋部の製造後にサンドブラストを用いて蓋部に粗面を形成する工程を省略できる。そのため、蓋部への粗面の形成に要する手間とコストを削減できるとともに、研磨材の吹き付けによるクラックの発生を防止でき、デバイスを収容する高品質の収容容器を簡易に製造することが可能となる。
図1(A)は収容容器を示す斜視図であり、図1(B)は収容容器を示す断面図である。 図2(A)は基板を示す斜視図であり、図2(B)は基板が環状フレームによって支持される様子を示す斜視図である。 保持工程の様子を示す斜視図である。 加工溝形成工程の様子を示す斜視図である。 基板に加工溝が形成される様子を示す一部断面側面図である。 分割工程の様子を示す斜視図である。 基板が分割される様子を示す一部断面側面図である。 蓋部を示す斜視図である。 収容部と蓋部とが接合される様子を示す断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。まず、本実施形態に係る収容容器の構成例について説明する。図1(A)は収容容器11を示す斜視図であり、図1(B)は収容容器11を示す断面図である。
収容容器11は、デバイスを収容する容器であり、収容容器11には例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスが収容される。MEMSデバイスの例としては、加速度センサや圧力センサなどが挙げられる。ただし、収容容器11に収容されるデバイスの種類、数量、形状、構造、大きさ等に制限はない。
収容容器11は、ガラス等によって直方体状に形成された収容部13を備える。収容部13は、平面視で矩形状に形成された板状の底部13aと、底部13aの外周部と接続された側壁13bとを備える。底部13aと側壁13bとは、互いに概ね垂直に配置されている。また、収容部13は、その内部に底部13aと側壁13bとによって囲まれた直方体状の凹部13cを備える。この凹部13cは、収容部13の上面13dから底部13aに向かって設けられている。
凹部13cには、上記のデバイスが収容される。なお、凹部13cに所望のデバイスを収容可能であれば、収容部13及び凹部13cの形状に制限はない。例えば、収容部13、凹部13cはそれぞれ、立方体状や円柱状であってもよい。
また、収容容器11は、収容部13が備える凹部13cを塞ぐ蓋部15を備える。蓋部15はガラス等でなり、表面15a及び裏面15bを備える板状に形成されている。また、蓋部15は、中央部15cと、中央部15cを囲み中央部15cよりも厚さが小さい(薄い)外周部15dとを備え、中央部15cと外周部15dとの境界には段差部15eが形成されている。すなわち、蓋部15は表面15a側に突出する凸部15fを中央部15cに備える。
なお、蓋部15は、収容部13の上面13dと平面視で概ね同一の形状(矩形状)に形成されており、中央部15c(凸部15f)は、収容部13の凹部13cと平面視で概ね同一の形状(矩形状)に形成されている。そのため、蓋部15の表面15a側を収容部13の上面13d上に配置すると、外周部15dと収容部13の上面13dとが接触するとともに、中央部15c(凸部15f)が収容部13の凹部13cに挿入され、凹部13cの上部が塞がれる。
収容容器11にデバイスを収容する際は、まず、収容部13の凹部13cの内部にデバイスを配置する。そして、蓋部15の外周部15dに接着剤を塗布し、収容部13の凹部13cの上部を塞ぐように蓋部15を配置する。これにより、中央部15cが凹部13cに挿入されるとともに、収容部13の上面13dと蓋部15の外周部15dとが接着剤を介して接着され、収容部13と蓋部15とが接合される。
このようにデバイスを収容容器11に収容することにより、外部からの衝撃によるデバイスの損傷が防止される。また、デバイスが外気から隔離され、外気の湿度の変化等がデバイスの特性に影響を及ぼすことを回避できる。そして、収容容器11に収容されたデバイスは、各種の電子機器に搭載される。
収容部13と蓋部15とを接着剤によって接合する場合、例えば蓋部15の外周部15dに接着剤が塗布される。そのため、外周部15dの表面には微細な凹凸が形成されることが好ましい。この微細な凹凸によって外周部15dの表面が粗くなり、外周部15dと接着剤との接触面積が増大するため、接着剤の外周部15dに対する接着力が向上する。この外周部15dへの粗面の形成は、例えばサンドブラストを用いて外周部15dにアルミナやガラスビーズ等でなる研磨材を吹き付けることによって行われる。
しかしながら、サンドブラストを用いる場合、蓋部15を製造した後、専用の装置を用いて外周部15dに大量の研磨材を吹き付ける工程が更に必要となる。そのため、蓋部15への粗面の形成に手間とコストがかかる。また、外周部15dに研磨材を吹き付けると、研磨材の衝突によって外周部15dにクラックが発生することがある。この場合、蓋部15の強度が低下してしまい、収容容器11の品質が低下する。
そこで、本実施形態に係る収容容器の製造方法では、第1切削ブレードを基板に切り込ませて加工溝を形成した後、第1切削ブレードよりも幅の小さい(薄い)第2切削ブレードを該加工溝の底面に切り込ませることにより、基板を複数の蓋部15に分割する。この方法によれば、第1切削ブレードによる切削によって加工溝の底面に微細な凹凸が形成される。そして、この微細な凹凸によって粗くなった加工溝の底面が、蓋部15の外周部15dの表面となる。
このように、外周部15dに粗面を形成する工程を基板の切削加工の工程に組み込むことにより、蓋部15の製造後に上記のサンドブラストを用いて蓋部15に粗面を形成する工程を省略できる。そのため、蓋部15への粗面の形成に必要な手間とコストを削減できるとともに、研磨材の吹き付けによるクラックの発生を防止でき、デバイスを収容する高品質の収容容器11を簡易に製造することが可能となる。
以下、本実施形態に係る収容容器の製造方法の具体例について説明する。以下に説明する収容容器の製造方法では、基板に対して切削ブレードを用いた切削加工を施すことにより、収容容器11の蓋部15を得る。
図2(A)は、蓋部15の製造に用いられる基板21を示す斜視図である。基板21は、ガラス等の材料でなり、表面21a及び裏面21bを備える板状に形成されている。図2(A)では一例として、平面視で矩形状の基板21を示している。ただし、後の工程において切削ブレードによる切削加工が可能であれば、基板21の材質、形状、大きさ等に制限はない。
基板21は、テープ23を介して中央部に円形の開口25aを備える環状フレーム25によって支持される。図2(B)は、基板21が環状フレーム25によって支持される様子を示す斜視図である。
基板21の裏面21b側には、樹脂等でなる円形のテープ23が貼付される。なお、テープ23は、基板21の裏面21bの全体を覆うことが可能な径を有し、基板21はテープ23の中央部に配置される。また、テープ23の外周部は環状フレーム25に貼付される。これにより、基板21がテープ23を介して環状フレーム25によって支持される。
収容容器11の蓋部15は、切削装置によって基板21を加工することにより製造される。そして、基板21を切削装置によって加工する際は、まず、基板21を切削装置の保持テーブルによって保持する保持工程を実施する。図3は、保持工程の様子を示す斜視図である。
切削装置2は、基板21を保持する保持テーブル(チャックテーブル)4を備える。保持テーブル4の上面は基板21を保持する円形の保持面を構成しており、この保持面は保持テーブル4の内部に形成された吸引路(不図示)を介して吸引源(不図示)と接続されている。
保持テーブル4の周囲には、基板21を支持する環状フレーム25を把持して固定する複数のクランプ(不図示)が設けられている。また、保持テーブル4は、保持テーブル4の下側に設けられた移動機構(不図示)及び回転機構(不図示)と連結されている。移動機構は、保持テーブル4を加工送り方向(X軸方向)に移動させ、回転機構は、保持テーブル4を鉛直方向(Z軸方向)に概ね平行な回転軸の周りに回転させる。
保持テーブル4の上方には、基板21を切削する切削ユニット6が配置されている。切削ユニット6はスピンドルハウジング8を備え、スピンドルハウジング8内にはモータ等の回転駆動源と接続されたスピンドル(不図示)が収容されている。また、スピンドルの先端部はスピンドルハウジング8の外部に露出しており、この先端部には第1切削ブレード10が装着される。
第1切削ブレード10は、ダイヤモンド等でなる砥粒をボンド材で結合することにより円環状に形成される。ボンド材としては、例えばメタルボンド、レジンボンド、ビトリファイドボンドなどが用いられる。
第1切削ブレード10は、スピンドルハウジング8に固定されたブレードカバー12に覆われている。ブレードカバー12は、純水などの切削液が供給されるチューブ(不図示)に接続される接続部14と、接続部14に接続され、第1切削ブレード10の表面側と裏面側とにそれぞれ配置される一対のノズル16とを備える。一対のノズル16にはそれぞれ、第1切削ブレード10に向かって開口する噴射口(不図示)が形成されており、接続部14に供給された切削液は一対のノズル16の噴射口から第1切削ブレード10の表面及び裏面に向かって噴射される。
保持工程ではまず、基板21の裏面21b側に貼付されているテープ23を保持テーブル4の保持面に接触させるとともに、クランプで環状フレーム25を固定する。これにより、基板21は表面21a側が上方に露出するように、テープ23を介して保持テーブル4の保持面上に配置される。この状態で保持テーブル4の保持面に吸引源の負圧を作用させると、基板21がテープ23を介して保持テーブル4によって吸引保持される。
次に、第1切削ブレード10を基板21に切り込ませることにより、基板21に加工溝を形成する加工溝形成工程を実施する。図4は、加工溝形成工程の様子を示す斜視図である。
加工溝形成工程ではまず、第1切削ブレード10の下端が基板21の表面21aよりも下方で、且つ裏面21bよりも上方に配置されるように、切削ユニット6の位置を調整する。また、切削装置2の加工送り方向(X軸方向)と、基板21の第1の方向(図4の矢印Aで示す方向)とが概ね平行となるように保持テーブル4を回転させる。
そして、第1切削ブレード10を回転させながら保持テーブル4を加工送り方向(X軸方向)に移動させることにより、第1切削ブレード10と保持テーブル4とを相対的に移動させる。これにより、第1切削ブレード10が基板21に切り込み、基板21の表面21a側には基板21の第1の方向に沿う直線状の第1加工溝21cが形成される。
その後、切削ユニット6をY軸方向(割り出し送り方向)に移動させ、同様に第1加工溝21cを形成する。この手順を繰り返すことにより、基板21の表面21a側には第1の方向に沿う複数の第1加工溝21cが所定の間隔で形成される。
図5は、基板21に第1加工溝21cが形成される様子を示す一部断面側面図である。図5に示すように、第1切削ブレード10が基板21に切り込むと、第1切削ブレード10に含まれる砥粒が基板21に接触し、第1切削ブレード10の幅(W)と略同一の幅を有する第1加工溝21cが形成される。また、第1加工溝21cの底面21dには、第1切削ブレード10に含まれる砥粒の大きさ等に応じた粗さの微細な凹凸が形成される。
この微細な凹凸が形成された底面21dは、後の工程(分割工程)で基板21を分割することによって得られる蓋部15の外周部15d(図1参照)の表面に相当する。そのため、第1切削ブレード10に含まれる砥粒の大きさは、蓋部15に外周部15dに所望の粗さの凹凸が形成されるように選択する。例えば、第1切削ブレード10に含まれる砥粒の粒径は、40μm以上100μm以下とすることが好ましい。
次に、切削装置2の加工送り方向(X軸方向)と、基板21の第1の方向と交差する第2の方向(図4の矢印Bで示す方向)とが概ね平行となるように、保持テーブル4を鉛直方向(Z軸方向)に概ね平行な回転軸の周りに90°回転させる。そして、第1加工溝21cの形成と同様の手順で、基板21を第1切削ブレード10によって切削する。これにより、基板21の第2の方向に沿う直線状の複数の第2加工溝21e(図6参照)が所定の間隔で形成される。
上記の加工溝形成工程により、基板21の表面21a側には、第1の方向に沿う複数の第1加工溝21cと、第2の方向に沿う複数の第2加工溝21eとが、互いに交差するように形成される。
次に、第2切削ブレードを基板21に切り込ませることにより、基板21を複数の蓋部15に分割する分割工程を実施する。図6は、分割工程の様子を示す斜視図である。
分割工程ではまず、切削ユニット6に装着されている第1切削ブレード10を取り外し、第2切削ブレード18をスピンドルの先端部に装着する。第2切削ブレード18は、第1切削ブレード10と同様、ダイヤモンド等でなる砥粒をボンド材で結合することにより円環状に形成される。ただし、第2切削ブレード18の幅(W)は第1切削ブレード10の幅(W)よりも小さい。
次に、第2切削ブレード18の下端が基板21の裏面21bよりも下方に配置されるように、切削ユニット6のZ軸方向における位置(高さ)を調整する。また、切削装置2の加工送り方向(X軸方向)と、基板21の第1の方向(図6の矢印Aで示す方向)とが概ね平行となるように保持テーブル4を回転させる。さらに、第1加工溝21cの幅方向における中心を通る直線上に第2切削ブレード18が配置されるように、切削ユニット6のY軸方向における位置を調整する。
そして、第2切削ブレード18を回転させながら保持テーブル4を加工送り方向(X軸方向)に移動させる。これにより、第2切削ブレード18と保持テーブル4とが相対的に移動して第2切削ブレード18が基板21に切り込み、基板21が分割される。
図7は、基板21が分割される様子を示す一部断面側面図である。図7に示すように、分割工程では、第2切削ブレード18が第1加工溝21cの内部を通過するように切削ユニット6が位置付けられる。そのため、第2切削ブレード18は第1加工溝21cの底面21dに切り込み、基板21には、第1加工溝21cよりも幅が小さく第1加工溝21cの底面21dから基板21の裏面21bに達するカーフ(切り口)21fが形成される。これにより、基板21が第1加工溝21cに沿って分割される。
なお、第2切削ブレード18としては、基板21の分割に適した大きさの砥粒を含むものを用いることが好ましい。具体的には、第2切削ブレード18に含まれる砥粒の粒径は、加工溝形成工程で用いられる第1切削ブレード10(図4参照)に含まれる砥粒の粒径よりも小さい。例えば、第2切削ブレード18に含まれる砥粒の粒径は、14μm以上35μm以下とすることが好ましい。このように砥粒の大きさを適切に選択することにより、第2切削ブレード18で基板21を切削した際、基板21に欠け(チッピング)やクラックが発生することを防止できる。
その後、同様の手順を繰り返し、他の第1加工溝21cに沿ってカーフ21fを形成し、基板21を更に分割する。そして、全ての第1加工溝21cに沿ってカーフ21fが形成された後、第2加工溝21eに沿って同様にカーフ21fを形成する。
具体的には、まず、切削装置2の加工送り方向(X軸方向)と、基板21の第2の方向(図6の矢印Bで示す方向)とが概ね平行となるように、保持テーブル4を鉛直方向(Z軸方向)に概ね平行な回転軸の周りに90°回転させる。そして、同様の手順によって全ての第2加工溝21eに沿ってカーフ21fを形成する。これにより、基板21は複数の蓋部15に分割される。
図8は、基板21の分割によって得られた蓋部15を示す斜視図である。図8に示すように、蓋部15には、中央部15cよりも厚さの小さい外周部15dが形成されている。外周部15dは、加工溝形成工程で第1切削ブレード10によって切削された底面21d(図7参照)に対応する部分であり、その表面は微細な凹凸が形成された粗面となっている。この外周部15dは、収容部13と蓋部15とを接合させる際に接着剤が塗布される領域に相当する。
以上の工程により、外周部15dに粗面が形成された蓋部15が製造される。また、図1に示す収容部13が別途製造される。なお、収容部13の製造方法に制限はない。例えば、直方体状のガラス部材に対して凹部13cを形成する切削加工を施すことにより収容部13を製造できる。このようにして、収容部13と蓋部15とを備える収容容器11が製造される。
上記の製造方法によって製造された収容容器11には、MEMSデバイスなどのデバイスが収容される。以下、収容容器11にデバイスを収容する収容方法について説明する。
図9は、収容部13と蓋部15とが接合される様子を示す断面図である。デバイスを収容容器11に収容する際は、まず、蓋部15の外周部15dに、収容部13と蓋部15とを接合するための接着剤31を塗布する接着剤塗布工程を実施する。なお、接着剤31の材質は、収容部13及び蓋部15の材質等に応じて適宜選択される。
接着剤31が塗布される外周部15dは、加工溝形成工程で第1切削ブレード10によって切削された領域に相当し、その表面は凹凸が形成された粗面となっている。そのため、外周部15dが平らである場合と比較して、外周部15dと接着剤31との接触面積が大きくなり、接着剤31の接着力を蓋部15に対して確実に作用させることができる。また、蓋部15には段差部15eが形成されているため、外周部15dに接着剤31を塗布した際、接着剤31が中央部15c側にはみ出すことを防止できる。
次に、収容部13と蓋部15とを、接着剤31を介して接合する接合工程を実施する。具体的には、まず、蓋部15の表面15a側を、凹部13cの内部にデバイスが配置された収容部13の上面13d側と対向させ、外周部15dが平面視で収容部13の上面13dと重畳するように蓋部15を位置付ける。そして、蓋部15を収容部13に向かって押し付け、収容部13と蓋部15とを接着剤31を介して接触させる。
このとき、蓋部15の中央部15c(凸部15f)が収容部13の凹部13cに挿入される。これにより、収容部13と蓋部15との位置合わせが行われ、接合位置のずれが防止される。
収容部13と蓋部15とが接合されると、デバイスが収容容器11に封入される。このようにデバイスを収容容器11に収容することにより、外部からの衝撃によるデバイスの損傷が防止される。また、デバイスが外気から隔離され、外気の湿度の変化等がデバイスの特性に影響を及ぼすことを回避できる。
以上の通り、本実施形態に係る収容容器の製造方法では、第1切削ブレード10を基板21に切り込ませて第1加工溝21c及び第2加工溝21eを形成した後、第1切削ブレード10よりも幅の小さい(薄い)第2切削ブレード18を第1加工溝21c及び第2加工溝21eの底面21dに切り込ませることにより、基板21を複数の蓋部15に分割する。
この方法によれば、第1切削ブレード10による切削によって第1加工溝21c及び第2加工溝21eの底面21dに微細な凹凸が形成される。そして、この微細な凹凸が形成された底面21dによって、蓋部15の外周部15dの表面が構成される。
このように、外周部15dに粗面を形成する工程を基板21の切削加工の工程に組み込むことにより、蓋部15の製造後にサンドブラスト等を用いて蓋部15に粗面を形成する工程を省略できる。そのため、蓋部15への粗面の形成に必要な手間とコストを削減できるとともに、研磨材の吹き付けによるクラックの発生等を防止でき、デバイスを収容する高品質の収容容器11を簡易に製造することが可能となる。
なお、上記では、基板21を分割する際、切削装置2のスピンドルに装着された第1切削ブレード10を第2切削ブレード18に交換する形態について説明したが、本実施形態に係る収容容器の製造方法では、2つの切削ユニット6を備えた所謂フェイシングデュアルスピンドルタイプの切削装置を用いることもできる。フェイシングデュアルスピンドルタイプの切削装置は、先端部に切削ブレードが装着される2つのスピンドルを備えており、2つのスピンドルに装着された切削ブレードは互いに対面するように配置される。
この切削装置の一方のスピンドルに第1切削ブレード10を装着し、他方のスピンドルに第2切削ブレード18を装着することにより、切削ブレードの交換作業を行うことなく加工溝形成工程と分割工程とを実施することが可能となる。これにより、収容容器11の製造効率の向上を図ることができる。
また、上記実施形態では接着剤31を蓋部15の外周部15dに塗布する例について説明したが(図9参照)、接着剤31は収容部13の上面13dに塗布されてもよい。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 収容容器
13 収容部
13a 底部
13b 側壁
13c 凹部
13d 上面
15 蓋部
15a 表面
15b 裏面
15c 中央部
15d 外周部
15e 段差部
15f 凸部
21 基板
21a 表面
21b 裏面
21c 第1加工溝
21d 底面
21e 第2加工溝
21f カーフ(切り口)
23 テープ
25 環状フレーム
25a 開口
31 接着剤
2 切削装置
4 保持テーブル(チャックテーブル)
6 切削ユニット
8 スピンドルハウジング
10 第1切削ブレード
12 ブレードカバー
14 接続部
16 ノズル
18 第2切削ブレード

Claims (2)

  1. 凹部を備える収容部と、
    該凹部を塞ぐように該収容部に接合される蓋部と、を備える収容容器の製造方法であって、
    基板を切削装置の保持テーブルによって保持する保持工程と、
    第1切削ブレードを該基板に切り込ませることにより、第1の方向に沿う複数の第1加工溝と、該第1の方向と交差する第2の方向に沿う複数の第2加工溝とを該基板に形成する加工溝形成工程と、
    該第1切削ブレードよりも幅の小さい第2切削ブレードを該第1加工溝の底面及び該第2加工溝の底面に切り込ませることにより、該基板を、中央部と、該中央部よりも厚さが小さく該収容部と接合するための接着剤が接着される外周部とを備える複数の該蓋部に分割する分割工程と、を備え
    該第2切削ブレードに含まれる砥粒の粒径は、該第1切削ブレードに含まれる砥粒の粒径よりも小さいことを特徴とする収容容器の製造方法。
  2. 請求項1に記載の収容容器の製造方法によって製造された収容容器にデバイスを収容する収容方法であって、
    該蓋部の該外周部に該接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
    デバイスが配置された該凹部に該中央部が挿入されるように、該収容部と該蓋部とを該接着剤を介して接合する接合工程と、を備えることを特徴とする収容方法。
JP2018170240A 2018-09-12 2018-09-12 収容容器の製造方法及び収容方法 Active JP7098242B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018170240A JP7098242B2 (ja) 2018-09-12 2018-09-12 収容容器の製造方法及び収容方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018170240A JP7098242B2 (ja) 2018-09-12 2018-09-12 収容容器の製造方法及び収容方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020043246A JP2020043246A (ja) 2020-03-19
JP7098242B2 true JP7098242B2 (ja) 2022-07-11

Family

ID=69798746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018170240A Active JP7098242B2 (ja) 2018-09-12 2018-09-12 収容容器の製造方法及び収容方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7098242B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220154731A (ko) 2020-03-12 2022-11-22 에이지씨 가부시키가이샤 신규의 보레이트 화합물 함유 조성물

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003163297A (ja) 2001-11-28 2003-06-06 Kyocera Corp 光半導体装置
JP2010197595A (ja) 2009-02-24 2010-09-09 Asahi Glass Co Ltd 近赤外線カットフィルタガラスおよびその製造方法
JP2014224022A (ja) 2013-05-17 2014-12-04 旭硝子株式会社 板状ガラスおよび板状ガラスの切断方法
JP2015211190A (ja) 2014-04-30 2015-11-24 旭硝子株式会社 カバーガラス、および、その製造方法
US20180166355A1 (en) 2016-12-14 2018-06-14 Disco Corporation Interposer manufacturing method

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003163297A (ja) 2001-11-28 2003-06-06 Kyocera Corp 光半導体装置
JP2010197595A (ja) 2009-02-24 2010-09-09 Asahi Glass Co Ltd 近赤外線カットフィルタガラスおよびその製造方法
JP2014224022A (ja) 2013-05-17 2014-12-04 旭硝子株式会社 板状ガラスおよび板状ガラスの切断方法
JP2015211190A (ja) 2014-04-30 2015-11-24 旭硝子株式会社 カバーガラス、および、その製造方法
US20180166355A1 (en) 2016-12-14 2018-06-14 Disco Corporation Interposer manufacturing method
JP2018098378A (ja) 2016-12-14 2018-06-21 株式会社ディスコ インターポーザの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020043246A (ja) 2020-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5663126B2 (ja) ワーク搬送方法及びワーク受渡し機構を有する装置
JP2017041574A (ja) ウエーハの加工方法
JP7098242B2 (ja) 収容容器の製造方法及び収容方法
KR20200006013A (ko) 포러스 척 테이블, 포러스 척 테이블의 제조 방법, 및 가공 장치
TWI790395B (zh) 載板的去除方法
JP2008142857A (ja) 研削ヘッド、研削装置、研削方法、及び、半導体装置の製造方法
JP2020119952A (ja) キャリア板の除去方法
JP2017107984A (ja) ウエーハの加工方法
TWI804670B (zh) 半導體裝置的製造方法和製造裝置
JP2014069277A (ja) 切削装置
KR20210153525A (ko) 웨이퍼의 가공 방법
JP7034845B2 (ja) チャックテーブル、研削装置および研削品の製造方法
JP2022020952A (ja) キャリア板の除去方法
JP2517025B2 (ja) 半導体ウェハ・マウンタ
JP2021146416A (ja) ウェーハの研削方法
JP2510024B2 (ja) 半導体製造装置
JP6498550B2 (ja) 旋削装置
JP2021002625A (ja) パッケージデバイスチップの製造方法
KR20190102990A (ko) 박리 방법
JP7126751B2 (ja) 被加工物の研削方法
US20230411180A1 (en) Method of handling wafer
JP2024017800A (ja) 被加工物の加工方法
JP7055557B2 (ja) パッケージ基板用フレーム及びパッケージ基板の研削方法
TW202128357A (zh) 附帶基台之刀片
JP6543525B2 (ja) チャックテーブルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220628

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220628

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7098242

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150