JP2013218245A - 光学素子、撮像装置、カメラ及び光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子、撮像装置、カメラ及び光学素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容器に大きな接合強度をもって接合できる光学素子を提供する。
【解決手段】透光性基材1Aと、この透光性基材1Aの外縁に囲まれた範囲内に設けられている光学機能層と、を含み、外縁は接着面であり、前記接着面の算術平均表面粗さRaが、0.1μm≦Ra≦5μmの範囲内である光学素子。接着面121を光学機能膜ではなく透光性基材1Aの地肌に形成し、この地肌の算術平均表面粗さRaを、0.1μm≦Ra≦5μmとすることにより、接着剤の接着面121へのアンカー効果を大きなものにできる。
【選択図】図2

Description

本発明は、光学素子、撮像装置、カメラ及び光学素子の製造方法に関する。
デジタルカメラ等には撮像装置が使用される。この撮像装置は、容器の内部にCCD等の撮像素子が設けられ、この撮像素子に対向して配置された光学素子が容器に取り付けられた構造である。
光学素子は、平面矩形の板状に形成されたリッドや光学ローパスフィルター等であり、その外周部は容器と接合される接合面とされる。接合面と容器との間には接着剤層が設けられている。
撮像装置として、固体撮像素子を収納するための収納部が形成された基体と、開口部を塞ぐように接着剤で基体に接合された透光性基板とを備え、透光性基板の基体に接合される主面に高屈折率誘導体層と低屈折率誘導体層とを交互に複数積層して誘導体多層膜を形成し、接着剤に接合される最外の低屈折率誘導体層の算術平均表面粗さRaを0.5〜3.0nmとした固体撮像素子収納パッケージがある(特許文献1)。
特許文献1では、低屈折率誘導体層の算術平均表面粗さRaを0.5〜3.0nmとするために、誘導体層を構成する各層に陽イオンが照射される。
さらに、撮像装置を構成する容器として、光半導体素子を搭載するための凹部を有する絶縁基体と、絶縁基体に接合され開口に透光性板材がエポキシ樹脂系接着剤を介して接合される金属枠体とを備え、金属枠体の表面に算術平均表面粗さRaが2〜25nmのSiO層を設けた光半導体素子収納用パッケージがある(特許文献2)。
特許文献2では、算術平均表面粗さRaが2〜25nmのSiO層は、真空蒸着層、スパッタリング法、イオンプレーティング法、ゾルゲル法等によって形成されている。
特開2007−43063号公報 特開2002−33407号公報
特許文献1の従来例では、接着剤に接合される誘導体多層膜のうち最外の低屈折率誘導体層の算術平均表面粗さRaが0.5〜3.0nmとされているので、透光性基板上に被着された誘導体多層膜上を接着剤が濡れ広がり所定の接合領域を超えて透光性基板の撮像領域まで達することを有効に抑制される。
特許文献2の従来例では、SiO層の算術平均表面粗さRaが2〜25nmとされているので、エポキシ樹脂の接着剤に対して良好な投錨効果を得ることができる。
しかしながら、特許文献1では、透光性基材に誘導体多層膜が形成されていることが前提とされており、特許文献2では、透光性基材が接合される金属枠体にSiO層が形成されていることが前提とされているため、光学素子の容器への接合が必ずしも十分であるとはいえない。
基板と膜との界面で剥離が起きる。荒らした膜が不安定(残留応力、等)密着性が悪くなる。
本発明の目的は、容器に大きな接合強度をもって接合できる光学素子、撮像装置、カメラ及び光学素子の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係わる光学素子は、透光性基材と、前記透光性基材の外縁に囲まれた範囲内に設けられている光学機能層と、を含み、前記外縁は接着面であり、前記接着面の算術平均表面粗さRaが、0.1μm≦Ra≦5μmの範囲内であることを特徴とする。
この構成の本適用例では、容器や、その他の接着対象物に光学素子を接着剤で接合するために、光学機能層等に接着剤を介して容器に接合するのではなく、光学機能層等がない光学素子の地肌、つまり、透光性基材自体に接着面を形成した。さらに、接着面の算術平均表面粗さRaを、0.1μm≦Ra≦5μmとすることにより、透光性基材自体が適度な粗さとなって接着剤との接合強度が大きくなる。
透光性基材自体の算術平均表面粗さRaが0.1μm未満であると、透光性基材の接着面に形成された凹凸が小さすぎて、接着剤による十分なアンカー効果を得ることができず、算術平均表面粗さRaが5μmより大きいと、表面を粗くする工程で透光性基材に大きな残留応力が生じることになり、光学素子の品質が不良となる。
[適用例2]
本適用例に係わる光学素子は、前記透光性基材は、前記接着面に対する裏面の算術平均表面粗さRaが0.1μm≦Ra≦5μmの範囲内である。
この構成の本適用例では、光学素子の接着面と裏面との双方を同じ粗さとすることで、外周部の接着面側と裏面とで残留応力の差が生じない。これにより、残留応力が偏在することに伴う光学素子の変形を回避できる。
[適用例3]
本適用例に係わる光学素子は、前記接着面の端縁を含む前記透光性基材の稜線部が面取り形状である。
この構成の本適用例では、透光性基材の稜線が面取りされることで、鋭利な角部がなくなり、角部破損に伴う不都合がなくなる。
[適用例4]
本適用例に係わる光学素子は、前記接着面は外周領域Aと、前記外周領域Aと前記光学機能層との間に配置されている内周領域Bとを含み、前記外周領域Aの算術平均表面粗さをRaAとし、前記内周領域Bの算術平均表面粗さをRaBとしたとき、RaB<RaAである。
この構成の本適用例では、外周領域Aの算術平均表面粗さRaAは内周領域Bの算術平均表面粗さRaBより大きいので、接着面の外周側の接着強度を大きなものにすることと、光学領域に近い接着面の内周側の部位での残留応力を少なくすることとを同時に達成することができる。
[適用例5]
本適用例に係わる撮像装置は、前記光学素子と、前記光学素子の前記接着面と接着剤で接合される容器と、前記容器の内部に配置されている撮像素子とを備えている。
この構成の本適用例では、光学素子が容器に確実に固定されて外れることがなく、かつ、光学素子に残留応力が少ないことで、品質が良好な撮像装置を提供することができる。
[適用例6]
本適用例に係わるカメラは、前記光学素子を備えている。
この構成の本適用例では、品質が良好なカメラを提供することができる。
[適用例7]
本適用例に係わる光学素子の製造方法は、透光性基材の少なくとも外縁に研磨材を吹き付けるサンドブラスト処理を施して前記外縁の表面の算術平均表面粗さRaが、0.1μm≦Ra≦5μmの範囲内となるように加工することを特徴とする。
この構成の本適用例では、光学素子を製造するにあたり、サンドブラスト処理を実施するので、接着面となる部位を簡単に粗くすることができ、接着面の算術平均表面粗さRaを所望の値に容易に設定することができる。
[適用例8]
本適用例に係わる光学素子の製造方法は、前記サンドブラスト処理は研磨材を前記外縁と前記外縁と交差する側面との稜線に向け、かつ、前記外縁と前記側面に対してそれぞれ斜めとなる角度で前記研磨材を吹き付ける。
この構成の本適用例では、サンドブラスト処理をするにあたり、研磨材を透光性基材の稜線に向けて斜めから吹き付けることで、接着面を粗くすることと、稜面取りをすることとを同時に行うことができる。
本発明の実施形態にかかる光学素子の平面図。 光学素子の一部断面図。 光学素子を製造する手順を示す概略図。 光学素子が設けられた撮像装置の概略図。 光学素子が設けられたカメラの概略図。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は第1実施形態にかかる光学素子1を示す。図1は光学素子1の平面図であり、図2は光学素子1の一部断面を示す。
図1及び図2において、光学素子1は、平面矩形で板状とされた透光性基材1Aを備え、その一つの主面が容器2に接着剤層3を介して接合される構造である。
透光性基材1Aは、ガラス、水晶、リチウムナイオベート(LiNbO)、サファイア、BBO、方解石、YVO4、等の無機材料から形成される。ガラスには、BK7等の光学ガラス、白板ガラス、ホウケイ酸ガラス、青板ガラスを例示できる。
光学素子1の厚さは、適用される製品によって異なるが、例えば、0.5mm〜1.0mmである。光学素子1の主面の大きさは、例えば、20mm〜50.0mm×20mm〜50.0mmである。
光学素子1の両主面は、それぞれ平面矩形状とされた中央部11と、中央部11の外側に位置する外周部12とに区画され、中央部11は光学領域であり、外周部12は光学領域として利用されない領域である。光学領域を構成する中央部11の両主面には、それぞれ反射防止膜やUV−IRカット膜等の誘導体膜(図示せず)が設けられている。
外周部12には、容器2と接合される接着面121と、接着面121の裏面側に設けられた裏面122とが形成され、接着面121及び裏面122にそれぞれ交差して直線状の周面123が形成されている。外周部12の稜線には面取部13が形成されている。この面取部13は、外周部12の周面123と接着面121とが交差する稜線に形成された面取部131と、周面123と裏面122とが交差する稜線に形成された面取部132とから構成される。面取部13は、例えば、45°傾斜したものであり、面取り量は0.2mm程度である。これらの面取り量は2箇所同じにしてもよいが、一部の面取り量を他の面取り量より大きくしてもよい。これにより、光学素子1の向きを特定することができる。
接着剤層3は容器2と光学素子1の接着面121との間に設けられており、紫外線硬化型接着剤から形成される。
接着面121と裏面122との双方には、それぞれ誘導体膜が形成されておらず、透光性基材1Aの表面が露出されており、それぞれ表面が粗く形成されている。
接着面121の算術平均表面粗さRaは、0.1μm≦Ra≦5μmである。
透光性基材1A自体の算術平均表面粗さRaが0.1μm未満であると、透光性基材1A自体に形成された凹凸が小さすぎて、接着剤による十分なアンカー効果を得ることができず、算術平均表面粗さRa5μmより大きいと、表面を粗くする工程で光学素子1に大きな残留応力が生じることになり、光学素子1の品質が不良となる。
裏面122の算術平均表面粗さRaは、接着面121と同じ0.1μm≦Ra≦5μmが好ましいが、接着面121の算術平均表面粗さRaより小さいものでもよい。
本実施形態では、接着面121及び裏面122をそれぞれ外周側の外周領域Aと内周側の内周領域Bとに分け、外周領域Aの算術平均表面粗さをRaAとし、内周領域Bの算術平均表面粗さをRaBとすると、RaB<RaAである。
例えば、外周領域Aの算術平均表面粗さRaAを、2μm≦RaA≦5μmとし、内周領域Bの算術平均表面粗さRaBを、0.1μm≦Ra≦2μmとしてもよい。
外周領域Aと内周領域Bとの幅寸法の比(A:B)は適宜設定されるものであり、例えば、1:1でよく、2:1でもよい。
次に、本実施形態にかかる光学素子1の製造方法を図3に基づいて説明する。
まず、透光性基材1Aの両主面に蒸着等の従来の方法で誘導体膜を設ける。誘導体膜は透光性基材の両主面の全面に設けてもよく、中央部11にのみ設けてもよい。中央部11にのみ誘導体膜を設けるには外周部12にマスキングをすればよい。
その後、図3(A)に示される通り、透光性基材1Aの中央部11に第一マスキングテープ41を貼り付ける。この状態では、外周部12の全ての領域、つまり、外周領域Aと内周領域Bとの双方が露出されることになる。
そして、図3(B)に示される通り、透光性基材1Aの外周部12に研磨材をノズル5から吹き付けるサンドブラスト処理を施し、外周部12の表面を粗くする。誘導体膜が主面の全面に設けられた透光性基材1Aにサンドブラスト処理をすると、外周部12に設けられた誘導体膜が研磨材の衝突によって剥がれることになり、透光性基材1Aの生地が露出される。
研磨材は粒度♯150のホワイトアルミナであり、加工距離(ノズル5と透光性基材1Aとの距離)は10cmである。研磨材の吐出圧は0.1MPaである。
本実施形態では、研磨材を、接着面121と周面123との稜線に向けかつ接着面121と周面123に対してそれぞれ斜めの角度(45°)で吹き付ける。接着面121の算術平均表面粗さがRaBとなるまでサンドブラスト処理を行う。
接着面121のサンドブラスト処理が終了したら、透光性基材1Aをひっくり返し、裏面122のサンドブラスト処理を接着面121と同じように行う。
その後、図3(C)で示される通り、第一マスキングテープ41の上から第二マスキングテープ42を貼り付ける。この第二マスキングテープ42は、中央部11と外周部12の内周領域Bとを覆うものである。
この状態で、図3(B)と同様に、接着面121の外周領域Aのサンドブラスト処理を行う。外周部12の外周領域Aの算術平均表面粗さがRaAとなるまでサンドブラスト処理を行う。
接着面121のサンドブラスト処理が終了したら、透光性基材1Aをひっくり返し、裏面122のサンドブラスト処理を接着面121と同じように行う。
以上のサンドブラスト処理が終了したら、第二マスキングテープ42と第一マスキングテープ41とを剥がし、洗浄等を実施する。
このように製造された光学素子1の接着面121に接着剤を塗布し、あるいは、容器2に接着剤を塗布し、光学素子1を容器2に接合する。この状態で、光学素子1が接合された容器2を所定温度加熱してアニール処理を行う。
本実施形態では次の作用効果を奏することができる。
(1)透光性基材1Aの外周部が容器2に接着剤層3を介して接合された光学素子1であって、容器2との接着面121の算術平均表面粗さRaを、0.1μm≦Ra≦5μmとした。接着面121を誘導体膜ではなく透光性基材1Aの地肌に形成し、この地肌の算術平均表面粗さRaを、0.1μm≦Ra≦5μmとすることにより、接着剤の接着面121へのアンカー効果を大きなものにして、光学素子1の容器2への接合強度を大きくすることができる。そのため、光学素子1が接着された容器2をアニールしても、光学素子1が容器2から剥がれることがない。
(2)光学素子1として必要な誘導体膜を光学領域として利用される中央部11に設けているので、反射防止機能やUV−IRカット機能等を備えた光学素子1を提供することができる。
(3)裏面122の算術平均表面粗さを接着面121の算術平均表面粗さRaと同じにすると、接着面121にのみ残留応力が生じ、裏面122には残留応力が生じないということがなく、光学素子1の変形を回避することができる。
(4)外周部12の稜線が面取りされているため、外周部12に鋭利な角がなくなる。そのため、光学素子1を取り扱っている際に、角が欠けるという不都合がなくなる。
(5)接着面121を外周側の外周領域Aと内周側の内周領域Bとに分け、外周領域Aの算術平均表面粗さRaAを、内周領域Bの算術平均表面粗さRaBより大きくすることにより(RaB<RaA)、接着面121の接着強度を大きなものにすることと、光学領域である中央部11での内部応力を少なくすることとを同時に達成することができる。
(6)光学素子1を製造するにあたり、透光性基材1Aの外周部12に研磨材を吹き付けるサンドブラスト処理を施して接着面121の表面を粗くすることにより、研磨材の大きさ及び量、吐出圧等を調整することで、接着面121の算術平均表面粗さRaを、0.1μm以上5μm以下という所望の値に容易に設定することができる。
(7)サンドブラスト処理は研磨材を、接着面121と周面123との稜線に向けかつ接着面121と周面123とに対してそれぞれ斜め45°の角度で吹き付けることにより、接着面121を粗くすることと、稜面取りをすることとを同時に行うことができ、光学素子1の製造効率が向上する。
(8)主面の全面に誘導体膜が設けられた透光性基材1Aの外周部12にサンドブラスト処理をすれば、外周部12の誘導体膜を剥がす工程と、誘導体膜が剥がされて透光性基材1Aの地肌が露出された接着面121を粗くする工程とを引き続き実施することで、接着面121を所望の粗さとすることができる。そのため、誘導体膜を蒸着で透光性基材1Aに成膜する際に、外周部12にマスキングする手間が省け、作業効率が良好となる。
(9)中央部11にのみ誘導体膜が設けられ外周部12に地肌が露出された透光性基材1Aにサンドブラスト処理をすれば、外周部12の誘導体膜を剥がす工程が不要となって、サンドブラストのための時間が短縮されるだけでなく、透光性基材1Aの地肌を確実に粗くすることができる。
本発明の第2実施形態を図4に基づいて説明する。
第2実施形態は第1実施形態の光学素子1を撮像装置100に設けた例である。
図4は本実施形態の撮像装置100を示す。
図4において、撮像装置100はデジタルカメラ、ビデオカメラ、電子スチルカメラ、その他のカメラに用いられるものであり、互いに対向配置された撮像アッセンブリー101及び光学ローパスフィルター群102を備えている。
撮像アッセンブリー101の光学ローパスフィルター群102を挟んで反対側には図示しないカメラのレンズが配置されている。
撮像アッセンブリー101は、セラミック製のパッケージ103と、このパッケージ103の中央部分に設けられた板状の撮像素子104と、この撮像素子104に対向して配置されパッケージ103に外周部が接着固定された水晶のリッド105とを備えている。撮像素子104はCCDやC−MOS等から構成されるものである。
光学ローパスフィルター群102は、複屈折板106、赤外線吸収ガラス107、1/4波長板108及び複屈折板106等から構成される。
本実施形態では、パッケージ103が前記実施形態の容器2に相当し、リッド105が前記実施形態の光学素子1に相当する。
光学素子1の透光性基材1Aの両主面には誘導体膜がそれぞれ形成されている。つまり、リッド105の撮像素子104に対向する面には図示しない反射防止膜が設けられ、光学ローパスフィルター群102に対向する面にも図示しない反射防止膜が設けられている。
ここで、反射防止膜として、低屈折率の酸化ケイ素(SiO)の薄膜と高屈折率の酸化チタン(TiO)の薄膜とが交互に積層された5層構造の無機薄膜を例示できる。この無機薄膜を構成する5層の合計の膜厚は500nm以下である。リッド105の透光性基材1Aに成膜するために、複数の蒸着源を備えた成膜装置を用い、これらの蒸着源の一方に酸化ケイ素を収納し、他方に酸化チタンを収納し、これらの蒸着源を用いて透光性基材1Aの上に酸化ケイ素の薄膜と酸化チタンの薄膜とを交互に成膜する。
パッケージ103は、撮像素子104が取り付けられた平面矩形状の板部103Aと、この板部103Aの厚み方向に形成された起立部103Bとを有するものであり、起立部103Bの内側が凹部とされる。
起立部103Bは、その外縁が板部103Aの外縁部に沿って矩形状に形成され、外縁部と内縁部との間の寸法が4辺に渡って幅寸法(A+B)とされる。この幅寸法(A+B)は光学素子1の接着面121の幅寸法(A+B)と同じである。
起立部103Bの全面とリッド105の外縁部との間には接着剤層3が幅寸法(A+B)に渡って設けられている。この接着剤層3は紫外線硬化型接着剤から形成されるものであり、紫外線領域で硬化する接着剤、例えば、硬化領域360nm、粘度480mPa・s、引張強度12.3MPa、硬度42ショアーD、硬化前屈折率、1.48、硬化後屈折率1.51、給水率2.6%、Tg−20.8℃、線膨張係数5.4×10−4(商品名PHOTOBOND300K:サンライズMSI株式会社製)が用いられる。
撮像素子104はCCDやC−MOS等から構成されるものであり、図示しない配線の一端が接続されるとともに、この配線がパッケージ103から外部に引き出される。
本実施形態の光学素子1の製造方法は第1実施形態の光学素子1の製造方法と同じである。
第2実施形態では、第1実施形態の作用効果を奏することができる他、次の作用効果を奏することができる。
(10)光学素子1と、光学素子1の接着面121に接着剤層3を介して接合される容器2と、容器2の内部において光学素子1と対向配置される撮像素子104とを備えて撮像装置100を構成した。光学素子1の容器2への接合強度が大きいので、光学素子1が容器2に確実に固定されて外れることがない。しかも、光学素子1に残留応力が少ないことで、品質が良好な撮像装置100を提供することができる。
次に、本発明の第3実施形態を図5に基づいて説明する。
第3実施形態は第1実施形態の光学素子1をカメラ200に設けた例である。
図5は本実施形態のカメラ200を示す。
図5において、カメラは、デジタルカメラ、ビデオカメラ、電子スチルカメラ、その他のカメラであり、第2実施形態の撮像装置100が設けられている。
撮像装置100は、互いに対向配置された撮像アッセンブリー101及び光学ローパスフィルター群102を備えている。なお、図5では、光学ローパスフィルター群102の具体的な構成の図示は省略されているが、第2実施形態と同様に、複屈折板、赤外線吸収ガラス、1/4波長板及び複屈折板等から構成される。
撮像アッセンブリー101は、第1実施形態の容器に相当するパッケージ103と、撮像素子104と、前記各実施形態の光学素子に相当する水晶のリッド105とを備えている。
撮像装置100に対向して撮影レンズ201が配置され、この撮影レンズ201と撮像装置100との間には可動式のミラー202が配置されている。ミラー202に近接してフォーカシングスクリーン203が配置され、このフォーカシングスクリーン203に近接してペンタプリズム204が配置されている。このペンタプリズム204、フォーカシングスクリーン203及びミラー202は、撮像装置100、ミラー202及び撮影レンズ201が配置される方向と直交する方向に沿って並んで配置されている。
ペンタプリズム204に近接してアイピースレンズ205が配置されている。
撮像装置100、撮影レンズ201、ミラー202、フォーカシングスクリーン203、ペンタプリズム204、及びアイピーレンズ205は図示しないカメラの筐体に設けられている。
第3実施形態では、前記実施形態の効果の他に次の作用効果を奏することができる。
(11)前記各実施形態の光学素子に相当するリッド105を備えて撮像装置100を構成し、この撮像装置100を備えてカメラ200を構成したから、カメラ200の画像の品質を良好なものにできる。
なお、本発明は、前述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含む。
例えば、前記実施形態では、光学素子1を撮像装置100に用いられるリッド105とし、リッド105の接着対象を容器2として説明したが、本発明では、光学素子をカバーガラスとし、接着対象をホルダとしてもよい。
また、前記実施形態では、接着面121及び裏面122のそれぞれを外周領域Aと内周領域Bとにわけ、これらの領域での表面粗さを変えることにしたが、本発明では、これらの領域で同じ表面粗さとしてもよい。
さらに、前記実施形態では、透光性基材1Aの外周部12を構成する接着面121及び裏面122を粗くしたが、本発明では、光学素子1によっては、表面を粗くする対象が外周部12に限定されるものではなく、中央部11にかかるものでもよい。
透光性基材1Aの表面を粗くする方法として、実施形態では、サンドブラスト処理を用いたが、本発明では、少なくとも接着面121の算術平均表面粗さRaが、0.1μm≦Ra≦5μmとなるものであれば、その具体的な方法は限定されず、例えば、ラビング処理や石英を溶射するものでもよい。ラビング処理は、♯500の研磨紙で外周部12の表面を擦る方法で実施される。
仮に、サンドブラストで接着面121の表面を粗くする場合であっても、前記実施形態の方法に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では、外周領域Aと内周領域Bとの表面粗さを変えるために、第一マスキングテープ41及び第二マスキングテープ42を用いたが、本発明では、外周領域Aを粗くするために研磨材の量を多くし吐出圧を大きくした第一ノズルと、内周領域Bを粗くするために研磨材の量を小さくし吐出圧を小さくした第二ノズルとを用いるものでもよい。この方法では、少なくとも、第二マスキングテープ42が不要とされる。
また、本発明では、稜線面取りをすることを必ずしも要せず、容器2との接合に用いられない裏面122の表面を粗くすることを必ずしも要しない。
1…光学素子、1A…透光性基材、2…容器、3…接着剤層、11…中央部、12…外周部、121…接着面、122…裏面、123…周面、100…撮像装置、103…パッケージ、104…撮像素子、105…リッド、200…カメラ、A…外周領域、B…内周領域

Claims (8)

  1. 透光性基材と、
    前記透光性基材の外縁に囲まれた範囲内に設けられている光学機能層と、
    を含み、
    前記外縁は接着面であり、
    前記接着面の算術平均表面粗さRaが、
    0.1μm≦Ra≦5μm
    の範囲内であることを特徴とする光学素子。
  2. 請求項1において、
    前記透光性基材は、
    前記接着面に対する裏面の算術平均表面粗さRaが
    0.1μm≦Ra≦5μm
    の範囲内であることを特徴とする光学素子。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記接着面の端縁を含む前記透光性基材の稜線部が面取り形状であることを特徴とする光学素子。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記接着面は外周領域Aと、前記外周領域Aと前記光学機能層との間に配置されている内周領域Bとを含み、前記外周領域Aの算術平均表面粗さをRaAとし、前記内周領域Bの算術平均表面粗さをRaBとしたとき、
    RaB<RaA
    であることを特徴とする光学素子。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載された光学素子と、
    前記光学素子の前記接着面と接着剤で接合される容器と、
    前記容器の内部に配置されている撮像素子と
    を備えていることを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載された光学素子を備えていることを特徴とするカメラ。
  7. 透光性基材の少なくとも外縁に研磨材を吹き付けるサンドブラスト処理を施して前記外縁の表面の算術平均表面粗さRaが、0.1μm≦Ra≦5μmの範囲内となるように加工することを特徴とする光学素子の製造方法。
  8. 請求項7において、
    前記サンドブラスト処理は研磨材を前記外縁と前記外縁と交差する側面との稜線に向け、かつ、前記外縁と前記側面に対してそれぞれ斜めとなる角度で前記研磨材を吹き付けることを特徴とする光学素子の製造方法。
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