JP2004289478A - 圧電振動片の接合構造および圧電デバイスとその製造方法ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 - Google Patents
圧電振動片の接合構造および圧電デバイスとその製造方法ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】導電性接着剤を使用した場合の種々の欠点を克服でき、しかも十分な接合強度を得ることができる圧電振動片の接合構造と、このような接合構造を備える圧電デバイスおよびその製造方法、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供すること。
【解決手段】絶縁基体61に圧電振動片32を接合して外部と隔離する封止構造を備える圧電デバイス30であって、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片32と、前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体61とを備えており、前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッド31に接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプ71,72が、加圧により変形され圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている。
【選択図】 図4
【解決手段】絶縁基体61に圧電振動片32を接合して外部と隔離する封止構造を備える圧電デバイス30であって、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片32と、前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体61とを備えており、前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッド31に接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプ71,72が、加圧により変形され圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電振動片の接合構造とこの圧電振動片を基体に接合して封止した圧電デバイスおよびその製造方法、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器において、圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
圧電デバイスは、例えば、絶縁材料で形成した基板上やパッケージの内部に圧電振動片を接合することにより構成されている。このような圧電振動片の接合構造としては、例えば、箱状のセラミックパッケージの内側底部に電極パッドを形成し、その上にAgペースト等の導電性接着剤を介して圧電振動片の基部を接合する手法が広く採用されている。
【0003】
しかしながら、このような接合構造であると、工程に導電性接着剤の硬化時間を必要とし、製造工程がその分長くなる。また、導電性接着剤の硬化の過程でガスが生成し、このガスが圧電振動片に付着すると振動性能に悪影響を与えるといった問題がある。
さらに、導電性接着剤による接合強度を確保するためには、所定量の接着剤を必要とし、その分圧電振動片と接合面との間に接着剤の量に見合った距離ができてしまう。さらに、接着剤の弾性の影響で、圧電振動片の水平保持が難しく、接着剤の硬化の過程で、圧電振動片の先端が下がった姿勢で接合されやすい。このため、固定後に外部からの衝撃で圧電振動片の先端が上下に振れてしまい、パッケージ等の内面に衝突するおそれがある。このような衝突による破損をさけるため、圧電振動片の先端に対応したパッケージ底部には、逃げとしての凹部を形成する必要があり、その分パッケージ全体の厚みが大きくなる。このように、導電性接着剤を使用する圧電振動片の接合構造では、製品の厚みを薄くして低背化を図る上で障害が多い。
【0004】
そこで、図13に示すような手法も試みられている(特許文献1参照)。
図において、圧電デバイス1は、絶縁基板2の上面に形成した電極パッド8に圧電振動片3を接合し、蓋体6により気密封止することによって構成されている。
この圧電振動片3には、その主面である表面及び裏面に励振用の電極部4aと電極部4bが形成されている。
一方、絶縁基板2の電極パッド8は、この絶縁基板2の下面の実装端子5と接続されている。
【0005】
絶縁基板2の電極パッド8上には、金属バンプ7,7が配置されており、この金属バンプ7,7によって、圧電振動片3の電極部4bと接続されている。また、一部の金属バンプ7は、圧電振動片3の外縁よりも外側に配置され、ボンディングツールを利用して、この金属バンプ7の一部を上方に伸長させた伸長部7aを形成し、圧電振動片3の外側を回りこませて、圧電振動片3の表面(上面)の電極部4aと接合させている。
このような構造を用いることにより、導電性接着剤を利用して接合する場合に比べて、その硬化時間を必要としない分、製造時間が短縮され、有害なガスの生成もなく、低背化にも資する構造とされている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−266135号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような接合構造では、微小な金属バンプ7が、圧電振動片3の裏面(下面)の電極部4bとだけ接続する場合の接合強度不足を、圧電振動片3の表面(上面)の電極部4aと接合される伸長部7aで補う構造であっても、その圧電振動片3の接合強度は、以下の点でなお不足するものである。
【0008】
すなわち、金属バンプ7の伸長部7aは、一般にキャピラリ等の治具を用いて溶融した金属ボールをボンディング後に、治具を引き上げる際に、細く引き延ばされる金属細線部であるため、この伸長部7aが接合される領域では、金属の絶対量が少なく、補強構造としてははなはだ不十分である。
したがって、このような接合構造では、導電性接着剤を用いた接合構造による種々の課題を解決するものではあっても、なお、接合強度が不足するので、実用上満足できるものではない。
【0009】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、導電性接着剤を使用した場合の種々の欠点を克服でき、しかも十分な接合強度を得ることができる圧電振動片の接合構造と、このような接合構造を備える圧電デバイスおよびその製造方法、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、第1の発明によれば、絶縁基体の電極パッドに圧電振動片を接合する工程と、前記圧電振動片の接合後に前記絶縁基体を封止する工程とを含む圧電デバイスの製造方法であって、前記圧電振動片の接合工程おいて、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片を使用し、絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して金属バンプを配置し、前記金属バンプの上から前記圧電振動片を配置して加圧接合するようにした圧電デバイスの製造方法により、達成される。
【0011】
第1の発明の構成によれば、金属バンプは、電極パッド上に先に配置される。この金属バンプの配置位置は、これに重ねられる圧電振動片の外縁に沿った位置とされる。この圧電振動片には、当該外縁に沿って、その主面とこの主面に隣接する側面に接合用の電極部が形成されている。したがって、このように配置された金属バンプの上から圧電振動片を配置し加圧すると、金属バンプは、圧電振動片の主面(裏面)だけでなく、これに隣接した側面にも接合される。これにより、接合用の金属は、圧電振動片をその裏面とは異なる方向から接合して支持する強固な接合構造をもつ圧電デバイスを製造することができる。
これにより、本発明の効果として、導電性接着剤を使用した場合の種々の欠点を克服でき、しかも十分な接合強度を得ることができる。
【0012】
第2の発明は第1の発明の構成において、前記絶縁基体の電極パッドに配置される前記金属バンプが、前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に複数個配置され、かつこれら各金属バンプの外縁は、前記圧電振動片の外縁を超えて外側に突出され、加圧により変形した前記金属バンプによる金属を、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合させることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、金属バンプは圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に複数個配置され、しかも、各金属バンプの外縁は、前記圧電振動片の外縁を超えて外側に突出する位置とされている。このため、金属バンプの上から圧電振動片を載せて加圧すると、圧電振動片の外縁が金属バンプに食い込むように金属バンプが変形し、圧電振動片の外縁の金属バンプに食い込んだ箇所が、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合される。このように金属バンプ自体を変形させて圧電振動片の特に側面への接合面を形成しているので、従来のように金属バンプから伸長させた伸長部のような細く僅かな接合面積ではなく、圧電振動片の側面に対して、はるかに大きな面積で接合させることができる。このため、十分な接合強度を得ることができる。しかも金属バンプに食い込ませるように変形して接合していることから金属バンプの変形度合いが大きく、その分厚みが減少し、圧電振動片を低い位置で接合してより低背化を図ることができる。
【0013】
第3の発明は第1または第2の発明のいずれかの構成において前記圧電振動片は、前記金属バンプの上に載置されて加熱加圧接合されることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、加熱加圧による熱と荷重の物理的エネルギーを圧電振動片を介して金属バンプに加えることで、より確実に圧電振動片の外縁が金属バンプに食い込むような変形状態を実現し、金属同士の原子の拡散を活性化させ、確実な金属接合をすることができる。
【0014】
第4の発明は第3の発明の構成において、前記圧電振動片は、前記金属バンプの上に載置されて加熱加圧中もしくは加熱加圧と同時に、圧電振動片の長さ方向と幅方向とに振動する超音波を印加することを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、圧電振動片は金属バンプに対して、(溶融状態とならない程度の)加熱圧接に加えて、超音波を併用することにより、圧電振動片の側面に設けた電極部と金属バンプの接合界面のコンタミ層を払拭し、確実な状態で接合をすることができる。しかも、振動する超音波は圧電振動片の長さ方向と幅方向との両方向に選択的に印加することが可能であり、金属バンプの設置個数に応じて任意に接合強度を調整できるという作用をもつ。
【0015】
上述の目的は、第5の発明によれば、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片と、前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体とを備えており、前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプが、加圧により変形され、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている、圧電振動片の接合構造により、達成される。
第5の発明の構成によれば、金属バンプは、圧電振動片の主面(裏面)だけでなく、これに隣接した側面にも接合されることで、接合用の金属は、圧電振動片をその裏面とは異なる方向から接合して支持することができ、強固な接合構造とすることができる。
【0016】
第6の発明は第5の発明の構成において、前記圧電振動片の接合箇所において、その側面が凹部を備えており、この凹部に対応して、前記金属バンプが配置されていることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、前記凹部に金属バンプを配置することで、金属バンプは凹状の内面と接合されることから、接合面積が大きくなり、接合構造がより強化される。凹部としては、例えば、鋭角の頂点をもつように、側面から内側に切り込みを設けるようにすることができる。
【0017】
また、上述の目的は、第7の発明によれば、絶縁基体に圧電振動片を接合して外部と隔離する封止構造を備える圧電デバイスであって、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片と、前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体とを備えており、前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプが、加圧により変形され、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている、圧電デバイスにより、達成される。
第7の発明の構成によれば、圧電デバイスの圧電振動片について、そのパッケージとの接合に金属バンプが用いられており、金属バンプは、圧電振動片の主面(裏面)だけでなく、これに隣接した側面にも接合されることで、接合用の金属は、圧電振動片をその裏面とは異なる方向から接合して支持することができ、強固な接合構造とされている。このため、導電性接着剤による接合構造による種々の欠点を除いて、確実に接合された圧電振動片を備える丈夫な圧電デバイスとすることができる。
【0018】
さらに、上述の目的は、第8の発明によれば、絶縁基体に圧電振動片を接合して外部と隔離する封止構造を備える圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片と、前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体とを備えており、前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプが、加圧により変形され、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、携帯電話装置により、達成される。
【0019】
さらにまた、上述の目的は、第9の発明によれば、絶縁基体に圧電振動片を接合して外部と隔離する封止構造を備える圧電デバイスを利用した電子機器であって、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片と、前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体とを備えており、前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプが、加圧により変形され、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、電子機器により、達成される。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の圧電デバイスの実施の形態を示しており、図1はその概略平面図、図2は図1のA−A線概略断面図である。
図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、パッケージ37内に圧電振動片32を収容している。パッケージ37は、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板を積層した後、焼結して形成されている。
【0021】
すなわち、この実施形態では、パッケージ37は、全体の厚みを最小とするために、第1の基板61と第2の基板62を積層して形成されており、第2の基板62の内側の材料を除去することで、内部空間Sのスペースを形成している。この内部空間Sが圧電振動片32を収容するための収容空間である。このパッケージ37を形成するための第1の基板61が本発明の「絶縁基体」に相当する。
ここで、本実施形態では、箱状のパッケージ37を形成して、圧電振動片32を収容するようにしているが、例えば、絶縁基体である第1の基板61に圧電振動片32を接合し、厚みの薄い箱状のリッドないしは蓋体をかぶせて封止する構成としてもよい。
【0022】
パッケージ37の内部空間S内の図において左端部付近において、内部空間Sに露出して内側底部を構成する第1の基板61には、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び金メッキで形成した電極パッド31,31が設けられている。
この電極パッド31,31は、それぞれ図2の実装端子41,42と接続されており、外部から印加される駆動電圧を、圧電振動片32に供給するものである。具体的には、この実装端子41,42と電極パッド31,31は、パッケージ37外部をメタライズにより引き回したり、あるいは第1の基板61の焼成前にタングステンメタライズ等を利用して形成した導電スルーホール等で接続することで形成できる(図示せず)。
この各電極パッド31,31の上には、後述するようにして導電性の突起媒体である金属バンプ71や72が配置され、その上に圧電振動片32の基部51の幅方向両端部に設けた引き出し電極33a,34aが載置されて、後述するようにして接合されている。
【0023】
圧電振動片32は、例えば、図3の概略斜視図に示すように構成されている。圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形態の場合、圧電振動片32は、小型に形成して、必要な性能を得るために、特に図示する形状とされている。
すなわち、圧電振動片32は、パッケージ37側と後述するようにして固定される基部51と、この基部51を基端として、図において左方斜め下に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕35,36を備えており、全体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。
【0024】
また、圧電振動片32の基部51の端部(図3では右端部)の幅方向両端付近には、上述したように、パッケージ37の電極パッド31,31と接続するための電極部として、引き出し電極33a,34aが形成されている。各引き出し電極33a,34aは、圧電振動片32の基部51の表裏に設けられている。これらの各引き出し電極33a,34aは、各振動腕35,36の主面としての図示の表裏面と、表面及び裏面に挟まれた厚み部分である側面とに設けた励振電極33,34と接続されている。
すなわち、図3に示すように、圧電振動片の各振動腕35,36にはそれぞれの側面と主面とに、互いに異極とすることで対の電極となる励振電極33,34が形成されている。図3の圧電振動片32の引き出し電極33aが励振電極33に、引き出し電極34aが励振電極34に対して一体に接続されている。
また、振動腕36の内側の側面に引き回された励振電極34bと、振動腕35の内側の側面に形成された励振電極33bとは、各振動腕35,36の間の股部に設けた切り込み52等の分離手段で分離されている。
【0025】
これにより、引き出し電極33a,34aから、励振電極33,34に駆動電圧が印加されることにより、各振動腕35,36内で電界が適切に形成され、振動腕35,36の各先端部が互いに接近したり離間したりするように駆動されて、所定の周波数で振動する。
ここで、各振動腕35,36の主面には、それぞれ長さ方向に延びる長溝を形成し、この長溝内に一方の励振電極を形成し、振動腕35,36の側面に長溝内の励振電極と対となる他方の励振電極を形成するようにしてもよい。これにより、より電界効率を高めることができる。
また、圧電振動片としては、図示のような音叉型の圧電振動片に限らず、圧電材料を矩形にカットしたATカット振動片やコンベックスタイプの振動片等の種々の圧電振動片を使用することができる。
尚、図3では、電極部が形成された箇所を厚みを付けてその位置を分かりやすく表現しているが、実際の電極部が図示のように圧電材料の表面に極端に大きな厚みを有するものではない。
【0026】
パッケージ37の開放された上端には、蓋体39が接合されることにより、封止されている。蓋体39は、好ましくは、パッケージ37に封止固定した後で、図2に示すように、外部からレーザ光LBを圧電振動片32の金属被覆部もしくは励振電極の一部(図示せず)に照射して、質量削減方式により周波数調整を行うために、光を透過する材料,特に、薄板ガラスにより形成されている。
蓋体39として適するガラス材料としては、例えば、ダウンドロー法により製造される薄板ガラスとして、例えば、硼珪酸ガラスが使用される。
【0027】
図4は、図2の圧電振動片32の基部51付近を拡大して示す図1のB−B線概略断面図であり、圧電振動片32の接合構造を示している。
図において、基体である第1の基板61に形成される電極パッド31,31は、例えば、タングステンメタライズの上に順次設けられるニッケル(Ni)メッキ層、金(Au)メッキ層を有している。電極パッド31,31上には、金属バンプ71,71が配置されている。この金属バンプ71,71は、例えば金バンプであり、接合強度を考慮して、複数配置される。
これらの金属バンプ71,71は、圧電振動片32の基部51の外縁、特に基部51の外周を形成する側縁に沿って配置されている。そして、これらの金属バンプのうち、少なくとも一部は、金属バンプの一部が圧電振動片32の基部51の外縁から外側に突出する位置に配置されている。
【0028】
図4の例では、金属バンプ71,71は、基部51の外縁の角隅部に位置しており、金属バンプ71,71の一部は、基部51の外縁よりも内側にあり、他の部分が基部51の外縁の角隅部よりも外側にはみ出している。金属バンプ71,71は、後述する接合工程により、上方から載置される圧電振動片32の基部51により加圧され、図示するように変形している。すなわち、金属バンプ71,71の基部51により変形された水平な変形面71a,71aは引き出し電極33a,34aの下面33a−1,34a−1に接合している。また、金属バンプ71,71の基部51により変形された垂直な変形面71b,71bは引き出し電極33a,34aの側面33a−2,34a−2に接合している。
【0029】
このように、複数の金属バンプ71,72(図1参照)は、それぞれ、圧電振動片32の基部51の引き出し電極33a,34aが形成された下面だけでなく側面にも接合されていることから、その分接合強度が高い。しかも、引き出し電極33a,34aの側面33a−2,34a−2に接合している金属バンプ71,71の垂直な変形面71b,71bは、バンプの比較的大きな面積を占めており、図13で説明したバンプの伸長部等よりも大きな接合面を形成するので、実際上必要とされる十分な接合強度を得ることができる。
さらに、図4で示す金属バンプ71,71は、特に、基部51の端部である角隅部に位置しているので、基部51の2つの側面、すなわち、図4で説明した引き出し電極33a,34aの側面33a−2,34a−2だけでなく、図3の33a−3,34a−3に示す側面にも接合することになり、このため、圧電振動片32の側面に対する接合強度が一層向上する。
【0030】
(圧電デバイスの製造方法)
次に、圧電デバイス30の製造方法を図5のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、図1ないし図3で説明した圧電振動片32と蓋体39は、別々に形成しておく。圧電振動片32については、すでにその構造を説明し、例えば、水晶ウエハをエッチングして、既に説明した形状を形成するとともに、必要な励振電極を形成することで、従来と同様に製造することができるので、詳しい説明は省略する。
また、蓋体39との詳しい構造は上述の通りであるから、従来と同様の方法で作成することができる。
パッケージ37は、例えば、所定の溶液中にセラミックパウダを分散させ、バインダを添加して生成される混練物をシート状に成形して得た、所謂グリーンシートを用いて、図1および図2で説明した第1の基板61を形成し、その上に、内側の材料を一部除去した第2の基板62を重ねて、電極パッド31,31を形成する。
電極部31は、焼成前の第1の基板61上に、タングステンメタライズを塗布し、焼成した後で、タングステンメタライズにニッケルメッキおよび金メッキを順次施すことで形成される。
【0031】
(圧電振動片の接合工程における金属バンプの配置)
図6はパッケージ37の一部を示す概略平面図、図7は、図6のパッケージ37を正面から見た図で、圧電振動片32の接合工程において、予め行う金属バンプの配置の方法を示している。図6の場合、金属バンプは、符号71,71,72,72として4つ示されているが、実際には、接合強度を考慮して、複数個、あるいは多数個の任意の金属バンプを配置する(ST1)。
金属バンプとしては、例えば、図11の表に示すような材質のものが選択できる。この表は縦軸に引き出し電極33a,34aの材質を記載し、横軸に当該材質の引き出し電極33a,34aに使用できる金属バンプの材質を示したものである。表中の丸印は良好に接合できる場合を示し、三角印は整合できるが、丸印の場合より接合強度が劣る場合、バツ印は接合が困難な場合を示している。
【0032】
このように、引き出し電極33a,34aの材質に適合するように選んだ金属材料により金属バンプを形成するが、ここでは、引き出し電極33a,34aおよび電極パッド31をAuメッキで形成したので、図11のほぼ全ての材質を使用することができる。一例として金バンプを使用する場合を説明する。
この製造方法においては、金属バンプ71,71,72,72を図6に示すように、パッケージ37の第1の基板61に形成された電極パッド31,31の上に配置する。その配置箇所は鎖線で示すように、圧電振動片32の基部51の外縁に沿った位置に配置する。好ましくは、図示されているように、各金属バンプ71,71,72,72の外縁は、鎖線で示す圧電振動片32の基部51外縁を超えて外側に突出する位置とされている。
【0033】
ここで、このような金属バンプ71,71,72,72の形成方法は、メッキ法やスタッドバンプ形成法が利用される。すなわち、メッキ法は電極パッド31上に金属バンプを形成するための金属材料としての金または金合金を形成した後でリフローし、図7の金属バンプ72のような半球状のバンプを形成する。あるいは蒸着やペースト印刷により形成してもよい。
また、フォトプロセスを利用したメッキ法に限らず、ボールバンプもしくはスタッドバンプにより形成してもよい。すなわち、金ワイヤをキャピラリから露出させた先端に、電気トーチや水素トーチ等で加熱溶融させてボールを形成する。そして、電極パッド31上に移動させて、熱併用超音波圧着して形成する。
これらの方法により、図6に示すような正確な位置を定めやすい手段により形成することができる。
【0034】
次に、図8に示すように、例えば、フリップチップボンディング等において使用する吸着ツール等の治具Jを用いて、圧電振動片32を吸着し、その基部51を図6の鎖線で示すように位置決めして、矢印D1方向に下降させて、金属バンプ71,72上に載置する(ST2)。
続いて、図9に示すように、治具Jをさらに矢印D1方向に下降させて加圧する。同時に治具Jを介して加熱し、さらに超音波を印加する。
例えば、加熱温度として、350度(摂氏)ないし500度、荷重として、50ないし200(gf/bump)、加圧時間として0.1ないし20(gf/bump/秒)の条件で、加熱加圧する。
【0035】
さらに、加熱加圧と同時に、超音波を印加する。その条件としては、例えば、超音波出力50ないし200(PW)、超音波印加時間0.1ないし2秒、同時に行う荷重として10ないし300(gf/bump)、加圧時間として0.1ないし2(gf/bump/秒)とする。
この場合、超音波の印加方向としては、圧電振動片の長さ方向Yと幅方向Xとの両方向に印加する。このようにすることで、圧電振動片の端縁部から隆起されている金属バンプと接触振動させ、接合界面のコンタミ層を払拭して金属接合させる。これは、金属バンプの設置個数によって、接合強度を自由に調整することができるという利点がある。
【0036】
これにより、金属バンプ71,71は、上方から載置される圧電振動片の基部51により加圧され、図示するように変形する。すなわち、金属バンプ71,71の基部51により変形された水平な変形面71a,71aは引き出し電極33a,34aの下面33a−1,34a−1に接合する。また、金属バンプ71,71の基部51により変形された垂直な変形面71b,71bは引き出し電極33a,34aの側面33a−2,34a−2に接合する。
【0037】
(封止工程)
かくして、例えば真空雰囲気中で、図1及び図2のパッケージ37の上端に例えば低融点ガラス等のロウ材47を適用して、蓋体39を固定することにより、パッケージ37に対して蓋体39による封止を行う(蓋封止)(ST3)。次いで、必要により、パッケージ37を外部から加熱して、圧電振動片32やパッケージ37の内面の水滴等を蒸発させるアニール処理を行う。(ST4)。最後に、図2で説明したように、外部から透明な蓋体39を透過させてレーザ光LB等を圧電振動片32に照射し、励振電極等の金属被覆部の一部を蒸散させ、質量削減方式による周波数調整を行い(ST5)、圧電デバイス30を完成させることができる(ST6)。
【0038】
本実施形態によれば、このように製造される圧電デバイス30の複数の金属バンプ71,71,72,72は、圧電振動片の基部51の引き出し電極33a,34aが形成された下面だけでなく側面にも接合されるので、その分接合強度が高い。また、金属バンプ71,71の垂直な変形面71b,71bは、バンプの比較的大きな面積を占めており、図13で説明したバンプの伸長部等よりも大きな接合面を形成するので、実際上必要とされる十分な接合強度を得ることができる。
さらに、しかも金属バンプ71,71は、特に、基部51の端部である角隅部に位置しているので、基部51の2つの側面、すなわち、図4で説明した引き出し電極33a,34aの側面33a−2,34a−2だけでなく、図3の33a−3,34a−3に示す側面にも接合することになり、このため、圧電振動片32の側面に対する接合強度が一層向上する。
【0039】
しかも、接合工程に導電性接着剤の硬化時間が不要で、その分製造工程を短縮できる。また、導電性接着剤の硬化の過程でガスが生成し、このガスが圧電振動片に付着すると振動性能に悪影響を与えるということが有効に防止される。
さらに、従来のように、導電性接着剤によって圧電振動片の接合強度を確保するためには、所定量の接着剤を必要とし、その分圧電振動片と接合面との間に接着剤の量に見合った距離ができてしまうが、金属バンプを利用したために、圧電デバイス30の高さ方向を極力小さくすることができ、低背化を図ることができる。
【0040】
また、導電性接着剤を使用した従来の圧電デバイスでは、接着剤の弾性の影響で、固定後に外部からの衝撃で圧電振動片の先端が上下に振れてしまい、パッケージ等の内面に衝突するおそれがある。このような衝突による破損をさけるため、圧電振動片の先端に対応したパッケージ底部には、逃げとしての凹部を形成する必要があり、その分パッケージ全体の厚みが大きくなる。これに対して、本実施形態の圧電デバイス30では、金属バンプにより圧電振動片32を接合したことから、圧電振動片32を正しく水平に保持することができ、上述のような凹部を不要としてこの点においても、低背化に有利である。
【0041】
図10は、上述した圧電デバイス30の変形例としての圧電デバイス80を示す概略平面図である。この図において、圧電デバイス30と同一の構成には共通する符号を付して重複する説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図10の変形例では、圧電振動片32の接合箇所である基部51において、その側面が凹部53を備えており、この凹部53に対応して、金属バンプ73が配置されている。
【0042】
この凹部53は、図示の場合、基部51の側面が内方に徐々に縮幅する傾斜面53a,53bにより切り込まれて、ほぼ鋭角の内端を有している。
これにより、傾斜面53a,53bによって、金属バンプ73が挟まれるように位置することになる。このため、金属バンプ73が接合する基部51の側面部は、接合面積が増大することで、より一層接合強度が向上する。
【0043】
図12は、本発明の上述した実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図である。
図において、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続された制御部としての集積回路等でなるCPU(Central
Processing Unit)301を備えている。
CPU301は、送受信信号の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段(メモリ)303の制御を行うようになっている。このため、CPU301には、圧電デバイス30が取り付けられて、その出力周波数をCPU301に内蔵された所定の分周回路(図示せず)等により、制御内容に適合したクロック信号として利用するようにされている。このCPU301に取付けられる圧電デバイス30は、圧電デバイス30等単体でなくても、圧電デバイス30等と、所定の分周回路等とを組み合わせた発振器であってもよい。
【0044】
CPU301は、さらに、温度補償水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続されている。これにより、CPU301からの基本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部307及び受信部306に与えられるようになっている。
【0045】
このように、制御部を備えたデジタル式携帯電話装置300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧電振動片32の接合構造と、この接合構造を有する圧電デバイス30を利用することにより、パッケージの低背化を実現しつつ、全体を小型に形成しても、圧電振動片の接合が確実になり、接合部が破損しないことから、製品の信頼性が向上する。
【0046】
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、パッケージや箱状の蓋体に被われるようにして、内部に圧電振動片を収容するものであれば、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、全ての圧電デバイスに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電デバイスの実施形態を示す概略平面図。
【図2】図1のA−A線概略断面図。
【図3】図1の圧電振動片の概略斜視図。
【図4】図1のB−B線概略断面図。
【図5】図1の圧電デバイスの製造方法の実施形態を示すフローチャート。
【図6】図1の圧電デバイスの製造工程における金属バンプの配置位置を示す概略平面図。
【図7】図1の圧電デバイスの製造工程における金属バンプの配置位置を示す概略正面図。
【図8】図1の圧電デバイスの製造工程における圧電振動片のマウント工程を示す説明図。
【図9】図1の圧電デバイスの製造工程における圧電振動片の接合の様子を示す説明図。
【図10】図1の圧電デバイスの変形例を示す概略平面図。
【図11】図1の圧電デバイスの製造工程に使用する金属バンプの種類を示す表。
【図12】本発明の実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図。
【図13】従来の圧電デバイスの一例を示す概略断面図。
【符号の説明】
30,80・・・圧電デバイス、32・・・圧電振動片、34,35・・・振動腕、31・・・電極パッド、71,72・・・金属バンプ、61・・・第1の基板(基体)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電振動片の接合構造とこの圧電振動片を基体に接合して封止した圧電デバイスおよびその製造方法、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器において、圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
圧電デバイスは、例えば、絶縁材料で形成した基板上やパッケージの内部に圧電振動片を接合することにより構成されている。このような圧電振動片の接合構造としては、例えば、箱状のセラミックパッケージの内側底部に電極パッドを形成し、その上にAgペースト等の導電性接着剤を介して圧電振動片の基部を接合する手法が広く採用されている。
【0003】
しかしながら、このような接合構造であると、工程に導電性接着剤の硬化時間を必要とし、製造工程がその分長くなる。また、導電性接着剤の硬化の過程でガスが生成し、このガスが圧電振動片に付着すると振動性能に悪影響を与えるといった問題がある。
さらに、導電性接着剤による接合強度を確保するためには、所定量の接着剤を必要とし、その分圧電振動片と接合面との間に接着剤の量に見合った距離ができてしまう。さらに、接着剤の弾性の影響で、圧電振動片の水平保持が難しく、接着剤の硬化の過程で、圧電振動片の先端が下がった姿勢で接合されやすい。このため、固定後に外部からの衝撃で圧電振動片の先端が上下に振れてしまい、パッケージ等の内面に衝突するおそれがある。このような衝突による破損をさけるため、圧電振動片の先端に対応したパッケージ底部には、逃げとしての凹部を形成する必要があり、その分パッケージ全体の厚みが大きくなる。このように、導電性接着剤を使用する圧電振動片の接合構造では、製品の厚みを薄くして低背化を図る上で障害が多い。
【0004】
そこで、図13に示すような手法も試みられている(特許文献1参照)。
図において、圧電デバイス1は、絶縁基板2の上面に形成した電極パッド8に圧電振動片3を接合し、蓋体6により気密封止することによって構成されている。
この圧電振動片3には、その主面である表面及び裏面に励振用の電極部4aと電極部4bが形成されている。
一方、絶縁基板2の電極パッド8は、この絶縁基板2の下面の実装端子5と接続されている。
【0005】
絶縁基板2の電極パッド8上には、金属バンプ7,7が配置されており、この金属バンプ7,7によって、圧電振動片3の電極部4bと接続されている。また、一部の金属バンプ7は、圧電振動片3の外縁よりも外側に配置され、ボンディングツールを利用して、この金属バンプ7の一部を上方に伸長させた伸長部7aを形成し、圧電振動片3の外側を回りこませて、圧電振動片3の表面(上面)の電極部4aと接合させている。
このような構造を用いることにより、導電性接着剤を利用して接合する場合に比べて、その硬化時間を必要としない分、製造時間が短縮され、有害なガスの生成もなく、低背化にも資する構造とされている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−266135号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような接合構造では、微小な金属バンプ7が、圧電振動片3の裏面(下面)の電極部4bとだけ接続する場合の接合強度不足を、圧電振動片3の表面(上面)の電極部4aと接合される伸長部7aで補う構造であっても、その圧電振動片3の接合強度は、以下の点でなお不足するものである。
【0008】
すなわち、金属バンプ7の伸長部7aは、一般にキャピラリ等の治具を用いて溶融した金属ボールをボンディング後に、治具を引き上げる際に、細く引き延ばされる金属細線部であるため、この伸長部7aが接合される領域では、金属の絶対量が少なく、補強構造としてははなはだ不十分である。
したがって、このような接合構造では、導電性接着剤を用いた接合構造による種々の課題を解決するものではあっても、なお、接合強度が不足するので、実用上満足できるものではない。
【0009】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、導電性接着剤を使用した場合の種々の欠点を克服でき、しかも十分な接合強度を得ることができる圧電振動片の接合構造と、このような接合構造を備える圧電デバイスおよびその製造方法、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、第1の発明によれば、絶縁基体の電極パッドに圧電振動片を接合する工程と、前記圧電振動片の接合後に前記絶縁基体を封止する工程とを含む圧電デバイスの製造方法であって、前記圧電振動片の接合工程おいて、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片を使用し、絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して金属バンプを配置し、前記金属バンプの上から前記圧電振動片を配置して加圧接合するようにした圧電デバイスの製造方法により、達成される。
【0011】
第1の発明の構成によれば、金属バンプは、電極パッド上に先に配置される。この金属バンプの配置位置は、これに重ねられる圧電振動片の外縁に沿った位置とされる。この圧電振動片には、当該外縁に沿って、その主面とこの主面に隣接する側面に接合用の電極部が形成されている。したがって、このように配置された金属バンプの上から圧電振動片を配置し加圧すると、金属バンプは、圧電振動片の主面(裏面)だけでなく、これに隣接した側面にも接合される。これにより、接合用の金属は、圧電振動片をその裏面とは異なる方向から接合して支持する強固な接合構造をもつ圧電デバイスを製造することができる。
これにより、本発明の効果として、導電性接着剤を使用した場合の種々の欠点を克服でき、しかも十分な接合強度を得ることができる。
【0012】
第2の発明は第1の発明の構成において、前記絶縁基体の電極パッドに配置される前記金属バンプが、前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に複数個配置され、かつこれら各金属バンプの外縁は、前記圧電振動片の外縁を超えて外側に突出され、加圧により変形した前記金属バンプによる金属を、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合させることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、金属バンプは圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に複数個配置され、しかも、各金属バンプの外縁は、前記圧電振動片の外縁を超えて外側に突出する位置とされている。このため、金属バンプの上から圧電振動片を載せて加圧すると、圧電振動片の外縁が金属バンプに食い込むように金属バンプが変形し、圧電振動片の外縁の金属バンプに食い込んだ箇所が、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合される。このように金属バンプ自体を変形させて圧電振動片の特に側面への接合面を形成しているので、従来のように金属バンプから伸長させた伸長部のような細く僅かな接合面積ではなく、圧電振動片の側面に対して、はるかに大きな面積で接合させることができる。このため、十分な接合強度を得ることができる。しかも金属バンプに食い込ませるように変形して接合していることから金属バンプの変形度合いが大きく、その分厚みが減少し、圧電振動片を低い位置で接合してより低背化を図ることができる。
【0013】
第3の発明は第1または第2の発明のいずれかの構成において前記圧電振動片は、前記金属バンプの上に載置されて加熱加圧接合されることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、加熱加圧による熱と荷重の物理的エネルギーを圧電振動片を介して金属バンプに加えることで、より確実に圧電振動片の外縁が金属バンプに食い込むような変形状態を実現し、金属同士の原子の拡散を活性化させ、確実な金属接合をすることができる。
【0014】
第4の発明は第3の発明の構成において、前記圧電振動片は、前記金属バンプの上に載置されて加熱加圧中もしくは加熱加圧と同時に、圧電振動片の長さ方向と幅方向とに振動する超音波を印加することを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、圧電振動片は金属バンプに対して、(溶融状態とならない程度の)加熱圧接に加えて、超音波を併用することにより、圧電振動片の側面に設けた電極部と金属バンプの接合界面のコンタミ層を払拭し、確実な状態で接合をすることができる。しかも、振動する超音波は圧電振動片の長さ方向と幅方向との両方向に選択的に印加することが可能であり、金属バンプの設置個数に応じて任意に接合強度を調整できるという作用をもつ。
【0015】
上述の目的は、第5の発明によれば、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片と、前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体とを備えており、前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプが、加圧により変形され、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている、圧電振動片の接合構造により、達成される。
第5の発明の構成によれば、金属バンプは、圧電振動片の主面(裏面)だけでなく、これに隣接した側面にも接合されることで、接合用の金属は、圧電振動片をその裏面とは異なる方向から接合して支持することができ、強固な接合構造とすることができる。
【0016】
第6の発明は第5の発明の構成において、前記圧電振動片の接合箇所において、その側面が凹部を備えており、この凹部に対応して、前記金属バンプが配置されていることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、前記凹部に金属バンプを配置することで、金属バンプは凹状の内面と接合されることから、接合面積が大きくなり、接合構造がより強化される。凹部としては、例えば、鋭角の頂点をもつように、側面から内側に切り込みを設けるようにすることができる。
【0017】
また、上述の目的は、第7の発明によれば、絶縁基体に圧電振動片を接合して外部と隔離する封止構造を備える圧電デバイスであって、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片と、前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体とを備えており、前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプが、加圧により変形され、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている、圧電デバイスにより、達成される。
第7の発明の構成によれば、圧電デバイスの圧電振動片について、そのパッケージとの接合に金属バンプが用いられており、金属バンプは、圧電振動片の主面(裏面)だけでなく、これに隣接した側面にも接合されることで、接合用の金属は、圧電振動片をその裏面とは異なる方向から接合して支持することができ、強固な接合構造とされている。このため、導電性接着剤による接合構造による種々の欠点を除いて、確実に接合された圧電振動片を備える丈夫な圧電デバイスとすることができる。
【0018】
さらに、上述の目的は、第8の発明によれば、絶縁基体に圧電振動片を接合して外部と隔離する封止構造を備える圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片と、前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体とを備えており、前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプが、加圧により変形され、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、携帯電話装置により、達成される。
【0019】
さらにまた、上述の目的は、第9の発明によれば、絶縁基体に圧電振動片を接合して外部と隔離する封止構造を備える圧電デバイスを利用した電子機器であって、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片と、前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体とを備えており、前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプが、加圧により変形され、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、電子機器により、達成される。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の圧電デバイスの実施の形態を示しており、図1はその概略平面図、図2は図1のA−A線概略断面図である。
図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、パッケージ37内に圧電振動片32を収容している。パッケージ37は、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板を積層した後、焼結して形成されている。
【0021】
すなわち、この実施形態では、パッケージ37は、全体の厚みを最小とするために、第1の基板61と第2の基板62を積層して形成されており、第2の基板62の内側の材料を除去することで、内部空間Sのスペースを形成している。この内部空間Sが圧電振動片32を収容するための収容空間である。このパッケージ37を形成するための第1の基板61が本発明の「絶縁基体」に相当する。
ここで、本実施形態では、箱状のパッケージ37を形成して、圧電振動片32を収容するようにしているが、例えば、絶縁基体である第1の基板61に圧電振動片32を接合し、厚みの薄い箱状のリッドないしは蓋体をかぶせて封止する構成としてもよい。
【0022】
パッケージ37の内部空間S内の図において左端部付近において、内部空間Sに露出して内側底部を構成する第1の基板61には、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び金メッキで形成した電極パッド31,31が設けられている。
この電極パッド31,31は、それぞれ図2の実装端子41,42と接続されており、外部から印加される駆動電圧を、圧電振動片32に供給するものである。具体的には、この実装端子41,42と電極パッド31,31は、パッケージ37外部をメタライズにより引き回したり、あるいは第1の基板61の焼成前にタングステンメタライズ等を利用して形成した導電スルーホール等で接続することで形成できる(図示せず)。
この各電極パッド31,31の上には、後述するようにして導電性の突起媒体である金属バンプ71や72が配置され、その上に圧電振動片32の基部51の幅方向両端部に設けた引き出し電極33a,34aが載置されて、後述するようにして接合されている。
【0023】
圧電振動片32は、例えば、図3の概略斜視図に示すように構成されている。圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形態の場合、圧電振動片32は、小型に形成して、必要な性能を得るために、特に図示する形状とされている。
すなわち、圧電振動片32は、パッケージ37側と後述するようにして固定される基部51と、この基部51を基端として、図において左方斜め下に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕35,36を備えており、全体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。
【0024】
また、圧電振動片32の基部51の端部(図3では右端部)の幅方向両端付近には、上述したように、パッケージ37の電極パッド31,31と接続するための電極部として、引き出し電極33a,34aが形成されている。各引き出し電極33a,34aは、圧電振動片32の基部51の表裏に設けられている。これらの各引き出し電極33a,34aは、各振動腕35,36の主面としての図示の表裏面と、表面及び裏面に挟まれた厚み部分である側面とに設けた励振電極33,34と接続されている。
すなわち、図3に示すように、圧電振動片の各振動腕35,36にはそれぞれの側面と主面とに、互いに異極とすることで対の電極となる励振電極33,34が形成されている。図3の圧電振動片32の引き出し電極33aが励振電極33に、引き出し電極34aが励振電極34に対して一体に接続されている。
また、振動腕36の内側の側面に引き回された励振電極34bと、振動腕35の内側の側面に形成された励振電極33bとは、各振動腕35,36の間の股部に設けた切り込み52等の分離手段で分離されている。
【0025】
これにより、引き出し電極33a,34aから、励振電極33,34に駆動電圧が印加されることにより、各振動腕35,36内で電界が適切に形成され、振動腕35,36の各先端部が互いに接近したり離間したりするように駆動されて、所定の周波数で振動する。
ここで、各振動腕35,36の主面には、それぞれ長さ方向に延びる長溝を形成し、この長溝内に一方の励振電極を形成し、振動腕35,36の側面に長溝内の励振電極と対となる他方の励振電極を形成するようにしてもよい。これにより、より電界効率を高めることができる。
また、圧電振動片としては、図示のような音叉型の圧電振動片に限らず、圧電材料を矩形にカットしたATカット振動片やコンベックスタイプの振動片等の種々の圧電振動片を使用することができる。
尚、図3では、電極部が形成された箇所を厚みを付けてその位置を分かりやすく表現しているが、実際の電極部が図示のように圧電材料の表面に極端に大きな厚みを有するものではない。
【0026】
パッケージ37の開放された上端には、蓋体39が接合されることにより、封止されている。蓋体39は、好ましくは、パッケージ37に封止固定した後で、図2に示すように、外部からレーザ光LBを圧電振動片32の金属被覆部もしくは励振電極の一部(図示せず)に照射して、質量削減方式により周波数調整を行うために、光を透過する材料,特に、薄板ガラスにより形成されている。
蓋体39として適するガラス材料としては、例えば、ダウンドロー法により製造される薄板ガラスとして、例えば、硼珪酸ガラスが使用される。
【0027】
図4は、図2の圧電振動片32の基部51付近を拡大して示す図1のB−B線概略断面図であり、圧電振動片32の接合構造を示している。
図において、基体である第1の基板61に形成される電極パッド31,31は、例えば、タングステンメタライズの上に順次設けられるニッケル(Ni)メッキ層、金(Au)メッキ層を有している。電極パッド31,31上には、金属バンプ71,71が配置されている。この金属バンプ71,71は、例えば金バンプであり、接合強度を考慮して、複数配置される。
これらの金属バンプ71,71は、圧電振動片32の基部51の外縁、特に基部51の外周を形成する側縁に沿って配置されている。そして、これらの金属バンプのうち、少なくとも一部は、金属バンプの一部が圧電振動片32の基部51の外縁から外側に突出する位置に配置されている。
【0028】
図4の例では、金属バンプ71,71は、基部51の外縁の角隅部に位置しており、金属バンプ71,71の一部は、基部51の外縁よりも内側にあり、他の部分が基部51の外縁の角隅部よりも外側にはみ出している。金属バンプ71,71は、後述する接合工程により、上方から載置される圧電振動片32の基部51により加圧され、図示するように変形している。すなわち、金属バンプ71,71の基部51により変形された水平な変形面71a,71aは引き出し電極33a,34aの下面33a−1,34a−1に接合している。また、金属バンプ71,71の基部51により変形された垂直な変形面71b,71bは引き出し電極33a,34aの側面33a−2,34a−2に接合している。
【0029】
このように、複数の金属バンプ71,72(図1参照)は、それぞれ、圧電振動片32の基部51の引き出し電極33a,34aが形成された下面だけでなく側面にも接合されていることから、その分接合強度が高い。しかも、引き出し電極33a,34aの側面33a−2,34a−2に接合している金属バンプ71,71の垂直な変形面71b,71bは、バンプの比較的大きな面積を占めており、図13で説明したバンプの伸長部等よりも大きな接合面を形成するので、実際上必要とされる十分な接合強度を得ることができる。
さらに、図4で示す金属バンプ71,71は、特に、基部51の端部である角隅部に位置しているので、基部51の2つの側面、すなわち、図4で説明した引き出し電極33a,34aの側面33a−2,34a−2だけでなく、図3の33a−3,34a−3に示す側面にも接合することになり、このため、圧電振動片32の側面に対する接合強度が一層向上する。
【0030】
(圧電デバイスの製造方法)
次に、圧電デバイス30の製造方法を図5のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、図1ないし図3で説明した圧電振動片32と蓋体39は、別々に形成しておく。圧電振動片32については、すでにその構造を説明し、例えば、水晶ウエハをエッチングして、既に説明した形状を形成するとともに、必要な励振電極を形成することで、従来と同様に製造することができるので、詳しい説明は省略する。
また、蓋体39との詳しい構造は上述の通りであるから、従来と同様の方法で作成することができる。
パッケージ37は、例えば、所定の溶液中にセラミックパウダを分散させ、バインダを添加して生成される混練物をシート状に成形して得た、所謂グリーンシートを用いて、図1および図2で説明した第1の基板61を形成し、その上に、内側の材料を一部除去した第2の基板62を重ねて、電極パッド31,31を形成する。
電極部31は、焼成前の第1の基板61上に、タングステンメタライズを塗布し、焼成した後で、タングステンメタライズにニッケルメッキおよび金メッキを順次施すことで形成される。
【0031】
(圧電振動片の接合工程における金属バンプの配置)
図6はパッケージ37の一部を示す概略平面図、図7は、図6のパッケージ37を正面から見た図で、圧電振動片32の接合工程において、予め行う金属バンプの配置の方法を示している。図6の場合、金属バンプは、符号71,71,72,72として4つ示されているが、実際には、接合強度を考慮して、複数個、あるいは多数個の任意の金属バンプを配置する(ST1)。
金属バンプとしては、例えば、図11の表に示すような材質のものが選択できる。この表は縦軸に引き出し電極33a,34aの材質を記載し、横軸に当該材質の引き出し電極33a,34aに使用できる金属バンプの材質を示したものである。表中の丸印は良好に接合できる場合を示し、三角印は整合できるが、丸印の場合より接合強度が劣る場合、バツ印は接合が困難な場合を示している。
【0032】
このように、引き出し電極33a,34aの材質に適合するように選んだ金属材料により金属バンプを形成するが、ここでは、引き出し電極33a,34aおよび電極パッド31をAuメッキで形成したので、図11のほぼ全ての材質を使用することができる。一例として金バンプを使用する場合を説明する。
この製造方法においては、金属バンプ71,71,72,72を図6に示すように、パッケージ37の第1の基板61に形成された電極パッド31,31の上に配置する。その配置箇所は鎖線で示すように、圧電振動片32の基部51の外縁に沿った位置に配置する。好ましくは、図示されているように、各金属バンプ71,71,72,72の外縁は、鎖線で示す圧電振動片32の基部51外縁を超えて外側に突出する位置とされている。
【0033】
ここで、このような金属バンプ71,71,72,72の形成方法は、メッキ法やスタッドバンプ形成法が利用される。すなわち、メッキ法は電極パッド31上に金属バンプを形成するための金属材料としての金または金合金を形成した後でリフローし、図7の金属バンプ72のような半球状のバンプを形成する。あるいは蒸着やペースト印刷により形成してもよい。
また、フォトプロセスを利用したメッキ法に限らず、ボールバンプもしくはスタッドバンプにより形成してもよい。すなわち、金ワイヤをキャピラリから露出させた先端に、電気トーチや水素トーチ等で加熱溶融させてボールを形成する。そして、電極パッド31上に移動させて、熱併用超音波圧着して形成する。
これらの方法により、図6に示すような正確な位置を定めやすい手段により形成することができる。
【0034】
次に、図8に示すように、例えば、フリップチップボンディング等において使用する吸着ツール等の治具Jを用いて、圧電振動片32を吸着し、その基部51を図6の鎖線で示すように位置決めして、矢印D1方向に下降させて、金属バンプ71,72上に載置する(ST2)。
続いて、図9に示すように、治具Jをさらに矢印D1方向に下降させて加圧する。同時に治具Jを介して加熱し、さらに超音波を印加する。
例えば、加熱温度として、350度(摂氏)ないし500度、荷重として、50ないし200(gf/bump)、加圧時間として0.1ないし20(gf/bump/秒)の条件で、加熱加圧する。
【0035】
さらに、加熱加圧と同時に、超音波を印加する。その条件としては、例えば、超音波出力50ないし200(PW)、超音波印加時間0.1ないし2秒、同時に行う荷重として10ないし300(gf/bump)、加圧時間として0.1ないし2(gf/bump/秒)とする。
この場合、超音波の印加方向としては、圧電振動片の長さ方向Yと幅方向Xとの両方向に印加する。このようにすることで、圧電振動片の端縁部から隆起されている金属バンプと接触振動させ、接合界面のコンタミ層を払拭して金属接合させる。これは、金属バンプの設置個数によって、接合強度を自由に調整することができるという利点がある。
【0036】
これにより、金属バンプ71,71は、上方から載置される圧電振動片の基部51により加圧され、図示するように変形する。すなわち、金属バンプ71,71の基部51により変形された水平な変形面71a,71aは引き出し電極33a,34aの下面33a−1,34a−1に接合する。また、金属バンプ71,71の基部51により変形された垂直な変形面71b,71bは引き出し電極33a,34aの側面33a−2,34a−2に接合する。
【0037】
(封止工程)
かくして、例えば真空雰囲気中で、図1及び図2のパッケージ37の上端に例えば低融点ガラス等のロウ材47を適用して、蓋体39を固定することにより、パッケージ37に対して蓋体39による封止を行う(蓋封止)(ST3)。次いで、必要により、パッケージ37を外部から加熱して、圧電振動片32やパッケージ37の内面の水滴等を蒸発させるアニール処理を行う。(ST4)。最後に、図2で説明したように、外部から透明な蓋体39を透過させてレーザ光LB等を圧電振動片32に照射し、励振電極等の金属被覆部の一部を蒸散させ、質量削減方式による周波数調整を行い(ST5)、圧電デバイス30を完成させることができる(ST6)。
【0038】
本実施形態によれば、このように製造される圧電デバイス30の複数の金属バンプ71,71,72,72は、圧電振動片の基部51の引き出し電極33a,34aが形成された下面だけでなく側面にも接合されるので、その分接合強度が高い。また、金属バンプ71,71の垂直な変形面71b,71bは、バンプの比較的大きな面積を占めており、図13で説明したバンプの伸長部等よりも大きな接合面を形成するので、実際上必要とされる十分な接合強度を得ることができる。
さらに、しかも金属バンプ71,71は、特に、基部51の端部である角隅部に位置しているので、基部51の2つの側面、すなわち、図4で説明した引き出し電極33a,34aの側面33a−2,34a−2だけでなく、図3の33a−3,34a−3に示す側面にも接合することになり、このため、圧電振動片32の側面に対する接合強度が一層向上する。
【0039】
しかも、接合工程に導電性接着剤の硬化時間が不要で、その分製造工程を短縮できる。また、導電性接着剤の硬化の過程でガスが生成し、このガスが圧電振動片に付着すると振動性能に悪影響を与えるということが有効に防止される。
さらに、従来のように、導電性接着剤によって圧電振動片の接合強度を確保するためには、所定量の接着剤を必要とし、その分圧電振動片と接合面との間に接着剤の量に見合った距離ができてしまうが、金属バンプを利用したために、圧電デバイス30の高さ方向を極力小さくすることができ、低背化を図ることができる。
【0040】
また、導電性接着剤を使用した従来の圧電デバイスでは、接着剤の弾性の影響で、固定後に外部からの衝撃で圧電振動片の先端が上下に振れてしまい、パッケージ等の内面に衝突するおそれがある。このような衝突による破損をさけるため、圧電振動片の先端に対応したパッケージ底部には、逃げとしての凹部を形成する必要があり、その分パッケージ全体の厚みが大きくなる。これに対して、本実施形態の圧電デバイス30では、金属バンプにより圧電振動片32を接合したことから、圧電振動片32を正しく水平に保持することができ、上述のような凹部を不要としてこの点においても、低背化に有利である。
【0041】
図10は、上述した圧電デバイス30の変形例としての圧電デバイス80を示す概略平面図である。この図において、圧電デバイス30と同一の構成には共通する符号を付して重複する説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図10の変形例では、圧電振動片32の接合箇所である基部51において、その側面が凹部53を備えており、この凹部53に対応して、金属バンプ73が配置されている。
【0042】
この凹部53は、図示の場合、基部51の側面が内方に徐々に縮幅する傾斜面53a,53bにより切り込まれて、ほぼ鋭角の内端を有している。
これにより、傾斜面53a,53bによって、金属バンプ73が挟まれるように位置することになる。このため、金属バンプ73が接合する基部51の側面部は、接合面積が増大することで、より一層接合強度が向上する。
【0043】
図12は、本発明の上述した実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図である。
図において、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続された制御部としての集積回路等でなるCPU(Central
Processing Unit)301を備えている。
CPU301は、送受信信号の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段(メモリ)303の制御を行うようになっている。このため、CPU301には、圧電デバイス30が取り付けられて、その出力周波数をCPU301に内蔵された所定の分周回路(図示せず)等により、制御内容に適合したクロック信号として利用するようにされている。このCPU301に取付けられる圧電デバイス30は、圧電デバイス30等単体でなくても、圧電デバイス30等と、所定の分周回路等とを組み合わせた発振器であってもよい。
【0044】
CPU301は、さらに、温度補償水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続されている。これにより、CPU301からの基本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部307及び受信部306に与えられるようになっている。
【0045】
このように、制御部を備えたデジタル式携帯電話装置300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧電振動片32の接合構造と、この接合構造を有する圧電デバイス30を利用することにより、パッケージの低背化を実現しつつ、全体を小型に形成しても、圧電振動片の接合が確実になり、接合部が破損しないことから、製品の信頼性が向上する。
【0046】
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、パッケージや箱状の蓋体に被われるようにして、内部に圧電振動片を収容するものであれば、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、全ての圧電デバイスに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電デバイスの実施形態を示す概略平面図。
【図2】図1のA−A線概略断面図。
【図3】図1の圧電振動片の概略斜視図。
【図4】図1のB−B線概略断面図。
【図5】図1の圧電デバイスの製造方法の実施形態を示すフローチャート。
【図6】図1の圧電デバイスの製造工程における金属バンプの配置位置を示す概略平面図。
【図7】図1の圧電デバイスの製造工程における金属バンプの配置位置を示す概略正面図。
【図8】図1の圧電デバイスの製造工程における圧電振動片のマウント工程を示す説明図。
【図9】図1の圧電デバイスの製造工程における圧電振動片の接合の様子を示す説明図。
【図10】図1の圧電デバイスの変形例を示す概略平面図。
【図11】図1の圧電デバイスの製造工程に使用する金属バンプの種類を示す表。
【図12】本発明の実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図。
【図13】従来の圧電デバイスの一例を示す概略断面図。
【符号の説明】
30,80・・・圧電デバイス、32・・・圧電振動片、34,35・・・振動腕、31・・・電極パッド、71,72・・・金属バンプ、61・・・第1の基板(基体)。
Claims (9)
- 絶縁基体の電極パッドに圧電振動片を接合する工程と、前記圧電振動片の接合後に前記絶縁基体を封止する工程とを含む圧電デバイスの製造方法であって、
前記圧電振動片の接合工程おいて、少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片を使用し、
絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して金属バンプを配置し、
前記金属バンプの上から前記圧電振動片を配置して加圧接合するようにした
ことを特徴とする圧電デバイスの製造方法。 - 前記絶縁基体の電極パッドに配置される前記金属バンプが、前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に複数個配置され、かつこれら各金属バンプの外縁は、前記圧電振動片の外縁を超えて外側に突出され、加圧により変形した前記金属バンプによる金属を、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合させることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイスの製造方法。
- 前記圧電振動片は、前記金属バンプの上に載置されて加熱加圧接合されることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
- 前記圧電振動片は、前記金属バンプの上に載置されて加熱加圧中もしくは加熱加圧と同時に、圧電振動片の長さ方向と幅方向とに振動する超音波を印加することを特徴とする請求項3に記載の圧電デバイスの製造方法。
- 少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片と、
前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体と
を備えており、
前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプが、加圧により変形され、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている
ことを特徴とする、圧電振動片の接合構造。 - 前記圧電振動片の接合箇所において、その側面が凹部を備えており、この凹部に対応して、前記金属バンプが配置されていることを特徴とする請求項5に記載の圧電振動片の接合構造。
- 絶縁基体に圧電振動片を接合して外部と隔離する封止構造を備える圧電デバイスであって、
少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片と、
前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体と
を備えており、
前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプが、加圧により変形され、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている
ことを特徴とする、圧電デバイス。 - 絶縁基体に圧電振動片を接合して外部と隔離する封止構造を備える圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、
少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片と、
前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体と
を備えており、
前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプが、加圧により変形され、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、携帯電話装置。 - 絶縁基体に圧電振動片を接合して外部と隔離する封止構造を備える圧電デバイスを利用した電子機器であって、
少なくとも主面とこの主面と隣接した側面に接合用の電極部が形成された圧電振動片と、
前記圧電振動片が接合される平面的な電極パッドを備える絶縁基体と
を備えており、
前記絶縁基体の電極パッドの上に、この電極パッドに接合される前記圧電振動片の前記電極部を設けた領域の外縁に沿った位置に対応して配置された金属バンプが、加圧により変形され、圧電振動片の前記主面及び前記側面に接合されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、電子機器。
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