JP2004172752A - 圧電デバイスの製造方法、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置ならびに圧電デバイスを利用した電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】孔封止工程を不要として、パッケージを小型化でき、しかも製造工程を簡単にできる圧電デバイス及びその製造方法、携帯電話装置及び電子機器を提供すること。
【解決手段】圧電デバイスの製造方法であって、前工程として、前記パッケージに低融点封止材を予め適用する工程(ST11、ST12、ST13)と、前記蓋体に前記低融点封止材を予め適用する工程(ST21、ST22、ST23)とを有し、さらに、前記前工程に続く後工程として、前記パッケージの前記電極部に、導電性接着剤を適用し、この導電性接着剤に前記圧電振動片の基部を配置し、加熱して接合する圧電振動片の接合工程と、圧電振動片を接合した状態で加熱するアニール工程(ST36)と、接合面に前記パッケージ側の低融点封止材と同じ封止材を予め適用した蓋体を、前記パッケージの前記接合面に配置し、低温加熱することにより接合封止する蓋封止工程(ST37)とを備える。
【選択図】 図3
【解決手段】圧電デバイスの製造方法であって、前工程として、前記パッケージに低融点封止材を予め適用する工程(ST11、ST12、ST13)と、前記蓋体に前記低融点封止材を予め適用する工程(ST21、ST22、ST23)とを有し、さらに、前記前工程に続く後工程として、前記パッケージの前記電極部に、導電性接着剤を適用し、この導電性接着剤に前記圧電振動片の基部を配置し、加熱して接合する圧電振動片の接合工程と、圧電振動片を接合した状態で加熱するアニール工程(ST36)と、接合面に前記パッケージ側の低融点封止材と同じ封止材を予め適用した蓋体を、前記パッケージの前記接合面に配置し、低温加熱することにより接合封止する蓋封止工程(ST37)とを備える。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電振動片をパッケージに収容した圧電デバイスと、その製造方法の改良に係り、また、このような圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器において、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
図11は、このような圧電デバイスの従来例を示す概略断面図である(特許文献1参照)。
【0003】
図において、圧電デバイス1は、パッケージ2の内部に、圧電振動片3を収容している。この圧電振動片3は、例えば水晶基板を利用して形成されている。この圧電振動片3は、パッケージ2の内側底部に形成された電極部6に対して、導電性接着剤6aを用いて、その基部3aが接合されている。
【0004】
パッケージ2は、セラミックシートを金型で枠状に抜いた後、積層基板2a,2b,2c,2dを積層後焼結して形成され、内部に圧電振動片3を収容するための内部空間S1を有し、その上端には、ロウ材4aを介して、蓋体4が接合されている。
また、パッケージ2には、内側底部と外側とを連絡する貫通孔7が設けられている。この貫通孔7は、内側の第1の孔7aと外側の第2の孔7bを有し、第1の孔7aの孔径よりも第2の孔7bの孔径のほうが大きくされている。また、第1の孔7aと第2の孔7bとの間の段部7cには、金属被覆部(図示せず)が設けられており、貫通孔7には、金属封止材8が充填されて孔封止されている。
【0005】
図12及び図13は、圧電デバイス1の製造工程を工程順に示した概略断面図である。
図12(a)において、パッケージ2は、上述したように、積層基板2a,2b,2c,2dを積層後焼結して形成されており、パッケージ2の内側底部に形成された電極部6が設けられる。パッケージ2の蓋体との接合端面には、例えば、ペースト状の封止材4aが適用される。
次いで、図12(b)において、パッケージ2を加熱することで、封止材4aの溶剤を乾燥させる。
【0006】
次に、圧電振動片3の接合工程を行う。先ず、図12(c)では、封止材4aの溶剤乾燥後に、パッケージ2の内側底部の電極部6に導電性接着剤6aを塗布し、圧電振動片3の基部3aを、この導電性接着剤6aの上に配置する。次いで、図12(d)に示すように、この状態で、例えば、180度(摂氏、以下で示す温度はすべて摂氏表示)で、約60分加熱することで、導電性接着剤6aを硬化させて、圧電振動片3をパッケージ2に対して接合する(接合工程)。
【0007】
続いて、図13(e)に示すように、蓋体4をパッケージ2の封止材4aに位置合わせし、例えば375度にて、15分程度加熱して、封止材4aを硬化させる(蓋封止工程)。
次いで、図13(f)では、パッケージ2を、例えば、図示しない所定のチャンバー内で、加熱台等の上に所定の治具にセットして配置し、チャンバー内を真空雰囲気として、貫通孔7を利用して、パッケージ2内のガスを真空中に排気する。つまり、図12(d)の接合工程において、加熱により導電性接着剤6aから生成されるガス成分や、パッケージ2内の吸着水分の気化成分、さらに、図13(e)の蓋封止工程における高い温度での加熱により導電性接着剤6aからさらに出るガス成分を真空中に排気する。
【0008】
次に、例えば、蓋封止したパッケージ2を同じチャンバー内を真空排気した状態で貫通孔7の孔封止が行われる。
すなわち、貫通孔7の第2の孔7bの上に、金または金合金等でなる球形の金属封止材(図示せず)を配置して、この金属封止材に対して、レーザ光を照射することにより、金属封止材が溶融される。この溶融された金属封止材は、図13の段部7cの金属被覆部に対して、濡れ広がりつつ、冷却されて、図示するように貫通孔7に充填されることで、貫通孔7を塞ぐ(孔封止工程)。
【0009】
【特許文献1】特開2000−106515号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような構造の圧電デバイス1では、導電性接着剤6aから出るガス成分等が圧電振動片3に付着して、振動特性に悪影響を与えることを防止するために、パッケージ2に貫通孔7を形成し、パッケージ2に対する蓋封止後に、貫通孔7から排気する工程を設けている。
この貫通孔7は、後から塞がれるために、二重の貫通孔構造等を採用する必要がある。
【0011】
これらのことから、貫通孔7を形成するために、パッケージ2は多くの積層基板を使用して形成されるので、その分パッケージの外形が大きくなってしまうという欠点がある。
また、製造工程に貫通孔7を利用するガス成分の真空排気や孔封止の工程を必要とし、工程が複雑化するという問題がある。
【0012】
本発明は、孔封止工程を不要とすることで、パッケージを小型化することができ、しかも製造工程を簡単にすることができる圧電デバイスの製造方法と、その製造方法により製造された圧電デバイス、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置及び電子機器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、第1の発明によれば、パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止するようにした圧電デバイスの製造方法であって、前工程として、前記パッケージに低融点封止材を予め適用する工程と、前記蓋体に前記低融点封止材を予め適用する工程とを有し、さらに、前記前工程に続く後工程として、前記パッケージの前記電極部に、導電性接着剤を適用し、この導電性接着剤に前記圧電振動片の基部を配置し、加熱することにより接合する圧電振動片の接合工程と、前記パッケージ内に圧電振動片を接合した状態で加熱するアニール工程と、接合面に前記パッケージ側の低融点封止材と同じ封止材を予め適用した蓋体を、前記パッケージの前記接合面に対応させて配置し、低温加熱することにより接合封止する蓋封止工程とを備える、圧電デバイスの製造方法により、達成される。
【0014】
第1の発明の構成によれば、前工程において、パッケージと蓋体とに低融点封止材を適用しており、後工程の蓋封止工程においては、パッケージ側の低融点封止材と、蓋体側の低融点封止材とを溶融固定する手法をとっている。このため、蓋封止工程では、従来必要とされた加熱温度よりも低い温度で封止できるので、圧電振動片を接合した接着剤からのガスの生成量を抑制することができる。このため、従来のように、パッケージに形成した貫通孔からのガスの真空排気を行い、さらに孔封止工程を必要としない。したがって、パッケージに貫通孔を形成しなくて済むので、パッケージの外形を小型にすることができ、しかも、孔封止工程を不要としたので、工程が簡単になるとともに、孔封止に使用される高価な封止用金属を必要としないので、製造コストも低減される。
また、パッケージと蓋体とに低融点封止材を適用する工程を前工程として行うことで、このような工程により処理したパッケージと蓋体とを多数用意しておくことができ、製造計画に従って、前処理が完了してストックされたパッケージと蓋体を利用して、孔封止工程を不要とする製造工程によって、短時間で効率よく圧電デバイスを製造することができる。
したがって、本発明の効果として、孔封止工程を不要とすることで、パッケージを小型化することができ、しかも製造工程を簡単にすることができる圧電デバイスの製造方法を提供することができる。
【0015】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記導電性接着剤を加熱硬化させる前記圧電振動片の接合工程とともに、前記アニール工程を同一工程として行うことを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、加熱により導電性接着剤を硬化させて、圧電振動片を接合する工程に続いて、導電性接着剤からガス成分を予め排出させるアニール工程をひと続きの工程とすることができ、工程が簡略化される。
【0016】
第3の発明は、第1または第2の発明のいずれかの構成において、前記パッケージがセラミックスであり、前記蓋体がガラス製で、かつ前記低融点封止材が低融点ガラスであることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、パッケージにセラミックスを選択し、蓋体にガラスを選択し、低融点封止材に低融点ガラス(Low−melting glass)を選択することで、パッケージや蓋体に対する低融点封止材の付着性がよくなる。
【0017】
第4の発明は、第3の発明の構成において、前記パッケージに対して前記低融点封止材を予め適用する工程は、前記パッケージの前記蓋体との接合面に、低融点ガラスを塗布し、次いで低融点ガラスを焼結し、さらにこの低融点ガラスを使用する場合の作業温度以下の温度でアニール処理をすることにより行われることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、圧電振動片を接合する以前の前工程において、アニール処理できる。これにより、蓋体に関連して発生する水を含む気体成分をアニール処理で先に排出させ、アニール処理よりも後においては、これらのガス成分の脱離温度を高温側にシフトさせることができる。このため、後工程の蓋封止時におけるこれらのガスの排出を効果的に抑制できる。
ここで、「低融点ガラスを使用する場合の作業温度以下の温度」とは、当該低融点ガラスの種類に応じて決まる温度であり、少なくとも当該低融点の軟化点よりも僅かに高く、その濡れ性がよくなる温度である。つまり、ガラス軟化点を越えて、当該低融点ガラスを封止作業の上で支障なく使用できる程度の温度で、加熱後に再結晶した低融点ガラスの軟化点を上げてしまうことがなく、少なくとも後工程におけるアニール工程の温度より低い温度である。
【0018】
第5の発明は、第3または第4の発明のいずれかの構成において、前記蓋体に対して前記低融点封止材を予め適用する工程は、前記蓋体の前記パッケージとの接合面に、低融点ガラスを塗布し、次いで低融点ガラスを焼結し、さらにこの低融点ガラスを使用する場合の作業温度以下の温度でアニール処理をすることにより行われることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、圧電振動片を接合する以前の前工程において、蓋体とパッケージとをまとめてアニール処理できる。これにより、予めパッケージ内の吸着水を除去できるとともに、蓋体及び/またはパッケージから加熱により発生するガス成分をアニール処理で先に排出させ、アニール処理よりも後においては、これらのガス成分の脱離温度を高温側にシフトさせることができる。このため、後工程の蓋封止時におけるこれらのガスの排出を効果的に抑制できる。
「低融点ガラスを使用する場合の作業温度以下の温度」とは、第4の発明の場合と同じである。
【0019】
第6の発明は、第3または第4の発明のいずれかの構成において、パッケージ内に圧電振動片を接合した状態で加熱する後工程におけるアニール工程が、前記前工程のアニール処理温度よりも高い温度で行われることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、前工程のアニール処理で出すことができなかったガスについて、排出させるとともに、後工程におけるアニール工程で封止温度近傍まで温度を上げることにより、これに続く蓋封止工程においてのガスの発生を効果的に抑制することができる。
【0020】
上述の目的は、第7の発明によれば、パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止するようにした圧電デバイスであって、前記パッケージと前記蓋体の互いに接合される接合面に、予め低融点封止材を適用して、前記パッケージと前記蓋体とが接合封止されている圧電デバイスにより、達成される。
第7の発明の構成によれば、前記パッケージと前記蓋体の互いに接合される接合面に、予め低融点封止材を適用して、前記パッケージと前記蓋体とが接合封止されていることにより、低温による蓋封止が行われていることから、接着剤等から発生するガスが圧電振動片に付着して、振動性能に悪影響が出ることがほぼ確実に防止され、しかもパッケージの外形を小さく形成できる。
これらのことから、本発明の効果として、孔封止工程を不要とすることで、パッケージを小型化することができ、しかも製造工程を簡単にすることができる圧電デバイスを提供することができる。
【0021】
上述の目的は、第8の発明によれば、パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止するようにした圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、前記パッケージと前記蓋体の互いに接合される接合面に、予め低融点封止材を適用して、前記パッケージと前記蓋体とが接合封止されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、携帯電話装置により、達成される。
【0022】
上述の目的は、第9の発明によれば、パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止するようにした圧電デバイスを利用した電子機器であって、前記パッケージと前記蓋体の互いに接合される接合面に、予め低融点封止材を適用して、前記パッケージと前記蓋体とが接合封止されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、電子機器により、達成される。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の圧電デバイスの第1の実施の形態を示しており、図1はその概略平面図、図2は図1のA−A線概略断面図である。
これらの図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、パッケージ36内に圧電振動片32を収容している。パッケージ36は、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを利用して形成される。ここで、パッケージ36を形成するための材料は、後述する低融点封止材との濡れ性を考慮して、その種類に適合するように選択されることが好ましく、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化珪素質焼結体、ムライト質焼結体、ガラスセラミックス質焼結体等から選択されたセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板を積層した後、焼結して形成されてもよい。
【0024】
この場合、パッケージ36は、図2に示すように、第1の基板61、第2の基板64、第3の基板68を積層して形成されており、図11で説明した従来のパッケージより積層基板が少ない。つまり、この実施形態のパッケージ36では、従来のように貫通孔を形成しないでよいことから、段付きの貫通孔を不要としたことに伴い、必要とする積層基板を減らすことで、パッケージの外形をその分小さくすることができる。
【0025】
第3の基板68は、その内側に所定の孔を形成することで、各基板61,64,68を積層した場合に内側に所定の内部空間S2を形成するようにされている。
パッケージ36の内部空間S2内の図において左端部付近において、内部空間S2に露出して内側底部を構成する第2の積層基板64には、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ又は金メッキで形成した電極部31,31が設けられている。あるいは、タングステンやモリブデン、銀、銅等の金属粉末を適当な有機バインダや溶剤等に含有させた金属ペーストを上述したグリーンシートに印刷塗布し、グリーンシートとともに焼成して形成してもよい。
【0026】
この電極部31,31は、外部と接続されて、駆動電圧を供給するものである。この各電極部31,31の上に導電性接着剤43,43が塗布され、この導電性接着剤43,43の上に圧電振動片32の基部51が載置されて、導電性接着剤43,43が硬化されるようになっている。この圧電振動片32の接合工程については、後述する。
ここで、導電性接着剤43,43としては、接合力を発揮する接着剤成分としての合成樹脂剤に、銀製の細粒等の導電性の粒子を含有させたものが使用でき、シリコーン系、エポキシ系またはポリイミド系導電性接着剤等を利用することができる。
【0027】
圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形態の場合、圧電振動片32は、小型に形成して、必要な性能を得るために、特に図示する形状とされている。
すなわち、圧電振動片32は、パッケージ36側と後述するようにして固定される基部51と、この基部51を基端として、図において右方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕34,35を備えており、全体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。
【0028】
ここで、図1において、圧電振動片32の基部51において、一対の振動腕34,35の基端部側に寄った位置には、基部51の幅方向に縮幅して設けた切り欠き部もしくはくびれ部52,52を設けるようにしてもよい。
これにより、基部51に圧電振動片32の振動の漏れ込みを防止して、CI(クリスタルインピーダンス)値を低減することができる。
また、一対の振動腕34,35には、それぞれ、長手方向に延びる長溝34a,35aを形成してもよい。この場合、各長溝は、図2の長溝34a,34aとして示されているように、各振動腕34,35の上面と下面に同様の態様でそれぞれ形成される。
このように、一対の振動腕34,35に、それぞれ長手方向に延びる長溝34a,35aを形成することによって、振動腕34,35における電界効率が向上する利点がある。
尚、圧電振動片32として、くびれ部52,52や長溝34a,35aを有しない音叉型の圧電振動片や、圧電材料を矩形にカットした所謂ATカット振動片を使用してもよいことは勿論である。
【0029】
圧電振動片32の基部51の導電性接着剤43,43と触れる部分には、駆動電圧を伝えるための引出電極(図示せず)が形成されており、これにより、圧電振動片32は、駆動用電極がパッケージ36側の電極部31,31と導電性接着剤43,43を介して、電気的に接続されている。
この引出し電極は、圧電振動片32の表面に形成された励振電極(図示せず)と一体に形成されて、励振電極に駆動電圧を伝えるためのものである。
【0030】
パッケージ36の開放された上端、すなわち、蓋体39との接合面36aには、低融点封止材33を介して、蓋体39が接合されることにより、封止されている。蓋体39は、好ましくは、後述する周波数調整を行うために、光を透過する材料で形成されている。
低融点封止材33としては低融点ガラスが好ましい。低融点ガラスは、300度ないし700度程度で溶融・軟化するガラスである。また、蓋体39は、低融点ガラス33と濡れ性のよい材料が選択され,例えば、ホウ珪酸ガラス等が適している。
この実施形態では、後述する製造工程に適するように、低融点ガラスとして、例えば、酸化亜鉛(PbO)に、B2 O3 、Bi2 O3 、ZnO、PbF2 、CuO、TiO2 、Nb2 O3 、Fe2 O3 、CaO等を微量含有する低融点ガラスが使用されている。本実施形態では、これらの組成からなる母ガラスに、例えば、チタン酸鉛系のフィラーを混入したガラスペーストを使用している。
鉛を含まない環境に対する悪影響が少ない低融点ガラスとしては、例えば、Cu2 O−CuO−P2 O5 系の低融点ガラス、SiO−SnO−P2 O5 等の低融点ガラスを使用することもできる。この実施形態では、酸化亜鉛(PbO)系の低融点ガラスを使用するようにしてもよい。
【0031】
さらに、この実施形態では、パッケージ36を構成する積層基板のうち図2の下から2番目の基板64には、図2において右端部付近に孔を形成することにより、この積層基板の厚みに対応した凹部42が形成されている。この凹部42は、圧電振動片32の自由端32bである先端部の下方に位置している。これにより、本実施形態では、パッケージ36に外部から衝撃が加わった場合に、圧電振動片32の自由端32bが、矢印D方向に変位して振れた場合においても、パッケージ36の内側底面と当接されることを有効に防止されるようになっている。
【0032】
次に、図3ないし図7を参照しながら、本実施形態の圧電デバイスの製造方法の一例について説明する。
図3は圧電デバイス30の製造方法の一例を示すフローチャート、図4は圧電デバイス30の製造工程における前工程について、パッケージ側を工程順に示す概略断面図、図5は圧電デバイス30の製造工程における前工程について、蓋体側を工程順に示す概略断面図、図6及び図7は、圧電デバイス30の製造工程における後工程を工程順に示す概略断面図である。
【0033】
(前工程)
図3において、鎖線Lよりも上が圧電デバイス30の製造方法の前工程を示し、鎖線Lよりも下が後工程を示している。
この圧電デバイスの製造方法においては、先ず、パッケージ36を構成するためのセラミックグリーンシートから形成される基板と、圧電振動片32と、蓋体39とを別々に形成してから、これを完成させて、接合固定する。このパッケージ36を構成するためのセラミックグリーンシートから形成される基板と、圧電振動片32と、蓋体39とを別々に形成した後で、パッケージと蓋体とに低融点封止材をそれぞれ適用する工程が前工程である。
【0034】
(パッケージの前工程)
図3のST11は、図4(a)に示されている。パッケージ36自体の形成は、上述したように行われる。このパッケージ36の蓋体との接合面36aに、低融点ガラス33aが塗布される。この状態では、図4(a)に拡大して示されているように、低融点ガラス33aには、気泡等を含み溶剤その他が含有されたガラスペーストの状態となっている。
【0035】
次いでST12において、図4(b)に示されているように、低融点ガラス33aを真空炉等で脱泡した後に焼結し、低融点ガラス33aをパッケージ36の蓋体との接合面36aに確実に定着させる。
続いて、ST13において、図4(c)に示されているように、アニール処理を行う(前工程におけるアニール処理)。
ここで、アニール処理における温度は、低融点ガラス33aを使用する場合の作業温度以下の温度で行う。これにより、予めパッケージ36内の吸着水を除去できるとともに、パッケージ36から加熱により発生するH2 、N2 、CO、CO2 、メタン系ガス等のガス成分をアニール処理で先に排出させることができる。
【0036】
すなわち、図8はこのような前工程におけるアニール処理を行わなかった場合(従来の方法)によるパッケージにおける各ガス成分の脱離温度を示し、図9は、本実施形態の前工程におけるアニール処理を行ったパッケージ及び/または蓋体の各ガス成分の脱離温度を示している。
具体的には、低融点ガラス33aとして、上述した酸化亜鉛(PbO)系の低融点ガラス(軟化温度275度)を用いて、リフロー炉中でN2 雰囲気下において、275度、10分間のアニール処理を行った。
【0037】
図8と図9を比較してわかるように、各ガス成分の脱離温度を、40度程度高温側にシフトさせることができた。このため、後述する後工程の蓋封止時におけるこれらのガスの排出を、効果的に抑制できる。
ここで、「低融点ガラスを使用する場合の作業温度以下の温度」とは、当該低融点ガラスの種類に応じて決まる温度であり、少なくとも当該低融点の軟化点よりも僅かに高く、その濡れ性がよくなる温度である。つまり、ガラス軟化点を越えて、当該低融点ガラスを封止作業の上で支障なく使用できる程度の温度で、加熱後に再結晶した低融点ガラスの軟化点を上昇させてしまうことがなく、少なくとも、後述する後工程におけるアニール工程の温度より低い温度である。
さらに、ここでは、前工程のアニール処理の温度を特に高くすることなく、各ガス成分の脱離温度を高温側にシフトさせることが重要である。極端に高い温度でアニール処理すると、低融点ガラス33aを再結晶化させてしまい、軟化点温度を高くしてしまい、蓋封止工程における低温封止を実現できなくなるからである。したがって、低融点ガラスの軟化点温度の近傍の温度であることが好ましく、この実施形態の場合は、275度より高く、320度程度までの温度である。
【0038】
(蓋体の前工程)
図3のST21は、図5(a)に示されている。蓋体39は、上述したように、例えば、ホウ珪酸ガラス等のウエハから所定の大きさに切り出されることにより形成される。この蓋体39のパッケージとの接合面に、低融点ガラス33bが塗布される。この状態では、低融点ガラス33bには、気泡等を含み溶剤その他が含有されたガラスペーストの状態となっている。
【0039】
次いでST22において、図5(b)に示されているように、低融点ガラス33bを真空炉等で脱泡した後で焼結し、低融点ガラス33bを蓋体39のパッケージとの接合面に確実に定着させる。
続いて、ST23において、図5(c)に示されているように、アニール処理を行う(前工程におけるアニール処理)。
この蓋体に関するアニール処理の条件、効果は、パッケージのアニール処理の場合とほぼ同様である。
【0040】
(後工程)
(圧電振動片の接合工程)
次に、図3のST34以降、及び図6を参照して、圧電デバイス30の製造方法の後工程について説明する。
図6(d)では、パッケージ36の内側底部の電極部31に導電性接着剤43を塗布し、圧電振動片32の基部51を、この導電性接着剤43の上に配置することで、圧電振動片32のマウントを行う(ST34)。
次いで、図6(e)に示すように、大気中で、例えば、180度で、約60分程度加熱することで、導電性接着剤43を硬化させ(ST35)、圧電振動片32をパッケージ36に対して接合する(圧電振動片の接合工程)。
【0041】
続いて、後工程におけるアニール工程を行う(ST36)。
図6(f)に示す、後工程におけるアニール工程では、前工程のアニール処理で出すことができなかったガスについて、排出させるとともに、後工程におけるアニール工程で封止温度近傍まで温度を上げることにより、これに続く蓋封止工程においてのガスの発生を効果的に抑制することができる。
具体的には、大気中で前工程のアニール処理よりも高い温度で加熱する。すなわち、前工程のアニール処理において、各ガス成分の脱離温度が高温側にシフトされていることにより、変化後の各ガス成分の脱離温度に適合した温度でアニール工程を実行する。すなわち、この温度は、低融点ガラス33aの軟化点温度よりも高く、導電性接着剤43から脱ガスが始まり、その重量が減る重量変化点を予めもとめておき、この導電性接着剤43の重量変化点近傍に設定する。本実施形態では、例えば、275度で120分程度加熱するようにしている。
【0042】
ここで、導電性接着剤43を硬化させる加熱処理(ST35)と、後工程におけるアニール工程(ST36)とは、パッケージ36を大気中で連続的に加熱するひとつの工程として行ってもよい。これにより、加熱により導電性接着剤43を硬化させて、圧電振動片32を接合する工程に続いて、導電性接着剤43からガス成分を予め排出させるアニール工程をひと続きの工程とすることができ、工程が簡略化される。
【0043】
(蓋封止工程)
続いて、図6(g)に示すように、蓋体39の低融点ガラス33bとパッケージ36の低融点ガラス33aを当接させるようにして位置合わせし、低温による蓋封止のための加熱を行う(ST37)。
この工程は、ST36の終了後、パッケージ36を、例えば、図示しない所定のチャンバー内で、加熱手段としての加熱台等の上に所定の治具にセットして配置し、チャンバー内を真空雰囲気として、加熱手段を介して所定の温度プロファイルに従って加熱を行う。
【0044】
この実施形態では、2段階の温度プロファイルを実行し、先ず、低温、すなわち、250度で120分程度加熱し、続いて、320度に温度を上げて60分程度加熱するようにしている。
低温で加熱をはじめるのは、低融点ガラス33(低融点ガラス33a及び低融点ガラス33b)がかなりの熱容量をもつため、最初から温度を高くすると部分的にガスの脱離を促すことになるので、熱容量を満たす第1段階の加熱を低温としたものである。
【0045】
第2段階の加熱は、低い温度に設定した封止温度である。つまり、第1段階の加熱温度よりも高いが、従来の蓋封止温度、例えば、375度よりも低い温度として、低融点ガラス33(低融点ガラス33a及び低融点ガラス33b)の上記した(封止)作業温度近傍の温度に設定する。この実施形態で選択した320度は、軟化点温度よりも高いが、従来の蓋封止温度、例えば、375度よりも低いので、低融点ガラス33(低融点ガラス33a及び低融点ガラス33b)の濡れを促進しつつ、従来の蓋封止工程でのガスの脱離は生じない。
すなわち、従来の蓋封止工程のように、封止材と蓋体という異なる材料どうしを接合することに比べて、この工程では、パッケージ36側の低融点ガラス33aと、蓋体39側の低融点ガラス33bという全く同じ材料を接合することから、低温でも濡れ性がよく、低い温度で確実に接合させることができる。
しかも、前工程におけるアニール処理により、各ガスの脱離温度は高温にシフトされているので、この点においても、本実施形態の蓋封止工程においては、各ガスの脱離が十分に抑制される。
【0046】
以上により、図7(h)に示すように、蓋封止が完了したら、必要により、透明な蓋体39を介して、レーザ光を圧電振動片32の先端付近の電極(または金属被覆部)に照射し、質量削減方式による周波数調整を行い(図示せず)、検査を経て、圧電デバイス30が完成する(ST38)。ただし、本実施形態では、蓋封止後の各ガスの脱離はほとんどないので、このような周波数調整の必要性は従来と比べてきわめて低い。
【0047】
したがって、本実施形態の製造方法では、蓋封止工程において、低い温度での蓋体39とパッケージ36との接合を実現することで、蓋封止工程におけるガスの脱離を大幅に抑制できる。このため、蓋封止工程後にガス成分が圧電振動片32に付着して、振動性能に悪影響を与えることがない。また、蓋封止工程におけるガスの脱離を大幅に抑制することで、従来のように、パッケージに貫通孔を設けて、蓋封止工程後にガス成分を真空排気する必要がないので、孔封止工程も不要となる。しかも、パッケージに貫通孔を設ける必要がないことから、その分パッケージの外形を小型に形成できるものである。
【0048】
図10は、本発明の上述した実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置300の概略構成を示す図である。
図において、マイクロフォン308により電気信号に変換された送信者の音声は、デモジュレータ,コーデック部でデジタル変調され、送信部307においてRF(Radio Frequency)帯に周波数変換後、アンテナを通して基地局(図示せず)に送信される。また、基地局からのRF信号は受信部306において周波数変換後、デモジュレータ,コーデック部において音声信号に変換され、スピーカー309から出力される。また、CPU(Central Processing Unit)301は液晶表示装置及びキーボードからなる入出力部302をはじめ、デジタル式携帯電話装置300の全体の動作を制御している。メモリ303はCPU301により制御される、RAM,ROMからなる情報記憶手段であり、これらの中にはデジタル式携帯電話装置300の制御プログラムや電話帳などの情報が格納されている。
【0049】
本発明の実施形態に係る圧電デバイスが応用されるものとしては、図10のような電子機器としてのデジタル式携帯電話装置300に内蔵されるCPU301に接続されて、基本クロックを生成するための圧電デバイス30や、受信部306に接続されて周波数基準源として機能する温度補償水晶発振器305がある。
【0050】
このように、デジタル式携帯電話装置300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧電デバイス30を利用することにより、製造工程において圧電振動片にガスが付着することを原因とした振動性能への悪影響を防止し、しかも製造工程が簡略されていることで低コストでしかも小型に製造できることにより、高い信頼性を備え低コストで製造できるデジタル式携帯電話装置300を得ることができる。
【0051】
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、パッケージ内に圧電振動片を収容するものでれば、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、全ての圧電デバイスに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示す概略平面図。
【図2】図1のA−A線概略断面図。
【図3】図1の圧電デバイスの製造方法の一例を示すフローチャート。
【図4】図1の圧電デバイスの製造方法に係る前工程について、パッケージ側を工程順に示す概略断面図。
【図5】図1の圧電デバイスの製造方法に係る前工程について、蓋体側を工程順に示す概略断面図。
【図6】図1の圧電デバイスの製造方法に係る後工程について、工程順に示す概略断面図。
【図7】図1の圧電デバイスの製造方法に係る後工程の最終段階を示す概略断面図。
【図8】図1の圧電デバイスの製造方法の前工程におけるアニール処理を行わなかった場合(従来の方法)にパッケージにおける各ガス成分の脱離温度を示すグラフ。
【図9】図1の圧電デバイスの製造方法の前工程におけるアニール処理を行ったパッケージ及び/または蓋体の各ガス成分の脱離温度を示すグラフ。
【図10】本発明の実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図。
【図11】従来の圧電デバイスの一例を示す概略断面図。
【図12】図11の圧電デバイスの製造方法を工程順に示す概略断面図。
【図13】図11の圧電デバイスの製造方法を工程順に示す概略断面図。
【符号の説明】
30・・・圧電デバイス、32・・・圧電振動片、33・・・低融点封止材、36・・・パッケージ、37・・・貫通孔、39・・・蓋体、42・・・凹部、43・・・導電性接着剤、51・・・基部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電振動片をパッケージに収容した圧電デバイスと、その製造方法の改良に係り、また、このような圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器において、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
図11は、このような圧電デバイスの従来例を示す概略断面図である(特許文献1参照)。
【0003】
図において、圧電デバイス1は、パッケージ2の内部に、圧電振動片3を収容している。この圧電振動片3は、例えば水晶基板を利用して形成されている。この圧電振動片3は、パッケージ2の内側底部に形成された電極部6に対して、導電性接着剤6aを用いて、その基部3aが接合されている。
【0004】
パッケージ2は、セラミックシートを金型で枠状に抜いた後、積層基板2a,2b,2c,2dを積層後焼結して形成され、内部に圧電振動片3を収容するための内部空間S1を有し、その上端には、ロウ材4aを介して、蓋体4が接合されている。
また、パッケージ2には、内側底部と外側とを連絡する貫通孔7が設けられている。この貫通孔7は、内側の第1の孔7aと外側の第2の孔7bを有し、第1の孔7aの孔径よりも第2の孔7bの孔径のほうが大きくされている。また、第1の孔7aと第2の孔7bとの間の段部7cには、金属被覆部(図示せず)が設けられており、貫通孔7には、金属封止材8が充填されて孔封止されている。
【0005】
図12及び図13は、圧電デバイス1の製造工程を工程順に示した概略断面図である。
図12(a)において、パッケージ2は、上述したように、積層基板2a,2b,2c,2dを積層後焼結して形成されており、パッケージ2の内側底部に形成された電極部6が設けられる。パッケージ2の蓋体との接合端面には、例えば、ペースト状の封止材4aが適用される。
次いで、図12(b)において、パッケージ2を加熱することで、封止材4aの溶剤を乾燥させる。
【0006】
次に、圧電振動片3の接合工程を行う。先ず、図12(c)では、封止材4aの溶剤乾燥後に、パッケージ2の内側底部の電極部6に導電性接着剤6aを塗布し、圧電振動片3の基部3aを、この導電性接着剤6aの上に配置する。次いで、図12(d)に示すように、この状態で、例えば、180度(摂氏、以下で示す温度はすべて摂氏表示)で、約60分加熱することで、導電性接着剤6aを硬化させて、圧電振動片3をパッケージ2に対して接合する(接合工程)。
【0007】
続いて、図13(e)に示すように、蓋体4をパッケージ2の封止材4aに位置合わせし、例えば375度にて、15分程度加熱して、封止材4aを硬化させる(蓋封止工程)。
次いで、図13(f)では、パッケージ2を、例えば、図示しない所定のチャンバー内で、加熱台等の上に所定の治具にセットして配置し、チャンバー内を真空雰囲気として、貫通孔7を利用して、パッケージ2内のガスを真空中に排気する。つまり、図12(d)の接合工程において、加熱により導電性接着剤6aから生成されるガス成分や、パッケージ2内の吸着水分の気化成分、さらに、図13(e)の蓋封止工程における高い温度での加熱により導電性接着剤6aからさらに出るガス成分を真空中に排気する。
【0008】
次に、例えば、蓋封止したパッケージ2を同じチャンバー内を真空排気した状態で貫通孔7の孔封止が行われる。
すなわち、貫通孔7の第2の孔7bの上に、金または金合金等でなる球形の金属封止材(図示せず)を配置して、この金属封止材に対して、レーザ光を照射することにより、金属封止材が溶融される。この溶融された金属封止材は、図13の段部7cの金属被覆部に対して、濡れ広がりつつ、冷却されて、図示するように貫通孔7に充填されることで、貫通孔7を塞ぐ(孔封止工程)。
【0009】
【特許文献1】特開2000−106515号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような構造の圧電デバイス1では、導電性接着剤6aから出るガス成分等が圧電振動片3に付着して、振動特性に悪影響を与えることを防止するために、パッケージ2に貫通孔7を形成し、パッケージ2に対する蓋封止後に、貫通孔7から排気する工程を設けている。
この貫通孔7は、後から塞がれるために、二重の貫通孔構造等を採用する必要がある。
【0011】
これらのことから、貫通孔7を形成するために、パッケージ2は多くの積層基板を使用して形成されるので、その分パッケージの外形が大きくなってしまうという欠点がある。
また、製造工程に貫通孔7を利用するガス成分の真空排気や孔封止の工程を必要とし、工程が複雑化するという問題がある。
【0012】
本発明は、孔封止工程を不要とすることで、パッケージを小型化することができ、しかも製造工程を簡単にすることができる圧電デバイスの製造方法と、その製造方法により製造された圧電デバイス、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置及び電子機器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、第1の発明によれば、パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止するようにした圧電デバイスの製造方法であって、前工程として、前記パッケージに低融点封止材を予め適用する工程と、前記蓋体に前記低融点封止材を予め適用する工程とを有し、さらに、前記前工程に続く後工程として、前記パッケージの前記電極部に、導電性接着剤を適用し、この導電性接着剤に前記圧電振動片の基部を配置し、加熱することにより接合する圧電振動片の接合工程と、前記パッケージ内に圧電振動片を接合した状態で加熱するアニール工程と、接合面に前記パッケージ側の低融点封止材と同じ封止材を予め適用した蓋体を、前記パッケージの前記接合面に対応させて配置し、低温加熱することにより接合封止する蓋封止工程とを備える、圧電デバイスの製造方法により、達成される。
【0014】
第1の発明の構成によれば、前工程において、パッケージと蓋体とに低融点封止材を適用しており、後工程の蓋封止工程においては、パッケージ側の低融点封止材と、蓋体側の低融点封止材とを溶融固定する手法をとっている。このため、蓋封止工程では、従来必要とされた加熱温度よりも低い温度で封止できるので、圧電振動片を接合した接着剤からのガスの生成量を抑制することができる。このため、従来のように、パッケージに形成した貫通孔からのガスの真空排気を行い、さらに孔封止工程を必要としない。したがって、パッケージに貫通孔を形成しなくて済むので、パッケージの外形を小型にすることができ、しかも、孔封止工程を不要としたので、工程が簡単になるとともに、孔封止に使用される高価な封止用金属を必要としないので、製造コストも低減される。
また、パッケージと蓋体とに低融点封止材を適用する工程を前工程として行うことで、このような工程により処理したパッケージと蓋体とを多数用意しておくことができ、製造計画に従って、前処理が完了してストックされたパッケージと蓋体を利用して、孔封止工程を不要とする製造工程によって、短時間で効率よく圧電デバイスを製造することができる。
したがって、本発明の効果として、孔封止工程を不要とすることで、パッケージを小型化することができ、しかも製造工程を簡単にすることができる圧電デバイスの製造方法を提供することができる。
【0015】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記導電性接着剤を加熱硬化させる前記圧電振動片の接合工程とともに、前記アニール工程を同一工程として行うことを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、加熱により導電性接着剤を硬化させて、圧電振動片を接合する工程に続いて、導電性接着剤からガス成分を予め排出させるアニール工程をひと続きの工程とすることができ、工程が簡略化される。
【0016】
第3の発明は、第1または第2の発明のいずれかの構成において、前記パッケージがセラミックスであり、前記蓋体がガラス製で、かつ前記低融点封止材が低融点ガラスであることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、パッケージにセラミックスを選択し、蓋体にガラスを選択し、低融点封止材に低融点ガラス(Low−melting glass)を選択することで、パッケージや蓋体に対する低融点封止材の付着性がよくなる。
【0017】
第4の発明は、第3の発明の構成において、前記パッケージに対して前記低融点封止材を予め適用する工程は、前記パッケージの前記蓋体との接合面に、低融点ガラスを塗布し、次いで低融点ガラスを焼結し、さらにこの低融点ガラスを使用する場合の作業温度以下の温度でアニール処理をすることにより行われることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、圧電振動片を接合する以前の前工程において、アニール処理できる。これにより、蓋体に関連して発生する水を含む気体成分をアニール処理で先に排出させ、アニール処理よりも後においては、これらのガス成分の脱離温度を高温側にシフトさせることができる。このため、後工程の蓋封止時におけるこれらのガスの排出を効果的に抑制できる。
ここで、「低融点ガラスを使用する場合の作業温度以下の温度」とは、当該低融点ガラスの種類に応じて決まる温度であり、少なくとも当該低融点の軟化点よりも僅かに高く、その濡れ性がよくなる温度である。つまり、ガラス軟化点を越えて、当該低融点ガラスを封止作業の上で支障なく使用できる程度の温度で、加熱後に再結晶した低融点ガラスの軟化点を上げてしまうことがなく、少なくとも後工程におけるアニール工程の温度より低い温度である。
【0018】
第5の発明は、第3または第4の発明のいずれかの構成において、前記蓋体に対して前記低融点封止材を予め適用する工程は、前記蓋体の前記パッケージとの接合面に、低融点ガラスを塗布し、次いで低融点ガラスを焼結し、さらにこの低融点ガラスを使用する場合の作業温度以下の温度でアニール処理をすることにより行われることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、圧電振動片を接合する以前の前工程において、蓋体とパッケージとをまとめてアニール処理できる。これにより、予めパッケージ内の吸着水を除去できるとともに、蓋体及び/またはパッケージから加熱により発生するガス成分をアニール処理で先に排出させ、アニール処理よりも後においては、これらのガス成分の脱離温度を高温側にシフトさせることができる。このため、後工程の蓋封止時におけるこれらのガスの排出を効果的に抑制できる。
「低融点ガラスを使用する場合の作業温度以下の温度」とは、第4の発明の場合と同じである。
【0019】
第6の発明は、第3または第4の発明のいずれかの構成において、パッケージ内に圧電振動片を接合した状態で加熱する後工程におけるアニール工程が、前記前工程のアニール処理温度よりも高い温度で行われることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、前工程のアニール処理で出すことができなかったガスについて、排出させるとともに、後工程におけるアニール工程で封止温度近傍まで温度を上げることにより、これに続く蓋封止工程においてのガスの発生を効果的に抑制することができる。
【0020】
上述の目的は、第7の発明によれば、パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止するようにした圧電デバイスであって、前記パッケージと前記蓋体の互いに接合される接合面に、予め低融点封止材を適用して、前記パッケージと前記蓋体とが接合封止されている圧電デバイスにより、達成される。
第7の発明の構成によれば、前記パッケージと前記蓋体の互いに接合される接合面に、予め低融点封止材を適用して、前記パッケージと前記蓋体とが接合封止されていることにより、低温による蓋封止が行われていることから、接着剤等から発生するガスが圧電振動片に付着して、振動性能に悪影響が出ることがほぼ確実に防止され、しかもパッケージの外形を小さく形成できる。
これらのことから、本発明の効果として、孔封止工程を不要とすることで、パッケージを小型化することができ、しかも製造工程を簡単にすることができる圧電デバイスを提供することができる。
【0021】
上述の目的は、第8の発明によれば、パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止するようにした圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、前記パッケージと前記蓋体の互いに接合される接合面に、予め低融点封止材を適用して、前記パッケージと前記蓋体とが接合封止されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、携帯電話装置により、達成される。
【0022】
上述の目的は、第9の発明によれば、パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止するようにした圧電デバイスを利用した電子機器であって、前記パッケージと前記蓋体の互いに接合される接合面に、予め低融点封止材を適用して、前記パッケージと前記蓋体とが接合封止されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、電子機器により、達成される。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の圧電デバイスの第1の実施の形態を示しており、図1はその概略平面図、図2は図1のA−A線概略断面図である。
これらの図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、パッケージ36内に圧電振動片32を収容している。パッケージ36は、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを利用して形成される。ここで、パッケージ36を形成するための材料は、後述する低融点封止材との濡れ性を考慮して、その種類に適合するように選択されることが好ましく、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化珪素質焼結体、ムライト質焼結体、ガラスセラミックス質焼結体等から選択されたセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板を積層した後、焼結して形成されてもよい。
【0024】
この場合、パッケージ36は、図2に示すように、第1の基板61、第2の基板64、第3の基板68を積層して形成されており、図11で説明した従来のパッケージより積層基板が少ない。つまり、この実施形態のパッケージ36では、従来のように貫通孔を形成しないでよいことから、段付きの貫通孔を不要としたことに伴い、必要とする積層基板を減らすことで、パッケージの外形をその分小さくすることができる。
【0025】
第3の基板68は、その内側に所定の孔を形成することで、各基板61,64,68を積層した場合に内側に所定の内部空間S2を形成するようにされている。
パッケージ36の内部空間S2内の図において左端部付近において、内部空間S2に露出して内側底部を構成する第2の積層基板64には、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ又は金メッキで形成した電極部31,31が設けられている。あるいは、タングステンやモリブデン、銀、銅等の金属粉末を適当な有機バインダや溶剤等に含有させた金属ペーストを上述したグリーンシートに印刷塗布し、グリーンシートとともに焼成して形成してもよい。
【0026】
この電極部31,31は、外部と接続されて、駆動電圧を供給するものである。この各電極部31,31の上に導電性接着剤43,43が塗布され、この導電性接着剤43,43の上に圧電振動片32の基部51が載置されて、導電性接着剤43,43が硬化されるようになっている。この圧電振動片32の接合工程については、後述する。
ここで、導電性接着剤43,43としては、接合力を発揮する接着剤成分としての合成樹脂剤に、銀製の細粒等の導電性の粒子を含有させたものが使用でき、シリコーン系、エポキシ系またはポリイミド系導電性接着剤等を利用することができる。
【0027】
圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形態の場合、圧電振動片32は、小型に形成して、必要な性能を得るために、特に図示する形状とされている。
すなわち、圧電振動片32は、パッケージ36側と後述するようにして固定される基部51と、この基部51を基端として、図において右方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕34,35を備えており、全体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。
【0028】
ここで、図1において、圧電振動片32の基部51において、一対の振動腕34,35の基端部側に寄った位置には、基部51の幅方向に縮幅して設けた切り欠き部もしくはくびれ部52,52を設けるようにしてもよい。
これにより、基部51に圧電振動片32の振動の漏れ込みを防止して、CI(クリスタルインピーダンス)値を低減することができる。
また、一対の振動腕34,35には、それぞれ、長手方向に延びる長溝34a,35aを形成してもよい。この場合、各長溝は、図2の長溝34a,34aとして示されているように、各振動腕34,35の上面と下面に同様の態様でそれぞれ形成される。
このように、一対の振動腕34,35に、それぞれ長手方向に延びる長溝34a,35aを形成することによって、振動腕34,35における電界効率が向上する利点がある。
尚、圧電振動片32として、くびれ部52,52や長溝34a,35aを有しない音叉型の圧電振動片や、圧電材料を矩形にカットした所謂ATカット振動片を使用してもよいことは勿論である。
【0029】
圧電振動片32の基部51の導電性接着剤43,43と触れる部分には、駆動電圧を伝えるための引出電極(図示せず)が形成されており、これにより、圧電振動片32は、駆動用電極がパッケージ36側の電極部31,31と導電性接着剤43,43を介して、電気的に接続されている。
この引出し電極は、圧電振動片32の表面に形成された励振電極(図示せず)と一体に形成されて、励振電極に駆動電圧を伝えるためのものである。
【0030】
パッケージ36の開放された上端、すなわち、蓋体39との接合面36aには、低融点封止材33を介して、蓋体39が接合されることにより、封止されている。蓋体39は、好ましくは、後述する周波数調整を行うために、光を透過する材料で形成されている。
低融点封止材33としては低融点ガラスが好ましい。低融点ガラスは、300度ないし700度程度で溶融・軟化するガラスである。また、蓋体39は、低融点ガラス33と濡れ性のよい材料が選択され,例えば、ホウ珪酸ガラス等が適している。
この実施形態では、後述する製造工程に適するように、低融点ガラスとして、例えば、酸化亜鉛(PbO)に、B2 O3 、Bi2 O3 、ZnO、PbF2 、CuO、TiO2 、Nb2 O3 、Fe2 O3 、CaO等を微量含有する低融点ガラスが使用されている。本実施形態では、これらの組成からなる母ガラスに、例えば、チタン酸鉛系のフィラーを混入したガラスペーストを使用している。
鉛を含まない環境に対する悪影響が少ない低融点ガラスとしては、例えば、Cu2 O−CuO−P2 O5 系の低融点ガラス、SiO−SnO−P2 O5 等の低融点ガラスを使用することもできる。この実施形態では、酸化亜鉛(PbO)系の低融点ガラスを使用するようにしてもよい。
【0031】
さらに、この実施形態では、パッケージ36を構成する積層基板のうち図2の下から2番目の基板64には、図2において右端部付近に孔を形成することにより、この積層基板の厚みに対応した凹部42が形成されている。この凹部42は、圧電振動片32の自由端32bである先端部の下方に位置している。これにより、本実施形態では、パッケージ36に外部から衝撃が加わった場合に、圧電振動片32の自由端32bが、矢印D方向に変位して振れた場合においても、パッケージ36の内側底面と当接されることを有効に防止されるようになっている。
【0032】
次に、図3ないし図7を参照しながら、本実施形態の圧電デバイスの製造方法の一例について説明する。
図3は圧電デバイス30の製造方法の一例を示すフローチャート、図4は圧電デバイス30の製造工程における前工程について、パッケージ側を工程順に示す概略断面図、図5は圧電デバイス30の製造工程における前工程について、蓋体側を工程順に示す概略断面図、図6及び図7は、圧電デバイス30の製造工程における後工程を工程順に示す概略断面図である。
【0033】
(前工程)
図3において、鎖線Lよりも上が圧電デバイス30の製造方法の前工程を示し、鎖線Lよりも下が後工程を示している。
この圧電デバイスの製造方法においては、先ず、パッケージ36を構成するためのセラミックグリーンシートから形成される基板と、圧電振動片32と、蓋体39とを別々に形成してから、これを完成させて、接合固定する。このパッケージ36を構成するためのセラミックグリーンシートから形成される基板と、圧電振動片32と、蓋体39とを別々に形成した後で、パッケージと蓋体とに低融点封止材をそれぞれ適用する工程が前工程である。
【0034】
(パッケージの前工程)
図3のST11は、図4(a)に示されている。パッケージ36自体の形成は、上述したように行われる。このパッケージ36の蓋体との接合面36aに、低融点ガラス33aが塗布される。この状態では、図4(a)に拡大して示されているように、低融点ガラス33aには、気泡等を含み溶剤その他が含有されたガラスペーストの状態となっている。
【0035】
次いでST12において、図4(b)に示されているように、低融点ガラス33aを真空炉等で脱泡した後に焼結し、低融点ガラス33aをパッケージ36の蓋体との接合面36aに確実に定着させる。
続いて、ST13において、図4(c)に示されているように、アニール処理を行う(前工程におけるアニール処理)。
ここで、アニール処理における温度は、低融点ガラス33aを使用する場合の作業温度以下の温度で行う。これにより、予めパッケージ36内の吸着水を除去できるとともに、パッケージ36から加熱により発生するH2 、N2 、CO、CO2 、メタン系ガス等のガス成分をアニール処理で先に排出させることができる。
【0036】
すなわち、図8はこのような前工程におけるアニール処理を行わなかった場合(従来の方法)によるパッケージにおける各ガス成分の脱離温度を示し、図9は、本実施形態の前工程におけるアニール処理を行ったパッケージ及び/または蓋体の各ガス成分の脱離温度を示している。
具体的には、低融点ガラス33aとして、上述した酸化亜鉛(PbO)系の低融点ガラス(軟化温度275度)を用いて、リフロー炉中でN2 雰囲気下において、275度、10分間のアニール処理を行った。
【0037】
図8と図9を比較してわかるように、各ガス成分の脱離温度を、40度程度高温側にシフトさせることができた。このため、後述する後工程の蓋封止時におけるこれらのガスの排出を、効果的に抑制できる。
ここで、「低融点ガラスを使用する場合の作業温度以下の温度」とは、当該低融点ガラスの種類に応じて決まる温度であり、少なくとも当該低融点の軟化点よりも僅かに高く、その濡れ性がよくなる温度である。つまり、ガラス軟化点を越えて、当該低融点ガラスを封止作業の上で支障なく使用できる程度の温度で、加熱後に再結晶した低融点ガラスの軟化点を上昇させてしまうことがなく、少なくとも、後述する後工程におけるアニール工程の温度より低い温度である。
さらに、ここでは、前工程のアニール処理の温度を特に高くすることなく、各ガス成分の脱離温度を高温側にシフトさせることが重要である。極端に高い温度でアニール処理すると、低融点ガラス33aを再結晶化させてしまい、軟化点温度を高くしてしまい、蓋封止工程における低温封止を実現できなくなるからである。したがって、低融点ガラスの軟化点温度の近傍の温度であることが好ましく、この実施形態の場合は、275度より高く、320度程度までの温度である。
【0038】
(蓋体の前工程)
図3のST21は、図5(a)に示されている。蓋体39は、上述したように、例えば、ホウ珪酸ガラス等のウエハから所定の大きさに切り出されることにより形成される。この蓋体39のパッケージとの接合面に、低融点ガラス33bが塗布される。この状態では、低融点ガラス33bには、気泡等を含み溶剤その他が含有されたガラスペーストの状態となっている。
【0039】
次いでST22において、図5(b)に示されているように、低融点ガラス33bを真空炉等で脱泡した後で焼結し、低融点ガラス33bを蓋体39のパッケージとの接合面に確実に定着させる。
続いて、ST23において、図5(c)に示されているように、アニール処理を行う(前工程におけるアニール処理)。
この蓋体に関するアニール処理の条件、効果は、パッケージのアニール処理の場合とほぼ同様である。
【0040】
(後工程)
(圧電振動片の接合工程)
次に、図3のST34以降、及び図6を参照して、圧電デバイス30の製造方法の後工程について説明する。
図6(d)では、パッケージ36の内側底部の電極部31に導電性接着剤43を塗布し、圧電振動片32の基部51を、この導電性接着剤43の上に配置することで、圧電振動片32のマウントを行う(ST34)。
次いで、図6(e)に示すように、大気中で、例えば、180度で、約60分程度加熱することで、導電性接着剤43を硬化させ(ST35)、圧電振動片32をパッケージ36に対して接合する(圧電振動片の接合工程)。
【0041】
続いて、後工程におけるアニール工程を行う(ST36)。
図6(f)に示す、後工程におけるアニール工程では、前工程のアニール処理で出すことができなかったガスについて、排出させるとともに、後工程におけるアニール工程で封止温度近傍まで温度を上げることにより、これに続く蓋封止工程においてのガスの発生を効果的に抑制することができる。
具体的には、大気中で前工程のアニール処理よりも高い温度で加熱する。すなわち、前工程のアニール処理において、各ガス成分の脱離温度が高温側にシフトされていることにより、変化後の各ガス成分の脱離温度に適合した温度でアニール工程を実行する。すなわち、この温度は、低融点ガラス33aの軟化点温度よりも高く、導電性接着剤43から脱ガスが始まり、その重量が減る重量変化点を予めもとめておき、この導電性接着剤43の重量変化点近傍に設定する。本実施形態では、例えば、275度で120分程度加熱するようにしている。
【0042】
ここで、導電性接着剤43を硬化させる加熱処理(ST35)と、後工程におけるアニール工程(ST36)とは、パッケージ36を大気中で連続的に加熱するひとつの工程として行ってもよい。これにより、加熱により導電性接着剤43を硬化させて、圧電振動片32を接合する工程に続いて、導電性接着剤43からガス成分を予め排出させるアニール工程をひと続きの工程とすることができ、工程が簡略化される。
【0043】
(蓋封止工程)
続いて、図6(g)に示すように、蓋体39の低融点ガラス33bとパッケージ36の低融点ガラス33aを当接させるようにして位置合わせし、低温による蓋封止のための加熱を行う(ST37)。
この工程は、ST36の終了後、パッケージ36を、例えば、図示しない所定のチャンバー内で、加熱手段としての加熱台等の上に所定の治具にセットして配置し、チャンバー内を真空雰囲気として、加熱手段を介して所定の温度プロファイルに従って加熱を行う。
【0044】
この実施形態では、2段階の温度プロファイルを実行し、先ず、低温、すなわち、250度で120分程度加熱し、続いて、320度に温度を上げて60分程度加熱するようにしている。
低温で加熱をはじめるのは、低融点ガラス33(低融点ガラス33a及び低融点ガラス33b)がかなりの熱容量をもつため、最初から温度を高くすると部分的にガスの脱離を促すことになるので、熱容量を満たす第1段階の加熱を低温としたものである。
【0045】
第2段階の加熱は、低い温度に設定した封止温度である。つまり、第1段階の加熱温度よりも高いが、従来の蓋封止温度、例えば、375度よりも低い温度として、低融点ガラス33(低融点ガラス33a及び低融点ガラス33b)の上記した(封止)作業温度近傍の温度に設定する。この実施形態で選択した320度は、軟化点温度よりも高いが、従来の蓋封止温度、例えば、375度よりも低いので、低融点ガラス33(低融点ガラス33a及び低融点ガラス33b)の濡れを促進しつつ、従来の蓋封止工程でのガスの脱離は生じない。
すなわち、従来の蓋封止工程のように、封止材と蓋体という異なる材料どうしを接合することに比べて、この工程では、パッケージ36側の低融点ガラス33aと、蓋体39側の低融点ガラス33bという全く同じ材料を接合することから、低温でも濡れ性がよく、低い温度で確実に接合させることができる。
しかも、前工程におけるアニール処理により、各ガスの脱離温度は高温にシフトされているので、この点においても、本実施形態の蓋封止工程においては、各ガスの脱離が十分に抑制される。
【0046】
以上により、図7(h)に示すように、蓋封止が完了したら、必要により、透明な蓋体39を介して、レーザ光を圧電振動片32の先端付近の電極(または金属被覆部)に照射し、質量削減方式による周波数調整を行い(図示せず)、検査を経て、圧電デバイス30が完成する(ST38)。ただし、本実施形態では、蓋封止後の各ガスの脱離はほとんどないので、このような周波数調整の必要性は従来と比べてきわめて低い。
【0047】
したがって、本実施形態の製造方法では、蓋封止工程において、低い温度での蓋体39とパッケージ36との接合を実現することで、蓋封止工程におけるガスの脱離を大幅に抑制できる。このため、蓋封止工程後にガス成分が圧電振動片32に付着して、振動性能に悪影響を与えることがない。また、蓋封止工程におけるガスの脱離を大幅に抑制することで、従来のように、パッケージに貫通孔を設けて、蓋封止工程後にガス成分を真空排気する必要がないので、孔封止工程も不要となる。しかも、パッケージに貫通孔を設ける必要がないことから、その分パッケージの外形を小型に形成できるものである。
【0048】
図10は、本発明の上述した実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置300の概略構成を示す図である。
図において、マイクロフォン308により電気信号に変換された送信者の音声は、デモジュレータ,コーデック部でデジタル変調され、送信部307においてRF(Radio Frequency)帯に周波数変換後、アンテナを通して基地局(図示せず)に送信される。また、基地局からのRF信号は受信部306において周波数変換後、デモジュレータ,コーデック部において音声信号に変換され、スピーカー309から出力される。また、CPU(Central Processing Unit)301は液晶表示装置及びキーボードからなる入出力部302をはじめ、デジタル式携帯電話装置300の全体の動作を制御している。メモリ303はCPU301により制御される、RAM,ROMからなる情報記憶手段であり、これらの中にはデジタル式携帯電話装置300の制御プログラムや電話帳などの情報が格納されている。
【0049】
本発明の実施形態に係る圧電デバイスが応用されるものとしては、図10のような電子機器としてのデジタル式携帯電話装置300に内蔵されるCPU301に接続されて、基本クロックを生成するための圧電デバイス30や、受信部306に接続されて周波数基準源として機能する温度補償水晶発振器305がある。
【0050】
このように、デジタル式携帯電話装置300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧電デバイス30を利用することにより、製造工程において圧電振動片にガスが付着することを原因とした振動性能への悪影響を防止し、しかも製造工程が簡略されていることで低コストでしかも小型に製造できることにより、高い信頼性を備え低コストで製造できるデジタル式携帯電話装置300を得ることができる。
【0051】
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、パッケージ内に圧電振動片を収容するものでれば、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、全ての圧電デバイスに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示す概略平面図。
【図2】図1のA−A線概略断面図。
【図3】図1の圧電デバイスの製造方法の一例を示すフローチャート。
【図4】図1の圧電デバイスの製造方法に係る前工程について、パッケージ側を工程順に示す概略断面図。
【図5】図1の圧電デバイスの製造方法に係る前工程について、蓋体側を工程順に示す概略断面図。
【図6】図1の圧電デバイスの製造方法に係る後工程について、工程順に示す概略断面図。
【図7】図1の圧電デバイスの製造方法に係る後工程の最終段階を示す概略断面図。
【図8】図1の圧電デバイスの製造方法の前工程におけるアニール処理を行わなかった場合(従来の方法)にパッケージにおける各ガス成分の脱離温度を示すグラフ。
【図9】図1の圧電デバイスの製造方法の前工程におけるアニール処理を行ったパッケージ及び/または蓋体の各ガス成分の脱離温度を示すグラフ。
【図10】本発明の実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図。
【図11】従来の圧電デバイスの一例を示す概略断面図。
【図12】図11の圧電デバイスの製造方法を工程順に示す概略断面図。
【図13】図11の圧電デバイスの製造方法を工程順に示す概略断面図。
【符号の説明】
30・・・圧電デバイス、32・・・圧電振動片、33・・・低融点封止材、36・・・パッケージ、37・・・貫通孔、39・・・蓋体、42・・・凹部、43・・・導電性接着剤、51・・・基部。
Claims (9)
- パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止するようにした圧電デバイスの製造方法であって、
前工程として、前記パッケージに低融点封止材を予め適用する工程と、前記蓋体に前記低融点封止材を予め適用する工程と
を有し、
さらに、前記前工程に続く後工程として、
前記パッケージの前記電極部に、導電性接着剤を適用し、この導電性接着剤に前記圧電振動片の基部を配置し、加熱することにより接合する圧電振動片の接合工程と、
前記パッケージ内に圧電振動片を接合した状態で加熱するアニール工程と、
接合面に前記パッケージ側の低融点封止材と同じ封止材を予め適用した蓋体を、前記パッケージの前記接合面に対応させて配置し、低温加熱することにより接合封止する蓋封止工程と
を備えることを特徴とする、圧電デバイスの製造方法。 - 前記導電性接着剤を加熱硬化させる前記圧電振動片の接合工程とともに、前記アニール工程を同一工程として行うことを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイスの製造方法。
- 前記パッケージがセラミックスであり、前記蓋体がガラス製で、かつ前記低融点封止材が低融点ガラスであることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
- 前記パッケージに対して前記低融点封止材を予め適用する工程は、前記パッケージの前記蓋体との接合面に、低融点ガラスを塗布し、次いで低融点ガラスを焼結し、さらにこの低融点ガラスを使用する場合の作業温度以下の温度でアニール処理をすることにより行われることを特徴とする請求項3に記載の圧電デバイスの製造方法。
- 前記蓋体に対して前記低融点封止材を予め適用する工程は、前記蓋体の前記パッケージとの接合面に、低融点ガラスを塗布し、次いで低融点ガラスを焼結し、さらにこの低融点ガラスを使用する場合の作業温度以下の温度でアニール処理をすることにより行われることを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
- パッケージ内に圧電振動片を接合した状態で加熱する後工程におけるアニール工程が、前記前工程のアニール処理温度よりも高い温度で行われることを特徴とする請求項3ないし4のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
- パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止するようにした圧電デバイスであって、
前記パッケージと前記蓋体の互いに接合される接合面に、予め低融点封止材を適用して、前記パッケージと前記蓋体とが接合封止されている
ことを特徴とする、圧電デバイス。 - パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止するようにした圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、
前記パッケージと前記蓋体の互いに接合される接合面に、予め低融点封止材を適用して、前記パッケージと前記蓋体とが接合封止されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした
ことを特徴とする、携帯電話装置。 - パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止するようにした圧電デバイスを利用した電子機器であって、
前記パッケージと前記蓋体の互いに接合される接合面に、予め低融点封止材を適用して、前記パッケージと前記蓋体とが接合封止されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした
ことを特徴とする、電子機器。
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