JP2005175401A - 反応容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】輻射のばらつきを低減して均一に被処理物を加熱し、処理精度を高めた反応容器を提供する。
【解決手段】略球状の内壁面を有する内壁部材2a、2bと、内壁部材2a、2bに密着して形成され又は内壁部材2a、2b中に埋設されたヒータエレメント7と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱CVD装置やエッチング装置に代表される半導体製造装置等に適用される反応容器に関する。
半導体等の製造分野では、プラズマエッチング法、化学蒸着法(CVD:Chemical Vapor Deposition)、イオンプレーティング法等の処理方法を用いて、結晶基板上に薄膜形成し、又エッチング処理を施す等してウエハーを製造している。薄膜形成又はエッチング処理等の処理加工に際しては、内部が密閉可能な反応容器を備えた半導体製造装置を使用している。
半導体製造装置の1つである化学蒸着装置は、例えば、赤外線ランプの輻射熱により反応容器内の基板を加熱する方法を採用している。化学蒸着装置内の反応容器は円筒形状であり、反応容器内部の上方に輻射熱源として赤外線ランプを設置し、赤外線ランプと対向する側の反応容器底部にサセプターを配置し、サセプター上に被処理物である基板を載置している。
しかしながら、上記構成の化学蒸着装置では、被処理物である基板だけでなく、基板を載置するサセプターも同時に加熱してしまうため、基板周辺のサセプターの温度が上昇してしまう。この結果、基板と非接触のサセプターの外周部にゴミが付着し、また被膜の堆積速度が変化し、処理精度が低下していた。
そこで、従来の半導体製造装置を改良し、基板とサセプターとの間に、赤外線を反射するアルミニウム製等の反射鏡を備えた半導体の製造装置が開発されている(特許文献1参照)。本技術によれば、基板とサセプターとの間に赤外線を反射するアルミニウム製等の反射鏡を配置したため、基板を透過する赤外光の反射光により加熱され、逆に、サセプターは基板の透過光により加熱されない。このため、基板の加熱効率が向上すると共に、サセプターの冷却効率を高めることができる。
また、他の半導体製造装置では、反応容器底部に配置した円盤形状のサセプターをセラミックス材料から形成し、サセプターの内部にヒータエレメントを同心円状に埋設し、サセプター上に載置した被処理物を直接加熱する方法も広く採用されている(特許文献2参照)。
特開平5−102077号公報(第2頁、第1図) 特開平7−272834号公報(第8頁、第1図)
しかしながら微配線化が進む中で、従来の半導体装置及び熱処理方法では、被処理物の均熱性に限界があり、ウエハーの均熱性が影響する膜厚のバラツキやドープする元素の濃度要求に応えることが難しくなっている。
例えば、赤外線ランプを使用した加熱方法では、従来の半導体製造装置内の反応容器が、一般に円筒形状又は箱形状であるため、反応容器内壁にはコーナー部が存在しており、このコーナー部で輻射が異方向に反射してしまう。このため、容器形状に起因して輻射の反射角度にばらつきが生じてしまっていた。従って、反応容器内部に基板を配置して、基板に薄膜形成等の処理を施すと、輻射のばらつきに起因して熱伝達が均一にならず基板温度が場所により不均一となり、この結果、薄膜形成やエッチング処理などの処理精度が低下してしまっていた。
また、サセプター内にヒータを内蔵した場合は、反応容器内に配置する被処理物をサセプター上に接触して載置するため、ウエハーとサセプターとの間の接触性が被処理物の均熱性に影響を与える。このため、ウエハーとサセプターとの接触性にばらつきが生じると、被処理物の均熱性を確保することができなかった。
さらに、従来の円筒形状の反応容器では、反応容器の上方側面にガス導入口を形成し、反応容器の下方側面にガス排気口を形成しため、真空ポンプ等の駆動により反応容器内にガスを導入あるいはガスを排気する際、ガス導入口及びガス排気口でガスの流れが乱れ、熱伝達が不均一となり、基板の温度むらが生じ、その結果、均一に成膜できず処理精度が低下していた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、すなわち、本発明の反応容器は、略球状の内壁面を有する内壁部材と、内壁部材に密着して形成され又は内壁部材中に埋設されたヒータエレメントと、を有することを要旨とする。
上記反応容器において、内壁面に形成された熱線反射膜を有することが好ましい。
また、上記反応容器において、反応容器の内部に配置され、被処理物を点接触により支持するサセプターを有し、また、略球状の内壁部材中に1個以上の貫通孔を形成して、ガス導入口及びガス排気口を構成することが好ましい。
さらに、上記反応容器において、内壁部材は、2個のドーム型の内壁部材を当接して略球状に構成することが好ましい。また、内壁部材は、金属材料又はセラミックス材料のいずれかにより形成されることが好ましく、セラミックス材料としては、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム及び炭化珪素の中から選択される1種又は2種以上を組み合わせた材料であることを好ましく、金属材料は、アルミニウム、アルミニウム合金及び銅、銅合金の中から選択される1種又は2種以上を組み合わせた材料であることが好ましい。さらに、内壁部材は、表面に酸化皮膜を形成することが好ましい。
上記反応容器において、内壁部材中に埋設するヒータエレメントは、高融点金属を主成分としたバルク体又は線状、リボン状又はメッシュ状のいずれかの形状とすることが好ましく、高融点金属として、例えば、Mo、W、WC及びMoC、W/Mo合金の中から選択されるいずれか1種又は2種以上の金属とすることが好ましい。また、ヒータエレメントを内壁部材に密着して形成する場合には、例えば、内壁部材の外周面にシリコンラバーから形成される被覆層を形成することが好ましい。
本発明の反応容器によれば、輻射のばらつきを低減して熱伝達を均一とすることにより、被処理物の均熱化を図り、処理精度を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る反応容器について、半導体製造装置であるプラズマエッチング装置内で使用される反応容器を例に挙げて、図1から図5を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るプラズマエッチング装置内の反応容器の構造を示す断面図である。
図1に示すように、プラズマエッチング装置内の反応容器1は、略球状に構成され、2個のドーム型の内壁部材2a、2bを上下に配置して密閉可能に形成される。反応容器1上側の内壁部材2aの上端部にはガス導入口3を形成し、ガス導入口3にガス供給手段4を接続している。一方、反応容器1下側の内壁部材2bの下端部にはガス排気口5を形成し、ガス排気口5にガス排気手段6を接続している。
内壁部材2a、2bは、その内部に、高融点金属から形成される螺旋状のヒータエレメント7を埋設している。また、反応容器1内壁面には、例えば、金(Au)等の熱線(赤外線)に対し反射性の高い金属から形成される熱線反射膜9を被覆している。なお、反応容器1の内壁部材2a、2b中にヒータエレメント7を埋設しない場合には、内壁部材2a、2bの外表面にシリコンラバーヒータを密着するように取り付けても良い。
反応容器1の高さのほぼ真ん中の位置で内壁部材2a、2bを当接しており、当接位置にサセプター10が設置され、サセプター10にシリコンウエハー11を載置している。サセプター10の詳細な構成については図示しないが、サセプター10は複数本の針状部材から構成され、複数本の針状部材によりシリコンウエハー11を支持して、シリコンウエハー11を反応容器1内部に固定配置している。
反応容器1内に配置したサセプター10は、例えば、金属細線により粗いメッシュ状とした円盤形状の土台と、この土台に対して垂直方向に、長さの短い複数本の金属細線を所定の間隔をあけて配置された支持台と、により構成される。そして、サセプター10の複数の金属細線から構成される支持台によりシリコンウエハー11を支持する構成とする。
なお、図1に示す反応容器1としては、ヒータエレメント7として螺旋状のコイルを内壁部材2a、2bに埋設しているが、ヒータエレメント7は、螺旋状のコイルに限定されるものではなく、金属バルク体等を使用しても良く、例えば、メッシュ状、箔状、パンチングメタル等の形状としたヒータエレメント7を使用できる。メッシュ状とは、高融点金属から形成される金属線を規則的に編んだ網目状のもの、平板上における規則的又は不規則な形状の複数のスリットあるいは孔が形成されているものを意味する。
次に、上記反応容器1の内壁部材2a、2bの構成材料を説明する。
内壁部材2a、2bは、セラミックス材料又は金属材料を使用することができる。セラミックス材料で内壁部材2a、2bを形成する場合は、セラミックス材料として、例えば、アルミナ(Al2O3)、窒化珪素(SiNx)、窒化アルミニウム(AlN)、炭化珪素(SiC)等の材料を使用することができる。使用するセラミックス材料に応じて、反応容器1内壁面に酸化処理を施すことが好ましい。また、酸化処理に限定されず、例えば、アルミナよりも耐ハロゲンプラズマ性の高い、イットリア又はYAG等のイットリウムとアルミナとの複合混合物の材料を使用して、熱線反射膜9を形成することが好ましい。また、内壁部材2a、2bの構成材料として、窒化珪素、窒化アルミニウム又は炭化珪素等の材料を使用した場合は、熱線反射膜9としてダイヤモンド膜を使用することができる。さらに、内壁部材2a、2bの構成材料として、窒化珪素、窒化アルミニウム又は炭化珪素等の材料を使用した場合は、熱線反射膜9として、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム又はフッ化バリウム等のアルカリ土類フッ化物を使用することができる。
これに対し、内壁部材2a、2bとして金属材料を使用する場合は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ステンレス鋼等の材料を使用することができる。また、内壁部材2a、2bとしてアルミニウム又はアルミニウム合金を使用した場合は、アルマイト処理等により内壁部材2a、2b表面を酸化処理して、反応容器1の内壁面に酸化被膜を形成することが好ましい。
上記内壁部材2a、2bに埋設するヒータエレメント7は、高融点金属から形成することが好ましく、例えば、Mo、W及びWC合金等の中から選択されるいずれか1種以上の金属を使用できる。この中でも、特に、Moを含む金属とすることが好ましく、純Moを使用しても良く、Moと他の金属との合金として、例えば、MoC及びW/Mo合金を使用しても良い。Moと合金化するための金属としては、W、Cu、Ni又はAlとすることがより好ましい。さらに、ヒータエレメント7を金属以外の材料から形成する場合は、C、TiN又はTiC等の材料を使用することができる。
上記材料から形成される反応容器1は、例えば、以下に示す製造方法を用いて製造することができる。
反応容器1を構成する内壁部材2a、2bの製造方法を概略的に説明すると、まず、内壁部材2a、2bの原材料を準備し、次に、原材料中に螺旋状のヒータエレメント7を埋設して成形し、ドーム型の成形体とする。成形方法は、特に限定されないが、冷間等方加圧法(CIP:cold isostatic pressing)、スリップキャスト法、ゲルキャスト法等の各種の方法を使用することができる。
さらに、ゲルキャスト法を例に挙げて、反応容器を構成する内壁部材2a、2bの製造方法を説明する。なお、ここでは、内壁部材2a、2bの構成材料は、アルミナ(Al2O3)焼結体とした。
まず、アルミナ粉末に、必要に応じて焼結助剤及びバインダ等を添加し、混合した。その後、硬化反応を促進する触媒を添加して原料スラリーを作製した。
次に、鋳型内に原料スラリーを注入して成形体とするが、この工程を図2の(a)から(c)までに示す。
まず、図2(a)の断面図に示すように、上下の金型12a,12bから形成される鋳型13を使用して、鋳型13内にヒータエレメント7を配置した。下方の金型12aの下端部には、ガス導入口3又はガス排気口5を形成するための凸状部14が形成されている。次に、図2(b)の断面図に示すように、鋳型13内に作製した原料スラリー15を注入する。鋳型13に注入された原料スラリー15は、触媒の作用により自己硬化が開始する。原料スラリー15の自己硬化が終了した後、金型12a,12bを離型する。そして、図2(c)の断面図に示すように、下端部中央にガス導入口3用又はガス排気口5用の貫通孔16を形成し、内部にヒータエレメント7が埋設されたドーム型の成形体17を得る。
得られた成形体17を大気中で加熱して脱バインダ処理を行い、約1500[℃]〜1700[℃]の温度により焼結して焼結体とする。焼結方法は、使用するセラミックス粉末に応じて異なるが、例えば、ホットプレス(HP)法、常圧焼結法あるいは、常圧下で予備焼結した後にホットアイソスタティックプレス(HIP)法を用いて焼結して焼結体を構成しても良い。例えば、ホットプレス法を用いて焼結する場合には、温度1600[℃]〜1800[℃]、圧力50〜200[kg/cm]の焼結条件とすることが好ましい。得られたドーム型の焼結体を内壁部材2a(2b)とする。また、上記と同様の製造方法を使用して、ドーム型の焼結体を別途製造して、内壁部材2b(2a)とする。
さらに、作製した2個のドーム型の内壁部材2a,2bの内壁面に表面処理を施して、熱線反射膜9を形成する。なお、内壁部材2a,2b内壁面に形成する熱線反射膜9は必要に応じて形成すれば良く、前述した方法に限定されるものではない。熱線反射膜9を形成する方法としては、例えば、真空蒸着法の一種であるスパッタ法、あるいはアーク溶射やプラズマ溶射等の電気式溶射を使用できる。アーク溶射により熱線反射膜9を形成する場合は、溶射材料として金属材料を使用し、プラズマ溶射により熱線反射膜9を形成する場合は、溶射材料として金属材料及びセラミックス材料等を使用することができる。
内壁面に熱線反射膜9を形成した内壁部材2a,2bの貫通孔16を上下に配置し、上端部にガス導入口3、下端部にガス排気口5を構成して、反応容器1の高さ中央位置で内壁部材2a,2bを当接する。なお、内壁部材2a,2b同士を当接する際、当接部にサセプター10の土台を挟みサセプター10を配置する。
サセプター10は、例示した形状に限定されるものではなく、反応容器1での輻射の移動を妨げない構成であれば他の形状としても良い。また、サセプター10は、金属細線から構成したものに限定されず、セラミックスや他の無機材料、有機材料を使用して所定形状に構成することもできる。
なお、上述した反応容器では、セラミックス材料から内壁部材を構成したが、内壁部材はセラミックス材料に限定されるものではなく、金属材料を使用して構成しても良い。金属材料から内壁部材を構成する場合は、金属材料として、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ステンレス鋼等の材料を使用することができる。
なお、本発明の実施の形態では、プラズマエッチングに適用する反応容器を例として挙げたが、本発明の反応容器は、これに限定されるものではなく、プラズマクリーニング、プラズマCVD、プラズマ酸化処理、プラズマ窒化処理等の半導体プロセスで使用される各種のプラズマ処理装置の反応容器としても適用することができる。また、プラズマ処理の方法で適用される反応容器に限定されることなく、例えば、熱CVDやイオンプレーティング法等の処理方法での反応容器としても使用することができる。さらに、半導体の製造装置の用途に限定されるものではなく、プラズマが発生する密閉容器内に露出面を有する部材から形成される反応容器を使用しても良く、例えば、ハロゲンランプやメタルハライドランプ等のように、密閉された発光管中にハロゲン物質を含むランプの発光管壁を構成する反応容器としても適用することができる。
次に、本発明の反応容器について伝熱性能を確認するために、以下に挙げる実施例及び比較例の反応容器を使用して検討を行った。
[実施例]
実施例として、図1に示す形状の反応容器1を使用した。より具体的には、直径φ400[mm]、反応容器1の隔壁を構成する内壁部材2a、2bの厚さが10[mm]であり、ガス導入口3及びガス排気口5の直径φが5[mm]である反応容器1を使用した。
反応容器1の内壁部材2a,2bは、アルミナ(Al2O3)を原材料として、上述した製造方法を用いて作製した。なお、使用したアルミナの物性値は、輻射率0.8、熱伝導率35[W/mK]、比熱790[J/gK]、密度3.90×10−6[kg/mm3]である。
[比較例]
本比較例では、ドーム型の反応容器を使用した。より具体的には、ドーム型の反応容器底部に、シャフトが取り付けられた円盤形状のサセプターを配置した。円盤形状のサセプターは、熱伝導率170[W/mK]の窒化アルミニウム(AlN)から形成したものであり、サセプターの内部にWから形成したヒータエレメントを略同心円状に均等な間隔をあけて埋設している。サセプターの寸法は、直径φ330[mm]、厚さ10[mm]とした。
上記実施例及び比較例の反応容器内のサセプター上にシリコンウエハーを載置した後、ヒータエレメントを加熱して800[℃]の温度とし、シリコンウエハーの温度変化を調べた。なお、使用したシリコンウエハーのサイズは、直径φ300[mm]、厚さ0.7[mm]とした。また、シリコンウエハーは、その物性値が、輻射率0.1、熱電導率148[W/mK]、比熱713[J/gK]、密度2.30×10−6[kg/mm3]である。
上記条件下において、シリコンウエハーを加熱した際の結果を図3〜図5に示す。なお、図3及び図4は、実施例の球状の反応容器を使用した場合、図5は、比較例のドーム型の反応容器内にヒータエレメントを埋設したサセプターを配置した場合を示す。
図3は、シリコンウエハーの温度変化を示す図であり、横軸に時間[sec]、縦軸に温度[℃]を示す。また、図4は、シリコンウエハーの温度分布を示す図である。なお、シリコンウエハーの温度分布は、解析ソフトを使用して三次元輻射伝熱解析を行い、ウエハー挿入後の0.5秒、1.0秒、1.5秒経った時の条件下においてシリコンウエハーの表面を撮影したものである。なお、三次元輻射伝熱解析により、0.5秒後のシリコンウエハーの表面において、色が一番濃い部分は、784[℃]〜786[℃]の温度範囲であり、色が一番薄い部分は、775[℃]〜776[℃]の温度範囲である。
図3に示すように、実施例の球状の反応容器1を使用した場合は、加熱して0.5秒後にシリコンウエハーの温度が、急激に779.68[℃]まで上昇したが、図4(a)に示すように、シリコンウエハーの温度分布にばらつきが生じていた。ところが、加熱して1.0秒後さらに1.5秒後には、シリコンウエハーの温度が799.44[℃]、799.96[℃]まで僅かに上昇したにすぎず、図4の(b)及び(c)に示すように、シリコンウエハー表面の温度分布は800℃において±0.3℃と均一であった。
これに対し、比較例のドーム型の反応容器内にヒータエレメントを埋設したサセプターを配置してシリコンウエハーを加熱した場合は、加熱して50分(20℃/minの昇温スピード+10minキープ)後に800[℃]まで温度が上昇したが、図5に示すように、シリコンウエハー表面は、サセプターに埋設したヒータエレメントの位置に応じて温度分布にばらつきが生じており、3[℃]〜4[℃]の温度差が生じていた。この結果、サセプターとシリコンウエハーとの接触性による温度分布の影響が見られ、シリコンウエハーの均熱性を確保することができなかった。
このように実施例として挙げた反応容器1は、ドーム型の内壁部材2a,2bを当接して球状に構成し、内壁部材2a,2b中にヒータエレメントを埋設したため、輻射のばらつきを低減して熱伝達を均一化することができた。このため、実施例の反応容器1を使用することにより、迅速かつ均等に被処理物のエッチング処理等を施すことができる。
また、実施例として挙げた反応容器1は、その内壁面に熱線反射膜9を形成したため、均熱性を高めシリコンウエハーの加熱効率を向上することができる。
さらに、実施例として挙げた反応容器1内に金属細線から形成したサセプター10を配置したため、シリコンウエハーの載置位置での外乱を防止することができる。また、反応容器1の上下端部にガス導入口3及びガス排気口5を形成したため、反応容器1上端部のガス導入口3から反応容器1内に導入されたガスが、反応容器1下端部のガス排気口5から迅速に排気されるため、ガスの導入時及び排気時におけるガスの乱れを防止することもできる。
本発明の実施の形態を説明する図であり、プラズマエッチング装置内の反応容器の構成を概略的に示す断面図である。 鋳型内に原料スラリーを注入して成形体とするまでの工程を示す図であり、(a)〜(c)は鋳型の断面を示す図である。 実施例の球状の反応容器を使用してシリコンウエハーを加熱した際の温度変化を示す図である。 実施例における、時間遷移によるシリコンウエハーの温度分布を示す図である。 比較例のヒータエレメントを埋設したサセプター上に載置して加熱したシリコンウエハーの温度分布を示す図である。
符号の説明
1…反応容器
2a、2b…内壁部材
3…ガス導入口
4…ガス供給手段
5…ガス排気口
6…ガス排気手段
7…ヒータエレメント
9…熱線反射膜
10…サセプター
11…シリコンウエハー
12a,12b…金型
13…鋳型
14…凸状部
15…原料スラリー
16…貫通孔
17…成形体

Claims (11)

  1. 略球状の内壁面を有する内壁部材と、前記内壁部材に密着して形成され又は前記内壁部材中に埋設されたヒータエレメントと、を有することを特徴とする反応容器。
  2. 前記内壁面に形成された熱線反射膜を有することを特徴とする請求項1記載の反応容器。
  3. 前記反応容器の内部に配置され、被処理物を点接触により支持するサセプターを有することを特徴とする請求項1記載の反応容器。
  4. 略球状の内壁部材中に1個以上の貫通孔を形成して、ガス導入口及びガス排気口を構成したことを特徴とする請求項1記載の反応容器。
  5. 前記内壁部材は、2個のドーム型の内壁部材を当接して略球状に構成したことを特徴とする請求項1記載の反応容器。
  6. 前記内壁部材は、金属材料又はセラミックス材料のいずれかにより形成されることを特徴とする請求項1記載の反応容器。
  7. 前記セラミックス材料は、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム及び炭化珪素の中から選択される1種又は2種以上を組み合わせた材料であることを特徴とする請求項6記載の反応容器。
  8. 前記金属材料は、アルミニウム、アルミニウム合金及び銅、銅合金の中から選択される1種又は2種以上を組み合わせた材料であることを特徴とする請求項6記載の反応容器。
  9. 前記内壁部材は、表面に酸化皮膜が形成されたことを特徴とする請求項1、5又は6に記載の反応容器。
  10. 前記ヒータエレメントは、高融点金属を主成分としたバルク体又は線状、リボン状又はメッシュ状のいずれかの形状としたものであることを特徴とする請求項1記載の反応容器。
  11. 前記高融点金属は、Mo、W、WC及びMoC、W/Mo合金の中から選択されるいずれか1種又は2種以上の金属であることを特徴とする請求項10記載の反応容器。
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