JP3694985B2 - 気相成長装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、反応室の内部で半導体ウエハをウエハ保持板で支持し、上記ウエハ保持板に支持されたウエハの下方にヒータを設け、加熱状態でウエハの表面に気相成長させる気相成長装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から使用されている気相成長装置が、例えば特開平5−152207号に示されている。それは、ウエハ保持部材でウエハを支持し、該ウエハ保持部材の下方に配置する発熱体により加熱して、ウエハ表面に気相成長膜を形成する気相成長装置である。例えば、ベースの下面に上方に向かって伸びる中空の円筒体が取付けられ、その上端に発熱体支えが取付けられている。更に、その上方には皿状の反射板が配置され、その内部に発熱体を収容すると共に上端に均熱板が取付けられている。皿状の反射板の上端は均熱板の上方に位置し、この上端にはリング状のウエハ保持板が嵌着されている。そのウエハ保持板の内周側にはザグリが形成され、この内にウエハが配置される。
【0003】
そして、この気相成長装置においては、反応室内は50〜400Torrの減圧雰囲気が形成され、ガス導入口からジクロルシラン等の原料ガスと水素等のキャリアガスが多量に導入され、気相成長が行われる。この際には、ウエハは1150℃程度で加熱されている。
【0004】
【発明が解決しようする課題】
従来の気相成長装置には、ヒーターの下側に皿状のMo製反射板が設けられていたが、ヒーターに対し不純物汚染を引き起こし、ヒーターの寿命を大幅に低下してしまう欠点があった。一方、反射板がSUSや石英で形成されているときは、加熱処理後にHNO3 −HF水溶液で洗浄できない。なぜなら、HNO3 −HF水溶液によって反射板の表面が侵蝕されてしまうからである。
【0005】
本発明の目的は、加熱処理後にも、反射効率が従来ほど低下せず、しかも必要に応じてHNO3 −HF水溶液で洗浄して表面を元の平滑な状態に戻して反射効率を改善できる反射板を使用する気相成長装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決手段は、反応室の内部でウエハをウエハ保持体で支持し、上記ウエハ保持体に支持されたウエハの下方にヒータを設け、加熱状態でウエハの表面に気相成長させる気相成長装置において、上記ヒータの下方に上記ヒータとは別に反射板を設け、上記ヒータの少くとも下向きの熱を上記反射板によって上向きに上記ウエハに向けて反射し、上記反射板をガラス状カーボンで形成し、さらに、上記反射板の表面のうち、少くとも上記ヒータに向いた方の表面の表面粗さRaが0.001μm以上0.05μm以下の表面粗さであることを特徴とする気相成長装置である。
【0007】
【発明の効果】
本発明においては、反射板はガラス状カーボンで形成し、保温筒はガラス状カーボン又は石英ガラスで形成する。反射板が、ガラス状カーボンで形成されていると、その表面が平滑な状態(いわゆる「つるつる」の状態)になっていて、反射効率が良好である。とくに、反射板の表面粗さRa(周知の表示法によるもの)を0.001μm以上0.05μm以下にしたとき、反射効率が顕著となる。
【0008】
加熱処理によって反射板の表面が平滑な状態でなくなって反射効率が低下したとしても、ガラス状カーボンで形成されているので、簡単にHNO3 −HF水溶液で表面を洗浄できる。その結果、反射板の表面は再度良好な平滑状態となる。
【発明の実施の態様】
本発明に使用するガラス状カーボンは、外観がガラス状の硬質炭素であり、例えば熱硬化性樹脂の固相炭素化によって生成することができる。好ましいガラス状カーボンはカサ密度(周知の表示法によるもの)が1.50g/cm 3 以上1.60g/cm3 以下であり、カサ密度が1.50g/cm3 未満であると、反射板として気孔が多くなり反射効率が悪くなる。一方、1.60g/cm3 を越えると硬質炭素でなくなり、パーティクルが発生し易くウエハの歩留りを悪化させる。曲げ強度(周知の表示法によるもの)が100MPa以上であり、100MPa未満であると、数百枚のウエハの処理中に反射板が撓んで割れてくる。さらに、固有抵抗が4000〜4400μΩcmであり、開気孔率が0.1%以下であり、ショア硬度が100以上であり、熱伝導率は5W/m・K以上10W/m・K以下が反射板として好ましい。
【0009】
ガラス状カーボン製の反射板の製造方法の一例を述べる。まず、原料となる樹脂(例えばフラン系樹脂やフェノール系樹脂等)を所定の形状に成形し、しかる後に非酸化性雰囲気において950℃で焼成することによって樹脂をガラス状カーボンにすることができる。さらに具体的に述べると、フラン系樹脂に重合促進剤を0.1部添加しながら重合させ、型に鋳込成形する。これを100℃以下で加熱硬化後、一時加工する。その後、非酸化性雰囲気において約1000℃の一次焼成と約2000℃の二次焼成を行い、二次加工後、ダイヤモンドポリッシングで鏡面に研磨する。これをハロゲン系ガス雰囲気の2000℃以上で純化処理する。
【0010】
反射板は、反射効率の観点から、少くともヒータに対向する方の表面Raを0.001μm以上0.05μm以下の表面粗さにするのが好ましい。表面粗さRaが0.001μm未満であると、反射効率に有意差が見られなくなり、かつ、加工コストが数十倍となってしまう。表面粗さRaが0.05μmを超えると、加熱処理後の反射板の表面粗さが低下し反射効率が著しく低下する。
【0011】
【実施例】
以下に図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0012】
図1において、ベース10の下面には上方に向かって伸びる中空円筒体11が取付けられ、その上端にヒータ支え12が取付けられている。ヒータ支え12には絶縁棒13、反射板14及び絶縁棒15を介してヒータ16が取付けられている。反射板14は、前述のガラス状カーボンで形成されており、図1から明白なように、円板状の底部と、その外周に一体に形成された円筒状の側部からなり、浅い容器の形を有している。中空円筒体11の下端はフタ18によって閉じられ、中空円筒体11の内部にはフタ18を貫通してヒータ16に接続された給電用配線17が設けられている。ヒータ16は1000℃以上の温度に急速加熱できる。ヒータ温度は周知の方法により測定することができる。
中空円筒体11の周囲を囲むように中空回転軸20が設けられ、中空回転軸20はベアリング21により中空円筒体11とは無関係に回転自在にベース10に取付けられている。中空回転軸20はプーリ22が取付けられ、ベルト23を介して、図示しないモータにより回転駆動されるようになっている。
【0013】
中空回転軸20の上端は、一部のみを示すベルジャ24によってベース10の上面上方に形成される反応室25内に伸び、その上端にはキー26を介して炭素製の支持円盤27が固着されている。支持円盤27には、石英ガラス、炭素又はセラミックス製の支持リング28が支持円盤27と一体的に回転可能に取付けられている。
【0014】
支持リング28は、ヒータ支え12、反射板14及びヒータ16の外周を囲んで、ヒータ16より上方へ伸びている。
【0015】
支持リング28の上端には段部31が形成され、段部31にリング状のウエハ保持板32が嵌着され、ウエハ保持体32の上面内周寄りに形成された段部33内にウエハWを保持するようになっている。ウエハ保持体32に支持されたウエハWは、ヒータ16と所定の間隔を有するように置かれる。
【0016】
支持リング28の外周には所定の隙間をもって円筒状の保温筒40が同心状に配置されている。保温筒40は石英ガラスまたはガラス状カーボンで形成する。
次いで前述の気相成長装置の動作を説明する。
【0017】
ヒータ16に給電し、加熱を行うと共に、中空回転軸20を回転させ、ウエハ保持体32及びウエハWを回転させる。ウエハWとウエハ保持体32はヒータ16によって加熱される。
【0018】
ウエハ保持体32は、間隔を所定値に保つようにウエハWを支持すると共に、ヒータ16によって加熱され、ウエハWの外周を加熱して該外周の温度低下を抑え、ウエハWの中心から外周までの全域にわたり、均一な温度分布とする役目を有している。
【0019】
ウエハWを所定の気相成長温度たとえば1000℃以上の温度に急速加熱したところで、反応ガスを図1において上方からウエハWに向けて流下させることにより気相成長を施こす。このときウエハWの表面だけでなく、ウエハ保持体32の表面にも気相成長膜が形成される。反射板の材質として、等方性炭素とガラス状カーボンとを比較したところ、等方性炭素の場合は、ダクトが発生し、ウエハ1枚目で使用を中止せざるをえなかった。ガラス状カーボンの反射板を使用したところ、ウエハが少なくとも千枚後でも使用可能であった。
【0020】
特に、800〜1150℃の温度まで90秒の高速昇温が可能な気相成長装置において、本発明のガラス状カーボン製反射板を使用すると、気相成長膜厚の歩留りが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す概略断面図。
【符号の説明】
14 反射板
40 保温筒
Claims (1)
- 反応室の内部でウエハをウエハ保持体で支持し、上記ウエハ保持体に支持されたウエハの下方にヒータを設け、加熱状態でウエハの表面に気相成長させる気相成長装置において、
上記ヒータの下方に上記ヒータとは別に反射板を設け、上記ヒーターの上向きの熱でウエハを加熱するとともに、上記ヒータの下向きの熱を上記反射板によって上向きに反射してウエハを加熱し、
上記反射板をガラス状カーボンで形成し、
さらに、上記反射板の表面のうち、少くとも上記ヒータに向いた方の表面は、平滑な状態にするとともに、反射効率が良好となるように、表面粗さRaが0.001μm以上0.05μm以下の表面粗さであることを特徴とする気相成長装置。
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