JPH10321354A - 加熱プレートとその製造方法 - Google Patents

加熱プレートとその製造方法

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JPH10321354A
JPH10321354A JP13372097A JP13372097A JPH10321354A JP H10321354 A JPH10321354 A JP H10321354A JP 13372097 A JP13372097 A JP 13372097A JP 13372097 A JP13372097 A JP 13372097A JP H10321354 A JPH10321354 A JP H10321354A
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heater
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信幸 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均熱性に優れ、高温域での剛性を保持させる
と共に、熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒー
ターの負荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガスの発
生もない加熱プレートを提供すること。 【解決手段】 ヒーター素管2を溶湯鍛造された熱伝導
率の高い母材金属材料3aで鋳くるみされており、か
つ、母材金属材料3a内には、これを補強する母材金属
材料3aよりも高融点でかつ母材金属材料3aよりも熱
膨張率の小さい補強材料3bが配設された平坦な加熱面
1aを有する加熱プレート1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱プレートとそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体製造工程におけるシリコ
ンウエハーに半導体膜を形成させたり、ガラス基板に液
晶膜を形成させたり、或いは、太陽電池パネルの基板に
半導体膜を形成させる場合等に利用されるCVD法によ
る薄膜形成技術においては、図4に示すように、真空槽
10内に加熱プレート11と上部電極12とを対向配置
し、加熱プレート11上にシリコンウエハー又はガラス
等の固体ターゲット13を載置して加熱し、真空槽10
内の固体ターゲット13上に形成させようとする薄膜材
料を構成する元素からなるガスを供給し、気相又は固体
ターゲット13表面での化学反応により所望の薄膜を固
体ターゲット13上に形成させるようにしている。
【0003】上記固体ターゲット13上に形成される薄
膜の良否は、加熱プレート11による固体ターゲット1
3への熱伝達が如何に均一に行われるかに大きく依存し
ている。
【0004】上記加熱プレート11は、従来、ヒーター
素管11aを熱伝導率の高い金属材料、例えば、アルミ
ニウム11bで鋳くるみ成型したものが使用されてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ヒーター素管11aを
アルミニウム11bで鋳くるみ成型する場合、従来は、
重力又は低圧の何れかの鋳造法で加熱プレート11を作
成していた。ところが、従来の加熱プレート11は、固
体ターゲット13への熱伝達が均一に行われ難く、形成
される薄膜の厚さを高精度に均一化することに限界があ
った。その原因を究明するために加熱プレート11の内
部構造をX線撮影し、加熱面の温度分布との関係を調べ
てみると、温度の低い部分では、ヒーター素管11aの
周囲に、図5に示すように、巣11cが発生しており、
この巣11cの部分には鋳造時に発生したガスや空気が
残存しており、そのために、従来の加熱プレート11
は、巣11cの部分での熱伝導性が悪くなり、温度ムラ
が発生し、均熱性に乏しい欠点があった。
【0006】また、ヒーター素管11aは、図5に示す
ように、例えば、ステンレス製の外管11a1 内にマグ
ネシア等の絶縁材11a2 を介してニクロム線等のヒー
ター素線11a3 を配設した構造からなっており、上記
外管11a1 部分をアルミニウム11bで鋳くるんでい
るが、ステンレスとアルミニウムとの線膨張係数が異な
ることにより、巣11cの部分に影響が発生し、ヒータ
ー素管11aに負荷がかかり、ヒーター寿命の短命化を
招来していた。
【0007】さらに、巣11cがあることで、前記図3
の真空槽10内において高真空下で使用すると、巣11
c内に閉じ込められた有害ガスが少しづつとはいうもの
の洩れ出して薄膜の形成を阻害する欠点もあることが分
った。
【0008】また、アルミニウムは、200℃を越える
と、剛性が著しく低下し、前記CVD法の固体ターゲッ
ト13の加熱温度(300℃程度)では、変形を容易に
起こすようになるので、形状が不安定で加熱面の平坦度
が維持できず、加熱プレート11と固体ターゲット13
との接触状態が悪化し、隙間が発生して熱伝導が極めて
悪くなるという問題もあった。
【0009】本発明の目的は、均熱性に優れ、高温域で
の剛性を保持させると共に、熱膨張を小さくし、熱伝導
性を良好にしてヒーターの負荷を軽減し、長寿命化が可
能で、有害ガスの発生もない加熱プレートとその製造方
法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、平坦な加熱面を有し、該加熱面から等距離の
位置に埋設されたヒーター素管を備え、該ヒーター素管
を溶湯鍛造された熱伝導率の高い母材金属材料で鋳くる
みされており、かつ、母材金属材料内には、これを補強
する母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料より
も熱膨張率の小さい補強材料が配設されていることを特
徴とする加熱プレートを提供するものである。
【0011】本発明の加熱プレートは上記構成からなる
ため、ヒーター素管とこれを鋳くるむ母材金属材料とが
溶湯鍛造により凝固過程全域に亘り加えられた高圧力に
よって、収縮やガスに起因する巣等の鋳造欠陥の発生を
抑制され、欠陥がなく、均熱性に優れた特性を具備する
ものである。また、ヒーター素管を鋳くるむ母材金属材
料は、熱伝導率の高い材料で構成してあり、しかも、こ
れを補強する母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属
材料よりも熱膨張率の小さい補強材料を内部に配設して
あるため、高温域での剛性を保持させると共に、熱膨張
を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒーターの負荷を軽
減し、長寿命化が可能で、有害ガスの発生もない高品質
の加熱プレートが得られるものである。
【0012】上記母材金属材料は、アルミニウム又はア
ルミニウム合金で構成し、また、補強材料は、セラミッ
ク質繊維で構成するものである。そして、ヒーター素管
の外管は母材金属材料と同一又は近似した熱膨張率をも
つ材料で構成する。これにより、ヒーター素管とこれを
鋳くるむ母材金属材料との熱膨張差をなくし、ヒーター
寿命の一層の向上が図れる。
【0013】さらに、本発明の加熱プレートは、平坦な
加熱面を有し、該加熱面から等距離の位置に埋設された
ヒーター素管を備え、該ヒーター素管を使用加熱温度域
での剛性を保持しかつ熱伝導率の高い母材金属材料で溶
湯鍛造により鋳くるみされ、しかも、上記ヒーター素管
の外管を母材金属材料と同一又は近似した熱膨張率をも
つ材料で構成したものである。この構成の加熱プレート
は、母材金属材料として、使用される加熱温度域での剛
性を保持する金属材料(例えば、高温剛性を保持するア
ルミニウム合金、銅、銅合金その他の金属材料)を用い
ることにより、前記と同様な特性が得られる。
【0014】また、本発明は、金型内にヒーター素管
と、このヒーター素管の両側に母材金属材料よりも高融
点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料
層を保持具を介して或いは保持具を介さずに配置し、こ
の状態で金型キャビティー内に熱伝導率の高い母材金属
材料を注湯して溶湯鍛造し、仕上げ加工することを特徴
とする加熱プレートの製造方法を提供するものである。
【0015】本発明の加熱プレートの製造方法は上記構
成なるため、均熱性に優れ、高温域での剛性を保持させ
ると共に、熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒ
ーターの負荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガスの
発生もない加熱プレートを製造することができる。
【0016】さらに、本発明は、先ず、熱伝導率の高い
母材金属材料と、この母材金属材料内に配設された母材
金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張
率の小さい補強材料とによって加熱プレートの下半分を
予め製造し、次に、この下半分の加熱プレートの上面に
ヒーター素管配置用凹所を予め形成し、該凹所によって
ヒーター素管を位置決めした状態で加熱プレートの下半
分を金型内に配置し、さらに、ヒーター素管の上側に母
材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨
張率の小さい補強材料層を保持具を介して或いは保持具
を介さずに配置し、この状態で金型キャビティー内に熱
伝導率の高い母材金属材料を注湯して溶湯鍛造し、仕上
げ加工することを特徴とする加熱プレートの製造方法を
提供するものである。この製造方法によれば、前記の製
造方法に比べ、ヒーター素管の相互間隔を設計寸法通り
の配置で、しかも、加熱プレートの加熱面から等距離の
位置に精度よく正確に配設することができる上、前記製
造方法と同様に、均熱性に優れ、高温域での剛性を保持
させると共に、熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にし
てヒーターの負荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガ
スの発生もない加熱プレートを製造することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明の加熱プレート
の実施例を示す要部拡大縦断面図、図2は本発明の加熱
プレートを製造するための溶湯鍛造装置の一例を示す概
略縦断側面図、図3は本発明の製造方法の他の実施例を
示す要部概略縦断面図である。
【0018】図1において、1は総体的に本発明の加熱
プレートを示し、2はヒーター素管、3は複合材を示し
ている。加熱プレート1は、平坦な加熱面1aを上面に
有し、該加熱面1aから等距離の位置に埋設されたヒー
ター素管2を備え、該ヒーター素管2を溶湯鍛造された
熱伝導率の高い母材金属材料3aで鋳くるみし、かつ、
この母材金属材料3a内に、これを補強する母材金属材
料3aよりも高融点でかつ母材金属材料3aよりも熱膨
張率の小さい補強材料3bを適宜に配設した複合材3で
構成されている。
【0019】ヒーター素管2は、外管2aと、この外管
2a内にマグネシア等の絶縁材2bを介して直線状或い
は螺旋状に挿入されたニクロム線等のヒーター素線2c
とからなり、外管2aは、通常ではステンレス製とされ
ている。ヒーター素管2の複合材3内への埋設状態は、
加熱プレート1の加熱面1aを各部均一に加熱できるよ
うに設計される。例えば、シリコンウエハーのCVD法
による薄膜形成技術に適用する場合では、加熱プレート
1は、直径200mm、厚さ30mmの円盤状に製作さ
れ、この厚みの略中間部にヒーター素管2が渦巻き螺旋
状に埋設される。なお、加熱プレート1は、矩形その
他、使用する用途目的に適合する形状とされ、ヒーター
素管2の埋設状態も加熱面1aを各部均一に加熱し得る
ように設計される。
【0020】複合材3を構成する母材金属材料3aは、
ヒーター素管2の熱を効率よく加熱面1aに伝達させ得
るようにするため、熱伝導率の高い金属材料、例えば、
アルミニウム又はアルミニウム合金が用いられる。ま
た、補強材料3bは、母材金属材料3aよりも高融点で
かつ母材金属材料3aよりも熱膨張率の小さい材料、例
えば、セラミック質繊維が用いられる。このセラミック
質繊維は、織物状、不織布状、ウイスカー、粒子集合
体、ポーラス状成形体等の何れでも良く、要するに、母
材金属材料3aが繊維相互間の隙間内や粒子間の隙間内
或いは多数の気孔内に浸透して一体化し、母材金属材料
3aを補強するような形状と構造を備えているものであ
ればよい。
【0021】なお、セラミック繊維とは、セラミック成
分、例えば、アルミナ(Al2 3)を50%以下の割
合で含むセラミック質繊維で構成されたものを意味し、
また、アルミナ繊維とは、アルミナ(Al2 3 )を8
0%以上含むセラミック質繊維を意味する。
【0022】上記複合材3の実施例として、母材金属材
料3aにアルミニウムを使用し、補強材料3bにセラミ
ック質繊維の代表的なアルミナ繊維の厚さ10mmのも
の2枚をヒーター素管2(ヒーター素線2cに線径0.
5mmのニクロム線を使用した2KWのもの)の両側に
配置して直径200mm、厚さ30mmの円盤状の加熱
プレート1を溶湯鍛造により製作したところ、従来品
(上記と同一ヒーター素管をアルミニウム(A5052
材)で上記と同一直径及び厚さに製作したもの)に対し
て、次のような優れた特性を有することが確認できた。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】次に本発明の他の実施例として、上記して
きたヒーター素管2の外管2aを母材金属材料3aと同
一又は近似した熱膨張率の金属材料で構成することもで
きる。この場合には、ヒーター素管2と母材金属材料3
aとの熱膨張の差による悪影響が回避できる。
【0027】また、本発明は、加熱プレート1のさらに
別の実施例として、平坦な加熱面1aを有し、該加熱面
1aから等距離の位置に埋設されたヒーター素管2を備
え、該ヒーター素管2を使用加熱温度域での剛性を保持
しかつ熱伝導率の高い母材金属材料3aで溶湯鍛造によ
り鋳くるみされ、しかも、上記ヒーター素管2の外管2
aを母材金属材料3aと同一又は近似した熱膨張率をも
つ材料で構成してもよい。この場合にも前記実施例と同
様な特性が得られる。
【0028】次に図2を参照して、本発明の加熱プレー
ト1の製造方法の一例を説明する。図2において、4は
金型、5は加圧用プランジャを示しており、金型4内に
ヒーター素管2と、このヒーター素管2の両側に母材金
属材料3aよりも高融点でかつ母材金属材料3aよりも
熱膨張率の小さい補強材料層3bを適宜の保持具6を介
して配置し、この状態で金型キャビティー内に熱伝導率
の高い母材金属材料3aを所定量注湯し、注湯後、凝固
するまでの間、加圧用プランジャ5を上方から下降させ
て所定圧力(例えば、300〜2000MPa程度の圧
力)で加圧して溶湯鍛造し、凝固後、金型4から取り出
して所定寸法形状に切削し、仕上げ加工することにより
加熱プレート1を製造する。
【0029】さらに好ましい製造方法として、図3に示
すように、先ず、熱伝導率の高い母材金属材料3aと、
この母材金属材料3a内に配設された母材金属材料3a
よりも高融点でかつ母材金属材料3aよりも熱膨張率の
小さい補強材料3bとによって加熱プレート1の下半分
1bを予め製造し、次に、この下半分1bの加熱プレー
ト1の上面にヒーター素管配置用凹所1cを予め形成
し、該凹所1cによってヒーター素管2を位置決めした
状態で加熱プレート1の下半分1bを図2の金型4内に
配置し、さらに、ヒーター素管2の上側に母材金属材料
3aよりも高融点でかつ母材金属材料3aよりも熱膨張
率の小さい補強材料3b層を適宜の保持具( 図示省略)
を介して配置し、この状態で金型キャビティー内に熱伝
導率の高い母材金属材料3aを所定量注湯し、注湯後、
凝固するまでの間、加圧用プランジャ5を上方から下降
させて所定圧力(例えば、300〜2000MPa程度
の圧力)で加圧して溶湯鍛造し、凝固後、金型4から取
り出して所定寸法形状に切削し、仕上げ加工することに
より加熱プレート1を製造するのがよい。このようにす
れば、ヒーター素管2を設計寸法通りの相互間隔を維持
させた状態で加熱プレート1の加熱面1aから等距離の
位置に精度よく正確に配設することができる。
【0030】なお、上記製造方法において、保持具6を
用いないで補強材料3b層を配置することもある。ま
た、上記構成材料の代表的なものの熱膨張率(1/℃)
を例示すると、 アルミナ(Al2 3 ) 8×10−6 SUS304 18×10−6 アルミニウム(Al) 24×10−6 炭化ケイ素(SiC) 4×10−6 コージェライト 1×10−6 である。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、ヒーター素管とこれを
鋳くるむ母材金属材料とが溶湯鍛造により凝固過程全域
に亘り加えられた高圧力によって、収縮やガスに起因す
る巣等の鋳造欠陥の発生を抑制され、欠陥がなく、均熱
性に優れた特性を具備した加熱プレートが得られる。ま
た、ヒーター素管を鋳くるむ母材金属材料は、熱伝導率
の高い材料とされ、かつ、この母材金属材料内に、これ
を補強する母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材
料よりも熱膨張率の小さい補強材料を配設して複合材と
しているため、高温域での剛性を保持させ得ると共に、
熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒーターの負
荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガスの発生もない
高品質の加熱プレートが得られる。
【0032】上記母材金属材料は、アルミニウム又はア
ルミニウム合金で構成し、また、補強材料は、セラミッ
ク繊維で構成することによって、従来のアルミニウム製
の加熱プレートに比べ格段に優れた特性をもつ加熱プレ
ートが安価に得られる。そして、ヒーター素管の外管は
母材金属材料と同一又は近似した熱膨張率をもつ材料で
構成することにより、ヒーター素管とこれを鋳くるむ複
合材との熱膨張差をなくし、ヒーター寿命の一層の向上
が図れる。
【0033】さらに、本発明の加熱プレートは、平坦な
加熱面を有し、該加熱面から等距離の位置に埋設された
ヒーター素管を備え、該ヒーター素管を使用加熱温度域
での剛性を保持しかつ熱伝導率の高い母材金属材料で溶
湯鍛造により鋳くるみされ、しかも、上記ヒーター素管
の外管を母材金属材料と同一又は近似した熱膨張率をも
つ材料で構成してもよい。この構成の加熱プレートは、
母材金属材料として、使用される加熱温度域での剛性を
保持する金属材料(例えば、高温剛性を保持するアルミ
ニウム合金、銅、銅合金その他の金属材料)を用いるこ
とにより、前記と同様な特性が得られる。
【0034】また、本発明の加熱プレートの製造方法
は、金型内にヒーター素管と、このヒーター素管の両側
に母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも
熱膨張率の小さい補強材料層を保持具を介して配置し、
この状態で金型キャビティー内に熱伝導率の高い母材金
属材料を注湯して溶湯鍛造し、仕上げ加工する構成なる
ため、均熱性に優れ、高温域での剛性を保持させると共
に、熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒーター
の負荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガスの発生も
ない加熱プレートを製造することができる。
【0035】さらに、本発明の加熱プレートの別の製造
方法は、先ず、熱伝導率の高い母材金属材料と、この母
材金属材料内に配設された母材金属材料よりも高融点で
かつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料とに
よって加熱プレートの下半分を予め製造し、次に、この
下半分の加熱プレートの上面にヒーター素管配置用凹所
を予め形成し、該凹所によってヒーター素管を位置決め
した状態で加熱プレートの下半分を金型内に配置し、さ
らに、ヒーター素管の上側に母材金属材料よりも高融点
でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料層
を保持具を介して配置し、この状態で金型キャビティー
内に熱伝導率の高い母材金属材料を注湯して溶湯鍛造
し、仕上げ加工する構成としたから、前記の製造方法に
比べ、ヒーター素管の相互間隔を設計寸法通りの配置
で、しかも、加熱プレートの加熱面から等距離の位置に
更に精度よく正確に配設することができるので、前記製
造方法よりも均熱性に優れた加熱プレートを製造でき
る。この場合も、高温域での剛性を保持させると共に、
熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒーターの負
荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガスの発生もない
加熱プレートを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱プレートの実施例を示す要部拡大
縦断面図。
【図2】本発明の加熱プレートを製造するための溶湯鍛
造装置の一例を示す概略縦断側面図。
【図3】本発明の製造方法の他の実施例を示す要部概略
縦断面図。
【図4】CVD法による薄膜形成装置の概略説明図。
【図5】従来の加熱プレートの要部拡大縦断面図。
【符号の説明】
1 加熱プレート 1a 加熱面 1b 加熱プレートの下半分 1c ヒーター素管配置用凹所 2 ヒーター素管 3 複合材 3a 母材金属材料 3b 補強材料 4 金型 5 加圧用プランジャ 6 保持具

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦な加熱面を有し、該加熱面から等距
    離の位置に埋設されたヒーター素管を備え、該ヒーター
    素管を溶湯鍛造された熱伝導率の高い母材金属材料で鋳
    くるみされており、かつ、母材金属材料内には、これを
    補強する母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料
    よりも熱膨張率の小さい補強材料が配設されていること
    を特徴とする加熱プレート。
  2. 【請求項2】 母材金属材料がアルミニウム又はアルミ
    ニウム合金であることを特徴とする請求項1記載の加熱
    プレート。
  3. 【請求項3】 補強材料がセラミック質繊維であること
    を特徴とする請求項1記載の加熱プレート。
  4. 【請求項4】 ヒーター素管の外管を母材金属材料と同
    一又は近似した熱膨張率をもつ材料で構成したことを特
    徴とする請求項1記載の加熱プレート。
  5. 【請求項5】 平坦な加熱面を有し、該加熱面から等距
    離の位置に埋設されたヒーター素管を備え、該ヒーター
    素管を使用温度域での剛性を保持しかつ熱伝導率の高い
    母材金属材料で溶湯鍛造により鋳くるみされ、しかも、
    上記ヒーター素管の外管を母材金属材料と同一又は近似
    した熱膨張率をもつ材料で構成したことを特徴とする加
    熱プレート。
  6. 【請求項6】 金型内にヒーター素管と、このヒーター
    素管の両側に母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属
    材料よりも熱膨張率の小さい補強材料層を保持具を介し
    て或いは保持具を介さずに配置し、この状態で金型キャ
    ビティー内に熱伝導率の高い母材金属材料を注湯して溶
    湯鍛造し、仕上げ加工することを特徴とする加熱プレー
    トの製造方法。
  7. 【請求項7】 先ず、熱伝導率の高い母材金属材料と、
    この母材金属材料内に配設された母材金属材料よりも高
    融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材
    料とによって加熱プレートの下半分を予め製造し、次
    に、この下半分の加熱プレートの上面にヒーター素管配
    置用凹所を予め形成し、該凹所によってヒーター素管を
    位置決めした状態で加熱プレートの下半分を金型内に配
    置し、さらに、ヒーター素管の上側に母材金属材料より
    も高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補
    強材料層を保持具を介して或いは保持具を介さずに配置
    し、この状態で金型キャビティー内に熱伝導率の高い母
    材金属材料を注湯して溶湯鍛造し、仕上げ加工すること
    を特徴とする加熱プレートの製造方法。
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Cited By (4)

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