JP3616232B2 - 加熱プレートとその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱プレートとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、半導体製造工程におけるシリコンウエハーに半導体膜を形成させたり、ガラス基板に液晶膜を形成させたり、或いは、太陽電池パネルの基板に半導体膜を形成させる場合等に利用されるCVD法による薄膜形成技術においては、図4に示すように、真空槽10内に加熱プレート11と上部電極12とを対向配置し、加熱プレート11上にシリコンウエハー又はガラス等の固体ターゲット13を載置して加熱し、真空槽10内の固体ターゲット13上に形成させようとする薄膜材料を構成する元素からなるガスを供給し、気相又は固体ターゲット13表面での化学反応により所望の薄膜を固体ターゲット13上に形成させるようにしている。
【0003】
上記固体ターゲット13上に形成される薄膜の良否は、加熱プレート11による固体ターゲット13への熱伝達が如何に均一に行われるかに大きく依存している。
【0004】
上記加熱プレート11は、従来、ヒーター素管11aを熱伝導率の高い金属材料、例えば、アルミニウム11bで鋳くるみ成型したものが使用されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ヒーター素管11aをアルミニウム11bで鋳くるみ成型する場合、従来は、重力又は低圧の何れかの鋳造法で加熱プレート11を作成していた。ところが、従来の加熱プレート11は、固体ターゲット13への熱伝達が均一に行われ難く、形成される薄膜の厚さを高精度に均一化することに限界があった。その原因を究明するために加熱プレート11の内部構造をX線撮影し、加熱面の温度分布との関係を調べてみると、温度の低い部分では、ヒーター素管11aの周囲に、図5に示すように、巣11cが発生しており、この巣11cの部分には鋳造時に発生したガスや空気が残存しており、そのために、従来の加熱プレート11は、巣11cの部分での熱伝導性が悪くなり、温度ムラが発生し、均熱性に乏しい欠点があった。
【0006】
また、ヒーター素管11aは、図5に示すように、例えば、ステンレス製の外管11a1 内にマグネシア等の絶縁材11a2 を介してニクロム線等のヒーター素線11a3 を配設した構造からなっており、上記外管11a1 部分をアルミニウム11bで鋳くるんでいるが、ステンレスとアルミニウムとの線膨張係数が異なることにより、巣11cの部分に影響が発生し、ヒーター素管11aに負荷がかかり、ヒーター寿命の短命化を招来していた。
【0007】
さらに、巣11cがあることで、前記図3の真空槽10内において高真空下で使用すると、巣11c内に閉じ込められた有害ガスが少しつとはいうものの洩れ出して薄膜の形成を阻害する欠点もあることが分った。
【0008】
また、アルミニウムは、200℃を越えると、剛性が著しく低下し、前記CVD法の固体ターゲット13の加熱温度(300℃程度)では、変形を容易に起こすようになるので、形状が不安定で加熱面の平坦度が維持できず、加熱プレート11と固体ターゲット13との接触状態が悪化し、隙間が発生して熱伝導が極めて悪くなるという問題もあった。
【0009】
本発明の目的は、均熱性に優れ、高温域での剛性を保持させると共に、熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒーターの負荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガスの発生もない加熱プレートとその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、CVD法で固体ターゲットが載置される加熱プレートであって、平坦な加熱面を有し、該加熱面から等距離の位置に埋設されたヒーター素管を備え、該ヒーター素管を溶湯鍛造された熱伝導率の高い母材金属材料で鋳くるみされており、かつ、母材金属材料内には、これを補強する母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料が上記ヒーター素管の上下両側に配設されていることを特徴とする加熱プレートを提供するものである。
【0011】
本発明の加熱プレートは上記構成からなるため、ヒーター素管とこれを鋳くるむ母材金属材料とが溶湯鍛造により凝固過程全域に亘り加えられた高圧力によって、収縮やガスに起因する巣等の鋳造欠陥の発生を抑制され、欠陥がなく、均熱性に優れた特性を具備するものである。また、ヒーター素管を鋳くるむ母材金属材料は、熱伝導率の高い材料で構成してあり、しかも、これを補強する母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料を内部に配設してあるため、高温域での剛性を保持させると共に、熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒーターの負荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガスの発生もない高品質の加熱プレートが得られるものである。
【0012】
上記母材金属材料は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成し、また、補強材料は、セラミック質繊維で構成するものである。そして、ヒーター素管の外管は母材金属材料と同一又は近似した熱膨張率をもつ材料で構成する。これにより、ヒーター素管とこれを鋳くるむ母材金属材料との熱膨張差をなくし、ヒーター寿命の一層の向上が図れる。
【0013】
さらに、本発明の加熱プレートは、CVD法で固体ターゲットが載置される 加熱プレートであって、平坦な加熱面を有し、該加熱面から等距離の位置に埋設されたヒーター素管を備え、該ヒーター素管を使用温度域での剛性を保持しかつ熱伝導率の高い母材金属材料で溶湯鍛造により鋳くるみされ、かつ、母材金属材料内には、これを補強する母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料が上記ヒーター素管の上下両側に配設され、しかも、上記ヒーター素管の外管を母材金属材料と同一又は近似した熱膨張率をもつ材料で構成したものである。この構成の加熱プレートは、母材金属材料として、使用される加熱温度域での剛性を保持する金属材料(例えば、高温剛性を保持するアルミニウム合金、銅、銅合金その他の金属材料)を用いることにより、前記と同様な特性が得られる。
【0014】
また、本発明は、金型内にヒーター素管と、このヒーター素管の上下両側に母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料層を保持具を介して或いは保持具を介さずに配置し、この状態で金型キャビティー内に熱伝導率の高い母材金属材料を注湯して溶湯鍛造し、仕上げ加工することを特徴とするCVD法で固体ターゲットが載置される加熱プレートの製造方法を提供するものである。
【0015】
本発明の加熱プレートの製造方法は上記構成なるため、均熱性に優れ、高温域での剛性を保持させると共に、熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒーターの負荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガスの発生もない加熱プレートを製造することができる。
【0016】
さらに、本発明は、先ず、熱伝導率の高い母材金属材料と、この母材金属材料内に配設された母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料とによって加熱プレートの下半分を予め製造し、次に、この下半分の加熱プレートの上面にヒーター素管配置用凹所を予め形成し、該凹所によってヒーター素管を位置決めした状態で加熱プレートの下半分を金型内に配置し、さらに、ヒーター素管の上側に母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料層を保持具を介して或いは保持具を介さずに配置し、この状態で金型キャビティー内に熱伝導率の高い母材金属材料を注湯して溶湯鍛造し、仕上げ加工することを特徴とするCVD法で固体ターゲットが載置される加熱プレートの製造方法を提供するものである。この製造方法によれば、前記の製造方法に比べ、ヒーター素管の相互間隔を設計寸法通りの配置で、しかも、加熱プレートの加熱面から等距離の位置に精度よく正確に配設することができる上、前記製造方法と同様に、均熱性に優れ、高温域での剛性を保持させると共に、熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒーターの負荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガスの発生もない加熱プレートを製造することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1は本発明の加熱プレートの実施例を示す要部拡大縦断面図、図2は本発明の加熱プレートを製造するための溶湯鍛造装置の一例を示す概略縦断側面図、図3は本発明の製造方法の他の実施例を示す要部概略縦断面図である。
【0018】
図1において、1は総体的に本発明の加熱プレートを示し、2はヒーター素管、3は複合材を示している。加熱プレート1は、平坦な加熱面1aを上面に有し、該加熱面1aから等距離の位置に埋設されたヒーター素管2を備え、該ヒーター素管2を溶湯鍛造された熱伝導率の高い母材金属材料3aで鋳くるみし、かつ、この母材金属材料3a内に、これを補強する母材金属材料3aよりも高融点でかつ母材金属材料3aよりも熱膨張率の小さい補強材料3bを適宜に配設した複合材3で構成されている。
【0019】
ヒーター素管2は、外管2aと、この外管2a内にマグネシア等の絶縁材2bを介して直線状或いは螺旋状に挿入されたニクロム線等のヒーター素線2cとからなり、外管2aは、通常ではステンレス製とされている。ヒーター素管2の複合材3内への埋設状態は、加熱プレート1の加熱面1aを各部均一に加熱できるように設計される。例えば、シリコンウエハーのCVD法による薄膜形成技術に適用する場合では、加熱プレート1は、直径200mm、厚さ30mmの円盤状に製作され、この厚みの略中間部にヒーター素管2が渦巻き螺旋状に埋設される。なお、加熱プレート1は、矩形その他、使用する用途目的に適合する形状とされ、ヒーター素管2の埋設状態も加熱面1aを各部均一に加熱し得るように設計される。
【0020】
複合材3を構成する母材金属材料3aは、ヒーター素管2の熱を効率よく加熱面1aに伝達させ得るようにするため、熱伝導率の高い金属材料、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金が用いられる。また、補強材料3bは、母材金属材料3aよりも高融点でかつ母材金属材料3aよりも熱膨張率の小さい材料、例えば、セラミック質繊維が用いられる。このセラミック質繊維は、織物状、不織布状、ウイスカー、粒子集合体、ポーラス状成形体等の何れでも良く、要するに、母材金属材料3aが繊維相互間の隙間内や粒子間の隙間内或いは多数の気孔内に浸透して一体化し、母材金属材料3aを補強するような形状と構造を備えているものであればよい。
【0021】
なお、セラミック繊維とは、セラミック成分、例えば、アルミナ(Al23)を50%以下の割合で含むセラミック質繊維で構成されたものを意味し、また、アルミナ繊維とは、アルミナ(Al23 )を80%以上含むセラミック質繊維を意味する。
【0022】
上記複合材3の実施例として、母材金属材料3aにアルミニウムを使用し、補強材料3bにセラミック質繊維の代表的なアルミナ繊維の厚さ10mmのもの2枚をヒーター素管2(ヒーター素線2cに線径0.5mmのニクロム線を使用した2KWのもの)の両側に配置して直径200mm、厚さ30mmの円盤状の加熱プレート1を溶湯鍛造により製作したところ、従来品(上記と同一ヒーター素管をアルミニウム(A5052材)で上記と同一直径及び厚さに製作したもの)に対して、次のような優れた特性を有することが確認できた。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
次に本発明の他の実施例として、上記してきたヒーター素管2の外管2aを母材金属材料3aと同一又は近似した熱膨張率の金属材料で構成することもできる。この場合には、ヒーター素管2と母材金属材料3aとの熱膨張の差による悪影響が回避できる。
【0027】
また、本発明は、加熱プレート1のさらに別の実施例として、平坦な加熱面1aを有し、該加熱面1aから等距離の位置に埋設されたヒーター素管2を備え、該ヒーター素管2を使用加熱温度域での剛性を保持しかつ熱伝導率の高い母材金属材料3aで溶湯鍛造により鋳くるみされ、しかも、上記ヒーター素管2の外管2aを母材金属材料3aと同一又は近似した熱膨張率をもつ材料で構成してもよい。この場合にも前記実施例と同様な特性が得られる。
【0028】
次に図2を参照して、本発明の加熱プレート1の製造方法の一例を説明する。図2において、4は金型、5は加圧用プランジャを示しており、金型4内にヒーター素管2と、このヒーター素管2の両側に母材金属材料3aよりも高融点でかつ母材金属材料3aよりも熱膨張率の小さい補強材料層3bを適宜の保持具6を介して配置し、この状態で金型キャビティー内に熱伝導率の高い母材金属材料3aを所定量注湯し、注湯後、凝固するまでの間、加圧用プランジャ5を上方から下降させて所定圧力(例えば、300〜2000MPa程度の圧力)で加圧して溶湯鍛造し、凝固後、金型4から取り出して所定寸法形状に切削し、仕上げ加工することにより加熱プレート1を製造する。
【0029】
さらに好ましい製造方法として、図3に示すように、先ず、熱伝導率の高い母材金属材料3aと、この母材金属材料3a内に配設された母材金属材料3aよりも高融点でかつ母材金属材料3aよりも熱膨張率の小さい補強材料3bとによって加熱プレート1の下半分1bを予め製造し、次に、この下半分1bの加熱プレート1の上面にヒーター素管配置用凹所1cを予め形成し、該凹所1cによってヒーター素管2を位置決めした状態で加熱プレート1の下半分1bを図2の金型4内に配置し、さらに、ヒーター素管2の上側に母材金属材料3aよりも高融点でかつ母材金属材料3aよりも熱膨張率の小さい補強材料3b層を適宜の保持具( 図示省略)を介して配置し、この状態で金型キャビティー内に熱伝導率の高い母材金属材料3aを所定量注湯し、注湯後、凝固するまでの間、加圧用プランジャ5を上方から下降させて所定圧力(例えば、300〜2000MPa程度の圧力)で加圧して溶湯鍛造し、凝固後、金型4から取り出して所定寸法形状に切削し、仕上げ加工することにより加熱プレート1を製造するのがよい。このようにすれば、ヒーター素管2を設計寸法通りの相互間隔を維持させた状態で加熱プレート1の加熱面1aから等距離の位置に精度よく正確に配設することができる。
【0030】
なお、上記製造方法において、保持具6を用いないで補強材料3b層を配置することもある。また、上記構成材料の代表的なものの熱膨張率(1/℃)を例示すると、アルミナ(Al23 ) 8×10-6、SUS304 18×10-6、アルミニウム(Al) 24×10-6、炭化ケイ素(SiC) 4×10-6、コージェライト 1×10-6 である。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、ヒーター素管とこれを鋳くるむ母材金属材料とが溶湯鍛造により凝固過程全域に亘り加えられた高圧力によって、収縮やガスに起因する巣等の鋳造欠陥の発生を抑制され、欠陥がなく、均熱性に優れた特性を具備した加熱プレートが得られる。また、ヒーター素管を鋳くるむ母材金属材料は、熱伝導率の高い材料とされ、かつ、この母材金属材料内に、これを補強する母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料を配設して複合材としているため、高温域での剛性を保持させ得ると共に、熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒーターの負荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガスの発生もない高品質の加熱プレートが得られる。
【0032】
上記母材金属材料は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成し、また、補強材料は、セラミック繊維で構成することによって、従来のアルミニウム製の加熱プレートに比べ格段に優れた特性をもつ加熱プレートが安価に得られる。そして、ヒーター素管の外管は母材金属材料と同一又は近似した熱膨張率をもつ材料で構成することにより、ヒーター素管とこれを鋳くるむ複合材との熱膨張差をなくし、ヒーター寿命の一層の向上が図れる。
【0033】
さらに、本発明の加熱プレートは、平坦な加熱面を有し、該加熱面から等距離の位置に埋設されたヒーター素管を備え、該ヒーター素管を使用加熱温度域での剛性を保持しかつ熱伝導率の高い母材金属材料で溶湯鍛造により鋳くるみされ、しかも、上記ヒーター素管の外管を母材金属材料と同一又は近似した熱膨張率をもつ材料で構成してもよい。この構成の加熱プレートは、母材金属材料として、使用される加熱温度域での剛性を保持する金属材料(例えば、高温剛性を保持するアルミニウム合金、銅、銅合金その他の金属材料)を用いることにより、前記と同様な特性が得られる。
【0034】
また、本発明の加熱プレートの製造方法は、金型内にヒーター素管と、このヒーター素管の両側に母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料層を保持具を介して配置し、この状態で金型キャビティー内に熱伝導率の高い母材金属材料を注湯して溶湯鍛造し、仕上げ加工する構成なるため、均熱性に優れ、高温域での剛性を保持させると共に、熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒーターの負荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガスの発生もない加熱プレートを製造することができる。
【0035】
さらに、本発明の加熱プレートの別の製造方法は、先ず、熱伝導率の高い母材金属材料と、この母材金属材料内に配設された母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料とによって加熱プレートの下半分を予め製造し、次に、この下半分の加熱プレートの上面にヒーター素管配置用凹所を予め形成し、該凹所によってヒーター素管を位置決めした状態で加熱プレートの下半分を金型内に配置し、さらに、ヒーター素管の上側に母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料層を保持具を介して配置し、この状態で金型キャビティー内に熱伝導率の高い母材金属材料を注湯して溶湯鍛造し、仕上げ加工する構成としたから、前記の製造方法に比べ、ヒーター素管の相互間隔を設計寸法通りの配置で、しかも、加熱プレートの加熱面から等距離の位置に更に精度よく正確に配設することができるので、前記製造方法よりも均熱性に優れた加熱プレートを製造できる。この場合も、高温域での剛性を保持させると共に、熱膨張を小さくし、熱伝導性を良好にしてヒーターの負荷を軽減し、長寿命化が可能で、有害ガスの発生もない加熱プレートを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱プレートの実施例を示す要部拡大縦断面図。
【図2】本発明の加熱プレートを製造するための溶湯鍛造装置の一例を示す概略縦断側面図。
【図3】本発明の製造方法の他の実施例を示す要部概略縦断面図。
【図4】CVD法による薄膜形成装置の概略説明図。
【図5】従来の加熱プレートの要部拡大縦断面図。
【符号の説明】
1 加熱プレート
1a 加熱面
1b 加熱プレートの下半分
1c ヒーター素管配置用凹所
2 ヒーター素管
3 複合材
3a 母材金属材料
3b 補強材料
4 金型
5 加圧用プランジャ
6 保持具

Claims (7)

  1. CVD法で固体ターゲットが載置される加熱プレートであって、平坦な加熱面を有し、該加熱面から等距離の位置に埋設されたヒーター素管を備え、該ヒーター素管を溶湯鍛造された熱伝導率の高い母材金属材料で鋳くるみされており、かつ、母材金属材料内には、これを補強する母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料が上記ヒーター素管の上下両側に配設されていることを特徴とする加熱プレート。
  2. 母材金属材料がアルミニウム又はアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1記載の加熱プレート。
  3. 補強材料がセラミック質繊維であることを特徴とする請求項1記載の加熱プレート。
  4. ヒーター素管の外管を母材金属材料と同一又は近似した熱膨張率をもつ材料で構成したことを特徴とする請求項1記載の加熱プレート。
  5. CVD法で固体ターゲットが載置される加熱プレートであって、平坦な加熱面を有し、該加熱面から等距離の位置に埋設されたヒーター素管を備え、該ヒーター素管を使用温度域での剛性を保持しかつ熱伝導率の高い母材金属材料で溶湯鍛造により鋳くるみされ、かつ、母材金属材料内には、これを補強する母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料が上記ヒーター素管の上下両側に配設され、しかも、上記ヒーター素管の外管を母材金属材料と同一又は近似した熱膨張率をもつ材料で構成したことを特徴とする加熱プレート。
  6. 金型内にヒーター素管と、このヒーター素管の上下両側に母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料層を保持具を介して或いは保持具を介さずに配置し、この状態で金型キャビティー内に熱伝導率の高い母材金属材料を注湯して溶湯鍛造し、仕上げ加工することを特徴とするCVD法で固体ターゲットが載置される加熱プレートの製造方法。
  7. 先ず、熱伝導率の高い母材金属材料と、この母材金属材料内に配設された母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料とによって加熱プレートの下半分を予め製造し、次に、この下半分の加熱プレートの上面にヒーター素管配置用凹所を予め形成し、該凹所によってヒーター素管を位置決めした状態で加熱プレートの下半分を金型内に配置し、さらに、ヒーター素管の上側に母材金属材料よりも高融点でかつ母材金属材料よりも熱膨張率の小さい補強材料層を保持具を介して或いは保持具を介さずに配置し、この状態で金型キャビティー内に熱伝導率の高い母材金属材料を注湯して溶湯鍛造し、仕上げ加工することを特徴とするCVD法で固体ターゲットが載置される加熱プレートの製造方法。
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