JP4744016B2 - セラミックヒータの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に半導体装置の製造工程におけるプラズマCVD、減圧CVD、光CVD、PVD、などの成膜装置や、プラズマエッチング、光エッチングなどのエッチング装置に用いられるセラミックヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体装置の製造工程で使用されるプラズマCVD、減圧CVD、光CVD、PVDなどの成膜装置や、プラズマエッチング、光エッチングなどのエッチング装置においては、デポジッション用ガスやエッチング用ガス、あるいはクリーニング用ガスとして塩素系やフッ素系の腐食性ガスが使用されている。
【0003】
そして、これら腐食性ガス雰囲気中で大きく腐食することなく半導体ウエハ(以下、ウエハと略称する。)を支持し、且つ所定の温度に加熱するため、円盤状をした緻密質の板状セラミック体の一方の主面を、ウエハを載せる載置面とするとともに、板状セラミック体中に高融点金属からなる抵抗発熱体を埋設したセラミックヒータが提案されており、この種のセラミックヒータは、抵抗発熱体を載置面から一定距離離れた位置に埋設し、載置面の中心を通る平面にて板状セラミック体を切断した時、その切断面に現れる抵抗発熱体は載置面と平行に位置するように埋設されていた(特開平4−101381号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、半導体装置の集積度の向上に伴ってウエハの外径が当初6インチであったものが8インチ、12インチと大きくなっており、ウエハの大型化に伴ってウエハを加熱するセラミックヒータも大型のものが要求されるようになっている。
【0005】
また、ウエハの処理温度と共に要求均熱精度も年々厳しくなり、例えば、ウエハの面内温度を500℃とする場合、そのバラツキを±5℃以下に抑えることが要求されている。
【0006】
しかしながら、従来のセラミックヒータにおいて、その外径が8インチを超えると、板状セラミック体の外周部における熱引けが中央部と比較して大きく、載置面の周縁部が中央部より低くなるため、この上に載置するウエハの面内温度のバラツキを±5℃以下に抑えることが難しいといった課題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は上記課題に鑑み、板状セラミック体の一方の主面を、ウエハを載せる載置面とするとともに、上記板状セラミック体中に帯状の抵抗発熱体を埋設したセラミックヒータにおいて、
(A)上記載置面の中心を通る平面にて上記板状セラミック体を切断した時の切断面を見たときに、上記抵抗発熱体を結ぶ線分が下凸に湾曲した構造であり、かつ上記切断面中央部に位置する抵抗発熱体から上記載置面までの距離を、上記切断面外周部に位置する抵抗発熱体から上記載置面までの距離よりも長くし、且つ上記載置面に対する上記抵抗発熱体の平行度が0.02〜0.6mmの範囲にあるセラミックヒータ、
(B)上記載置面の中心を通る平面にて上記板状セラミック体を切断した時の切断面を見たときに、上記抵抗発熱体が下凸に湾曲した湾曲線上にあり、かつ上記切断面中央部に位置する抵抗発熱体の上記載置面からの距離が、上記切断面外周部に位置する抵抗発熱体の上記載置面からの距離よりも長く、且つ上記載置面に対する上記抵抗発熱体の平行度が0.02〜0.6mmの範囲にあるセラミックヒータ、
および、
(C)上記載置面の中心を通る平面にて上記板状セラミック体を切断した時の切断面を見たときに、上記切断面中央部側に位置する抵抗発熱体の上記載置面からの距離が、上記切断面外周部側に位置する抵抗発熱体の上記載置面からの距離よりも長く、且つ上記載置面に対する上記抵抗発熱体の平行度が0.02〜0.6mmの範囲にあるセラミックヒータ、
のいずれかに記載のセラミックヒータの製造方法であって、成形体またはグリーンシート積層体中に上記抵抗発熱体を、上記成形体またはグリーンシート積層体の上面からの距離が同じ距離に位置するように埋設する工程と、上記成形体またはグリーンシート積層体をドーム状の敷き板上に上記上面が上記敷き板に対向するように載せた状態で焼成することにより湾曲した板状セラミック体を製作する工程と、該湾曲した板状セラミック体の上下面を平面研削して上下面が平行となるように加工する工程と、を有する
ことを特徴とする。
【0008】
なお、本発明のセラミックヒータの製造方法においては、抵抗発熱体がどのようなパターン形状を有するものであっても良いが、ウエハが円形をしたものである場合、その面内温度を均一にするため、抵抗発熱体が存在する領域の外形を略円形とするとともに、板状セラミック体の外形も略円形とすることが望ましく、また、載置面と抵抗発熱体との間にあるセラミック部は、500℃における熱伝導率が10〜70W/m・Kの範囲にある窒化アルミニウム質焼結体により形成することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0010】
図1はサセプタと呼ばれる本発明のセラミックヒータを示す図で、(a)はその斜視図、(b)は(a)のX−X線断面図である。
【0011】
このセラミックヒータ1は、円盤状をした緻密質の板状セラミック体2からなり、その上面を、ウエハWを載せる載置面3とするとともに、板状セラミック体2の内部に帯状又は線状の抵抗発熱体4を埋設したもので、板状セラミック体2としては、直径Lが20mm〜350mm、厚みTが2〜25mm程度の大きさを有し、ウエハWの直径に対して1.1倍程度の大きさを有するものを用いることが好ましい。
【0012】
また、板状セラミック体2中に埋設する帯状又は線状の抵抗発熱体4のパターン形状としては、図2に示すような同心円状に配置された円弧部と、隣り合う円弧部を結ぶ直線部とからなるパターン形状を有するものや、図3に示すような中央から外周へ向かう渦巻状をしたもの、あるいは図4に示すような押し返しパターン形状を有するものなど、様々なパターン形状を採用することができるが、その外形状は略円形をなし、抵抗発熱体4が存在する領域Pの大きさは、ウエハWの直径に対して1.07倍程度の大きさとすることが良い。
【0013】
なお、5は板状セラミック体2の下面側に接合され、抵抗発熱体4と電気的に接続された給電端子である。
【0014】
そして、このセラミックヒータ1にてウエハWを加熱するには、載置面3にウエハWを載せるとともに、給電端子5に通電して抵抗発熱体4を発熱させることにより、載置面3に載せたウエハWを所定の温度に加熱するようになっている。
【0015】
また、本発明のセラミックヒータ1によれば、載置面3の中心を通る平面にて板状セラミック体2を切断した時の切断面中央部に位置する抵抗発熱体4の載置面3からの距離(T1)を、切断面外周部に位置する抵抗発熱体4の載置面3からの距離(T2)よりも長くする(T1>T2)とともに、載置面3に対する全ての抵抗発熱体4の平行度が0.02mm〜0.6mmの範囲に入るように構成してあり、図1(b)では、切断面を見たときの各抵抗発熱体4を結ぶ線分が下凸に湾曲した構造となるようにしてある。
【0016】
その為、本発明のセラミックヒータ1によれば、外周部に位置する抵抗発熱体4を、中央部に位置する抵抗発熱体4より載置面3に近づけることができるため、外周部からの熱引けが発生したとしても載置面3の周縁部における温度が低くなることを防止することができ、載置面3の中央部と周縁部の温度差を小さくすることができるため、載置面3に載せたウエハを均一に加熱することができる。
【0017】
ただし、載置面3に対する抵抗発熱体4の平行度が0.02mmより小さくなると、載置面3の単位面積あたりの発熱量は均一となるが、中央部に位置する抵抗発熱体4から載置面3までの距離(T1)を、外周部に位置する抵抗発熱体4から載置面3までの距離(T2)よりも長くした効果が得られず、板状セラミック体2の外周部からの放熱量が板状セラミック体2の中央部に比べ大きくなるため、載置面3の中央部に比べ周縁部の温度が低下し、例えば、載置面3の設定温度を500℃とした場合、載置面3の温度バラツキがレンジで1%を超えることになり均熱化が阻害され、逆に、載置面3に対する抵抗発熱体4の平行度が0.6mmを超えると、載置面3から抵抗発熱体4までの距離が離れすぎたり、近づき過ぎたりするため、載置面3の温度が部分的に高くなるホットスポットや部分的に低くなるクールスポットが発生し、例えば、載置面3の設定温度を500℃とした場合、載置面3の温度バラツキがレンジで1%を超えて均熱化が阻害されることになる。
【0018】
その為、本発明によれば、載置面3の中心を通る平面にて板状セラミック体2を切断した時の切断面中央部に位置する抵抗発熱体4の載置面3からの距離(T1)は、切断面外周部に位置する抵抗発熱体4の載置面3からの距離(T2)よりも長くするとともに、載置面3に対する全ての抵抗発熱体4の平行度を0.02mm〜0.6mmとすることが重要である。
【0019】
なお、図1(b)では、切断面を見たときの各抵抗発熱体4を結ぶ線分が下凸に湾曲した構造となるようにした例を示したが、各抵抗発熱体4を結ぶ線分がなべ底状をしたものや、逆ハット形をしたものなど、板状セラミック体2の大きさや抵抗発熱体4のパターン形状等に応じて適宜設定すれば良い。
【0020】
ところで、セラミックヒータ1を形成する板状セラミック体2の材質としては、耐摩耗性、耐熱性に優れるアルミナ、窒化珪素、サイアロン、窒化アルミニウム等を主成分とするセラミック焼結体を用いることができるが、これらの中でも高い熱伝導率を有する窒化アルミニウム質焼結体を用いることが好ましく、載置面3の均熱化を高めるためには、載置面3と抵抗発熱体4の間に位置するセラミック部を、500℃における熱伝導率が10W/m・K以上を有する窒化アルミニウム質焼結体により形成することが好ましい。
【0021】
これは、載置面3と抵抗発熱体4の間にあるセラミック焼結体の500℃における熱伝導率が10W/m・Kより低くなると、抵抗発熱体4から載置面3への熱伝導が良くないため、載置面3へ効率良く熱を伝えることができず、特に板状セラミック体2の中央部よりも放熱量が大きい外周部への熱の伝わりが悪いため、載置面3の温度バラツキが大きくなるからである。
【0022】
ただし、窒化アルミニウム質焼結体においても熱伝導率を高めるためには、CやY等の希土類元素の酸化物を含有させる必要があるが、500℃における熱伝導率が70W/m・Kをえると、主成分以外の成分の含有量が多くなり、ウエハ処理中のプラズマやハロゲン系腐食性ガスによって主成分以外の成分が腐食され、板状セラミック体2からパーティクルが発生し、ウエハのプロセス中に混入する不純物量が多くなり、デバイスの不良率が高くなる。
【0023】
その為、載置面3と抵抗発熱体4との間のセラミック部は、500℃における熱伝導率が10〜70W/m・Kの範囲にある窒化アルミニウム質焼結体により形成することが好ましい。
【0024】
また、板状セラミック体2に埋設する抵抗発熱体4の形態としては、線材や膜材からなるものを用いることができるが、線材を用いる場合には、その断面積が0.03mm2以上、1.8mm2以下であるものを用いることが好ましい。これは、線材の断面積が0.03mm2より小さいと、板状セラミック体2中に埋設する際、線材の断線等の不具合が発生し易いからであり、逆に断面積が1.8mm2より大きくなると、線材と板状セラミック体2との熱膨張差によって作用する熱応力が大きくなり、昇温時に板状セラミック体2にクラック等が発生するからである。
【0025】
また、膜材を用いる場合には、膜厚が5μm以上、100μm以下であるものを用いることが好ましい。これは、膜厚が5μmより薄いと、板状セラミック体2中に埋設する際、抵抗発熱体4の断線等の不具合が発生し易いからであり、逆に膜厚が100μmを超えると、膜材と板状セラミック体2との熱膨張差によって作用する熱応力が大きくなり、昇温時に板状セラミック体2にクラック等が発生するからである。
【0026】
なお、抵抗発熱体4を構成する材質としては、タングステン、モリブデン、レニュウム、白金等の高融点金属やこれらの合金、あるいは周期表第4属、第5属、第6属の炭化物や窒化物を用いることができ、板状セラミック体2との熱膨張差の小さいものを適宜選択して使用すれば良い。
【0027】
次に、図1に示すセラミックヒータ1を製造するには、まず、板状セラミック体2を製作するのであるが、抵抗発熱体4が線材であるときには、セラミック粉末に、バインダーや溶媒等を加えて混練乾燥した後、造粒して顆粒を製作し、この顆粒を金型内に充填し、上パンチにてプレス成形する際、成形体上に図3〜図5に示すようなパターン形状を有する溝を形成した後、この溝に抵抗発熱体4をなす線材を配置し、さらに顆粒を充填してホットプレス成形することにより、線材からなる線状の抵抗発熱体4を埋設した板状セラミック体2を形成する。
【0028】
また、抵抗発熱体4が薄い膜材である時には、セラミック粉末に、バインダーや溶媒等を加えてスラリーと呼ばれる泥しょうを作製し、ドクターブレード法などのテープ成形法により複数枚のグリーンシートを形成した後、予め数枚のグリーンシートを積層し、その上面に抵抗発熱体4をなす金属ペーストをスクリーン印刷機にて図3〜図5に示すようなパターン形状に形成した後、残りのグリーンシートを積層してグリーンシート積層体を製作し、その後、円盤状に切削する。しかる後、グリーンシートを焼結させることができる温度で焼成することにより、膜材からなる帯状の抵抗発熱体4を埋設した板状セラミック体2を形成する。
【0029】
しかる後、得られた板状セラミック体2の上面に研磨加工を施してウエハWの載置面3を形成するとともに、下面に研磨加工を施し、抵抗発熱体4の電極取出部を貫通する2つの下穴をそれぞれ穿設した後、この下穴に給電端子5をロウ付けすることにより、抵抗発熱体4と給電端子5とを電気的に接続することにより製造することができる。
【0030】
そして、本発明の製法によれば、成形体やグリーンシート積層体中に埋設する抵抗発熱体4は、その上面からの距離が同じ距離に位置するように埋設するのであるが、ホットプレス焼結時あるいは雰囲気焼成時に、成形体又はグリーンシート積層体をドーム状の敷き板上に載せた状態で焼成することにより湾曲した板状セラミック体2を製作し、その後、板状セラミック体2の上下面を平面研削して上下面が平行となるように加工することで、板状セラミック体2の中心を通る平面にて切断した時の切断面中央部に位置する抵抗発熱体4から載置面3までの距離(T1)を、切断面外周部に位置する抵抗発熱体4から載置面3までの距離(T2)より長くすることができ、上記敷き板の高さを調整することにより、載置面3に対する抵抗発熱体4の平面度が0.02〜0.6mmの範囲内となるように制御すれば良い。
【0031】
以上、本発明の実施形態について示したが、本発明のセラミックヒータ1は、図1に示した構造だけに限定されるものではなく、例えば、図5に示すように、載置面3と抵抗発熱体4との間に静電吸着用やプラズマ発生用としての膜状電極6を埋設したものであっても構わない。
【0032】
また、これ以外にも本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、改良や変更したものにも適用できることは言うまでもない。
【0033】
【実施例】
(実施例1)
ここで、中央部に位置する抵抗発熱体から載置面までの距離と、外周部に位置する抵抗発熱体から載置面までの距離を異ならせたセラミックヒータを製作し、500℃の温度に加熱した時の載置面の温度バラツキを測定する実験を行った。
【0034】
本実験では、直径300mm、厚み17mmの円盤状をした板状セラミック体2を、窒化アルミニウムの純度が99%で、500℃における熱伝導率が20W/m・Kである窒化アルミニウム質焼結体により形成し、その内部にタングステンからなる帯状の抵抗発熱体を埋設した。抵抗発熱体のパターン形状は、図3に示す同心円状の円弧部と、隣り合う円弧部を結ぶ直線部とからなるパターン形状を有するものを用いた。
【0035】
そして、各セラミックヒータに電圧を印加して載置面中心の飽和温度が500℃となるように発熱させ、載置面上の温度分布を赤外線温度測定装置で測定し、載置面の温度バラツキを測定した。具体的には最大温度と最小温度の差が平均温度に対して何%であるかを温度バラツキとして求めた。
【0036】
その後、載置面の中心を通る平面にて板状セラミック体を切断し、切断面を研削及びポリッシングした後、切断面中央部に位置する抵抗発熱体から載置面までの距離(T1)と、切断面外周部に位置する抵抗発熱体から載置面までの距離(T2)をそれぞれ測定するとともに、載置面に対する抵抗発熱体の平行度を測定した。
【0037】
結果は表1に示す通りである。
【0038】
【表1】
Figure 0004744016
【0039】
この結果、表1より判るように、切断面中央部に位置する抵抗発熱体から載置面までの距離(T1)が、切断面外周部に位置する抵抗発熱体から載置面までの距離(T2)より長く、かつ載置面に対する平行度が0.02〜0.6mmの範囲にある試料No.3〜7のみ、載置面における温度バラツキを1.0%以下に抑えることができ、優れた温度分布を達成することができた。
(実施例2)
そこで、表1の試料No.4の構造(T1>T2:載置面に対する平行度が0.3)を有するセラミックヒータにおいて、板状セラミック体を形成する窒化アルミニウム質焼結体にY23を添加したり、その含有量を調整することで500℃における熱伝導率を異ならせ、実施例1と同様に載置面の温度バラツキを測定するとともに、ウエハのプロセス中に不純物が混入して発生するパーティクルによるデバイスの不良率を調べた。
【0040】
なお、本実験における温度バラツキは、表1の試料No.4における値を基準とし、測定した温度バラツキを表1の試料No.4における温度バラツキで除した値で評価した。
【0041】
結果は表2に示す通りである。
【0042】
【表2】
Figure 0004744016
【0043】
この結果、板状セラミック体の載置面と抵抗発熱体との間のセラミック焼結体の500℃における熱伝導率が10W/m・k以上であれば、載置面における温度バラツキの悪化を招くことはなく、その温度バラツキを表1の試料No.4における値と同等以下とすることができ、特に優れていた。
【0044】
ただし、板状セラミック体の500℃における熱伝導率が70W/m・Kより大きくなると、セラミック焼結体の主成分である窒化アルミニウム以外の成分の含有量が多くなり、デバイスの不良率1%を超え悪かった。
【0045】
この結果より、載置面と抵抗発熱体との間のセラミック部は、500℃における熱伝導率が10〜70W/m・Kである窒化アルミニウム質焼結体を用いることが良く、さらには、デバイスの不良率を考慮すると、500℃における熱伝導率が10〜30W/m・Kである窒化アルミニウム質焼結体を用いることが良いことが判る。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、板状セラミック体の一方の主面を、ウエハを載せる載置面とするとともに、板状セラミック体中に帯状の抵抗発熱体を埋設したセラミックヒータにおいて、上記載置面の中心を通る平面にて上記板状セラミック体を切断した時の切断面を見たときに、上記抵抗発熱体を結ぶ線分が下凸に湾曲した構造であり、かつ上記切断面中央部に位置する抵抗発熱体の上記載置面からの距離が、上記切断面外周部に位置する抵抗発熱体の上記載置面からの距離よりも長く、上記載置面に対する上記抵抗発熱体の平行度が0.02〜0.6mmとなるようにしたことから、例えば、載置面の温度が500℃となるように加熱した時の載置面における温度バラツキを1.0%以下とすることができ、載置面の温度分布を均一化することができる。
【0047】
また、載置面と抵抗発熱体との間にあるセラミック部を、500℃における熱伝導率が10〜70W/m・kである窒化アルミニウム質焼結体により形成することによって、載置面の温度分布を均一化することができるとともに、パーティクルの発生を抑え、デバイスの不良率を抑えることができる。
【0048】
その為、本発明のセラミックヒータを半導体製造装置に用いれば、半導体装置の生産効率を向上させることができるとともに、常に品質の高い半導体装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サセプタと呼ばれる本発明のセラミックヒータを示す図で、(a)はその斜視図、(b)は(a)のX−X線断面図である。
【図2】抵抗発熱体のパターン形状を示す平面図である。
【図3】抵抗発熱体の他のパターン形状を示す平面図である。
【図4】抵抗発熱体のさらに他のパターン形状を示す平面図である。
【図5】本発明に係るセラミックヒータの他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…セラミックヒータ
2…板状セラミック体
3…載置面
4…抵抗発熱体
5…給電端子
6…膜状電極
T1:切断面中央部に位置する抵抗発熱体から載置面までの距離
T2:切断面外周部に位置する抵抗発熱体から載置面までの距離

Claims (1)

  1. 板状セラミック体の一方の主面を、ウエハを載せる載置面とするとともに、上記板状セラミック体中に帯状の抵抗発熱体を埋設したセラミックヒータにおいて、
    (A)上記載置面の中心を通る平面にて上記板状セラミック体を切断した時の切断面を見たときに、上記抵抗発熱体を結ぶ線分が下凸に湾曲した構造であり、かつ上記切断面中央部に位置する抵抗発熱体の上記載置面からの距離が、上記切断面外周部に位置する抵抗発熱体の上記載置面からの距離よりも長く、且つ上記載置面に対する上記抵抗発熱体の平行度が0.02〜0.6mmの範囲にあるセラミックヒータ
    (B)上記載置面の中心を通る平面にて上記板状セラミック体を切断した時の切断面を見たときに、上記抵抗発熱体が下凸に湾曲した湾曲線上にあり、かつ上記切断面中央部に位置する抵抗発熱体の上記載置面からの距離が、上記切断面外周部に位置する抵抗発熱体の上記載置面からの距離よりも長く、且つ上記載置面に対する上記抵抗発熱体の平行度が0.02〜0.6mmの範囲にあるセラミックヒータ、
    および、
    (C)上記載置面の中心を通る平面にて上記板状セラミック体を切断した時の切断面を見たときに、上記切断面中央部側に位置する抵抗発熱体の上記載置面からの距離が、上記切断面外周部側に位置する抵抗発熱体の上記載置面からの距離よりも長く、且つ上記載置面に対する上記抵抗発熱体の平行度が0.02〜0.6mmの範囲にあるセラミックヒータ、
    のいずれかのセラミックヒータの製造方法であって、成形体またはグリーンシート積層体中に上記抵抗発熱体を、上記成形体またはグリーンシート積層体の上面からの距離が同じ距離に位置するように埋設する工程と、上記成形体またはグリーンシート積層体をドーム状の敷き板上に上記上面が上記敷き板に対向するように載せた状態で焼成することにより湾曲した板状セラミック体を製作する工程と、該湾曲した板状セラミック体の上下面を平面研削して上下面が平行となるように加工する工程と、を有することを特徴とするセラミックヒータの製造方法。
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