JP2005166558A - 二次電池用正極活物質、二次電池用正極、および二次電池 - Google Patents

二次電池用正極活物質、二次電池用正極、および二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 5V級の二次電池のサイクル特性を向上させる。また、5V級の二次電池の高温動作時での信頼性を向上させる。
【解決手段】 下記一般式(1)で示される酸化物および一種以上の下記一般式(2)で示される酸化物と、を含む正極活物質を用いて二次電池を作製する。
LiM1 a2 2-a4 (1)
(ただし、上記一般式(1)において、M1はNi、Cr、Fe、Co、およびCuからなる群から選択される1または2以上の遷移金属である。また、M2はMnを必須とする一以上の元素を示す。Mnの一部がTiまたはSiにより置換されていてもよい。また、0.4<a<1.1である。)
3 b2 cO (2)
(ただし、上記一般式(2)において、M2はMnを必須とする一以上の元素を示す。Mnの一部がTiまたはSiにより置換されていてもよい。また、M3は、Bi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素を必須とする一または二以上の元素である。ただし、M3はLiを含まない。また、b>0、c≧0である。)
【選択図】 図1

Description

本発明は、二次電池用正極活物質、二次電池用正極、および二次電池に関する。
リチウム二次電池は、小型で大容量であるという特長を有しており、携帯電話、ノート型パソコン等の電源として広く用いられている。ここで述べるリチウム二次電池とは、正極と負極にそれぞれリチウムを吸蔵放出が可能な正極活物質が存在し、電解液内をリチウムイオンが移動することによって動作する電池のことであり、負極活物質に、炭素材料などのようにリチウムイオンを吸蔵放出する材料のほか、Liや、AlなどのLiと合金を形成する金属材料を使用する場合も含めたもののことである。
リチウム二次電池のエネルギー密度を高める方法としては幾つか考えられるが、その中でも電池の動作電位を上昇させることが有効な手段である。従来、リチウム二次電池の正極活物質として、コバルト酸リチウムに加え、マンガン酸リチウムが用いられている。これらの化合物を正極活物質として用いたリチウム二次電池では、動作電位は何れも4V級(平均動作電位=3.6〜3.8V:対リチウム電位)となる。これは、CoイオンもしくはMnイオンの酸化還元反応(Co3+←→Co4+もしくはMn3+←→Mn4+)によって発現電位が規定されるためである。
マンガン酸リチウムのうち、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物は、高電圧、高エネルギー密度であるため、その利用が検討されてきた。ここで、4V級スピネル化合物を正極活物質とする電池では、充放電サイクルに伴い劣化が生じる。この劣化の原因として、スピネル化合物から電解液へのMn3+の溶出が挙げられる。そこで、これを抑制する方法について検討がなされてきた。
4V級スピネル化合物を正極活物質とする二次電池において、Mn3+の溶出を抑制する方法として、特許文献1には、金属の酸化物を添加する技術が記載されている。また、スピネル化合物以外の正極活物質については、特許文献2に、コバルト酸化物を用いた4V級の二次電池において、LiBiO2(LBO)を添加する技術が記載されている。これらの方法は、4V級の電池のサイクル特性の向上に一定の効果があるとされている。
一方、近年では、エネルギー密度がさらに高い5V級の正極活物質も開発されている。たとえば、マンガン酸リチウムのMnをNi等により置換したスピネル化合物を活物質として用いることにより、5V級の動作電位を実現できることが知られている。具体的には、LiNi0.5Mn1.54等のスピネル化合物では、金属リチウム対極電位で4.5V以上の領域に電位プラトーを有する(特許文献3)。
5V級スピネルにおいては、上述の4V級の場合とは異なり、Mnは4価の状態で存在する。そして、Mn3+←→Mn4+の酸化還元にかわって、たとえばNi2+←→Ni4+の酸化還元によって動作電位が規定される。このため、Ni2+←→Ni4+の酸化還元を最大限に利用するためには、LiNixMn2-x4とした場合には、x=0.5が最も好ましいが、xが0.4以上0.6以下の範囲であれば、高いエネルギー密度が得られることとなる。
また、Li[CoMn]O4、Li[FeMn]O4、Li[CrMn]O4、Li[CuxMn2-x]O4なども、同様に、Li金属に対して4.5V以上の電位で充放電することが知られている。Co、Fe、Crの場合には、Mn3+←→Mn4+の酸化還元に代わってM3+←→M4+(MはCo、FeまたはCr)の酸化還元によって動作電位が規定されることとなる。Co、Fe、およびCrの場合の充放電電位は、5V程度である。
これらの場合、理論的にはLiM3+Mn4+4の組成において、M3+←→M4+(MはCo、FeまたはCr)の酸化還元が最大限に使用されることとなり、高いエネルギー密度が得られる。LiMxMn2-x4とした場合には、x=1.0が最も好ましいが、xが0.9以上1.1以下の範囲であれば、4.5V以上の電位で高容量が得られることとなる。しかしながら、理論的な容量は約150mAh/gであるものの、実際には、スピネルの作製が難しいため、4.5V以上の放電容量は100mAh/g程度にとどまっている。
特開平11−16566号公報 特開平8−55624号公報 特開平9−147867号公報
これらの5V級スピネルでは、Ni等の元素が添加されていることから、Mn3+←→Mn4+の酸化還元により生じるMn3+の量が減少する。このため、4.5V以上の電位で充放電するいわゆる5V級の電池では、Mn3+の電解液への溶出が抑制されて、優れたサイクル特性を発揮することが期待される。ところが、5V級の電池の場合にも、実際には期待される程度のサイクル特性が得られていなかった。そこで、5V級の電池について、本発明者がこの原因について鋭意検討した結果、以下の知見が見出された。
まず、5Vスピネルでは、Ni等が添加されているため、Niが電解質中に溶出することが確認された。また、軽量化の目的でTiが添加された化合物では、このTiの溶出も生じることが確認された。そして、Mn4+に加え、これらの元素が溶出することにより、サイクル特性が低下することがわかった。
このように、高い電位で充放電する5V級の電池においては、4V級の電池の場合とは異なり、従来知られていなかった新たなメカニズムの元素溶出が生じることにより、サイクル特性の低下が生じることが見いだされた。こうした5V級の電池を良好に動作させ、安定性を向上させるためには、従来の4V級の電池とは異なる観点からの設計が必要となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、5V級の二次電池のサイクル特性を向上させる技術を提供することにある。また、本発明の別の目的は、5V級の二次電池の高温動作時での信頼性を向上させる技術を提供することにある。
本発明は、以上に述べた新たな知見に基づき完成されたものであり、5V級の電池に特有の課題を解決するものである。
本発明によれば、下記一般式(1)で示される酸化物と、一種以上の下記一般式(2)で示される酸化物と、を含むことを特徴とする二次電池用正極活物質が提供される。
LiM1 a2 2-a4 (1)
(ただし、上記一般式(1)において、M1はNi、Cr、Fe、Co、およびCuからなる群から選択される一種以上の遷移元素を示す。また、M2はMnを必須とする一以上の元素を示す。Mnの一部がTiまたはSiにより置換されていてもよい。また、0.4<a<1.1である。)
3 b2 cO (2)
(ただし、上記一般式(2)において、M2はMnを必須とする一以上の元素を示す。Mnの一部がTiまたはSiにより置換されていてもよい。また、M3は、Bi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素を必須とする一または二以上の元素である。ただし、M3はLiを含まない。また、b>0、c≧0である。)
本発明に係る正極活物質は、上記一般式(1)で示される酸化物を含む。このため、高い充放電電位が実現される。また、上記一般式(2)で示される酸化物を含むため、本発明の正極活物質を用いた二次電池を充放電した際の、上記一般式(1)で示される酸化物を構成する元素の電解液中への溶解を抑制することができる。このため、二次電池のサイクル特性の低下を抑制し、高い出力を安定的に発揮させることができる。
本発明によれば、前記二次電池用正極活物質を含むことを特徴とする二次電池用正極が提供される。
また、本発明によれば、少なくとも正極と負極を備えた二次電池において、前記正極が前記二次電池用正極であることを特徴とする二次電池が提供される。
本発明に係る二次電池用正極活物質を用いた二次電池は、上記一般式(1)で示される酸化物を構成する元素の電解液中への溶出が抑制されるため、高い動作電位を安定的に維持することができる。
本発明の二次電池用正極活物質において、前記一般式(2)で示される酸化物が、少なくとも下記一般式(3)で示される酸化物を含んでもよい。
3 bO (3)
(ただし、上記一般式(3)において、M3は、Bi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素を必須とする一または二以上の元素である。ただし、M3はLiを含まない。また、b>0である。)
こうすることにより、上記一般式(1)で示される酸化物を構成する元素の電解液中への溶解をさらに確実に抑制することができる。
また、本発明の二次電池用正極活物質において、前記一般式(2)で示される酸化物が、少なくとも下記一般式(4)で示される化合物を含んでもよい。
3 bMncO (4)
(ただし、上記一般式(4)において、M3は、Bi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素を必須とする一または二以上の元素である。ただし、M3はLiを含まない。また、b>0、c>0である。)
こうすることにより、上記一般式(1)で示される酸化物を構成する元素の電解液中への溶解をより一層確実に抑制することができる。
本発明の二次電池用正極活物質において、前記一般式(1)で示される酸化物を含む粒子の表面に前記一般式(2)で示される酸化物が付着していてもよい。前記一般式(1)で示される酸化物を含む粒子を用いると、二次電池の放電容量を増加させる一方、電解液中への構成元素の溶出が生じやすくなる。本発明においては、前記一般式(2)で示される酸化物を粒子表面に付着させるため、上記一般式(1)で示される酸化物が電解液と直接接触する面積を減少させることができる。このため、上記一般式(1)で示される酸化物を構成する元素の電解液中への溶解をさらに確実に抑制することができる。
本発明の二次電池用正極活物質において、前記粒子の表面に前記一般式(2)で示される酸化物が焼成により付着していてもよい。こうすることにより、前記一般式(1)で示される酸化物を含む粒子の表面に前記一般式(2)で示される酸化物を強固に付着させることができる。このため、本発明の二次電池用正極活物質を用いた二次電池において、上記一般式(1)で示される酸化物が電解液と直接接触する面積をさらに確実に減少させることができる。
本発明の二次電池用正極活物質において、前記粒子の表面に前記一般式(2)で示される酸化物を含む微粒子が付着していてもよい。こうすることにより、前記一般式(2)で示される酸化物の比表面積を増加させることができる。このため、少ない添加量で上記一般式(1)で示される酸化物を含む粒子の表面の少なくとも一部を確実に被覆することができる。
本発明の二次電池用正極活物質において、前記粒子の表面に前記一般式(2)で示される酸化物の層が形成された構成とすることができる。こうすることにより、上記一般式(1)で示される酸化物を含む粒子の表面の少なくとも一部をさらに確実に被覆することができる。
本発明の二次電池用正極活物質において、前記一般式(1)で示される酸化物からなるスピネル構造中に、前記一般式(2)で示される酸化物中の元素M3が侵入していてもよい。こうすることにより、上記一般式(1)で示される酸化物を構成する元素の電解液中への溶解をさらに確実に抑制することができる。
本発明の二次電池用正極活物質において、当該正極活物質を構成する前記一般式(1)で示される酸化物を含む粒子の結晶の格子定数が、前記一般式(1)で示される酸化物の結晶の固有の格子定数よりも大きくてもよい。こうすれば、前記一般式(1)で示される酸化物を含む粒子のスピネル構造中に、前記一般式(2)で示される酸化物の構成元素が一部侵入した状態とすることができる。このため、上記一般式(1)で示される酸化物を構成する元素の電解液中への溶解をさらに確実に抑制することができる。
本発明において、前記一般式(1)で示される酸化物がNiを含んでもよい。こうすることにより、電池を安定的に動作させることができる。
本発明において、前記一般式(1)で示される酸化物がTiを含んでもよい。こうすることにより、前記一般式(1)で示される酸化物の構造を安定に維持しつつ、電池の軽量化が可能となる。
本発明において、電池の充放電曲線のプラトー領域を、金属リチウム対極電位で4.5V以上とすることができる。こうすることにより、高い電池電圧およびエネルギー密度を得ることができる。
本発明の二次電池用正極活物質において、前記M1がNiであり、前記aが、0.4<a<0.6を満たす構成とすることができる。こうすることにより、M1をNiとすることにより、二次電池の容量を増加させることができる。
本発明の二次電池用正極活物質において、前記M2がMnおよびTiからなり、前記M2全体に占めるTiの割合が0mol%より大きく20mol%以下であってもよい。こうすることにより、高いエネルギー密度を保持しつつ、正極活物質の軽量化を図ることができる。
本発明のリチウム二次電池用正極において、前記M3の占める割合は、たとえば前記一般式(1)で示される酸化物に対して、0.01mol%以上20mol%以下とすることができる。こうすることにより、高い容量を確保しつつ、電池のサイクル特性を確実に向上させることができる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置の間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。たとえば、本発明によれば、上記二次電池を搭載した電気機器が提供される。電気機器としては、たとえば携帯電話、ノートパソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、各種カメラ、ナビゲーションシステム、自動車、無停電源や携帯用音楽機器が挙げられる。
以上説明したように本発明によれば、Bi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素を必須とし、Liを除く一または二以上の元素の酸化物を含む正極活物質を用いることにより、5V級の二次電池のサイクル特性を向上させることができる。また、本発明によれば、5V級の二次電池の高温動作時での信頼性を向上させることができる。
以下、本発明の二次電池の実施の形態について説明する。本発明の二次電池では、金属リチウム対極電位で充放電曲線のプラトー領域が4.5V以上の領域に存在する。本発明の二次電池は、リチウム含有金属複合酸化物を正極活物質とした正極と、リチウムを吸蔵放出可能な負極活物質を持つ負極を主要成分とし、正極と負極の間に電気的接続を起こさないようなセパレータが挟まれ、正極と負極はリチウムイオン伝導性の電解液に浸った状態であり、これらが電池ケースの中に密閉された状態となっている。正極と負極に電圧を印加することにより正極活物質からリチウムイオンが放出し、負極活物質にリチウムイオンが吸蔵され、充電状態となる。また、正極と負極の電気的接触を電池外部で起こすことにより、充電時と逆に、負極活物質からリチウムイオンが放出され、正極活物質にリチウムイオンが吸蔵されることにより、放電が起こる。
ここで、正極には、主成分である下記一般式(1)に示される化合物、および副成分である下記一般式(2)に示される化合物が含まれる。
LiM1 a2 2-a4 (1)
(ただし、上記一般式(1)において、M1はNi、Cr、Fe、Co、およびCuからなる群から選択される1または2以上の遷移金属である。また、M2はMnを必須とする一以上の元素を示す。Mnの一部がTiまたはSiにより置換されていてもよい。また、0.4<a<1.1である。)
3 b2 cO (2)
(ただし、上記一般式(2)において、M2はMnを必須とする一以上の元素を示す。Mnの一部がTiまたはSiにより置換されていてもよい。また、M3は、Bi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素を必須とする一または二以上の元素である。ただし、M3はLiを含まない。また、b>0、c≧0である。)
上記一般式(1)で示されるリチウム含有複合酸化物は、金属リチウム対極電位で4.5V以上にプラトー領域を有する5V級スピネル化合物である。このような化合物を用いることにより、高い電圧が実現される。
上記一般式(1)において、M1は少なくともNiを含む構成とすることが好ましい。Niを含む構成とすることにより、サイクル特性を向上することができる。また、M1がNiのみの場合は充放電電位の範囲が、4.5V以上4.9V以下であるのに対して、Co、Fe、CrまたはCuを含む場合には、充放電電位の範囲が4.8V以上5.2V以下であるため、電解液の分解が顕著となる。また、bの値を、Mnの価数が+3.9価以上になるような範囲とすることが好ましい。たとえば、b>0.4、好ましくはb>0.45とすることができる。こうすることにより、サイクル特性を安定的に向上させることができる。また、b<0.6、好ましくはb<0.55とすることができる。こうすることにより、電池の信頼性を向上させることができる。
また、上記一般式(1)に示される化合物では、M2としてMnを必須元素とする。また、M2中の必須元素であるMnを、Mnよりも軽量なTiやSiで置換してもよい。こうすることで、重量当たりの放電量が増大し、電池の高容量化が図られる。
たとえば、上記一般式(1)で示される酸化物において、M2はMnおよびTiを必須とする組成とすることができる。このとき、M2全体に占めるTiの割合は、たとえば0mol%より大きければよく、好ましくは5mol%以上とすることができる。こうすることにより、スピネル化合物を確実に軽量化することができる。また、M2全体に占めるTiの割合を、たとえば20mol%以下、好ましくは15mol%以下とすることができる。こうすることにより、高いエネルギー密度を維持することができる。
また、上記一般式(1)に示される化合物において、酸素サイトを他のアニオンで置換してもよい。他のアニオンとしては、Cl、Fなどが挙げられる。
上記一般式(2)に示される化合物は、正極活物質中の副成分である。正極活物質中に上記一般式(2)で示される酸化物を少なくとも一種以上含まれることにより、Mnの溶出、および、溶出したMnが不活性物質として負極に析出することの抑制が図られる。このため、スピネル型の5V級正極活物質を用いた電池のサイクル特性を向上させることができる。
一般式(2)で示される酸化物として、たとえば、下記一般式(3)で示される酸化物が挙げられる。このような金属酸化物を少なくとも含むことにより、5V級スピネル中の成分の溶出を確実に抑制することができる。
3 bO (3)
(ただし、上記一般式(3)において、M3は、Bi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素を必須とする一または二以上の元素である。ただし、M3はLiを含まない。また、b>0である。)
上記一般式(3)に示される化合物として、たとえば、ビスマスの酸化物、ランタンの酸化物、ネオジムの酸化物、サマリウムの酸化物、タンタルの酸化物等が挙げられる。具体的には、たとえば、Bi23、Nd23、SmO、Sm23、Ta25、La23等が挙げられる。
また、一般式(2)で示される酸化物として、たとえば、下記一般式(4)で示される化合物が挙げられる。
3 bMncO (4)
(ただし、上記一般式(4)において、M3は、Bi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素を必須とする一または二以上の元素である。ただし、M3はLiを含まない。また、b>0、c>0である。)
上記一般式(4)に示される化合物は、M3およびMnを必須成分とする複合酸化物である。上記一般式(4)に示される化合物として、たとえば、ビスマスマンガン複合酸化物、ランタンマンガン複合酸化物、ネオジムマンガン複合酸化物、サマリウムマンガン複合酸化物、タンタルマンガン複合酸化物が挙げられる。具体的には、たとえば、Bi2Mn410、NdMnO3、SmMnO3、またはLaMnO3などのMnとM3の複合酸化物が挙げられる。
また、上記一般式(2)に示される化合物として、BiNiO3、NdNiO3、SmNiO3、LaNiO3、La2NiO4、La3NiO4、La4Ni310、またはNd2NiO4、などのNiと添加元素の複合酸化物、LaTiO3、などのTiとの複合酸化物などが含まれてもよい。なお、これらの化合物は一例であって、種々の組成比をとることができる。
本実施の形態で用いる正極活物質は、上記一般式(1)で示される酸化物を主成分とするため、高いエネルギー密度が実現される。そして、上記一般式(2)で示される酸化物を副成分とするため、高電圧領域でのMnの溶出を安定的に抑制することができる。また、高電圧領域での電解液の分解を抑制することができる。このため、本実施の形態の二次電池では、高温中、高電圧領域で使用した場合にも容量低下が抑制される。よって、高温でのサイクル特性に優れた二次電池が安定的に得られる。
本実施の形態において、正極活物質は、副成分として、上記一般式(2)で示される酸化物に含まれる金属元素が上記一般式(1)で示される5V級スピネル化合物の結晶中に固溶した化合物をさらに含んでもよい。本実施の形態において、正極活物質は、上記一般式(1)で示される化合物のスピネル構造を主骨格とする。このスピネル構造中に、上記一般式(2)で示される酸化物中のM3が一部侵入することにより、スピネル結晶の格子定数が上記一般式(1)で示される化合物が本来有する固有の格子定数よりも増加する。こうすることにより、さらに確実に電池のサイクル特性を向上させることができる。
また、上記一般式(2)で示される酸化物に含まれる金属元素と上記一般式(1)で示される酸化物に含まれる金属元素とにより生成する化合物を副成分としてさらに含んでいてもよく、この化合物は、結晶層を形成していてもよい。このような化合物として、具体的には、たとえば、LiBiO2、LiNdO2、またはLiSmO2などの、上記一般式(2)で示される酸化物に含まれる金属元素とLiとの複合酸化物などが挙げられる。
副成分である酸化物の量は、少ないと、特性改善の効果が充分でなく、多いと、正極活物質の質量あたりの容量が減少し、電池のエネルギー密度が低下することとなる。このため、本発明に係る正極活物質全体に対して副成分である酸化物の量は、好ましくは0.01質量%以上、20質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以上、10質量%以下である。
上記一般式(1)で示される5V級スピネル化合物に対する副成分の量をモル数で換算すると、5V級スピネル化合物のモル数に対する副成分の添加元素、すなわちM3のモル数の範囲は、たとえば0.01mol%以上、好ましくは0.1mol%以上、さらに好ましくは1mol%以上とすることができる。こうすることにより、高温で使用した際にも、電池のサイクル特性を確実に向上させることができる。また、5V級スピネル化合物のモル数に対して、M3の占める割合を、たとえば20mol%以下、好ましくは10mol%以下、さらに好ましくは5mol%以下とすることができる。こうすることにより、電池のエネルギー密度を向上させることができる。また、電池を小型化または軽量化することができる。
本実施の形態において、正極活物質の粒子形状は、塊状、球状、板状その他、特に限定されない。また、正極活物質の粒径および比表面積についても、正極膜厚や、正極の電極密度、バインダーの種類などを考慮して、適宜選択する範囲とすることができる。
本実施の形態において、エネルギー密度を高く保つためには、集電体の金属箔を除去した部分の正極電極密度が2.8g/ml以上となるような粒子形状、粒度分布、平均粒径、比表面積、真密度を選択するとよい。また、正極活物質、バインダー、導電性付与剤などにより構成される正極合剤のうち、正極活物質が占める重量比率が85w/w%以上となるような粒子形状、粒度分布、平均粒径、比表面積、真密度が望ましい。
また、上記一般式(2)で示される酸化物は、上記一般式(1)に示される5V級スピネル化合物の表面に付着していることが好ましい。こうすることにより、5V級スピネル化合物と電解液とが直接接触する部分を減少させることができる。このため、5V級スピネル化合物の構成元素の電解液への溶出を確実に抑制することができる。また、電解液の分解の抑制が図られる。このため、高温での電池のサイクル特性の低下を抑制し、電池の信頼性を確実に向上させることができる。
また、上記一般式(2)で示される酸化物が、5V級スピネル化合物の表面を被覆していることが好ましい。こうすることにより、高温での電池の信頼性をさらに確実に向上させることができる。また、これらの副成分は5V級スピネル化合物の表面を層状に付着し、被覆していることが好ましい。さらに、これらの副成分は5V級スピネル化合物の表面を一様に付着し、被覆していることが好ましく、また、表面全面を被覆していることがさらにまた好ましい。
また、上記一般式(2)で示される酸化物は、5V級スピネル化合物の表面に接合されていることが好ましい。こうすることにより、高温での電池の信頼性をより一層確実に向上させることができる。
次に、本実施の形態に係る二次電池の作製方法を説明する。まず、正極活物質およびそれを用いた正極の作製方法について説明する。正極活物質の主成分である上記一般式(1)で示される酸化物は、化合物を構成する金属成分を含む原料を混合し、焼成することにより得られる。
上記一般式(1)で示される酸化物の作製原料のうち、Li原料として、Li2CO3、LiOH、Li2O、Li2SO4などを用いることができる。このうち、LiCO、LiOHなどのリチウム塩は、遷移金属原料との反応性が高く、また、CO3基、OH基は、焼成時にCO2、H2Oの形で揮発し、正極活物質に悪影響を及ぼさないことから、好ましく用いられる。F置換を行う場合、LiFを用いることができる。
1原料のうち、また、Ni原料として、NiO、Ni(OH)2、NiSO4、Ni(NO32などを用いることができる。また、Cr原料として、Cr23などのCr酸化物、Cr炭酸塩、Cr水酸化物、Cr硫酸塩、Cr硝酸塩などを用いることができる。また、Co原料として、Co23などのCo酸化物、Co炭酸塩、Co水酸化物、Co硫酸塩、Co硝酸塩などを用いることができる。また、Cu原料として、CuOなどのCu酸化物、Cu炭酸塩、Cu水酸化物、Cu硫酸塩、Cu硝酸塩などを用いることができる。また、Fe原料としてはFe23、Fe34などの酸化物、Fe(OH)2、FeCO3、FeNO3などを用いることができる。
2原料のうち、Mn原料として、電解二酸化マンガン(EMD)、Mn23、Mn34、化学的二酸化マンガン(CMD)等の種々のMn酸化物、MnCO3、MnSO4などを用いることができる。また、Ti原料として、Ti23、TiO2などのTi酸化物、Ti炭酸塩、Ti水酸化物、Ti硫酸塩、Ti硝酸塩などを用いることができる。また、Si原料としてはSiO、SiO2などを用いることができる。
また、それぞれの正極活物質原料を焼成する際に、元素拡散が起こりにくく、原料を焼成した後、各元素の酸化物が異相として残留してしまうことがある。このような場合、各元素の原料を水溶液中に溶解混合させた後、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩などの形で析出させた混合物を原料として用いることが可能である。また、このような混合物を焼成させた混合酸化物を用いることも可能である。このような混合物を原料として用いた場合、各元素を原子レベルで良好に拡散させることができる。このため、異相の少ない結晶の作製を容易に行うことができる。
上述の原料を目的の金属組成比となるように秤量して混合する。混合は、ボールミルなどにより粉砕混合することにより行う。そして、得られた混合粉を、たとえば500〜1200℃程度の温度で、空気中または酸素中で焼成する。
なお、焼成温度は、それぞれの元素を拡散させるためには高温であることが好ましい。一方、焼成温度が高すぎると酸素欠損を生じるため、電池特性の安定化を阻害することがある。これらのことから、最終焼成過程においては、焼成温度を500〜900℃程度とすることが好ましい。
以上の手順により、上記一般式(1)で示されるリチウム金属複合酸化物が得られる。得られた上記一般式(1)で示されるリチウム金属複合酸化物のBET比表面積を、たとえば0.01m2/g以上、好ましくは0.1m2/g以上とすることができる。比表面積が小さすぎると電解液と正極活物質間のイオン伝導性が低下する場合があるからである。また、上記一般式(1)で示されるリチウム金属複合酸化物の比表面積を、たとえば3m2/g以下、好ましくは1m2/g以下とすることができる。比表面積が大きいほど、結着剤が多く必要であり、正極の容量密度の点で不利になるからである。
また、上記一般式(1)で示されるリチウム金属複合酸化物の平均粒径を、たとえば0.1μm以上、好ましくは1μm以上とすることができる。平均粒径が小さいと、成膜された正極の結着性が悪くなる場合がある。また、平均粒径は、たとえば50μm以下、好ましくは20μm以下とすることができる。平均粒径が大きいと正極成膜時に正極層に凹凸などの不均一な部分が生じる場合がある。
上記一般式(1)で示されるリチウム金属複合酸化物を、以下に示す上記一般式(2)で示される酸化物を生成する原料と混合し、本実施の形態の正極活物質を得る。
上記一般式(2)で示される酸化物を生成する原料のうち、Bi原料として、具体的には、たとえば、Bi23、Bi(OH)3またはBi(NO33などの固相原料を用いることができる。また、Bi(O−i−C373などを有機溶媒に溶解させた液相原料を用いてもよい。
また、Nd原料として、具体的には、たとえば、Nd23、Nd(NO33、Nd2(CO33またはNd2(SO43などの固相原料を用いることができる。また、Nd(O−i−C373などを有機溶媒に溶解させた液相原料などを用いてもよい。
また、Sm原料として、具体的には、たとえば、Sm23、Sm(NO33またはSm2(SO43などの固相原料を用いることができる。また、Sm(O−i−C373などを有機溶媒に溶解させた液相原料などを用いてもよい。
また、La原料として、具体的には、たとえば、La23、La(NO33、La2(CO33またはLa2(SO43などの固相原料を用いることができる。また、La(O−i−C373などを有機溶媒に溶解させた液相原料を用いてもよい。
また、Ta原料として、具体的には、たとえば、Ta25などの固相原料を用いることができる。また、Ta(OC255などの有機金属原料などを用いることもできる。
上記一般式(2)で示される酸化物を生成する原料として固相原料を使用した場合には、原料の平均粒径がたとえば10nm以上1μm以下となるように粉砕して上記一般式(1)で示される酸化物と混合することが好ましい。10nmより小さいと作製時の原料の取り扱いが難しくなり、1μmより大きいと正極活物質表面に付着しにくくなるためである。また、原料の平均粒径がたとえば50nm以上500μm以下となるように粉砕することがさらに好ましい。
また、上記一般式(1)で示される酸化物と上記一般式(2)で示される酸化物を生成する原料と混合した後、焼成することが好ましい。焼成することにより、上記一般式(1)で示される酸化物を含む粒子の表面に、上記一般式(2)で示される酸化物を確実に付着させることができる。
また、本実施の形態に係る正極活物質は、以下のように作製することができる。すなわち、下記一般式(1)で示される酸化物と、Bi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素およびOを必須とし、Liを除く一または二以上の元素と、を含む化合物を機械的に混合する工程と、得られた混合物を焼成する工程と、を含む手順により作製することができる。
上記一般式(1)で示される酸化物を含む粒子の表面に上記一般式(2)で示される酸化物を強固に付着させて、Niをはじめとする上記一般式(1)で示される酸化物の構成元素の溶出を確実に抑制するためには、単に焼成するだけではなく、昇温速度、降温速度、高温での保持時間、焼成温度等の焼成条件を材料に応じて適宜選択することが重要である。
焼成方法については実施例において後述するが、たとえば、Li[Ni0.5Mn1.35Ti0.15]O4および1重量%のBi(OH)3を用いる場合、600℃で6時間焼成を行うことにより、層状のビスマス酸化物をLi[Ni0.5Mn1.35Ti0.15]O4粒子の表面に固着させることができる。
なお、上記一般式(2)で示される酸化物を生成する原料が液相原料の場合には、上記一般式(2)で示される酸化物と上記一般式(2)で示される酸化物の原料を混合した後に焼成し、その後、固相原料を用いる場合と同様、300〜800℃程度の温度でさらに焼成する。
なお、焼成により、上記一般式(2)で示される酸化物に加え、上記一般式(2)で示される酸化物に含まれる元素の一部が、上記一般式(1)で示される酸化物の構成元素と新たな結晶層を生成する場合がある。結晶層の具体例は上述した通りである。また、焼成により、上記一般式(2)で示される酸化物に含まれる元素が上記一般式(1)で示される酸化物のスピネル中に拡散する場合がある。拡散により、たとえば、下記一般式(5)で示されるスピネル構造を有する複合酸化物が生成してもよい。
Li[M1 a2 2-a-d3 d]O4 (5)
(ただし、上記一般式(5)において、M1はNi、Cr、Fe、Co、およびCuからなる群から選択される1または2以上の遷移金属である。また、M2はMnを必須とする一以上の元素を示す。Mnの一部がTiまたはSiにより置換されていてもよい。また、0.4<a<1.1である。M3はBi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素であり、d>0である。)
このように、焼成により生じる新たな結晶層や、添加元素が拡散したスピネル型複合酸化物の存在によっても、上記一般式(2)で示される5V級スピネル化合物と電解液の界面が直接接触する部分が減少する。このため、電解液の分解の抑制や、5V級スピネル化合物の構成元素の溶出の抑制が図られる。
また、5V級スピネル化合物の表面に付着した副成分の複合酸化物は、粒状となる場合と、表面に層状の皮膜として形成される場合とがある。粒状の場合には、付着した副成分の複合酸化物の平均粒径は、好ましくは1nm以上1μm以下であり、さらに好ましくは10nm以上300nm以下である。平均粒径が大きいと、上記一般式(1)で示される酸化物粒子表面を覆うのに多量の副成分が必要となり、正極活物質中の上記一般式(1)で示される酸化物の質量割合が減少するため、質量あたりの容量が減少する。また、平均粒径が小さいと、被覆として電池の信頼性を改善する効果が小さい。
また、副成分の複合酸化物が、皮膜状に活物質表面に形成される場合、皮膜の膜厚は、1nm以上200nm以下であることが好ましく、5nm以上100nm以下であることがさらに好ましい。膜厚が薄いと皮膜による電池特性改善効果が小さく、膜厚が厚いと電子伝導性やイオン伝導性が低下する場合がある。
以上の手順により得られた正極活物質を、導電付与材と混合し、結着剤によって集電体上に形成し、正極とする。導電付与材の例としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛、または、繊維状炭素などの炭素材料の他、Alなどの金属物質、導電性酸化物の粉末などを使用することができる。結着剤としてはポリフッ化ビニリデンなどが用いられる。集電体としてはAlなどを主体とする金属薄膜を用いる。
導電付与材の添加量は、正極活物質、導電付与材および結着剤の合計量に対して、好ましくは0.5〜10質量%程度である。また、結着剤の添加量も、正極活物質、導電付与材および結着剤の合計量に対して、好ましくは1〜10質量%程度とする。導電付与材と結着剤の割合が小さいと、電子伝導性に劣ったり、電極剥離の問題が生じたりすることがある。また、導電付与材と結着剤の割合が大きいと、電池質量あたりの容量が小さくなる。
正極活物質の割合は、正極活物質、導電付与材および結着剤の合計量に対して、たとえば70〜99質量%であることが好ましい。さらに好ましくは、正極活物質、導電付与材および結着剤の合計量に対して88〜97質量%である。正極活物質の割合が小さすぎると、電池のエネルギー密度の面で不利となる。また、正極活物質の割合が大きすぎると、導電付与材と結着剤の質量あたりの割合が低くなり、電子伝導性に劣ったり、電極剥離しやすくなったりする傾向がある。
本実施の形態における電解液溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、1、2−エトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホキシド、1、3−ジオキソラン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エチルエーテル、1、3−プロパンスルトン、アニソール、N−メチルピロリドン、フッ素化カルボン酸エステルなどの非プロトン性有機溶媒を一種又は二種以上を混合して使用できる。また、ポリマーなどを添加して電解液溶媒をゲル状に固化したものを用いてもよい。これらのうち、高電圧での安定性や、溶媒の粘度の点から、環状カーボネートと鎖状カーボネートを混合して使用することが適している。具体的には、たとえば、ECとDMCを混合して使用することができる。
これらの電解液溶媒に、リチウム塩を電解液支持塩として溶解させる。リチウム塩としては、たとえばLiPF6、LiAsF6、LiAlCl4、LiClO4、LiBF4、LiSbF6、LiCF3SO3、LiC49SO、LiC(CF3SO23、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、低級脂肪族カルボン酸、カルボン酸リチウム、クロロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチウム、LiBr、LiI、LiSCN、LiClなどが挙げられる。また、電解質の濃度を、たとえば0.5mol/l以上1.5mol/l以下とする。1.5mol/lより濃度が高すぎると密度と粘度が増加する。0.5mol/lより濃度が低すぎると電気伝導率が低下することがある。
次に、本実施の形態に係る負極の作製方法を説明する。負極活物質としてはリチウムを吸蔵放出可能な材料が用いられ、グラファイトまたは非晶質炭素等の炭素材料、Li金属、Si、Sn、Al、SiO、SnOなどを単独または混合して用いることができる。
負極活物質を導電付与材と結着剤によって集電体上に形成させることにより、負極集電体に負極を形成することができる。導電付与材の例としては、炭素材料の他、導電性酸化物の粉末などを使用することができる。結着剤としてはポリフッ化ビニリデンなどを用いることができる。集電体としてはCuなどを主体とする金属薄膜を用いることができる。
以上の手順により得られた負極および正極を、乾燥空気または不活性ガス雰囲気において、セパレータを介して積層、あるいは積層したものを捲回した後に、電池缶に収容したり、合成樹脂と金属箔との積層体からなる可とう性フィルム等によって封口したりすることによって、本実施の形態に係る二次電池を製造することができる。
本実施の形態に係る二次電池は、たとえば図1のような構造を有する。図1は、コインタイプのセルの構成を模式的に示す図である。正極集電体3上に正極活物質層1が形成され、正極を構成している。また、負極集電体4上に負極活物質層2が形成され、負極を構成している。これらの正極と負極は、電解液に浸漬した状態の多孔質セパレータ5を介して対向配置されている。正極を収容する正極外装缶6と、負極を収容する負極外装缶7とが、絶縁パッキング部8を介して接合した構成となっている。
電池の形状として、角型、ペーパー型、積層型、円筒型、コイン型など種々の形状を採用することができる。外装材料その他の構成部材は特に限定されるものではなく、電池形状に応じて選定すればよい。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
たとえば、本実施の形態に係る二次電池の正極は、本発明の正極活物質以外の他の正極活物質を含んでもよい。
本実施例では、図1に示した構成を有するコイン型リチウムイオン二次電池を作製し、評価した。電池の作製に先立ち、正極活物質として、以下に示す試料1〜試料9を作製した。そして、これらの試料を正極活物質とする電池を作製し、評価を行った。
(正極活物質の作製)
まず、上記一般式(1)で示される酸化物として、以下に示す試料1および試料2を作製した。
Li[Ni0.5Mn1.5]O4 (試料1)
Li[Ni0.5Mn1.35Ti0.15]O4 (試料2)
原料としてLi2CO3、MnO2、NiO、TiO2を用いた。これらの原料を、目的の金属組成比になるように秤量し、粉砕混合した。混合後の粉末を850℃で8時間焼成した。X線回折による評価によって、Li[Ni0.5Mn1.5]O4(試料1)およびLi[Ni0.5Mn1.35Ti0.15]O4(試料2)の結晶構造は、ほぼ単相のスピネル構造であることを確認した。試料1および試料2の格子定数はそれぞれ、0.8170nm、0.8185nmであった。試料1および試料2のBET比表面積はいずれも約0.5m2/gであり、平均粒径は約12μmであった。
次に、主成分である試料1または試料2の粒子表面に、副成分である上記一般式(2)に示される化合物を付着させた。副成分の原料として、Bi(OH)3、Nd2(CO33、Sm23、La23、Ta25を使用した。このとき、試料1または試料2の粒子表面に均一に付着されることを目的として、これらの副成分の原料を、ボールミルによって、平均粒径が1μm以下となるように粉砕した。
副成分の原料と正極活物質である試料1と試料2を以下の組成で混合し、試料3から試料9を得た。以下に混合した原料とその組成を示す。なお、以下に示す組成において、%は質量%を表す。
99%−Li[Ni0.5Mn1.35Ti0.15]O4 + 1%−Bi(OH)3 (試料3)
98%−Li[Ni0.5Mn1.35Ti0.15]O4 + 2%−Bi(OH)3 (試料4)
99%−Li[Ni0.5Mn1.35Ti0.15]O4 + 1%−Nd2(CO3)3 (試料5)
99%−Li[Ni0.5Mn1.35Ti0.15]O4 + 1%−Sm23 (試料6)
99%−Li[Ni0.5Mn1.35Ti0.15]O4 + 1%−Ta25 (試料7)
99%−Li[Ni0.5Mn1.5]O4 + 1%−La23 (試料8)
99%−Li[Ni0.5Mn1.5]O4 + 1%−Bi(OH)3 (試料9)
試料3から試料9を600℃で6時間焼成することにより、正極活物質を得た。X線回折によって試料1から試料9の結晶構造の解析を行った結果、スピネル構造相、副成分の元素の酸化物、および、副成分の元素とスピネル化合物の構成元素からなる結晶相との混合相が存在することがわかった。混合原料と、X線回折によって確認された焼成後の結晶相と、正極活物質であるスピネル相の格子定数を表1に示す。なお、表1において、組成に関する%は質量%を表す。
Figure 2005166558
表1に示したように、副成分を添加する処理を施した試料3〜試料9の正極活物質は、スピネル相と、副成分の元素の酸化物、副成分の元素と正極活物質の構成元素との複合酸化物からなることが確認された。スピネル相の格子定数は、正極活物質中に副成分を含む場合には、含まない場合すなわち試料1または試料2のスピネル化合物の結晶の本来固有の格子定数と比較して、すべての場合で増加した。この結果から、副成分の元素の一部がスピネル中に拡散したものと考えられる。なお、表1には示していないが、上記一般式(2)で示される酸化物の構成元素とLiとの複合酸化物がわずかに存在していた。たとえば、試料3において、微量のLiBiO2が存在することが確認された。
また、走査電子顕微鏡−X線マイクロアナライザー(SEM−EDX)観察により、添加した副成分の元素が、スピネル化合物を含む粒子表面に存在することを確認した。
さらに、得られた正極活物質の断面の透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行った。図2は、試料3の正極活物質のTEM像を示す図である。図2は、5V級スピネル(LiNi0.5Mn1.35Ti0.154:試料2)粒子の表面近傍を観察したものである。粒子の最表面の図中の矢印の部分に、膜厚約20nmの層状の部分が観察され、EDX分析の結果、Biと酸素を含有した相であることが確認された。
また、図3は、試料5の正極活物質のTEM像を示す図である。図3より、Bi原料を添加した場合と異なり、Nd原料を添加した場合には、酸化物の微粒子がまばらに存在する状態で、5V級スピネルの表面に付着しており、5V級スピネル粒子表面の被覆率はBiの場合よりも低いことがわかる。EDX分析の結果、粒子の最表面の矢印の部分に、Ndと酸素を含有した相があることが確認された。
なお、Sm原料を添加した試料6についても、Nd原料を添加した場合と同様に、Smの酸化物の微粒子が付着していることがTEM観察により確かめられた。また、EDX分析の結果、Smと酸素を含有した相があることが確認された。
(正極の作製)
試料1および試料9のそれぞれを正極活物質とする正極を作製した。正極活物質と導電付与材である炭素を混合した。N−メチルピロリドン(NMP)にポリフッ化ビニリデン(PVDF)を溶解させた溶液に上記の混合物を分散させ、スラリー状とした。正極活物質、導電付与材、および結着剤の質量比は94:3:3とした。なお、導電付与材にはカーボンブラックを使用した。
厚さ25μmのAl集電体上に得られたスラリーを塗布した。その後、真空中で12時間乾燥させて、電極材料とした。電極材料は直径12mmの円に切り出した。その後、3t/cm2で加圧成形した。
(負極の作製)
グラファイト:PVdF=90:10(重量%)の比率となるように混合しNMPに分散させ、厚さ20μmの銅箔上に塗布して、負極集電体と負極活物質層が一体化した負極シートを作製した。得られた負極シートを直径13mmの円形に切り出し、本実施例の負極とした。
(電池の作製)
電解液には、電解液溶媒としてエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)を40:60(vol%)で混合したものを用いた。また、電解液支持塩にはLiPF6を使用し、支持塩濃度は1mol/lとした。
正極と負極を、セパレータを挟んで電気的接触がない状態に対向配置させてコインセル内に配置し、電解液を満たして密閉した。セパレータにはポリプロピレンのフィルムを使用した。以上の手順により、本実施例の二次電池を得た。以下、試料1〜試料9を用いて得られた電池をそれぞれ電池1〜電池9と呼ぶ。
(電池特性の評価)
以上のようにして作製した電池1〜電池9について、それぞれの電池特性を評価した。電池の放電容量は約2mAhであった。評価の際の充電は、上限電圧を4.75Vとして2mAの電流で充電を行い、4.75Vに達した後、定電圧充電とした。全充電時間を150分とした。放電は、電流2mAの定電流で行い下限電圧を2.5Vとした。
保存前に充放電を行い、測定した放電容量を保存前の放電容量とした。再度充電した後に、60℃の高温槽に1週間保存した。保存後に放電を行い、さらに、再度充放電したときの放電容量を回復容量とした。保存前の放電容量に対する、保存後の回復容量の割合を回復容量率とし、その大きさによりサイクル特性を評価した。回復容量率の評価結果を表2に示す。表2において、組成に関する%は質量%を表す。
Figure 2005166558
表2より、Bi、La、Nd、SmおよびTaのうちの少なくとも一種の酸化物、または、これらの金属とMnとの複合酸化物を正極に含む電池3〜電池9は、酸化物を含まない試料1または試料2に対し、回復容量率が増加することが確認された。また、副成分の元素の一部がスピネル中に拡散することによっても、高温保存後の容量回復率を向上させることができると考えられる。
また、表2、図2および図3より、5V級スピネル化合物の表面に粒子状または層状の酸化物が付着することにより、電池の容量回復率を向上させることができた。また、Biの酸化物を有する電池3および電池4では、さらに優れた容量回復率を得ることができた。これは、5V級スピネル化合物の表面を酸化物が層状に被覆し、粒子表面の被覆率が大きかったためであると考えられる。
また、電池2および電池4について、スピネル化合物の成分の溶出量を測定した。60℃で1週間保存した後の電池2および電池4をそれぞれ分解し、負極を取り出した。そして、ICP発光分光分析法を用いた組成分析を行い、負極に析出したMn、Ni、およびTiの量を測定した。
得られた結果を表3に示す。表3は、Mn、Ni、およびTiの析出量を負極電極面積あたりの量に計算したものである。表3より、Biを添加した電池4では、負極に析出したMn、Ni、およびTiの量のいずれについても電池2に比べて減少した。ここで、負極に析出したMn、Ni、およびTiの量は、正極から溶出したMn、Ni、およびTiの量と同等であると考えることができる。よって、スピネル粒子の表面にBiの酸化物層を設けることにより、スピネル化合物の構成元素であるMn、Ni、およびTiの溶出が抑制されたものと考えられる。また、本実施例の5V級の電池においては、Niの価数変化によって充放電が行われているため、Niの溶出を抑制することにより、サイクル特性の低下の抑制が図られているものと考えられる。
Figure 2005166558
以上の結果より、Li[Ni0.5Mn1.35Ti0.15]OまたはLi[Ni0.5Mn1.5]O4の粒子表面に、Bi、La、Nd、SmおよびTaのうちの少なくとも一種の酸化物、または、これらの金属とMnとの複合酸化物を付着させることにより、リチウムマンガン複合酸化物中のMn、Ni、およびTiの電解液への溶出を抑制することができた。このため、本実施例の正極活物質は、電池を高温で使用した際の容量低下を抑制し、サイクル特性を向上させることができた。このように、本実施例の正極活物質を用いることにより、5V級の電池の信頼性を向上させることが可能である。また、選択された副成分の元素の酸化物は、5V級の電池において、電解液の分解などの抑制を図る効果があるものと考えられる。
本実施の形態に係る二次電池を模式的に示す断面図である。 実施例に係る正極活物質のTEM像を示す図である。 実施例に係る正極活物質のTEM像を示す図である。
符号の説明
1 正極活物質層
2 負極活物質層
3 正極集電体
4 負極集電体
5 多孔質セパレータ
6 正極外装缶
7 負極外装缶
8 絶縁パッキング部

Claims (11)

  1. 下記一般式(1)で示される酸化物と、一種以上の下記一般式(2)で示される酸化物と、を含むことを特徴とする二次電池用正極活物質。
    LiM1 a2 2-a4 (1)
    (ただし、上記一般式(1)において、M1はNi、Cr、Fe、Co、およびCuからなる群から選択される一種以上の遷移元素を示す。また、M2はMnを必須とする一以上の元素を示す。Mnの一部がTiまたはSiにより置換されていてもよい。また、0.4<a<1.1である。)
    3 b2 cO (2)
    (ただし、上記一般式(2)において、M2はMnを必須とする一以上の元素を示す。Mnの一部がTiまたはSiにより置換されていてもよい。また、M3は、Bi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素を必須とする一または二以上の元素である。ただし、M3はLiを含まない。また、b>0、c≧0である。)
  2. 請求項1に記載の二次電池用正極活物質において、前記一般式(2)で示される酸化物が、少なくとも下記一般式(3)で示される酸化物を含むことを特徴とする二次電池用正極活物質。
    3 bO (3)
    (ただし、上記一般式(3)において、M3は、Bi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素を必須とする一または二以上の元素である。ただし、M3はLiを含まない。また、b>0である。)
  3. 請求項1または2に記載の二次電池用正極活物質において、前記一般式(2)で示される酸化物が、少なくとも下記一般式(4)で示される化合物を含むことを特徴とする二次電池用正極活物質。
    3 bMncO (4)
    (ただし、上記一般式(4)において、M3は、Bi、La、Nd、SmおよびTaからなる群から選択される一または二以上の元素を必須とする一または二以上の元素である。ただし、M3はLiを含まない。また、b>0、c>0である。)
  4. 請求項1乃至3いずれかに記載の二次電池用正極活物質において、前記一般式(1)で示される酸化物を含む粒子の表面に前記一般式(2)で示される酸化物が付着していることを特徴とする二次電池用正極活物質。
  5. 請求項4に記載の二次電池用正極活物質において、前記粒子の表面に前記一般式(2)で示される酸化物が焼成により付着していることを特徴とする二次電池用正極活物質。
  6. 請求項4または5に記載の二次電池用正極活物質において、前記粒子の表面に前記一般式(2)で示される酸化物を含む微粒子が付着していることを特徴とする二次電池用正極活物質。
  7. 請求項4または5に記載の二次電池用正極活物質において、前記粒子の表面に前記一般式(2)で示される酸化物の層が形成されたことを特徴とする二次電池用正極活物質。
  8. 請求項1乃至7いずれかに記載の二次電池用正極活物質において、前記一般式(1)で示される酸化物からなるスピネル構造中に、前記一般式(2)で示される酸化物中の元素M3が侵入していることを特徴とする二次電池用正極活物質。
  9. 請求項8に記載の二次電池用正極活物質において、当該正極活物質を構成する前記一般式(1)で示される酸化物を含む粒子の結晶の格子定数が、前記一般式(1)で示される酸化物の結晶の固有の格子定数よりも大きいことを特徴とする二次電池用正極活物質。
  10. 請求項1乃至9いずれかに記載の二次電池用正極活物質を含むことを特徴とする二次電池用正極。
  11. 少なくとも正極と負極を備えた二次電池において、前記正極が請求項10に記載の二次電池用正極であることを特徴とする二次電池。
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