JP2005162920A - ラジカル重合性樹脂組成物硬化体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグを、光重合開始剤または光開始剤と有機過酸化物の組み合わせからなる開始剤を用い光照射して硬化するホルムアルデヒドの放散の抑制されたラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグ硬化体を製造する方法、並びにその方法により得られる硬化体。
本発明のラジカル重合性樹脂組成物には、ホルムアルデヒドを非放散物質に変換するホルムアルデヒド捕捉剤を含むことができ、さらに光照射により表面にホルムアルデヒドの飛散抑制硬化被膜を形成するパラフィンワックスを添加してもよい。
【選択図】 なし
Description
すなわち、本発明は下記のラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグ硬化体の製造方法、並びにその方法によるラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグ硬化体を提供するものである。
1.ラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグを、光照射して硬化することを特徴とする、ホルムアルデヒドの放散の抑制されたラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグ硬化体の製造方法。
2.ラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグが、少なくともビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び(メタ)アクリル樹脂から選ばれる一種以上の樹脂(A)、光重合開始剤または光開始剤と有機過酸化物の組み合わせからなる開始剤(B)を含むことを特徴とする前記1に記載の硬化体の製造方法。
3.ラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグが、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び(メタ)アクリル樹脂から選ばれる一種以上の樹脂(A)、光重合開始剤または光開始剤と有機過酸化物の組み合わせからなる開始剤(B)、ホルムアルデヒドを非放散物質に変換するホルムアルデヒド捕捉剤(C)を含むことを特徴とする前記1に記載の硬化体の製造方法。
4.光重合開始剤(B)が、可視線及び/または近赤外線の照射により重合を開始するものである前記2または3に記載の硬化体の製造方法。
5.光重合開始剤(B)がアシルホスフィンオキサイド系化合物である前記4に記載の硬化体の製造方法。
6.ホルムアルデヒドを非放散物質に変換するホルムアルデヒド捕捉剤(C)が下記式(I)で示されるヒドロキシベンゼン化合物、式(II)で示されるキノン系化合物、式(III)で示される環状ケトンまたはジケトン化合物、式(IV)で示されるフラボノイド化合物及び式(V)で示される活性ジケトン化合物から選択される少なくとも1種である前記3に記載の硬化体の製造方法。
一般式(I)
一般式(II)
一般式(III)
一般式(IV)
一般式(V)
7.少なくとも可視光を含む光を前記1に記載の硬化体の製造方法。
8.照射する光の380〜450nmの波長の強度が300μW/cm2以上である前記7に記載の硬化体の硬化方法。
9.紫外線及び/または可視線の照射により表面にホルムアルデヒドの飛散を抑制する硬化被膜を形成し、内部を常温硬化する前記2または3に記載の硬化体の製造方法。
10.前記2または3に記載のラジカル重合性樹脂組成物に、さらにパラフィンワックスを添加し、紫外線及び/または可視線の照射により表面にパラフィンワックスを浮かせた構造のホルムアルデヒドの飛散を抑制する硬化被膜を形成し、内部を常温硬化する前記2または3に記載の硬化体の製造方法。
11.照射する光の380〜450nmの波長の強度が300μW/cm2〜2000μW/cm2である前記10に記載の硬化体の製造方法。
12.ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び(メタ)アクリル樹脂から選ばれる一種以上の樹脂(A)、光重合開始剤または光開始剤と有機過酸化物の組み合わせからなる開始剤(B)、前記6に記載のヒドロキシベンゼン化合物、キノン系化合物、環状ケトンまたはジケトン化合物、フラボノイド化合物及び活性ジケトン化合物から選ばれる1種以上のホルムアルデヒドを非放散物質に変換するホルムアルデヒド捕捉剤(C)を配合してなることを特徴とするホルムアルデヒドの放散を抑制したラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグ。
13.前記1乃至11のいずれか一項に記載の硬化体の製造方法で硬化された硬化体。
まず、使用する樹脂について説明する。使用する樹脂はラジカル重合可能なものであればよく、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、(メタ)アクリル樹脂などの公知のものが使用される。
ポリエステル(メタ)アクリレートの製造に用いるエポキシ基を有するα、β−不飽和カルボン酸エステルとしては、グリシジルメタクリレートが代表例として挙げられる。
また、各種エポキシ樹脂をビスフェノール(例えばA型)またはアジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸(ハリダイマー270S:ハリマ化成(株))などの二塩基酸で反応させ、かとう性を付与しても良い。
原料としてのエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル及びその高分子量同族体、ノボラック型グリシジルエーテル類等が挙げられる。
(メタ)アクリル樹脂の具体例としては、(株)菱晃の低臭用アクリトーンフロアーXD−9020などがある。
紫外線重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンジルケタール系、(ビス)アシルホスフィンオキサイド系をはじめとする公知の重合開始剤を使用することができるが、光透過性を高めるために比較的長波長、好ましくは300nm以上の波長域に感光性を有する(ビス)アシルホスフィンオキサイド系等の紫外線重合開始剤を使用することが好ましい。
使用される有機過酸化物触媒としては、公知のケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアリルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネートに分類されるものであり、またアゾ化合物も有効である。具体例としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5ービス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3,3−イソプロピルヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジクミルヒドロパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、イソブチルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスカルボンアミドなどが使用できる。保存安定性が良好なジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどは特に有効である。
また、常温硬化系としては、公知であるケトンパーオキサイドと還元剤の組み合わせ、ハイドロパーオキサイドと還元剤の組み合わせ、ジアシルパーオキサイドと還元剤の組み合わせが挙げられ、還元剤としての具体例としては、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト等のコバルト塩、五酸化バナジウム等のバナジウム化合物、ジメチルアニリン等のアミン類等が挙げられる。中でもポットライフ等の点でパーオキシエステルとコバルト塩の組み合わせが特に有効である。
一般式(I)
一般式(II)
一般式(III)
一般式(IV)
一般式(V)
一般式(I)で示される化合物の具体例としては、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、トリメチルフェノール、ジイソプロピル−m−クレゾール、ジヒドロキシベンゼン、2,6−ジヒドロキシトルエン、トリヒドロキシベンゼン等が挙げられ、これらから選ばれる1種もしくは2種以上が使用できる。これらの中でもジヒドロキシベンゼン、2,6−ジヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシベンゼンが好ましい。
さらに本発明では、公知の方法で揺変性を付与してもよく、揺変剤としては、例えばシリカパウダー(エアロジルタイプ)、マイカパウダー、炭酸カルシウムパウダーなどを重合性不飽和化合物100質量部に対して0.1〜50質量部添加する方法などがある。
本発明において顔料を使用することができる。その種類の制限は特になく、有機顔料及び無機顔料が使用可能である。その時の配合量としては、樹脂100質量部に対し、多くとも20質量部、好ましくは10質量部までの量を使用する。
また、これらの紫外線吸収剤に、ラジカル例えばアルキルラジカルや過酸化物ラジカルを捕獲し安定化する公知のヒンダードアミン系の安定剤を併用することもできる。公知のものとしてはヒンダードされたピペリジン環を持った構造のものが一般的である。
本発明の硬化に使用される光源としては、光重合開始剤の感光波長域に分光分布を有する光源であれば良く、例えば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、水銀灯、蛍光灯、メタルハライドランプ、太陽光、近赤外ランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプなどを使用することができる。
可視光を使用する場合は、可視光領域に分布の多いランプを使用し、光の強度の目安として380〜450nmの強度が300μW/cm2以上であることが好ましく、1mW/cm2以上の光で速硬化させることが特に好ましい。照度が300μW/cm2より低いと硬化が遅く、ホルムアルデヒドの発生量が多くなる。
ビニルエステル樹脂(商品名リポキシR−802;昭和高分子(株)製;スチレンモノマー含量43%)100部に、紫外線から可視線まで感光性を有するビスアシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤、商品名イルガキュア819(チバスペシャルティーケミカルズ(株)製):1.0部を添加し、紫外線から可視線に感光性を有するスチレン含有光硬化性VE−1を得た。
不飽和ポリエステル樹脂(商品名リゴラック1557;昭和高分子(株)製;スチレンモノマー含量36%)100部に、紫外線から可視線まで感光性を有する光重合開始剤(商品名イルガキュア651;チバスペシャルティーケミカルズ(株)製))1.0部を添加し紫外線に感光性を有するスチレン含有光硬化性UP−1を得た。
撹拌機、環流冷却器、温度計、ガス導入管を付した反応装置にジプロピレングリコール1208g(9モル)、イソフタル酸1662g(10モル)を仕込み、窒素雰囲気下で定法に従い220℃で反応を行った。その後冷却し、ハイドロキノンを0.5g添加した系に対し、グリシジルメタクリレート284g(2モル)、トリエチルアミンを5g添加し、130℃で反応させ酸価が10mgKOH/g以下となったところで反応を終了した。冷却し、スチレンを1460g加えポリエステルメタクリレート樹脂(スチレンモノマー含量34%)を得た。
次に、ポリエステルメタクリレート樹脂100部に、光重合開始剤(イルガキュア819)1.0部を添加し、紫外線から可視線に感光性を有するスチレン含有光硬化性PEA−1(スチレンモノマー含量34%)を得た。
ウレタンメタクリレート樹脂(商品名リポキシFM−1600;昭和高分子(株)製;スチレンモノマー含量35%)100部に、光重合開始剤(イルガキュア651)1.0部を添加し紫外線から可視線に感光性を有するスチレン含有光硬化性UA−1を得た。
撹拌器、還流冷却管、気体導入管および温度計を備えた3Lの4つ口フラスコに、ライトエステルM(共栄社化学(株)製:メチルメタクリレート)50部、ライトエステルEG(共栄社化学(株)製:エチレングリコールジメタクリレート)20部、ライトエステル2EG(共栄社化学(株)製:ジエチレングリコールジメタクリレート)20部、ダイアナールBR−77(三菱レイヨン(株)製:アクリルポリマー)10部を仕込み、70℃で5時間撹拌し、溶解後冷却しメタクリル樹脂を得た。
次に、メタクリル樹脂:100部に、1,1,5,5−テトラキス(p−ジエチルアミノフェニル)−2,4−ペンタジエニル・トリフェニル−n−ブチルボレート(以下、IRBと略す。)(昭和電工(株)製)、近赤外光吸収性陽イオン染料)とテトラ−n−ブチルアンモニウム・トリフェニル−n−ブチルボレート(以下、P3Bと略す。)(昭和電工(株)製;ホウ素化合物)を質量比で1:5で組み合わせた近赤外線に感光性を有する光重合開始剤:3.0部を添加し、近赤外線に感光性を有するスチレンを含まない硬化性MA−1を得た。
ビニルエステル樹脂(リポキシR−802;昭和高分子(株)製)100部に1,1,5,5−テトラキス(p−ジエチルアミノフェニル)−2,4−ペンタジエニル・トリフェニル−n−ブチルボレート(以下、IRBと略す。)(昭和電工(株)製;近赤外光吸収性陽イオン染料)0.03部とテトラ−n−ブチルアンモニウム・トリフェニル−n−ブチルボレート(以下、P3Bと略す。)(昭和電工(株)製;ホウ素化合物)0.15部を組み合わせたBステージ化用近赤外光重合開始剤、Bステージ化物を本硬化する紫外光から可視光領域まで感光性を有するビスアシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤(商品名イルガキュア819)1.0部を添加し光硬化性樹脂組成物を得た。
次に#450チョップドストランドガラスマット1枚に樹脂含有量が70%となるように含浸させたものを透明PETフィルムで被覆して380〜1200nmの波長域を含む光源であるAL−スポットライト(ALF−10)1KW(アールディエス(株)製)に500nm以下カットフィルターであるSC−50(富士フィルム(株)製)を併用して、20cmの距離で照射したところ2分でBステージ化し、その後1分光照射を続けてもBステージ状態は変わらず、光硬化性プリプレグ−1を得た。
光硬化性VE−1(100部)にトリヒドロキシベンゼン(1.0部)を添加してホルムアルデヒド捕捉剤入りのスチレン含有光硬化性VE−2を得た。
光硬化性UP−1(100部)に1,4−ナフトキノン(1.0部)を添加してホルムアルデヒド捕捉剤入りのスチレン含有光硬化性UP−2を得た。
光硬化性PEA−1(100部)に5,5−ジメチル1,3−シクロヘキサジオン(1.0部)を添加してホルムアルデヒド捕捉剤入りのスチレン含有光硬化性PEA−2を得た。
光硬化性UA−1(100部)に5,5−ジメチル1,3−シクロヘキサジオン(1.0部)を添加してホルムアルデヒド捕捉剤入りのスチレン含有光硬化性UA−2を得た。
光硬化性MA−1(100部)に1,4−ナフトキノン(1.0部)を添加してホルムアルデヒド捕捉剤入りのスチレンを含有しない光硬化性MA−2を得た。
調製例1〜5で得た光硬化性VE−1、光硬化性UP−1、光硬化性PEA−1、光硬化性UA−1、光硬化性MA−1及びチョップドストランドマット(150mm×150mm)2枚を使用し、ガラス板(150mm×150mm)上で、夫々ガラスコンテントが30%となるようにチョップドストランドマット2プライ構成で積層し、光硬化性VE−1、光硬化性PEA−1については250Wメタルハライドランプを使用し、照度:5mW/cm2(380〜450nm)の光を10分間照射して光硬化させた。光硬化性UP−1、光硬化性UA−1については、1KW高圧水銀灯を使用して用いて350mJ/cm2の光照射を行い光硬化させた。光硬化性MA−1については、1KWハロゲンランプを使用し照射距離20cmで20分間光照射して光硬化させた。「JIS K 5601-4-1塗料成分試験方法:塗膜からの放散成分分析−ホルムアルデヒド」に準拠して、ホルムアルデヒド放散量の測定を行った結果を表3に示す。
調製例7〜11で得たホルムアルデヒド捕捉剤入りの光硬化性VE−2、光硬化性UP−2、光硬化性PEA−2、光硬化性UA−2、光硬化性MA−2の夫々及びチョップドストランドマット(150mm×150mm)2枚を使用し、ガラス板(150mm×150mm)上で、夫々ガラスコンテントが30%となるようにチョップドストランドマット2プライ構成で積層し、実施例1と同様の条件で光硬化させた。「JIS K 5601-4-1塗料成分試験方法:塗膜からの放散成分分析−ホルムアルデヒド」に準拠して、ホルムアルデヒド放散量の測定を行った結果を表3に示す。
調製例1〜5で得た光硬化性VE−1、光硬化性UP−1、光硬化性PEA−1、光硬化性UA−1、光硬化性MA−1、調製例7〜11で得たホルムアルデヒド捕捉剤入りの光硬化性VE−2、光硬化性UP−2、光硬化性PEA−2、光硬化性UA−2、光硬化性MA−2の夫々100部に、ナフテン酸コバルト:0.5部、ケトンパーオキサイド類を含有する日本油脂(株)製、商品名パーメックN:1.5部を添加した樹脂組成物及びチョップドストランドマット(150mm×150mm)2枚を使用し、ガラス板(150mm×150mm)上で、夫々ガラスコンテントが30%となるようにチョップドストランドマット2プライ構成で積層し、実施例1と同様の条件で光硬化させた。「JIS K 5601-4-1塗料成分試験方法:塗膜からの放散成分分析−ホルムアルデヒド」に準拠して、ホルムアルデヒド放散量の測定を行った結果を表3に示す。
調製例6で得た光硬化性プリプレグ−1(150mm×150mm)2枚を使用し、ガラス板(150mm×150mm)上で、2プライ構成で積層し、250Wメタルハライドランプを使用し、照度:500μmW/cm2(380〜450nm)の光を30分間照射して光硬化させた。「JIS K 5601-4-1塗料成分試験方法:塗膜からの放散成分分析−ホルムアルデヒド」に準拠して、ホルムアルデヒド放散量の測定を行った結果を表3に示す。
調製例1、3で得た光硬化性VE−1、光硬化性PEA−1の夫々及びチョップドストランドマット(150mm×150mm)2枚を使用し、ガラス板(150mm×150mm)上で、夫々ガラスコンテントが30%となるようにチョップドストランドマット2プライ構成で積層し、250Wメタルハライドランプを使用し、照度:350μW/cm2(380〜450nm)の光を40分間照射して光硬化させた。「JIS K 5601-4-1塗料成分試験方法:塗膜からの放散成分分析−ホルムアルデヒド」に準拠して、ホルムアルデヒド放散量の測定を行った結果を表3に示す。
調製例1〜5で得た光硬化性VE−1、光硬化性UP−1、光硬化性PEA−1、光硬化性UA−1、光硬化性MA−1の夫々100部に、ナフテン酸コバルト:0.5部、ケトンパーオキサイド類を含有する日本油脂(株)製、商品名パーメックN:1.5部を添加した樹脂組成物及びチョップドストランドマット(150mm×150mm)2枚を使用し、ガラス板(150mm×150mm)上で、夫々ガラスコンテントが30%となるようにチョップドストランドマット2プライ構成で積層し、暗所で常温硬化させた。「JIS K 5601-4-1塗料成分試験方法:塗膜からの放散成分分析−ホルムアルデヒド」に準拠して、ホルムアルデヒド放散量の測定を行った結果を表3に示す。
調製例1で得た光硬化性VE−1に、メチルエチルケトンパーオキサイド:1.2部、ナフテン酸Co:0.5部を添加し、チョップドストランドマット(150mm×150mm)2枚を使用し、ガラス板(150mm×150mm)上で、ガラスコンテントが30%となるようにチョップドストランドマット2プライ構成で積層し、250Wメタルハライドランプを使用し、照度:500μW/cm2(380〜450nm)の光を20分間照射したところ、表面のみ硬化させた。
表面のみ硬化後、暗所で24時間放置し内部は常温硬化させた。「JIS K 5601-4-1塗料成分試験方法:塗膜からの放散成分分析−ホルムアルデヒド」に準拠して、ホルムアルデヒド放散量を測定した結果、ホルムアルデヒド放散量は、0.11mg/Lであった。
調製例1で得た光硬化性VE−1に、融点125°Fのパラフィンワックス:0.1部、メチルエチルケトンパーオキサイド:1.2部、ナフテン酸Co:0.5部を添加し、チョップドストランドマット(150mm×150mm)2枚を使用し、ガラス板(150mm×150mm)上で、ガラスコンテントが30%となるようにチョップドストランドマット2プライ構成で積層し、250Wメタルハライドランプを使用し、照度:500μW/cm2(380〜450nm)の光を15分間照射したところ、表面にパラフィンワックスが浮き、表面のみ硬化させた。
表面のみ硬化後、暗所で24時間放置し内部は常温硬化させた。「JIS K 5601-4-1塗料成分試験方法:塗膜からの放散成分分析−ホルムアルデヒド」に準拠して、ホルムアルデヒド放散量を測定した結果、ホルムアルデヒド放散量は、0.06mg/Lであった。
Claims (13)
- ラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグを、光照射して硬化することを特徴とする、ホルムアルデヒドの放散の抑制されたラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグ硬化体の製造方法。
- ラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグが、少なくともビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び(メタ)アクリル樹脂から選ばれる一種以上の樹脂(A)、光重合開始剤または光開始剤と有機過酸化物の組み合わせからなる開始剤(B)を含むことを特徴とする請求項1に記載の硬化体の製造方法。
- ラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグが、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び(メタ)アクリル樹脂から選ばれる一種以上の樹脂(A)、光重合開始剤または光開始剤と有機過酸化物の組み合わせからなる開始剤(B)、ホルムアルデヒドを非放散物質に変換するホルムアルデヒド捕捉剤(C)を含むことを特徴とする請求項1に記載の硬化体の製造方法。
- 光重合開始剤(B)が、可視線及び/または近赤外線の照射により重合を開始するものである請求項2または3に記載の硬化体の製造方法。
- 光重合開始剤(B)がアシルホスフィンオキサイド系化合物である請求項4に記載の硬化体の製造方法。
- ホルムアルデヒドを非放散物質に変換するホルムアルデヒド捕捉剤(C)が下記式(I)で示されるヒドロキシベンゼン化合物、式(II)で示されるキノン系化合物、式(III)で示される環状ケトンまたはジケトン化合物、式(IV)で示されるフラボノイド化合物及び式(V)で示される活性ジケトン化合物から選択される少なくとも1種である請求項3に記載の硬化体の製造方法。
一般式(I)
一般式(II)
一般式(III)
一般式(IV)
一般式(V)
- 少なくとも可視光を含む光を請求項1に記載の硬化体の製造方法。
- 照射する光の380〜450nmの波長の強度が300μW/cm2以上である請求項7に記載の硬化体の硬化方法。
- 紫外線及び/または可視線の照射により表面にホルムアルデヒドの飛散を抑制する硬化被膜を形成し、内部を常温硬化する請求項2または3に記載の硬化体の製造方法。
- 請求項2または3に記載のラジカル重合性樹脂組成物に、さらにパラフィンワックスを添加し、紫外線及び/または可視線の照射により表面にパラフィンワックスを浮かせた構造のホルムアルデヒドの飛散を抑制する硬化被膜を形成し、内部を常温硬化する請求項2または3に記載の硬化体の製造方法。
- 照射する光の380〜450nmの波長の強度が300μW/cm2〜2000μW/cm2である請求項10に記載の硬化体の製造方法。
- ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び(メタ)アクリル樹脂から選ばれる一種以上の樹脂(A)、光重合開始剤または光開始剤と有機過酸化物の組み合わせからなる開始剤(B)、請求項6に記載のヒドロキシベンゼン化合物、キノン系化合物、環状ケトンまたはジケトン化合物、フラボノイド化合物及び活性ジケトン化合物から選ばれる1種以上のホルムアルデヒドを非放散物質に変換するホルムアルデヒド捕捉剤(C)を配合してなることを特徴とするホルムアルデヒドの放散を抑制したラジカル重合性樹脂組成物及び/またはラジカル重合性プリプレグ。
- 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の硬化体の製造方法で硬化された硬化体。
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