JP2005162681A - 毛髪処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 脱染性能を向上することができる毛髪処理方法を提供する。
【解決手段】 この毛髪処理方法は、染毛第1剤及び染毛第2剤を混合して染毛剤組成物を調製する調製工程と、染毛剤組成物を毛髪に塗布して所定時間放置することにより染毛処理が施される染色工程とを備えている。この毛髪処理方法は、さらに染毛処理された染色毛髪に脱染剤組成物を塗布して所定時間放置することにより染色毛髪に脱染処理が施される脱染工程を備えている。染毛剤組成物には(A)成分として第一級アルコール、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸から選ばれる少なくとも一種が含有されている。染毛第1剤には、酸化染料、アルカリ剤、及び(B)成分として重合抑制剤が含有され、染毛第2剤には酸化剤が含有されている。脱染剤組成物には、還元剤として(B)成分が含有されている。
【選択図】 なし

Description

本発明は、毛髪を染色及び脱染するための毛髪処理方法に関するものである。
従来、この種の毛髪処理方法に用いられる染毛剤としては、酸化染料、アンモニア等を含有する染色キャリア物質と、過酸化水素溶液とから構成される染毛剤組成物が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の染毛剤によって染色された毛髪は、特定の脱染剤で脱染することが可能である。
特表2000−504348号公報(第25頁〜第27頁)
ところが、上記従来の毛髪処理方法では、特定の酸化染料の組み合わせを除いては、染色された毛髪を十分に脱染することができないという問題があった。
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、脱染性能を向上することができる毛髪処理方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明の毛髪処理方法では、染毛第1剤及び染毛第2剤を混合して染毛剤組成物を調製する調製工程と、前記染毛剤組成物を毛髪に塗布して所定時間放置することにより染毛処理が施される染色工程と、前記染毛処理された染色毛髪に脱染剤組成物を塗布して所定時間放置することにより前記染色毛髪に脱染処理が施される脱染工程とを備え、前記染毛剤組成物は(A)成分として第一級アルコール、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸から選ばれる少なくとも一種を含有してなり、さらに前記染毛第1剤は酸化染料、アルカリ剤、及び(B)成分として重合抑制剤を含有するとともに、前記染毛第2剤は酸化剤を含有し、前記脱染剤組成物は還元剤として前記(B)成分を含有することを要旨とする。
請求項2に記載の発明の毛髪処理方法では、請求項1に記載の発明において、前記染毛剤組成物中における前記重合抑制剤の含有量が0.4〜10重量%であることを要旨とする。
請求項3に記載の発明の毛髪処理方法では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記(B)成分はアスコルビン酸類であることを要旨とする。
請求項4に記載の発明の毛髪処理方法では、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記(A)成分は芳香族アルコール、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸から選ばれる少なくとも一種であることを要旨とする。
本発明によれば、脱染性能を向上することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の毛髪処理方法は、調製工程、染色工程及び脱染工程を備えている。調製工程は、染毛第1剤及び染毛第2剤を混合して染毛剤組成物を調製する工程である。染色工程は、染毛剤組成物を毛髪に塗布した後、所定時間放置することにより染毛処理を施す工程である。脱染工程は、染毛処理された染色毛髪に脱染剤組成物を塗布した後、所定時間放置することにより染色毛髪に脱染処理を施す工程である。
<染毛剤組成物>
染毛剤組成物は、染毛第1剤及び染毛第2剤から構成される。この染毛剤組成物には、(A)成分として第一級アルコール(A1)、脂肪族カルボン酸(A2)及び芳香族カルボン酸(A3)の各成分から選ばれる少なくとも一種が含有される。染毛第1剤には酸化染料、アルカリ剤、及び(B)成分として重合抑制剤が含有され、染毛第2剤には酸化剤が含有される。
(A)成分は、脱染率を向上するために染毛第1剤及び染毛第2剤の少なくとも一方に配合される。(A1)第一級アルコールは、染毛第2剤に含有される酸化剤で酸化されてカルボン酸を生成するものをいう。(A1)成分としては、低級アルコール、高級アルコール、芳香族アルコール、多価アルコール等が挙げられる。低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール等が挙げられる。高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルドデカノール等が挙げられる。芳香族アルコールとしては、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、フェニルプロピルアルコール(3−フェニルプロパノール)、ケイ皮アルコール、アニスアルコール、p−メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール等が挙げられる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、バチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
(A2)脂肪族カルボン酸は、高級脂肪酸及び低級脂肪酸に分類される。高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。低級脂肪酸としては、ギ酸、酢酸、酪酸、乳酸、プロピオン酸等が挙げられる。
(A3)芳香族カルボン酸としては、安息香酸、フェニル酢酸、ジヒドロケイ皮酸、ケイ皮酸、p−メトキシ安息香酸、p−メチル安息香酸(p−トルイル酸)、フェノキシ酢酸等が挙げられる。
これらの(A)成分は、単独で配合してもよく、複数を組み合わせて配合してもよい。また、(A2)及び(A3)の各成分には、例えば安息香酸ナトリウム等のカルボン酸塩も含まれる。
これらの(A)成分の中でも、高い脱染率が得られることから、好ましくは芳香族アルコール、(A2)成分及び(A3)成分から選ばれる少なくとも一種、より好ましくは芳香族アルコール、高級脂肪酸及び(A3)成分から選ばれる少なくとも一種、さらに好ましくはラウリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸及び安息香酸から選ばれる少なくとも一種である。また、高い脱染率が得られることから、(A2)及び(A3)の各成分はカルボン酸塩ではなく、カルボン酸であることが好ましい。
染毛剤組成物中における(A)成分の含有量は、好ましくは0.5〜30重量%、より好ましくは0.8〜25重量%、さらに好ましくは1.0〜20重量%である。この含有量が0.5重量%未満であると、高い脱染率が得られないおそれがある。一方、30重量%を超えて配合しても、それ以上の脱染率が得られにくく、不経済である。なお、(A2)及び(A3)の各成分を塩として含有させる場合、この含有量は酸に換算した含有量をいう。
染毛剤組成物は、染毛第1剤及び染毛第2剤が所定の割合で混合されることによって得られる。染毛第1剤と染毛第2剤の混合割合は、染毛組成物中における各成分の含有量を考慮して設定される。この染毛剤組成物の剤型は、液状、クリーム状、ゲル状、フォーム状等特に限定されない。
[染毛第1剤]
酸化染料は、酸化剤による酸化重合によって発色可能な化合物を示し、具体的には主要中間体及びカプラーに分類される。ここで、酸化染料が酸化重合することによって生成する化合物を多核化合物という。多核化合物の具体例としては、単一種の酸化染料による単独重合体及び複数種の酸化染料による共重合体である。毛髪はこれらの多核化合物によって染色される。
主要中間体としては、フェニレンジアミン類(但し、メタフェニレンジアミンを除く。)、アミノフェノール類(但し、メタアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール及びパラメチルアミノフェノールを除く。)、トルイレンジアミン類(但し、トルエン−3,4−ジアミン及びトルエン−2,4−ジアミンを除く。)、ジフェニルアミン類、ジアミノフェニルアミン類、N−フェニルフェニレンジアミン類、ジアミノピリジン類(但し、2,6−ジアミノピリジンを除く)、それらの塩類等が挙げられる。塩類としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。
カプラーとしては、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、メタアミノフェノール、メタフェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノオルトクレゾール、パラメチルアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール及びそれらの塩等が挙げられる。
これらの酸化染料は、単独で配合してもよく、二種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの酸化染料の中でも、脱染率をより向上させることができることから、主要中間体としてパラフェニレンジアミン、パラトルイレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン及びそれらの塩から選ばれる少なくとも一種、且つカプラーとして5−アミノオルトクレゾール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール及びそれらの塩から選ばれる少なくとも一種を含有させることが好ましい。また、これらの酸化染料の中でも、脱染率をさらに向上させることができることから、主要中間体としてパラフェニレンジアミン、且つカプラーとして5−アミノオルトクレゾールを含有させることがさらに好ましい。
染毛剤組成物中における酸化染料の含有量は、好ましくは0.02〜25重量%、より好ましくは0.2〜15重量%である。この含有量が0.02重量%未満であると、十分な染色性が得られないおそれがある。一方、25重量%を超えて配合しても、染色性は向上せず経済的ではない。
染毛剤組成物中における主要中間体の含有量は、好ましくは0.01〜15重量%、より好ましくは0.1〜10重量%である。この含有量が0.01重量%未満であると、十分な染色性が得られないおそれがある。一方、15重量%を超えて配合しても、染色性は向上せず経済的ではない。また、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染色性が得られる。一方、10重量%を超えて配合した場合、染色性が向上しにくくなる。
染毛剤組成物中におけるカプラーの含有量は、好ましくは0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。この含有量が0.01重量%未満であると、十分な染色性が得られないおそれがある。一方、10重量%を超えて配合しても、染色性は向上せず経済的ではない。また、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染色性が得られる。一方、5重量%を超えた場合は染色性が向上しにくくなる。
その他の酸化染料として、「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載された酸化染料及び酸化染料以外の染料として直接染料等を適宜、配合することもできる。
アルカリ剤は、毛髪を膨潤させることにより、毛髪に対する酸化染料の浸透性を向上させ、染色性を向上させるために配合される。アルカリ剤の具体例としては、アンモニア、アルカノールアミン類、有機アミン類、無機アルカリ、塩基性アミノ酸、それらの塩類等が挙げられる。アルカノールアミン類としては、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。有機アミン類としては2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、グアニジン等が挙げられる。無機アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。塩基性アミノ酸としてはアルギニン、リジン等が挙げられる。これらのアルカリ剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。また、二種以上のアルカリ剤を適当に組み合わせて配合することによって染毛第1剤に緩衝作用をもたせてもよい。これらのアルカリ剤の中でも、毛髪に対する酸化染料の浸透性を向上させ易いことから、好ましくはアンモニア及びアルカノールアミン類から選ばれる少なくとも一種である。
染毛剤組成物中におけるアルカリ剤の含有量は、好ましくは0.01〜0.9重量%、より好ましくは0.01〜0.5重量%、さらに好ましくは0.01〜0.35重量%である。この含有量が0.01重量%未満であると、毛髪を十分に膨潤させることができないおそれがある。一方、0.9重量%を超えて配合すると、酸化剤による酸化染料の酸化重合が過剰に促進され、重合割合の高い多核化合物の生成率が高くなるおそれがある。従って、脱染率が向上しにくくなるおそれがある。
(B)重合抑制剤は、その還元作用によって酸化剤による酸化染料の酸化重合を抑制し、酸化染料の酸化重合によって生成する多核化合物の重合割合を低く維持するために配合される。(B)成分の具体例としては、アスコルビン酸類、チオグリコール酸類、システイン類、メルカプト化合物、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩等が挙げられる。
アスコルビン酸類としては、アスコルビン酸、その塩及び誘導体が挙げられる。アスコルビン酸塩の具体例としては、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸アンモニウム、アスコルビン酸モノエタノールアミン、アスコルビン酸ジエタノールアミン等が挙げられる。アスコルビン酸誘導体の具体例としては、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸硫酸エステル二ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル、ミリスチン酸アスコルビル、ラウリン酸アスコルビル、酢酸アスコルビル、プロピオン酸アスコルビル、酒石酸アスコルビル、クエン酸アスコルビル、コハク酸アスコルビル、安息香酸アスコルビル、(アスコルビル/トコフェリル)リン酸カリウム、アスコルビルエチル、アスコルビン酸アラントイン、アスコルビン酸キトサン、アスコルビン酸メチルシラノール、テトラデシルヘキシルアスコルビル、アミノプロピルアスコルビルフォスフェート、アスコルビン酸ポリペプタイド、アスコルビルグルコシド、アスコルビルメチルシラノールペクチネート等が挙げられる。
チオグリコール酸類としては、チオグリコール酸、チオグリコール酸塩及びチオグリコール酸のエステルが挙げられる。チオグリコール酸塩としては、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸ナトリウム等が挙げられる。チオグリコール酸のエステルとしては、グリセリンチオグリコレート等が挙げられる。
システイン類としては、システイン、システイン塩酸塩、N−アセチル−L−システイン等が挙げられる。
メルカプト化合物としては、チオグリセロール、チオ乳酸、チオリンゴ酸、システアミン等が挙げられる。亜硫酸塩としては、亜硫酸、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウム等が挙げられる。亜硫酸水素塩としては、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウム等が挙げられる。チオ硫酸塩としては、チオ硫酸、チオ硫酸ナトリウム等が挙げられる。
(B)成分は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの(B)成分の中でも、酸化染料の酸化重合を抑制する作用に優れることから、好ましくはアスコルビン酸類及び亜硫酸塩から選ばれる少なくとも一種、より好ましくはアスコルビン酸類から選ばれる少なくとも一種、さらに好ましくはアスコルビン酸及びその塩である。
染毛剤組成物中における(B)成分の含有量は、好ましくは0.4〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量%、さらに好ましくは0.5〜3重量%である。この含有量が0.4重量%未満であると、酸化染料の酸化重合を十分に抑制できないおそれがある。一方、10重量%を超えて配合しても、それ以上の抑制作用が得られないおそれがある。
染毛剤組成物中において、(B)成分に対する(A)の重量比(=(A)成分の重量/(B)成分の重量)は、好ましくは0.05〜30、より好ましくは0.1〜25、さらに好ましくは1〜15である。この重量比が0.05未満及び30を超えると、高い脱染率を得ることが困難となるおそれがある。
染毛第1剤には、その他の成分(O)として水、界面活性剤、油性成分等が配合される。
水は各成分の溶媒又は分散媒として適量配合される。
界面活性剤は、染毛第1剤の安定性を保持するために配合される。この界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという)アルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。POEアルキルエーテル類としては、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のPOEアルキル硫酸塩、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸エステル塩、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。
油性成分としては、油脂類、ロウ類、炭化水素類、エステル類、シリコーン類等が挙げられる。
油脂類の具体例としては、ホホバ油、オリーブ油のグリセライド等、ロウ類の具体例としては、ミツロウ、ラノリン等、炭化水素類の具体例としては、流動パラフィン、固形パラフィン、イソパラフィン、スクワラン等が挙げられる。エステル類の具体例としては、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等、シリコーン類の具体例としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン等が挙げられる。
さらに、その他の成分(O)としてソルビトール、マルトース等の糖類、バチルアルコール、キミルアルコール等のアルキルグリセリルエーテル、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セルロース誘導体、架橋ポリアクリル酸、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジウム等の水溶性高分子化合物、パラベン等の防腐剤、EDTA−2Na等のキレート剤、フェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸等の安定剤、リン酸、クエン酸、硫酸等のpH調整剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫外線吸収剤等が挙げられる。また「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。
この染毛第1剤の剤型は、水溶液、分散液、乳化液等の液状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等特に限定されない。
[染毛第2剤]
染毛第2剤に含有される酸化剤は、(A1)第一級アルコールを酸化可能なものである。また、この酸化剤は酸化染料を酸化重合させるとともに、毛髪に含まれるメラニンを脱色させるために配合される。酸化剤としては、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物等が挙げられる。これらの酸化剤は単独で配合してもよく、二種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの酸化剤の中でも、(A1)成分に対する酸化力に優れるとともにメラニンの脱色力に優れることから、好ましくは過酸化水素である。
染毛剤組成物中における酸化剤の含有量は、好ましくは0.01〜2.3重量%、より好ましくは0.01〜1.9重量%、さらに好ましくは0.05〜1.5重量%である。この含有量が0.01重量%未満であると、(A1)成分を十分に酸化することができないおそれがある。一方、2.3重量%を超えて配合すると、酸化染料が過剰に酸化重合され、高い脱染率が得られないおそれがある。
この染毛第2剤には、上記染毛第1剤に記載のその他の成分(O)を適宜配合することができる。また、酸化剤として過酸化水素を配合した場合、過酸化水素の分解を抑制するために、染毛第2剤中に安定化剤を配合することが好ましい。安定化剤の具体例としては、尿素、フェナセチン、スズ酸ナトリウム、エチレングリコールフェニルエーテル、8−オキシキノリン、リン酸等が挙げられる。この染毛第2剤の剤型は、水溶液、分散液、乳化液等の液状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等特に限定されない。
<脱染剤組成物>
本実施形態の脱染剤組成物は、脱染第1剤及び脱染第2剤から構成される。脱染第1剤には水等が含有され、この脱染第1剤は液状、ゲル状又はクリーム状の組成物である。一方、脱染第2剤には還元剤等が含有され、この脱染第2剤は粉末状の組成物である。脱染剤組成物は、脱染第1剤及び脱染第2剤が所定の割合で混合されることによって得られる。この脱染剤組成物の剤型は、液状、クリーム状、ゲル状、フォーム状等特に限定されない。
[脱染第1剤]
脱染第1剤には、水の他に、染毛第1剤に記載のその他の成分(O)を適宜配合することができる。水は、脱染第2剤に含有される還元剤の溶媒として配合される。脱染第1剤には、脱染剤組成物に適度な粘度を与えるために、上記染毛第1剤に記載の水溶性高分子化合物を配合することが好ましい。また、脱染第1剤には、安定性を向上させるために、上記染毛第1剤に記載の油性成分及び界面活性剤を配合することが好ましい。
[脱染第2剤]
脱染第2剤には、還元剤の他に、フマル酸、分散剤等を配合することができる。還元剤は、毛髪を染色している多核化合物を還元するために配合される。還元剤は、その還元作用によって重合割合の低い多核化合物を解重合又は非共鳴化させる化合物をいう。この還元剤は、上記染毛第1剤に記載の(B)成分である。これらの還元剤の中でも、解重合又は非共鳴化させる作用に優れることから、好ましくはアスコルビン酸類、チオグリコール酸類、システイン類、メルカプト化合物、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩及びチオ硫酸塩から選ばれる少なくとも一種、より好ましくはアスコルビン酸類及びシステイン類から選ばれる少なくとも一種、さらに好ましくはアスコルビン酸類である。アスコルビン酸を配合した場合、脱染第2剤及び脱染剤組成物における臭気を低減することができるとともに、脱染処理後の毛髪における毛髪損傷度を低減することができる。脱染第2剤には、重合割合の低い多核化合物の解重合又は非共鳴化によって生成する成分の再酸化を抑制し、毛髪の再着色を抑制するためにフマル酸が配合されることが好ましい。
脱染第2剤には、還元剤等が凝集して塊になることを抑制するために、分散剤が配合されることが好ましい。分散剤の配合によって、脱染剤組成物を調製する際に脱染第1剤中における脱染第2剤の分散性が向上され、還元剤の水に対する溶解性を向上することができる。分散剤の具体例としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩、タルク、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デキストリン等が挙げられる。
さて、染毛剤組成物を使用するには、まず染毛第1剤及び染毛第2剤を混合して染毛剤組成物を調製する(調製工程)。次に、この染毛剤組成物を刷毛、櫛等の塗布具に付着させ、毛髪に塗布する。すると、染毛剤組成物中のアルカリ剤によって、酸化剤の酸化力が発揮される。そして、その酸化力によって酸化染料の酸化重合反応が開始されるとともに進行し、酸化染料が重合した多核化合物が生成する。生成した多核化合物には、共役系が形成され、多核化合物はその共役系による共鳴構造によって特定の色を発色する。このとき、染毛剤組成物には(A)成分及び(B)成分が含有されている。(A)成分として(A1)成分が含有される場合、(A1)成分は酸化剤によって酸化され、(A1)成分由来のカルボン酸が生成する。酸化染料の酸化重合は、(B)成分によって抑制されるとともに、(A1)成分由来のカルボン酸、(A2)成分及び(A3)成分によって制御されると推測される。従って、重合割合の低い多核化合物(単一種の酸化染料から得られる二量体や異なる二種の酸化染料から得られる共重合体のうち、繰り返し単位数が1のもの)の生成率を高くすることができる。毛髪を所定時間放置すると、酸化剤の酸化力によって毛髪のメラニンが徐々に脱色されるとともに、重合割合の低い多核化合物の発色によって毛髪の大部分が染色され、染毛処理が施される(染色工程)。
続いて、染毛処理が施された染色毛髪の色を元の毛髪の色に戻したり、他の色に染めたりする場合には、染色毛髪に脱染処理が施される。この場合、まず脱染第1剤及び脱染第2剤を混合し、脱染剤組成物を調製する。続いて、脱染剤組成物を刷毛、櫛等の塗布具に付着させ、染色毛髪に塗布して所定時間放置する(脱染工程)。ここで、染色毛髪における多核化合物は、還元剤の還元作用によって解重合(分解)又は非共鳴化される。このとき、毛髪の大部分は重合割合の低い多核化合物によって染色されている。重合割合の低い多核化合物は、還元剤によって容易に解重合又は非共鳴化され、染色毛髪における多核化合物の発色が高い割合で失われる(多核化合物の無色化)。なお、染色工程終了から脱染工程開始までの期間は、使用者によって異なる。本実施形態の毛髪処理方法では、染色工程終了直後から染色工程終了後1〜2ヶ月後まで、十分な効果を発揮することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 本実施形態の毛髪処理方法においては、調製工程、染色工程及び脱染工程を備えている。調製工程では、染毛第1剤及び染毛第2剤を混合して染毛剤組成物を調製している。染毛剤組成物中には(A)成分が含有され、染毛第1剤には酸化染料、アルカリ剤、及び(B)成分が含有されるとともに染毛第2剤には酸化剤が含有されている。染色工程ではこの染毛剤組成物によって染毛処理が施され、脱染工程では還元剤として(B)成分を含有する脱染剤組成物によって脱染処理が施されている。この毛髪処理方法の場合、染色工程では毛髪の大部分が重合割合の低い多核化合物によって染色され、脱染工程では多核化合物の発色が高い割合で失われる。従って、脱染性能を向上することができる。
また、本実施形態の毛髪処理方法では、染毛剤組成物に含有する(A)成分及び(B)成分は、毛髪における多核化合物の定着を阻害しにくい。従って、染色毛髪における堅牢性が優れるため、染色毛髪をスタイリング剤等でセットしても退色しにくい。よって、染色毛髪をスタイリングした後、その色を十分に評価することができる。さらに、還元剤として(B)成分を使用しているため、染毛剤組成物及び脱染剤組成物において(B)成分を共用することが可能となる。従って、各組成物を容易に製造することができる。
・ 本実施形態の毛髪処理方法においては、染毛剤組成物中における重合抑制剤の含有量は0.4〜10重量%であることが好ましい。この毛髪処理方法の場合、酸化剤による酸化染料の酸化重合が十分に抑制され、脱染性能をより向上することができる。
・ 本実施形態の毛髪処理方法においては、(B)成分はアスコルビン酸類であることが好ましい。この毛髪処理方法の場合、染色工程における毛髪の損傷が抑制されるため、毛髪処理後の毛髪の損傷を抑制することができる。
・ 本実施形態の毛髪処理方法においては、(A)成分は芳香族アルコール、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。この毛髪処理方法の場合、脱染性能をさらに向上することができる。特に、これらの(A)成分と(B)成分としてアスコルビン酸類とを併用した場合、高い脱染性能を発揮させることができる。
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 前記実施形態における脱染剤組成物は、脱染第1剤及び脱染第2剤から構成されている。この他に、(B)還元剤、水等を含有する1剤型の脱染剤組成物としてもよい。また、(B)還元剤を含有する脱染剤組成物を使用者が水に溶解させて毛髪に適用するように構成してもよい。
・ 前記実施形態における染毛剤組成物は、染毛第1剤及び染毛第2剤から構成されている。この他に、染毛剤組成物としての酸化染毛剤は、染毛第1剤、染毛第2剤及び染毛第3剤から構成してもよい。この染毛第3剤は、例えば(B)重合抑制剤を含有する粉末状組成物とし、使用時に染毛第1剤、染毛第2剤及び染毛第3剤が混合されることにより、染毛剤組成物が調製される。このように構成した場合、(B)重合抑制剤の保存安定性を向上させることができる。
次に、上記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1) 染毛剤組成物及び脱染剤組成物から構成される染毛脱染セット剤であって、前記染毛剤組成物は染毛第1剤及び染毛第2剤から構成され、前記染毛剤組成物は(A)成分として第一級アルコール、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸から選ばれる少なくとも一種を含有してなり、さらに前記染毛第1剤は酸化染料、アルカリ剤、及び(B)成分として重合抑制剤を含有するとともに前記染毛第2剤は酸化剤を含有し、前記脱染剤組成物は還元剤として前記(B)成分を含有する染毛脱染セット剤。
(2) 酸化染料、アルカリ剤、及び(B)成分として重合抑制剤を含有する染毛第1剤と酸化剤を含有する染毛第2剤とから構成されるとともに前記染毛第1剤及び染毛第2剤の少なくとも一方には(A)成分として第一級アルコール、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸から選ばれる少なくとも一種を含有する染毛剤組成物によって染毛処理を施した染色毛髪に適用される脱染剤組成物であって、還元剤として前記(B)成分を含有することを特徴とする脱染剤組成物。上記(1)及び(2)の場合、染毛処理された染色毛髪の色を高い脱染率で脱染することができる。
次に、処方例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(処方例1〜13、比較例1及び比較例2)
表1に示す各成分を混合して、染毛第1剤及び染毛第2剤を調製した。続いて、各例における染毛第1剤及び染毛第2剤を1:1の重量比で混合して、染毛剤組成物を調製した。各例の染毛剤組成物をミディアムブラウン毛の人毛毛束(以下、単に毛束という。)に刷毛を用いて塗布し、室温にて30分間放置した。次に、毛束に付着した染毛剤組成物を水で洗い流した後、シャンプーを2回、リンスを1回施した。続いて、毛束を温風で乾燥した後、一日間放置した。染毛処理が施されたこれらの染色毛束について、分光測色計(ミノルタ株式会社製、型番:CM−508d)でL***値(L1、a1及びb1)を測定した。以下、表中における各成分の配合を示す数値の単位は重量%である。
Figure 2005162681
表2に示す各成分を混合して、脱染第1剤及び脱染第2剤を調製した。脱染第1剤及び脱染第2剤を10:1の重量比で混合して、脱染剤組成物を調製した。脱染剤組成物を各例の染色毛束に刷毛を用いて塗布し、室温で30分間放置した。次に、毛束に付着した脱染剤組成物を水で洗い流した後、シャンプーを2回、リンスを1回施した。続いて、毛束を温風で乾燥して、脱染処理が施された脱染毛束を得た。これらの脱染毛束について、上記の分光測色計でL***値(L2、a2及びb2)を測定した。
Figure 2005162681
未処理の毛束、染色毛束及び脱染毛束におけるL***値から、下記の(1)式によって未処理の毛束と染色毛束との色差(ΔE1)及び未処理の毛束と脱染毛束との色差(ΔE2)を算出した。
ΔEi={(Li−L02+(ai−a02+(bi−b021/2…(1)
i:染色毛束又は脱染毛束のL*
i:染色毛束又は脱染毛束のa*
i:染色毛束又は脱染毛束のb*
0,a0,b0:順に未処理の毛束のL*値、a*値及びb*
次に、ΔE1及びΔE2から下記の(2)式によって脱染率[%]を算出した。
脱染率[%]=(1−ΔE2/ΔE1)×100…(2)
各例における脱染率の算出結果を表3に示す。また、各例における毛髪損傷度及び堅牢性の評価を下記に示す方法で行った。これらの評価結果を表3に示す。
<毛髪損傷度の評価>
脱染毛束について、毛の根元から20〜30mmの部分に結び目を作り、毛束の両端に一定条件で張力を加えた。次に、10名のパネラーが走査型電子顕微鏡によって結び目部分におけるキューティクルの浮き上がり状態を観察し、キューティクルがほとんど浮き上がらず、非常に損傷が少ない(4点)、キューティクルの最外層の一部のみが浮き上がっており、損傷が少ない(3点)、キューティクルの最外層が全体的に浮き上がっており、損傷がややある(2点)及びキューティクルのほとんどが浮き上がっており、損傷がある(1点)の4段階で採点した。各パネラーの採点結果について平均値を算出し、平均値が3.6点以上を「優れる:◎」、2.6点以上3.5点以下を「良好:○」、1.6点以上2.5点以下を「やや不良:△」及び1点以上1.5点以下を「不良:×」とし、評価結果とした。
<堅牢性の評価>
染毛処理から1日後の染毛毛束を50℃の1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(500ml)に15分間浸漬した後、毛束を十分に水洗し、風乾させることによって洗浄処理を施した。10名のパネラーが洗浄処理前の毛束と洗浄処理後の毛束を目視にて観察し、退色がほとんど確認できない(4点)、退色が少ない(3点)、退色がやや目立つ(2点)及び退色が目立つ(1点)の4段階で採点した。各パネラーの採点結果について平均値を算出し、平均値が3.6点以上を「優れる:◎」、2.6点以上3.5点以下を「良好:○」、1.6点以上2.5点以下を「やや不良:△」及び1点以上1.5点以下を「不良:×」とし、評価結果とした。
Figure 2005162681
表3の結果から明らかなように、各処方例ではいずれも脱染率が75%以上であり、脱染性能が高いことに加え、堅牢性に優れることがわかる。また、処方例8以外の処方例では、(B)重合抑制剤としてアスコルビン酸類が含有されているため、毛髪損傷度についても優れることがわかる。これらに対して、比較例1では(B)重合抑制剤が含有されておらず、比較例2では(A)成分が含有されていない。従って、脱染率が60%以下となり、脱染性能が低いことがわかる。

Claims (4)

  1. 染毛第1剤及び染毛第2剤を混合して染毛剤組成物を調製する調製工程と、前記染毛剤組成物を毛髪に塗布して所定時間放置することにより染毛処理が施される染色工程と、前記染毛処理された染色毛髪に脱染剤組成物を塗布して所定時間放置することにより前記染色毛髪に脱染処理が施される脱染工程とを備え、前記染毛剤組成物は(A)成分として第一級アルコール、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸から選ばれる少なくとも一種を含有してなり、さらに前記染毛第1剤は酸化染料、アルカリ剤、及び(B)成分として重合抑制剤を含有するとともに、前記染毛第2剤は酸化剤を含有し、前記脱染剤組成物は還元剤として前記(B)成分を含有する毛髪処理方法。
  2. 前記染毛剤組成物中における前記重合抑制剤の含有量が0.4〜10重量%である請求項1に記載の毛髪処理方法。
  3. 前記(B)成分はアスコルビン酸類である請求項1又は請求項2に記載の毛髪処理方法。
  4. 前記(A)成分は芳香族アルコール、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸から選ばれる少なくとも一種である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の毛髪処理方法。
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