JP4086161B2 - 毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物 - Google Patents

毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物 Download PDF

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Description

本発明は、染毛処理剤、毛髪脱色・脱染処理剤、パーマネントウェーブ用処理剤等の毛髪処理剤に使用される過酸化水素含有組成物に関するものである。
従来、この種の過酸化水素含有組成物中に含まれる過酸化水素は不安定な化合物であって水と酸素に分解し易く、その分解を防止するため各種の安定化剤の検討がなされてきた。このような安定化剤としては、尿素、フェナセチン、スズ酸ナトリウム、エチレングリコールフェニルエーテル、8−オキシキノリン、リン酸等が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
一方、過酸化水素含有組成物を毛髪処理剤に使用する場合、毛髪の感触を向上させるために過酸化水素含有組成物にはアミノ変性シリコーンが配合される場合がある(例えば、特許文献2を参照)。
特開平8−148455号公報(第2頁及び第3頁) 特開2002−265338号公報(第2頁及び第3頁)
ところが、上記従来の特許文献1に記載されている過酸化水素含有組成物においては、過酸化水素の安定性は向上するものの、過酸化水素含有組成物を毛髪処理剤に使用する場合、毛髪処理後における毛髪の感触を向上させることができなかった。一方、特許文献2に記載されている過酸化水素含有組成物において、アミノ変性シリコーンを配合すると、過酸化水素の安定性を低下させてしまう場合があるという問題があった。特許文献2の過酸化水素含有組成物で用いられているアミノ変性シリコーンはその平均重合度が1000程度の低いものであることから、過酸化水素がアミノ変性シリコーンのアミノ基と反応しやすく、変性されやすいと推測される。このため、過酸化水素含有組成物中の過酸化水素の安定性を十分に保持することができないものと考えられる。
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、過酸化水素の安定性を保持することができると共に、毛髪に良好な感触を付与することができる毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物は、下記の成分(A)〜()を含有することを特徴とするものである。
(A):過酸化水素。
(B):平均重合度が3000〜20000である高重合度アミノ変性シリコーン。
(C):水。
(D):カチオン性高分子化合物として、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド。
請求項に記載の発明の毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物は、請求項1に記載の発明において、剤型が液状である。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に記載の発明の毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物によれば、平均重合度が3000〜20000という高重合度アミノ変性シリコーンが配合されていることから、過酸化水素の安定性を保持することができると共に、毛髪に良好な感触を付与することができる。
また、毛髪処理剤による毛髪処理後の毛髪に対する感触を向上させることができる。
また、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドにより粘度上昇を抑制することができる。このため、過酸化水素含有組成物を2剤式の毛髪処理剤の第2剤として用いた場合、第2剤を第1剤と混合したときの混合性を向上させることができる。
請求項に記載の発明の毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、過酸化水素の安定性と、製造時及び使用時における取扱いの容易性を向上させることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を毛髪処理剤用としての染毛処理剤用の過酸化水素含有組成物に具体化した第1実施形態について詳細に説明する。
本実施形態における染毛処理剤用の過酸化水素含有組成物は、染毛第1剤と染毛第2剤とよりなる2剤式の毛髪処理剤における染毛第2剤として用いられ、下記の成分(A)〜(C)を含有するものである。
(A):過酸化水素。
(B):平均重合度が3000〜20000である高重合度アミノ変性シリコーン。
(C):水。
染毛第1剤には、アルカリ剤、染料等が含有される。
まず、染毛第2剤について説明する。
成分(A)の過酸化水素は、酸化剤として毛髪に含まれるメラニンを脱色すると共に、染料としての酸化染料中間体等を酸化して発色させるために配合される。染毛第2剤中における成分(A)の含有量は、好ましくは0.1〜15.0質量%、更に好ましくは2.0〜9.0質量%、最も好ましくは3.0〜6.0質量%である。この含有量が0.1質量%未満では、メラニンを十分に脱色することができない場合があると共に、後述する染料を十分に酸化することができない。一方、15.0質量%を超えて配合すると、毛髪に損傷等の不具合が発生するおそれがある。
成分(B)の平均重合度が3000〜20000である高重合度アミノ変性シリコーンは、過酸化水素の安定性を保持すると共に、仕上がり後の毛髪の感触を良好にするために配合される。この高重合度アミノ変性シリコーンとしては、例えば下記の化学式(1)で示される化合物が用いられる。
Figure 0004086161
ここで、R1はメチル基又はフェニル基、R2はメチル基、フェニル基又は水酸基、R3はアミノアルキル基を表し、m+nは3000〜20000の整数を表す。
高重合度アミノ変性シリコーンの具体例としては、ジメチルシロキサン・メチル(アミノプロピル)シロキサン共重合体〔化学式(1)において、R1及びR2はメチル基、R3はアミノプロピル基である。〕等が挙げられる。この高重合度ジメチルシロキサン・メチル(アミノプロピル)シロキサン共重合体の市販品としては、信越化学工業(株)製の商品名、信越シリコーンKF−8017、KF−8018、KF−8020等が挙げられる。これらの高重合度アミノ変性シリコーンは単独で配合してもよいし二種以上組み合わせて配合してもよい。高重合度アミノ変性シリコーンの平均重合度は、好ましくは3500〜15000、更に好ましくは3500〜10000である。この平均重合度が3000未満の場合、過酸化水素の安定性が低下する。一方、平均重合度が20000を超える場合、他の成分に対する溶解性が低下し、配合することが難しくなる。
高重合度アミノ変性シリコーンの含有量は、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜5質量%、最も好ましくは0.1〜2質量%である。この含有量が0.01質量%未満であると、仕上がり後の毛髪の感触を良好にするには到らない可能性がある。一方、10質量%を超えて配合すると、プレーンリンス(水、ぬるま湯等による毛髪のすすぎ)時に毛髪がべたつく傾向がある。
成分(C)の水は、成分(A)及び(B)の溶媒、その他の成分の溶媒又は分散媒として染毛第2剤を水溶液、分散液又は乳化液にするために適量配合される。染毛第2剤中における水の含有量は、好ましくは50〜98質量%、更に好ましくは70〜95質量%である。この含有量が50質量%未満では、水溶液、分散液又は乳化液を安定して形成することが困難となるおそれがある。一方、98質量%を超えて配合すると、染毛第2剤の均一性及び安定性を確保しにくくなる。
本実施形態の過酸化水素含有組成物には、(D)カチオン性高分子化合物及び(E)非イオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも一種の化合物を含有することが好ましい。
成分(D)のカチオン性高分子化合物は、成分(B)高重合度アミノ変性シリコーンと共に、毛髪処理後(仕上がり後)の毛髪の感触を良好にするために配合される。この成分(D)の具体例としては、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル等のカチオン性セルロース誘導体、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体のカチオン化物等の四級化ポリビニルピロリドン誘導体、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドの単独重合体、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリルアミド共重合体等のジアリル四級化アンモニウム塩重合体及びその誘導体並びにカチオン化グアーガム等が挙げられる。
カチオン化セルロース誘導体の市販品としては、ライオン(株)製のレオガードG及び同GP、ユニオンカーバイド社製の重合体であるポリマーJR−125、JR−400、JR−30M、LR−400、LR−30M等が挙げられる。その他のカチオン化セルロース誘導体の市販品としては、ナショナルスターチアンドケミカル社製のセルコートH−100、L−200等のヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドが挙げられる。
ジアリル4級アンモニウム塩重合体の市販品としては、カルゴン社製のマーコート100等が挙げられる。ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合体の市販品としては、カルゴン社製のマーコート550等が挙げられる。
4級化ポリビニルピロリドン誘導体の市販品としては、アイエスピー・ジャパン(株)製のガフコート734、755、755N等が挙げられる。これらの4級化ポリビニルピロリドン誘導体の分子量は、1万〜200万であることが好ましい。この分子量が1万未満の場合、毛髪に良好な感触を付与する効果が十分に得られないおそれがある。一方、分子量が200万を超える場合、毛髪にべたつきが生じるおそれがある。
これらの成分(D)カチオン性高分子化合物の中でも、染毛第1剤との混合性の点でカチオン性セルロース誘導体を配合するのが好ましく、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドが最も好ましい。具体的には、本実施形態の染毛第2剤には、後述するように乳化安定性及び感触向上の目的で高級アルコールを含有することが好ましい。そして、高級アルコールを配合すると、染毛第2剤の粘度が上昇する。更に染毛第2剤に感触付与目的でカチオン性高分子化合物を配合すると、粘度は更に上昇する。このため、染毛第1剤との混合性が低下する傾向を示す。しかしながら、カチオン性高分子化合物として、カチオン性セルロース誘導体を配合した場合には、この粘度上昇を抑制することができ、染毛第1剤との混合性を低下させることがない。更には、カチオン性セルロース誘導体の中でもヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドを配合した場合には、染毛第2剤の粘度を下げることができ、染毛第1剤との混合性を良好にすることができる。しかも、染毛第2剤の粘度が低下したにも拘わらず、染毛第1剤との混合後の粘度は他のカチオン性高分子化合物を配合した場合よりも上昇するため、毛髪処理剤を毛髪へ均一に塗布することができる。
成分(D)カチオン性高分子化合物の染毛第2剤中における含有量は、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜5質量%、最も好ましくは0.1〜2質量%である。この含有量が0.01質量%未満であると、仕上がり後の毛髪の感触を良好にすることができない場合がある。一方、10質量%を超えて配合すると、プレーンリンス時に毛髪がべたつくおそれがある。
成分(E)の非イオン性界面活性剤は、毛髪処理後の毛髪の感触を向上させるために配合される。非イオン性界面活性剤としては、エステル型非イオン性界面活性剤、エーテル型非イオン性界面活性剤等が用いられる。エステル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(以下、POEと言う)ソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル等が挙げられる。
エーテル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという)アルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPという)アルキルエーテル類等が挙げられる。POEアルキルエーテル類の具体例としては、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル等が挙げられる。これらのうち、エステル型非イオン界面活性剤が毛髪処理後の毛髪の感触を更に向上させることができる点で好ましい。
成分(E)非イオン性界面活性剤の含有量は、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜5質量%、最も好ましくは0.1〜4質量%である。この含有量が0.01質量%未満であると、前記乳化安定性及び感触を向上させることができない。一方、10質量%を超えて配合すると、乳化安定性が低下すると共に、染毛第2剤の粘度が上がるため染毛第1剤との混合性が低下する。
また、染毛第2剤のpHは、好ましくは中性又は酸性側、より好ましくは2〜7、更に好ましくは2〜6、最も好ましくは2〜5である。このpHがアルカリ性側であると、成分(A)の安定性が十分に得られなくなる。一方、2未満の場合、成分(A)の安定性がそれ以上向上されない傾向を示す。
更に、染毛第2剤には、その他の成分として、前記非イオン性界面活性剤以外の界面活性剤、油性成分等が含有される。界面活性剤は、染毛第2剤の均一性及び安定性を保持するために配合されることが好ましい。界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のPOEアルキル硫酸塩、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸エステル塩、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩等が挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。
これらの界面活性剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの界面活性剤の中でも、染毛第2剤の安定性を向上させることができると共に毛髪の感触を良好にすることができることから、好ましくはカチオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも一種、より好ましくは塩化ステアリルトリメチルアンモニウム及び塩化セチルトリメチルアンモニウムから選ばれる少なくとも一種である。
染毛第2剤中における界面活性剤の含有量は、好ましくは0.1〜10.0質量%、更に好ましくは0.5〜7.0質量%、最も好ましくは0.5〜5.0質量%である。この含有量が0.1質量%未満では、染毛第2剤に安定性を十分に付与することができない。一方、10.0質量%を超えると、染色性が低下するおそれがある。
油性成分は、染毛第2剤の均一性及び安定性を保持すると共に毛髪に軟らかさと潤いを与えるために配合されることが好ましい。油性成分の具体例としては、多価アルコール、炭化水素、油脂、ロウ類、高級アルコール、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル類、シリコーン類等が挙げられる。
多価アルコールとしては、グリコール類、グリセリン類等が挙げられる。グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。グリセリン類としては、グリセリン、ジグリセリン等が挙げられる。
炭化水素としては、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワラン、ポリブテン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、オゾケライト、セレシン、パラフィン、ポリエチレン末、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
油脂としては、オリーブ油、ツバキ油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アルモンド油、アボカド油、カロット油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が挙げられる。
ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が挙げられる。高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコール等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール(モノステアリルグリセリルエーテル)、キミルアルコール(モノセチルグリセリルエーテル)、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエーテル)、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
エステル類としては、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸トリイソデシル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−エチルへキシル、乳酸ラウリル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ラノリン誘導体等が挙げられる。
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン等が挙げられる。
これらの油性成分は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの油性成分の中でも、染毛第2剤の均一性及び安定性を向上させることができることから、染毛第2剤中には、多価アルコールから選ばれる少なくとも一種を含有させることが好ましい。
染毛第2剤中における油性成分の含有量は、好ましくは0.1〜20.0質量%、更に好ましくは0.5〜10.0質量%、最も好ましくは1.0〜7.0質量%である。この含有量が0.1質量%未満の場合、染毛第2剤の均一性及び安定性が低下する。一方、20.0質量%を超えると、毛髪に対する染毛処理剤の十分な染毛力が得られない。
この染毛第2剤には、成分(A)の安定性を向上させるために、その他の成分として酸及びそのアルカリ塩を含有させることもできる。そのような酸及びそのアルカリ塩としては、硫酸、リン酸、酢酸、乳酸、酒石酸、これらのアルカリ塩等が挙げられる。酸のアルカリ塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。加えて、染毛第2剤に配合することができるその他の成分としては、水溶性高分子化合物、粘度調整剤、保湿剤、帯電防止剤、毛髪柔軟剤、酸化防止剤、防腐剤、金属封鎖剤、賦形剤、色素、香料等が挙げられる。
この染毛第2剤の剤型は、水溶液状、分散液状、乳化液状等の液状のほか、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が挙げられるが、染毛第2剤の安定性、取扱いの容易性の点から液状であることが好ましい。染毛第2剤は、チューブ容器、スクイズ式容器、ポンプ式容器、エアゾール容器等の各種容器に充填され、使用時まで保存される。
染毛第2剤は一般に保存と毛髪への適用を兼ねたアプリケータ容器に充填され、後述する染毛第1剤がアプリケータ以外の容器、例えばチューブ容器等に充填される。このアプリケータ容器としては、コーム一体型(櫛付き型)のアプリケータ容器であっても、ノズル式のアプリケータ容器であってもよい。また、内容器と外容器との二重容器よりなるアプリケータ容器であっても、内容器がなく外容器のみの一重容器よりなるアプリケータ容器であってもよい。そして、使用者が、用時にアプリケータ容器内に染毛第1剤を注ぎ入れて、そのアプリケータ容器を振るなどすることによって、アプリケータ容器内で染毛第1剤と染毛第2剤とが混合されて本実施形態の染毛処理剤となり、使用に供せられる。
次に、染毛第1剤について説明する。
染毛第1剤には、アルカリ剤、染料、その他の成分が配合される。アルカリ剤は、(A)成分の作用を促進することによって毛髪に明度を付与するために配合される。アルカリ剤の具体例としては、アンモニア、アルカノールアミン、アンモニウム塩、有機アミン類(2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン等)及びそれらの塩等が挙げられる。
これらのアルカリ剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。このアルカリ剤の配合量は、染毛第1剤のpHが8〜12の範囲となる量に設定することが好ましい。染毛第1剤のpHが8未満では、染毛第1剤を染毛第2剤と混合したときに過酸化水素の作用を十分に促進することができない場合がある。一方、pHが12を超えると、染毛処理剤を毛髪に施したとき毛髪に損傷等の不具合が発生しやすい。
染毛第1剤に含有される染料の具体例としては、酸化染料中間体、直接染料、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、m−アミノフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノオルトクレゾール、パラメチルアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール及びそれらの塩等が挙げられる。
酸化染料中間体は、染毛第2剤中に含まれる過酸化水素により酸化されることによって毛髪を染色する。酸化染料中間体の具体例としては、フェニレンジアミン類(但し、m−フェニレンジアミンを除く。)、アミノフェノール類(但し、m−アミノフェノール及び2,4−ジアミノフェノールを除く。)、トルイレンジアミン類、ジフェニルアミン類、ジアミノフェニルアミン類、N−フェニルフェニレンジアミン類、ジアミノピリジン類、それらの塩類等が挙げられる。塩類としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。
酸化染料中間体の中でも、染毛力が強いことからp−フェニレンジアミン、p−トルイレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェノール、oーアミノフェノール、2,6−ジクロロパラフェニレンジアミン、p−アミノフェニルスルファミン酸及びそれらの塩類から選ばれる少なくとも一種が好ましい。これらの酸化染料中間体は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
染毛第1剤中における染料の含有量は、好ましくは0.01〜15.0質量%である。この含有量が0.01質量%未満では十分な染毛力は得られない。一方、15.0質量%を超えて配合してもそれ以上の染毛力は得られにくい。
染毛第1剤に含有されるその他の成分としては、界面活性剤、油性成分、水溶性高分子化合物、還元剤、pH調整剤、粘度調整剤、保湿剤、帯電防止剤、毛髪柔軟剤、酸化防止剤、防腐剤、金属封鎖剤、溶剤、色素、香料等が挙げられる。
さて、過酸化水素含有組成物としての染毛第2剤を調製するには成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)及びその他の成分を攪拌混合する。この染毛第2剤はアプリケータ容器に充填され、使用時まで保存される。ここで、染毛第2剤中の成分(B)高重合度アミノ変性シリコーンは、アミノ基以外の部分が高重合化されているため、その高重合化部分に基づく立体障害によりアミノ基と過酸化水素との反応が阻害されていると推測される。このため、過酸化水素の変性が抑制され、過酸化水素の安定性を保持することができると考えられる。これに対して、従来の重合度の低いアミノ変性シリコーンは、アミノ基以外の部分の重合度が低い故に立体障害による作用を十分に発現できず、アミノ基と過酸化水素との反応が起きて過酸化水素の安定性が低下するものと考えられる。
次いで、染毛第2剤を使用する場合には、染毛第2剤が収容されたアプリケータ容器の中へ染毛第1剤を入れて混合することにより、染毛第1剤と染毛第2剤との混合物を調製する。この混合物が収容されたアプリケータ容器から必要量の混合物を吐出して毛髪に塗布する。このとき、染毛第2剤中の成分(A)の安定性が向上されているため、成分(A)の酸化作用を十分に発揮させることができ、染料を発色させて毛髪を染色することができる。毛髪はその状態で一定時間放置された後、プレーンリンスが施されることによって、染毛処理が終了する。
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 第1実施形態の毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物は、平均重合度が3000〜20000という高重合度アミノ変性シリコーンが配合されている。このため、高重合度アミノ変性シリコーンのアミノ基以外の高重合化された部分による立体障害に基づいて、過酸化水素とアミノ基との反応を抑制することができ、一方毛髪処理後の毛髪の感触向上に寄与することができ、双方の特性をバランス良く発揮することができる。従って、過酸化水素の安定性を保持することができると共に、毛髪に良好な感触を付与することができる。
・ 毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物には更に、成分(D)カチオン性高分子化合物又は成分(E)非イオン性界面活性剤が毛髪の表面に作用することによって、毛髪処理剤による毛髪処理後の毛髪に対する感触、即ちなめらか感、しっとり感及びさらさら感を向上させることができる。具体的には、毛髪の傷んでいる部分はマイナスに帯電しており、その部分にカチオン性高分子化合物が吸着され、毛髪の傷みの少ない部分が非イオン性界面活性剤で被覆されることにより、毛髪の感触が向上する。
非イオン性界面活性剤のうち、特にエステル型非イオン性界面活性剤は毛髪に対して感触を更に向上させることができる。
・ 成分(D)カチオン性高分子化合物としてはカチオン性セルロース誘導体が好ましく、そのうちヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドが好ましい。2剤式の毛髪処理剤において、過酸化水素含有組成物は染毛第2剤として用いられる。過酸化水素含有組成物に、カチオン性セルロース誘導体、特にヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドが含まれることにより染毛第2剤の粘度上昇を抑制することができ、染毛第2剤を染毛第1剤と混合する際の混合性を向上させることができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の過酸化水素含有組成物を毛髪脱色・脱染剤に適用した第2実施形態について説明する。過酸化水素含有組成物は、1剤式の毛髪脱色剤として、毛髪の脱色に使用される。また、過酸化水素含有組成物は2剤式の毛髪脱色・脱染剤の第2剤として、毛髪の脱色及び脱染に使用される。更に、この過酸化水素含有組成物は、3剤式の脱色・脱染剤の第2剤として使用される。
<1剤式の毛髪脱色剤>
1剤式の毛髪脱色剤は、過酸化水素含有組成物としての毛髪脱色剤がアプリケータ容器に充填されたものである。この毛髪脱色剤は、アプリケータ容器から吐出され、毛髪の脱色に使用される。毛髪脱色剤は第1実施形態における染毛第2剤と同じものを使用することができる。
<2剤式の毛髪脱色・脱染剤>
過酸化水素含有組成物としての脱色・脱染第2剤は、アプリケータ容器に充填されている。この第2剤は、アプリケータ容器中でアルカリ剤等が含有される脱色・脱染第1剤と混合されて毛髪の脱色及び脱染に使用される。この脱色・脱染第2剤は、第1の実施形態における染毛第2剤と同じものを使用することができる。
脱色・脱染第1剤としては、第1実施形態における染毛第1剤から染料を除いたもの、又はアルカリ剤、過硫酸塩等を含有する粉末状又はクリーム状の脱色・脱染第1剤が使用される。
粉末状又はクリーム状の脱色・脱染第1剤に含有されるアルカリ剤は、脱色・脱染第2剤に含有される過酸化水素の作用を促進することにより、脱色力及び脱染力を得るために配合される。アルカリ剤の具体例としては、ケイ酸塩(ナトリウム、カリウム、マグネシウム等)、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、酸化マグネシウム等が挙げられる。脱色第1剤中におけるアルカリ剤の含有量は、好ましくは5.0〜20.0質量%、より好ましくは7.0〜18.0質量%である。この含有量が5.0質量%未満の場合、十分な脱色力及び脱染力を発揮することができない。一方、20.0質量%を超える場合、混合調製時、特に強制混合時に激しく発泡及び発熱するおそれがある。
粉末状又はクリーム状の脱色・脱染第1剤に含有される過硫酸塩は、酸化助剤として脱色力及び脱染力を得るために配合される。過硫酸塩の具体例としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウムが挙げられる。脱色第1剤中における過硫酸塩の含有量は30.0〜90.0質量%、好ましくは40.0〜85.0質量%である。この含有量が30.0質量%未満では十分な脱色力及び脱染力を発揮することができない。一方、90質量%を超えて配合してもそれ以上の効果が得られにくい。
<3剤式の毛髪脱色・脱染剤>
過酸化水素含有組成物としての毛髪脱色・脱染第2剤は、アプリケータ容器に充填されている。この脱色・脱染第2剤は、アプリケータ容器中でアルカリ剤等が含有される脱色・脱染第1剤及びメタケイ酸ナトリウム、過硫酸塩等が含有される脱色・脱染第3剤と混合され、毛髪の脱色及び脱染に使用される。
3剤式の脱色・脱染第1剤は、第1実施形態における染毛第1剤から染料を除いたものが使用される。また、脱色・脱染第2剤には、第1実施形態における染毛第2剤と同じものが使用される。更に、脱色・脱染第3剤には、2剤式の脱色・脱染剤に記載のアルカリ剤、過硫酸塩等が含有される粉末状又はクリーム状の脱色・脱染第1剤が使用される。
(第3実施形態)
以下、本発明の過酸化水素含有組成物を二浴式パーマネントウェーブ用処理剤に適用した第3実施形態について説明する。
本発明の過酸化水素含有組成物は、二浴式パーマネントウェーブ用剤のパーマネントウェーブ第2剤として、毛髪のウェーブ形成又は縮毛及び癖毛の矯正に使用される。パーマネントウェーブ第2剤は、過酸化水素含有組成物としてのパーマネントウェーブ第2剤がアプリケータ容器に充填されたものである。このパーマネントウェーブ第2剤は、還元剤、アルカリ剤等を含有するパーマネントウェーブ第1剤と共に使用される。パーマネントウェーブ第2剤は、第1実施形態に記載の染毛第2剤と同じものが使用されるが、過酸化水素の含有量は0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%が更に好ましく、0.5〜2.5質量%が特に好ましい。
パーマネントウェーブ第1剤に含有される還元剤としては、チオグリコール酸、チオグリコール酸塩、チオグリコール酸のエステル、システイン、システイン塩、メルカプト化合物、亜硫酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫酸、チオ硫酸塩等が挙げられる。チオグリコール酸塩としては、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン等、チオグリコール酸のエステルとしては、グリセリンチオグリコレート等が挙げられる。
システイン塩としては、システイン塩酸塩、N−アセチル−L−システイン等、メルカプト化合物としては、チオグリセロール、チオ乳酸、チオリンゴ酸、システアミン等が挙げられる。亜硫酸塩としては、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウム等、亜硫酸水素塩としては、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウム等、チオ硫酸塩としては、チオ硫酸ナトリウム等が挙げられる。
パーマネントウェーブ第1剤中における還元剤の含有量は、好ましくは0.01〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%である。この含有量が0.01質量%未満の場合、毛髪に十分なウェーブを形成することができない。一方、15質量%を超える場合、過度の還元作用によって毛髪に損傷が生じるおそれがある。
パーマネントウェーブ第1剤に含有されるアルカリ剤としては、第1実施形態におけるアルカリ剤と同じものが使用される。また、パーマネントウェーブ第1剤に含有されるその他の成分としては、第1実施形態の染毛第1剤に含有されるその他の成分が使用される。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。
(2剤式の染毛処理剤)
表1及び表2に示す配合によって過酸化水素含有組成物としての染毛第2剤を調製した。表1及び表2において、POE(2)セチルエーテルは非イオン性界面活性剤で、オキシエチレン基の繰返し数が2のものを示す。POE(30)セチルエーテルは同じく非イオン性界面活性剤で、オキシエチレン基の繰返し数が30のものを示す。塩化ステアリルトリメチルアンモニウムは、カチオン性界面活性剤である。高重合度アミノ変性シリコーンは、前記化学式(1)において、R1及びR2はメチル基、R3はアミノプロピル基で、m+nが3500のものである。アミノ変性シリコーンは、下記の化学式(2)で示されるもので、x+y(平均重合度)が1000のものである。高重合度シリコーンは、ジメチルシリコーンで平均重合度が3000のものである。
Figure 0004086161
ポリクオタニウム−4はカチオン化セルロース誘導体であり、ナショナルスターチアンドケミカル社製の商品名セルコートL−200を用いた。ポリクオタニウム−6はジアリル4級アンモニウム塩重合体であり、カルゴン社製の商品名マーコート100を用いた。ポリクオタニウム−37はジアリル4級アンモニウム塩重合体であり、チバスペシャルティケミカルズ社製の商品名サルケアSC96を用いた。
各例の染毛第2剤について下記に示す項目の評価を行った。続いて、50℃の恒温槽中で1ヶ月保存した第2剤と、第2剤の保存後に表3に示す配合によって調製した第1剤とを混合した。第1剤と第2剤とは質量比で1:1の割合にて混合した。表3において、POE(5)オレイルエーテルは、非イオン性界面活性剤でポリオキシエチレン基の繰返し数が5のものである。POE(25)ヘキシルデシルエーテルは、非イオン性界面活性剤でポリオキシエチレン基の繰返し数が25のものである。ポリエチレングリコールは、分子量400のものを用いた。エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム(二水塩)は、キレート化剤である。p−トルイレンジアミン、レゾルシン、p−アミノフェノール及びm−アミノフェノールは染料又は染料中間体である。
得られた混合物を毛束に塗布した。混合物が塗布された毛束を30分間放置した後、水洗及び乾燥することによって染毛処理を完了した。この染毛処理後の毛束について、その感触を評価した。それらの評価結果を表1及び表2に示す。なお、表1及び表2における各成分の配合を示す数値の単位は質量%である。
(毛髪の感触)
専門のパネラーが毛束を手で触れたときの感触について、非常に優れる(6)、優れる(5)、良好(4)、普通(3)、やや不良(2)及び不良(1)の6段階で官能評価した。
(過酸化水素の残存率)
各例の過酸化水素含有組成物(第2剤)を50℃の恒温槽にて1ヶ月間保存した後、残存した過酸化水素量を酸化還元滴定法によって定量し、残存率を算出した。ここで、残存率は、過酸化水素の配合量に対して、保存後に残存した過酸化水素量を質量%(以下、単に%で表す)で示した値である。
(第1剤との混合性)
第2剤を第1剤に混合した後、目視によって判断した混合状態を、非常に良好(◎)、良好(○)、やや不良(△)及び不良(×)の4段階で評価した。
(粘度)
第1剤、第2剤及び混合後の粘度をB型粘度計において3号ロータを用い、12rpmの条件にて、常温で測定した(mPa・s)。
Figure 0004086161
Figure 0004086161
Figure 0004086161
表1の結果から、実施例及び参考例においては、過酸化水素の残存率が98.8%以上であって安定性に優れていることが確認された。更に、染毛処理剤で処理された毛髪の感触も4以上で良好なものであった。しかも、第1剤との混合性も概ね良好であり、混合後の粘度が高く、液垂れのしにくいものであった。
これに対して、表2の結果から、高重合度アミノ変性シリコーンが含まれておらず、しかも高重合度シリコーン又はメチルポリシロキサンが所定量含まれていない比較例1及び比較例3では、過酸化水素の残存率が96.4又は97.8%まで低下した。また、高重合度アミノ変性シリコーンが含まれておらず、しかもアミノ変性シリコーンが含まれていない比較例2では、過酸化水素の残存率は高い値を示したが、染毛処理剤で処理された毛髪の感触は悪いものであった。
(2剤式の脱色・脱染剤)
1及び表2に示す配合に対応する各実施例、参考例及び比較例の過酸化水素含有組成物としての脱色・脱染第2剤を調製した。各例の脱色・脱染第2剤について前記に示す項目の評価を行った。また、表3に示す組成のうち、染料成分であるパラトルイレンジアミン、レゾルシン、パラアミノフェノール及びメタアミノフェノールを除いた成分を混合して脱色・脱染第1剤を調製した。続いて、50℃の恒温槽中で1ヶ月保存した脱色・脱染第2剤と、脱色・脱染第2剤の保存後に脱色・脱染第1剤とを混合し、得られた混合物を染毛処理されていない毛束及び染毛処理された毛束に塗布した。混合物が塗布された毛束を30分間放置した後、水洗及び乾燥することによって脱色及び脱染処理を完了した。この脱色及び脱染処理後の毛束について、実施例1と同様の評価を行なった。その結果、各例の2剤式の脱色・脱染剤は各例の2剤式の染毛処理剤と同じ結果が得られた。
(パーマネントウェーブ処理用剤)
表1及び表2に示す配合において、過酸化水素の含有量を16.6質量%から2.0質量%に変更し、表1及び表2に示す配合に対応する各実施例、参考例及び比較例の過酸化水素含有組成物としてのパーマネントウェーブ第2剤を調製した。各例のパーマネントウェーブ第2剤について、過酸化水素の残存率の評価を行った。また、表4に示す配合によってパーマネントウェーブ第1剤を調製した。
Figure 0004086161
そして、パーマネントウェーブ第1剤とパーマネントウェーブ第2剤とを組合せ、パーマネントウェーブ処理に供した。パーマネントウェーブ処理には、20代の日本人女性の化学的処理がなされていない毛髪から作製された毛束(30本一束、長さ15cm)を使用した。パーマネントウェーブ処理は、まず毛束に直径1cmのロッドを巻き付け、第1剤を塗布して37℃で15分間放置した。次いで、パーマネントウェーブ第2剤を塗布して室温で15分間放置した後、水洗して乾燥させた。パーマネントウェーブ処理後の毛束について、毛髪の感触を評価した。その結果、各例のパーマネントウェーブ処理用剤は各例の2剤式の染毛処理剤と同じ結果が得られた。
尚、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 高重合度アミノ変性シリコーンとして重合度の分布が3500〜15000の範囲となるようなものを用いることにより、過酸化水素含有組成物における過酸化水素の安定性と毛髪の感触を向上させることができる。
・ ジブチルヒドロキシトルエン等の過酸化水素の安定化剤を配合することもできる。
・ 染毛第2剤を遮光容器に充填し、保存時における過酸化水素の安定性を向上させることもできる。
・ 過酸化水素含有組成物を、シャンプー、リンス、トリートメント、スタイリング剤等の毛髪脱色用ヘアケア剤に適用することもできる。
・ 前記成分(B)高重合度アミノ変性シリコーン、成分(C)水等の成分(A)過酸化水素以外の成分を過酸化水素安定化剤として使用することもできる。
更に、前記実施形態又は別例より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記(E)非イオン性界面活性剤は、エステル型非イオン性界面活性剤である前記毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物。この構成によれば、毛髪処理後の毛髪の感触を更に向上させることができる。
・ 少なくとも染料及びアルカリ剤を含有する組成物と混合されて染毛処理剤として使用される前記過酸化水素含有組成物。この構成によると、過酸化水素の分解が使用時まで十分に抑制されると共に、染毛処理時には毛髪に含まれるメラニンを脱色して染料による染毛を行なうことができる。
・ カチオン性セルロース誘導体よりなることを特徴とする毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物に配合される粘度調整剤。この粘度調整剤は、過酸化水素含有組成物としての第2剤の粘度を低下させると共に、第2剤を第1剤と混合した後の混合液の粘度を上昇させることができて液垂れを抑えることができ、混合液の毛髪への塗布作業を容易にすることができる。

Claims (2)

  1. 下記の成分(A)〜()を含有することを特徴とする毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物。
    (A):過酸化水素。
    (B):平均重合度が3000〜20000である高重合度アミノ変性シリコーン。
    (C):水。
    (D):カチオン性高分子化合物として、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド。
  2. 剤型が液状である請求項1に記載の毛髪処理剤用の過酸化水素含有組成物。
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