JP2005155834A - 動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2方向クランプを用いた動力伝達装置において、回転方向切換え時に係合ショックが発生するのを抑制する。
【解決手段】円筒形内面6を有する外輪1とカム面7を外周に有する内輪3間に第1保持器A1および第2保持器A2の柱部9を配置する。各保持器A1、A2の柱部9に相反する方向に傾斜するガイド孔18a、18bを形成し、内輪3の円筒部5に周方向に長いスイッチ孔19を設け、各スイッチ孔19とガイド孔18a、18bの交差部にスイッチピン20を挿入し、ピンホルダ21に固定する。弾性部材12の押圧により第1保持器A1と第2保持器A2とを相対的に逆方向に回転させ、スイッチピン20に対するガイド孔18a、18bの端面の当接により一対のローラ11a、11bを円筒形内面6との間に微小間隙が形成される位置に保持し、内輪3の僅かな回転によりローラ11a、11bが係合されるようにして係合ショックの発生を抑制する。
【選択図】図1
【解決手段】円筒形内面6を有する外輪1とカム面7を外周に有する内輪3間に第1保持器A1および第2保持器A2の柱部9を配置する。各保持器A1、A2の柱部9に相反する方向に傾斜するガイド孔18a、18bを形成し、内輪3の円筒部5に周方向に長いスイッチ孔19を設け、各スイッチ孔19とガイド孔18a、18bの交差部にスイッチピン20を挿入し、ピンホルダ21に固定する。弾性部材12の押圧により第1保持器A1と第2保持器A2とを相対的に逆方向に回転させ、スイッチピン20に対するガイド孔18a、18bの端面の当接により一対のローラ11a、11bを円筒形内面6との間に微小間隙が形成される位置に保持し、内輪3の僅かな回転によりローラ11a、11bが係合されるようにして係合ショックの発生を抑制する。
【選択図】図1
Description
この発明は、2方向クラッチを用いて動力の伝達と遮断の切換えを行なうようにした動力伝達装置に関するものである。
2方向クラッチとして、図18に示したものが従来から知られている。この2方向クラッチは、出力側部材としての外輪30の内側に入力側部材としての内輪31を設け、その内輪31の外周には外輪30の円筒形内面32との間でくさび形空間を形成するカム面33を設け、このカム面33と円筒形内面32間にローラから成る係合子34を組込み、その係合子34を外輪30と内輪31間に組込まれた保持器35で保持し、前記内輪31に対する保持器35の相対回転により、図19に示すように、係合子34を円筒形内面32およびカム面33に係合させて内輪31の回転を係合子34を介して外輪30に伝えるようにしている。
上記のような2方向クラッチを用いる動力伝達装置においては、例えば特許文献1に記載されているように、内輪31と保持器35の相互間にスイッチばねを組込んで係合子34が円筒形内面32およびカム面33に対して係合解除される中立位置に保持器35を弾性保持し、その保持器35に回転抵抗を付与する回転抵抗付与手段を設け、上記保持器35に負荷される回転抵抗により内輪31に対し保持器35に回転遅れを生じさせて係合子34を円筒形内面32およびカム面33に係合させるようにしている。
特開平10−211828号公報
ところで、図18に示す2方向クラッチを用いた動力伝達装置において、内輪31を例えば図19に示す左回転する状態から右回転する方向に回転方向を切換えると、係合子34は同図の実線で示す位置から中立位置に戻されて鎖線で示す位置までスイッチし、そのスイッチ角θが大きいために係合ショックが発生し、2方向クラッチが破損する可能性がある。
ここで、西独国特許出願公開第4129617号明細書には、外部リングの内周に円筒形のガイド面を形成し、内部要素には上記ガイド面との間でくさび形空間を形成するクランプ軌道を設け、そのクランプ軌道とガイド面間に一対のローラと、そのローラ間に圧縮スプリングとを組込んで一対のローラのそれぞれをガイド面とクランプ軌道に接触をさせるようにしたカップリングが記載されている。
上記カップリングにおいては、一対のローラがクランプ軌道とガイド面に常に接触するスタンバイ状態にあるため、内部要素の回転方向が切り換わると、一対のローラのうちの一方がクランプ軌道とガイド面に直ちに係合し、係合ショックの発生がないという特徴を有している。
しかしながら、一対のローラが常にスタンバイ状態にあるため、内部要素を空転させることができないという不都合がある。
この発明の課題は、動力の伝達と遮断とを行なうことができると共に、回転方向の切換え時に2方向クラッチに係合ショックが発生するのを抑制することができるようにした動力伝達装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明においては円筒形内面を有する外輪と、前記円筒形内面との間でくさび形空間を形成するカム面が外周に設けられた内輪と、環状部の片面に複数の柱部が周方向に等間隔に設けられ、その柱部が前記円筒形内面とカム面間に配置された第1保持器と、環状部の片面に複数の柱部が周方向に等間隔に設けられ、各柱部が第1保持器の柱部間に配置されて第1保持器の柱部との間で前記カム面と対応する位置にポケットを形成する第2保持器と、前記ポケット内に組込まれた一対のローラと、その一対のローラを相反する方向に押圧する弾性部材と、前記第1保持器と第2保持器とを軸方向に移動させる移動手段とを有し、前記第1保持器および第2保持器の柱部それぞれに周方向に傾斜すると共に、相反する方向に傾斜するガイド孔を形成し、前記内輪の端面に設けられた円筒部には各ガイド孔と対応する位置に周方向に長いスイッチ孔を形成し、そのスイッチ孔と各ガイド孔の交差部に挿入されたスイッチピンを前記円筒部内に組込まれたピンホルダに固定し、前記ガイド孔の一方の端面が前記スイッチピンに当接してポケットの周方向の幅寸法が最大とされた状態で一対のローラと円筒形内面間に微小間隙が形成されるようにした構成を採用したのである。
ここで、前記移動手段として、保持器の環状板と軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向し、通電によりロータに各保持器の環状板を吸着させる電磁石とから成るものを採用することができる。
この発明に係る動力伝達装置において、第1保持器および第2保持器のそれぞれに形成したガイド孔は、各保持器の柱部が外輪と内輪間から抜け出る方向への移動時にスイッチピンとの接触によってポケットの周方向の幅寸法が小さくなる方向に第1保持器と第2保持器とが相対回転するよう傾斜させたものであってもよい。
また、上記ガイド孔は、各保持器の柱部が外輪と内輪間から抜け出る方向への移動時にスイッチピンとの接触によってポケットの幅寸法が大きくなる方向に第1保持器と第2保持器とが相対回転するよう傾斜させたものであってもよい。この場合、前記保持器を弾性部材によって柱部が外輪と内輪間に押し込まれる方向に付勢する。
この発明に係る動力伝達装置においては、第1保持器と第2保持器の相対回転によりポケットの周方向の幅寸法を拡げ、スイッチピンとスイッチ孔の両端面間に形成される回転方向すきまの範囲内で第1保持器および第2保持器に対し内輪を相対回転させて一方のローラを円筒形内面およびカム面に係合させ、その一方のローラを介して内輪の回転を外輪に伝達する。
ローラの係合解除に際しては、第1保持器および第2保持器に対して内輪を相対回転させてスイッチピンをスイッチ孔の両端面間の中央部に位置させる。このとき、内輪の円筒部とピンホルダの相互間にスイッチピンがスイッチ孔の両端面間の中央部に配置される状態に保持するスイッチばねを設けておくことにより、そのスイッチばねの弾性によって係合状態のローラを円筒形内面およびカム面から係合解除される位置に戻すことができる。
この発明によれば、移動手段によって第1保持器および第2保持器を軸方向に移動させることにより、スイッチピンに対する傾斜状ガイド孔の接触により第1保持器と第2保持器が相対的に逆方向に回動して、第1保持器の柱部と第2保持器の柱部で形成されるポケットの周方向の幅寸法が変化する。そのポケットの幅寸法が小さくなる方向に第1保持器と第2保持器とを相対回転させることにより、一対のローラは円筒形内面およびカム面に対して係合解除される中立位置に保持されるため、内輪から外輪への回転トルクの伝達を遮断することができる。
また、ポケットの幅寸法が大きくなる方向に第1保持器と第2保持器とを相対回転させることにより、弾性部材の押圧により一対のローラが互に離反する方向に移動して、各ローラと円筒形内面との間に微小な間隙が形成される状態に保持される。そこで、内輪を回転させると、上記微小間隙に相当する角度分だけ内輪が僅かに回転したときに一対のローラのうちの回転方向後行側のローラが円筒形内面およびカム面に係合し、そのローラを介して内輪の回転が外輪に伝達される。
内輪の回転方向を切り換えると、切り換え前に係合状態にあった一方のローラが係合解除され、上記微小間隙の2倍の角度分に相当する角度だけ内輪が回転することによって他方のローラが円筒形内面およびカム面に係合し、その他方のローラを介して内輪の回転を外輪に伝達することができる。
このように、内輪の回転方向の切換え時、内輪が微小間隙の2倍の角度分に相当する角度だけ回転することによりローラが円筒形内面およびカム面に係合するため、回転方向切り換え時に係合ショックが発生するのを抑制することができる。
以下、この発明の実施形態を図1乃至図17に基づいて説明する。図1乃至図10はこの発明に係る動力伝達装置の第1の実施形態を示す。図1に示すように、外輪1は閉塞端を有し、その閉塞端に出力軸2が設けられている。
外輪1の内側に設けられた内輪3には前記出力軸2と同軸上に入力軸4が設けられている。また、内輪3の一方の端部には円筒部5が設けられている。
図2に示すように、外輪1には円筒形内面6が形成され、一方、内輪3の外周には上記円筒形内面6との間でくさび形空間を形成する複数のカム面7が周方向に等間隔に設けられている。
図1乃至図3に示すように、内輪3の外側には第1保持器A1 と第2保持器A2 が設けられている。図5に示すように、第1保持器A1 および第2保持器A2 のそれぞれは、環状部8の片面外周部に複数の柱部9を周方向に等間隔に形成した構成とされ、第1保持器A1 における柱部9の外接円径と第2保持器A2 における柱部9の外接円径は同一径とされている。
図2乃至図4に示すように、第1保持器A1 と第2保持器A2 は、第1保持器A1 の柱部9間に第2保持器A2 の柱部9が配置される円筒形の組合わせとされる。また、第1保持器A1 と第2保持器A2 は、外輪1と内輪3間に柱部9が配置される組込みとされている。
第1保持器A1 と第2保持器A2 の柱部9間には、内輪3のカム面7と対応する位置にポケット10が形成され、各ポケット10内に一対のローラ11a、11bと、その一対のローラ11a、11bを離反する方向に押圧する弾性部材12とが組込まれている。
第1保持器A1 と第2保持器A2 は、図1に示す移動手段13によって軸方向に移動される。
移動手段13は、第1保持器A1 および第2保持器A2 の環状板8と軸方向で対向するロータ14と、そのロータ14と軸方向で対向する電磁石15とから成る。電磁石15はフィールドコア15aに電磁コイル15bを巻付けた構成とされ、その電磁コイル15bに対する通電により、第1保持器A1 および第2保持器A2 の環状板8に磁気吸引力を付与して、第1保持器A1 と第2保持器A2 をその環状板8がロータ14に吸着される位置まで移動させるようにしている。
ここで、電磁石15のフィールドコア15aは静止部材16に支持され、フィールドコア15aの内側に設けられた軸受17によってロータ14が回転自在に支持されている。
図1および図4に示すように、第1保持器A1 の柱部9および第2保持器A2 の柱部9には周方向に傾斜する細長いガイド孔18a、18bが形成されている。一方、内輪3に形成された円筒部5には上記ガイド孔18a、18bのそれぞれに対応して周方向に長いスイッチ孔19が設けられ、各スイッチ孔19とそれに対応するガイド孔18a、18bの交差部にスイッチピン20が挿入されている。スイッチピン20のそれぞれは円筒部5内に組込まれたピンホルダ21に固定されている。
図3に示すように、スイッチピン20とスイッチ孔19の両端面間には回転方向すきまαが設けられ、その回転方向すきまαの範囲内において、内輪3とピンホルダ21が相対的に回転し得るようになっている。
ここで、第1保持器A1 に設けられたガイド孔18aと第2保持器A2 に設けられたガイド孔18bは相反する方向に傾斜し、第1保持器A1 および第2保持器A2 がロータ14から離反する方向に移動した際に、スイッチピン20に対する各ガイド孔18a、18bの接触によって第1保持器A1 と第2保持器A2 の柱部9間に形成されたポケット10の周方向の幅寸法が大きくなる方向に第1保持器A1 と第2保持器A2 とが同じ角度だけ相対回転するようになっている。
図7は、ポケット10の幅寸法が最大となった状態を示し、その状態において、弾性部材12の押圧により互に離反する方向に移動した一対のローラ11a、11bと円筒形内面6間には微小間隙δが形成される。この微小間隙δがなくなるまで内輪3と第1保持器A1 および第2保持器A2 が相対回転したときの回転角は、スイッチピン20とスイッチ孔19の両端面間に形成された回転方向すきまαより少し小さくされている。
第1の実施形態で示す動力伝達装置は上記の構造から成り、いま例えば、電磁石15の電磁コイル15bに通電すると、第1保持器A1 および第2保持器A2 の環状板8に磁気吸引力が作用し、第1保持器A1 および第2保持器A2 はロータ14に向けて移動して、図1に示すように、ロータ14に吸着される。
際1保持器A1 および第2保持器A2 がロータ14に向けて移動するとき、各保持器A1 、A2 の柱部9に設けた傾斜状のガイド孔18a、18bはスイッチピン20により案内され、そのスイッチピン20と傾斜状ガイド孔18a、18bの接触により第1保持器A1 と第2保持器A2 は柱部9間に形成されたポケット10の幅寸法が小さくなる方向に相対回転し、その相対回転によって一対のローラ11a、11bは弾性部材12の弾性に抗して互に接近する方向に移動し、図2に示すように、円筒形内面6およびカム面7に対して係合解除された中立位置に保持される。
このため、内輪3が回転しても、その回転は外輪1に伝達されず、内輪3はフリー回転する。
電磁石15の電磁コイル15bに対する通電を遮断すると、一対のローラ11a、11b間に組込まれた弾性部材12の押圧によって一対のローラ11a、11bは離反する方向に移動する。
このとき、一対のローラ11a、11bは各保持器A1 、A2 の柱部9を押圧するため、第1保持器A1 と第2保持器A2 は柱部9間に形成されたポケット10の周方向の幅寸法が大きくなる方向に相対回転する。
また、第1保持器A1 と第2保持器A2 の相対回転時、スイッチピン20に対する傾斜状ガイド孔18a、18bの接触によって第1保持器A1 と第2保持器A2 とはロータ14から離反する方向に移動する。
第1保持器A1 および第2保持器A2 の柱部9の端面が外輪1の閉塞端に当接すると、第1保持器A1 および第2保持器A2 は停止し、一対のローラ11a、11bは図7に示すように、円筒形内面6との間に微小間隙δが形成される状態とされる。
このとき、スイッチピン20は図8に示すように、スイッチ孔19の両端面間の中央に位置する状態にあり、スイッチピン20とスイッチ孔19の両端面間に回転方向すきまαが形成されている。
そこで、内輪3の入力軸4を図8の矢印方向に回転させると、その入力軸4が上記回転方向すきまαにほぼ対応する角度分回転したとき、図10に示すように、ポケット10内に組込まれた一対のローラ11a、11bのうち回転方向後行側のローラ11bが円筒形内面6およびカム面7に係合し、内輪3の回転は上記ローラ11bを介して外輪1に伝達される。
図9は外輪1への動力伝達状態におけるスイッチピン20とスイッチ孔19の位置関係を示し、スイッチピン20はスイッチ孔19の一端面に近接する位置に保持され、そのスイッチ孔19の他端面とスイッチピン20との間には2倍の回転方向すき間2αが形成されている。
内輪3の回転方向が図10の矢印で示す方向と反対方向に切り換えられると、係合状態にあったローラ11bが係合解除されると共に、内輪3がスイッチピン20とスイッチ孔19の端面間に形成された回転方向すきまαの2倍のすきま量にほぼ相当する角度分回転したとき他方のローラ11aが円筒形内面6およびカム面7に係合し、そのローラ11aを介して内輪3の回転が外輪1に伝達される。
このように、内輪3の回転方向が切り換わると、スイッチピン20とスイッチ孔19間に形成された回転方向すきまαのほぼ2倍のすきま量に対応する角度分だけ内輪3が回転したときにローラが円筒形内面6およびカム面7に係合するため、切り換え時のスイッチ角がきわめて小さく、回転方向の切り換え時に係合ショックが発生するのを抑制することができる。
第1の実施形態では、第1保持器A1 および第2保持器A2 の柱部9の端面を外輪1の閉塞端に当接させて、一対のローラ11a、11bと円筒形内面6との間に微小間隙δを確保するようにしたが、スイッチピン20に対する傾斜状ガイド孔18a、18bの端面の当接により、第1保持器A1 および第2保持器A2 の軸方向の移動を制限して、上記微小間隙δを確保するようにしてもよい。
図11および図12には、この発明に係る動力伝達装置の第2の実施形態を示す。この第2の実施形態で示す動力伝達装置と先に述べた第1の実施形態で示す動力伝達装置とは、第1保持器A1 の柱部9および第2保持器A2 の柱部9のそれぞれに形成したガイド孔18a、18bの傾斜方向を逆向きとした点、および第2保持器A2 の環状板8とロータ14との間に弾性部材22を組込んで第2保持器A2 をロータ14から離反する方向に押圧している点で相違している。
このため、第1実施形態で示す動力伝達装置と同一部品には同一の符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態で示す動力伝達装置においては、電磁石15の電磁コイル15bに通電すると、スイッチピン20に対する傾斜状ガイド孔18a、18bの接触により、第1保持器A1 および第2保持器A2 がロータ14に吸着される方向に移動して、図12に示すように、第1保持器A1 および第2保持器A2 のロータ側の端部に設けた突起8a、8bが外輪1の開口端に形成されたフランジ1aに当接すると共に、ポケット10の幅寸法が大きくなる方向に相対回転し、ポケット10内に組込まれた一対のローラ11a、11bは図7に示す状態とされる。
また、電磁石15の電磁コイル15bに対する通電を遮断すると、弾性部材22の押圧により、第1保持器A1 と第2保持器A2 はロータ14から離れる方向に移動すると共に、ポケット10の幅寸法が小さくなる方向に相対回転し、そのポケット10内に組込まれた一対のローラ11a、11bは図2に示す中立状態とされる。
第2の実施形態においては、第1の実施形態と同様に、内輪3の回転方向の切り換わり時に係合ショックが発生するのを抑制することができる。
また、電磁石15によって第1保持器A1 と第2保持器A2 とをロータ14側に向けて移動させ、弾性部材22によってロータ14から離反する方向に移動させるようにしたので、動力伝達装置の動力の伝動と遮断の切換えを素速く、確実に行なわせることができる。
なお、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、スイッチピン20に対する傾斜状ガイド孔18a、18bの端面の当接により、第1保持器A1 、および第2保持器A2 のロータ側への移動を制限して、一対のローラ11a、11bと円筒形内面6との間に微小間隙δを確保するようにしてもよい。
図13乃至図16は、この発明に係る動力伝達装置の第3の実施形態を示す。この第3の実施形態では、内輪3の円筒部5とピンホルダ21の相互間にスイッチばね23を設け、そのスイッチばね23によってスイッチピン20をスイッチ孔19の両端面間の中央に保持させるようにした点で第1の実施形態で示す動力伝達装置と相違している。
すなわち、第3の実施形態では、ピンホルダ21の端面にばね収納凹部24を形成し、そのばね収納凹部24内にC形のスイッチばね23を組込み、そのスイッチばね23の両端に設けられた一対の係合片23aをばね収納凹部24の周壁に形成された切欠部25から円筒部5の端面に形成された周方向に長い係合孔26内に挿入して、切欠部25および係合孔26の周方向で対向する端面を相反する方向に押圧している。
他の構成は第1の実施形態で示す動力伝達装置と同一であるため、同一部品に同一符号を付して説明を省略する。
上記のように、ピンホルダ21と円筒部5の相互間にスイッチばね23を組込むことにより、ピンホルダ21に対して内輪3が相対回転すると、スイッチばね23が弾性変形し、その復元力によってスイッチピン20がスイッチ孔19の両端面間の中央に位置する状態に戻すことができる。
このため、内輪3から外輪1への動力伝達の遮断後に内輪3を逆方向に少し回転させる必要がなくなり、動力伝達装置の動力の伝達と遮断の切換えをより素速く、確実に動作させることができる。
図17は、この発明に係る動力伝達装置の第4の実施形態を示す。この実施形態では円筒部5とピンホルダ21の相互間にスイッチばね23を組込んでスイッチピン20をスイッチ孔19の両端面間の中央に保持するようにしている点で第2の実施形態で示す動力伝達装置と相違している。
他の構成は第2の実施形態で示す動力伝達装置と同一であるため、同一部品には同一符号を付して説明を省略する。
なお、スイッチばね23の組込みは第3の実施形態と同一であるため、同一符号を付して説明を省略する。
第4の実施形態における動力伝達装置も第3の実施形態で示す動力伝達装置と同様にスイッチばね23によってスイッチピン20をスイッチ孔19の両端面間の中央に保持することができるため、動力伝達装置の動力の伝達と遮断の切換えをより素速く、確実に動作させることができる。
1 外輪
3 内輪
5 円筒部
6 円筒形内面
7 カム面
A1 第1保持器
A2 第2保持器
8 環状部
9 柱部
10 ポケット
11a、11b ローラ
12 弾性部材
13 移動手段
14 ロータ
15 電磁石
22 弾性部材
23 スイッチばね
δ 微小間隙
3 内輪
5 円筒部
6 円筒形内面
7 カム面
A1 第1保持器
A2 第2保持器
8 環状部
9 柱部
10 ポケット
11a、11b ローラ
12 弾性部材
13 移動手段
14 ロータ
15 電磁石
22 弾性部材
23 スイッチばね
δ 微小間隙
Claims (5)
- 円筒形内面を有する外輪と、前記円筒形内面との間でくさび形空間を形成するカム面が外周に設けられた内輪と、環状部の片面に複数の柱部が周方向に等間隔に設けられ、その柱部が前記円筒形内面とカム面間に配置された第1保持器と、環状部の片面に複数の柱部が周方向に等間隔に設けられ、各柱部が第1保持器の柱部間に配置されて第1保持器の柱部との間で前記カム面と対応する位置にポケットを形成する第2保持器と、前記ポケット内に組込まれた一対のローラと、その一対のローラを相反する方向に押圧する弾性部材と、前記第1保持器と第2保持器とを軸方向に移動させる移動手段とを有し、前記第1保持器および第2保持器の柱部それぞれに周方向に傾斜すると共に、相反する方向に傾斜するガイド孔を形成し、前記内輪の端面に設けられた円筒部には各ガイド孔と対応する位置に周方向に長いスイッチ孔を形成し、そのスイッチ孔と各ガイド孔の交差部に挿入されたスイッチピンを前記円筒部内に組込まれたピンホルダに固定し、前記ガイド孔の一方の端面が前記スイッチピンに当接してポケットの周方向の幅寸法が最大とされた状態で一対のローラと円筒形内面間に微小間隙が形成されるようにした動力伝達装置。
- 前記移動手段が、保持器の環状板と軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向し、通電によりロータに各保持器の環状板を吸着させる電磁石とから成る請求項1に記載の動力伝達装置。
- 前記第1保持器および第2保持器のそれぞれに形成したガイド孔を、各保持器の柱部が外輪と内輪間から抜け出る方向への移動時にスイッチピンとの接触によってポケットの周方向の幅寸法が小さくなる方向に第1保持器と第2保持器とが相対回転するよう傾斜させた請求項1又は2に記載の動力伝達装置。
- 前記第1保持器および第2保持器のそれぞれに形成したガイド孔を、各保持器の柱部が外輪と内輪間から抜け出る方向への移動時にスイッチピンとの接触によってポケットの幅寸法が大きくなる方向に第1保持器と第2保持器とが相対回転するよう傾斜させ、前記保持器を弾性部材によって柱部が外輪と内輪間に押し込まれる方向に付勢した請求項1又は2に記載の動力伝達装置。
- 前記内輪の円筒部とピンホルダの相互間に、スイッチピンがスイッチ孔の両端面間の中央部に配置される状態に保持するスイッチばねを設けた請求項1乃至4のいずれかに記載の動力伝達装置。
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